JPH0817263A - 超電導撚線導体 - Google Patents
超電導撚線導体Info
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- JPH0817263A JPH0817263A JP6147982A JP14798294A JPH0817263A JP H0817263 A JPH0817263 A JP H0817263A JP 6147982 A JP6147982 A JP 6147982A JP 14798294 A JP14798294 A JP 14798294A JP H0817263 A JPH0817263 A JP H0817263A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 導体レベルで交流損失が低く、しかも電流の
安定通電が可能な超電導撚線導体を提供する。 【構成】 複数の超電導素線を撚合わせてなる平角成型
撚線であって、超電導素線は、超電導体を含む芯材と、
芯材の外表面に形成された安定化Cu層と、安定化Cu
層の外表面に形成された絶縁層とを備え、複数の超電導
素線間の接触抵抗が、1×10-6Ω/m以上1×10-5
Ω・m以下であることを特徴とする。
安定通電が可能な超電導撚線導体を提供する。 【構成】 複数の超電導素線を撚合わせてなる平角成型
撚線であって、超電導素線は、超電導体を含む芯材と、
芯材の外表面に形成された安定化Cu層と、安定化Cu
層の外表面に形成された絶縁層とを備え、複数の超電導
素線間の接触抵抗が、1×10-6Ω/m以上1×10-5
Ω・m以下であることを特徴とする。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導撚線導体に関す
るものであり、特に、超電導発電機等の電力応用分野に
利用される超電導撚線導体に関するものである。
るものであり、特に、超電導発電機等の電力応用分野に
利用される超電導撚線導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導発電機等の交流機器に用いる導体
は、励磁制御時の磁界変動によって導体内に生じる交流
損失や機械的損失による発熱が少なく、導体がクエンチ
しないよう低損失であること、温度マージンを大きくす
るために高い電流密度を要すこと、回転場の遠心力によ
って導体の動きを極力少なくするために高剛性導体であ
ることが必要である。このために、超電導素線を複数本
撚合わせてなる撚線導体が要求される。たとえば、超速
応型発電機を例にとると、表1に示す界磁巻線用導体の
要求特性がある。
は、励磁制御時の磁界変動によって導体内に生じる交流
損失や機械的損失による発熱が少なく、導体がクエンチ
しないよう低損失であること、温度マージンを大きくす
るために高い電流密度を要すこと、回転場の遠心力によ
って導体の動きを極力少なくするために高剛性導体であ
ることが必要である。このために、超電導素線を複数本
撚合わせてなる撚線導体が要求される。たとえば、超速
応型発電機を例にとると、表1に示す界磁巻線用導体の
要求特性がある。
【0003】
【表1】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような交流機器用
導体の要求仕様を満足するには、導体レベルで交流損失
を低減させた上で、安定して電流が流せる導体が必要で
ある。しかしながら、従来、表1の要求特性をすべて満
足する超電導撚線導体を得ることは、極めて困難であっ
た。以下、その理由を表1に示す発電機用導体を例にと
って説明する。
導体の要求仕様を満足するには、導体レベルで交流損失
を低減させた上で、安定して電流が流せる導体が必要で
ある。しかしながら、従来、表1の要求特性をすべて満
足する超電導撚線導体を得ることは、極めて困難であっ
た。以下、その理由を表1に示す発電機用導体を例にと
って説明する。
【0005】なお、この明細書中においては、交流損失
は下記のように定義される。 (超電導撚線導体の交流損失)=(素線の交流損失)+
(素線間の結合損失) (素線の交流損失)=(素線のヒステリシス損失)+
(素線の結合損失) 従来、超速応型発電機に用いられる界磁巻線用導体とし
ては、外皮CuNiタイプの素線を用いた導体が開発さ
れてきた。この外皮CuNiタイプの素線は、素線自体
の交流損失が小さく、導体にした際の素線間結合損失も
外皮の高抵抗により小さい利点を有していた。しかしな
がら、一方、この外皮CuNiタイプの素線を用いた導
体は、導体における臨界電流が、素線の臨界電流を撚本
数倍した値より低下するという安定性に問題点があり、
実際の機器に使用される導体構成としては欠点を有して
いた。
は下記のように定義される。 (超電導撚線導体の交流損失)=(素線の交流損失)+
(素線間の結合損失) (素線の交流損失)=(素線のヒステリシス損失)+
(素線の結合損失) 従来、超速応型発電機に用いられる界磁巻線用導体とし
ては、外皮CuNiタイプの素線を用いた導体が開発さ
れてきた。この外皮CuNiタイプの素線は、素線自体
の交流損失が小さく、導体にした際の素線間結合損失も
外皮の高抵抗により小さい利点を有していた。しかしな
がら、一方、この外皮CuNiタイプの素線を用いた導
体は、導体における臨界電流が、素線の臨界電流を撚本
数倍した値より低下するという安定性に問題点があり、
実際の機器に使用される導体構成としては欠点を有して
いた。
【0006】そこで、この改良として、外皮Cuタイプ
の素線が開発されてきた。この素線は、外皮のCuによ
る安定化の効果が大きい。しかしながら、一方、この外
皮Cuタイプの素線は、素線内の交流損失が大きく、さ
らに絶縁なしの場合には素線間の接触状態が良好なた
め、導体にした際の交流損失が大きいという問題があっ
た。素線内の交流損失が大きい要因は、安定性向上のた
めに配置した外皮Cu部を介する結合損失の増加であ
る。また、導体の交流損失が大きい要因は、素線間の結
合損失が発生するためである。
の素線が開発されてきた。この素線は、外皮のCuによ
る安定化の効果が大きい。しかしながら、一方、この外
皮Cuタイプの素線は、素線内の交流損失が大きく、さ
らに絶縁なしの場合には素線間の接触状態が良好なた
め、導体にした際の交流損失が大きいという問題があっ
た。素線内の交流損失が大きい要因は、安定性向上のた
めに配置した外皮Cu部を介する結合損失の増加であ
る。また、導体の交流損失が大きい要因は、素線間の結
合損失が発生するためである。
【0007】すなわち、従来の撚線導体においては、外
皮Cuタイプの素線を用いた場合には、外皮Cu部を介
する結合損失の低減は不十分であり、安定性は確保で
き、この結果として導体の臨界電流は素線の臨界電流値
の撚本数倍に到達できるが、交流損失を導体の要求特性
レベルに低減することは困難であった。一方、外皮をC
uNiとした断面構成では、交流損失の低減は可能であ
るが、安定性が悪く導体としての臨界電流が素線の撚本
数倍に到達できないことが実験的に確認されていた。
皮Cuタイプの素線を用いた場合には、外皮Cu部を介
する結合損失の低減は不十分であり、安定性は確保で
き、この結果として導体の臨界電流は素線の臨界電流値
の撚本数倍に到達できるが、交流損失を導体の要求特性
レベルに低減することは困難であった。一方、外皮をC
uNiとした断面構成では、交流損失の低減は可能であ
るが、安定性が悪く導体としての臨界電流が素線の撚本
数倍に到達できないことが実験的に確認されていた。
【0008】ところで、従来、撚線導体においては、素
線間の結合損失を防止するために、素線はホルマール等
の有機絶縁被膜で被覆されていた。しかしながら、この
被覆に関しては、従来、以下のような大きな技術的問題
点があった。すなわち、絶縁膜を厚く被覆すると、素線
間の接触はなくなるが、冷却が悪くなる上に素線間の電
流分流が不可能になり、安定して電流を流すことができ
ないという問題が生じる。一方、絶縁層を薄くすると、
平角成型撚線製作時の圧縮成型において、絶縁被膜が劣
化し素線間の導通が生じることによって、素線間の結合
損失が生じるという問題点があった。
線間の結合損失を防止するために、素線はホルマール等
の有機絶縁被膜で被覆されていた。しかしながら、この
被覆に関しては、従来、以下のような大きな技術的問題
点があった。すなわち、絶縁膜を厚く被覆すると、素線
間の接触はなくなるが、冷却が悪くなる上に素線間の電
流分流が不可能になり、安定して電流を流すことができ
ないという問題が生じる。一方、絶縁層を薄くすると、
平角成型撚線製作時の圧縮成型において、絶縁被膜が劣
化し素線間の導通が生じることによって、素線間の結合
損失が生じるという問題点があった。
【0009】この素線間結合損失は、素線内の結合損失
よりオーダー的に大きく、しかも素線外皮の状態や絶縁
状態に依存するために、定量的な評価をすることは困難
であった。したがって、従来、導体の臨界電流や安全性
を確保しつつ素線間の結合損失を低減する方策はなかっ
た。このため、従来、たとえば超速応型発電機用導体で
は、表1の要求特性をバランスよくすべて満足する導体
構成は得られていなかった。
よりオーダー的に大きく、しかも素線外皮の状態や絶縁
状態に依存するために、定量的な評価をすることは困難
であった。したがって、従来、導体の臨界電流や安全性
を確保しつつ素線間の結合損失を低減する方策はなかっ
た。このため、従来、たとえば超速応型発電機用導体で
は、表1の要求特性をバランスよくすべて満足する導体
構成は得られていなかった。
【0010】本発明の目的は、上述の問題点を解決し、
導体レベルで交流損失が低く、しかも電流の安定通電が
可能な超電導撚線導体を提供することにある。
導体レベルで交流損失が低く、しかも電流の安定通電が
可能な超電導撚線導体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明による超電導撚
線導体は、複数の超電導素線を撚合わせてなる平角成型
撚線であって、超電導素線は、超電導体を含む芯材と、
芯材の外表面に形成された安定化Cu層と、安定化Cu
層の外表面に形成された絶縁層とを備え、複数の超電導
素線間の接触抵抗が、1×10-6Ω・m以上1×10-5
Ω・m以下であることを特徴としている。
線導体は、複数の超電導素線を撚合わせてなる平角成型
撚線であって、超電導素線は、超電導体を含む芯材と、
芯材の外表面に形成された安定化Cu層と、安定化Cu
層の外表面に形成された絶縁層とを備え、複数の超電導
素線間の接触抵抗が、1×10-6Ω・m以上1×10-5
Ω・m以下であることを特徴としている。
【0012】好ましくは、絶縁層の厚さは、4μm以上
10μm以下であるとよい。また、好ましくは、絶縁層
は、ポリイミドおよびホルマールからなる群から選ばれ
る有機絶縁物質を含むとよい。
10μm以下であるとよい。また、好ましくは、絶縁層
は、ポリイミドおよびホルマールからなる群から選ばれ
る有機絶縁物質を含むとよい。
【0013】
【作用】本発明によれば、超電導素線を用いて作製した
超電導撚線導体において、素線間の接触抵抗が1×10
-6Ω・m以上1×10-5Ω・m以下であることを特徴と
いている。発明者らは、導体の交流損失を低く抑えるこ
とと、導体の臨界電流や安定性を高めるために素線間の
偏流の発生を防止するためには、素線間の接触抵抗をあ
る特定の範囲にすることが必要であることを見出した。
超電導撚線導体において、素線間の接触抵抗が1×10
-6Ω・m以上1×10-5Ω・m以下であることを特徴と
いている。発明者らは、導体の交流損失を低く抑えるこ
とと、導体の臨界電流や安定性を高めるために素線間の
偏流の発生を防止するためには、素線間の接触抵抗をあ
る特定の範囲にすることが必要であることを見出した。
【0014】すなわち、本発明では、素線間の接触抵抗
が1×10-6Ω・m以上1×10-5Ω・m以下の適切な
範囲にあるため、素線間の結合損失の発生が抑制できる
ことと、素線間の電流分流が行なわれることが両立さ
れ、その結果として撚線導体における交流損失が低く、
かつ臨界電流も素線の撚本数倍にほぼ近い値となり、安
定性に優れた撚線導体となる。
が1×10-6Ω・m以上1×10-5Ω・m以下の適切な
範囲にあるため、素線間の結合損失の発生が抑制できる
ことと、素線間の電流分流が行なわれることが両立さ
れ、その結果として撚線導体における交流損失が低く、
かつ臨界電流も素線の撚本数倍にほぼ近い値となり、安
定性に優れた撚線導体となる。
【0015】より具体的な構成としては、安定化Cuが
外皮による超電導素線を平角成型撚線した構成におい
て、素線上の有機絶縁被膜厚みが4μm以上10μm以
下であれば、素線間接触抵抗が素線の構成と撚線時の圧
縮成型の相互効果によって、上記の適切な範囲に収まる
ことから、導体の交流損失と臨界電流が要求特性を満足
できる結果となる。
外皮による超電導素線を平角成型撚線した構成におい
て、素線上の有機絶縁被膜厚みが4μm以上10μm以
下であれば、素線間接触抵抗が素線の構成と撚線時の圧
縮成型の相互効果によって、上記の適切な範囲に収まる
ことから、導体の交流損失と臨界電流が要求特性を満足
できる結果となる。
【0016】
(実施例1)図2は、本発明による超電導撚線導体の一
例の構成を示す断面図である。
例の構成を示す断面図である。
【0017】図2を参照して、この超電導撚線導体は、
7本の超電導素線1が撚合わされてなる1次撚線2が、
さらに11本撚合わされて成型されてなる平角成型撚線
3である。超電導素線1は、安定化材部4と超電導フィ
ラメント部5とからなる芯材部6と、芯材部6の外表面
に形成された外皮Cu部7と、外皮Cu部7のさらに外
表面に形成された絶縁層8とから構成されている。ま
た、安定化材部4はCu/CuNiの構成であり、超電
導フィラメント部5はNbTi/Cu/CuNiの構成
である。
7本の超電導素線1が撚合わされてなる1次撚線2が、
さらに11本撚合わされて成型されてなる平角成型撚線
3である。超電導素線1は、安定化材部4と超電導フィ
ラメント部5とからなる芯材部6と、芯材部6の外表面
に形成された外皮Cu部7と、外皮Cu部7のさらに外
表面に形成された絶縁層8とから構成されている。ま
た、安定化材部4はCu/CuNiの構成であり、超電
導フィラメント部5はNbTi/Cu/CuNiの構成
である。
【0018】このように構成される超速応型導体の試作
を、以下のように実施した。試作導体の諸元と特性を表
2に示す。
を、以下のように実施した。試作導体の諸元と特性を表
2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】なお、実施例の導体2から導体5は、ホル
マール絶縁を施したCu外皮素線を7本撚した1次撚線
をさらに11本平角成型撚りしたものである。これに対
して、比較例の導体1は、絶縁なしの外皮CuNiの素
線を用いている。また、導体2、導体3、導体4はいず
れも7μmの絶縁厚であるが、導体5は12μmの厚い
絶縁を施している。
マール絶縁を施したCu外皮素線を7本撚した1次撚線
をさらに11本平角成型撚りしたものである。これに対
して、比較例の導体1は、絶縁なしの外皮CuNiの素
線を用いている。また、導体2、導体3、導体4はいず
れも7μmの絶縁厚であるが、導体5は12μmの厚い
絶縁を施している。
【0021】このようにして得られた5種類の導体につ
いて、超速応型発電機の事故時の条件(4Tから6Tの
磁界の間で、dB/dt=10T/sの磁界変化率)に
おける素線、導体での交流損失の比較評価を実施した。
導体の交流損失から素線の交流損失を差引いたものが素
線間の結合損失に対応する。また、導体の臨界電流を測
定し、素線の臨界電流の撚本数倍の値と比較した。
いて、超速応型発電機の事故時の条件(4Tから6Tの
磁界の間で、dB/dt=10T/sの磁界変化率)に
おける素線、導体での交流損失の比較評価を実施した。
導体の交流損失から素線の交流損失を差引いたものが素
線間の結合損失に対応する。また、導体の臨界電流を測
定し、素線の臨界電流の撚本数倍の値と比較した。
【0022】なお、素線間結合損失と素線間接触抵抗の
関係は、以下の式(1)で示される。
関係は、以下の式(1)で示される。
【0023】 Q=(1/ρ)・(Lp/2π)2・(dB/dt)2 …(1) Q:素線間結合損失(W/m3 ) ρ:素線間接触抵抗(Ω・m) Lp:超電導撚線導体の撚ピッチ(m) dB/dt:外部磁界変化率(T/s) 測定結果を表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】表3を参照して、比較例の導体1では、絶
縁がないために素線間の結合損失が大きく、交流損失か
ら求めた素線間の接触抵抗は8×10-8Ω・mであり、
外皮のCuNiの比抵抗より低い値である。一方、同一
素線を用いて絶縁を施した実施例の導体2では、素線間
の結像損失は低減され、交流損失から求めた素線間接触
抵抗は3.9×10-6Ω・mであった。しかし、これら
導体1と導体2は外皮にCuNiを使用しているため
に、導体の臨界電流が素線の臨界電流の撚本数倍の値に
比較して大きく低下していることが判明した。したがっ
て、外皮がCuNiの場合は、絶縁の有無にかかわらず
臨界電流、安定性を満たす導体は得られない。
縁がないために素線間の結合損失が大きく、交流損失か
ら求めた素線間の接触抵抗は8×10-8Ω・mであり、
外皮のCuNiの比抵抗より低い値である。一方、同一
素線を用いて絶縁を施した実施例の導体2では、素線間
の結像損失は低減され、交流損失から求めた素線間接触
抵抗は3.9×10-6Ω・mであった。しかし、これら
導体1と導体2は外皮にCuNiを使用しているため
に、導体の臨界電流が素線の臨界電流の撚本数倍の値に
比較して大きく低下していることが判明した。したがっ
て、外皮がCuNiの場合は、絶縁の有無にかかわらず
臨界電流、安定性を満たす導体は得られない。
【0026】一方、実施例の導体3と導体4は、導体の
交流損失は素線の交流損失に比べ同一オーダーであり、
素線間の結合による大幅な交流損失の増加は見られな
い。素線間結合損失から求めた素線間の接触抵抗は、導
体3と導体4で各々、3.6×10-6Ω・m、2.5×
10-6Ω・mとなった。この2つの導体の臨界電流は、
素線の臨界電流を撚本数倍した値の90%程度であり、
臨界電流、安定性の特性を満足する。これは、素線の外
皮がCuであるためである。
交流損失は素線の交流損失に比べ同一オーダーであり、
素線間の結合による大幅な交流損失の増加は見られな
い。素線間結合損失から求めた素線間の接触抵抗は、導
体3と導体4で各々、3.6×10-6Ω・m、2.5×
10-6Ω・mとなった。この2つの導体の臨界電流は、
素線の臨界電流を撚本数倍した値の90%程度であり、
臨界電流、安定性の特性を満足する。これは、素線の外
皮がCuであるためである。
【0027】しかしながら、導体3については、素線自
体の交流損失が大きいために、導体の交流損失は要求値
の2倍以上となっている。これは、外皮Cuの厚みが厚
いことで、素線内の結合損失が大きくなっているためで
ある。これに対して導体4では、素線自体の交流損失が
Cu外皮の厚みを薄く制御したことによって低減され、
導体の交流損失も要求値をほぼ満足する結果となってお
り、本発明の効果ですべての特性をバランスよく満足す
る導体である。
体の交流損失が大きいために、導体の交流損失は要求値
の2倍以上となっている。これは、外皮Cuの厚みが厚
いことで、素線内の結合損失が大きくなっているためで
ある。これに対して導体4では、素線自体の交流損失が
Cu外皮の厚みを薄く制御したことによって低減され、
導体の交流損失も要求値をほぼ満足する結果となってお
り、本発明の効果ですべての特性をバランスよく満足す
る導体である。
【0028】また、導体4と同一の素線を用いている
が、素線間の結合を一層抑える目的で絶縁厚を12μm
と厚くした素線により導体5を試作した。この場合は、
導体の交流損失は素線の交流損失にほぼ一致し、素線間
の結合損失はほとんど発生していない。導体の交流損失
と素線の交流損失の差から求めた素線間接触抵抗は2.
0×10-5Ω・mであり、接触抵抗としては5種の導体
の中で最も大きく、素線間結合損失の低減の目的からは
良い結果となっている。しかしながら、導体の臨界電流
は素線の臨界電流の撚本数倍の値に比べ80%以下と大
幅に低下する結果となった。この原因を種々調査した結
果、導体の臨界電流が大幅に低下する要因は、素線間の
完全絶縁のために、導体端末部と電流リードとの接触抵
抗のばらつきの効果によって、各素線で電流の偏流が生
じることによるものであることが明らかになった。した
がって、臨界電流、安定性、交流損失の各特性をバラン
スよく満足するためには、発電機用導体として、素線間
の接触抵抗をある範囲に特定する必要がある。
が、素線間の結合を一層抑える目的で絶縁厚を12μm
と厚くした素線により導体5を試作した。この場合は、
導体の交流損失は素線の交流損失にほぼ一致し、素線間
の結合損失はほとんど発生していない。導体の交流損失
と素線の交流損失の差から求めた素線間接触抵抗は2.
0×10-5Ω・mであり、接触抵抗としては5種の導体
の中で最も大きく、素線間結合損失の低減の目的からは
良い結果となっている。しかしながら、導体の臨界電流
は素線の臨界電流の撚本数倍の値に比べ80%以下と大
幅に低下する結果となった。この原因を種々調査した結
果、導体の臨界電流が大幅に低下する要因は、素線間の
完全絶縁のために、導体端末部と電流リードとの接触抵
抗のばらつきの効果によって、各素線で電流の偏流が生
じることによるものであることが明らかになった。した
がって、臨界電流、安定性、交流損失の各特性をバラン
スよく満足するためには、発電機用導体として、素線間
の接触抵抗をある範囲に特定する必要がある。
【0029】本発明による、8×10-8Ω・mと2×1
0-5の間にある5種の導体の素線間接触抵抗と素線間結
合損失の関係を図1を示す。
0-5の間にある5種の導体の素線間接触抵抗と素線間結
合損失の関係を図1を示す。
【0030】図1において、横軸は導体の素線間結合損
失(kW/m3 )を示し、縦軸は素線間接触抵抗(Ω・
m)を示している。
失(kW/m3 )を示し、縦軸は素線間接触抵抗(Ω・
m)を示している。
【0031】図1から明らかなように、1×10-6Ω・
m以上の範囲にあれば、導体化に伴う損失の増加分は5
kW/m3 となり、導体の全交流損失を10kW/m3
のオーダへ低減することが可能であり、接触抵抗として
はこの範囲が望ましいことがわかる。一方、接触抵抗が
1×10-5Ω・m以上の場合には導体5の例からわかる
ように、素線間の電流分流が困難であり、接触抵抗の範
囲には適さない。
m以上の範囲にあれば、導体化に伴う損失の増加分は5
kW/m3 となり、導体の全交流損失を10kW/m3
のオーダへ低減することが可能であり、接触抵抗として
はこの範囲が望ましいことがわかる。一方、接触抵抗が
1×10-5Ω・m以上の場合には導体5の例からわかる
ように、素線間の電流分流が困難であり、接触抵抗の範
囲には適さない。
【0032】(実施例2)実施例1で作製した導体4と
導体5を用いて、平角成型撚線の場合の接触抵抗と絶縁
厚みの関係を調査した結果を表4に示す。2種の導体を
用いて平角成型時の厚さ方向の圧縮成型度合を変えるこ
とにより等価的な絶縁厚さを実現し、これらの導体の結
合損失測定から素線間接触抵抗を求めた。結合損失測定
の条件は、実施例1と同一条件で実施した。測定結果を
表4に示す。
導体5を用いて、平角成型撚線の場合の接触抵抗と絶縁
厚みの関係を調査した結果を表4に示す。2種の導体を
用いて平角成型時の厚さ方向の圧縮成型度合を変えるこ
とにより等価的な絶縁厚さを実現し、これらの導体の結
合損失測定から素線間接触抵抗を求めた。結合損失測定
の条件は、実施例1と同一条件で実施した。測定結果を
表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】本実施例より、ホルマール絶縁を施したC
u外皮超電導素線を用いて作製した平角成型撚線では、
絶縁厚さが4μm以上10μm以下であれば、好ましい
素線間接触抵抗の範囲にできることがわかった。
u外皮超電導素線を用いて作製した平角成型撚線では、
絶縁厚さが4μm以上10μm以下であれば、好ましい
素線間接触抵抗の範囲にできることがわかった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、導体レベルで交流損失が低く、しかも電流の安定通
電が可能な超電導撚線導体が得られる。したがって、こ
の発明による超電導撚線導体は、発電機用超電導導体と
しての要求特性を、満足することができる。
ば、導体レベルで交流損失が低く、しかも電流の安定通
電が可能な超電導撚線導体が得られる。したがって、こ
の発明による超電導撚線導体は、発電機用超電導導体と
しての要求特性を、満足することができる。
【図1】導体の素線間接触抵抗と素線間結合損失の関係
を示す図である。
を示す図である。
【図2】本発明による超電導撚線導体の一例の構成を示
す断面図である。
す断面図である。
1 超電導素線 2 1次撚線 3 平角成型撚線 6 芯材部 7 外皮Cu部 8 絶縁層
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の超電導素線を撚合わせてなる平角
成型撚線であって、 前記超電導素線は、 超電導導体を含む芯材と、 前記芯材の外表面に形成された安定化Cu層と、 前記安定化Cu層の外表面に形成された絶縁層とを備
え、 前記複数の超電導素線間の接触抵抗が、1×10-6Ω・
m以上1×10-5Ω・m以下であることを特徴とする、
超電導撚線導体。 - 【請求項2】 前記絶縁層の厚さは、4μm以上10μ
m以下であることを特徴とする、請求項1記載の超電導
撚線導体。 - 【請求項3】 前記絶縁層は、ポリイミドおよびホルマ
ールからなる群から選ばれる有機絶縁物質を含む、請求
項1または請求項2記載の超電導撚線導体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6147982A JPH0817263A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 超電導撚線導体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6147982A JPH0817263A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 超電導撚線導体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0817263A true JPH0817263A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15442499
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6147982A Withdrawn JPH0817263A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 超電導撚線導体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817263A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016064069A1 (ko) * | 2014-10-20 | 2016-04-28 | 고려대학교 산학협력단 | 부분 절연 권선을 이용한 초전도 코일 및 초전도 코일의 제조 방법 |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP6147982A patent/JPH0817263A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016064069A1 (ko) * | 2014-10-20 | 2016-04-28 | 고려대학교 산학협력단 | 부분 절연 권선을 이용한 초전도 코일 및 초전도 코일의 제조 방법 |
| KR20160046380A (ko) * | 2014-10-20 | 2016-04-29 | 고려대학교 산학협력단 | 부분 절연 권선을 이용한 초전도 코일 및 초전도 코일의 제조 방법 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010904 |