JPH0818880B2 - 高ジルコニア質熱溶融耐火物 - Google Patents

高ジルコニア質熱溶融耐火物

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JPH0818880B2
JPH0818880B2 JP62256399A JP25639987A JPH0818880B2 JP H0818880 B2 JPH0818880 B2 JP H0818880B2 JP 62256399 A JP62256399 A JP 62256399A JP 25639987 A JP25639987 A JP 25639987A JP H0818880 B2 JPH0818880 B2 JP H0818880B2
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利弘 石野
重博 熊倉
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱溶融耐火物さらに詳しくは、高耐食性の
特にガラス溶融窯に適した高ジルコニア質の熱溶融耐火
物に関するものである。
[従来の技術] 熱溶融耐火物は、所定配合の耐火物原料を電気炉にて
完全に溶融した湯を所定形状の鋳型に流し込み保温しな
がら常温まで冷却、再固化により通常得られるものであ
って、焼成又は不焼成の結合耐火物とは組織、製法とも
全く異なる高級な耐火物として広く知られている。
このような熱溶融耐火物の中で、ZrO2が溶融ガラスな
どに対する優れた耐食性を持つことから、ZrO2が90%前
後含有する高ジルコニア質熱溶融耐火物が、ガラス窯用
耐火物として広く用いられている。しかしながら、組織
上その殆んどがZrO2(バデライト)結晶からなるもの
は、ZrO2特有の1100℃近辺での異常な膨張、収縮を抑制
することが難しく、亀裂のないブロック状の鋳造物とし
ては得られないことが知られている。
そこで、これまでZrO2を90%前後乃至はそれ以上含有
する鋳造耐火物としては、SiO2と他の成分を添加する方
法が、特公昭47−15689号、特開昭48−85610号、特開昭
53−121012号、特公昭59−12619号、特開昭62−59576号
などで提案されている。
特公昭47−15689号では希土類酸化物を加えてZrO2
安定化を図っており、特開昭48−85610号は、SiO2,Al2O
3,CuO,B2O3を添加し、ZrO2の粒界にガラス質相を形成す
ることで、ZrO2の膨張、収縮を吸収させており、同様に
特開昭53−121012号は、SiO2,CaO,MgOのガラス質相、特
公昭59−12619号ではSiO2,Al2O3,P2O5のガラス質相、特
開昭62−59576号ではSiO2,Al2O3,P2O5,B2O3のガラス質
相を形成させることで、鋳塊を亀裂なくとるようにして
いる。
[発明の解決しようとする問題点] 従来の高ジルコニア質熱溶融耐火物はZrO2の膨張、収
縮を吸収するために、マトリックスにガラス質相を少量
形成させてあるが、特に軟らかいガラスマトリックスが
望ましいことから、ガラスマトリックスの主成分のSiO2
以外に添加物が必要となってくる。たとえば、特開昭48
−85610号では、CuO或はB2O3を添加しており、特開昭53
−121012号では、CaO,MgOを、特公昭59−12619号では、
P2O5を、特開昭62−59576号では、P2O5,B2O3を添加して
いる。この中で、特開昭53−121012号は、ガラスマトリ
ックス成分がSiO2とCaO,MgO成分のみで成り立ってお
り、必然的にマトリックスガラス相が硬くなり、これで
は、鋳塊を亀裂なく得るものは難しいと考えられる。
特開昭48−85610号では、マトリックス成分としてCuO
或はB2O3を必須成分としているが、Al2O3/SiO2比が、0.
5以上では、ガラス質相の粘性が十分でなく亀裂を十分
に防止することはできないとされている。また、CuO
は、ガラス窯用として使うとガラス生地を着色するなど
の問題があり、ソーダライム系ガラスなどのように着色
をきらう生地の用途には不適である。
特公昭59−12619号では、P2O5成分を添加することに
より、いわゆる軟かいガラスマトリックスを形成するこ
とによってAl2O3/SiO2比を、0.5以下に限定しなくて
も、亀裂のない鋳塊を得る様にしたもので、ガラス溶融
窯用の耐火物として使用してもガラスへの砂利の発生又
は着色などの恐れのないものである。
特開昭62−59576号では、アルカリ金属酸化物を0.1%
以下に抑えながらもP2O5とB2O3成分を添加することによ
り、いわゆる軟かいガラスマトリックスを形成すること
によって、亀裂のない鋳塊を得る様にしたものである。
しかるにその後、特開昭59−12619号、特開昭62−595
76号に該当する成分のものを多くのガラス窯等の内張り
煉瓦として使用した際、熱上げ条件等の操業条件の違い
において、400〜600℃の比較的低い温度領域において、
煉瓦表面がハマグリ状に剥離するような現象(以下チッ
プオフと表わす)が時折認められた。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、これらの点に鑑み、従来の極めて優れた耐
食性を持ち、溶融ガラス用の耐火物としてガラスに砂利
を発生したり、生地を着色したりすることのない鋳造物
であるだけでなく、熱上げ時において400〜600℃の比較
的低い温度領域でのチップオフ現象を防止することので
きる高ジルコニア質耐火物を亀裂なく製造することに成
功したものである。
即ち、本発明は、化学分析値として、重量%でZrO2
85〜97%、SiO2を2〜10%、B2O3を2%以下、Al2O3
3%未満含有し、かつ、P2O5が0.05〜0.15%、アルカリ
金属酸化物(R2O)を0.11%以上1.0%未満含有すること
を特徴とする高ZrO2質熱溶融耐火物を要旨とするもので
ある。
本発明耐火物は、後述する理由により厳密な化学分析
値により制限されたものであることが必要であり、耐火
物の組織としては、バデライトの粗粒結晶の粒界をP
2O5,B2O3成分を重要な成分とした少量であるが軟らかい
ガラスマトリックス成分が充填した緻密かつ均質な組織
からなるものである。
ここで本発明の重量分析値を好ましい範囲とともに併
記すると次の通りである。(重量%) 次に各成分の好ましい範囲と理由を説明する。
まず、ZrO2は少なすぎると高耐食性が達成できない
が、多過ぎてガラスマトリックス成分が少なすぎると、
亀裂のないブロック状の鋳造物を得ることは大変困難で
ある。
P2O5は、ガラスマトリックス成分として、いわゆる軟
かいガラスマトリックスを形成しうるものとしての効果
をもたらすことが見い出されており、従って、ガラス成
分全体としては、少量のガラス成分であっても亀裂のな
い鋳造物を得ることを可能としたものであるとともに、
得られる鋳造物をガラス溶融窯用の耐火物として使用し
てもガラスへの砂利の発生又は着色などの恐れのないも
のである。又、P2O5成分は溶融を容易にするため電力消
費を少なくてする利点もあり、高ジルコニア質耐火物の
添加物として、すぐれた添加物である。
また、B2O3は、アルカリ金属酸化物の代わりに、P2O5
と共働してガラスマトリックスを軟らかくする働きを示
すことも見い出されている。
ここで本発明の主眼である熱上げ時のチップオフ現象
とP2O5,B2O3含有量について調査した結果、原因につい
ては不明であるが、P2O5量については、0.15%以上含有
されている場合に生じていることが判明し、チップオフ
現象の防止の為には、0.15%以下に抑える必要があるこ
とがわかった。また、P2O5が少なすぎると、いわゆる軟
かいガラスマトリックスを形成することが難しく鋳造物
を亀裂なく製造することが困難になるが、ここでもう一
つの発明の主眼であるB2O3を添加すると、P2O5と共働で
ガラスマトリックスを軟かくするので、P2O5は0.05%の
少量においても、Al2O3/SiO2比を0.5以下にこだわらな
くても鋳塊を亀裂なく鋳造することが可能である。但
し、B2O3の含有量については多すぎると緻密な鋳造物を
とるのが困難となるので、B2O3の必要量は、通常2%以
下であり、P2O5と共働で作用するので、望ましくは0.03
〜0.2%であれば良い。SiO2についていえば、ガラスマ
トリックスを形成する基礎成分として少なくとも2%は
必要であるが、多過ぎては、耐食性の低下の原因となる
ので、10%以下に制限することが必要で望ましくは6%
以下である。
Al2O3については、本発明耐火物では、必須成分であ
るが、多過ぎるとガラスマトリックスを硬くし、亀裂の
原因となる。従って、3%未満好ましくは1%に満たな
い範囲に制限する。但し、Al2O3/SiO2比は、P2O5の添加
の効果により、特に特開昭48−85610号にみられる如
き、0.5以下に限定しなくても亀裂のない鋳塊を得るこ
とができる。
なお、Na2O,K2Oなどのアルカリ金属酸化物は0.11%以
上1%未満、好ましくは0.11%以上0.6%未満である。
特にアルカリ土類金属酸化物は原料から不可避的に含ま
れてくる不純物程度にとどめるのが好ましい。いずれに
しろ、アルカリ及びアルカリ土類金属酸化物の合量とし
ても1%未満とすることが好ましく、0.6%未満のもの
は最良である。
[実施例] 本発明の実施例を以下に説明する。
バデライト鉱や、脱珪ジルコニアなどのZrO2原料とP2
O5,B2O3の原料となるものを、所定量に調整したバッチ
混合物を500kV単相アーク電気炉に装入し、溶融温度220
0〜2400℃で完全に溶融した。この湯を内容積200m/m×3
00m/m×700m/mの周囲をバイヤーアルミナで囲んだ、黒
鉛型に注入して鋳造し、室温付近まで放冷した。
得られた鋳造物の化学分析値及び諸性質を第1表に示
す。(尚、試料P1〜P8は比較のためのものである。) [発明の効果] このように本発明耐火物は、従来使用されているZrO2
40%程度のZrO2−Al2O3−SiO2系鋳造物として比較して
高耐食性の高ZrO2質鋳造煉瓦を亀裂なく鋳造物として得
ることができると同時に、従来、熱上げ時において熱上
げ条件によって、時々、煉瓦表面がハマグリ状に剥離す
るチップオフ現象を防止できており、チップオフによる
煉瓦剥落片からのガラスへの砂利の発生、着色の恐れも
なく、ガラス窯用耐火物として非常に優れたものであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学分析値として、重量%でZrO2を85〜97
    %、SiO2を2〜10%、B2O3を2%以下、Al2O3を3%未
    満含有し、かつ、P2O5を0.05〜0.15%、アルカリ金属酸
    化物を0.11%以上1%未満含有することを特徴とする高
    ジルコニア質熱溶融耐火物。
  2. 【請求項2】ZrO2が90〜96%、SiO2が3〜6%である特
    許請求の範囲第1項記載の耐火物。
  3. 【請求項3】B2O3が0.03〜0.2%である特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の耐火物。
  4. 【請求項4】アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類酸化
    物の合量が1%未満である特許請求の範囲第1項、第2
    項又は第3項記載の耐火物。
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