JPH08180887A - 電解質膜と電極との接合体の製造方法 - Google Patents
電解質膜と電極との接合体の製造方法Info
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- JPH08180887A JPH08180887A JP6336148A JP33614894A JPH08180887A JP H08180887 A JPH08180887 A JP H08180887A JP 6336148 A JP6336148 A JP 6336148A JP 33614894 A JP33614894 A JP 33614894A JP H08180887 A JPH08180887 A JP H08180887A
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- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解質膜の膜厚を薄くして導電性を高めつ
つ、電極が電解質膜を突き破り電極がショートしてしま
うことを防止する。 【構成】 まず、電解質膜11内に脱イオン水を充分に
含ませ(図A)、その後、電解質膜11をメタノール浸
漬槽33に短い時間(30秒)浸漬することにより、電
解質膜11の表面11aのみがメタノールで膨潤され、
その内部11bはメタノールで膨潤されていない状態と
する(図B)。続いて、この電解質膜11には電極基材
12,13が合わされて(図C)、これらはホットプレ
スにより接合される(図D)。こうして作成された接合
体20は、電極基材12,13が電解質膜11にめり込
んた状態となる。従って、電解質膜11は膜厚が薄いも
のとなる。また、膨潤していない内部が芯材となって、
ホットプレス時に電極基材が電解質膜11を突き抜ける
のを防止する。
つ、電極が電解質膜を突き破り電極がショートしてしま
うことを防止する。 【構成】 まず、電解質膜11内に脱イオン水を充分に
含ませ(図A)、その後、電解質膜11をメタノール浸
漬槽33に短い時間(30秒)浸漬することにより、電
解質膜11の表面11aのみがメタノールで膨潤され、
その内部11bはメタノールで膨潤されていない状態と
する(図B)。続いて、この電解質膜11には電極基材
12,13が合わされて(図C)、これらはホットプレ
スにより接合される(図D)。こうして作成された接合
体20は、電極基材12,13が電解質膜11にめり込
んた状態となる。従って、電解質膜11は膜厚が薄いも
のとなる。また、膨潤していない内部が芯材となって、
ホットプレス時に電極基材が電解質膜11を突き抜ける
のを防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電解質膜と電極との
接合体を製造する製造方法に関する。
接合体を製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料の有しているエネルギを
直接電気的エネルギに変換する装置として燃料電池が知
られている。燃料電池は、通常、電解質膜を挟んで一対
の電極を配置するとともに、一方の電極の表面に水素等
の燃料ガスを接触させ、また他方の電極の表面に酸素を
含有する酸素含有ガスを接触させ、このとき起こる電気
化学反応を利用して、電極間から電気エネルギを取り出
すようにしている。燃料電池は、燃料ガスと酸素含有ガ
スが供給されている限り高い効率で電気エネルギを取り
出すことができる。
直接電気的エネルギに変換する装置として燃料電池が知
られている。燃料電池は、通常、電解質膜を挟んで一対
の電極を配置するとともに、一方の電極の表面に水素等
の燃料ガスを接触させ、また他方の電極の表面に酸素を
含有する酸素含有ガスを接触させ、このとき起こる電気
化学反応を利用して、電極間から電気エネルギを取り出
すようにしている。燃料電池は、燃料ガスと酸素含有ガ
スが供給されている限り高い効率で電気エネルギを取り
出すことができる。
【0003】ところで、こうした燃料電池は、使用され
る電解質膜が薄いほど電気抵抗が低くなり、高い効率で
電気エネルギを取り出すことができる。そこで、特開平
3−208262号公報に示すように、電解質を一対の
電極で挟持した挟持体をアルコール水溶液中でホットプ
レスすることにより接合体を形成する製造方法が提案さ
れている。挟持体をアルコール水溶液中に浸すことで電
解質膜を膨潤した状態とし、ホットプレスすることで電
極を電解質膜内にめり込ませて、結果的に電解質膜を極
めて薄いものとすることができる。
る電解質膜が薄いほど電気抵抗が低くなり、高い効率で
電気エネルギを取り出すことができる。そこで、特開平
3−208262号公報に示すように、電解質を一対の
電極で挟持した挟持体をアルコール水溶液中でホットプ
レスすることにより接合体を形成する製造方法が提案さ
れている。挟持体をアルコール水溶液中に浸すことで電
解質膜を膨潤した状態とし、ホットプレスすることで電
極を電解質膜内にめり込ませて、結果的に電解質膜を極
めて薄いものとすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の技術では、電解質膜全体を膨潤させていること
から、ホットプレスしたときに、電極表面の微細な凹凸
がその電解質膜を容易に突き破ってしまい、一方の電極
と他方の電極とがショートしてしまうといった問題があ
った。それら電極がショートすると燃料電池としての機
能が果たせなくなった。
た従来の技術では、電解質膜全体を膨潤させていること
から、ホットプレスしたときに、電極表面の微細な凹凸
がその電解質膜を容易に突き破ってしまい、一方の電極
と他方の電極とがショートしてしまうといった問題があ
った。それら電極がショートすると燃料電池としての機
能が果たせなくなった。
【0005】特に、炭素繊維の糸で織成したカーボンク
ロスを用いて電極を形成している場合、その糸の組合せ
による凹凸が大きなものとなることから、電解質膜を一
層容易に突き破ってしまい、前記問題が極めて生じ易か
った。
ロスを用いて電極を形成している場合、その糸の組合せ
による凹凸が大きなものとなることから、電解質膜を一
層容易に突き破ってしまい、前記問題が極めて生じ易か
った。
【0006】この発明の電解質膜と電極との接合体の製
造方法は、こうした問題点に鑑みてなされたもので、電
解質膜の膜厚を薄くして導電性を高めつつ、電極が電解
質膜を突き破り電極がショートしてしまうことを防止す
ることを目的としている。
造方法は、こうした問題点に鑑みてなされたもので、電
解質膜の膜厚を薄くして導電性を高めつつ、電極が電解
質膜を突き破り電極がショートしてしまうことを防止す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成をとった。
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成をとった。
【0008】即ち、本発明の請求項1記載の電解質膜と
電極との接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電
極材を接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製
造方法であって、前記電解質膜を一部分を除いて膨潤さ
せる工程と、該膨潤した電解質膜と前記電極材とを合わ
せ、それらを加熱圧締する工程とを備えたことを、その
要旨としている。
電極との接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電
極材を接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製
造方法であって、前記電解質膜を一部分を除いて膨潤さ
せる工程と、該膨潤した電解質膜と前記電極材とを合わ
せ、それらを加熱圧締する工程とを備えたことを、その
要旨としている。
【0009】本発明の請求項2記載の電解質膜と電極と
の接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電極材を
接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法
であって、前記電解質膜を所定の液体に浸漬して、前記
電解質膜の表面のみを膨潤させる工程と、該表面のみを
膨潤させた電解質膜と前記電極材とを合わせ、それらを
加熱圧締する工程とを備えたことを、その要旨としてい
る。
の接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電極材を
接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法
であって、前記電解質膜を所定の液体に浸漬して、前記
電解質膜の表面のみを膨潤させる工程と、該表面のみを
膨潤させた電解質膜と前記電極材とを合わせ、それらを
加熱圧締する工程とを備えたことを、その要旨としてい
る。
【0010】本発明の請求項3記載の電解質膜と電極と
の接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電極材を
接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法
であって、前記電解質膜を所定の液体に浸漬して、前記
電解質膜の内部まで膨潤させる工程と、該内部まで膨潤
した電解質膜を水に浸漬して、前記電解質膜の表面のみ
を水を含んだ状態に戻す工程と、前記電解質膜と前記電
極材とを合わせ、それらを加熱圧締する工程とを備えた
ことを、その要旨としている。
の接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電極材を
接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法
であって、前記電解質膜を所定の液体に浸漬して、前記
電解質膜の内部まで膨潤させる工程と、該内部まで膨潤
した電解質膜を水に浸漬して、前記電解質膜の表面のみ
を水を含んだ状態に戻す工程と、前記電解質膜と前記電
極材とを合わせ、それらを加熱圧締する工程とを備えた
ことを、その要旨としている。
【0011】本発明の請求項4記載の電解質膜と電極と
の接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電極材を
接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法
であって、前記電解質膜の一方の面のみをマスキングす
る工程と、該マスキングした電解質膜を所定の液体に浸
漬して、電解質膜の他方の面側のみを膨潤させる工程
と、前記他方の面側のみを膨潤させた電解質膜と前記電
極材とを合わせ、それらを加熱圧締する工程とを備えた
ことを、その要旨としている。
の接合体の製造方法は、電解質膜に電極となる電極材を
接合して電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法
であって、前記電解質膜の一方の面のみをマスキングす
る工程と、該マスキングした電解質膜を所定の液体に浸
漬して、電解質膜の他方の面側のみを膨潤させる工程
と、前記他方の面側のみを膨潤させた電解質膜と前記電
極材とを合わせ、それらを加熱圧締する工程とを備えた
ことを、その要旨としている。
【0012】
【作用】以上のように構成された請求項1記載の電解質
膜と電極との接合体の製造方法によれば、電解質膜の膨
潤していない部分がその電解質膜の芯材となって、電極
材が電解質膜を突き抜けるのを防止する。一方、電解質
膜のある部分は膨潤していることから、加熱圧締する工
程により、その膨潤部分が縮んで電解質膜を薄くするこ
とが可能となる。
膜と電極との接合体の製造方法によれば、電解質膜の膨
潤していない部分がその電解質膜の芯材となって、電極
材が電解質膜を突き抜けるのを防止する。一方、電解質
膜のある部分は膨潤していることから、加熱圧締する工
程により、その膨潤部分が縮んで電解質膜を薄くするこ
とが可能となる。
【0013】請求項2記載の電解質膜と電極との接合体
の製造方法によれば、電解質膜の表面のみが膨潤して、
その内部は膨潤していないことから、その内部が電解質
膜の芯材となって、電極材が電解質膜を突き抜けるのを
防止する。一方、電解質膜の表面は膨潤していることか
ら、加熱圧締する工程により、その膨潤部分が縮んで電
解質膜を薄くすることが可能となる。
の製造方法によれば、電解質膜の表面のみが膨潤して、
その内部は膨潤していないことから、その内部が電解質
膜の芯材となって、電極材が電解質膜を突き抜けるのを
防止する。一方、電解質膜の表面は膨潤していることか
ら、加熱圧締する工程により、その膨潤部分が縮んで電
解質膜を薄くすることが可能となる。
【0014】請求項3記載の電解質膜と電極との接合体
の製造方法によれば、電解質膜の内部のみが膨潤して、
その表面は水を含んだ状態で膨潤していないことから、
その表面が電解質膜の芯材となって、電極材が電解質膜
を突き抜けるのを防止する。一方、電解質膜の内部は膨
潤していることから、加熱圧締する工程により、その膨
潤部分が縮んで電解質膜を薄くすることが可能となる。
の製造方法によれば、電解質膜の内部のみが膨潤して、
その表面は水を含んだ状態で膨潤していないことから、
その表面が電解質膜の芯材となって、電極材が電解質膜
を突き抜けるのを防止する。一方、電解質膜の内部は膨
潤していることから、加熱圧締する工程により、その膨
潤部分が縮んで電解質膜を薄くすることが可能となる。
【0015】請求項4記載の電解質膜と電極との接合体
の製造方法によれば、電解質膜のマスキングした一方の
面側は膨潤しておらず、他方の面側のみが膨潤してい
る。このため、その膨潤していない一方の面側が電解質
膜の芯材となって、電極材が電解質膜を突き抜けるのを
防止する。一方、他方の面側は膨潤していることから、
加熱圧締する工程により、その膨潤部分が縮んで電解質
膜を薄くすることが可能となる。
の製造方法によれば、電解質膜のマスキングした一方の
面側は膨潤しておらず、他方の面側のみが膨潤してい
る。このため、その膨潤していない一方の面側が電解質
膜の芯材となって、電極材が電解質膜を突き抜けるのを
防止する。一方、他方の面側は膨潤していることから、
加熱圧締する工程により、その膨潤部分が縮んで電解質
膜を薄くすることが可能となる。
【0016】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
【0017】まず、第1実施例としての電解質膜と電極
との接合体の製造方法を採用して製造された固体高分子
型燃料電池10の構成について先に説明する。ここで
は、簡単なため固体高分子型燃料電池10が単一のセル
から構成されているものとする。図1は、単セルから構
成される固体高分子型燃料電池10の構造図である。こ
の図に示すように、固体高分子型燃料電池10は、電解
質膜11と、この電解質膜11を両側から挟んでサンド
イッチ構造とするガス拡散電極としてのカソード12お
よびアノード13と、このサンドイッチ構造(以下、膜
−電極接合体と呼ぶ)20を両側から挟みつつカソード
12およびアノード13とで材料ガスおよび燃料ガスの
流路を形成するセパレータ14,15と、セパレータ1
4,15の外側に配置されカソード12およびアノード
13の集電極となる集電板16,17とにより構成され
ている。
との接合体の製造方法を採用して製造された固体高分子
型燃料電池10の構成について先に説明する。ここで
は、簡単なため固体高分子型燃料電池10が単一のセル
から構成されているものとする。図1は、単セルから構
成される固体高分子型燃料電池10の構造図である。こ
の図に示すように、固体高分子型燃料電池10は、電解
質膜11と、この電解質膜11を両側から挟んでサンド
イッチ構造とするガス拡散電極としてのカソード12お
よびアノード13と、このサンドイッチ構造(以下、膜
−電極接合体と呼ぶ)20を両側から挟みつつカソード
12およびアノード13とで材料ガスおよび燃料ガスの
流路を形成するセパレータ14,15と、セパレータ1
4,15の外側に配置されカソード12およびアノード
13の集電極となる集電板16,17とにより構成され
ている。
【0018】電解質膜11は、高分子材料、例えばフッ
素系樹脂により形成されたイオン交換膜であり、湿潤状
態で良好な電気電導性を示す。ここでは、米国E.I.デ
ュポン社製の商標名ナフィオン(Nafion)を使用する。
カソード12およびアノード13は、炭素繊維からなる
糸で織成したカーボンクロスにより形成されており、こ
のカーボンクロスの表面には、触媒としての白金または
白金と他の金属からなる合金等を担持したカーボン粉が
塗布されている。
素系樹脂により形成されたイオン交換膜であり、湿潤状
態で良好な電気電導性を示す。ここでは、米国E.I.デ
ュポン社製の商標名ナフィオン(Nafion)を使用する。
カソード12およびアノード13は、炭素繊維からなる
糸で織成したカーボンクロスにより形成されており、こ
のカーボンクロスの表面には、触媒としての白金または
白金と他の金属からなる合金等を担持したカーボン粉が
塗布されている。
【0019】白金を担持したカーボン粉は次のような方
法で作成されている。塩化白金酸水溶液とチオ硫酸ナト
リウムを混合して、亜硫酸白金錯体の水溶液を得る。こ
の水溶液を攪拌しながら、過酸化水素水を摘下して、水
溶液中にコロイド状の白金粒子を析出させる。次に担体
となるカーボンブラック(例えばVulcan XC−
72(米国のCABOT社の商標)やデンカブラック
(電気化学工業株式会社の商標)を添加しながら、攪拌
し、カーボンブラックの表面にコロイド状の白金粒子を
付着させる。次に溶液を吸引ろ過または加圧ろ過して白
金粒子が付着したカーボンブラックを分離した後、脱イ
オン水(純水)で繰り返し洗浄した後、室温で完全に乾
燥させる。次に、凝集したカーボンブラックを粉砕器で
粉砕した後、水素還元雰囲気中で、250℃〜350℃
で2時間程度加熱することにより、カーボンブラック上
の白金を還元するとともに、残留していた塩素を完全に
除去して、白金を担持したカーボン粉が完成する。ここ
では、カーボンブラックの重量に対して白金の重量が2
0[%](重量%)になるようにして製作した。
法で作成されている。塩化白金酸水溶液とチオ硫酸ナト
リウムを混合して、亜硫酸白金錯体の水溶液を得る。こ
の水溶液を攪拌しながら、過酸化水素水を摘下して、水
溶液中にコロイド状の白金粒子を析出させる。次に担体
となるカーボンブラック(例えばVulcan XC−
72(米国のCABOT社の商標)やデンカブラック
(電気化学工業株式会社の商標)を添加しながら、攪拌
し、カーボンブラックの表面にコロイド状の白金粒子を
付着させる。次に溶液を吸引ろ過または加圧ろ過して白
金粒子が付着したカーボンブラックを分離した後、脱イ
オン水(純水)で繰り返し洗浄した後、室温で完全に乾
燥させる。次に、凝集したカーボンブラックを粉砕器で
粉砕した後、水素還元雰囲気中で、250℃〜350℃
で2時間程度加熱することにより、カーボンブラック上
の白金を還元するとともに、残留していた塩素を完全に
除去して、白金を担持したカーボン粉が完成する。ここ
では、カーボンブラックの重量に対して白金の重量が2
0[%](重量%)になるようにして製作した。
【0020】こうして作成されたカーボン粉をナフィオ
ン溶液の混合液と適量の水に分散、攪拌してペースト状
の白金触媒ペーストを得て、その白金触媒ペーストをカ
ーボンクロスの表面に塗布した上で、このカーボンクロ
スと電解質膜11とを接合することにより、電解質膜1
1、カソード12およびアノード13からなる膜−電極
接合体20を製造する。この製造方法については、後ほ
ど詳しく説明する。なお、白金触媒ペーストの塗布量
は、カーボンクロス1cm2 当たり、白金重量に換算し
て0.4mgになるように調整している。
ン溶液の混合液と適量の水に分散、攪拌してペースト状
の白金触媒ペーストを得て、その白金触媒ペーストをカ
ーボンクロスの表面に塗布した上で、このカーボンクロ
スと電解質膜11とを接合することにより、電解質膜1
1、カソード12およびアノード13からなる膜−電極
接合体20を製造する。この製造方法については、後ほ
ど詳しく説明する。なお、白金触媒ペーストの塗布量
は、カーボンクロス1cm2 当たり、白金重量に換算し
て0.4mgになるように調整している。
【0021】セパレータ14,15は、ち密質のカーボ
ンプレートにより形成されている。カソード12側のセ
パレータ14は、カソード12の表面とで材料ガスであ
る酸素含有ガスの流路をなすと共にカソード12で生成
する水の集水路をなす酸素含有ガス流路14Pを形成す
る。また、アノード13側のセパレータ15は、アノー
ド13の表面とで燃料ガスである水素ガスと水蒸気との
混合ガスの流路をなす水素ガス流路15Pを形成する。
集電板16,17は、銅(Cu)により形成されてい
る。
ンプレートにより形成されている。カソード12側のセ
パレータ14は、カソード12の表面とで材料ガスであ
る酸素含有ガスの流路をなすと共にカソード12で生成
する水の集水路をなす酸素含有ガス流路14Pを形成す
る。また、アノード13側のセパレータ15は、アノー
ド13の表面とで燃料ガスである水素ガスと水蒸気との
混合ガスの流路をなす水素ガス流路15Pを形成する。
集電板16,17は、銅(Cu)により形成されてい
る。
【0022】以上説明したのが固体高分子型燃料電池1
0の単一セルの構成であるが、実際には、セパレータ1
4,カソード12,電解質膜11,アノード13,セパ
レータ15をこの順に複数組積層して、その外側に集電
板16,17を配置することにより、固体高分子型燃料
電池10は構成されている。
0の単一セルの構成であるが、実際には、セパレータ1
4,カソード12,電解質膜11,アノード13,セパ
レータ15をこの順に複数組積層して、その外側に集電
板16,17を配置することにより、固体高分子型燃料
電池10は構成されている。
【0023】以上のように構成された固体高分子型燃料
電池10の膜−電極接合体20を製造する方法につい
て、以下詳述する。
電池10の膜−電極接合体20を製造する方法につい
て、以下詳述する。
【0024】図2は、その膜−電極接合体20の製造方
法の工程を示すフローチャートであり、図3は、その膜
−電極接合体の製造方法の各工程の内容を模式的に示す
説明図である。図2のフローチャートに示すように、ま
ず、固体高分子型燃料電池10の電解質膜11を脱イオ
ン水(純水)に浸漬する水浸漬工程を実行する(ステッ
プS1)。具体的には、図3の(A)に示すように、脱
イオン水で満たされた槽(水浸漬槽)31を用意し、こ
の水浸漬槽31に電解質膜11を投入する。そして、電
解質膜11を水浸漬槽31の中に10分ほど放置して、
電解質膜11内に充分に脱イオン水を含ませる。
法の工程を示すフローチャートであり、図3は、その膜
−電極接合体の製造方法の各工程の内容を模式的に示す
説明図である。図2のフローチャートに示すように、ま
ず、固体高分子型燃料電池10の電解質膜11を脱イオ
ン水(純水)に浸漬する水浸漬工程を実行する(ステッ
プS1)。具体的には、図3の(A)に示すように、脱
イオン水で満たされた槽(水浸漬槽)31を用意し、こ
の水浸漬槽31に電解質膜11を投入する。そして、電
解質膜11を水浸漬槽31の中に10分ほど放置して、
電解質膜11内に充分に脱イオン水を含ませる。
【0025】なお、この水浸漬工程においては、攪拌器
32で水浸漬槽31内の脱イオン水を攪拌する構成とす
ることが望ましい。脱イオン水を攪拌することで、短時
間で水浸漬工程を完了させることができる。
32で水浸漬槽31内の脱イオン水を攪拌する構成とす
ることが望ましい。脱イオン水を攪拌することで、短時
間で水浸漬工程を完了させることができる。
【0026】図2のフローチャートに戻り、次いで、水
浸漬工程を経た電解質膜11をメタノールに浸漬させ、
電解質膜11の表面をメタノールで膨潤させる膨潤工程
を実行する(ステップS2)。具体的には、図3の
(B)に示すように、メタノールで満たされた槽(メタ
ノール浸漬槽)33を用意し、メタノール浸漬槽33に
前記水浸漬工程を経た電解質膜11を投入する。そし
て、電解質膜11をメタノール浸漬槽33の中で、数秒
から1分ほど、好ましくは、30秒ほど放置する。この
結果、電解質膜11の表面のみがメタノールで膨潤さ
れ、その内部はメタノールで膨潤されていない状態のま
まである。
浸漬工程を経た電解質膜11をメタノールに浸漬させ、
電解質膜11の表面をメタノールで膨潤させる膨潤工程
を実行する(ステップS2)。具体的には、図3の
(B)に示すように、メタノールで満たされた槽(メタ
ノール浸漬槽)33を用意し、メタノール浸漬槽33に
前記水浸漬工程を経た電解質膜11を投入する。そし
て、電解質膜11をメタノール浸漬槽33の中で、数秒
から1分ほど、好ましくは、30秒ほど放置する。この
結果、電解質膜11の表面のみがメタノールで膨潤さ
れ、その内部はメタノールで膨潤されていない状態のま
まである。
【0027】なお、メタノール浸漬槽33への浸漬時間
は、電解質膜11の最終的な厚さや、後述するホットプ
レス工程におけるホットプレスの温度、ホットプレスの
圧力によって異なるので、個々の事例ごとに、これらの
条件をかえて、所望の電解質膜の厚さが得られるよう
に、浸漬時間を決めればよい。
は、電解質膜11の最終的な厚さや、後述するホットプ
レス工程におけるホットプレスの温度、ホットプレスの
圧力によって異なるので、個々の事例ごとに、これらの
条件をかえて、所望の電解質膜の厚さが得られるよう
に、浸漬時間を決めればよい。
【0028】図2のフローチャートに戻り、その後、膨
潤工程を経た電解質膜11に電極基材をホットプレス法
により接合するホットプレス工程を実行する(ステップ
S3)。具体的には、図3の(C)に示すように、メタ
ノール浸漬槽33から取り出した電解質膜11の両面
に、前述した白金触媒ペーストを塗布した電極基材とし
てのカーボンクロス(カソード12およびアノード1
3)を合わせて、それらをホットプレス装置35により
ホットプレスする。このホットプレス装置35によれ
ば、100℃ないし160℃、好ましくは120℃ない
し155℃の温度で、1MPa{10.2kgf/cm2}な
いし10MPa{102kgf/cm2}、好ましくは3MP
a{31kgf/cm2}ないし7MPa{71kgf/cm2}の
圧力で、5秒ないし5分、好ましくは1分の加圧時間
で、ホットプレスが行なわれる。
潤工程を経た電解質膜11に電極基材をホットプレス法
により接合するホットプレス工程を実行する(ステップ
S3)。具体的には、図3の(C)に示すように、メタ
ノール浸漬槽33から取り出した電解質膜11の両面
に、前述した白金触媒ペーストを塗布した電極基材とし
てのカーボンクロス(カソード12およびアノード1
3)を合わせて、それらをホットプレス装置35により
ホットプレスする。このホットプレス装置35によれ
ば、100℃ないし160℃、好ましくは120℃ない
し155℃の温度で、1MPa{10.2kgf/cm2}な
いし10MPa{102kgf/cm2}、好ましくは3MP
a{31kgf/cm2}ないし7MPa{71kgf/cm2}の
圧力で、5秒ないし5分、好ましくは1分の加圧時間
で、ホットプレスが行なわれる。
【0029】図2のフローチャートに戻り、続いて、ホ
ットプレス工程を経て得られた膜−電極接合体20を洗
浄する洗浄工程を実行する(ステップS4)。具体的に
は、図3の(D)に示すように、ホットプレス後の膜−
電極接合体20を脱イオン水を満たした洗浄槽37に搬
送して、その洗浄槽37内で前記膜−電極接合体20を
脱イオン水で繰り返し洗浄する。この結果、電解質膜1
1の内部に残留したメタノール(メタノール浸漬槽33
で置換されたもの)は完全に水に置換される。こうし
て、固体高分子型燃料電池10の膜−電極接合体20が
完成する。なお、その膜−電極接合体20は、飽和水蒸
気中の雰囲気の容器内で室温で保管される。
ットプレス工程を経て得られた膜−電極接合体20を洗
浄する洗浄工程を実行する(ステップS4)。具体的に
は、図3の(D)に示すように、ホットプレス後の膜−
電極接合体20を脱イオン水を満たした洗浄槽37に搬
送して、その洗浄槽37内で前記膜−電極接合体20を
脱イオン水で繰り返し洗浄する。この結果、電解質膜1
1の内部に残留したメタノール(メタノール浸漬槽33
で置換されたもの)は完全に水に置換される。こうし
て、固体高分子型燃料電池10の膜−電極接合体20が
完成する。なお、その膜−電極接合体20は、飽和水蒸
気中の雰囲気の容器内で室温で保管される。
【0030】以上詳述した、この第1実施例の膜−電極
接合体の製造方法による電解質膜11の状態の変遷を図
4に示した。この図4に示すように、電解質膜11は始
め脱イオン水を充分に含んだ状態にあり(図4の
(A))、その後、電解質膜11をメタノール浸漬槽3
3に浸漬することにより、電解質膜11の表面11aの
みがメタノールで膨潤され、その内部11bはメタノー
ルで膨潤されていない状態となる(図4の(B):膨潤
されていない部分はハッチングで示した)。続いて、こ
の電解質膜11には電極基材(カソード12およびアノ
ード13)が合わされて(図4の(C))、これらはホ
ットプレスにより接合される(図4の(D))。こうし
て作成された膜−電極接合体20は、図4の(D)に示
すように、カソード12およびアノード13が電解質膜
11にめり込んた状態となる。
接合体の製造方法による電解質膜11の状態の変遷を図
4に示した。この図4に示すように、電解質膜11は始
め脱イオン水を充分に含んだ状態にあり(図4の
(A))、その後、電解質膜11をメタノール浸漬槽3
3に浸漬することにより、電解質膜11の表面11aの
みがメタノールで膨潤され、その内部11bはメタノー
ルで膨潤されていない状態となる(図4の(B):膨潤
されていない部分はハッチングで示した)。続いて、こ
の電解質膜11には電極基材(カソード12およびアノ
ード13)が合わされて(図4の(C))、これらはホ
ットプレスにより接合される(図4の(D))。こうし
て作成された膜−電極接合体20は、図4の(D)に示
すように、カソード12およびアノード13が電解質膜
11にめり込んた状態となる。
【0031】従って、この第1実施例の膜−電極接合体
の製造方法によれば、カソード12およびアノード13
が電解質膜11にめり込んだ状態となっていることか
ら、電解質膜11は膜厚が薄いものとなる。このため、
こうして製造された膜−電極接合体20からなる固体高
分子型燃料電池10は、電気抵抗が低く、電気特性に優
れたものとなる。さらに、この実施例の膜−電極接合体
の製造方法によれば、電解質膜11をメタノール中に膨
潤させる工程において、極めて短い時間だけ浸漬させる
だけであることから、電解質膜11の表面11aのみを
膨潤させ、その内部11bはメタノールで膨潤させない
ようにすることができる。このため、その膨潤していな
い部分が電解質膜11の芯材となって、その後のホット
プレスのときに電極基材(カーボンクロス)が電解質膜
11を突き抜けるのを防止することができる。従って、
カソード12とアノード13となる両電極基材がショー
トしてしまい、固体高分子型燃料電池10が発電機能を
失うといったことを防止することができる。
の製造方法によれば、カソード12およびアノード13
が電解質膜11にめり込んだ状態となっていることか
ら、電解質膜11は膜厚が薄いものとなる。このため、
こうして製造された膜−電極接合体20からなる固体高
分子型燃料電池10は、電気抵抗が低く、電気特性に優
れたものとなる。さらに、この実施例の膜−電極接合体
の製造方法によれば、電解質膜11をメタノール中に膨
潤させる工程において、極めて短い時間だけ浸漬させる
だけであることから、電解質膜11の表面11aのみを
膨潤させ、その内部11bはメタノールで膨潤させない
ようにすることができる。このため、その膨潤していな
い部分が電解質膜11の芯材となって、その後のホット
プレスのときに電極基材(カーボンクロス)が電解質膜
11を突き抜けるのを防止することができる。従って、
カソード12とアノード13となる両電極基材がショー
トしてしまい、固体高分子型燃料電池10が発電機能を
失うといったことを防止することができる。
【0032】なお、前記第1実施例において、水浸漬槽
31およびメタノール浸漬槽33の各槽の内部、および
各槽の間は、ローラ等の搬送手段による連続的な搬送方
法に搬送するように構成してもよい。このローラーによ
る搬送方法を用いれば、大量の膜−電極接合体20を短
時間で製造することができる。
31およびメタノール浸漬槽33の各槽の内部、および
各槽の間は、ローラ等の搬送手段による連続的な搬送方
法に搬送するように構成してもよい。このローラーによ
る搬送方法を用いれば、大量の膜−電極接合体20を短
時間で製造することができる。
【0033】また、膨潤工程において、電解質膜11を
メタノール浸漬槽33に短い時間浸漬する例を示した
が、メタノール噴霧手段によりメタノールを膜に対して
噴霧する方法によってもよい。これは、図5に示すよう
に、メタノールタンク51からポンプ53によって加圧
供給されたメタノールがスプレーノズル55から電解質
膜11に向かって吹き付けられるものである。図5にお
いては、スプレーの吹き付け時間を調整することによ
り、ホットプレス工程後の電解質膜11の膜厚を調整す
ることができる。こうした構成によっても第1実施例と
同様の効果を奏する。
メタノール浸漬槽33に短い時間浸漬する例を示した
が、メタノール噴霧手段によりメタノールを膜に対して
噴霧する方法によってもよい。これは、図5に示すよう
に、メタノールタンク51からポンプ53によって加圧
供給されたメタノールがスプレーノズル55から電解質
膜11に向かって吹き付けられるものである。図5にお
いては、スプレーの吹き付け時間を調整することによ
り、ホットプレス工程後の電解質膜11の膜厚を調整す
ることができる。こうした構成によっても第1実施例と
同様の効果を奏する。
【0034】本発明の第2実施例について、次に説明す
る。この第2実施例は、第1実施例の固体高分子型燃料
電池10と同じ構成の燃料電池の膜−電極接合体を製造
するもので、その製造方法が相違する。図6は、この第
2実施例における膜−電極接合体の製造方法の工程を示
すフローチャートであり、図7は、その膜−電極接合体
の製造方法の各工程の内容を模式的に示す説明図であ
る。
る。この第2実施例は、第1実施例の固体高分子型燃料
電池10と同じ構成の燃料電池の膜−電極接合体を製造
するもので、その製造方法が相違する。図6は、この第
2実施例における膜−電極接合体の製造方法の工程を示
すフローチャートであり、図7は、その膜−電極接合体
の製造方法の各工程の内容を模式的に示す説明図であ
る。
【0035】図6のフローチャートに示すように、ま
ず、固体高分子型燃料電池10の電解質膜11をメタノ
ールに浸漬させ、電解質膜11をメタノールで完全に膨
潤させる膨潤工程を実行する(ステップS101)。具
体的には、図3の(A)に示すように、メタノールで満
たされた槽(メタノール浸漬槽)131を用意し、この
メタノール浸漬槽131に電解質膜11を投入する。そ
して、電解質膜11をメタノール浸漬槽131の中に3
0分ほど放置して、電解質膜11に充分にメタノールを
含ませる。この結果、電解質膜11の全体がメタノール
で膨潤される。
ず、固体高分子型燃料電池10の電解質膜11をメタノ
ールに浸漬させ、電解質膜11をメタノールで完全に膨
潤させる膨潤工程を実行する(ステップS101)。具
体的には、図3の(A)に示すように、メタノールで満
たされた槽(メタノール浸漬槽)131を用意し、この
メタノール浸漬槽131に電解質膜11を投入する。そ
して、電解質膜11をメタノール浸漬槽131の中に3
0分ほど放置して、電解質膜11に充分にメタノールを
含ませる。この結果、電解質膜11の全体がメタノール
で膨潤される。
【0036】なお、この膨潤工程においては、攪拌器1
32でメタノール浸漬槽131内のメタノールを攪拌す
る構成とすることが望ましい。メタノールを攪拌するこ
とで、短時間で膨潤工程を完了させることができる。
32でメタノール浸漬槽131内のメタノールを攪拌す
る構成とすることが望ましい。メタノールを攪拌するこ
とで、短時間で膨潤工程を完了させることができる。
【0037】図6のフローチャートに戻り、次いで、膨
潤工程を経た電解質膜11を脱イオン水(純水)に浸漬
させて、電解質膜11の表面のみをメタノールから水に
戻す水浸漬工程を実行する(ステップS102)。具体
的には、図3の(B)に示すように、脱イオン水で満た
された槽(水浸漬槽)133を用意し、水浸漬槽133
に前記膨潤工程を経た電解質膜11を投入する。そし
て、電解質膜11を水浸漬槽133の中で、数秒から1
分ほど、好ましくは、30秒ほど放置する。この結果、
電解質膜11の表面がメタノールから水に置換されるこ
とから、その表面が膨潤されず、その内部だけがメタノ
ールで膨潤された電解質膜11を得ることができる。
潤工程を経た電解質膜11を脱イオン水(純水)に浸漬
させて、電解質膜11の表面のみをメタノールから水に
戻す水浸漬工程を実行する(ステップS102)。具体
的には、図3の(B)に示すように、脱イオン水で満た
された槽(水浸漬槽)133を用意し、水浸漬槽133
に前記膨潤工程を経た電解質膜11を投入する。そし
て、電解質膜11を水浸漬槽133の中で、数秒から1
分ほど、好ましくは、30秒ほど放置する。この結果、
電解質膜11の表面がメタノールから水に置換されるこ
とから、その表面が膨潤されず、その内部だけがメタノ
ールで膨潤された電解質膜11を得ることができる。
【0038】なお、水浸漬槽133への浸漬時間は、電
解質膜11の最終的な厚さや、ホットプレス工程におけ
るホットプレスの温度、ホットプレスの圧力によって異
なるので、個々の事例ごとに、これらの条件をかえて、
所望の電解質膜の厚さが得られるように、浸漬時間を決
めればよい。
解質膜11の最終的な厚さや、ホットプレス工程におけ
るホットプレスの温度、ホットプレスの圧力によって異
なるので、個々の事例ごとに、これらの条件をかえて、
所望の電解質膜の厚さが得られるように、浸漬時間を決
めればよい。
【0039】図6のフローチャートに戻り、その後、第
1実施例と同じホットプレス工程および洗浄工程を実行
する(ステップS103およびステップS104)。こ
うして、固体高分子型燃料電池10の膜−電極接合体2
0が完成する。
1実施例と同じホットプレス工程および洗浄工程を実行
する(ステップS103およびステップS104)。こ
うして、固体高分子型燃料電池10の膜−電極接合体2
0が完成する。
【0040】以上詳述した、この第2実施例の膜−電極
接合体の製造方法による電解質膜11の状態の変遷を図
8に示した。この図8に示すように、電解質膜11は、
メタノール浸漬槽131に充分に浸漬されることで、そ
の全体がメタノールで膨潤される(図8の(A))。そ
の後、その電解質膜11は、水浸漬槽133に浸漬され
ることで、その内部11bがメタノールで膨潤され、そ
の表面11aはメタノールで膨潤されていない状態とな
る(図8の(B))。続いて、その電解質膜11には電
極基材(カソード12およびアノード13)が合わされ
て(図8の(C))、これらはホットプレスにより接合
される(図8の(D))。こうして作成された膜−電極
接合体20は、図8の(D)に示すように、電解質膜1
1の内部11bが潰れて、カソード12およびアノード
13が電解質膜11にめり込んた状態で接合される。
接合体の製造方法による電解質膜11の状態の変遷を図
8に示した。この図8に示すように、電解質膜11は、
メタノール浸漬槽131に充分に浸漬されることで、そ
の全体がメタノールで膨潤される(図8の(A))。そ
の後、その電解質膜11は、水浸漬槽133に浸漬され
ることで、その内部11bがメタノールで膨潤され、そ
の表面11aはメタノールで膨潤されていない状態とな
る(図8の(B))。続いて、その電解質膜11には電
極基材(カソード12およびアノード13)が合わされ
て(図8の(C))、これらはホットプレスにより接合
される(図8の(D))。こうして作成された膜−電極
接合体20は、図8の(D)に示すように、電解質膜1
1の内部11bが潰れて、カソード12およびアノード
13が電解質膜11にめり込んた状態で接合される。
【0041】従って、この第2実施例の膜−電極接合体
の製造方法によれば、カソード12およびアノード13
が電解質膜11にめり込んだ状態となっていることか
ら、電解質膜11は膜厚が薄いものとなる。このため、
第1実施例と同様に、電気特性に優れた固体高分子型燃
料電池10を得ることができる。さらに、この実施例の
膜−電極接合体の製造方法によれば、電解質膜11の内
部11bのみをメタノールで膨潤させ、その表面11a
は膨潤させないようにしていることから、その膨潤して
いない外側が電解質膜11の芯材となって、その後のホ
ットプレスのときに電極基材(カーボンクロス)が電解
質膜11を突き抜けるのを防止することができる。従っ
て、第1実施例と同様に、両電極基材がショートしてし
まい、固体高分子型燃料電池10が発電機能を失うとい
ったことを防止することができる。
の製造方法によれば、カソード12およびアノード13
が電解質膜11にめり込んだ状態となっていることか
ら、電解質膜11は膜厚が薄いものとなる。このため、
第1実施例と同様に、電気特性に優れた固体高分子型燃
料電池10を得ることができる。さらに、この実施例の
膜−電極接合体の製造方法によれば、電解質膜11の内
部11bのみをメタノールで膨潤させ、その表面11a
は膨潤させないようにしていることから、その膨潤して
いない外側が電解質膜11の芯材となって、その後のホ
ットプレスのときに電極基材(カーボンクロス)が電解
質膜11を突き抜けるのを防止することができる。従っ
て、第1実施例と同様に、両電極基材がショートしてし
まい、固体高分子型燃料電池10が発電機能を失うとい
ったことを防止することができる。
【0042】また、水浸漬工程において、電解質膜11
を水浸漬槽133に短い時間浸漬する例を示したが、水
噴霧手段により脱イオン水を膜に対して噴霧する方法に
よってもよい。これは、前述した図5で示した構成と同
様な構成(但し、メタノールタンクは水タンクとする)
により、実現する構成とすればよい。こうした構成によ
っても第2実施例と同様の効果を奏する。
を水浸漬槽133に短い時間浸漬する例を示したが、水
噴霧手段により脱イオン水を膜に対して噴霧する方法に
よってもよい。これは、前述した図5で示した構成と同
様な構成(但し、メタノールタンクは水タンクとする)
により、実現する構成とすればよい。こうした構成によ
っても第2実施例と同様の効果を奏する。
【0043】本発明の第3実施例について、次に説明す
る。この第3実施例は、第1実施例の固体高分子型燃料
電池10と同じ構成の燃料電池の膜−電極接合体20を
製造するもので、その製造方法が相違する。図9は、こ
の第3実施例における膜−電極接合体の製造方法の工程
を示すフローチャートである。
る。この第3実施例は、第1実施例の固体高分子型燃料
電池10と同じ構成の燃料電池の膜−電極接合体20を
製造するもので、その製造方法が相違する。図9は、こ
の第3実施例における膜−電極接合体の製造方法の工程
を示すフローチャートである。
【0044】図9に示すように、まず、固体高分子型燃
料電池10の電解質膜11の一方の表面にガラス板を貼
り付けるガラス板貼付工程を実行する(ステップS20
1)。詳しくは、図10の(A)の正面図、図10の
(B)の断面図に示すように、電解質膜11の一方の表
面11sに、その表面11sより一回り表面積の小さい
ガラス板210を、テープ212により貼り付ける作業
を行なう。なお、この作業においてテープ212を貼る
範囲は、後述するステップで電極をホットプレスすると
きに、電極にかからない部位に限るようにしている。
料電池10の電解質膜11の一方の表面にガラス板を貼
り付けるガラス板貼付工程を実行する(ステップS20
1)。詳しくは、図10の(A)の正面図、図10の
(B)の断面図に示すように、電解質膜11の一方の表
面11sに、その表面11sより一回り表面積の小さい
ガラス板210を、テープ212により貼り付ける作業
を行なう。なお、この作業においてテープ212を貼る
範囲は、後述するステップで電極をホットプレスすると
きに、電極にかからない部位に限るようにしている。
【0045】ガラス板貼付工程を終えると、続いて、第
1実施例のステップS1およびS2と同じ、水浸漬工程
および膨潤工程を実行する(ステップS201,S20
2)。その後、ステップS201で貼り付けたガラス板
210を電解質膜11から引き剥すガラス板引き剥し工
程を実行する(ステップS204)。続いて、そのガラ
ス板210から分かれた電解質膜11に対して、ステッ
プS3およびS4と同じ、ホットプレス工程および洗浄
工程を実行する(ステップS205,206)。こうし
て固体高分子型燃料電池10の膜−電極接合体20が完
成する。
1実施例のステップS1およびS2と同じ、水浸漬工程
および膨潤工程を実行する(ステップS201,S20
2)。その後、ステップS201で貼り付けたガラス板
210を電解質膜11から引き剥すガラス板引き剥し工
程を実行する(ステップS204)。続いて、そのガラ
ス板210から分かれた電解質膜11に対して、ステッ
プS3およびS4と同じ、ホットプレス工程および洗浄
工程を実行する(ステップS205,206)。こうし
て固体高分子型燃料電池10の膜−電極接合体20が完
成する。
【0046】以上詳述した、この第3実施例の膜−電極
接合体の製造方法による電解質膜11の状態の変遷を図
11に示した。この図11に示すように、まず、電解質
膜11の一方の表面にガラス板210が貼り付けられ
(図11の(A))、その後、その電解質膜11をメタ
ノール浸漬槽33に浸漬することにより、電解質膜11
の一方の表面(ガラス板210が貼り付けられていない
表面)11tのみがメタノールで膨潤され、その反対側
の表面11sはガラス板210でマスキングされている
ことからメタノールで膨潤されていない状態のまま残る
(図11の(B))。続いて、電解質膜11からガラス
板210が引き剥されて、この電解質膜11に電極基材
(カソード12およびアノード13)が合わされて(図
11の(C))、これらはホットプレスにより接合され
る(図11の(D))。こうして作成された膜−電極接
合体20は、図11の(D)に示すように、膨潤した側
の表面11tにカソード12がめり込んだ状態となる。
接合体の製造方法による電解質膜11の状態の変遷を図
11に示した。この図11に示すように、まず、電解質
膜11の一方の表面にガラス板210が貼り付けられ
(図11の(A))、その後、その電解質膜11をメタ
ノール浸漬槽33に浸漬することにより、電解質膜11
の一方の表面(ガラス板210が貼り付けられていない
表面)11tのみがメタノールで膨潤され、その反対側
の表面11sはガラス板210でマスキングされている
ことからメタノールで膨潤されていない状態のまま残る
(図11の(B))。続いて、電解質膜11からガラス
板210が引き剥されて、この電解質膜11に電極基材
(カソード12およびアノード13)が合わされて(図
11の(C))、これらはホットプレスにより接合され
る(図11の(D))。こうして作成された膜−電極接
合体20は、図11の(D)に示すように、膨潤した側
の表面11tにカソード12がめり込んだ状態となる。
【0047】従って、この第3実施例の膜−電極接合体
の製造方法によれば、カソード12が電解質膜11にめ
り込んだ状態となっていることから、電解質膜11は膜
厚が薄いものとなる。このため、第1実施例と同様に、
電気特性に優れた固体高分子型燃料電池10を得ること
ができる。さらに、この実施例の膜−電極接合体の製造
方法によれば、電解質膜11の一方の表面側の半分のみ
をメタノールで膨潤させ、他方の表面側の半分は膨潤さ
せないようにしていることから、その膨潤していない部
分が芯材となって、その後のホットプレスのときに電極
基材(カーボンクロス)が電解質膜11を突き抜けるの
を防止することができる。従って、第1実施例と同様
に、両電極基材がショートしてしまい、固体高分子型燃
料電池10が発電機能を失うといったことを防止するこ
とができる。
の製造方法によれば、カソード12が電解質膜11にめ
り込んだ状態となっていることから、電解質膜11は膜
厚が薄いものとなる。このため、第1実施例と同様に、
電気特性に優れた固体高分子型燃料電池10を得ること
ができる。さらに、この実施例の膜−電極接合体の製造
方法によれば、電解質膜11の一方の表面側の半分のみ
をメタノールで膨潤させ、他方の表面側の半分は膨潤さ
せないようにしていることから、その膨潤していない部
分が芯材となって、その後のホットプレスのときに電極
基材(カーボンクロス)が電解質膜11を突き抜けるの
を防止することができる。従って、第1実施例と同様
に、両電極基材がショートしてしまい、固体高分子型燃
料電池10が発電機能を失うといったことを防止するこ
とができる。
【0048】ところで、この第3実施例では、電解質膜
11の片側部分だけを膨潤させ、この片側にアノード1
3ではなく、カソード12が接合されるように構成され
ているが、これは次のような理由による。
11の片側部分だけを膨潤させ、この片側にアノード1
3ではなく、カソード12が接合されるように構成され
ているが、これは次のような理由による。
【0049】固体高分子型燃料電池においては、アノー
ドとカソードの2つの電極の内、カソードが電池反応の
律速になっていることが、国内外の学会や論文で明らか
になっている。これは単純かつ定性的には、アノードで
の電気化学的反応のスピードに比べて、カソードでの電
気化学的反応のスピードが遅いためであると説明でき
る。このことは、固体高分子型燃料電池の性能を向上さ
せるためには、膜−電極接合体においては、よりカソー
ドにおいて電気化学的反応に関与する電極面積を増大さ
せる必要があることを示唆している。このため、膨潤し
ている側にカソード12が接合されるように構成するこ
とで、カソード12が電解質膜11にめり込んで、電解
質膜11とカソード12との3次元の反応面積を増大さ
せることができる。即ち、電解質膜11の膨潤している
側にカソードを接合することで、劣るカソード側での電
気化学的反応のスピードを増大させて、燃料電池の電池
性能の向上をより一層拡大することができる。
ドとカソードの2つの電極の内、カソードが電池反応の
律速になっていることが、国内外の学会や論文で明らか
になっている。これは単純かつ定性的には、アノードで
の電気化学的反応のスピードに比べて、カソードでの電
気化学的反応のスピードが遅いためであると説明でき
る。このことは、固体高分子型燃料電池の性能を向上さ
せるためには、膜−電極接合体においては、よりカソー
ドにおいて電気化学的反応に関与する電極面積を増大さ
せる必要があることを示唆している。このため、膨潤し
ている側にカソード12が接合されるように構成するこ
とで、カソード12が電解質膜11にめり込んで、電解
質膜11とカソード12との3次元の反応面積を増大さ
せることができる。即ち、電解質膜11の膨潤している
側にカソードを接合することで、劣るカソード側での電
気化学的反応のスピードを増大させて、燃料電池の電池
性能の向上をより一層拡大することができる。
【0050】なお、ステップS203の膨潤工程におい
て、電解質膜11をメタノール浸漬槽33に浸漬する例
を示したが、メタノール噴霧手段によりメタノールを膜
に対して噴霧する方法によってもよい。これは、前述し
た図5で示した構成と同様な構成により、実現する構成
とすればよい。こうした構成によっても第3実施例と同
様の効果を奏する。
て、電解質膜11をメタノール浸漬槽33に浸漬する例
を示したが、メタノール噴霧手段によりメタノールを膜
に対して噴霧する方法によってもよい。これは、前述し
た図5で示した構成と同様な構成により、実現する構成
とすればよい。こうした構成によっても第3実施例と同
様の効果を奏する。
【0051】また、前記第3実施例では、電解質膜11
の一方の表面11sをマスキングする板材としてガラス
を用いていたが、これに換えて、プラスチックでも、セ
ラミックスでも、金属でもよく、要は、メタノールの影
響を受けることがなく、かつ作業性のよいものであれば
どのような材料を選んでもよい。
の一方の表面11sをマスキングする板材としてガラス
を用いていたが、これに換えて、プラスチックでも、セ
ラミックスでも、金属でもよく、要は、メタノールの影
響を受けることがなく、かつ作業性のよいものであれば
どのような材料を選んでもよい。
【0052】前記第1ないし第3実施例では、電解質膜
11を膨潤させる液体としてメタノールを用いていた
が、メタノールを選定したのは次のような理由である。
浸漬工程で用いる液体は、電解質膜11を膨潤させる能
力が大きいもの(少なくとも、25[%]以上の膨張率
を有することが好ましい)が求められる。このような液
体はメタノール(メチルアルコール)に限らず種々あ
り、例えば、エタノールやイソプロピルアルコールのよ
うなアルコール系のものやアセトンなどのケトン系のも
のが該当するが、価格や廃棄法、再利用法を考えれば、
液体の種類は自ずと限られてくる。
11を膨潤させる液体としてメタノールを用いていた
が、メタノールを選定したのは次のような理由である。
浸漬工程で用いる液体は、電解質膜11を膨潤させる能
力が大きいもの(少なくとも、25[%]以上の膨張率
を有することが好ましい)が求められる。このような液
体はメタノール(メチルアルコール)に限らず種々あ
り、例えば、エタノールやイソプロピルアルコールのよ
うなアルコール系のものやアセトンなどのケトン系のも
のが該当するが、価格や廃棄法、再利用法を考えれば、
液体の種類は自ずと限られてくる。
【0053】メタノールを用いれば、工程で使用後のメ
タノールをそのまま(無論、溶液中の不純物や浮遊物を
除去する程度の前処理は必要だが)、固体高分子型燃料
電池のアノード側材料ガスの供給形態の一つである、メ
タノール改質器の反応用原料として使用することができ
る。このようなことから、メタノールが好適であるとし
てこれを用いた。勿論メタノールに必ずしも限るもので
はなく、前述したエタノールやイソプロピルアルコール
のようなアルコール系のものやアセトンなどのケトン系
のものを用いた構成とすることも可能である。
タノールをそのまま(無論、溶液中の不純物や浮遊物を
除去する程度の前処理は必要だが)、固体高分子型燃料
電池のアノード側材料ガスの供給形態の一つである、メ
タノール改質器の反応用原料として使用することができ
る。このようなことから、メタノールが好適であるとし
てこれを用いた。勿論メタノールに必ずしも限るもので
はなく、前述したエタノールやイソプロピルアルコール
のようなアルコール系のものやアセトンなどのケトン系
のものを用いた構成とすることも可能である。
【0054】さらに、電解質膜11を膨潤させる液体と
して、メタノールと水との混合液体を用いる方法もあ
る。これによれば、メタノールと水との混合液体を使う
ことにより、膨潤工程の材料費を低減させる効果が期待
できる。しかしながら、水には電解質膜を膨張させる能
力がメタノールより弱いことから、混合液体の比率は自
ずと限られてくる。好ましくは、メタノールと水との比
率を3:10の比率以上にメタノールを多くすることが
よい。
して、メタノールと水との混合液体を用いる方法もあ
る。これによれば、メタノールと水との混合液体を使う
ことにより、膨潤工程の材料費を低減させる効果が期待
できる。しかしながら、水には電解質膜を膨張させる能
力がメタノールより弱いことから、混合液体の比率は自
ずと限られてくる。好ましくは、メタノールと水との比
率を3:10の比率以上にメタノールを多くすることが
よい。
【0055】前記第1ないし第3実施例では、電極基材
としてカーボンクロスを用いていたが、これに換えて、
カーボンペーパを用いた構成としてもよい。
としてカーボンクロスを用いていたが、これに換えて、
カーボンペーパを用いた構成としてもよい。
【0056】前記第1ないし第3実施例の別の態様につ
いて、さらに説明する。前記第1実施例では、電極基材
の表面に白金触媒ペーストを塗布し、電解質膜11とこ
の電極基材とをホットプレスで接合していたが、これに
換えて、次の〜のうちのいずれかの方法で接合する
構成としてもよい。
いて、さらに説明する。前記第1実施例では、電極基材
の表面に白金触媒ペーストを塗布し、電解質膜11とこ
の電極基材とをホットプレスで接合していたが、これに
換えて、次の〜のうちのいずれかの方法で接合する
構成としてもよい。
【0057】白金または白金の合金を担持したカーボ
ン粉を、撥水化処理したカーボン粉とともに固体高分子
溶液に分散させた上で、シート状に成形して、電極と
し、電解質膜とこの電極をホットプレスで一体化するも
の。 白金または白金の合金を担持したカーボン粉を適当な
有機溶剤に分散させてペースト化し、電解質膜の表面に
スクリーン印刷法等の手法で塗布し、その後、電極基材
とホットプレスで一体化するもの。 電解質膜の表面に、スパッタ法、蒸着法、CVD法、
PVD法などの薄膜形成法で白金を担持し、その後、電
極基材とホットプレスで一体化するもの。
ン粉を、撥水化処理したカーボン粉とともに固体高分子
溶液に分散させた上で、シート状に成形して、電極と
し、電解質膜とこの電極をホットプレスで一体化するも
の。 白金または白金の合金を担持したカーボン粉を適当な
有機溶剤に分散させてペースト化し、電解質膜の表面に
スクリーン印刷法等の手法で塗布し、その後、電極基材
とホットプレスで一体化するもの。 電解質膜の表面に、スパッタ法、蒸着法、CVD法、
PVD法などの薄膜形成法で白金を担持し、その後、電
極基材とホットプレスで一体化するもの。
【0058】前述した第1ないし第3の実施例の製造方
法で製造した膜−電極接合体を使用した燃料電池の性能
を従来の燃料電池と比較評価したので、次に説明する。
比較する燃料電池は、一般的な従来品(従来技術の特開
平5−258756号公報で示した構成でない、ごく一
般的なもの)である。これら電池を運転温度80℃で運
転したときの電流−電圧特性を調べ、その結果を図12
に示した。
法で製造した膜−電極接合体を使用した燃料電池の性能
を従来の燃料電池と比較評価したので、次に説明する。
比較する燃料電池は、一般的な従来品(従来技術の特開
平5−258756号公報で示した構成でない、ごく一
般的なもの)である。これら電池を運転温度80℃で運
転したときの電流−電圧特性を調べ、その結果を図12
に示した。
【0059】図12から明らかなように、第1ないし第
3実施例の燃料電池では、測定範囲の総ての電流密度に
亘って比較例の燃料電池よりその特性が優れていた。即
ち、この実施例では、電解質膜11を極めて薄くするこ
とができることから、燃料電池の電気抵抗が低くなり、
図12から明らかなように、高い電池性能を得ることが
できた。
3実施例の燃料電池では、測定範囲の総ての電流密度に
亘って比較例の燃料電池よりその特性が優れていた。即
ち、この実施例では、電解質膜11を極めて薄くするこ
とができることから、燃料電池の電気抵抗が低くなり、
図12から明らかなように、高い電池性能を得ることが
できた。
【0060】なお、第1実施例による燃料電池は、第2
および第3実施例による燃料電池と比較して、電流−電
圧特性が少し劣っているが、これは次のような理由であ
る。第1実施例による燃料電池は、前述したように電極
基材としてカーボンクロスを用いたが、ここでは、これ
に換えて、カーボンペーパを用いて試験を行なってお
り、電極基材の素材の違いがこの電流−電圧特性の差と
して現われているためである。
および第3実施例による燃料電池と比較して、電流−電
圧特性が少し劣っているが、これは次のような理由であ
る。第1実施例による燃料電池は、前述したように電極
基材としてカーボンクロスを用いたが、ここでは、これ
に換えて、カーボンペーパを用いて試験を行なってお
り、電極基材の素材の違いがこの電流−電圧特性の差と
して現われているためである。
【0061】ところで、本願発明者は、従来技術の特開
平5−258756号公報に従い製造した燃料電池につ
いても試験を行なってみた。その結果は、電池出力が得
られず、さらには、アノード側の水素がカソード側にリ
ークしてしまった。即ち、この燃料電池では、電解質膜
をはさんだ電極同士が、電解質膜を突き破って部分的に
ショートしていることが確認できた。
平5−258756号公報に従い製造した燃料電池につ
いても試験を行なってみた。その結果は、電池出力が得
られず、さらには、アノード側の水素がカソード側にリ
ークしてしまった。即ち、この燃料電池では、電解質膜
をはさんだ電極同士が、電解質膜を突き破って部分的に
ショートしていることが確認できた。
【0062】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば、この発明で製造された膜−電極接合体を燃
料電池に換えて、水電解に用いた構成等、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば、この発明で製造された膜−電極接合体を燃
料電池に換えて、水電解に用いた構成等、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の電解
質膜と電極との膜−電極接合体の製造方法では、電解質
膜の膨潤していない部分がその電解質膜の芯材となっ
て、電極材が電解質膜を突き抜けるのを防止する。従っ
て、電極同士がショートしてしまい、その膜−電極接合
体の機能を失うといったことを防止することができる。
また、電解質膜のある部分は膨潤していることから、加
熱圧締する工程により、その膨潤部分が縮んで電解質膜
を薄くすることができる。従って、その膜−電極接合体
の電気抵抗を低下させて、当該燃料電池のエネルギ変換
効率を高めることができる。
質膜と電極との膜−電極接合体の製造方法では、電解質
膜の膨潤していない部分がその電解質膜の芯材となっ
て、電極材が電解質膜を突き抜けるのを防止する。従っ
て、電極同士がショートしてしまい、その膜−電極接合
体の機能を失うといったことを防止することができる。
また、電解質膜のある部分は膨潤していることから、加
熱圧締する工程により、その膨潤部分が縮んで電解質膜
を薄くすることができる。従って、その膜−電極接合体
の電気抵抗を低下させて、当該燃料電池のエネルギ変換
効率を高めることができる。
【0064】請求項2記載の電解質膜と電極との膜−電
極接合体の製造方法では、膨潤していない電解質膜の内
部が芯材の役割を担って、請求項1記載の電解質膜と電
極との膜−電極接合体の製造方法と同様に、電極同士が
ショートしてしまい、膜−電極接合体としての機能を失
うことを防止することができる。また、電解質膜の表面
は膨潤していることから、加熱圧締する工程により、請
求項1と同様に、電解質膜の厚さを薄くして、燃料電池
のエネルギ変換効率を高めることができる。
極接合体の製造方法では、膨潤していない電解質膜の内
部が芯材の役割を担って、請求項1記載の電解質膜と電
極との膜−電極接合体の製造方法と同様に、電極同士が
ショートしてしまい、膜−電極接合体としての機能を失
うことを防止することができる。また、電解質膜の表面
は膨潤していることから、加熱圧締する工程により、請
求項1と同様に、電解質膜の厚さを薄くして、燃料電池
のエネルギ変換効率を高めることができる。
【0065】請求項3記載の電解質膜と電極との膜−電
極接合体の製造方法では、膨潤していない電解質膜の表
面が芯材の役割を担って、請求項1記載の電解質膜と電
極との膜−電極接合体の製造方法と同様に、電極同士が
ショートしてしまい、膜−電極接合体としての機能を失
うことを防止することができる。また、電解質膜の内部
は膨潤していることから、加熱圧締する工程により、請
求項1と同様に、電解質膜の厚さを薄くして、燃料電池
のエネルギ変換効率を高めることができる。
極接合体の製造方法では、膨潤していない電解質膜の表
面が芯材の役割を担って、請求項1記載の電解質膜と電
極との膜−電極接合体の製造方法と同様に、電極同士が
ショートしてしまい、膜−電極接合体としての機能を失
うことを防止することができる。また、電解質膜の内部
は膨潤していることから、加熱圧締する工程により、請
求項1と同様に、電解質膜の厚さを薄くして、燃料電池
のエネルギ変換効率を高めることができる。
【0066】請求項4記載の電解質膜と電極との膜−電
極接合体の製造方法では、膨潤していない電解質膜の一
方の面が芯材の役割を担って、請求項1記載の電解質膜
と電極との膜−電極接合体の製造方法と同様に、電極同
士がショートしてしまい、膜−電極接合体としての機能
を失うことを防止することができる。また、電解質膜の
他方の面は膨潤していることから、加熱圧締する工程に
より、請求項1と同様に、電解質膜の厚さを薄くして、
燃料電池のエネルギ変換効率を高めることができる。
極接合体の製造方法では、膨潤していない電解質膜の一
方の面が芯材の役割を担って、請求項1記載の電解質膜
と電極との膜−電極接合体の製造方法と同様に、電極同
士がショートしてしまい、膜−電極接合体としての機能
を失うことを防止することができる。また、電解質膜の
他方の面は膨潤していることから、加熱圧締する工程に
より、請求項1と同様に、電解質膜の厚さを薄くして、
燃料電池のエネルギ変換効率を高めることができる。
【図1】本発明の第1実施例の製造方法で製造される膜
−電極接合体を用いた固体高分子型燃料電池10の単一
セルの構造図である。
−電極接合体を用いた固体高分子型燃料電池10の単一
セルの構造図である。
【図2】その膜−電極接合体の製造方法の工程を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】その膜−電極接合体の製造方法の各工程の内容
を模式的に示す説明図である。
を模式的に示す説明図である。
【図4】その膜−電極接合体の製造方法の工程に従う電
解質膜11の状態の変遷を模式的に示す説明図である。
解質膜11の状態の変遷を模式的に示す説明図である。
【図5】膨潤工程の別態様を示す説明図である。
【図6】本発明の第2実施例における膜−電極接合体の
製造方法の工程を示すフローチャートである。
製造方法の工程を示すフローチャートである。
【図7】その膜−電極接合体の製造方法の各工程の内容
を模式的に示す説明図である。
を模式的に示す説明図である。
【図8】その膜−電極接合体の製造方法の工程に従う電
解質膜11の状態の変遷を模式的に示す説明図である。
解質膜11の状態の変遷を模式的に示す説明図である。
【図9】本発明の第3実施例における膜−電極接合体の
製造方法の工程を示すフローチャートである。
製造方法の工程を示すフローチャートである。
【図10】ガラス板貼り付け工程で貼り付けられる電解
質膜11とガラス板210との貼り付けの状態を正面お
よび断面にて示す説明図である。
質膜11とガラス板210との貼り付けの状態を正面お
よび断面にて示す説明図である。
【図11】その膜−電極接合体の製造方法の工程に従う
電解質膜11の状態の変遷を模式的に示す説明図であ
る。
電解質膜11の状態の変遷を模式的に示す説明図であ
る。
【図12】第1ないし第3実施例の燃料電池と従来の燃
料電池とを比較評価するために用いた電流−電圧特性を
示すグラフである。
料電池とを比較評価するために用いた電流−電圧特性を
示すグラフである。
10…固体高分子型燃料電池 11…電解質膜 12…カソード 13…アノード 14…セパレータ 14P…酸素含有ガス流路 15…セパレータ 15P…水素ガス流路 16,17…集電板 20…膜−電極接合体 31…水浸漬槽 32…攪拌器 33…メタノール浸漬槽 35…ホットプレス装置 37…洗浄槽 51…メタノールタンク 53…ポンプ 55…スプレーノズル 131…メタノール浸漬槽 132…攪拌器 133…水浸漬槽 210…ガラス板 212…テープ
Claims (4)
- 【請求項1】 電解質膜に電極となる電極材を接合して
電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法であっ
て、 前記電解質膜を一部分を除いて膨潤させる工程と、 該膨潤した電解質膜と前記電極材とを合わせ、それらを
加熱圧締する工程とを備えた電解質膜と電極との接合体
の製造方法。 - 【請求項2】 電解質膜に電極となる電極材を接合して
電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法であっ
て、 前記電解質膜を所定の液体に浸漬して、前記電解質膜の
表面のみを膨潤させる工程と、 該表面のみを膨潤させた電解質膜と前記電極材とを合わ
せ、それらを加熱圧締する工程とを備えた電解質膜と電
極との接合体の製造方法。 - 【請求項3】 電解質膜に電極となる電極材を接合して
電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法であっ
て、 前記電解質膜を所定の液体に浸漬して、前記電解質膜の
内部まで膨潤させる工程と、 該内部まで膨潤した電解質膜を水に浸漬して、前記電解
質膜の表面のみを水を含んだ状態に戻す工程と、 前記電解質膜と前記電極材とを合わせ、それらを加熱圧
締する工程とを備えた電解質膜と電極との接合体の製造
方法。 - 【請求項4】 電解質膜に電極となる電極材を接合して
電解質膜と電極との接合体を製造する製造方法であっ
て、 前記電解質膜の一方の面のみをマスキングする工程と、 該マスキングした電解質膜を所定の液体に浸漬して、電
解質膜の他方の面側のみを膨潤させる工程と、 前記他方の面側のみを膨潤させた電解質膜と前記電極材
とを合わせ、それらを加熱圧締する工程とを備えた電解
質膜と電極との接合体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6336148A JPH08180887A (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 電解質膜と電極との接合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6336148A JPH08180887A (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 電解質膜と電極との接合体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08180887A true JPH08180887A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18296192
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6336148A Pending JPH08180887A (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 電解質膜と電極との接合体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08180887A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10241703A (ja) * | 1997-02-21 | 1998-09-11 | Toyota Motor Corp | 燃料電池用の電極および発電層並びにその製造方法 |
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-
1994
- 1994-12-21 JP JP6336148A patent/JPH08180887A/ja active Pending
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