JPH08183162A - 転写印刷方法及びその装置 - Google Patents

転写印刷方法及びその装置

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JPH08183162A
JPH08183162A JP395A JP395A JPH08183162A JP H08183162 A JPH08183162 A JP H08183162A JP 395 A JP395 A JP 395A JP 395 A JP395 A JP 395A JP H08183162 A JPH08183162 A JP H08183162A
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JP395A
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Tomoaki Ryu
友明 劉
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Gifu Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異形形状を有する被印刷物Wに対して、その
影になる部分に対する転写印刷を、被印刷物Wの転写具
が当接してくる主部分に対する転写印刷と同時に行うこ
とのできる転写印刷装置を提供すること。 【構成】 インク供給手段によって転写用のインクが供
給される凹板11と、移送装置によって被印刷体Wが出
入される載置台12と、これらの載置台12と凹板11
間を移動して凹板11上のインクを載置台12上の被印
刷体Wに転写する転写具20とを備えた転写印刷装置1
00であって、転写具20を、その給排口から流体の流
入または排出がなされる容器と、この容器の開口を気密
的に閉塞して十分な伸展性を有する転写膜24とにより
構成し、かつ、容器の給排口に接続されて容器内への流
体の流入及び排出を所定の順序で繰り返す流体供給制御
装置を備えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写印刷方法及びその
装置に関し、特に、被印刷物が異形形状を有している場
合にも適合させることのできる転写印刷方法及びその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、平面状あるいは筒状の被印刷物
に対する印刷または転写印刷は、ローラー等を採用すれ
ば比較的容易に行えるものである。一方、被印刷面に多
少の凹凸があるものについては、例えば図8に示したよ
うな転写具を使用することにより、比較的容易に行える
ものである。この従来の転写具は、図8の示すように、
インクをのせた凹板または被印刷物Wに圧接させたとき
に、これらの被印刷物Wの表面形状に応じて自由に変形
する転写部(図8では図示下部にあたる)を有している
ものであり、何かに圧接されていないときには、図8の
(イ)に示すように元形状に復帰するようにしたもので
ある。このような転写具は、凹板や被印刷物W間での移
動、及びこれらに対する往復動が行えるようにすること
により、大量の転写印刷を可能にしたものである。
【0003】この従来の転写具は、上記のような特徴を
有しているものであるから、被印刷物Wの形状が平面状
や筒状になっていなくても、つまり被印刷物Wの被印刷
面が異形状のものであっても印刷を行うことができるか
ら、非常に有利なものである。しかしながら、この図8
に示したような従来の転写具は、これを直線方向に移動
させて被印刷物Wに対する圧接を行うことが条件となっ
ているものであるから、図9に示すような被印刷物Wに
対する転写印刷は行うことができない。
【0004】すなわち、図9の(イ)では、被印刷物W
として球形のものを例に採っているが、この被印刷物W
の図示上面(主部分)に対する転写印刷は、従来の転写
具によって容易に行うことはできる。しかし、例えば、
図9の(ロ)の中の仮想線にて示した中心線より下方の
部分にも印刷を行いたい場合には、この部分は言わば
「影」となるから、上述した従来の転写具によっては、
これに対する印刷を「主部分」と同時に行うことはでき
ない。同様に、図9の(ロ)に示すような形状の被印刷
物Wに対して、その上面への転写具による印刷は可能で
あるが、この上面印刷と同時に側面印刷をも行うことは
不可能であるから、転写印刷の工程を2回にしなければ
ならない。
【0005】換言すれば、図9の(イ)または(ロ)に
示したような異形形状の被印刷物Wに対して、図8に示
した従来の転写具による印刷を行おうとすれば、印刷工
程を複数にしなければならないのであり、しかも当然被
印刷物Wの位置決めも正確に行わなければならないこと
になって、転写印刷が簡単にはできないことになる。そ
うなると、被印刷物W自体の形状を制約しなければなら
ず、結果的に被印刷物Wのデザインが限定されたものと
なってしまう、ということにもなる。
【0006】そこで、本発明者は、以上の実状を改善し
て、印刷を簡単に行え、しかも結果として被印刷物Wの
デザインを自由に決めることができるようにし得る転写
印刷方法を開発すべく種々研究を重ねてきた結果、本発
明を完成したのである。
【0007】
【発明が解決使用とする課題】本発明は、以上の経緯に
基づいてなされたもので、その解決しようとする課題
は、被印刷物Wが異形形状のものであっても、これに対
する印刷を一度に行えるようにすることである。
【0008】すなわち、まず請求項1に得る発明の目的
とするところは、異形形状を有する被印刷物Wに対し
て、その影になる部分に対する転写印刷を、被印刷物W
の転写具が当接してくる主部分に対する転写印刷と同時
に行うことのできる転写印刷方法を提供することにあ
る。
【0009】また、請求項2に係る発明の目的とすると
ころは、上記請求項1の転写印刷方法を具体的に実施す
ることができて、しかも簡単な構成とすることができる
転写印刷装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明の採った手段は、実施例にお
いて使用する符号を付して説明すると、「流体の流入及
び排出が行える容器21と、その開口23を包み込み十
分な伸展性を有する転写膜24とにより構成した転写具
20を使用して、転写膜24の表面に付着させた凹板1
1上のインク40を被印刷物Wに転写する転写印刷方法
であって、容器21内に流体を流入させることにより凸
膨張させた転写膜24の表面に、凹板11上のインク4
0を写し取る工程と、容器21内の流体を排出すること
により、転写膜24を容器21内に陥没させた状態の凹
膨張させて、写し取ったインク40が当該転写膜24の
内面に位置するようにする工程と、この凹膨張によって
陥没した転写膜24内に、相対的に被印刷物Wを収納し
てその位置関係を維持する工程と、この状態で、容器2
1内に流体を流入させて転写膜24内を正圧にすること
により、この転写膜によって被印刷物Wを包み込ませ
て、インク40を被印刷物W表面に転写する工程と、そ
の後に、転写膜24を再度凹膨張させながら、被印刷物
Wを取り出す工程とを含むことを特徴とする転写印刷方
法」である。
【0011】ここで、「凸膨張」とは、転写具20を構
成している容器21内が正圧にされて、容器21の開口
23に取り付けた転写膜24が、図1の(ロ)あるいは
(ニ)に示すような、容器21から突出した状態に膨張
することをいい、「凹膨張」とは、負圧にされた容器2
1内に転写膜24が吸引されて、図2の(ロ)あるいは
(ニ)に示すように、この転写膜24が容器21内に陥
没した状態で内側に膨張すること、つまり上記凸膨張の
場合とは反対側に膨張することをいう。また、以下の被
印刷物Wにおける「主部分」とは、当該被印刷物Wが転
写具20の転写膜24に相対的に向かう場合の、転写膜
24に対して正面となる部分をいい、また「影部分」と
は、主部分に向かう転写膜24からみて当該被印刷物W
あるいはその一部によって見えなくなる部分をいう。
【0012】さて、この請求項1に係る転写印刷方法
は、たとえば流体である空気を、転写具20を構成して
いる容器21に対して給送または排出することにより、
この容器21の開口23に気密的に張ってある転写膜2
4を膨張させて、転写膜24上に写し取られていたイン
ク40の被印刷物Wに対する転写を行うものであり、こ
れにより、上述した「影部分」に対する転写を、「主部
分」に対するそれと同時に行えるようにしたものであ
る。
【0013】すなわち、この転写印刷方法では、まずそ
の第1工程で、凹膨張させておいた転写膜24の表面に
凹板11上のインク40を写し取り、第2工程でこのイ
ンク40が凹膨張された転写膜24の内側になるように
しておく。ついで、第3工程で転写膜24内に被印刷物
Wを容器21との位置を維持させたまま、容器21内に
流体である空気を流入させて圧力を高めることにより、
表面にインク40が添着してある転写膜24によって被
印刷物Wの略全体を包み込み、これにより、インク40
を被印刷物Wの主部分を同時に影部分に対しても転写す
るのである。その後の第5工程では、被印刷物Wと転写
膜24との相対的なズレが生じないようにするために、
転写膜24を再び凹膨張させて、被印刷物Wと転写膜2
4とが離れた時点で、転写印刷が完成した被印刷物Wを
取り出すようにするのである。
【0014】また、上記請求項1にかかる転写印刷方法
を具体的に実施するにあったて使用される請求項2に係
る転写印刷装置100の採った手段は、同様に、「イン
ク供給手段によって転写用のインク40が供給される凹
板11と、移送装置によって被印刷体Wが出入される載
置台12と、これらの載置台12と凹板11間を移動し
て凹板11上のインク40を載置台12上の被印刷体W
に転写する転写具20とを備えた転写印刷装置100で
あって、転写具20を、その給排口22から流体の流入
または排出がなされる容器21と、この容器21の開口
23を気密的に閉塞して十分な伸展性を有する転写膜2
4とにより構成し、かつ、容器21の給排口22に接続
されて容器21内への流体の流入及び排出を所定の順序
で繰り返す流体供給制御装置30を備えたことを特徴と
する転写印刷装置100」である。
【0015】
【発明の作用】以上のように構成した各請求項に係る発
明について以下に説明するが、請求項1に係る転写印刷
方法の作用は、請求項2に係る転写印刷装置100の作
用中に実質的に含まれるものであるため、この転写印刷
装置100の作用を中心に説明して、転写印刷方法の作
用そのものは、特別な場合を除いて省略する。
【0016】まず、図3〜図5に示した転写印刷装置1
00においては、その基台10上に図示しないインク供
給手段から被印刷物Wに転写すべきインク40が供給さ
れる凹板11と、被印刷物Wを順次搬入して位置決めす
る載置台12とが配置してあり、これら凹板11及び載
置台12上には、転写具20を往復動させるための案内
レール13が配置してある。なお、転写印刷の完了した
被印刷物Wは、図示しない移送装置によって乾燥室14
内に収納され、ここでインク40の乾燥がなされるもの
である。
【0017】さて、凹板11上に所定のインク40が供
給されると、転写具20においては、図1の(ロ)及び
図3に示すように、その転写膜24が流体供給制御装置
30によって凸膨張される。つまり、凹板11上のイン
ク40の転写膜24表面に対する添着が確実に行えるよ
うに準備がなされるのである。この場合、実施例に係る
転写印刷装置100の流体供給制御装置30において
は、その電磁弁34は図7の状態1に示したようになっ
ている。
【0018】その後に、図1の(ハ)及び図4に示すよ
うに、転写具20は案内レール13上を凹板11に向け
て移動してからこれに向けて下動するから、凹板11上
のインク40に転写膜24の表面が押圧される。ここ
で、転写具20を再び上動すれば、凹板11上のインク
40は、図1の(ニ)に示したように、転写膜24の表
面に添着されることになる。
【0019】この凸膨張させた転写膜24を凹板11上
に押圧させるに際して、転写具20の容器21内の流体
量を変化させないようにしておくことが重要である。何
故なら、転写膜24の凹板11上に対する押圧時に、容
器21内の流体量が変化すると、転写膜24の凹板11
上にある部分が伸び縮みすることになって、転写膜24
の表面に添着されるべきインク40の文字・図等に「ゆ
がみ」が生ずることになるからである。
【0020】転写膜24の表面に添着したインク40は
被印刷物Wの表面側に転写しなければならないが、この
転写の準備をするために、転写具20は案内レール13
上を移動されて載置台12上に配置されるのであり、こ
の間に、図2の(イ)及び(ロ)に示すように、容器2
1内の流体を排出することにより、転写膜24は凹膨張
されるのである。この場合、実施例に係る転写印刷装置
100の流体供給制御装置30においては、その電磁弁
34は図7の状態3に示したようになっている。
【0021】転写膜24が凹膨張した結果、図2の
(ロ)に示したように、この転写膜24内に被印刷物W
が収納し得る状態となるから、図5にも示すように、転
写具20を下動させることにより、凹膨張した転写膜2
4内に被印刷物Wを相対移動させる。
【0022】次に、被印刷物Wと転写具20とを位置決
め保持したまま、今度は容器21内に流体を給送するの
である。これにより、転写膜24は凸膨張しようとする
が、その一部は被印刷物Wが位置決め保持されているこ
とにより移動あるいは膨張できない状態となっているか
ら、図2の(ハ)に示すように、転写膜24は被印刷物
Wの周囲を包み込むことになる。この場合、実施例に係
る転写印刷装置100の流体供給制御装置30において
は、その電磁弁34は図7の状態5に示したようになっ
ている。
【0023】そして、この転写膜24が被印刷物Wの影
部分をも完全に包み込んだ後に、今度は容器21内の流
体を排出すれば、図2の(ニ)に示すように、それまで
転写膜24の表面に写し取られていたインク40は被印
刷物W側に移る、つまり転写されることになるのであ
る。この場合、実施例に係る転写印刷装置100の流体
供給制御装置30においては、その電磁弁34は図7の
状態7に示したようになっている。
【0024】勿論、その後は、インク40が転写された
被印刷物Wを相対的に取り出して、これを図示しない移
送装置によって乾燥室14内に収納し、ここでインク4
0の硬化・乾燥を行うことにより所定の印刷が施された
製品が完成するのである。
【0025】なお、凹板11上のインク40を縮小また
は拡大して被印刷物Wの表面に転写したい場合もあり得
るが、その場合には、インク40が写し取られて被印刷
物Wを包み込む直前の転写膜24の凹膨張を、凹板11
の表面に押圧するときの凸膨張よりも縮小または拡大し
たものとしておけばよい。すなわち、例えば凹板11上
のインク40を縮小して被印刷物W上に転写したい場合
には、図1の(ロ)に示した凸膨張を図2の(ロ)に示
した凹膨張よりも大きくなるようにして転写印刷を行え
ばよいのである。
【0026】
【実施例】次に、各請求項に係る発明を、図面を参照し
て説明するが、この説明は各発明毎に項を分けて行う。
【0027】・請求項1に係る転写印刷方法について 図1及び図2には、請求項1に係る転写印刷方法を工程
を追って示してあるが、この転写印刷方法では、開口2
3が伸縮自在な転写膜24によって気密的に閉塞され、
その給排口22から流体の給送または排出がなされる容
器21を有した転写具20が使用される。そして、この
転写印刷方法においては、主として、次の5つの工程を
経て被印刷物Wに対する転写印刷が施されるのであり、
これらの5工程を繰り返し行う間に、転写印刷すべき被
印刷物Wを入れ換えることにより、多数の被印刷物Wに
対して共通の転写印刷を行うのである。
【0028】(第1工程)この第1工程では、容器21
内に流体を流入させることにより凸膨張させた転写膜2
4の表面に、凹板11上のインク40を写し取るのであ
り、図1の(イ)〜(ニ)にその間の状態が概略的に示
してある。すなわち、この第1工程では、凸膨張させて
おいた転写膜24をその状態で凹板11上に押圧してか
ら引き離すことにより、凸膨張した転写膜24の表面
(図1の(ニ)及び図4においては図示下面となる)に
インク40を写し取るのである。
【0029】また、この第1工程では、図1の(ニ)で
示したような転写膜24の凹板11上に対する押圧時に
おいて、転写具20の容器21内の流体量は変化しない
ように維持することが必要である。その理由は、もし流
体量を変化させたとすると、凹板11上のインク40に
対する転写膜24が縮小または膨張することになって、
インク40に対する転写膜24の位置が変化して、添着
されたインク40に「ゆがみ」が生じてしまうからであ
る。
【0030】(第2工程)この第2工程では、図2の
(イ)及び(ロ)に示すように、容器21内の流体を排
出することにより、転写膜24を容器21内に陥没させ
た状態の凹膨張させて、写し取ったインク40が当該転
写膜24の内面に位置するようにするのである。このよ
うに、転写膜24を凹膨張させなければならないのは、
転写膜24によって被印刷物Wが完全に包み込まれるよ
うにするためであり、かつ転写膜24に写し取られてい
るインク40が、凹板11上にあった状態にできるだけ
近似したものとなるようにするためである。
【0031】(第3工程)この第3工程では、凹膨張に
よって陥没した転写膜24内に、相対的に被印刷物Wを
収納してその位置関係を維持するのであるが、これは、
上記の第2工程とともに、転写膜24による被印刷物W
の包み込みを確実にするための言わば準備である。特
に、被印刷物Wの転写膜24あるいは容器21に対する
位置関係を維持することは、被印刷物Wが後述する転写
膜24の凸膨張と供に外方へ相対移動したとすると、図
2の(ハ)に示したような包み込みは行えないことにな
るため、是非とも必要なことである。
【0032】(第4工程)そして、この第4工程で、容
器21内に流体を流入させて転写膜24内を正圧にする
ことにより、この転写膜によって被印刷物Wを包み込ま
せて、インク40を被印刷物W表面に転写するのである
が、この第4工程は、図2の(ハ)に示したように、転
写膜24によって被印刷物Wの略全体、少なくともその
影部分を包み込むことにより達成される。つまり、この
工程で、転写膜24の表面に写し取られていたインク4
0の一部が被印刷物Wの影部分にも廻り込み、転写膜2
4の膨張力によってこのインク40が被印刷物W側に押
し付けられて、その転写が完了するからである。
【0033】(第5工程)転写印刷が完了すれば、当然
転写膜24を再度凹膨張させながら、被印刷物Wを取り
出すのであるが、取り出された被印刷物Wは、次の転写
印刷装置100においては乾燥室14内へ移送されるの
である。勿論、被印刷物Wがなくなった載置台12上へ
は移送装置により次の被印刷物Wが搬入されることは当
然である。
【0034】・請求項2に係る転写印刷装置100につ
いて 図3〜図7には、上記請求項1に係る転写印刷方法を実
施するための転写印刷装置100が示してあり、この転
写印刷装置100は、図示しない公知のインク供給手段
によってインク40が供給される凹板11と、この凹板
11の近傍に配置されて、図示しない公知の移送装置に
よって順次送られてくる被印刷物Wのための載置台12
と、これらの凹板11及び載置台12の上方に位置して
後述する転写具20を往復動する案内レール13とを、
一つの基台10上に配置したものである。なお、本実施
例の転写印刷装置100においては、転写印刷された被
印刷物W上のインク40を乾燥または硬化させるための
乾燥室14が設けてあり、この乾燥室14内に転写印刷
後の被印刷物Wが移送装置によって移送されるものであ
る。
【0035】この転写印刷装置100において採用した
転写具20は、図6に示したように、給排口22から流
体の流入または排出がなされる容器21と、この容器2
1の開口23を気密的に閉塞して十分な伸展性を有する
転写膜24とにより構成したものであり、この転写具2
0を構成している容器21内への流体の給送または排出
は、図7に示したような機能を有する流体供給制御装置
30によってなされるものである。
【0036】容器21は、図2の(ロ)に示したような
被印刷物Wの挿入と、図2の(ハ)に示したように、膨
張させた転写膜24による被印刷物Wの包み込みを行え
る程度の十分な容積を有しているものであり、かつ流体
として空気を利用した場合にこれが洩れ出ないようにす
ることのできる十分な気密性を有しているものである。
そして、この容器21内には、流体供給制御装置30に
よって流体が出入されるのであるから、そのための少な
くとも一つの給排口22、あるいはそれぞれ独立的に設
けた供給口及び排出口を、開口23とは別に有している
ものである。
【0037】この容器21の開口23は、凹板11また
は載置台12上の被印刷物Wに向かうものであり、凹板
11または被印刷物Wを容器21内に完全に入れてしま
える程度の十分な大きさのものである。なお、この開口
23は、後述する転写膜24によって気密的に閉塞され
るものであり、凸または凹膨張した転写膜24を支える
部分でもあるが、転写膜24の均等な膨張を可能にする
為に、円形のものとするのが最適である。
【0038】転写膜24は、本実施例では、天然ゴムを
材料として厚さ0.25mm〜0.35mmのフィルム
状にしたものであり、伸び率が1000%前後のもので
ある。この転写膜24の厚さや伸び率は、被印刷物Wに
おける影部分の形状がどのようになっているかによって
種々選択できるものであるが、影部分に比較的小さい凹
凸がある場合には、薄くしてしかも伸び率の高い転写膜
24を採用すれば、細かな凹凸内にこの転写膜24が入
り得るから好適である。
【0039】本実施例の転写印刷装置100では、容器
21内に出入される流体として空気を利用しているので
あるが、この空気のための流体供給制御装置30として
は、図6あるいは図7に示したような構成を採用してい
る。すなわち、この流体供給制御装置30は、容器21
の給排口22を介して容器21内の空気を吸引するため
の真空ポンプ31と、容器21内に空気を送り込むため
のコンプレッサ32と、これらを容器21に接続するた
めのホース33と、このホース33に介装されて真空ポ
ンプ31またはコンプレッサ32と容器21内とを選択
的に連通させる電磁弁34と、この電磁弁34をコント
ロールするシーケンサーとを備えているものである。
【0040】この流体供給制御装置30を構成している
電磁弁34と、これに伴う転写膜24の状態との関連は
図7において詳述してあるが、この図7に示した関連性
を有するものであれば、流体供給制御装置30としてど
のような構成のものを採用して実施してもよいものであ
る。
【0041】なお、被印刷物W上に転写されるべきイン
ク40は、転写膜24が天然ゴムによって形成されてい
ること、及びこの転写印刷装置100は被印刷物Wが主
として合成樹脂を材料として形成されている場合を想定
していること等の理由から、転写膜24を侵すことのあ
る油性のものではなく、例えば紫外線を照射することに
より硬化する性質のものを採用している。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る転写
印刷方法においても、また請求項2においても、凸膨張
させた転写膜24の表面に添着したインク40を、転写
膜24を凹膨張させることにより被印刷物Wを包み込み
得る状態のものとし、この中に被印刷物Wを挿入して位
置決めしながら転写膜24を膨張させることにより、イ
ンク40の被印刷物Wに対する転写を行うようにしてい
るので、被印刷物Wの主部分は勿論のこと、被印刷物W
の影部分に対しても転写印刷を行うことができるのであ
る。
【0043】また、このように、本発明によれば、被印
刷物Wの影部分に対する転写印刷を主部分に対するもの
と同時に、換言すれば1行程で行うことができるのであ
り、異形形状の被印刷物Wに対する複雑な印刷を非常に
単純化された構成によって行うことができるのである。
【0044】そして、本発明によれば、上記のような影
部分の印刷を、簡単な構成によって主部分に対するもの
と同時に行うことができるのであるから、被印刷物Wの
デザインをより一層変化に富んだものとすることをも可
能にするのであり、この種の転写印刷が必要な商品のデ
ザインを印刷による制約を受けることなく行えるように
することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る転写印刷方法を説明するもので
あって、転写膜の第1工程における変化を(イ)〜
(ニ)の順に示した部分断面図である。
【図2】同転写印刷方法を説明するものであって、
(イ)及び(ロ)は転写膜の第2工程及び第3工程にお
ける部分断面図、(ハ)は転写膜の第4工程における部
分断面図、(ニ)は転写膜の第5工程にける部分断面図
である。
【図3】請求項2に係る転写印刷装置の概略を示すもの
であって、転写具が案内レール上での移動途中にある場
合の斜視図である。
【図4】同転写印刷装置を示すもので、転写具が第1工
程にある場合の斜視図である。
【図5】同転写印刷装置を示すもので、転写具が第2工
程〜第4工程にある場合の斜視図である。
【図6】同転写印刷装置を構成している転写具の概略構
成を示す部分拡大断面図である。
【図7】同転写具の状態とこれに応じた流体供給制御装
置の作動状況を、状態1〜状態7の順に順を追って示し
た正面図である。
【図8】従来の転写具を示す断面図である。
【図9】図8に示した従来の転写具による転写印刷状況
を示す断面図である。
【符号の説明】
100 転写印刷装置 10 基台 11 凹板 12 載置台 13 案内レール 20 転写具 21 容器 22 給排口 23 開口 24 転写膜 30 流体供給制御装置 31 真空ポンプ 32 コンプレッサ 33 ホース 34 電磁弁 40 インク W 被印刷物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の流入及び排出が行える容器と、その
    開口を包み込み十分な伸展性を有する転写膜とにより構
    成した転写具を使用して、前記転写膜の表面に付着させ
    た凹板上のインクを被印刷物に転写する転写印刷方法で
    あって、 前記容器内に流体を流入させることにより凸膨張させた
    転写膜の表面に、前記凹板上のインクを写し取る工程
    と、 前記容器内の流体を排出することにより、前記転写膜を
    容器内に陥没させた状態の凹膨張させて、写し取ったイ
    ンクが当該転写膜の内面に位置するようにする工程と、 この凹膨張によって陥没した転写膜内に、相対的に被印
    刷物を収納してその位置関係を維持する工程と、 この状態で、前記容器内に流体を流入させて前記転写膜
    内を正圧にすることにより、この転写膜によって前記被
    印刷物を包み込ませて、前記インクを被印刷物表面に転
    写する工程と、 その後に、前記転写膜を再度凹膨張させながら、前記被
    印刷物を取り出す工程とを含むことを特徴とする転写印
    刷方法。
  2. 【請求項2】インク供給手段によって転写用のインクが
    供給される凹板と、移送装置によって被印刷体が出入さ
    れる載置台と、これらの載置台と凹板間を移動して前記
    凹板上のインクを前記載置台上の被印刷体に転写する転
    写具とを備えた転写印刷装置であって、 前記転写具を、その給排口から流体の流入または排出が
    なされる容器と、この容器の開口を気密的に閉塞して十
    分な伸展性を有する転写膜とにより構成し、 かつ、前記容器の給排口に接続されて前記容器内への流
    体の流入及び排出を所定の順序で繰り返す流体供給制御
    装置を備えたことを特徴とする転写印刷装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114261196A (zh) * 2021-11-25 2022-04-01 重庆康佳光电技术研究院有限公司 印刷治具和连线印刷方法

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