JPH08190008A - 弾性表面波による格子素子および格子素子形成方法 - Google Patents

弾性表面波による格子素子および格子素子形成方法

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JPH08190008A
JPH08190008A JP252995A JP252995A JPH08190008A JP H08190008 A JPH08190008 A JP H08190008A JP 252995 A JP252995 A JP 252995A JP 252995 A JP252995 A JP 252995A JP H08190008 A JPH08190008 A JP H08190008A
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acoustic wave
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Yasuhiko Nakagawa
恭彦 中川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】基板の表面の薄膜が連続した変化を有する光学
的特性を有すことにより高調波ノイズの少ない弾性表面
波による格子素子及び格子素子形成方法を提供する。 【構成】基板と、その表面に形成された薄膜と、該薄膜
は一定のパターンの光回折特性を有し、該薄膜は、表面
が連続した形状変化を有し、又は、該薄膜の内部が連続
した密度変化を有すことにより、連続した屈折率変化を
持つ格子素子。さらに、基板の一方向または多方向から
1または複数の振動を加え、基板表面に定在波を発生さ
せた状態で、該基板表面に薄膜を一様に形成し、該一様
に形成された薄膜は、該振動により、弾性表面波を形成
することにより、光回折効果を有する一定パターンの物
理的状態に変化し、その変化した状態に維持固定化され
る段階からなる格子素子形成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基板に一定周期の振
動を加え、該基板表面に成膜した薄膜に定在波を形成さ
せ、該表面が光学的回折特性を有す、弾性表面波による
格子素子および格子素子形成方法に関する。
【0002】
【従来技術】液体及び固体中の超音波によって光が回折
する現象はよく知られている。これは、全ての光学材料
は力を加えると物質密度が変化し、光の屈折率が変化す
ることによるものであり、光弾性効果といわれる。超音
波を媒質中に流し込むと、この光弾性効果により光の屈
折率の疎密波が生じ、この疎密波を回折格子として用い
たものが音響光学効果素子といわれるものである。
【0003】一方、媒質の表面付近に集中して伝播する
弾性表面波を用いても同じ効果を得ることができる。特
に、Y.Nakagawa, H.Ito & K.Kato;JJAP,Vol.32,p.4311
(1993)及び郡司、保坂、垣尾、中川;日本音響学会講演
集、2-1-13(1994-3)で示されているように、ニオブ酸リ
チュウム(LiNbO3)基板にTa25の薄膜を高周
波スパッタリングによって形成した薄膜素子に、超音波
を作用することにより弾性表面波を発生した場合、屈折
率が1%、光弾性定数が3乃至6倍に向上ことが本発明
者により明らかになっている。
【0004】以上の発明においては、該音響光学素子お
よび該弾性表面波素子の外部に設けられた高周波発生電
源によって、回折光の変調をすることができる。すなわ
ち、高周波発生電源によって超音波の強度を変調するこ
とにより、回折光の強度を変調することができ、超音波
の周波数を変化させることにより、回折光の回折する方
向は変化する。
【0005】一方、変化の無い一定の回折効果を生じる
光学部品には、大きく分けて透過型回折格子と反射型回
折格子がある。透過型回折格子としては、透過型振幅格
子や透過位相格子などがあり、反射型回折格子として
は、反射型振幅格子や反射型位相格子あるいは反射型ブ
レーズド格子などがある。上記回折格子の代表的な構造
を例として説明すると、透過型振幅格子は、透過基板上
に一定のピッチ間隔を持たせた一定パターンの細い金属
等の不透過膜を形成することにより作成される。透過型
位相格子は、透過基板に一定のピッチ間隔の一定パター
ンの細い溝を形成することにより作成される。反射型振
幅格子は、光を反射させない基板上に一定のピッチ間隔
の一定パターンの細い反射金属皮膜を形成することによ
り作成される。また、反射型位相格子は、一定のピッチ
間隔の一定パターンの溝を持った基板上に反射金属板を
形成することにより作成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記音響光学素子及び
弾性表面波素子に関しては、超音波が遮断されたとき
は、なんらの回折効果を生じないことから、高周波発生
電源を絶えず必要とする欠点を持ち合わせている。従っ
て、変化の必要の無い一定の回折効果を得る目的におい
ては、前記素子は非常に高価であるために、一般には使
用されない。
【0007】前記一定の回折効果を得るための光学素子
に関しては、一定の間隔で細い皮膜を形成し、あるいは
基板上に溝を形成するには、非常に精度の高い製造工程
が要求されることになる。すなわち、光の波長は数百マ
イクロメートルオーダーであるために、わずかの精度の
狂いにより、光の干渉の位置、方向が変化し、所定の光
学部品の仕様を満たすことができなくなるのである。こ
れは光学部品を使用するシステム全体の仕様を低下させ
ることになるため、高い精度のシステムを達成すること
が困難であり、達成したとしてもコストが非常に高くな
るという欠点があった。さらに、従来の回折格子では空
間高調波が生じてしまい、例えば1例として図11に示
した特定の波長に対して特定の次数の回折光を強くする
為の回折格子でさえ、理論的にはn次の高次回折がIn
/I0=(2/π)(1/n2)で生じてしまい、ノイズ
やスプリアス(不要回折光)の原因となる問題点を有し
ていた。
【0008】前記で示したように、弾性表面波素子は、
外部に設けられた高周波発生電源および振動素子によ
り、媒質に超音波を伝播させ、それにより表面の疎密度
を形成し、光屈折率を変化させ、回折格子として作用さ
せるものである。よって、超音波の入射がないときは媒
質は一様で回折格子として作用しない。
【0009】よって、本願発明は、前記超音波の入射が
無くなっても、超音波によりもたらされた基板表面の位
相格子の作用を維持、固定化された全く新たな格子素子
およびその形成方法を提供するものである。
【0010】また本願発明は、前記弾性表面波を使用
し、超音波入射方向に対して連続して変化する表面屈折
率を固定化させ、全く新たな屈折率変化をもつ格子素子
およびその形成方法を提供することにある。
【0011】さらに本願発明は、弾性表面波の波長、振
幅等を制御することによって、任意の屈折率やをもつ格
子素子およびその形成方法を提供することである。
【0012】加えて、前記空間高調波が無く、ノイズや
スプリアスを排除して、高精度な光回折を有す格子素子
及びその形成方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】基板にあらかじめ弾性表
面波を励起し定在波を発生させておき、薄膜の高周波ス
パッタリング法による成膜を施すと、生成された薄膜
は、図1に示すような膜厚と屈折率が弾性表面波長の1
/2のパターンで摂動を受け、屈折率格子が形成される
ことが本発明者の研究で明らかとなった。
【0014】本発明の格子素子は、上記明らかとなった
特性に注目したものであり、基板と、その表面に形成さ
れた薄膜と、該薄膜は一定のパターンの光回折特性を有
する、格子素子である。さらに該薄膜は、表面が連続し
た形状変化を有し、または、該薄膜の内部が連続した密
度変化を有すことにより、連続した屈折率変化を有す、
格子素子である。
【0015】さらに、本発明は、基板の一方向または多
方向から1または複数の振動を加え、基板表面に定在波
を発生させた状態で、該基板表面に薄膜を一様に形成
し、該一様に形成された薄膜は、該振動により、弾性表
面波を形成することにより、光回折効果を有する一定パ
ターンの物理的状態に変化し、その変化した状態に維
持、固定化される段階からなる、格子素子形成方法であ
る。
【0016】さらに加えて、本発明は、前記振動の振
幅、振動周期を任意に変えることにより、所望の光学的
特性を有する格子素子形成方法である。すなわち、本発
明は、ある特定の周波数の弾性表面波波長の1/2の周
期で格子が作れるため、任意形状の格子が作成でき、所
望の特性の回折格子を得ることができるのである。具体
的な方法としては、回折格子の形状からフーリエ解析を
行って、その格子から得られる光の空間周波数成分を決
定、予測し、所望する空間周波数成分を達成するための
回折格子を決め、弾性表面波の周波数と振幅の大きさを
決定し、1又は複数の励起電極を用意し励起を行う。よ
って、空間周波数成分を選択し、1光波から2方向以上
に分光する回折格子素子を形成することも可能である。
【0017】尚、本明細書で、基板として述べられてい
るものには、薄膜に定在波を形成できるものであればよ
く、フィルム状のものでもよく、例えば、圧電性薄膜を
フィルム状に作成することにより、弾性表面波の励振が
可能となる。
【0018】又、基板や薄膜は、光を反射するものに限
る必要はなく、透過するものでもよい。よって、その透
過、反射の組み合わせによって位相回折素子又は振幅回
折素子を達成することができる。
【0019】
【実施例】次に実施例を示し、本発明の構成と効果をさ
らにより詳細に説明するが、これらの実施例は本発明を
限定するものではない。
【0020】実施例1 弾性表面波(SAW)励起用基板としてニオブ酸リチュ
ウム(LiNbO3)の128゜Y−X結晶を用い、T
25の薄膜を高周波スパッタリングによって薄膜を形
成した。Ta25は、高融点な絶縁材料であるため、薄
膜を形成するには高周波スパッタリングが適している。
薄膜作成におけるスパッタリング条件を表1に示す。
【0021】
【表1】 薄膜作成におけるスパッタリング条件 図2には実験で用いたスパッタリング装置の概略を示
す。ここでは13.56MHzの高周波で放電している
ArとO2ガス中にTaのターゲットをおき、シャッタ
を隔ててSAW定在波の起きている基板を対向させてい
る。基板は図3で示した基板ホルダーにより固定され、
さらにSAW励起用のすだれ状の電極(IDT)が設け
られている。IDTは波長20um、30対、交差点2
mmである。SAW励起用高周波は表1に示すように2
00MHz、100mWである。
【0022】このようにして得られた薄膜を評価するた
め、金属顕微鏡による薄膜表面の観察、さらには薄膜の
状態をモデル(図4)化し、光プロービング法(図5)
による測定から解析を行った。
【0023】金属顕微鏡による観察では、基板表面上に
は図6に示すような光の濃淡がみられた。この縞のパタ
ーンは約10umであり、SAWの波長の1/2であっ
た。またこの縞はSAWの伝播していない領域には全く
見られなかった。このことからこの縞は薄膜表面の凹凸
と薄膜内部の屈折率の影響による干渉と考えることがで
きる。
【0024】解析モデルとして、前記観測に基づき、図
4に示したような膜厚の変化と屈折率の変化のモデルと
し、光プロービング法の測定から、前記モデル化した膜
厚の変化および屈折率の変化を求めた。
【0025】図4において、 A1:入射光 A2:薄膜表面で反射され、表面のリップルのみから位
相変化を受ける反射光 A5:薄膜を透過し、基板表面で反射し再び薄膜の外に
出てくる反射光であり、薄膜表面のリップルと内部の屈
折率変動から位相変化を受ける反射光、とし、A1の入
射角φ=45゜、空気の屈折率na=1、Ta25の屈
折率nO=2.11、Nb25の屈折率ns=2.23と
すると、 |A2|/|A1|=0.2279 |A5|/|A1|=0.0275 であり、膜内の多重反射は無視される。
【0026】図5のように配置された薄膜表面にレーザ
ー光を照射すると、膜厚の周期性からラマン・ナス散乱
が発生する。図4のモデルより回折強度を計算するとn
次の回折光強度をInとして、 I1/I0={A2(W1/2)+A5(W2/2)}2
(A2+A52 が得られる(ただし、A1、A2、A5を各光の最大振幅
とする)。ここで、 W2=(2π/λ)・2Δh・cosφ W5=(2π/λ)・2hΔn/cosθ+(2π/
λ)・2Δh(nO/cosφO−cosφ)である。
【0027】さらに、薄膜表面にアルミニュームを蒸着
し、薄膜表面で全反射させると、相対的な振幅はA1
1、A2=1、A5=0であり、表面のリップルのみの効
果がわかる。
【0028】図7に回折光強度の測定結果を示す。薄膜
は表1の条件で20分間スパッタリングを行い、膜厚は
約20nmである。図7の横軸はIDTの中心からの距
離であり、IDTの幅をはずれるとほとんど回折が起き
ていないことがわかる。この結果より、Δh/h=1.
78%である。表面にアルミニューム膜を設けないとき
の回折強度はアルミニュームがあるときの216倍であ
る。上記のΔh/hの値を用い、上記式からΔn/nO
=5.89%である。
【0029】このように、上記の成膜法により、弾性表
面波の定在波に応じ、膜厚、屈折率が一定パターンの構
造を持つ薄膜を作成できることが確認された。
【0030】すなわち、格子素子の形成方法に関して
は、加えた振動により、基板に弾性表面波の定在波を励
起すると、スパッタリング等により照射され形成された
薄膜、あるいは、あらかじめ形成し、まだ固定化されな
い薄膜のうち、定在波の筋の部分の薄膜は、振幅がない
ことからその部分に留まったまま何等振幅エネルギーを
受けることがないが、一方定在波の腹の部分の成膜は、
振幅エネルギーが大きくエネルギーを受けることにな
り、腹と筋の部分での成膜の条件が変わり、一定パター
ンの光回折特性の変化、すなわち、媒質の屈折率の変化
や、表面膜厚の変化となる。その結果として、一定パタ
ーンの格子素子を得ることができるのである。
【0031】前記測定で示した例は、薄膜表面上で反射
した場合の反射型回折格子について述べているが、薄膜
材料を光透過可能なものとした場合には、透過型の回折
格子となりうるとともに、本願発明は、振幅回折格子又
は位相回折格子として機能することは明かである。この
ことは、以下に示す実施例についても同様である。
【0032】以下、さらに本願発明により実現されるで
あろう具体的実施例を述べる。
【0033】実施例1として、一方向から振動を加え、
弾性表面波を励振伝播させ、その反対方向(端面)から
の反射波と一次元状の定在波を生じさせ、一次元格子形
成方法を達成することができる。
【0034】実施例2として、対向する両方向から振動
を加え、両方向から弾性表面波を励起伝播させ、それに
よって一次元状の定在波を生じさせ、一次元格子形成方
法を達成することができる。これにより、実施例1と比
べ、より大きく理想的な定在波を作成することができ
る。実施例3として、2方向から振動を加え、各端面か
らの反射波により2次元状の定在波を生じさせることが
でき、2次元格子形成方法を達成することができる。さ
らには、2方向の交わる角度を任意に変えることによ
り、種々の2次元格子を作成できる。
【0035】実施例4として、各々対向した4方向から
の振動を加え、2次元状の定在波を生じさせることがで
き(図8)、2次元格子形成方法を達成することができ
る。図8では90゜の角度で進行する振動波であるが、
この角度を任意に変えることにより、種々の2次元格子
を作成できる。
【0036】実施例5として、リング状の振動子から振
動を加えて、リング状の定在波を形成し(図9)、2次
元格子形成方法のうちのリング状の格子を形成すること
ができる。
【0037】実施例6として、加えるべき音響的振動
を、振幅または周期、さらには振幅と周期を同時に変化
させることにより、所望の光学特性をもつ格子素子を形
成することができる。
【0038】実施例7として、音響的振動を加え基板に
定在波を発生させながら、金属又は誘電性材料等をスパ
ッタリング照射または蒸着し、任意の厚さの薄膜を形成
する。薄膜は弾性表面波により、所定の光学特性を有す
る物理的、形状的薄膜に変化をする。音響的振動を停止
しても、誘電性材料等は、光学特性を維持した状態の物
理的、形状的薄膜のままに固定されているため、所定の
格子素子を形成することができる。
【0039】実施例8として、あらかじめ基板上に露光
現像剤を塗布し、あるいは、露光している過程で基板表
面上に露光現像剤を塗布し、任意の厚さの薄膜を形成す
る。薄膜は弾性表面波により、所定の光学特性を有する
物理的、形状的薄膜に変化をする。その後、薄膜硬化手
段により硬化(ただし、ソフトな硬化であってもハード
な硬化であっても良い)させることにより、音響的振動
を停止しても、光学特性を維持した状態の物理的、形状
的薄膜のままに固定されているため、所定の格子素子を
形成することができる。その後に薄膜を完全に固定する
か否かは、工程と材料によって左右されるが、本発明に
本質的なことではない。
【0040】実施例9として、前記実施例7において、
スパッタリング照射部または蒸着発生部と照射対象の基
板の間にマスクを配置する。前記マスクはパターンが形
成されているため、スパッタリング照射または蒸着によ
り、前記基板表面には前記マスクの前記パターンに対応
したパターンを有する薄膜を成膜される。これにより、
前記成膜された部分のみ、回折効果を有する格子素子を
形成することができる。
【0041】実施例10として、前記実施例8におい
て、蒸着源部と蒸着対象の基板の間にマスクを配置す
る。前記マスクはパターンが形成されているため、露光
により、前記基板表面には前記マスクの前記パターンに
対応して、その露光された部分は露光されなかった部分
と現像特性が異なる薄膜となる。これにより、その後に
現像を行い、パターン化された部分のみ、回折効果を有
する格子素子を形成することができる。
【0042】尚、前記露光工程は、ネガ型でもポジ型で
も、両方達成できることはあきらかであろう。さらに露
光が硬化前に行われるか、硬化後に行われるかについて
も、本質的な差ではない。
【0043】実施例11として、本願発明の格子素子を
導波路として使用した場合の例としてブラッグ回折型光
変調素子構造の斜視図を図10で示す。
【0044】図10の左側からプリズムに入射した入射
光は、プリズムを介してTa25の薄膜の中に入り、該
薄膜を導波路として右のプリズム方向に進む。このと
き、該薄膜は、本願発明の格子素子であるため、導波路
中に進む光は該薄膜中の格子密度の変化の影響を受け
て、いわゆるブラッグ回折を起こし入射した方向とある
偏角を有して進むこととなる。偏角を有した光は、導波
路を通過し右端のプリズムを介して回折光として出射す
る。右側の出射光と示した光は、導波路が本願発明の格
子素子ではなく単なる導波路とした場合の出射光であ
り、該出射光と回折光が分光角度を有していることを明
らかにするために参考として表したものである。よっ
て、本願発明の格子素子は、導波路として使用した光学
素子としても使用できることが明らかであるとともに、
ブラッグ回折型素子として使用することにより、反射効
率を容易に100%にすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明では、加える振動の周波数と振幅
によって、回折格子の光学的特性を制御することができ
るため、要求に柔軟に対応した光学素子を提供すること
ができる。
【0046】前記光学的特性は、物理的な定在波による
ものであり、定在波は、媒質の弾性係数等の物理的な特
性に依存するため、非常に安定した定在波を形成するこ
とが可能である。よって、従来の精密工学によりきわめ
て慎重に製造された光学素子に比べ、簡易でかつ安定し
た精密光学素子を提供することができる。
【0047】さらに、本願発明の薄膜表面の変化は、非
常にきれいな正弦波状にすることができることから、空
間高調波を無くすることができ、ノイズや、スプリアス
が生じることがない。
【0048】また、前記実施例で示したように、この発
明によれば、任意のパターンの1次元、2次元およびリ
ング状の位相格子を得ることができ、任意波長の光分波
器が構成できる。また、本発明の方法によれば、半導体
薄膜の超格子結晶も作成可能である。従って、本発明に
よる回折格子薄膜を用いれば、光通信機器の機能を高め
ることができる。さらには、前記薄膜を型として使用す
ることにより、薄膜のパターン構造を、任意の数だけ転
写することも可能である。その結果、上記光通信機器の
量産化だけでなく、特殊な反射特性をもつフィルム(ホ
ログラム紙と呼ばれている)など、装飾効果をもつフィ
ルムの製造も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】弾性表面波による格子素子の概略図である。
【図2】高周波スパッタリング装置(日電アネルバ製、
SPF−210Aスパッタ装置)の概略図である。
【図3】一次元の薄膜格子を作成するための基板ホルダ
ーの例である。
【図4】1次元格子の薄膜をモデル化した概略平面図で
ある。
【図5】薄膜の膜厚変化および屈折率変化を測定するの
に用いられた光プロービング法の概略図である。
【図6】本願発明で得られた薄膜の表面の金属顕微鏡観
察結果である。
【図7】本願発明で得られた薄膜の回折光強度の測定結
果の一例である。
【図8】実施例4で示した格子状の2次元格子形成方法
を達成するための概略図である。
【図9】実施例5で示した円形状の2次元格子形成方法
を達成するための概略図である。
【図10】実施例11で示した導波路タイプのブラッグ
回折型光変調素子構造の斜視図である。
【図11】従来技術の不連続な表面をもつ反射型回折格
子の断面図である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 該基板に形成された薄膜と、からなり、 該薄膜は、該薄膜の平面方向について、一定パターンで
    変化する光学回折特性を有する、弾性表面波による格子
    素子。
  2. 【請求項2】前記一定周期の光学回折特性が、前記薄膜
    の表面上形状が一定パターンで変化することによっても
    たらされる、請求項1記載の弾性表面波による格子素
    子。
  3. 【請求項3】前記一定周期の光学回折特性が、前記薄膜
    内部の屈折率変化が一定パターンで変化することによっ
    てもたらされる、請求項1記載の弾性表面波による格子
    素子。
  4. 【請求項4】前記一定周期の光学回折特性が、前記薄膜
    の表面上形状と前記薄膜の内部が一定のパターンで変化
    することによってもたらされる、請求項1記載の弾性表
    面波による格子素子。
  5. 【請求項5】基板表面に定在波を加えるべく、基板の一
    方または多方向から1または複数の振動を加え、 該基板表面に薄膜を形成し、 該振動により、該薄膜が弾性表面波による定在波を形成
    し、 該薄膜は、該定在波により一定の物理的特性パターンを
    有すとともに、該特性に固定化する、段階からなる、弾
    性表面波による格子素子形成方法。
  6. 【請求項6】前記加える振動を、振幅または周期、さら
    には振幅と周期を同時に変化させることにより、任意の
    光学特性をもつ格子素子を形成する、請求項5記載の弾
    性表面波による格子素子形成方法。
  7. 【請求項7】スパッタリング照射により基板表面に成膜
    された前記薄膜である、請求項5記載の弾性表面波によ
    る格子素子形成方法。
  8. 【請求項8】蒸着することにより基板表面に成膜された
    前記薄膜である、請求項5記載の弾性表面波による格子
    素子形成方法。
  9. 【請求項9】露光現像剤を塗布することによる、基板表
    面に成膜された前記薄膜である、請求項5記載の弾性表
    面波による格子素子形成方法。
  10. 【請求項10】基板表面に定在波を加えるべく、基板の
    一方または多方向から1または複数の振動を加え、 スパッタリング照射部又は蒸着源部と照射対象又は蒸着
    対象の基板の間にマスクを配置し、 前記マスクはパターンが形成されており、 スパッタリング照射又は蒸着により、前記基板表面には
    前記マスクの前記パターンに対応したパターンを有する
    薄膜を成膜し、 該振動により、該薄膜が弾性表面波による定在波を形成
    し、 該薄膜は、該定在波により一定の物理的特性パターンを
    有すとともに、該特性に固定化し、 前記成膜された部分のみ、回折効果を有する、段階から
    なる、弾性表面波による格子素子形成方法。
  11. 【請求項11】前記加える振動を、振幅または周期、さ
    らには振幅と周期を同時に変化させることにより、任意
    の光学特性をもつ格子素子を形成する、請求項10記載
    の弾性表面波による格子素子形成方法。
  12. 【請求項12】基板表面に定在波を加えるべく、基板の
    一方または多方向から1または複数の振動を加え、 前記基板に露光感光剤を塗布し、 露光照射部と照射対象の基板の間にマスクを配置し、 前記マスクはパターンが形成されており、 前記薄膜を前記マスクの前記パターンに対応したパター
    ンで露光し、 上記振動により、該薄膜が弾性表面波による定在波を形
    成し、 該薄膜は、該定在波により一定の物理的特性パターンを
    有すとともに、該特性に固定化され、 該薄膜を有した基板表面を現像し、 前記薄膜が残った部分のみ、回折効果を有する、 段階からなる、弾性表面波による格子素子形成方法。
  13. 【請求項13】前記加える振動を、振幅または周期、さ
    らには振幅と周期を同時に変化させることにより、任意
    の光学特性をもつ格子素子を形成する、請求項12記載
    の弾性表面波による格子素子形成方法。
  14. 【請求項14】請求項1記載の格子素子の該薄膜が光の
    導波路である光学素子。
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