JPH0817392A - イオン散乱分析装置 - Google Patents
イオン散乱分析装置Info
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- JPH0817392A JPH0817392A JP6150904A JP15090494A JPH0817392A JP H0817392 A JPH0817392 A JP H0817392A JP 6150904 A JP6150904 A JP 6150904A JP 15090494 A JP15090494 A JP 15090494A JP H0817392 A JPH0817392 A JP H0817392A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は,イオン散乱分析装置に係り,試料
表面で散乱された後方散乱粒子の内,イオンと中性粒子
とを各別に精度の良い分析を行い得るようにすることを
目的とする。 【構成】 イオンビーム発生装置10から照射されたイ
オンビーム11はウィーンフィルタ15内でその軌道が
曲げられ,試料17の表面に照射される。この試料17
の表面に照射されたイオンビーム11は,後方散乱され
てその内の中性粒子24が上記ウィーンフィルタ15内
を直進して検出器27により検出される。他方,後方散
乱されたイオン23は,上記ウィーンフィルタ15内で
その軌道を曲げられ,検出器25により検出される。こ
のようにイオン23と中性粒子24の各軌道を相対的に
偏向させて各別に検出することにより,精度の良い分析
を行うことができる。
表面で散乱された後方散乱粒子の内,イオンと中性粒子
とを各別に精度の良い分析を行い得るようにすることを
目的とする。 【構成】 イオンビーム発生装置10から照射されたイ
オンビーム11はウィーンフィルタ15内でその軌道が
曲げられ,試料17の表面に照射される。この試料17
の表面に照射されたイオンビーム11は,後方散乱され
てその内の中性粒子24が上記ウィーンフィルタ15内
を直進して検出器27により検出される。他方,後方散
乱されたイオン23は,上記ウィーンフィルタ15内で
その軌道を曲げられ,検出器25により検出される。こ
のようにイオン23と中性粒子24の各軌道を相対的に
偏向させて各別に検出することにより,精度の良い分析
を行うことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,イオン源からのイオン
ビームを試料表面に照射してこの試料表面で散乱された
後方散乱粒子を検出し,上記試料表面の分析を行うイオ
ン散乱分析装置に関するものである。
ビームを試料表面に照射してこの試料表面で散乱された
後方散乱粒子を検出し,上記試料表面の分析を行うイオ
ン散乱分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体開発や結晶性薄膜の分野で
は,エピタキシャル成膜,MBE成膜等によるデバイス
材料の研究開発が盛んに行われている。そして,これら
の材料の表面層,具体的には1原子層〜数原子層におけ
る欠陥(例えば空孔,不純物吸着,異常成長等)がその
特性に与える影響は大きい。このため,開発プロセスに
おいては,表面層の欠陥に関する情報は極めて重要とな
る。また,表面層の原子間の結合状態も材料特性を理解
する上で重要な情報となり得る。このように,デバイス
材料の開発には,その表面層の情報を知ることは極めて
重要である。そこで,近年では,数keVオーダーの低
エネルギーイオンを用いた分析手法である低エネルギー
イオン散乱分析法が注目されている。図3に,この低エ
ネルギーイオン散乱法を利用した従来のイオン散乱分析
装置の一例を示す。同図に示すイオン散乱分析装置Aで
は,イオンビーム発生装置1(イオン源)から出射され
たイオンビーム2は,マイクロチャンネルプレート検出
器3の中心部に設けられたパイプを通過して分析対象と
なる試料4の表面に照射される。この試料4にイオンビ
ーム2が照射されて完全後方散乱された粒子5の中に
は,電荷を持ったまま散乱されるイオンの他に,電荷を
試料4に奪われて中性粒子となって散乱されるものが含
まれる。即ち,試料4により散乱される粒子の内,電荷
を保有したままのものは試料4の表面に配列されている
原子により散乱されるものが多く,他方,中性化した粒
子は試料4の最表面層より内部に侵入し,試料原子との
間で交互作用があった後に散乱されたものが多く,各々
の散乱粒子は試料に関して異なった情報を担っている。
そして,このように完全後方散乱された粒子5のエネル
ギー分析は,上記試料4から上記マイクロチャンネルプ
レート検出器3に達するまでの粒子の飛行時間を測定す
ることにより行われる。このため,イオンビーム2は,
イオンビーム発生装置1の直後に設置されているビーム
チョッピング装置6により予めパルス化されている。更
に,上記マイクロチャンネルプレート検出器3の直前に
金属メッシュで形成された電極7が配置され,この電極
7に高電圧をかけて上記粒子5の内のイオンのみを加速
させ,このイオンと上記中性粒子とを弁別してそれぞれ
の分析を実現している。
は,エピタキシャル成膜,MBE成膜等によるデバイス
材料の研究開発が盛んに行われている。そして,これら
の材料の表面層,具体的には1原子層〜数原子層におけ
る欠陥(例えば空孔,不純物吸着,異常成長等)がその
特性に与える影響は大きい。このため,開発プロセスに
おいては,表面層の欠陥に関する情報は極めて重要とな
る。また,表面層の原子間の結合状態も材料特性を理解
する上で重要な情報となり得る。このように,デバイス
材料の開発には,その表面層の情報を知ることは極めて
重要である。そこで,近年では,数keVオーダーの低
エネルギーイオンを用いた分析手法である低エネルギー
イオン散乱分析法が注目されている。図3に,この低エ
ネルギーイオン散乱法を利用した従来のイオン散乱分析
装置の一例を示す。同図に示すイオン散乱分析装置Aで
は,イオンビーム発生装置1(イオン源)から出射され
たイオンビーム2は,マイクロチャンネルプレート検出
器3の中心部に設けられたパイプを通過して分析対象と
なる試料4の表面に照射される。この試料4にイオンビ
ーム2が照射されて完全後方散乱された粒子5の中に
は,電荷を持ったまま散乱されるイオンの他に,電荷を
試料4に奪われて中性粒子となって散乱されるものが含
まれる。即ち,試料4により散乱される粒子の内,電荷
を保有したままのものは試料4の表面に配列されている
原子により散乱されるものが多く,他方,中性化した粒
子は試料4の最表面層より内部に侵入し,試料原子との
間で交互作用があった後に散乱されたものが多く,各々
の散乱粒子は試料に関して異なった情報を担っている。
そして,このように完全後方散乱された粒子5のエネル
ギー分析は,上記試料4から上記マイクロチャンネルプ
レート検出器3に達するまでの粒子の飛行時間を測定す
ることにより行われる。このため,イオンビーム2は,
イオンビーム発生装置1の直後に設置されているビーム
チョッピング装置6により予めパルス化されている。更
に,上記マイクロチャンネルプレート検出器3の直前に
金属メッシュで形成された電極7が配置され,この電極
7に高電圧をかけて上記粒子5の内のイオンのみを加速
させ,このイオンと上記中性粒子とを弁別してそれぞれ
の分析を実現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,上記のよう
な従来のイオン散乱分析装置Aにおいては,試料4の表
面で後方散乱された粒子5の飛行時間は数マイクロ秒と
極めて短く,後方散乱されたイオンと中性粒子との時間
差分解機能を高めなければないことから,高速時間測定
装置等が必要となり装置構成全体が複雑となる。そこ
で,本発明は,上記事情に鑑みて創案されたものであ
り,試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,イオンと
中性粒子とを各別に確実に分析することのできるイオン
散乱分析装置の提供を目的とするものである。
な従来のイオン散乱分析装置Aにおいては,試料4の表
面で後方散乱された粒子5の飛行時間は数マイクロ秒と
極めて短く,後方散乱されたイオンと中性粒子との時間
差分解機能を高めなければないことから,高速時間測定
装置等が必要となり装置構成全体が複雑となる。そこ
で,本発明は,上記事情に鑑みて創案されたものであ
り,試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,イオンと
中性粒子とを各別に確実に分析することのできるイオン
散乱分析装置の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明が採用する主たる手段は,その要旨とすると
ころが,イオン源からのイオンビームを試料表面に照射
してこの試料表面で散乱された後方散乱粒子を検出し,
上記試料表面の分析を行うイオン散乱分析装置におい
て,上記試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,後方
散乱イオンと後方散乱中性粒子の各軌道を相対的に偏向
させる偏向手段を設けると共に,上記後方散乱イオンを
検出する第1の検出手段及び上記後方散乱中性粒子を検
出する第2の検出手段を配設した点に係るイオン散乱分
析装置である。
に,本発明が採用する主たる手段は,その要旨とすると
ころが,イオン源からのイオンビームを試料表面に照射
してこの試料表面で散乱された後方散乱粒子を検出し,
上記試料表面の分析を行うイオン散乱分析装置におい
て,上記試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,後方
散乱イオンと後方散乱中性粒子の各軌道を相対的に偏向
させる偏向手段を設けると共に,上記後方散乱イオンを
検出する第1の検出手段及び上記後方散乱中性粒子を検
出する第2の検出手段を配設した点に係るイオン散乱分
析装置である。
【0005】
【作用】本発明に係るイオン散乱分析装置では,後方散
乱イオンと後方散乱中性粒子の各軌道が偏向手段により
相対的に偏向され,それぞれが第1の検出手段及び第2
の検出手段により検出される。
乱イオンと後方散乱中性粒子の各軌道が偏向手段により
相対的に偏向され,それぞれが第1の検出手段及び第2
の検出手段により検出される。
【0006】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係るイオン散乱分析装置
を示す模式図,図2は上記イオン散乱分析装置を構成す
るウィーンフィルタ中でのイオン及び中性粒子の各軌道
を示す模式図である。この実施例に係るイオン散乱分析
装置Bでは,図1に示す如く,イオンビーム発生装置1
0(イオン源)から照射されたイオンビーム11は,ビ
ームチョッピング装置12によりパルス化されて収束レ
ンズ13により平行ビーム化され,更にスリット14を
通過する。上記スリット14を通過したイオンビーム1
1は,ウィーンフィルタ15(偏向手段)中でその軌道
が曲げられ,真空チャンバ16内に配置された分析対象
となる試料17に照射される。上記ウィーンフィルタ1
5(図2参照)は,磁場Bの偏向作用(イオンの運動量
に比例)と電場Eの偏向作用(イオンエネルギーに比
例)とが互いに反対方向に働くように,電磁石と平行電
極が配置された構造となっている。上記試料17は,ロ
ードロック装置18により上記真空チャンバ16内に挿
入され,試料台としてのゴニオメータ19に取り付けら
れる。そして,このゴニオメータ19により,上記イオ
ンビーム11に対し,上記試料17上でのその照射位置
及び入射角度が調整される。上記真空チャンバ16は,
図外のビームラインと作動排気系により連通されてお
り,この真空チャンバ16内は,クライオポンプ20の
作用によって10-11Torr台の値の高い真空度で保たれ
る。そして,このクライオポンプ20を構成する冷却板
21により,上記試料17は囲まれた状態にある。上記
イオンビーム11の照射により試料17の表面層の原子
にて180°後方散乱された粒子22には,電荷を持っ
たまま散乱されたイオン23とその散乱過程で電子を奪
われあるいはもらい受けた中性粒子24とが含まれる。
この内,上記イオン23は,上記ウィーンフィルタ15
内でその軌道を曲げられて検出器25(第1の検出手
段)にて検出され,信号処理装置26により分析され
る。他方,上記中性粒子24は,上記ウィーンフィルタ
15内でその電場及び磁場によるローレンツ力を受ける
ことなく直進し,検出器27(第2の検出手段)により
検出されて上記信号処理装置26により分析される。こ
こで,上記検出器27として,数meVのエネルギーギ
ャップを持つ超伝導トンネル接合型のものを用いること
により,低エネルギーの中性粒子をも検出可能となる。
また,上記検出器25は,上記イオン23の光軸に対し
て垂直の面内で移動可能となるように位置調整機構28
により支持されていることから,上記イオン23の軌道
に対してこの検出器25を相対的に移動させてその検出
位置を調節することができ,異なるエネルギーのイオン
を検出することができる。
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係るイオン散乱分析装置
を示す模式図,図2は上記イオン散乱分析装置を構成す
るウィーンフィルタ中でのイオン及び中性粒子の各軌道
を示す模式図である。この実施例に係るイオン散乱分析
装置Bでは,図1に示す如く,イオンビーム発生装置1
0(イオン源)から照射されたイオンビーム11は,ビ
ームチョッピング装置12によりパルス化されて収束レ
ンズ13により平行ビーム化され,更にスリット14を
通過する。上記スリット14を通過したイオンビーム1
1は,ウィーンフィルタ15(偏向手段)中でその軌道
が曲げられ,真空チャンバ16内に配置された分析対象
となる試料17に照射される。上記ウィーンフィルタ1
5(図2参照)は,磁場Bの偏向作用(イオンの運動量
に比例)と電場Eの偏向作用(イオンエネルギーに比
例)とが互いに反対方向に働くように,電磁石と平行電
極が配置された構造となっている。上記試料17は,ロ
ードロック装置18により上記真空チャンバ16内に挿
入され,試料台としてのゴニオメータ19に取り付けら
れる。そして,このゴニオメータ19により,上記イオ
ンビーム11に対し,上記試料17上でのその照射位置
及び入射角度が調整される。上記真空チャンバ16は,
図外のビームラインと作動排気系により連通されてお
り,この真空チャンバ16内は,クライオポンプ20の
作用によって10-11Torr台の値の高い真空度で保たれ
る。そして,このクライオポンプ20を構成する冷却板
21により,上記試料17は囲まれた状態にある。上記
イオンビーム11の照射により試料17の表面層の原子
にて180°後方散乱された粒子22には,電荷を持っ
たまま散乱されたイオン23とその散乱過程で電子を奪
われあるいはもらい受けた中性粒子24とが含まれる。
この内,上記イオン23は,上記ウィーンフィルタ15
内でその軌道を曲げられて検出器25(第1の検出手
段)にて検出され,信号処理装置26により分析され
る。他方,上記中性粒子24は,上記ウィーンフィルタ
15内でその電場及び磁場によるローレンツ力を受ける
ことなく直進し,検出器27(第2の検出手段)により
検出されて上記信号処理装置26により分析される。こ
こで,上記検出器27として,数meVのエネルギーギ
ャップを持つ超伝導トンネル接合型のものを用いること
により,低エネルギーの中性粒子をも検出可能となる。
また,上記検出器25は,上記イオン23の光軸に対し
て垂直の面内で移動可能となるように位置調整機構28
により支持されていることから,上記イオン23の軌道
に対してこの検出器25を相対的に移動させてその検出
位置を調節することができ,異なるエネルギーのイオン
を検出することができる。
【0007】そして,上記イオンビーム発生装置10,
ゴニオメータ19,位置調整機構28等は制御装置29
により自動制御され,イオン23,中性粒子24の分析
が自動的に行われる。尚,分析に用いるイオン種は,試
料17の構成元素の種類や分析目的に応じてHe+ ,N
a+ 等,複数の中から適宜選択することができる。ここ
で,ウィーンフィルタ15内での粒子の軌道を図2に示
すが,後方散乱されたイオンはそれぞれのエネルギーが
異なると,このウィーンフィルタ15内での軌道が異な
るため,検出位置も異なる。電荷q,出力mの入射イオ
ンビームの上記ウィーンフィルタ15内での軌道は,同
図中に示した座標を用いて
ゴニオメータ19,位置調整機構28等は制御装置29
により自動制御され,イオン23,中性粒子24の分析
が自動的に行われる。尚,分析に用いるイオン種は,試
料17の構成元素の種類や分析目的に応じてHe+ ,N
a+ 等,複数の中から適宜選択することができる。ここ
で,ウィーンフィルタ15内での粒子の軌道を図2に示
すが,後方散乱されたイオンはそれぞれのエネルギーが
異なると,このウィーンフィルタ15内での軌道が異な
るため,検出位置も異なる。電荷q,出力mの入射イオ
ンビームの上記ウィーンフィルタ15内での軌道は,同
図中に示した座標を用いて
【数1】 であらわされる。尚,xin,θinはウィーンフィルタ1
5への入射時の値である。また
5への入射時の値である。また
【数2】 ここで,次の条件式を満たす範囲で電場と磁場を変えて
もイオンビーム11の試料17への入射方向・位置は変
わらない。
もイオンビーム11の試料17への入射方向・位置は変
わらない。
【数3】
【0008】一方,後方散乱されたイオン23は,電場
及び磁場の変化に対し,ウィーンフィルタ15からの出
射方向及び出射位置が変わる。即ち,上記(5)式が満
たされるように電場及び磁場の強度を変化させながら,
上記イオン23の内測定しようとするエネルギーを持つ
もののみを検出器25に入射させ,その他はスリット3
0により除去するように軌道を制御して所望のイオンの
エネルギー分析を行うことができる。本実施例に係るイ
オン散乱分析装置Bは,上記したように構成されている
ことから,以下に示すような効果を得ることができる。 ウィーンフィルタ15によってイオンビーム11と
完全後方散乱された粒子22の軌道を分離することが実
現でき,イオンビーム発生装置10と検出器25,27
とを異なる位置に配置して粒子22の分析を容易に実施
することがでる。更に,完全後方散乱された粒子22の
内,中性粒子24はウィーンフィルタ15内を直進する
ため,イオン23と中性粒子24とを分離して各別の検
出器25,27により分析することができる。従って,
正確で精度の高い分析が容易に実現される。 後方散乱されたイオン22のエネルギー分散は,ウ
ィーンフィルタ15の電場及び磁場の走査により容易に
実現できる。即ち,エネルギーの異なるイオン23は,
ウィーンフィルタ15内で異なる軌道を取り,イオンビ
ーム11の照射位置を変えることなくエネルギー分析を
行うことができる。
及び磁場の変化に対し,ウィーンフィルタ15からの出
射方向及び出射位置が変わる。即ち,上記(5)式が満
たされるように電場及び磁場の強度を変化させながら,
上記イオン23の内測定しようとするエネルギーを持つ
もののみを検出器25に入射させ,その他はスリット3
0により除去するように軌道を制御して所望のイオンの
エネルギー分析を行うことができる。本実施例に係るイ
オン散乱分析装置Bは,上記したように構成されている
ことから,以下に示すような効果を得ることができる。 ウィーンフィルタ15によってイオンビーム11と
完全後方散乱された粒子22の軌道を分離することが実
現でき,イオンビーム発生装置10と検出器25,27
とを異なる位置に配置して粒子22の分析を容易に実施
することがでる。更に,完全後方散乱された粒子22の
内,中性粒子24はウィーンフィルタ15内を直進する
ため,イオン23と中性粒子24とを分離して各別の検
出器25,27により分析することができる。従って,
正確で精度の高い分析が容易に実現される。 後方散乱されたイオン22のエネルギー分散は,ウ
ィーンフィルタ15の電場及び磁場の走査により容易に
実現できる。即ち,エネルギーの異なるイオン23は,
ウィーンフィルタ15内で異なる軌道を取り,イオンビ
ーム11の照射位置を変えることなくエネルギー分析を
行うことができる。
【0009】 検出器27として,数meVのエネル
ギーギャップを有するような超伝導体の素子を用いるこ
とにより,低エネルギーの中性粒子に対しても十分な検
出感度を得ることができる。 試料17の周囲にクライオポンプ20を構成する冷
却板21を配設することにより,効果的に試料付近にお
ける超高真空(〜10-11 Torr)の達成が可能となり,
測定途中での不純物吸着を回避することができ,精度の
良い分析を可能とする。 試料17の位置及びイオンビーム11の入射角度,
更には検出器25を自動的に走査しながら完全方向散乱
された粒子22の測定を行うため,迅速に精度の良い分
析を可能とする。 イオンビーム11のエネルギーをkeV単位で変化
させながら分析し得ることから,試料17の最表面層か
ら深さ方向に数原子層毎の分析を行うことができる。 複数のイオン種を備えていることから,分析対象と
なる試料やその分析目的に応じて最適なイオンビームを
選択することがてきる。
ギーギャップを有するような超伝導体の素子を用いるこ
とにより,低エネルギーの中性粒子に対しても十分な検
出感度を得ることができる。 試料17の周囲にクライオポンプ20を構成する冷
却板21を配設することにより,効果的に試料付近にお
ける超高真空(〜10-11 Torr)の達成が可能となり,
測定途中での不純物吸着を回避することができ,精度の
良い分析を可能とする。 試料17の位置及びイオンビーム11の入射角度,
更には検出器25を自動的に走査しながら完全方向散乱
された粒子22の測定を行うため,迅速に精度の良い分
析を可能とする。 イオンビーム11のエネルギーをkeV単位で変化
させながら分析し得ることから,試料17の最表面層か
ら深さ方向に数原子層毎の分析を行うことができる。 複数のイオン種を備えていることから,分析対象と
なる試料やその分析目的に応じて最適なイオンビームを
選択することがてきる。
【0010】
【発明の効果】本発明は,上記したように,イオン源か
らのイオンビームを試料表面に照射してこの試料表面で
散乱された後方散乱粒子を検出し,上記試料表面の分析
を行うイオン散乱分析装置において,上記試料表面で散
乱された後方散乱粒子の内,後方散乱イオンと後方散乱
中性粒子の各軌道を相対的に偏向させる偏向手段を設け
ると共に,上記後方散乱イオンを検出する第1の検出手
段及び上記後方散乱中性粒子を検出する第2の検出手段
を配設したことを特徴とするイオン散乱分析装置である
から,試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,イオン
と中性粒子とを各別に確実に且つ精度良く分析すること
ができる。
らのイオンビームを試料表面に照射してこの試料表面で
散乱された後方散乱粒子を検出し,上記試料表面の分析
を行うイオン散乱分析装置において,上記試料表面で散
乱された後方散乱粒子の内,後方散乱イオンと後方散乱
中性粒子の各軌道を相対的に偏向させる偏向手段を設け
ると共に,上記後方散乱イオンを検出する第1の検出手
段及び上記後方散乱中性粒子を検出する第2の検出手段
を配設したことを特徴とするイオン散乱分析装置である
から,試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,イオン
と中性粒子とを各別に確実に且つ精度良く分析すること
ができる。
【図1】 本発明の一実施例に係るイオン散乱分析装置
を示す模式図。
を示す模式図。
【図2】 上記イオン散乱分析装置を構成するウィーン
フィルタ中でのイオン及び中性粒子の各軌道を示す模式
図。
フィルタ中でのイオン及び中性粒子の各軌道を示す模式
図。
【図3】 従来のイオン散乱分析装置を示す模式図。
10…イオンビーム発生装置(イオン源) 11…イオンビーム 12…ビームチョッピング装置 13…収束レンズ 14…スリット 15…ウィーンフィルタ(偏向手段) 16…真空チャンバ 17…試料 18…モードロック装置 19…ゴニオメータ 20…クライオポンプ 21…冷却板 22…粒子 23…イオン 24…中性粒子 25…検出器(第1の検出手段) 26…信号処理装置 27…検出器(第2の検出手段) 28…位置調整機構 29…制御装置 30…スリット B…イオン散乱分析装置
Claims (4)
- 【請求項1】 イオン源からのイオンビームを試料表面
に照射してこの試料表面で散乱された後方散乱粒子を検
出し,上記試料表面の分析を行うイオン散乱分析装置に
おいて,上記試料表面で散乱された後方散乱粒子の内,
後方散乱イオンと後方散乱中性粒子の各軌道を相対的に
偏向させる偏向手段を設けると共に,上記後方散乱イオ
ンを検出する第1の検出手段及び上記後方散乱中性粒子
を検出する第2の検出手段を配設したことを特徴とする
イオン散乱分析装置。 - 【請求項2】 上記偏向手段がウィーンフィルタである
請求項1記載のイオン散乱分析装置。 - 【請求項3】 上記ウィーンフィルタの電場及び磁場の
強度を変化させて上記後方散乱イオンの軌道を制御し,
異なるエネルギーの後方散乱イオンを検出することとし
た請求項2記載のイオン散乱分析装置。 - 【請求項4】 上記後方散乱イオンの軌道に対して上記
第1の検出手段を相対的に移動させてその検出位置を制
御し,異なるエネルギーの後方散乱イオンを検出するこ
ととした請求項1,2若しくは3のいずれかに記載のイ
オン散乱分析装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6150904A JPH0817392A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | イオン散乱分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6150904A JPH0817392A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | イオン散乱分析装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0817392A true JPH0817392A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15506933
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6150904A Pending JPH0817392A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | イオン散乱分析装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817392A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006153751A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Kyoto Univ | イオンビーム分析装置 |
-
1994
- 1994-07-01 JP JP6150904A patent/JPH0817392A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006153751A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Kyoto Univ | イオンビーム分析装置 |
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