JPH08190816A - 酸化物超電導線及びその製造方法 - Google Patents
酸化物超電導線及びその製造方法Info
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- JPH08190816A JPH08190816A JP7232320A JP23232095A JPH08190816A JP H08190816 A JPH08190816 A JP H08190816A JP 7232320 A JP7232320 A JP 7232320A JP 23232095 A JP23232095 A JP 23232095A JP H08190816 A JPH08190816 A JP H08190816A
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Abstract
場中における輸送臨界電流密度の高い超電導体を提供す
ること、及びそれらを使用することによって、従来の超
電導システムよりコスト的に有利な超電導応用機器を提
供する。 【構成】立方体集合組織を有する金属体と、酸化物超電
導物質を複合化して超電導線材を作製することによって
達成される。 【効果】高磁界中においても高い超電導臨界電流密度を
有する超電導体が得られ、安価な液体窒素冷却で動作
し、従来よりも安いコストで製造できる。
Description
Kまで冷却することによって超電導性を発現する酸化物
系超電導物質と、結晶の方位制御を行った金属体を複合
体化することによって、磁場中においても高い超電導臨
界電流密度(Jc)を流すことが可能である超電導線材
或いは超電導体の構成及びその作製方法に関するもので
ある。また、それら本発明による超電導線材或いは超電
導体を使用することで、従来のものに比べて大幅に経済
的メリットを生じる超電導マグネット,超電導NMR装
置,超電導MRI装置,超電導発電装置,超電導エネル
ギー貯蔵装置,磁気シ−ルド装置,シンクロトロン放射
光発生装置,磁気分別装置,素粒子加速器などの装置に
関する。
電導線材或いは超電導体を開発する過程で発明した立方
体集合組織を有する銀テープ及びその作製方法に関する
ものである。
質が発見されて以来、数十種類以上に及ぶ酸化物超電導
物質が発見されている。それらの中で、物質の安定性,
合成のしやすさの程度等の理由から、実用化を目指した
研究が現在も行われている酸化物超電導物質は、 (1)(Tl1-X1-X2PbX1BiX2)(Sr1-X3BaX3)2C
anー1CunO2n+3 ここで、0≦X1≦0.9, 0≦X2≦0.5, 0≦X1+X2≦1, 0≦X3≦1, n=1,2,3,4,5 (以下、Tl−1層系と略す) (2)Tl2Ba2Canー1CunO2n+4 ここで、n=1,2,3,4,5 (以下、Tl−2層系と略す) (3)(Bi1ーX1PbX1)2Sr2Canー1CunO2n+4 ここで、0≦X1≦0.4, n=1,2,3 (以下、Bi−2層系と略す) (4)LnBa2Cu3O7+X1 ここで、LnはYもしくは希土類元素 −0.5≦X1≦0.1 (以下、Y系と略す) の4種類の物質系にほぼしぼられてきている。
配向化(結晶を特定の向きに揃えること)が行いやす
く、また結晶粒界部での超電導電流の通りが良く、従っ
て磁場が掛かっていない状態での超電導輸送電流密度
(トランスポートJc)は高い値がえられている(Japa
nese Journal Of Applied Physics, vol. 30, 1991, p
p.L2083−L2084)。しかしながら、この物質系はその結
晶構造に由来する本質的な問題によって、液体窒素での
冷却が可能な温度領域でのピンニング力が非常に弱くな
るという致命的な問題がある(Physica C, vol. 177, 1
991, pp.431-437)。それ故、40K程度以下の温度領域
で使用するには非常に良い特性を持った超電導線材を作
製することが可能であるが、60K以上の温度領域で使
用する線材には用いることができなかった。
の物質は、その臨界温度(Tc)近傍まで高いピンニン
グ力を発揮することは可能であるが、結晶の方位を揃え
ることが難しく、それ故に結晶粒界部での超電導電流の
通りが悪く、現在までに実用化に必要な一応の目安と考
えられる温度77K,磁場1Tにおけるトランスポート
Jcが1万A/cm2 を越える超電導線材は得られていな
い(Physica C, vol.220, 1994, pp.310−322, Hitachi
Review, vol. 39, 1990, p.55, Japanese Journal Of
Applied Physics, vol. 27, 1988, pp. L185−L187)。
Tl−1層系,Y系の物質の結晶の方位を揃えて、77
Kでの磁場中でも高いJcが得られるような超電導線材
を作製することを目指した研究も各所で行われるように
なってきた。例えば、Iijima達は「Proceedings of 5th
International Symposium on Superconductivity,Nove
mber 16−19, 1992, Kobe, Japan, pp.661−664」にお
いて、多結晶のNi基合金上にIon−Beam−Assisted De
position法で結晶の方向を揃えたYttria−Stabilized−
Zirconiaを作製し、その上にpulsed laser deposition
法でY系超電導物質を作製する方法を開示している。ま
たDeluca達は「Physica C vol. 205,1993, pp.21−31」
において、多結晶Yttria−Stabilized−Zirconiaの上に
spraypyrolysis法によってTl−1層系超電導物質
を作製する方法を開示している。また、芳野達は、特開
平3−9311 号において、(100)または(110)結
晶面が圧延面に平行に並んだ銀テープを用いることで、
結晶の方向を揃えた超電導体の作製方法を開示してい
る。またYoshino達は「Abstracts of 6th Internat
ional Symposium on Superconductivity, October26−2
3, 1992,Hiroshima, Japan. p.119」において、銀結晶
の(110)面がテープ表面に平行に並んだ銀テープ上
にionized−cluster−beam−deposition法でY系超電導
物質を作製する方法を開示している。
冷却できる温度以上の領域においては、実用に耐える性
能の超電導線材を作製することができなかったため、液
体窒素等の液体ヘリウムより沸点の高い冷媒による冷却
によって動作するような超電導機器は存在しなかった。
向に揃ったいわゆる立方体集合組織となった銀テープ
は、現在まで得られていなかった(例えば、長島晋一編
著「集合組織」、丸善株式会社)。
Bi−2層系の超電導物質を用いている技術は、77K
におけるピンニング力が弱いと云う点問題があって、6
0K以上の温度領域では磁場がBi−2層系超電導物質
に印加された場合に臨界電流密度が大きく低下するとい
う問題があって、液体窒素冷却で作動する超電導機器へ
の利用が大きく制限されるといった点が問題であった。
tria−Stabilized−Zirconiaを作製する際に真空を必要
とするプロセスIon−Beam−Assisted Deposition法を使
用しなければいけない。しかし、長尺(例ば1km)の線
材を作製することを想定した場合、この様なプロセスは
非常に経済性が悪いことが予想される。従って、Ni基
合金上に結晶の方向を揃えたYttria−Stabilized−Zirc
oniaを作製し、その上にY系超電導物質を作製する様な
技術では長尺の超電導線材を製品として作製することは
難しいと考えられる。
tria−Stabilized−Zirconiaを長尺のものとして作製す
る点に大きな困難が予想され、長尺の超電導線材を製品
として作製することは難しいと考えられる。
軸の方向を揃えることにしか留意されておらず、結晶の
a軸の方向を揃えられていないため、77Kにおける臨
界電流密度は1万A/cm2 と低い値に留まっている。
面がテープ表面に平行に並んでいる。高いJcを得るた
めには超電導結晶の(001)面の向きを平行に揃える
必要があるが、銀結晶の(110)面と超電導結晶の
(001)面のマッチングはあまりよくないため、Yosh
ino 達の技術では超電導結晶の向きがまだ充分に揃って
おらず、その結果Jcの値も77K,0Tで4万5千A
/cm2 とそれほど高いものにはなっていない。
る従来の技術では、超電導物質と複合化させる基材の性
質に充分な配慮がなされていないため、長尺の超電導線
材を製品として作製することは難しかった。
を好ましい方向に揃えるために好適な基材を提供し、そ
の基材と酸化物超電導物質を複合化することで、磁場中
においても高い臨界電流密度を有する超電導体及び超電
導線材を提供することにある。また、本発明による超電
導線材を使用することで初めて可能になる、液体窒素で
冷却できる温度以上の温度領域で動作する超電導マグネ
ット,NMR装置,MRI装置,磁気浮上列車,超電導
発電機,エネルギー貯蔵装置,磁気シールド装置,シン
クロトロン放射光装置,素粒子加速器等の超電導を利用
する応用機器を提供することも本発明の目的である。
導物質を立方体集合組織を有している金属体と複合化し
て超電導線材または超電導体とすることによって達成さ
れる。立方体集合組織とは、例えば長嶋晋一編著「集合
組織」丸善株式会社出版の133,185ページに記載
のあるように{100}<001>方位の集合組織のこ
とである。
結晶の{100}面を、該金属体と酸化物超電導物質の
界面に平行に揃えた場合のほうが、両者の複合体である
超電導体の超電導臨界電流密度(Jc)は高くできる。
結晶の{100}面と酸化物超電導物質の(001)面
を平行になるようにした場合のほうが、酸化物超電導物
質の結晶粒子の結晶方位を揃えやすく、Jcを高くする
ことができる。ここで、平行とは、両者の方向が10度
以内で揃っていることを指す。金属結晶の{100}面
の方向と界面の角度,金属結晶の{100}面と酸化物
超電導物質の(001)面の角度を色々と変化させてJc
を測定したところ、5度以上になると10%程度に、1
0度以上になると急激にJcが低下した。
のa,b,cの全ての結晶軸と、酸化物超電導物質の
a,b,cの全ての結晶軸が全て平行である場合が最も
高いJcを与える。1軸だけでも平行に揃えることで、
ある程度はJcの値を向上させることはできるが、実用
化を考えた際には不十分である。
<001>方位が揃っている状態(立方体集合組織を有
している)の銀テープを作製し、その上に、酸化物超電
導物質を、その結晶方位を揃える程度を種々に変化させ
て作製し、Jcの変化を調べた。金属結晶の{100}
面と酸化物超電導物質の(001)面の角度が10度以
内になっているものが全体の60%を下回らない範囲で
は、従来技術による超電導線もしくは超電導体のJcよ
りも高いJc値が得られている。ただし、金属結晶の
{100}面と酸化物超電導物質の(001)面の角度
が10度以内になっているものが全体の80%を下回る
ようになると、Jcは急激に低下していることから、金
属結晶の{100}面と酸化物超電導物質の(001)
面の角度が10度以内になっているものが全体の80%
以上となっている事が好ましい。また、金属の結晶の<
110>方向と酸化物超電導物質結晶の[110]方向
が10度以内になっているものが全体の60%を下回ら
ない範囲では、従来技術による超電導線もしくは超電導
体のJcよりも高いJc値が得られている。ただし、金
属の結晶の<110>方向と酸化物超電導物質結晶の
[110]方向が10度以内になっているものが全体の
80%を下回るようになると、Jcは急激に低下してい
ることから、金属の結晶の<110>方向と酸化物超電
導物質結晶の[110]方向が10度以内になっている
ものが全体の80%以上となっている事が好ましい。ま
た、金属の結晶の<100>方向と酸化物超電導物質結
晶の[100]方向が10度以内になっているものが全
体の60%を下回らない範囲では、従来技術による超電
導線もしくは超電導体のJcよりも高いJc値が得られ
ている。ただし、金属の結晶の<100>方向と酸化物
超電導物質結晶の[100]方向が10度以内になって
いるものが全体の80%を下回るようになると、Jcは
急激に低下していることから、金属の結晶の<100>
方向と酸化物超電導物質結晶の[100]方向が10度
以内になっているものが全体の80%となっている事が
好ましい。
<110>方向がテープ長手方向に揃っている結晶の割
合を変化させた銀テープを作製し、その上に酸化物超電
導物質層を注意深く形成し、Jcの変化を調べた。{1
00}面が<110>方向に揃っている結晶の割合が8
0%を下回るようになると、Jcは急激に低下すること
が分かった。
銀の他にも、使用する酸化物超電導物質の性質を、超電
導体の熱処理時に損なわないものであればどのような元
素からなるものであっても構わない。例えば、純銀,銀
と金の合金,銀とパラジウムの合金,銀と銅の合金,銀
のマトリックス相にMgO等の酸化物を分散させた分散
強化型合金等であっても構わない。FCC構造の金属の
方が、立方体集合組織を得やすいので好ましい。ただ
し、BCC構造の金属であっても、立方体集合組織は得
られるので、BCC金属でも構わないが、HCP構造の
金属では良い特性の超電導体を得ることはできない。
ためには、超電導部分を流れる超電導臨界電流密度を高
くする必要があるのはもちろんであるが、超電導物質と
超電導でない物質の構成比率も重要なファクターにな
る。当然のことながら、超電導物質の占める割合が高い
ほど、超電導線のJcは高くなる。本発明による方法で
は、金属テープは薄ければ薄いほど良く、一方、超電導
物質層は厚ければ厚いほど良い。しかしながらそれらの
厚さには自ずと限界がある。経済性を考えたとき、金属
テープは圧延で作る必要があるが、その場合5ミクロン
未満の厚さの金属テープを作製することは非常に困難で
あった。また、超電導物質の結晶は、基材の結晶からの
影響を受けることによって、その方向が揃うので、超電
導物質層が3ミクロンを越えると結晶の方向が乱れてく
る。この様なことから、長手方向に垂直な断面における
金属体の面積S1と酸化物超電導物質の面積S2の比
率、S1/S2を0.6 より大きくすることは難しい。
また、S1/S2の値が小さくなりすぎると超電導線全
体としての臨界電流密度が低くなりすぎるので好ましく
ない。経済的な観点から考慮するとS1/S2の値は最
低でも0.01 は必要である。
が、あっても、線状,管状等の形状であっても同じ原理
で、高いJcの超電導線材が得られる。
却できる温度以上の領域で必要とする磁場よりも高い不
可逆磁場(その磁場以上では有限の抵抗を発生してしま
う最小の磁場)を有している超電導物質を用いる必要が
ある。例えば、Tl,Sr,Ca,Cu,Oをベースに
して合成された超電導物質は高いTcと高い不可逆磁場
Hc*の故に好ましい。この超電導物質群はフレキシビ
リテイーに富んでおり結晶のサイトの元素置換が非常に
起こりやすい。具体的な組成式を示すと (TlX1PbX2BiX3HgX4CuX5)(Sr1-X6BaX6)2
Canー1CunO2n+3+X7 (ここで、0≦X1≦1.0,0≦X2≦1.0,0≦X
3≦0.5,0≦X4≦1.0,0≦X5≦1.0 ,0.
5≦X1+X2+X3+X4+X5≦1,0≦X6≦
1,−0.5≦X7≦0.5,n=1,2,3,4,5)
である。また、LnBa2Cu3O7+X1(ここで、Lnは
Yもしくは希土類元素、−0.5≦X1≦0.1 )の組
成式で表わされる酸化物超電導物質群も、高い不可逆磁
場を有しており、本発明に好ましい物質である。また、
組成が (Tl1-X1-X2-X3PbX1BiX2HgX3)2(Sr1-X4B
aX4)2Can-1CunO2n+3+X5 (ここでn=2,3,4,5,6,0≦X1≦0.8,
0≦X2≦0.5,0≦X3≦1.0,0≦X1+X2+
X3≦1,0≦X4≦1,−0.5≦X5≦0.5)であ
る超電導物質は、上記のTl−1層系或いはY系の超電
導物質群に比べて、不可逆磁場は少し小さくなるが、こ
のような物質群を使用しても構わない。
CunO2n+4(ここで、0≦X1≦0.4,n=1,2,
3)で表される超電導物質群は、液体窒素冷却できる温
度領域ではそれほど高い不可逆磁場を持っていないの
で、本発明の趣旨から少し外れるが、この様な超電導物
質を使用した場合でも、立方体集合組織を有する金属体
と複合体化させることによって、Jc(ただし、不可逆
磁場以下の磁場中での)をより高くすることができる。
また、より低温度領域(例えば、液体ヘリウムで冷却)
で使用した場合のJcが大幅に向上する。
限らず、一般的に結晶の方向を揃えることで特性が向上
する全ての物質にたいして適用できる技術である。
の温度領域でしか超電導状態にならない超電導物質を使
用していたため、その運転には液体ヘリウムを必要と
し、コストが非常に掛かった。この点を解決するために
本発明では液体窒素での冷却で十分に超電導状態になる
物質を用いた超電導線材或いは超電導体を使用するの
で、冷却に掛かるコストを大幅に低減することができ
る。更に、本発明で作製した超電導線材或いは超電導体
を使用して、超電導応用機器を作製した場合、従来の超
電導機器においては非常に考慮する必要のあった、クエ
ンチ(何らかの原因によって、超電導体の一部が常電導
状態に転移したとき、それが急激に伝播して超電導体の
全体が常電導状態に転移してしまい、その際に急激に多
量の熱を発生する現象)に関する問題が大いに低減さ
れ、実質的にはまずクエンチが起こらないような超電導
機器とすることができる。従って、従来は行う必要のあ
ったクエンチ対策が必要なくなり、それに見合った大幅
なコスト低減が図れる。
合組織を有する金属体としては、銀がもっとも好ましい
が、立方体集合組織を有する銀の多結晶体は、これまで
存在しなかった。そこで、我々は銀の純度,加工度,圧
延温度,熱処理温度及び時間を種々検討することによっ
て、遂に銀の立方体集合組織を得ることに成功した。具
体的には、99.0 %以上の純度の銀を、100℃以上
300℃以下、好ましくは150℃以上200℃以下の
温度で、加工度80%以上になるように線引き、或いは
圧延加工を施し、その後400℃以上の温度で5分以上
の熱処理を行うことで、銀の立方体集合組織を得ること
ができる。この立方体集合組織を持つ銀は、酸化物超電
導物質と複合化して使用する他にも、異方性が全くない
ため、電流や信号を伝えたりする導線等に使用すると従
来の銀線よりも良い特性が得られる。また、GaAs半
導体素子の基板として使用したところ、GaAs単結晶
基板上に作成したGaAs半導体素子の性能と同等の特
性が確認できた。このことから、本発明の立方体集合組
織を持つ銀はGaAs単結晶よりも安価な基板として利
用できることがわかる。また、何らかの物質の結晶方位
を揃えて作製する必要がある場合、本発明による立方体
集合組織の銀を基板に用いれば、大きな面積のものが安
価に得られる。
(図1,図2は2単位格子で、図3は単位格子で描いて
いる)をもつ超電導物質が高い不可逆磁場(ある温度に
おいて、電気抵抗がゼロである超電導電流を試料に流す
ことが可能である最大印加磁場の値のこと。これ以上の
磁場を試料に印加すると試料は抵抗を発生する。)を持
ちえることを示し、その超電導物質にピンニングセンタ
を導入して高い不可逆磁場を持つ超電導体を作製する方
法を可能にしてきた。その過程で、不可逆磁場を高くす
ることの出来る超電導物質を用いて多結晶体(要するに
単結晶ではなく、結晶粒界が存在する超電導体)で超電
導線材を作製するときには、超電導物質の結晶のc軸が
同じ方向を向いている(c軸配向)ようにしてやった方
が高いJcを持った超電導体が出来ることを、超電導物
質の結晶のa,b,c軸が全て同じ方向を向いている
(3軸配向)ようにしてやった方がより高いJcを持っ
た超電導体が出来ることを、見いだした。そこで今回高
い不可逆磁場を持ちえる超電導物質を配向させて高いJ
cを持つ超電導線材或いは超電導体の構造及び作製方法
を考案した。
1層系,Tl−2層系等の超電導物質を作製しても、酸
化物超電導物質の結晶の向きが十分に揃わず、温度77
K,磁場1T中におけるJcも数千A/cm2 程度と高い
値は得られない。また、結晶の{110}面が表面に平
行に揃った銀テープの上にY系,Tl−1層系,Tl−
2層系等の超電導物質を作製しても、酸化物超電導物質
の結晶の向きが十分に揃わず、温度77K,無磁場でJ
c=数万A/cm2 ,温度77K,磁場1T中におけるJ
cは数千A/cm2 程度と十分に高い値は得られない。ま
た、結晶の{100}が表面に平行に揃っているが<1
00>方向は揃っていない銀テープの上にY系,Tl−
1層系,Tl−2層系等の超電導物質を作製しても、酸
化物超電導物質の結晶の向きが十分に揃わず、温度77
K,無磁場でJc=数万A/cm2 ,温度77K,磁場1
T中におけるJcは数千A/cm2 程度とやはり十分に高
い値は得られない。しかし、立方体集合組織を有する銀
テープの上に、酸化物超電導物質を作製したところ、温
度77K,磁場1T中におけるJcが1万A/cm2 以上
の非常に特性の良い超電導線材を得ることができた。こ
の理由に関しては色々な可能性が考えられるが、恐ら
く、立方体集合組織を持つ銀テープの表面の銀原子の配
列が、超電導物質の理想的な結晶配向である3軸配向に
とって好ましい状況になっている為であると考えられ
る。
金,銀とパラジウムの合金,銀と銅の合金,銀のマトリ
ックス相にMgOを分散させた分散強化型合金,銀のマ
トリックス相に金属間化合物を分散させた分散強化型合
金を使用した場合にも、立方体集合組織を有する銀テー
プの上に、酸化物超電導物質を作製した場合と同様に高
いJcが得られた。また、立方体集合組織を有するN
i,Ni−Fe合金,Cu,Cu−Al合金を使用した
場合にも、立方体集合組織を有する銀テープの上に、酸
化物超電導物質を作製した場合と同様に高いJcが得ら
れるものと考えられる。
及びその他の物質の組成は、厳密にこの値だけに限られ
るものではない。実際には、これらの酸化物には若干の
組成不定性があり各構成元素の含有比率が、十数パ−セ
ントから30パ−セント程度までずれることもある。従
って、本発明において記載している物質の組成が若干異
なっていても、その結晶構造が基本的に同じであれば、
本発明に記載の物質と同じものである。
ることによって、液体窒素冷却で動作する、特性の良い
超電導マグネットの作製が可能になる。そしてこのマグ
ネットを使用することによって液体窒素冷却で動作する
NMR装置,SQUID装置,MRI装置,磁気浮上列
車等の作製が可能になる。超電導マグネットを利用した
装置の全てを、本発明の超電導体を使用した線材を使用
した超電導で置き換えることが可能であり、そのことに
よって液体窒素冷却で動作する様にできる。液体窒素冷
却で動作するようにすることによって、単に運転コスト
(液体ヘリウムと液体窒素の価格差)が安くなるメリッ
ト以上に超電導装置の信頼性(クエンチと呼ばれる超電
導が急激に破壊する現象を抑え込む為に、種々の措置が
施される必要がある)を確保するためのコスト,冷凍機
に掛かるコスト,断熱にかかるコストが大幅に低減す
る。従って、本発明による超電導線材,コイルを用いて
超電導装置を作製することによって、装置の価格を大幅
に低減することが可能になる。
を有する銀テープを作製した。幅10mm,厚さ5mm,長
さ50mmの市販の銀(99.99% )の塊を、220℃
に保った状態のまま5回の圧延処理で、厚さ0.05mm
まで薄くした。このとき途中で焼鈍工程を入れてはいけ
ない。このテープを800℃で2時間アニールして、銀
テープ基板とした。X線回折測定で銀の結晶の方位を調
べたところ、約80%の結晶粒の{100}面がテープ
表面に平行でかつその<100>方位が圧延を掛けた方
向に平行に揃っていることが確認できた。
銀テープの上に、超電導物質を作製した。1リットルの
蒸留水に、純度98%以上の硝酸タリウムを0.01 モ
ル,硝酸バリウムを0.02モル,硝酸カルシウムを0.
02モル,硝酸銅を0.03モル,グリシンを0.05
モルを溶かして原料溶液を作製した。超音波振動子を用
いて、この溶液を直径数ミクロンの液滴にして銀テープ
基板の上に吹き付け、厚さ3ミクロンの前駆体を堆積し
た。この時の基板温度は800℃とした。これを酸素ガ
スとTl2O 蒸気が共存する雰囲気下で850℃におい
て50時間アニールすることによって超電導物質にし
た。図4に、でき上がった超電導体の構造を示す。10
は立方体集合組織を有する銀テープ基板であり、11は
酸化物超電導物質である。
直流4端子法で測定したところ107Kで電気抵抗がゼロに
なることが確認できた。77Kの臨界電流密度を測定し
たところ、ゼロ磁場で500,000A/cm2,1Tの磁場を基
板に垂直に印加したときには80,000A/cm2であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して1度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。また、超電導物質の結晶のa軸(或いはb
軸)が銀テープの圧延方向と一致しているものが80%
以上あることが確認できた。
じ市販の銀の塊を、室温状態のまま5回の圧延処理で、
厚さ0.05mm まで薄くし、その後800℃で5時間ア
ニールして、比較用の銀テープ基板とした。X線回折測
定で銀の結晶の方位を調べたところ、{110}面がテ
ープ表面に平行に揃っていた。この基板上に、実施例1
とまったく同様にして超電導物質を作製した。出来上が
った超電導体の超電導臨界温度を直流4端子法で測定し
たところ107Kで電気抵抗がゼロになることが確認で
きた。77Kの臨界電流密度を測定したところ、ゼロ磁
場で48,000A/cm2 ,1Tの磁場を基板に垂直に印加し
たときには5,000A/cm2であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して5度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。しかし、超電導物質の結晶のa軸(或いは
b軸)の方位に関しては特に揃っているようなことはな
かった。
じ市販の銀の塊の上に、実施例1とまったく同様にして
超電導物質を作製した。出来上がった超電導体の超電導
臨界温度を直流4端子法で測定したところ107Kで電
気抵抗がゼロになることが確認できた。77Kの臨界電
流密度を測定したところ、ゼロ磁場で35,000A/cm2 ,
1Tの磁場を基板に垂直に印加したときには1,000
A/cm2であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して5度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。しかし、超電導物質の結晶のa軸(或いは
b軸)の方位に関しては特に揃っているようなことはな
かった。
結果から、立方体集合組織を有している金属体と、酸化
物超電導物質を組み合わせて超電導体とすることによっ
て、非常にJcの高い超電導体或いは超電導線材が得ら
れることが分かる。
合組織を有する銀テープの上に、超電導物質を作製し
た。1リットルの蒸留水に、純度98%以上の硝酸タリ
ウムを0.005 モル,硝酸鉛を0.005モル,硝酸
ストロンチウムを0.02モル,硝酸カルシウムを0.0
2モル,硝酸銅を0.03モル,グリシンを0.04 モ
ルを溶かして原料溶液を作製した。超音波振動子を用い
て、この溶液を直径数ミクロンの液滴にして銀テープ基
板の上に吹き付け、厚さ3ミクロンの前駆体を堆積し
た。この時の基板温度は800℃とした。これを酸素ガ
スとTl2O 蒸気が共存する雰囲気下で860℃におい
て50時間アニールすることによって超電導体を得た。
直流4端子法で測定したところ121Kで電気抵抗がゼロに
なることが確認できた。77Kの臨界電流密度を測定し
たところ、ゼロ磁場で800,000A/cm2,1Tの磁場を基
板に垂直に印加したときには100,000A/cm2であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して1度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。また、超電導物質の結晶のa軸(或いはb
軸)が銀テープの圧延方向と一致しているものが80%
以上あることが確認できた。
じ市販の銀の塊を、20℃に保った状態のまま5回の圧
延処理で、厚さ0.05mm まで薄くし、その後800℃
で2時間アニールして、比較用の銀テープ基板とした。
この基板上に、実施例2とまったく同様にして超電導物
質を作製した。出来上がった超電導体の超電導臨界温度
を直流4端子法で測定したところ121Kで電気抵抗が
ゼロになることが確認できた。77Kの臨界電流密度を
測定したところ、ゼロ磁場で30,000A/cm2 ,1Tの磁
場を基板に垂直に印加したときには2,000A/cm2
であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して5度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。しかし、超電導物質の結晶のa軸(或いは
b軸)の方位に関しては特に揃っているようなことはな
かった。
じ市販の銀の塊の上に、実施例2とまったく同様にして
超電導物質を作製した。出来上がった超電導体の超電導
臨界温度を直流4端子法で測定したところ121Kで電
気抵抗がゼロになることが確認できた。77Kの臨界電
流密度を測定したところ、ゼロ磁場で25,000A/cm2 ,
1Tの磁場を基板に垂直に印加したときには1,000
A/cm2であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して5度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。しかし、超電導物質の結晶のa軸(或いは
b軸)の方位に関しては特に揃っているようなことはな
かった。
結果から、立方体集合組織を有している金属体と、酸化
物超電導物質を組み合わせて超電導体とすることによっ
て、非常にJcの高い超電導体或いは超電導線材が得ら
れることが分かる。
合組織を有する銀テープの上に、超電導物質を作製し
た。1リットルの蒸留水に、純度98%以上の硝酸イッ
トリウムを0.01モル,硝酸バリウムを0.02モル,
硝酸銅を0.03モル,グリシンを0.02モルを溶かし
て原料溶液を作製した。超音波振動子を用いて、この溶
液を直径数ミクロンの液滴にして銀テープ基板の上に吹
き付け、厚さ3ミクロンの前駆体を堆積した。この時の
基板温度は800℃とした。これを酸素ガス雰囲気下で
870℃において50時間アニールすることによって超電
導体を得た。
直流4端子法で測定したところ92Kで電気抵抗がゼロ
になることが確認できた。77Kの臨界電流密度を測定
したところ、ゼロ磁場で400,000A/cm2,1Tの磁場を
基板に垂直に印加したときには80,000A/cm2 であっ
た。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して1度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。また、超電導物質の結晶のa軸(或いはb
軸)が銀テープの圧延方向と一致しているものが80%
以上あることが確認できた。
じ市販の銀の塊を、20℃に保った状態のまま5回の圧
延処理で、厚さ0.05mm まで薄くし、その後800℃
で2時間アニールして、比較用の銀テープ基板とした。
この基板上に、実施例3とまったく同様にして超電導物
質を作製した。出来上がった超電導体の超電導臨界温度
を直流4端子法で測定したところ83Kで電気抵抗がゼ
ロになることが確認できた。77Kの臨界電流密度を測
定したところ、ゼロ磁場で10,000A/cm2 ,1Tの磁場
を基板に垂直に印加したときには800A/cm2であっ
た。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して5度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。しかし、超電導物質の結晶のa軸(或いは
b軸)の方位に関しては特に揃っているようなことはな
かった。
じ市販の銀の塊の上に、実施例3とまったく同様にして
超電導物質を作製した。出来上がった超電導体の超電導
臨界温度を直流4端子法で測定したところ83Kで電気
抵抗がゼロになることが確認できた。77Kの臨界電流
密度を測定したところ、ゼロ磁場で9,000A/cm2,
1Tの磁場を基板に垂直に印加したときには900A/
cm2 であった。
c軸がどの方向を向いているのかを調べたところ、基板
の法線に対して5度以内に80%の結晶のc軸の向きが
入っていた。しかし、超電導物質の結晶のa軸(或いは
b軸)の方位に関しては特に揃っているようなことはな
かった。
結果から、立方体集合組織を有している金属体と、酸化
物超電導物質を組み合わせて超電導体とすることによっ
て、非常にJcの高い超電導体或いは超電導線材が得ら
れることが分かる。
た立方体集合組織を有する銀テープ基板の代りに、Ag
−40%Au,Ag−20%Au,Ag−10%Pd,
Ag−10%Cu合金、及びAg母相に粒径0.1ミク
ロンのMgOを堆積率にして0.1%分散させた酸化物
分散型合金を、圧延+熱処理加工して立方体集合組織を
有する金属テープとして、その上に実施例1,2および
3と同様にして超電導物質を作製し、超電導テープを得
た。いずれの場合においても、実施例1,2および3で
得られたものと同程度(Jcで90%以内)の性能のも
のが得られた。
5ミクロン,幅1cm,長さ100mの立方体集合組織を
有する銀テープを作製した。この上に、実施例3と同様
な方法で長さ100mの超電導線材を作製した。外径30c
mのボビンにテープ状の超電導線材を巻取って熱処理を
行い、その後、線材全長に渡るJcを測定したところゼ
ロ磁場においてJc(all)=50,000A/cm2であった
(このJc(all)は臨界電流値を銀を含む線材全体
の断面積で割ったものである)。磁場中でのJc(al
l)を測定するために100mの線材より10cm長さの
試料片を10ピース無作為に切りだして直流4端子法で
Jc(all)を測定した。最も特性の悪かった試料片の
測定結果は、77Kにおいて磁場を掛けない状態、0.
01T,0.1T,1T,5Tの磁場を試料の長手方向
に対して直角な方向に印加したときのJc(all)はそ
れぞれ50,000,38,000,23,000,11,000,10,000A/cm
2 であった。
結晶基板を用意し、それらの単結晶の[001]方向は
平行に保ち、かつ互いの[100]方向のなす角度(a
度)のみを色々と変化させた状態で2枚のSrTiO
3(100)単結晶基板を接合して、バイクリスタル基板
を作製した。このバイクリスタル基板の上に実施例1と
同様の方法で超電導物質を作製した。X線回折測定によ
って、超電導物質の結晶の向きを調べたところ、下のS
rTiO3(100)単結晶の[001]及び[100]
及び[010]方向と、超電導結晶の[001]及び
[100]及び[010]方向が一致する結晶が全体の
98%以上あることが確認された。従って、バイクリス
タル基板上に作製した超電導物質の結晶は、バイクリス
タル基板の結晶粒界の丁度上の場所で、[100]方向
がa度ずれた状態(c軸方向は一致)になることがわか
る。即ち、角度aを種々に変化させたバイクリスタル基
板の上に超電導物質を作製すれば、c軸の方向を揃えた
状態で、a軸方向のなす角度を違えた種々の試料を作製
できることがわかる。
a2Ca2Cu3O9超電導物質膜で、a軸方向のなす角度
がaである結晶粒界を流れる臨界電流密度Jc(a)を、
a軸方向のなす角度が0である結晶粒界を流れる臨界電
流密度Jc(0)で割った値を示す。図から分かるよう
に、a軸方向のなす角度が10度以上になると、その結
晶粒界を越えて流れうる臨界電流密度の値が急に小さく
なることが分かる。従って、特性の良い超電導線材を作
製するためには、超電導物質の結晶のc軸を揃えるのみ
ならず、a軸の方向も10度以内に揃えねばならないこ
とが分かる。
ことによって、立方体集合組織となっている割合を変化
させた銀テープを作製し、その上に実施例1と同様の方
法で超電導物質を作製した。X線回折測定によって、テ
ープ表面に{100}面が平行でかつ圧延方向に対して
<100>方向が平行である銀結晶の割合を調べた。ま
た、作製した超電導体(TlBa2Ca2Cu3O9)試料
の臨界電流密度を直流4端子法で測定した。
ように、テープ表面に{100}面が平行でかつ圧延方
向に対して<100>方向が平行である銀結晶の割合
(立方体集合組織の割合)が80%以下になると磁場中
の臨界電流密度の値が大幅に低下することが分かる。従
って、特性の良い超電導線材を作製するためには、テー
プ表面に{100}面が平行でかつ圧延方向に対して<
100>方向が平行である銀結晶の割合(立方体集合組
織の割合)を80%以上にした銀テープを用いなければ
ならないことが分かる。
の[100]方向が、立方体集合組織を形成している銀
結晶の<100>方向に対して10度以内であるものの
割合を見積もったところ、80%であった。
じ超電導テープ線材を10本作製した。この線材を10
本束ねて集合体化し、図7に示す断面構造を有する10
0m長さの超電導線を作製した。この超電導線の表面に
5ミクロン程度の厚さにアルミナをコーテイングし、そ
れをパンケーキ状に巻いて、超電導コイルを作製した。
この様なコイルを8つ作製し、縦方向に積層して、図8
に示す超電導マグネットを作製した。コイルを液体窒素
に浸漬し、電流を流して磁場を発生させたところ、最大
磁場2.6 テスラーを発生させることが出来た。
て作製した超電導テープ線材を用いて種々の断面構造を
有する超電導導体を作製した。その断面構造を、図9,
図10,図11に示す。この超電導線の表面に5ミクロ
ン程度の厚さにアルミナをコーテイングし、それをパン
ケーキ状に巻いて、超電導コイルを作製した。この様な
コイルを8つ作製し、縦方向に積層して、図8に示す構
成の超電導マグネットを作製した。コイルを液体窒素に
浸漬し、電流を流して磁場を発生させたところ、何れの
超電導導体を使用した場合でも最大磁場2.1〜2.8テ
スラーの磁場を発生させることが出来た。
マグネットを使用して図12に示すような構成のNMR
装置を作製し、水素原子の核磁気共鳴が測定できること
を確認した。市販のHe冷却で運転するタイプの物に比
べて、断熱が簡略化出来ることから、製造コストが10
%以上削減出来ることが分かった。また高価な液体ヘリ
ウムを用いないですむことから運転コストも大幅に低減
出来ることが分かった。
理は同じであるので本発明による超電導体を用いて作製
した超電導線材を使用した超電導マグネットを使ったM
RI装置の作製が可能であることが分かる。製造コスト
を見積ったところ、ヘリウム冷凍機の代わりに構造がず
っと簡単で安価な窒素冷凍機で済むこと、断熱が1重で
済むこと、更に動作温度が77Kと従来のMRI装置の
動作温度4.2K に比べて随分と高くなっていることか
ら、超電導線材の比熱が100程度大きくなっているた
めクエンチの心配がなく、その対策を行う必要がないこ
とから、少なくとも20%のコストダウンが可能である
ことが分かった。
を使用した磁気シールドを作製した。厚さ3cmの超電導
体の板で立方体を作製し、78Kの窒素ガスで冷却し、
シールド超電導状態にして、外部より50ガウスの磁場
を与えた。内部に入れたホール素子で内部の磁場を測定
したところ、ホール素子の検出可能限界以下の小さな磁
場であった。外部磁場を3000ガウスにしたとき内部
の磁場は1ガウス程度であった。本発明による超電導体
を用いて作製した磁気シールドは十分な特性を有するこ
とが確認できた。
リングの直径が1kmの加速器リングにつける粒子ビーム
収束用の4極電磁石をすべて本発明による超電導線材を
用いたマグネットで作製した場合、従来の液体ヘリウム
冷却の超電導マグネットで作製した場合に比べてどの程
度のコスト低減になるかを見積った。ヘリウム冷凍機の
代わりに構造がずっと簡単で安価な窒素冷凍機で済むこ
と、断熱が簡単で良いこと、比熱の大きい液体窒素であ
ることから冷媒を超電導マグネットに供給するシステム
が非常に簡略化出来ることから、20%以上のコスト低
減になることが分かった。
Canー1CunO2n+3+X7 (ここで、0≦X1≦1.0,0≦X2≦1.0,0≦X
3≦0.5,0≦X4≦1.0,0≦X5≦1.0 ,0.
5≦X1+X2+X3+X4+X5≦1,0≦X6≦
1,−0.5≦X7≦0.5,n=1,2,3,4,5)
を用いても、実施例1から9と同様の結果が得られた。
この結果を表1に示す。
LnBa2Cu3O7+X1(ここで、LnはYもしくは希土
類元素、−0.5≦X1≦0.1)を用いても、実施例1
から9とほぼ同様の結果が得られたが、超電導物質の結
晶のa軸のなす角度が6度以内になるようにする必要が
あった。
aX4)2Can-1CunO2n+3+X5 (ここでn=2,3,4,5,6,0≦X1≦0.8,
0≦X2≦0.5,0≦X3≦1.0 ,0≦X1+X2
+X3≦1,0≦X4≦1,−0.5 ≦X5≦0.5)を
用いても、従来技術による超電導線材或いは超電導体よ
りも2倍程度高い臨界電流密度が得られることが確認で
きた。
(Bi1-X1PbX1)2Sr2Can-1CunO2n+4(ここで、
0≦X1≦0.4,n=1,2,3)を用いても、従来技
術による超電導線材或いは超電導体よりも2倍程度高い
臨界電流密度が得られることが確認できた。 [実施例17]純度99.99% までの銀板を種々の温
度で圧延し、800℃で10時間アニールして、結晶の
どれだけの割合のものが立方体方位(圧延面と{10
0}面が平行で圧延方向と<100>方向が平行)から
10度以内に入っているのかを調べた。圧延前の板厚は
3mmで圧延後の板厚は0.1mm とした。結果を図13に
示す。図から、立方体集合組織を得るためには100℃
以上300℃以下で、好ましくは150℃以上200℃
以下の温度で圧延することが好ましいことが分かる。
板を160℃で圧延し、種々の温度で10時間アニール
して、結晶のどれだけの割合のものが立方体方位(圧延
面と{100}面が平行で圧延方向と<100>方向が
平行)から10度以内に入っているのかを調べた。圧延
前の板厚は3mmで圧延後の板厚は0.1mm とした。結果
を図14に示す。図から、立方体集合組織を得るために
は400℃以上銀の融点以下の温度でアニールすること
が好ましいことが分かる。
却は勿論、液体窒素による冷却によって運転される、高
磁界中においても高い超電導臨界電流密度を有する超電
導体,超電導線材,超電導マグネット,超電導利用機器
が得られる。本発明による超電導体,超電導線材を用い
た超電導利用機器は、液体窒素による冷却で運転するこ
とが可能になるため、装置全体として見たとき、単に超
電導の部分を従来の超電導体,超電導線材で置き換えた
に留まらず、冷却システム,断熱構造,クエンチ対策
(超電導の破壊が急激に起こる現象を抑制する対策)な
どを大幅に簡素化することが出来、それ以上のコストメ
リットがある。
式図。
導物質膜の特性図。
合組織となっている割合と、その上に作製した超電導物
質膜の臨界電流密度の関係図。
図。
に使用した、銀の圧延温度と立方体集合組織となってい
る割合の関係図。
に使用した、圧延後の銀のアニール温度と立方体集合組
織となっている割合の関係図。
はHg原子、2…Sr原子もしくはBa原子、3…Ca
原子、4,6…Cu原子、5,9…酸素原子、7…Ba
原子、8…Y原子もしくは希土類原子、10…立方体集
合組織を有する金属、11,14…酸化物超電導物質、
12…立方体集合組織を有する銀テープ、13…銀被覆
材、15…励磁用電源、16…サービスポート、17…
冷媒体排出口、18…熱反射板、19…液体窒素、20
…積層した超電導コイル、21…クライオスタット。
Claims (50)
- 【請求項1】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体であり、かつ
該金属体を構成する金属結晶の60%以上の{100}
面が、該金属体と該酸化物超電導物質の界面に対して1
0度以内で平行であり、かつ該金属結晶の60%以上の
<100>方向が互いに10度以内で揃っていることを
特徴とする超電導線。 - 【請求項2】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体であり、かつ
該金属体を構成する金属結晶の70%以上の{100}
面が、該金属体と該酸化物超電導物質の界面に対して1
0度以内で平行であり、かつ該金属結晶の70%以上の
<100>方向が互いに10度以内で揃っていることを
特徴とする超電導線。 - 【請求項3】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体であり、かつ
該金属体を構成する金属結晶の80%以上の{100}
面が、該金属体と該酸化物超電導物質の界面に対して1
0度以内で平行であり、かつ該金属結晶の80%以上の
<100>方向が互いに10度以内で揃っていることを
特徴とする超電導線。 - 【請求項4】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体であり、かつ
該金属体を構成する金属結晶の60%以上の{100}
面が、該超電導線材の長手方向に10度以内で平行であ
り、かつ該金属結晶の60%以上の<100>方向が長
手方向に10度以内で揃っていることを特徴とする超電
導線。 - 【請求項5】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体であり、かつ
該金属体を構成する金属結晶の70%以上の{100}
面が、該超電導線材の長手方向に10度以内で平行であ
り、かつ該金属結晶の70%以上の<100>方向が長
手方向に10度以内で揃っていることを特徴とする超電
導線。 - 【請求項6】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体であり、かつ
該金属体を構成する金属結晶の80%以上の{100}
面が、該超電導線材の長手方向に10度以内で平行であ
り、かつ該金属結晶の80%以上の<100>方向が長
手方向に10度以内で揃っていることを特徴とする超電
導線。 - 【請求項7】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体の金属テープ
であり、かつ該金属テープを構成する金属結晶の60%
以上の{100}面が、該金属テープ表面に10度以内
で平行であり、かつ該金属結晶の60%以上の<100
>方向が該金属テープの長手方向に10度以内で揃って
いることを特徴とする超電導線。 - 【請求項8】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体の金属テープ
であり、かつ該金属テープを構成する金属結晶の70%
以上の{100}面が、該金属テープ表面に10度以内
で平行であり、かつ該金属結晶の70%以上の<100
>方向が該金属テープの長手方向に10度以内で揃って
いることを特徴とする超電導線。 - 【請求項9】少なくとも金属体と酸化物超電導物質を含
む超電導線であって、該金属体は多結晶体の金属テープ
であり、かつ該金属テープを構成する金属結晶の80%
以上の{100}面が、該金属テープ表面に10度以内
で平行であり、かつ該金属結晶の80%以上の<100
>方向が該金属テープの長手方向に10度以内で揃って
いることを特徴とする超電導線。 - 【請求項10】請求項1,4あるいは7のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の60%以
上の結晶の(001)面が、該金属の結晶の{100}
面と10度以内で平行である事を特徴とする超電導線。 - 【請求項11】請求項2,5あるいは8のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の70%以
上の結晶の(001)面が、該金属の結晶の{100}
面と10度以内で平行である事を特徴とする超電導線。 - 【請求項12】請求項3,6あるいは9のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の80%以
上の結晶の(001)面が、該金属の結晶の{100}
面と10度以内で平行である事を特徴とする超電導線。 - 【請求項13】請求項1,4あるいは7のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の60%以
上の結晶の[110]方向が、該金属の結晶の<110
>方向と10度以内で平行であることを特徴とする超電
導線。 - 【請求項14】請求項2,5あるいは8のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の70%以
上の結晶の[110]方向が、該金属の結晶の<110
>方向と10度以内で平行であることを特徴とする超電
導線。 - 【請求項15】請求項3,6あるいは9のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の80%以
上の結晶の[110]方向が、該金属の結晶の<110
>方向と10度以内で平行であることを特徴とする超電
導線。 - 【請求項16】請求項1,4あるいは7のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の60%以
上の結晶の(001)面が、該金属の結晶の{100}面
と10度以内で平行であり、かつ該酸化物超電導物質の
60%以上の結晶の[110]方向が、該金属の結晶の
<110>方向と10度以内で平行である事を特徴とす
る超電導線。 - 【請求項17】請求項2,5あるいは8のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の70%以
上の結晶の(001)面が、該金属の結晶の{100}面
と10度以内で平行であり、かつ該酸化物超電導物質の
70%以上の結晶の[110]方向が、該金属の結晶の
<110>方向と10度以内で平行である事を特徴とす
る超電導線。 - 【請求項18】請求項3,6あるいは9のいずれかに記
載の超電導線において、該酸化物超電導物質の80%以
上の結晶の(001)面が、該金属の結晶の{100}面
と10度以内で平行であり、かつ該酸化物超電導物質の
80%以上の結晶の[110]方向が、該金属の結晶の
<110>方向と10度以内で平行である事を特徴とす
る超電導線。 - 【請求項19】請求項1ないし18のいずれかに記載の
超電導線材において、該金属体と該酸化物超電導物質の
界面に垂直な断面における該金属体或いは該金属テープ
の面積S1と酸化物超電導物質部分の面積S2の比率が
0.01≦S2/S1≦0.6を満たすことを特徴とする
超電導線材。 - 【請求項20】請求項1ないし19のいずれかに記載の
超電導線において、該金属体が銀であることを特徴とす
る超電導線。 - 【請求項21】請求項1ないし19のいずれかに記載の
超電導線において、該金属体が銀を含む合金、或いは銀
に酸化物を分散させたもの、或いは銀を含む合金に酸化
物を分散させたもの、或いは銀を含む合金に金属間化合
物を分散させたものであることを特徴とする超電導線。 - 【請求項22】請求項1ないし19のいずれかに記載の
超電導線において、該金属がFCC構造の金属またはF
CC構造の合金であることを特徴とする超電導線。 - 【請求項23】請求項1ないし19のいずれかに記載の
超電導線において、該金属がBCC構造の金属またはB
CC構造の合金であることを特徴とする超電導線。 - 【請求項24】請求項1ないし23のいずれかに記載の
超電導線において、該酸化物超電導物質の化学組成が、 (TlX1PbX2BiX3HgX4CuX5)(Sr1-X6BaX6)2
Canー1CunO2n+3+X7 ここで、0≦X1≦1.0, 0≦X2≦1.0, 0≦X3≦0.5, 0≦X4≦1.0, 0≦X5≦1.0, 0.5≦X1+X2+X3+X4+X5≦1, 0≦X6≦1, −0.5≦X7≦0.5 n=1,2,3,4,5 で表されることを特徴とする超電導線。 - 【請求項25】請求項1ないし23のいずれかに記載の
超電導線において、該酸化物超電導物質の化学組成が、 (Tl1-X1-X2ーX3PbX1BiX2HgX3)2(Sr1-X4B
aX4)2Canー1CunO2n+4+X5 ここで、0≦X1≦0.9, 0≦X2≦0.1, 0≦X3≦0.5, 0≦X1+X2+X3≦1, 0≦X4≦1, −0.5≦X5≦0.5 n=1,2,3,4,5 で表されることを特徴とする超電導線。 - 【請求項26】請求項1ないし23のいずれかに記載の
超電導線において、該酸化物超電導物質の化学組成が、 (Bi1ーX1PbX1)2Sr2Canー1CunO2n+4+X2 ここで、0≦X1≦0.4, −0.5≦X2≦0.5 n=1,2,3 で表されることを特徴とする超電導線。 - 【請求項27】請求項1ないし23のいずれかに記載の
超電導線において、該酸化物超電導物質の化学組成が、 LnBa2Cu3O7+X1 ここで、LnはYもしくは希土類元素から選ばれた一種
または複数。 −0.5≦X1≦0.2 n=1,2,3 で表されることを特徴とする超電導線。 - 【請求項28】結晶の80%以上が立方体集合組織とな
っている純度99.0 %以上の銀テープと、化学組成が (TlX1PbX2BiX3HgX4CuX5)(Sr1-X6BaX6)2
Canー1CunO2n+3+X7 ここで、0≦X1≦1.0, 0≦X2≦1.0, 0≦X3≦0.5, 0≦X4≦1.0, 0≦X5≦1.0, 0.5≦X1+X2+X3+X4+X5≦1, 0≦X6≦1, −0.5≦X7≦0.5 n=1,2,3,4,5 で表される酸化物超電導物質を、少なくともその構成要
素として含む超電導線材であって、該銀テープと該酸化
物超電導物質が直接接触していて、長手方向に垂直な断
面における該銀テープ層の面積S1と該酸化物超電導物
質層の面積S2の比率が0.01≦S2/S1≦0.6を
満たしており、該立方体集合組織を形成する銀結晶の<
110>方向と該酸化物超電導物質結晶の[110]方
向の80%以上が10度以内で平行である事を特徴とす
る超電導線。 - 【請求項29】結晶の80%以上が立方体集合組織とな
っている純度99.0 %以上の銀テープと、化学組成が LnBa2Cu3O7+X1 ここで、LnはYもしくは希土類元素から選ばれた一種
または複数。 −0.5≦X1≦0.2 n=1,2,3 で表される酸化物超電導物質を、少なくともその構成要
素として含む超電導線材であって、該銀テープと該酸化
物超電導物質が直接接触していて、長手方向に垂直な断
面における該銀テープ層の面積S1と該酸化物超電導物
質層の面積S2の比率が0.01≦S2/S1≦0.6を
満たしており、該立方体集合組織を形成する銀結晶の<
110>方向と該酸化物超電導物質結晶の[110]方
向の80%以上が10度以内で平行である事を特徴とす
る超電導線。 - 【請求項30】結晶の80%以上が立方体集合組織とな
っている純度99.0 %以上の銀テープと、化学組成が (Tl1-X1-X2ーX3PbX1BiX2HgX3)2(Sr1-X4B
aX4)2Canー1CunO2n+4+X5 ここで、0≦X1≦0.9, 0≦X2≦0.1, 0≦X3≦0.5, 0≦X1+X2+X3≦1, 0≦X4≦1, −0.5≦X5≦0.5 n=1,2,3,4,5 で表される酸化物超電導物質を、少なくともその構成要
素として含む超電導線であって、該銀テープと該酸化物
超電導物質が直接接触していて、長手方向に垂直な断面
における該銀テープ層の面積S1と該酸化物超電導物質
層の面積S2の比率が0.01≦S2/S1≦0.6を満
たしており、該立方体集合組織を形成する銀結晶の<1
10>方向と該酸化物超電導物質結晶の[110]方向
の80%以上が10度以内で平行である事を特徴とする
超電導線。 - 【請求項31】結晶の80%以上が立方体集合組織とな
っている純度99.0 %以上の銀テープと、化学組成が (Bi1ーX1PbX1)2Sr2Canー1CunO2n+4+X2 ここで、0≦X1≦0.4, −0.5≦X2≦0.5 n=1,2,3 で表される酸化物超電導物質を、少なくともその構成要
素として含む超電導線であって、該銀テープと該酸化物
超電導物質が直接接触していて、長手方向に垂直な断面
における該銀テープ層の面積S1と該酸化物超電導物質
層の面積S2の比率が0.01≦S2/S1≦0.6を満
たしており、該立方体集合組織を形成する銀結晶の<1
10>方向と該酸化物超電導物質結晶の[110]方向
の60%以上が10度以内で平行である事を特徴とする
超電導線。 - 【請求項32】結晶の80%以上が立方体集合組織とな
っている純度99.0 %以上の銀テープと、化学組成が (Bi1ーX1PbX1)2Sr2Canー1CunO2n+4+X2 ここで、0≦X1≦0.4, −0.5≦X2≦0.5 n=1,2,3 で表される酸化物超電導物質を、少なくともその構成要
素として含む超電導線であって、該銀テープと該酸化物
超電導物質が直接接触していて、長手方向に垂直な断面
における該銀テープ層の面積S1と該酸化物超電導物質
層の面積S2の比率が0.01≦S2/S1≦0.6を満
たしており、該立方体集合組織を形成する銀結晶の<1
10>方向と該酸化物超電導物質結晶の[110]方向
の70%以上が10度以内で平行である事を特徴とする
超電導線。 - 【請求項33】結晶の80%以上が立方体集合組織とな
っている純度99.99 %以上の銀テープと、化学組成
が (Bi1ーX1PbX1)2Sr2Canー1CunO2n+4+X2 ここで、0≦X1≦0.4, −0.5≦X2≦0.5 n=1,2,3 で表される酸化物超電導物質を、少なくともその構成要
素として含む超電導線であって、該銀テープと該酸化物
超電導物質が直接接触していて、長手方向に垂直な断面
における該銀テープ層の面積S1と該酸化物超電導物質
層の面積S2の比率が0.01≦S2/S1≦0.6を満
たしており、該立方体集合組織を形成する銀結晶の<1
10>方向と該酸化物超電導物質結晶の[110]方向
の80%以上が10度以内で平行である事を特徴とする
超電導線。 - 【請求項34】金属結晶の80%以上が立方体集合組織
となっている金属テープの表面に、酸化物超電導物質も
しくは酸化物超電導物質の原料となるものを連続的に堆
積する連続堆積工程と、それを700℃以上の温度に加
熱する加熱工程を含むことを特徴とする超電導線の作製
方法。 - 【請求項35】金属結晶の80%以上が立方体集合組織
となっている金属テープの表面に、酸化物超電導物質も
しくは酸化物超電導物質の原料となるものを連続的に堆
積する連続堆積工程と、それを複数集めて集合体とする
集合化工程と、該集合体を700℃以上の温度に加熱する
加熱工程と、該集合体の表面に絶縁体を形成する絶縁層
形成工程を含むことを特徴とする超電導線の作製方法。 - 【請求項36】金属結晶の80%以上が立方体集合組織
となっている金属テープの一部分を局所的に400℃以
上の温度に加熱し、その表面に、酸化物超電導物質の原
料となるものを連続的に堆積することによって超電導物
質を連続的に作製する連続加熱堆積工程を含むことを特
徴とする超電導線の作製方法。 - 【請求項37】金属結晶の80%以上が立方体集合組織
となっている金属テープの一部分を局所的に400℃以
上の温度に加熱し、その表面に、酸化物超電導物質の原
料となるものを連続的に堆積することによって超電導物
質を連続的に作製する連続加熱堆積工程と、それを複数
集めて集合体とする集合化工程と、該集合体の表面に絶
縁体を形成する絶縁層形成工程を含むことを特徴とする
超電導線の作製方法。 - 【請求項38】金属結晶の80%以上が立方体集合組織
となっている金属テープの一部分を局所的に400℃以
上の温度に加熱し、その表面に、酸化物超電導物質の原
料となるものを連続的に堆積することによって超電導物
質を連続的に作製する連続加熱堆積工程と、それを複数
集めて集合体とする集合化工程と、該集合体を700℃
以上の温度に加熱する加熱工程と、該集合体の表面に絶
縁体を形成する絶縁層形成工程を含むことを特徴とする
超電導線の作製方法。 - 【請求項39】請求項34ないし38のいずれかに記載
の該金属テープが銀であることを特徴とする超電導線材
の作製方法。 - 【請求項40】請求項1ないし請求項33のいずれかに
記載の該超電導線を使用したことを特徴とする超電導マ
グネット。 - 【請求項41】請求項1ないし請求項33のいずれかに
記載の該超電導線を用いて作製した該超電導線を使用し
たマグネットを使用したNMR装置。 - 【請求項42】請求項34ないし請求項39のいずれか
に記載の方法を用いて作製した該超電導線を使用したマ
グネットを使用したMRI装置。 - 【請求項43】請求項1ないし請求項31のいずれかに
記載の該超電導体を使用したマグネットを使用したシン
クロトロン放射光発生装置。 - 【請求項44】請求項1ないし請求項31のいずれかに
記載の該超電導体を使用したマグネットを使用した磁気
分別装置。 - 【請求項45】立方体集合組織を有することを特徴とす
る銀テープ。 - 【請求項46】多数の結晶からなる銀テープであり、8
0%以上の該結晶の{100}面が、該銀テープ表面に1
0度以内で平行であり、かつ80%以上の該結晶の<1
00>方向が該銀テープの長手方向に10度以内で揃っ
ていることを特徴とする銀テープ。 - 【請求項47】多数の結晶からなる銀板であり、80%
以上の該結晶の{100}面が、該銀板表面に10度以
内で平行であり、かつ80%以上の該結晶の<100>
方向が該銀板の長手方向に10度以内で揃っていること
を特徴とする銀板。 - 【請求項48】純度99.0% 以上の銀を、100℃以
上300℃以下の温度で塑性変形させ、その後400℃
以上銀の融点以下の温度で熱処理したことを特徴とする
銀。 - 【請求項49】純度99.0% 以上の銀を、100℃以
上300℃以下の温度で塑性変形させ、その後400℃
以上銀の融点以下の温度で熱処理したことを特徴とする
銀テープ。 - 【請求項50】純度99.0% 以上の銀を、100℃以
上300℃以下の温度で、最終的なテープ厚さが最初の
銀の厚さの1/10以下になるまで圧延し、その後40
0℃以上銀の融点以下の温度で熱処理したことを特徴と
する銀テープ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23232095A JP3873304B2 (ja) | 1994-09-20 | 1995-09-11 | 酸化物超電導線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6224745A JPH07192546A (ja) | 1993-10-25 | 1994-09-20 | 酸化物超電導線材及びその製造方法 |
| JP6-224745 | 1994-09-20 | ||
| JP23232095A JP3873304B2 (ja) | 1994-09-20 | 1995-09-11 | 酸化物超電導線及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08190816A true JPH08190816A (ja) | 1996-07-23 |
| JP3873304B2 JP3873304B2 (ja) | 2007-01-24 |
Family
ID=26526244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23232095A Expired - Fee Related JP3873304B2 (ja) | 1994-09-20 | 1995-09-11 | 酸化物超電導線及びその製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3873304B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1271666A3 (en) * | 2001-06-22 | 2006-01-25 | Fujikura Ltd. | Oxide superconductor layer and its production method |
| JP2013037849A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Chubu Electric Power Co Inc | 超電導線材 |
-
1995
- 1995-09-11 JP JP23232095A patent/JP3873304B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1271666A3 (en) * | 2001-06-22 | 2006-01-25 | Fujikura Ltd. | Oxide superconductor layer and its production method |
| JP2013037849A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Chubu Electric Power Co Inc | 超電導線材 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3873304B2 (ja) | 2007-01-24 |
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