JPH08191639A - 養液栽培用不透水性不織布 - Google Patents

養液栽培用不透水性不織布

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JPH08191639A
JPH08191639A JP7108269A JP10826995A JPH08191639A JP H08191639 A JPH08191639 A JP H08191639A JP 7108269 A JP7108269 A JP 7108269A JP 10826995 A JP10826995 A JP 10826995A JP H08191639 A JPH08191639 A JP H08191639A
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JP
Japan
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woven fabric
nutrient solution
cultivation
hydroponics
water
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JP7108269A
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Shoichi Ishimoto
正一 石本
Kunihiko Tsunoda
邦彦 角田
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Mikado Chemical MFG Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に夏期の養液温度を適温にコントロールでき
ないという従来の問題点を解決し、作物の病害の発生と
その伝染を効果的に防止することができる養液栽培用不
透水性不織布を提供すること。 【構成】本発明に係る養液栽培用不透水性不織布は、養
液栽培に用いる熱可塑性樹脂製の不織布であり、該不織
布の坪量(目付)が20〜100g/m2 、可視光線反
射率が60%以上、可視光線透過率が10%以下、通気
性が10〜200秒/100cc、耐水圧が500mm
2O以上であるという特性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、養液栽培に使用する熱
可塑性樹脂製の不織布に関し、詳しくは、特に夏期の養
液温度を適温にコントロールでき、作物の病害の発生と
その伝染を効果的に防止することができる養液栽培用不
透水性不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】養液栽培は、施設園芸(ハウス栽培)に
おける連作の障害を回避するために、あるいは省力化の
ために、従来の土耕型ハウス栽培に代わる技術として早
くから注目されてきた。しかし、現在の養液栽培の面積
は、全ハウス栽培面積の約1.0%に過ぎず、清浄生
産、生育速度の速さ等数々の特色が認められている割に
は普及の足取りは遅いといえる。その原因の1つは、こ
れまでの土耕栽培に比べ施設費が高くなることである。
このため、最近では簡易な栽培方式であるNFT(Nutr
ient Film Techinque又は Nutrient Flow Techniqueの
略)栽培やロックウール栽培が導入され、これが栽培面
積の拡大に寄与している。
【0003】ここにいうNFT栽培は、図1に示すよう
に傾斜した水耕ベッド1を設け、その上に図2の(a)
に示すようにフィルム2を敷設して中央線に沿って、例
えば針金3を用い若干低くすることによって樋状を形成
して、その上にロックウール4、4・・・を列設する
か、あるいは図2の(b)に示すようにフィルム2の両
縁を折り返して上部を例えばクリップ5で固定しトンネ
ル状にしてその中にロックウールブロック4a等を列設
し、そして図1に示すように養液タンク6中の養液7を
ポンプ8で循環させる。図1において、9は養液送液管
である。また10は水耕用肥料液タンク、11は定量注
入可能な肥料液ポンプであり、養液タンク6内の養液濃
度を濃度検知器12で検知し、濃度が低い場合にはEC
メーター13からポンプ11に信号を送り、肥料液を養
液タンク6に供給する。また必要により水供給管14が
設けられている。なお図2(b)中、15は必要に応じ
て設けられる灌水用チューブである。
【0004】養液は樋状のフィルム2上を、あるいはト
ンネル状のフィルム2中(底部)をその勾配に従って自
然に流下して行く。作物はその根で養液中の養水分を吸
収して生育し、栽培される。流下した養液は養液タンク
6に戻り循環使用される。
【0005】一方、ロックウール栽培も流れる養液で作
物を栽培する方式であるが、この栽培で使用するロック
ウールは、従来のくん炭、ウレタン発泡体のように単に
作物を支えるためのものではなく、図3に示すように養
液をしみ込ませて一定期間保持するためのものである。
この栽培を特徴付けるロックウールには育苗用と定植用
とがあり、育苗用は7.5×7.5×5.0cm程度、定
植用は30×7.5×91cm程度の寸法に裁断され、ロ
ックウール培地20として使用される。なお21は養液
供給管である。いずれもフィルムでトンネル状に包まれ
たり、フィルム上に設置された状態で使用される。養液
の供給方法としては、作物に供給された余液が、排水孔
から通路側の地面に排出される灌注式と、養液タンクに
還流されて再び給液として使用される循環式とがある。
【0006】この他にも多くの養液栽培方式が実用化さ
れているが、いずれも主に養液の漏れを防止するために
栽培水槽の内側(底面、壁面)にフィルムを敷いたり、
培地(各種資材から成り、養液を含んでいる。)をフィ
ルムで包んだりしており、根部はフィルムに接したり、
包まれたりしている場合が多い。
【0007】また、夏期高温時には、液温上昇抑制のた
め入射太陽光(熱エネルギー)を反射する必要があり、
銀色、白色等の反射フィルムを用いるのが一般的であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらNFT
栽培やロックウール栽培等の養液栽培では根部の形態、
環境が養液栽培特有の状態、すなわち養液は直接に作物
の根部に接していると共に、その養液は一つの栽培用容
器内の作物に共用されるようになっているため、根域温
度は、液温の影響を直接受けてしまい、根温の安定制御
が難しい。
【0009】また、近くに病原菌の胞子があれば、この
胞子が土埃などの形で根部に感染し易く、この部分に病
害が発生し易いという問題があり、しかも養液中に病原
菌が入ると、これが養液とともに根部に直接送り込ま
れ、直ちに感染するので、病害の伝染も大変早いという
問題もあった。問題となる病害の代表例としては、トマ
トに関しては根腐疫病、苗立枯病、根腐病、萎凋病、黒
点根腐病、青枯病、軟腐病、キュウリに関しては疫病、
立枯病、つる割病、メロンに関しては疫病、つる割病、
根腐病、苗立枯病、根腐萎凋病、ミツバに関しては立枯
病、根腐病、株枯病、カイワレダイコンに関しては黒斑
細菌病、軟腐病、立枯病等が各々挙げられる。
【0010】そして、このような現象に関しては、日本
の夏期気候が大きな影響を与えている。即ち、養液栽培
先進国であるオランダ、イギリス等のヨーロッパ諸国が
夏期冷涼であるのに対し、日本の夏は、亜熱帯に近い高
温、多湿となる。この為、ハウス内の気温は、晴天の日
中では換気を十分行っても30℃以上、40℃近くにな
ることがしばしばである。従って、養液の液温が30℃
以上になってしまい、高温性作物(スイカ、メロン、キ
ュウリ、ナス、ピーマン等)の根域適温(生育適地温に
相当)といわれる20〜25℃ですらはるかに越えてし
まう。根域の液温がこのような温度になると、養液中の
溶存酸素濃度が大幅に低下し、根の生理活性が悪化し、
最終的には、作物体の生育が阻害される。
【0011】そして、更に問題なのは、前述した病原菌
の多くが、液温の上昇に伴い活動を活発化させ、作物へ
の病害を一段とひどくしてしまうことである。
【0012】このため、これら養液栽培も、施設費が比
較的安い等の利点を有しながらも、いまひとつ普及しな
かった。
【0013】そこで本発明は、このような特に夏期の養
液温度を適温にコントロールできないという従来の問題
点を解決し、作物の病害の発生とその伝染を効果的に防
止することができる養液栽培用不透水性不織布を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係る養液栽培用不透水性不織布は、養液栽培に用い
る熱可塑性樹脂製の不織布であり、該不織布の坪量(目
付)が20〜100g/m2 、可視光線反射率が60%
以上、可視光線透過率が10%以下、通気性が10〜2
00秒/100cc、耐水圧が500mmH2O以上で
ある。
【0015】以下、本発明について詳説する。本発明の
養液栽培用不透水性不織布は、養液栽培において、植物
体の根部を包み、養液を保持、流下させるために用いら
れる。
【0016】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン(特
に高密度ポリエチレン)、ナイロン等およびこれらの共
重合体を挙げることができる。これらの樹脂は単独で、
または混合して使用することができる。価格、性能の点
では高密度ポリエチレンが望ましい。
【0017】坪量を20〜100g/m2 としたのは、
20g/m2 未満では養液栽培用資材としての強度が不
足すると共に、反射率が低下し、100g/m2 を越え
ると、通気性を付与できなくなり、またコスト高になる
ためである。好ましい坪量は30〜60g/m2 であ
る。
【0018】可視光線(波長400〜800nm)の反
射率を60%以上としたのは、60%未満では液温を3
0℃以下に保持し難くなるためである。好ましい反射率
は75〜100%である。
【0019】また透過率を10%以下としたのは、10
%を越えると液温を下げるのが難しくなり、また不織布
内面に苔や緑藻が発生し易くなり病害発生の原因となる
ためである。好ましい透過率は5%以下である。
【0020】このような光特性を持つ不織布としては、
表面が白色またはシルバー色の光反射層で、裏面が黒色
の光吸収層である構造が好ましく、例えば、次の(a)
〜(e)の方法で製造される。
【0021】(a)高密度ポリエチレンをフラッシュ紡
糸して製造した白色不織布の表面を黒(墨)色グラビア
印刷インキ、オフセット印刷インキ、スクリーン印刷イ
ンキ等の黒色インキを用いてベタ印刷する。 (b)酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料、アルミ
ニウム粉末を3〜15重量%含有する熱可塑性樹脂をフ
ラッシュ紡糸法により製造した不織布と、カーボンブラ
ックを0.5〜5重量%含有する熱可塑性樹脂をフラッ
シュ紡糸法により製造した不織布とを接着剤を用いて貼
着する。 (c)白色またはシルバー色の不織布の裏面を、黒
(墨)色のグラビア印刷インキ、オフセット印刷イン
キ、スクリーン印刷インキ等の黒色インキを用いてベタ
印刷する。 (d)黒色の不織布の表面にアンカーコート剤を塗布し
た後、アルミニウムを蒸着させる。 (e)黒色の不織布の表面に、白色塗料またはアルミニ
ウム塗料を塗布し、乾燥させる。
【0022】次に、本発明において、通気性(JIS
P8117のガーレー法による透気度)を10〜200
秒/100ccとしたのは10秒/100cc未満で
は、不織布自体の強度が不足するとともに、高反射率を
維持するのが困難になり、200秒/100ccを越え
ると、養液からの水分蒸散による放熱効果が低くなるた
めである。好ましい通気性は15〜100秒/100c
cであり、更に好ましくは20〜75秒/100ccで
ある。
【0023】耐水圧(JIS L1092 B法)を5
00mmH2O以上としたのは、500mmH2Oより小
さくなると実用上での不織布強度が不足し、また、養液
が浸出してくるので、これを防止するためである。好ま
しい耐水圧は1,000〜2,000mmH2Oであ
る。
【0024】不織布の繊維の太さは、特に限定しない
が、反射率を向上させるには、できるだけ細い方がよ
い。一般的には、0.1〜10μm程度、望ましくは
0.1〜5μmである。不織布の厚さは特に限定しない
が、作業性等を考慮すると、0.1〜0.5mm程度が
適当である。
【0025】なお、栽培床上面にある本発明の不織布
に、面積が0.2〜50mm2 の細孔を、0.01〜5
個/cm2 の密度で設けることにより(養液の流れてい
る底面には細孔は設けない。)、水分蒸散効果を安定化
することが可能である。特に高坪量、高反射率の不織布
の場合には、この細孔を設けることが有効となる。
【0026】細孔の面積を0.2〜50mm2 とするの
は、0.2mm2 未満では結露水による水膜で細孔が閉
塞し易く、50mm2 を越えると通気性が大きくなり過
ぎて極部的に床面が乾燥したり、細孔部の栽培床面に緑
藻や苔が発生してしまうことが多いためである。好まし
い細孔面積は1〜10mm2 である。
【0027】細孔の密度を0.01〜5個/cm2 とす
るのは、0.01個/cm2 未満では均一な蒸散効果が
得られ難く、5個/cm2 を越えると、孔あけ加工も難
しくなり、不織布の強度も低下するためである。好まし
い細孔密度は0.05〜1個/cm2 である。細孔の形
状は、円形、楕円形、正方形、長方形、六角形等任意の
ものを選定することができ、特に限定しない。ただ、汎
用性、加工のし易さ等の点で円形が好ましい。
【0028】さらに、この不織布に養液栽培中の病害発
生を抑制するため殺菌効果のある物質を処理してもよ
い。殺菌効果のある物質(以下、必要により殺菌物質と
いう。)としては、殺菌効果のある金属を保持した無機
系多孔質担体が、効果の広さ(多くの病菌に有効)と持
続性の点で適当である。殺菌効果のある金属としては、
銀、銅、亜鉛、ニッケル、錫等を挙げることができる
が、殺菌効果等の性能の点では、銀、銅、亜鉛が特に優
れている。
【0029】無機系多孔質担体としては、合成珪酸アル
ミニウム、パーライト、シラスバルーン、各種の合成及
び天然のゼオライト、風化造礁サンゴ粒、セピオライ
ト、蛭石、軽石、活性白土、カオリン、タルク、各種の
合成及び天然のハイドロタルサイト、スノーテックス、
ベントナイト、ケイソウ土、活性炭等の微粉末で、平均
粒径30μm以下のもの、好ましくは10μm以下のも
のを挙げることができる。これらのうち、各種のゼオラ
イト、風化造礁サンゴ粒はその性能及び価格の点から好
適である。
【0030】無機系多孔質担体の上記金属の保持量は、
同担体と金属の種類によって異なるが、一般には0.0
01〜25重量%の範囲でよい。例えば、ゼオライトで
銀を保持する場合は、0.1〜15重量%、好ましくは
0.1〜5重量%である。
【0031】無機系多孔質担体に上記金属を保持させる
には、イオン結合法とコーティング法の2つの方法を用
いることができる。
【0032】殺菌物質の不織布への処理は、熱可塑性樹
脂に練り込み混合して不織布とするか、不織布製造後、
この不織布に、適当な方法で印刷、吹付け等により、コ
ーティングしてやればよい。
【0033】熱可塑性樹脂に練り込む場合には、殺菌物
質は0.1〜20重量%含有させればよい。練り込みの
場合に殺菌物質の含有量(熱可塑性樹脂への添加量)の
下限を0.1重量%としたのは、これ未満では殺菌効果
の持続性が小さくなるからであり、上限を20重量%と
したのは、これを越えると不織布の強度が低下するだけ
でなく、不織布形成時の発泡や糸切れ等のトラブルが多
くなるからである。好ましい含有量は0.1〜5重量%
である。
【0034】本発明の養液栽培用不透水性不織布を使用
するときは、養液の流路と作物の根部を覆うように敷設
される。例えば、図4に示すように本発明の不織布2A
を裏面(黒色面)を上にして水耕ベット(図1参照)に
敷設し、その中央線30に沿ってロックウールブロック
31等を列設すると共に必要に応じてその側部に灌水用
の細孔を設けたチューブ15を併設した後、更にその上
部に表面(銀白色面)を上にして不織布2Bを被覆する
と共に、ロックウールブロック部分に孔32を開けて苗
33を植え付けることができる。
【0035】また、図2の(b)に示すように、ロック
ウールブロックと灌水用チューブを併設した後不織布2
の両側を持ち上げてロックウール上部でその縁部をクリ
ップ5で止めることによって、筒状やトンネル状にして
用いることもできる。
【0036】更に、図3に示すロックウール栽培用の栽
培ベット20を被覆する手段としては、本発明の不織布
の表面(銀白色面)側を外面にして包み込む方法を挙げ
ることができる。
【0037】
【作用】本発明の養液栽培用不透水性不織布は、養液を
流したり保持する容器として使用すれば、その昇温抑制
効果により、特に夏期高温時に作物の根域温度を適温に
保ち、作物生育を健全維持すると同時に、根域の病害の
発生とその伝染を有効に防止することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例に基き、更に本発明に
ついて詳細に説明するが、かかる実施例によって本発明
が限定されるものではない。
【0039】(1) 製造例 製造例 高密度ポリエチレンを用いてフラッシュ紡糸
法により、可視光線反射率が約90%、坪量が約51g
/m2 、厚さが約0.15mmの白色不織布を製造し、
この白色不織布の裏面に墨インキを用いて墨ベタのグラ
ビア印刷を施して坪量が約52g/m2 、外側面の可視
光線反射率が約90%、通気性が約30秒/100c
c、可視光線透過率が約3%の白・黒不織布を得た。こ
れを実施例1とする。 製造例 上記で墨インキ中に、下記殺菌剤を10.
0重量%含有せしめて、黒ベタのグラビア印刷を施した
以外はと全く同様にして、白・黒不織布を得た。これ
を実施例2とする。 殺菌剤:平均粒径5μm、 SiO2 /Al23 のモ
ル比が10のA−型ゼオライトを0.3モル硝酸銀水溶
液中でイオン交換反応させて、Ag−ゼオライトへ転換
し、次いでこれを濾過してから水洗いして過剰の銀イオ
ンを除き、その後100〜110℃で乾燥することによ
って得られた銀含有量4重量%のゼオライト。 製造例 上記での黒ベタグラビア印刷前の白色不織
布を比較例1とする。 製造例 比較例2として、低密度ポリエチレン樹脂に
よる二層ダイラミネインヨンフィルム成形法による表面
白色、裏面黒色一体成形フィルム(肉厚25μm) を用
いた。いわゆる白黒二層フィルムであり、夏期養液栽培
では、最も多く使われているフィルムである。実施例1
の不織布、実施例2の不織布、比較例1の不織布及び比
較例2のフィルムの各々の特性値を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】(2) 栽培テスト法 下記の要領でトマトのロックウール栽培をし、高温期に
発生する青枯病の発生状況、日中の液温、そしてトマト
収量を調査した。
【0042】 栽培は間口6.0m、長さ30mのハ
ウス内に各資材で包まれたロックウール定植用マットを
配列して行った。この定植用マットは幅30cm、高さ
7.5cm、長さ91cmのブロックを10個並べて約
9mの長さの栽培ベットとした。これを前記比較例1の
不織布、比較例2のフィルム、実施例1、2の不織布で
完全に被覆包装し、4つの栽培区を設けた。 各区に別々の給液(養液)タンクを設け、循環式栽
培が行なえるようにした。 養液の処方はいわゆる山崎トマト処方で行った。水
1000リットル当たりの配合量(標準濃度)は表2の
通りである。
【0043】
【表2】
【0044】 養液の供給方法はマイクロチューブ方
式で各株基に点滴、供給した。供給量や液濃度のコント
ロール(EC値で確認)はトマトの生育状況、生育ステ
ージに合わせて行った。 トマトの品種は、タキイ種苗(株)の「桃太郎」を
用いた。 育苗はロックウール製の育苗ブロックに平成6年2
月24日に播種し、その後上記山崎処方液を用いて所定
の栽培管理を行った。そして根が育苗ブロックの底に廻
る本葉7〜8枚のところで採苗した。この苗を4月15
日に上記定植マットに株間40cmの間隔で移植し(各
区22株)、栽培試験を開始した。5月7日頃第一花房
が開花着果し、以後生育が進み、6月20日頃から収穫
を開始した。
【0045】(3) テスト結果 この時期のトマト栽培で最も問題となる青枯病の調査結
果を表3に示す。調査結果は調査日毎の発病株率(%)
で示した。
【0046】なお、青枯病の特徴は、収穫期に株全体が
急激に萎れ、青枯れ状態になり、地際部の茎を切ってみ
ると、導管から白い汁液を出す。発病株であるか否か
は、このような現象の有無によって判断した。
【0047】
【表3】
【0048】また、日中外気温の高かった7月15日か
ら7月30日の16日間の日中最高液温(栽培ベット出
口で測定)の平均値を表4に示す。さらに、6月20日
から7月30日までのトマトの各区の全収穫量を実施例
1を基準(100)とした相対値で比較し、表4に示し
た。
【0049】
【表4】
【0050】表3、4の結果に示される通り、実施例
1、2では液温が低くコントロールされ、根部が健全で
青枯病も少なく、結果的に収穫量が多くなっている。特
に実施例2では殺菌剤処理効果が明らかである。一方、
比較例1は太陽エネルギーを透過するため、また、比較
例2は反射が弱く、また通気性がない為、即ち水分蒸発
に伴う気化熱による液温低下現象がないため、共に液温
が上昇してしまい、青枯病を多発させた。なお、比較例
1では、ロックウール表面や、不織布内面に緑藻が多発
しており、病害の拡大や収量低下に悪影響を与えた。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
養液栽培に用いる熱可塑性樹脂製の不織布を、その坪量
と可視光線の反射率、透過率、通気性、耐水性が一定の
範囲にある特性を有するようにしたので、これを養液や
培地を包み込むように使用したとき、夏期のように暑く
直射日光の強い時期であっても、入射太陽エネルギーを
反射し、入射を防ぎながら液面からの水分蒸散による放
熱をほどよく促進して、液温を養液栽培適温に保持し、
根部(根域)の健全な生育と、病害の発生及び伝染の抑
制とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】NFT栽培例を示す概略説明図
【図2】フィルムの敷設状態を示す概略斜視図
【図3】ロックウール培地を示す概略斜視図
【図4】本発明の養液栽培用不透水性不織布の敷設状態
を示す斜視図
【符号の説明】
1:水耕ベッド 2:フィルム 2A、2B:養液栽培用不透水性不織布 4:ロックウール 5:クリップ 6:養液タンク 7:養液 8:ポンプ 9:養液送液管 15:チューブ 20:栽培ベット 30:中心線 31:ロックウールブロック 32:孔 33:苗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】養液栽培に用いる熱可塑性樹脂製の不織布
    であり、該不織布の坪量(目付)が20〜100g/m
    2 、可視光線反射率が60%以上、可視光線透過率が1
    0%以下、通気性が10〜200秒/100cc、耐水
    圧が500mmH2O以上である養液栽培用不透水性不
    織布。
JP7108269A 1994-11-18 1995-04-07 養液栽培用不透水性不織布 Pending JPH08191639A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008175204A (ja) * 2001-03-23 2008-07-31 Alstom Technology Ltd ターボ機械用ロータ及び該ロータの製作法
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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