JPH08193261A - 金属加工治具及びその表面皮膜形成方法 - Google Patents
金属加工治具及びその表面皮膜形成方法Info
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- JPH08193261A JPH08193261A JP337495A JP337495A JPH08193261A JP H08193261 A JPH08193261 A JP H08193261A JP 337495 A JP337495 A JP 337495A JP 337495 A JP337495 A JP 337495A JP H08193261 A JPH08193261 A JP H08193261A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】表面皮膜の密着力の高い金属加工治具及びその
表面皮膜形成方法を提供するにある。 【構成】基材1の表面に浸炭層3を形成し、中間層とし
てチタン層4を形成する。この浸炭層3により、基材1
からチタン中間層4へと炭素を拡散させ、炭化チタン層
を形成する。さらに、表面層5を形成する反応ガス濃度
を徐々に高めることにより、中間層であるチタン層4か
ら、表面層5である窒化チタンや炭窒化チタンへと傾斜
構造となり、密着力を高めることができる。
表面皮膜形成方法を提供するにある。 【構成】基材1の表面に浸炭層3を形成し、中間層とし
てチタン層4を形成する。この浸炭層3により、基材1
からチタン中間層4へと炭素を拡散させ、炭化チタン層
を形成する。さらに、表面層5を形成する反応ガス濃度
を徐々に高めることにより、中間層であるチタン層4か
ら、表面層5である窒化チタンや炭窒化チタンへと傾斜
構造となり、密着力を高めることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレスなどの塑性加工
用やダイカストなどの鋳造用の金型若しくはドリル、エ
ンドミル、ホブ、切削チップなどの工具の金属加工治具
及びその表面皮膜形成方法に係り、特に、表面硬質皮膜
を有する金属加工治具及びその表面皮膜形成方法に関す
るものである。
用やダイカストなどの鋳造用の金型若しくはドリル、エ
ンドミル、ホブ、切削チップなどの工具の金属加工治具
及びその表面皮膜形成方法に係り、特に、表面硬質皮膜
を有する金属加工治具及びその表面皮膜形成方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、一般プレス金型や、ダイカス
ト金型の場合には、型内工具鋼のJIS規格SKD61
などに、炭化チタンを化学蒸着法(Chemical
Vapor Deposition 以下「CVD」と
略す。)により、5〜6μm形成して、金型寿命向上を
はかっている。また、切削工具には、超硬やハイスチッ
プ上に、炭化チタンや窒化チタンの単相、あるいは複合
膜を物理蒸着法(Physical Vapor De
position 以下「PVD」と略す。)や、CV
Dにより、2〜4μmの厚さに形成して、刃具の寿命を
向上させている。
ト金型の場合には、型内工具鋼のJIS規格SKD61
などに、炭化チタンを化学蒸着法(Chemical
Vapor Deposition 以下「CVD」と
略す。)により、5〜6μm形成して、金型寿命向上を
はかっている。また、切削工具には、超硬やハイスチッ
プ上に、炭化チタンや窒化チタンの単相、あるいは複合
膜を物理蒸着法(Physical Vapor De
position 以下「PVD」と略す。)や、CV
Dにより、2〜4μmの厚さに形成して、刃具の寿命を
向上させている。
【0003】しかし、CVDでは、900℃〜1100
℃と高温処理のため、型変形が大きく、また、表面粗さ
が粗く、PVDでは、低温処理(250℃〜550℃)
のため、型変形は少ないが、CVDに比べ基材との境界
面における密着力が弱いという欠点により、型寿命の低
下の原因となっている。なお、PVDでは、皮膜の摩耗
のみでなく、皮膜の剥離現象を生じていた。
℃と高温処理のため、型変形が大きく、また、表面粗さ
が粗く、PVDでは、低温処理(250℃〜550℃)
のため、型変形は少ないが、CVDに比べ基材との境界
面における密着力が弱いという欠点により、型寿命の低
下の原因となっている。なお、PVDでは、皮膜の摩耗
のみでなく、皮膜の剥離現象を生じていた。
【0004】PVDの密着力の弱さを改善する技術とし
て、特開平5−44016号公報に記載のように、基材
に炭素イオンを注入した後、チタンの中間層を形成し、
その上面に窒化チタンの皮膜を形成する方法が知られて
いる。窒化チタン皮膜形成時の成膜温度(約400℃)
によって、中間層であるチタンが熱拡散によって炭化チ
タンへと変化する。この中間層である炭化チタンの働き
によって、基材と窒化チタン間の密着力を増そうとする
ものである。
て、特開平5−44016号公報に記載のように、基材
に炭素イオンを注入した後、チタンの中間層を形成し、
その上面に窒化チタンの皮膜を形成する方法が知られて
いる。窒化チタン皮膜形成時の成膜温度(約400℃)
によって、中間層であるチタンが熱拡散によって炭化チ
タンへと変化する。この中間層である炭化チタンの働き
によって、基材と窒化チタン間の密着力を増そうとする
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法にお
いては、基材と中間層間では、炭素の熱拡散が起こるの
で、密着力は向上しているが、中間層である炭化チタン
と表面層である窒化チタン間では密着力の向上は期待出
来ないものである。
いては、基材と中間層間では、炭素の熱拡散が起こるの
で、密着力は向上しているが、中間層である炭化チタン
と表面層である窒化チタン間では密着力の向上は期待出
来ないものである。
【0006】本発明の目的は、密着力の高い表面皮膜を
有する金属加工治具を提供するにある。
有する金属加工治具を提供するにある。
【0007】本発明の他の目的は、金属加工治具に密着
力の高い表面皮膜を形成する金属加工治具の表面皮膜形
成方法を提供するにある。
力の高い表面皮膜を形成する金属加工治具の表面皮膜形
成方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材の表面に表面皮膜を有する治具にお
いて、上記基材の表面に炭素若しくは窒素を拡散され若
しくは注入された表面処理層と、この表面処理層の上に
チタン若しくはクロムを被覆された中間層と、この中間
層の上にチタン若しくはクロムの化合物を傾斜構造にて
形成された表面層とを有し、更に、上記表面処理層中の
炭素若しくは窒素を上記中間層に拡散させるようにした
ものである。
に、本発明は、基材の表面に表面皮膜を有する治具にお
いて、上記基材の表面に炭素若しくは窒素を拡散され若
しくは注入された表面処理層と、この表面処理層の上に
チタン若しくはクロムを被覆された中間層と、この中間
層の上にチタン若しくはクロムの化合物を傾斜構造にて
形成された表面層とを有し、更に、上記表面処理層中の
炭素若しくは窒素を上記中間層に拡散させるようにした
ものである。
【0009】上記金属加工治具において、好ましくは、
上記表面層であるチタン若しくはクロムの化合物は、窒
化チタン、窒化クロム又は炭窒化チタンのいづれかとす
るようにしたものである。
上記表面層であるチタン若しくはクロムの化合物は、窒
化チタン、窒化クロム又は炭窒化チタンのいづれかとす
るようにしたものである。
【0010】上記金属加工治具において、好ましくは、
上記表面処理層は、直流グロー放電を用いて形成された
浸炭層としたものである。
上記表面処理層は、直流グロー放電を用いて形成された
浸炭層としたものである。
【0011】上記金属加工治具において、好ましくは、
上記表面処理層は、直流グロー放電を用いて形成された
窒化層としたものである。
上記表面処理層は、直流グロー放電を用いて形成された
窒化層としたものである。
【0012】上記金属加工治具において、好ましくは、
上記表面処理層は、炭素若しくは窒素をイオン注入され
たイオン注入層としたものである。
上記表面処理層は、炭素若しくは窒素をイオン注入され
たイオン注入層としたものである。
【0013】上記金属加工治具において、好ましくは、
上記表面層の傾斜構造は、物理蒸着法により反応ガス濃
度を徐々に変えながら形成するようにしたものである。
上記表面層の傾斜構造は、物理蒸着法により反応ガス濃
度を徐々に変えながら形成するようにしたものである。
【0014】また、上記他の目的を達成するために、本
発明は、基材の表面に表面皮膜を形成する金属加工治具
の表面皮膜形成方法において、上記基材の表面に炭素若
しくは窒素を拡散し若しくは注入して表面処理層を形成
する工程と、この表面処理層の上にチタン若しくはクロ
ムを被覆して中間層を形成する工程と、この中間層の上
に反応ガスの濃度を徐々に変えながらチタンの窒化物若
しくは炭窒化物又はクロムの窒化物を傾斜構造にて形成
して表面層を形成する工程と、上記中間層に上記表面処
理層から炭素若しくは窒素を拡散させる工程とを有する
ようにしたものである。
発明は、基材の表面に表面皮膜を形成する金属加工治具
の表面皮膜形成方法において、上記基材の表面に炭素若
しくは窒素を拡散し若しくは注入して表面処理層を形成
する工程と、この表面処理層の上にチタン若しくはクロ
ムを被覆して中間層を形成する工程と、この中間層の上
に反応ガスの濃度を徐々に変えながらチタンの窒化物若
しくは炭窒化物又はクロムの窒化物を傾斜構造にて形成
して表面層を形成する工程と、上記中間層に上記表面処
理層から炭素若しくは窒素を拡散させる工程とを有する
ようにしたものである。
【0015】上記金属加工治具の表面皮膜形成方法にお
いて、好ましくは、上記表面層であるチタン若しくはク
ロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム又は炭窒化チ
タンのいづれかで形成するようにしたものである。
いて、好ましくは、上記表面層であるチタン若しくはク
ロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム又は炭窒化チ
タンのいづれかで形成するようにしたものである。
【0016】上記金属加工治具の表面皮膜形成方法にお
いて、好ましくは、上記表面処理層は、直流グロー放電
を用いてを形成された浸炭層又は窒化層としたものであ
る。
いて、好ましくは、上記表面処理層は、直流グロー放電
を用いてを形成された浸炭層又は窒化層としたものであ
る。
【0017】上記金属加工治具の表面皮膜形成方法にお
いて、好ましくは、上記表面処理層は、炭素若しくは窒
素をイオン注入されたイオン注入層としたものである。
いて、好ましくは、上記表面処理層は、炭素若しくは窒
素をイオン注入されたイオン注入層としたものである。
【0018】
【作用】本発明では、上記基材の表面に炭素若しくは窒
素を拡散され若しくは注入された表面処理層と、この表
面処理層の上にチタン若しくはクロムを被覆された中間
層と、この中間層の上にチタン若しくはクロムの化合物
を傾斜構造にて形成された表面層とを有し、更に、上記
表面処理層中の炭素若しくは窒素を上記中間層に拡散す
ることにより、基材と中間層の密着力が向上し、また、
中間層と表面層の密着力も向上し、基材と表面皮膜の密
着力が向上し得るものとなる。
素を拡散され若しくは注入された表面処理層と、この表
面処理層の上にチタン若しくはクロムを被覆された中間
層と、この中間層の上にチタン若しくはクロムの化合物
を傾斜構造にて形成された表面層とを有し、更に、上記
表面処理層中の炭素若しくは窒素を上記中間層に拡散す
ることにより、基材と中間層の密着力が向上し、また、
中間層と表面層の密着力も向上し、基材と表面皮膜の密
着力が向上し得るものとなる。
【0019】また、本発明では、上記表面層であるチタ
ン若しくはクロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム
又は炭窒化チタンのいづれかとすることにより、強固な
表面皮膜を実現し得るものとなる。
ン若しくはクロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム
又は炭窒化チタンのいづれかとすることにより、強固な
表面皮膜を実現し得るものとなる。
【0020】また、本発明では、上記表面処理層は、直
流グロー放電を用いて形成された浸炭層とすることによ
り、皮膜の形成時間を短縮し得るものとなる。
流グロー放電を用いて形成された浸炭層とすることによ
り、皮膜の形成時間を短縮し得るものとなる。
【0021】また、本発明では、上記表面処理層は、直
流グロー放電を用いてを形成された窒化層とすることに
より、公差の厳しい金属加工治具の表面皮膜を形成し得
るものとなる。
流グロー放電を用いてを形成された窒化層とすることに
より、公差の厳しい金属加工治具の表面皮膜を形成し得
るものとなる。
【0022】また、本発明では、上記表面処理層は、炭
素若しくは窒素をイオン注入されたイオン注入層とする
ことにより、強固な表面皮膜を形成し得るものとなる。
素若しくは窒素をイオン注入されたイオン注入層とする
ことにより、強固な表面皮膜を形成し得るものとなる。
【0023】また、本発明では、上記表面層の傾斜構造
は、物理蒸着法により反応ガス濃度を徐々に変えながら
形成することにより、容易に表面層を形成し得るものと
なる。
は、物理蒸着法により反応ガス濃度を徐々に変えながら
形成することにより、容易に表面層を形成し得るものと
なる。
【0024】本発明では、上記基材の表面に炭素若しく
は窒素を拡散し若しくは注入して表面処理層を形成する
工程と、この表面処理層の上にチタン若しくはクロムを
被覆して中間層を形成する工程と、この中間層の上に反
応ガスの濃度を徐々に変えながらチタンの窒化物若しく
は炭窒化物又はクロムの窒化物を傾斜構造にて形成して
表面層を形成する工程と、上記中間層に上記表面処理層
から炭素若しくは窒素を拡散させる工程とを備えること
により、容易に密着力の向上した表面皮膜を形成し得る
ものとなる。
は窒素を拡散し若しくは注入して表面処理層を形成する
工程と、この表面処理層の上にチタン若しくはクロムを
被覆して中間層を形成する工程と、この中間層の上に反
応ガスの濃度を徐々に変えながらチタンの窒化物若しく
は炭窒化物又はクロムの窒化物を傾斜構造にて形成して
表面層を形成する工程と、上記中間層に上記表面処理層
から炭素若しくは窒素を拡散させる工程とを備えること
により、容易に密着力の向上した表面皮膜を形成し得る
ものとなる。
【0025】また、本発明では、上記表面層であるチタ
ン若しくはクロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム
又は炭窒化チタンのいづれかで形成することにより、強
固な表面皮膜を実現し得るものとなる。
ン若しくはクロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム
又は炭窒化チタンのいづれかで形成することにより、強
固な表面皮膜を実現し得るものとなる。
【0026】また、本発明では、上記表面処理層は、直
流グロー放電を用いてを形成された浸炭層又は窒化層と
することにより、各工程を同一の反応容器内で進め得る
ものとなる。
流グロー放電を用いてを形成された浸炭層又は窒化層と
することにより、各工程を同一の反応容器内で進め得る
ものとなる。
【0027】また、本発明では、上記表面処理層は、炭
素若しくは窒素をイオン注入されたイオン注入層とする
ことにより、強固な表面皮膜を形成し得るものとなる。
素若しくは窒素をイオン注入されたイオン注入層とする
ことにより、強固な表面皮膜を形成し得るものとなる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を用いて説
明する。
明する。
【0029】図1は、本発明の一実施例に係る金属加工
治具の中で塑性加工用金型としての冷間鍛造用のパンチ
の側面図を示している。大きさは、φ10mm×50m
mの冷間鍛造用のパンチである。基材1の材質は、超硬
であり、その先端のφ6mm×20mmの塑性加工に用
いる部分には、表面皮膜2が形成されている。表面皮膜
2のコーテイング範囲は、最小20mmとしてある。
治具の中で塑性加工用金型としての冷間鍛造用のパンチ
の側面図を示している。大きさは、φ10mm×50m
mの冷間鍛造用のパンチである。基材1の材質は、超硬
であり、その先端のφ6mm×20mmの塑性加工に用
いる部分には、表面皮膜2が形成されている。表面皮膜
2のコーテイング範囲は、最小20mmとしてある。
【0030】図2は、本発明の一実施例の金型の硬質皮
膜となる表面処理を実施するイオンプレーティング装置
の構成図である。
膜となる表面処理を実施するイオンプレーティング装置
の構成図である。
【0031】反応容器6内には、試料ホルダー7が取り
付けられており、この試料ホルダー7に、被処理物であ
る図1に示した金型の基材1が保持される。基材1の被
加工部材と接触する先端から20mmの範囲の直径φ6
mmの部分にコーティングされるように、試料ホルダー
7に取り付けられている。
付けられており、この試料ホルダー7に、被処理物であ
る図1に示した金型の基材1が保持される。基材1の被
加工部材と接触する先端から20mmの範囲の直径φ6
mmの部分にコーティングされるように、試料ホルダー
7に取り付けられている。
【0032】この金型は、表面処理中(イオンプレーテ
イング処理中)、自公転される。反応容器6内には、ガ
ス導入口14から反応ガスや不活性ガスが導入され、ガ
ス排出口15から不要なガスが排出される。るつぼ12
内には、表面皮膜2を形成するための蒸発物13が収容
されている。ヒーター8により、反応容器6内を数百度
に加熱し、シャッター11を開いて、電子銃9から放出
される電子ビームにより、蒸発物13を蒸発させる。蒸
発された蒸発物は、イオン化電極10のプラズマ空間に
よってイオン化される。イオン化された蒸発物は、イオ
ン化電極10と試料ホルダー7の間に接続された電源に
よって、試料ホルダー7側が負にバイアスされており、
従って、イオンは試料ホルダー7に保持された被処理物
の表面に被覆し、表面皮膜を形成する。
イング処理中)、自公転される。反応容器6内には、ガ
ス導入口14から反応ガスや不活性ガスが導入され、ガ
ス排出口15から不要なガスが排出される。るつぼ12
内には、表面皮膜2を形成するための蒸発物13が収容
されている。ヒーター8により、反応容器6内を数百度
に加熱し、シャッター11を開いて、電子銃9から放出
される電子ビームにより、蒸発物13を蒸発させる。蒸
発された蒸発物は、イオン化電極10のプラズマ空間に
よってイオン化される。イオン化された蒸発物は、イオ
ン化電極10と試料ホルダー7の間に接続された電源に
よって、試料ホルダー7側が負にバイアスされており、
従って、イオンは試料ホルダー7に保持された被処理物
の表面に被覆し、表面皮膜を形成する。
【0033】次に、図2並びに図3を用いて、本発明の
一実施例による表面皮膜の形成工程について説明する。
一実施例による表面皮膜の形成工程について説明する。
【0034】図3は、基材1の表面に皮膜2を被覆した
サンプルの横断面を表している。このサンプルは、試料
ホルダー7に被処理物と同時に取り付けたφ6mm×2
0mmのサンプルを横断面にして、表面部を断面のEP
MA(Electron Probe Micro A
nalysis)にて分析した結果、チタン中間層が
0.1μm、窒化チタンが2.0μm、合計2.1μm
の表面皮膜のコーティングが施されていることを確認し
た。なお、図3において、横軸方向のスケールはリニア
ではない。即ち、詳細は後述するが、浸炭層である表面
処理層3の厚さは、0.1mm乃至0.2mmであり、
中間層4は、0.1μmであり、表面層5は、2μmで
ある。
サンプルの横断面を表している。このサンプルは、試料
ホルダー7に被処理物と同時に取り付けたφ6mm×2
0mmのサンプルを横断面にして、表面部を断面のEP
MA(Electron Probe Micro A
nalysis)にて分析した結果、チタン中間層が
0.1μm、窒化チタンが2.0μm、合計2.1μm
の表面皮膜のコーティングが施されていることを確認し
た。なお、図3において、横軸方向のスケールはリニア
ではない。即ち、詳細は後述するが、浸炭層である表面
処理層3の厚さは、0.1mm乃至0.2mmであり、
中間層4は、0.1μmであり、表面層5は、2μmで
ある。
【0035】最初に、基材1に、表面処理層3が形成さ
れる。この表面処理層3は、浸炭層であり、基材1への
浸炭処理工程について説明する。
れる。この表面処理層3は、浸炭層であり、基材1への
浸炭処理工程について説明する。
【0036】浸炭処理工程において、反応容器6の内圧
は、ガス排出口15により調整して、1.33Pa以下
とする。ガス導入口14より導入する反応ガスとして、
H2ガスおよびCH4ガスを使用し、不活性ガスとして、
Arガスを使用する。反応温度は850℃とする。この
反応温度は、ヒーター8によって可変できるが、ここ
で、反応温度とは、ヒーター温度のことであるが、雰囲
気温度や被処理物の温度もほぼ同じに保たれる。
は、ガス排出口15により調整して、1.33Pa以下
とする。ガス導入口14より導入する反応ガスとして、
H2ガスおよびCH4ガスを使用し、不活性ガスとして、
Arガスを使用する。反応温度は850℃とする。この
反応温度は、ヒーター8によって可変できるが、ここ
で、反応温度とは、ヒーター温度のことであるが、雰囲
気温度や被処理物の温度もほぼ同じに保たれる。
【0037】電子銃9によりグロー放電を発生させ、C
H4ガスから炭素イオンを分離し、炭素を基材1内に拡
散させる。この時の反応時間は15分とする。通常の浸
炭処理では、反応時間は90分程度は必要であるが、こ
こでは、後述する中間層4に浸炭された炭素を拡散すれ
ばよいため、反応時間は15分で充分である。この15
分間の反応時間で、0.1mm乃至0.2mmの浸炭層
3が形成される。
H4ガスから炭素イオンを分離し、炭素を基材1内に拡
散させる。この時の反応時間は15分とする。通常の浸
炭処理では、反応時間は90分程度は必要であるが、こ
こでは、後述する中間層4に浸炭された炭素を拡散すれ
ばよいため、反応時間は15分で充分である。この15
分間の反応時間で、0.1mm乃至0.2mmの浸炭層
3が形成される。
【0038】次に、この浸炭層3の上に形成される中間
層4の被覆工程について説明する。
層4の被覆工程について説明する。
【0039】ここでは、中間層4としてチタン中間層を
被覆する。このチタン中間層の被覆は、浸炭層3の形成
に引き続いて反応容器6の中で行われる。反応容器6内
の反応ガスをガス排出口15より排出した上で、チタン
中間層の被覆工程において、ガス導入口14より不活性
ガスのArガスが導入される。反応容器6の内圧は、ガ
ス排出口15により調整して、1.33×10-3Pa以
下とする。
被覆する。このチタン中間層の被覆は、浸炭層3の形成
に引き続いて反応容器6の中で行われる。反応容器6内
の反応ガスをガス排出口15より排出した上で、チタン
中間層の被覆工程において、ガス導入口14より不活性
ガスのArガスが導入される。反応容器6の内圧は、ガ
ス排出口15により調整して、1.33×10-3Pa以
下とする。
【0040】るつぼ12内には、チタン中間層を形成す
るための蒸発物13として、チタンを収納してある。シ
ャッター11を開き、電子銃9からの電子ビームを用い
て、るつぼ12内の蒸発物(チタン)13を蒸発させ、
イオン化電極10によりチタンをイオン化し、試料ホル
ダー7に保持された金型の基材1の表面にチタン層をチ
タン中間層4として形成する。
るための蒸発物13として、チタンを収納してある。シ
ャッター11を開き、電子銃9からの電子ビームを用い
て、るつぼ12内の蒸発物(チタン)13を蒸発させ、
イオン化電極10によりチタンをイオン化し、試料ホル
ダー7に保持された金型の基材1の表面にチタン層をチ
タン中間層4として形成する。
【0041】このとき、試料ホルダー7に保持された被
処理物である金型は、ヒーター8により300℃〜50
0℃に加熱する。加熱温度としては、特に、450℃〜
500℃の範囲にすると、基材1との密着力が高く好ま
しいが、300℃〜500℃の範囲でも実用的に問題は
ない。500℃以上となると、形成されたチタン中間層
4の表面が粗くなり、好ましくない。中間層の膜厚を
0.1μmとするときの反応時間は5分とする。中間層
の厚さは、0.1μmが好ましい。これが、余り厚い
と、基材1との密着力が低下し、余り薄いと、中間層と
しての役割を果たさなくなる。チタン中間層4の形成の
ための反応時間の5分が経過した後に表面層を形成する
ための反応ガスを流し始めた。
処理物である金型は、ヒーター8により300℃〜50
0℃に加熱する。加熱温度としては、特に、450℃〜
500℃の範囲にすると、基材1との密着力が高く好ま
しいが、300℃〜500℃の範囲でも実用的に問題は
ない。500℃以上となると、形成されたチタン中間層
4の表面が粗くなり、好ましくない。中間層の膜厚を
0.1μmとするときの反応時間は5分とする。中間層
の厚さは、0.1μmが好ましい。これが、余り厚い
と、基材1との密着力が低下し、余り薄いと、中間層と
しての役割を果たさなくなる。チタン中間層4の形成の
ための反応時間の5分が経過した後に表面層を形成する
ための反応ガスを流し始めた。
【0042】なお、このチタン中間層4の形成の間とこ
の後の表面層の被覆に要する2時間の間に、表面処理層
3である浸炭層から炭素がこのチタン中間層4内に拡散
するが、この点については、後述する。
の後の表面層の被覆に要する2時間の間に、表面処理層
3である浸炭層から炭素がこのチタン中間層4内に拡散
するが、この点については、後述する。
【0043】つぎに、窒化チタンの表面層5の被覆工程
について説明する。
について説明する。
【0044】表面層5の被覆工程は、チタン中間層の被
覆工程と連続で行い、反応容器6には、ガス導入口14
より、反応ガスとしてH2ガスおよびN2ガスを導入し、
不活性ガスとしてArガスを導入する。反応容器6のの
内圧は、ガス排出口15により調整して、中間層を形成
する時と同様に、1.33×10-3Pa以下とする。ま
た、反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス導入直
後、反応ガス:不活性ガス=2:8とする。試料ホルダ
ー7に取り付けられた被処理物は、ヒーター8により約
500℃に加熱する。シャッター11を開いて、電子銃
9を用いてるつぼ12内の蒸発物(チタン)13を蒸発
させ、イオン化電極10によりチタンをイオン化する。
また、プラズマ中でN2ガスより窒素をイオン化し、窒
化チタンの皮膜を形成する。
覆工程と連続で行い、反応容器6には、ガス導入口14
より、反応ガスとしてH2ガスおよびN2ガスを導入し、
不活性ガスとしてArガスを導入する。反応容器6のの
内圧は、ガス排出口15により調整して、中間層を形成
する時と同様に、1.33×10-3Pa以下とする。ま
た、反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス導入直
後、反応ガス:不活性ガス=2:8とする。試料ホルダ
ー7に取り付けられた被処理物は、ヒーター8により約
500℃に加熱する。シャッター11を開いて、電子銃
9を用いてるつぼ12内の蒸発物(チタン)13を蒸発
させ、イオン化電極10によりチタンをイオン化する。
また、プラズマ中でN2ガスより窒素をイオン化し、窒
化チタンの皮膜を形成する。
【0045】反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス
導入直後の反応ガス:不活性ガス=2:8から、徐々に
反応ガス濃度を増やし、約1時間後に反応ガス:不活性
ガス=5:5となるようにする。従って、この1時間の
間に、表面層5中の窒素濃度は徐々に増加する。一方、
チタンの濃度は徐々に減少する。この様子は、図3中に
窒素濃度及びチタン濃度を表す曲線として表示してあ
る。従って、表面層5の内、基材1の側の1/2では、
チタン及び窒素の濃度が徐々に変化する傾斜構造を有す
ることになる。なお、図3において、傾斜構造の部分を
4層であるかのように示しているが、これは、傾斜構造
を模式的に表す都合上であり、実際には、その上にチタ
ンと窒素の濃度を表示してあるように、両者の比率が連
続的に変化する層である。
導入直後の反応ガス:不活性ガス=2:8から、徐々に
反応ガス濃度を増やし、約1時間後に反応ガス:不活性
ガス=5:5となるようにする。従って、この1時間の
間に、表面層5中の窒素濃度は徐々に増加する。一方、
チタンの濃度は徐々に減少する。この様子は、図3中に
窒素濃度及びチタン濃度を表す曲線として表示してあ
る。従って、表面層5の内、基材1の側の1/2では、
チタン及び窒素の濃度が徐々に変化する傾斜構造を有す
ることになる。なお、図3において、傾斜構造の部分を
4層であるかのように示しているが、これは、傾斜構造
を模式的に表す都合上であり、実際には、その上にチタ
ンと窒素の濃度を表示してあるように、両者の比率が連
続的に変化する層である。
【0046】反応時間は被覆する膜厚により異なるが、
2μmの膜厚では約2時間として、2時間後にシャッタ
ー11を閉じた。後半の1時間は、反応ガス:不活性ガ
ス=5:5のまま一定とする。従って、表面層5の外側
の1/2の1μmの範囲では、窒素及びチタンの濃度
は、図3に示すように一定である。なお、ここで、傾斜
構造のTiNの膜厚が1μm、一定濃度のTiNの膜厚
が1μmとしたが、この比率は、多少変更してもよく、
傾斜構造として効果がある程度の厚さのTiNの皮膜と
その外側の反応ガスと不活性ガスの比率を5:5として
形成したTiNの皮膜が存在すればよい。表面層5の膜
厚は2μmとして説明したが、これは、3μm程度の膜
厚までが、好ましい。これ以上厚くなると、基材1の表
面から剥がれ易くなる。
2μmの膜厚では約2時間として、2時間後にシャッタ
ー11を閉じた。後半の1時間は、反応ガス:不活性ガ
ス=5:5のまま一定とする。従って、表面層5の外側
の1/2の1μmの範囲では、窒素及びチタンの濃度
は、図3に示すように一定である。なお、ここで、傾斜
構造のTiNの膜厚が1μm、一定濃度のTiNの膜厚
が1μmとしたが、この比率は、多少変更してもよく、
傾斜構造として効果がある程度の厚さのTiNの皮膜と
その外側の反応ガスと不活性ガスの比率を5:5として
形成したTiNの皮膜が存在すればよい。表面層5の膜
厚は2μmとして説明したが、これは、3μm程度の膜
厚までが、好ましい。これ以上厚くなると、基材1の表
面から剥がれ易くなる。
【0047】次に、拡散工程について説明する。
【0048】中間チタン層4の形成時の5分間と表面層
5の形成時の約2時間の間、被処理物は約500℃の温
度にさらされる。従って、この間、表面処理層3である
浸炭層から炭素が中間層4の中に拡散し、チタンTiか
ら炭化チタンTiCに反応し、炭化チタンが形成され
る。ここで、拡散される炭素の状態は、図3の炭素の濃
度分布から分かる。即ち、基材1では、表面処理層3で
ある浸炭層を除き、炭素の濃度は、本来の基材1の材料
である超硬の炭素濃度であるが、浸炭層中では、浸炭処
理により、炭素の濃度が高くなっている。更に、中間層
4の中にも、炭素が拡散処理により拡散し、基材1側が
高く、外側に向かって徐々に、減少する分布となってい
る。従って、この拡散された炭素によって形成される炭
化チタンの層も傾斜構造を有することになるが、ここ自
体では、傾斜構造である必要はなく、要するに、基材と
中間層の間に炭化チタンの層が形成され、その外側のチ
タン層の外側に窒化チタンの層が形成されればよい。
5の形成時の約2時間の間、被処理物は約500℃の温
度にさらされる。従って、この間、表面処理層3である
浸炭層から炭素が中間層4の中に拡散し、チタンTiか
ら炭化チタンTiCに反応し、炭化チタンが形成され
る。ここで、拡散される炭素の状態は、図3の炭素の濃
度分布から分かる。即ち、基材1では、表面処理層3で
ある浸炭層を除き、炭素の濃度は、本来の基材1の材料
である超硬の炭素濃度であるが、浸炭層中では、浸炭処
理により、炭素の濃度が高くなっている。更に、中間層
4の中にも、炭素が拡散処理により拡散し、基材1側が
高く、外側に向かって徐々に、減少する分布となってい
る。従って、この拡散された炭素によって形成される炭
化チタンの層も傾斜構造を有することになるが、ここ自
体では、傾斜構造である必要はなく、要するに、基材と
中間層の間に炭化チタンの層が形成され、その外側のチ
タン層の外側に窒化チタンの層が形成されればよい。
【0049】炭素の拡散領域は、中間層4の厚みの内、
基材側に約1/2の位置までである。この拡散領域は、
中間層4の厚みの内、基材側に約2/3の位置までが好
ましい。これ以上拡散領域が厚くなると、中間層4と表
面層5の密着力が低下する。
基材側に約1/2の位置までである。この拡散領域は、
中間層4の厚みの内、基材側に約2/3の位置までが好
ましい。これ以上拡散領域が厚くなると、中間層4と表
面層5の密着力が低下する。
【0050】なお、表面処理層3の形成方法として、浸
炭処理を行うものとして説明したが、この表面処理層3
は、イオン注入により炭素を注入するものであってもよ
い。この場合、表面処理層3の形成と、中間層4及び表
面層5の形成は別工程とする必要がある。浸炭処理を行
う場合には、同一反応容器内で、表面処理層の形成から
中間層の形成及び表面層の形成までを一貫して行うこと
ができ、作業工程上、処理時間が短縮できる。
炭処理を行うものとして説明したが、この表面処理層3
は、イオン注入により炭素を注入するものであってもよ
い。この場合、表面処理層3の形成と、中間層4及び表
面層5の形成は別工程とする必要がある。浸炭処理を行
う場合には、同一反応容器内で、表面処理層の形成から
中間層の形成及び表面層の形成までを一貫して行うこと
ができ、作業工程上、処理時間が短縮できる。
【0051】なお、本実施例のイオンプレーテイング装
置では、電子ビームでチタンを蒸発させるものとした
が、アーク放電でプラズマ空間を作り、その中にるつぼ
を入れるタイプの装置であってもよい。
置では、電子ビームでチタンを蒸発させるものとした
が、アーク放電でプラズマ空間を作り、その中にるつぼ
を入れるタイプの装置であってもよい。
【0052】図4は、本発明の一実施例の効果を表すグ
ラフである。
ラフである。
【0053】図4において、TiNと記載されたもの
は、浸炭層を形成し、さらに、チタン中間層及び窒化チ
タンの表面層を形成した図1に記載のパンチを用いて、
被加工材には、変形抵抗が大きく難加工材のJIS規格
SUS420J2の厚さ3.0mmの板材の塑性加工打
抜きにおける寿命を示している。
は、浸炭層を形成し、さらに、チタン中間層及び窒化チ
タンの表面層を形成した図1に記載のパンチを用いて、
被加工材には、変形抵抗が大きく難加工材のJIS規格
SUS420J2の厚さ3.0mmの板材の塑性加工打
抜きにおける寿命を示している。
【0054】ここで、従来法とは、基材の上に直接窒化
チタンを被覆したパンチを用いたものであり、浸炭層お
よびチタン層は形成されていないものである。この窒化
チタンのみを被覆したパンチでは、24,000ショッ
トで窒化チタン被膜が剥離した。しかしながら、本発明
の一実施例に係る高質皮膜を被覆したパンチでは、寿命
は、表面層に窒化チタンを被覆したもので、70,00
0ショットとなり、従来法より金型寿命向上が確認され
た。
チタンを被覆したパンチを用いたものであり、浸炭層お
よびチタン層は形成されていないものである。この窒化
チタンのみを被覆したパンチでは、24,000ショッ
トで窒化チタン被膜が剥離した。しかしながら、本発明
の一実施例に係る高質皮膜を被覆したパンチでは、寿命
は、表面層に窒化チタンを被覆したもので、70,00
0ショットとなり、従来法より金型寿命向上が確認され
た。
【0055】70,000ショットで寿命となった理由
は、皮膜の剥離ではなく皮膜の摩耗であることが外観の
顕微鏡観察により確かめられた。このように、本発明の
一実施例による金型は、従来の金型に比べて金型寿命が
約3倍延長することが明らかとなり、その結果、金型費
用が低減することや、型段取り回数やメンテナンス回数
が少なくなると共に塑性加工の安定生産や被加工物の品
質の安定化を促進するものである。
は、皮膜の剥離ではなく皮膜の摩耗であることが外観の
顕微鏡観察により確かめられた。このように、本発明の
一実施例による金型は、従来の金型に比べて金型寿命が
約3倍延長することが明らかとなり、その結果、金型費
用が低減することや、型段取り回数やメンテナンス回数
が少なくなると共に塑性加工の安定生産や被加工物の品
質の安定化を促進するものである。
【0056】本実施例によれば、中間層の中に浸炭層か
ら炭素が拡散するため、基材と中間層の密着力が向上
し、また、表面層の中も、チタンの濃度が徐々に変化す
る傾斜構造となるため、中間層と表面層の密着力が向上
する。従って、基材と皮膜の密着力が向上する。
ら炭素が拡散するため、基材と中間層の密着力が向上
し、また、表面層の中も、チタンの濃度が徐々に変化す
る傾斜構造となるため、中間層と表面層の密着力が向上
する。従って、基材と皮膜の密着力が向上する。
【0057】従って、金型費用が低減し、型段取り回数
やメンテナンス回数が少なくなると共に塑性加工の安定
生産や被加工物の品質の安定化を促進する。
やメンテナンス回数が少なくなると共に塑性加工の安定
生産や被加工物の品質の安定化を促進する。
【0058】また、浸炭層形成から中間層及び表面層形
成まで、一貫して同一反応容器内で処理できるため、処
理時間が短縮できる。
成まで、一貫して同一反応容器内で処理できるため、処
理時間が短縮できる。
【0059】また、浸炭処理により表面処理層を形成す
るため、表面処理層の形成を短時間で行うことができ
る。
るため、表面処理層の形成を短時間で行うことができ
る。
【0060】本発明の他の実施例について、以下に説明
する。
する。
【0061】本実施例も、図1に示した冷間鍛造用のパ
ンチに皮膜2を施すものであるが、皮膜の材質の中で、
表面層を炭窒化チタンとするものである。図2に示すイ
オンプレーテイング装置を用いて浸炭層、チタン中間
層、炭窒化チタン表面層を形成する。
ンチに皮膜2を施すものであるが、皮膜の材質の中で、
表面層を炭窒化チタンとするものである。図2に示すイ
オンプレーテイング装置を用いて浸炭層、チタン中間
層、炭窒化チタン表面層を形成する。
【0062】最初に、基材1に、表面処理層3が形成さ
れる。この表面処理層は、浸炭層であり、基材1への浸
炭処理工程について説明する。
れる。この表面処理層は、浸炭層であり、基材1への浸
炭処理工程について説明する。
【0063】浸炭処理工程おいて、反応容器6の内圧
は、1.33Pa以下とする。ガス導入口14より導入
する反応ガスとして、H2ガスおよびCH4ガスを使用
し、不活性ガスとして、Arガスを使用する。反応温度
は850℃とする。電子銃9によりグロー放電を発生さ
せ、CH4ガスから炭素イオンを分離し、炭素を基材1
内に拡散させる。この時の反応時間は15分とする。こ
の15分間の反応時間で、0.1mm乃至0.2mmの
浸炭層3が形成される。
は、1.33Pa以下とする。ガス導入口14より導入
する反応ガスとして、H2ガスおよびCH4ガスを使用
し、不活性ガスとして、Arガスを使用する。反応温度
は850℃とする。電子銃9によりグロー放電を発生さ
せ、CH4ガスから炭素イオンを分離し、炭素を基材1
内に拡散させる。この時の反応時間は15分とする。こ
の15分間の反応時間で、0.1mm乃至0.2mmの
浸炭層3が形成される。
【0064】次に、この浸炭層3の上に形成される中間
層4の被覆工程について説明する。
層4の被覆工程について説明する。
【0065】ここでは、中間層4としてチタン中間層を
被覆する。このチタン中間層の被覆は、浸炭層3の形成
に引き続いて反応容器6の中で行われる。ガス導入口1
4より不活性ガスのArガスが導入される。反応容器6
の内圧は、1.33×10-3Pa以下とする。るつぼ1
2内には、チタン中間層を形成するための、蒸発物13
としてチタンを収納してある。シャッター11を開き、
電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸発物(チタン)13
を蒸発させ、イオン化電極10によりチタンをイオン化
し、試料ホルダー7に保持された金型の基材1の表面に
チタン層をチタン中間層4として形成する。このとき、
試料ホルダー7に保持された被処理物である金型は、ヒ
ーター8により300℃〜500℃に加熱する。加熱温
度としては、特に、450℃〜500℃の範囲にする
と、基材1との密着力が高く好ましいが、300℃〜5
00℃の範囲でも実用的に問題はない。500℃以上と
なると、形成されたチタン中間層4の表面が粗くなり、
好ましくない。中間層の膜厚を0.1μmとするときの
反応時間は5分とする。中間層の厚さは、0.1μmが
好ましい。これが、余り厚いと、基材1との密着力が低
下し、余り薄いと、中間層としての役割を果たさなくな
る。チタン中間層4の形成のための反応時間の5分が経
過した後に表面層を形成するための反応ガスを流し始め
た。
被覆する。このチタン中間層の被覆は、浸炭層3の形成
に引き続いて反応容器6の中で行われる。ガス導入口1
4より不活性ガスのArガスが導入される。反応容器6
の内圧は、1.33×10-3Pa以下とする。るつぼ1
2内には、チタン中間層を形成するための、蒸発物13
としてチタンを収納してある。シャッター11を開き、
電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸発物(チタン)13
を蒸発させ、イオン化電極10によりチタンをイオン化
し、試料ホルダー7に保持された金型の基材1の表面に
チタン層をチタン中間層4として形成する。このとき、
試料ホルダー7に保持された被処理物である金型は、ヒ
ーター8により300℃〜500℃に加熱する。加熱温
度としては、特に、450℃〜500℃の範囲にする
と、基材1との密着力が高く好ましいが、300℃〜5
00℃の範囲でも実用的に問題はない。500℃以上と
なると、形成されたチタン中間層4の表面が粗くなり、
好ましくない。中間層の膜厚を0.1μmとするときの
反応時間は5分とする。中間層の厚さは、0.1μmが
好ましい。これが、余り厚いと、基材1との密着力が低
下し、余り薄いと、中間層としての役割を果たさなくな
る。チタン中間層4の形成のための反応時間の5分が経
過した後に表面層を形成するための反応ガスを流し始め
た。
【0066】なお、このチタン中間層4の形成の間とこ
の後の表面層の被覆に要する2時間の間に、表面処理層
3である浸炭層から炭素がこのチタン中間層4内に拡散
するが、この点については、後述する。
の後の表面層の被覆に要する2時間の間に、表面処理層
3である浸炭層から炭素がこのチタン中間層4内に拡散
するが、この点については、後述する。
【0067】つぎに、炭窒化チタンの表面層5の被覆工
程について説明する。
程について説明する。
【0068】表面層5の被覆工程においては、チタン中
間層の被覆工程と連続で行い、反応容器6には、ガス導
入口14より反応ガスとしてH2ガス、N2ガス及びCH
4ガスを導入し、不活性ガスとして、Arガスを導入す
る。反応容器6のの内圧は、中間層を形成する時と同様
に、1.33×10-3Pa以下とする。また、反応ガス
と不活性ガスとの組成比は、ガス導入直後、反応ガス:
不活性ガス=2:8とする。反応ガス中、N2ガスとC
H4ガスの組成比は、1:1とし、この比率は、変えな
いものとする。試料ホルダー7に取り付けられた被処理
物は、ヒーター8により約500℃に加熱する。シャッ
ター11を開いて、電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸
発物(チタン)13を蒸発させ、イオン化電極10によ
りチタンをイオン化する。プラズマ中で、N2ガス及び
CH4ガスより窒素及び炭素をイオン化し、炭窒化チタ
ンの皮膜を形成する。
間層の被覆工程と連続で行い、反応容器6には、ガス導
入口14より反応ガスとしてH2ガス、N2ガス及びCH
4ガスを導入し、不活性ガスとして、Arガスを導入す
る。反応容器6のの内圧は、中間層を形成する時と同様
に、1.33×10-3Pa以下とする。また、反応ガス
と不活性ガスとの組成比は、ガス導入直後、反応ガス:
不活性ガス=2:8とする。反応ガス中、N2ガスとC
H4ガスの組成比は、1:1とし、この比率は、変えな
いものとする。試料ホルダー7に取り付けられた被処理
物は、ヒーター8により約500℃に加熱する。シャッ
ター11を開いて、電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸
発物(チタン)13を蒸発させ、イオン化電極10によ
りチタンをイオン化する。プラズマ中で、N2ガス及び
CH4ガスより窒素及び炭素をイオン化し、炭窒化チタ
ンの皮膜を形成する。
【0069】反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス
導入直後の反応ガス:不活性ガス=2:8から、徐々に
反応ガス濃度を増やし、約1時間後に反応ガス:不活性
ガス=5:5となるようにする。従って、この1時間の
間に、窒化チタンである表面層5中の窒素及び炭素の濃
度は徐々に増加する。一方、チタンの濃度は徐々に減少
する。従って、表面層5の内、基材1の側では、チタ
ン、炭素及び窒素の濃度が徐々に変化する傾斜構造を有
することになる。
導入直後の反応ガス:不活性ガス=2:8から、徐々に
反応ガス濃度を増やし、約1時間後に反応ガス:不活性
ガス=5:5となるようにする。従って、この1時間の
間に、窒化チタンである表面層5中の窒素及び炭素の濃
度は徐々に増加する。一方、チタンの濃度は徐々に減少
する。従って、表面層5の内、基材1の側では、チタ
ン、炭素及び窒素の濃度が徐々に変化する傾斜構造を有
することになる。
【0070】反応時間は被覆する膜厚により異なるが、
2μmの膜厚では約2時間として、2時間後にシャッタ
ー11を閉じた。後半の1時間は、反応ガス:不活性ガ
ス=5:5のまま一定とする。従って、表面層5の外側
の1μmの範囲では、窒素、炭素及びチタンの濃度は、
一定である。表面層5の膜厚は2μmとして説明した
が、これは、3μm程度の膜厚までが、好ましい。これ
以上厚くなると、基材1の表面から剥がれ易くなる。
2μmの膜厚では約2時間として、2時間後にシャッタ
ー11を閉じた。後半の1時間は、反応ガス:不活性ガ
ス=5:5のまま一定とする。従って、表面層5の外側
の1μmの範囲では、窒素、炭素及びチタンの濃度は、
一定である。表面層5の膜厚は2μmとして説明した
が、これは、3μm程度の膜厚までが、好ましい。これ
以上厚くなると、基材1の表面から剥がれ易くなる。
【0071】なお、ここで、拡散工程について説明す
る。中間チタン層の形成時の5分間と表面層5の形成時
の約2時間の間、被処理物は約500℃の温度にさらさ
れる。従って、この間、表面処理層3である浸炭層から
炭素が中間層の中に拡散し、チタンTiから炭化チタン
TiCに反応し、炭化チタンTiCが形成される。ここ
で、拡散される炭素の状態は、図3の炭素の濃度分布と
同様となる。即ち、基材1では、表面処理層3である浸
炭層を除き、炭素の濃度は、本来の基材1の材料である
工具鋼の炭素濃度であるが、浸炭層中では、浸炭処理に
より、炭素の濃度が高くなっている。更に、中間層4の
中にも、炭素が拡散処理により拡散し、基材1側が高
く、徐々に、減少する分布となっている。炭素の拡散領
域は、中間層4の厚みの内、基材側に約1/2の位置ま
でである。この拡散領域は、中間層4の厚みの内、基材
側に約2/3の位置までが好ましい。これ以上拡散領域
が厚くなると、中間層4と表面層5の密着力が低下す
る。
る。中間チタン層の形成時の5分間と表面層5の形成時
の約2時間の間、被処理物は約500℃の温度にさらさ
れる。従って、この間、表面処理層3である浸炭層から
炭素が中間層の中に拡散し、チタンTiから炭化チタン
TiCに反応し、炭化チタンTiCが形成される。ここ
で、拡散される炭素の状態は、図3の炭素の濃度分布と
同様となる。即ち、基材1では、表面処理層3である浸
炭層を除き、炭素の濃度は、本来の基材1の材料である
工具鋼の炭素濃度であるが、浸炭層中では、浸炭処理に
より、炭素の濃度が高くなっている。更に、中間層4の
中にも、炭素が拡散処理により拡散し、基材1側が高
く、徐々に、減少する分布となっている。炭素の拡散領
域は、中間層4の厚みの内、基材側に約1/2の位置ま
でである。この拡散領域は、中間層4の厚みの内、基材
側に約2/3の位置までが好ましい。これ以上拡散領域
が厚くなると、中間層4と表面層5の密着力が低下す
る。
【0072】なお、表面処理層3の形成方法として、浸
炭処理を行うものとして説明したが、この表面処理層3
は、イオン注入により炭素を注入するものであってもよ
い。この場合、表面処理層3の形成と、中間層4及び表
面層5の形成は別工程とする必要がある。浸炭処理を行
う場合には、同一反応容器内で、表面処理層の形成から
中間層の形成及び表面層の形成までを一貫して行うこと
ができ、作業工程上、処理時間が短縮できる。
炭処理を行うものとして説明したが、この表面処理層3
は、イオン注入により炭素を注入するものであってもよ
い。この場合、表面処理層3の形成と、中間層4及び表
面層5の形成は別工程とする必要がある。浸炭処理を行
う場合には、同一反応容器内で、表面処理層の形成から
中間層の形成及び表面層の形成までを一貫して行うこと
ができ、作業工程上、処理時間が短縮できる。
【0073】本実施例の効果は、同じく図4のグラフに
示されている。
示されている。
【0074】図4において、TiNCと記載されたもの
は、浸炭層を形成し、さらに、チタン中間層及び炭窒化
チタンの表面層を形成した図1に記載のパンチを用い
て、被加工材には、変形抵抗が大きく難加工材のJIS
規格SUS420J2の厚さ3.0mmの板材の塑性加
工打抜きにおける寿命を示している。
は、浸炭層を形成し、さらに、チタン中間層及び炭窒化
チタンの表面層を形成した図1に記載のパンチを用い
て、被加工材には、変形抵抗が大きく難加工材のJIS
規格SUS420J2の厚さ3.0mmの板材の塑性加
工打抜きにおける寿命を示している。
【0075】本実施例に係る高質皮膜を被覆したパンチ
では、寿命は、表面層に炭窒化チタンを被覆したもの
で、56,000ショットとなり、従来法より金型寿命
向上が確認された。
では、寿命は、表面層に炭窒化チタンを被覆したもの
で、56,000ショットとなり、従来法より金型寿命
向上が確認された。
【0076】56,000ショットで寿命となった理由
は、皮膜の剥離ではなく皮膜の摩耗であることが外観の
顕微鏡観察により確かめられた。このように、本実施例
による金型は、従来の金型に比べて金型寿命が2倍以上
延長することが明らかとなり、その結果、金型費用が低
減することや、型段取り回数やメンテナンス回数が少な
くなると共に塑性加工の安定生産や被加工物の品質の安
定化を促進するものである。
は、皮膜の剥離ではなく皮膜の摩耗であることが外観の
顕微鏡観察により確かめられた。このように、本実施例
による金型は、従来の金型に比べて金型寿命が2倍以上
延長することが明らかとなり、その結果、金型費用が低
減することや、型段取り回数やメンテナンス回数が少な
くなると共に塑性加工の安定生産や被加工物の品質の安
定化を促進するものである。
【0077】なお、本実施例では、金型に浸炭処理、チ
タン中間層及びチタン表面層の形成を行うものとした
が、工具に同様の処理を施してもよい。
タン中間層及びチタン表面層の形成を行うものとした
が、工具に同様の処理を施してもよい。
【0078】本実施例によれば、中間層の中に浸炭層か
ら炭素が拡散するため、基材と中間層の密着力が向上
し、また、表面層の中も、チタンの濃度が徐々に変化す
る傾斜構造となるため、中間層と表面層の密着力が向上
する。従って、基材と皮膜の密着力が向上する。
ら炭素が拡散するため、基材と中間層の密着力が向上
し、また、表面層の中も、チタンの濃度が徐々に変化す
る傾斜構造となるため、中間層と表面層の密着力が向上
する。従って、基材と皮膜の密着力が向上する。
【0079】従って、金型費用が低減し、型段取り回数
やメンテナンス回数が少なくなると共に塑性加工の安定
生産や被加工物の品質の安定化を促進する。
やメンテナンス回数が少なくなると共に塑性加工の安定
生産や被加工物の品質の安定化を促進する。
【0080】また、浸炭層形成から中間層及び表面層形
成まで、一貫して同一反応容器内で処理できるため、処
理時間が短縮できる。
成まで、一貫して同一反応容器内で処理できるため、処
理時間が短縮できる。
【0081】本発明のその他の実施例について図5を用
いて説明する。
いて説明する。
【0082】図5は、本発明のその他の実施例に係る被
処理物として、金属加工治具の中で工具としてのドリル
の側面図を示している。大きさは、φ8mm×100m
mである。基材1の材質は、工具鋼であり、その先端の
φ6mm×65mmの切削加工に用いる部分には、表面
皮膜2が形成されている。表面皮膜2のコーテイング範
囲は、最小65mmとしてある。
処理物として、金属加工治具の中で工具としてのドリル
の側面図を示している。大きさは、φ8mm×100m
mである。基材1の材質は、工具鋼であり、その先端の
φ6mm×65mmの切削加工に用いる部分には、表面
皮膜2が形成されている。表面皮膜2のコーテイング範
囲は、最小65mmとしてある。
【0083】この基材1への表面皮膜の形成は、同じく
図2に示すイオンプレーテイング装置を用いて行われ
る。ドリルの基材1は、反応容器6内の試料ホルダー7
に保持される。
図2に示すイオンプレーテイング装置を用いて行われ
る。ドリルの基材1は、反応容器6内の試料ホルダー7
に保持される。
【0084】最初に、基材1に、表面処理層3が形成さ
れる。この表面処理層は、窒化層であり、基材1への窒
化処理工程について説明する。
れる。この表面処理層は、窒化層であり、基材1への窒
化処理工程について説明する。
【0085】窒化処理工程おいて、反応容器6の内圧
は、ガス排出口15により調整して、1.33Pa×1
0-1以下とする。ガス導入口14より導入する反応ガス
として、H2ガスおよびN2ガスを使用し、不活性ガスと
して、Arガスを使用する。反応温度は500−550
℃とする。電子銃9によりグロー放電を発生させ、CH
4ガスから窒素イオンを分離し、窒素を基材1内に拡散
させる。この時の反応時間は2時間とする。この2時間
の反応時間で、0.1mm乃至0.2mmの表面処理層
3としての窒化層が形成される。
は、ガス排出口15により調整して、1.33Pa×1
0-1以下とする。ガス導入口14より導入する反応ガス
として、H2ガスおよびN2ガスを使用し、不活性ガスと
して、Arガスを使用する。反応温度は500−550
℃とする。電子銃9によりグロー放電を発生させ、CH
4ガスから窒素イオンを分離し、窒素を基材1内に拡散
させる。この時の反応時間は2時間とする。この2時間
の反応時間で、0.1mm乃至0.2mmの表面処理層
3としての窒化層が形成される。
【0086】次に、この窒化層3の上に形成される中間
層4の被覆工程について説明する。
層4の被覆工程について説明する。
【0087】ここでは、中間層4としてクロム中間層を
被覆する。このクロム中間層の被覆は、窒化層3の形成
に引き続いて反応容器6の中で行われる。反応容器6内
の反応ガスをガス排出口15より排出する上で、クロム
中間層の被覆工程において、ガス導入口14より不活性
ガスのArガスが導入される。反応容器6の内圧は、ガ
ス排出口15により調整して、1.33×10-3Pa以
下とする。るつぼ12内には、クロム中間層を形成する
ための、蒸発物13としてクロムを収納してある。シャ
ッター11を開き、電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸
発物(クロム)13を蒸発させ、イオン化電極10によ
りクロムをイオン化し、試料ホルダー7に保持された金
型の基材1の表面にクロム層をクロム中間層4として形
成する。このとき、試料ホルダー7に保持された被処理
物であるドリルは、ヒーター8により700℃に加熱す
る。700℃以上となると、形成されたクロム中間層4
の表面が粗くなり、好ましくない。中間層の膜厚を0.
1μmとするときの反応時間は5分とする。中間層の厚
さは、0.1μmが好ましい。これが、余り厚いと、基
材1との密着力が低下し、余り薄いと、中間層としての
役割を果たさなくなる。クロム中間層4の形成のための
反応時間の5分が経過した後に表面層を形成するための
反応ガスを流し始めた。
被覆する。このクロム中間層の被覆は、窒化層3の形成
に引き続いて反応容器6の中で行われる。反応容器6内
の反応ガスをガス排出口15より排出する上で、クロム
中間層の被覆工程において、ガス導入口14より不活性
ガスのArガスが導入される。反応容器6の内圧は、ガ
ス排出口15により調整して、1.33×10-3Pa以
下とする。るつぼ12内には、クロム中間層を形成する
ための、蒸発物13としてクロムを収納してある。シャ
ッター11を開き、電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸
発物(クロム)13を蒸発させ、イオン化電極10によ
りクロムをイオン化し、試料ホルダー7に保持された金
型の基材1の表面にクロム層をクロム中間層4として形
成する。このとき、試料ホルダー7に保持された被処理
物であるドリルは、ヒーター8により700℃に加熱す
る。700℃以上となると、形成されたクロム中間層4
の表面が粗くなり、好ましくない。中間層の膜厚を0.
1μmとするときの反応時間は5分とする。中間層の厚
さは、0.1μmが好ましい。これが、余り厚いと、基
材1との密着力が低下し、余り薄いと、中間層としての
役割を果たさなくなる。クロム中間層4の形成のための
反応時間の5分が経過した後に表面層を形成するための
反応ガスを流し始めた。
【0088】なお、このクロム中間層4の形成の間とこ
の後の表面層の被覆に要する約2時間の間に、表面処理
層3である窒化層から窒素がこのクロム中間層4内に拡
散するが、この点については、後述する。
の後の表面層の被覆に要する約2時間の間に、表面処理
層3である窒化層から窒素がこのクロム中間層4内に拡
散するが、この点については、後述する。
【0089】つぎに、窒化クロムの表面層5の被覆工程
について説明する。
について説明する。
【0090】表面層5の被覆工程においては、クロム中
間層の被覆工程と連続で行い、反応容器6には、ガス導
入口14より反応ガスとしてH2ガスおよびN2ガスを導
入し、不活性ガスとして、Arガスを導入する。反応容
器6のの内圧は、ガス排出口15により調整して、中間
層を形成する時と同様に、1.33×10-3Pa以下と
する。また、反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス
導入直後、反応ガス:不活性ガス=2:8とする。試料
ホルダー7に取り付けられた被処理物は、ヒーター8に
より約700℃に加熱する。シャッター11を開いて、
電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸発物(クロム)13
を蒸発させ、イオン化電極10によりクロムをイオン化
する。
間層の被覆工程と連続で行い、反応容器6には、ガス導
入口14より反応ガスとしてH2ガスおよびN2ガスを導
入し、不活性ガスとして、Arガスを導入する。反応容
器6のの内圧は、ガス排出口15により調整して、中間
層を形成する時と同様に、1.33×10-3Pa以下と
する。また、反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス
導入直後、反応ガス:不活性ガス=2:8とする。試料
ホルダー7に取り付けられた被処理物は、ヒーター8に
より約700℃に加熱する。シャッター11を開いて、
電子銃9を用いてるつぼ12内の蒸発物(クロム)13
を蒸発させ、イオン化電極10によりクロムをイオン化
する。
【0091】反応ガスと不活性ガスとの組成比は、ガス
導入直後の反応ガス:不活性ガス=2:8から、徐々に
反応ガス濃度を増やし、約1時間後に反応ガス:不活性
ガス=5:5となるようにする。従って、この1時間の
間に、表面層5中のNの濃度は徐々に増加する。一方、
クロムの濃度は徐々に減少する。従って、表面層5の
内、基材1の側では、クロム及び窒素の濃度が徐々に変
化する傾斜構造を有することになる。
導入直後の反応ガス:不活性ガス=2:8から、徐々に
反応ガス濃度を増やし、約1時間後に反応ガス:不活性
ガス=5:5となるようにする。従って、この1時間の
間に、表面層5中のNの濃度は徐々に増加する。一方、
クロムの濃度は徐々に減少する。従って、表面層5の
内、基材1の側では、クロム及び窒素の濃度が徐々に変
化する傾斜構造を有することになる。
【0092】反応時間は被覆する膜厚により異なるが、
2μmの膜厚では約2時間として、2時間後にシャッタ
ー11を閉じた。後半の1時間は、反応ガス:不活性ガ
ス=5:5のまま一定とする。従って、表面層5の外側
の1μmの範囲では、窒素及びクロムの濃度は、一定で
ある。表面層5の膜厚は2μmとして説明したが、これ
は、3μm程度の膜厚までが、好ましい。これ以上厚く
なると、基材1の表面から剥がれ易くなる。
2μmの膜厚では約2時間として、2時間後にシャッタ
ー11を閉じた。後半の1時間は、反応ガス:不活性ガ
ス=5:5のまま一定とする。従って、表面層5の外側
の1μmの範囲では、窒素及びクロムの濃度は、一定で
ある。表面層5の膜厚は2μmとして説明したが、これ
は、3μm程度の膜厚までが、好ましい。これ以上厚く
なると、基材1の表面から剥がれ易くなる。
【0093】なお、ここで、拡散工程について説明す
る。中間クロム層の形成時の5分間と表面層5の形成時
の約2時間の間、被処理物は約700℃の温度にさらさ
れる。従って、この間、表面処理層3である窒化層から
窒素が中間層の中に拡散し、クロムCrから窒化クロム
CrNに反応し、窒化クロムCrNが形成される。ここ
で、拡散される窒素の状態は、基材1では、表面処理層
3である窒化層を除き、窒素の濃度は、0であるが、窒
化層中では、窒化処理により、窒素の濃度が高くなって
いる。更に、中間層4の中にも、窒素が拡散処理により
拡散し、基材1側が高く、徐々に、減少する分布となっ
ている。窒素の拡散領域は、中間層4の厚みの内、基材
側に約1/2の位置までである。この拡散領域は、中間
層4の厚みの内、基材側に約2/3の位置までが好まし
い。これ以上拡散領域が厚くなると、中間層4と表面層
5の密着力が低下する。
る。中間クロム層の形成時の5分間と表面層5の形成時
の約2時間の間、被処理物は約700℃の温度にさらさ
れる。従って、この間、表面処理層3である窒化層から
窒素が中間層の中に拡散し、クロムCrから窒化クロム
CrNに反応し、窒化クロムCrNが形成される。ここ
で、拡散される窒素の状態は、基材1では、表面処理層
3である窒化層を除き、窒素の濃度は、0であるが、窒
化層中では、窒化処理により、窒素の濃度が高くなって
いる。更に、中間層4の中にも、窒素が拡散処理により
拡散し、基材1側が高く、徐々に、減少する分布となっ
ている。窒素の拡散領域は、中間層4の厚みの内、基材
側に約1/2の位置までである。この拡散領域は、中間
層4の厚みの内、基材側に約2/3の位置までが好まし
い。これ以上拡散領域が厚くなると、中間層4と表面層
5の密着力が低下する。
【0094】なお、表面処理層3の形成方法として、窒
化処理を行うものとして説明したが、この表面処理層3
は、イオン注入により窒素を注入するものであってもよ
い。この場合、表面処理層3の形成と、中間層4及び表
面層5の形成は別工程とする必要がある。窒化処理を行
う場合には、同一反応容器内で、表面処理層の形成から
中間層の形成及び表面層の形成までを一貫して行うこと
ができ、作業工程上、処理時間が短縮できる。
化処理を行うものとして説明したが、この表面処理層3
は、イオン注入により窒素を注入するものであってもよ
い。この場合、表面処理層3の形成と、中間層4及び表
面層5の形成は別工程とする必要がある。窒化処理を行
う場合には、同一反応容器内で、表面処理層の形成から
中間層の形成及び表面層の形成までを一貫して行うこと
ができ、作業工程上、処理時間が短縮できる。
【0095】本実施例によれば、中間層の中に窒化層か
ら窒素が拡散するため、基材と中間層の密着力が向上
し、また、表面層の中も、クロム及び窒素の濃度が徐々
に変化する傾斜構造となるため、中間層と表面層の密着
力が向上する。従って、基材と皮膜の密着力が向上す
る。
ら窒素が拡散するため、基材と中間層の密着力が向上
し、また、表面層の中も、クロム及び窒素の濃度が徐々
に変化する傾斜構造となるため、中間層と表面層の密着
力が向上する。従って、基材と皮膜の密着力が向上す
る。
【0096】従って、工具寿命が向上する。
【0097】また、窒化層形成から中間層及び表面層形
成まで、一貫して同一反応容器内で処理できるため、処
理時間が短縮できる。
成まで、一貫して同一反応容器内で処理できるため、処
理時間が短縮できる。
【0098】なお、上述の実施例では、工具に窒化処
理、クロム中間層及びクロム表面層の形成を行うものと
したが、これは、塑性加工用金型に適用してもよい。
理、クロム中間層及びクロム表面層の形成を行うものと
したが、これは、塑性加工用金型に適用してもよい。
【0099】また、窒化表面処理を行った基材の表面
は、滑らかであるため、その上に形成したクロム中間層
やクロム表面層も滑らかであるため、公差の厳しい金型
に、例えば、公差が±3/1000のようなものに適用
する場合には好適である。
は、滑らかであるため、その上に形成したクロム中間層
やクロム表面層も滑らかであるため、公差の厳しい金型
に、例えば、公差が±3/1000のようなものに適用
する場合には好適である。
【0100】なお、表面処理層、中間層及び表面層にお
ける元素の組合せとしては、次のものが上がられる。
ける元素の組合せとしては、次のものが上がられる。
【0101】1)表面処理層:窒化層若しくは窒素イオ
ン注入、中間層:チタン、表面層:窒化チタン若しくは
炭窒化チタン 2)表面処理層:浸炭層若しくは炭素イオン注入、中間
層:クロム、表面層:窒化クロム これらの実施例についても、基材と中間層の密着力が向
上し、また、中間層と表面層の密着力が向上するため、
金型や工具の寿命を向上できる。
ン注入、中間層:チタン、表面層:窒化チタン若しくは
炭窒化チタン 2)表面処理層:浸炭層若しくは炭素イオン注入、中間
層:クロム、表面層:窒化クロム これらの実施例についても、基材と中間層の密着力が向
上し、また、中間層と表面層の密着力が向上するため、
金型や工具の寿命を向上できる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、表面皮膜を有する金属
加工治具の表面皮膜の密着力の向上することができる。
加工治具の表面皮膜の密着力の向上することができる。
【0103】また、本発明によれば、金属加工治具の表
面皮膜形成方法により、密着力の向上した表面皮膜を容
易に形成できる。
面皮膜形成方法により、密着力の向上した表面皮膜を容
易に形成できる。
【図1】本発明の一実施例を適用した高耐久金型の側面
図である。
図である。
【図2】本発明の一実施例の実施のために用いるイオン
プレーテイング装置の構成図である。
プレーテイング装置の構成図である。
【図3】本発明の一実施例を適用した高耐久性金型の表
面皮膜付近の模式図である。
面皮膜付近の模式図である。
【図4】本発明の一実施例の効果を従来法と対比して示
すグラフである。
すグラフである。
【図5】本発明のその他の実施例を適用した工具の側面
図である。
図である。
1……基材 2……皮膜 3……表面処理層 4……中間層 5……表面層 6……反応容器 7……試料ホルダー 8……ヒーター 9……電子銃 10……イオン化電極 11……シャッター 12……るつぼ 13……蒸発物(チタン) 14……ガス導入口 15……ガス排出口
Claims (10)
- 【請求項1】 基材の表面に表面皮膜を有する金属加工
治具において、上記基材の表面に炭素若しくは窒素を拡
散され若しくは注入された表面処理層と、この表面処理
層の上にチタン若しくはクロムを被覆された中間層と、
この中間層の上にチタン若しくはクロムの化合物を傾斜
構造にて形成された表面層とを有し、更に、上記表面処
理層中の炭素若しくは窒素を上記中間層に拡散させたこ
とを特徴とする金属加工治具。 - 【請求項2】 請求項1記載の金属加工治具において、
上記表面層であるチタン若しくはクロムの化合物は、窒
化チタン、窒化クロム又は炭窒化チタンのいづれかであ
ることを特徴とする金属加工治具。 - 【請求項3】 請求項1記載の金属加工治具において、
上記表面処理層は、直流グロー放電を用いて形成された
浸炭層であることを特徴とする金属加工治具。 - 【請求項4】 請求項1記載の金属加工治具において、
上記表面処理層は、直流グロー放電を用いて形成された
窒化層であることを特徴とする金属加工治具。 - 【請求項5】 請求項1記載の金属加工治具において、
上記表面処理層は、炭素若しくは窒素をイオン注入され
たイオン注入層であることを特徴とする金属加工治具。 - 【請求項6】 請求項1記載の金属加工治具において、
上記表面層の傾斜構造は、物理蒸着法により反応ガス濃
度を徐々に変えながら形成することを特徴とする金属加
工治具。 - 【請求項7】 基材の表面に表面皮膜を形成する金属加
工治具の表面皮膜形成方法において、上記基材の表面に
炭素若しくは窒素を拡散し若しくは注入して表面処理層
を形成する工程と、この表面処理層の上にチタン若しく
はクロムを被覆して中間層を形成する工程と、この中間
層の上に反応ガスの濃度を徐々に変えながらチタンの窒
化物若しくは炭窒化物又はクロムの窒化物を傾斜構造に
て形成して表面層を形成する工程と、上記中間層に上記
表面処理層から炭素若しくは窒素を拡散させる工程とを
有する金属加工治具の表面皮膜形成方法。 - 【請求項8】 請求項7記載の金属加工治具の表面皮膜
形成方法において、上記表面層であるチタン若しくはク
ロムの化合物は、窒化チタン、窒化クロム又は炭窒化チ
タンのいづれかで形成されていることを特徴とする金属
加工治具の表面皮膜形成方法。 - 【請求項9】 請求項7記載の金属加工治具の表面皮膜
形成方法において、上記表面処理層は、直流グロー放電
を用いてを形成された浸炭層又は窒化層であることを特
徴とする金属加工治具の表面皮膜形成方法。 - 【請求項10】 請求項7記載の金属加工治具の表面皮
膜形成方法において、上記表面処理層は、炭素若しくは
窒素をイオン注入されたイオン注入層であることを特徴
とする金属加工治具の表面皮膜形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP337495A JPH08193261A (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 金属加工治具及びその表面皮膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP337495A JPH08193261A (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 金属加工治具及びその表面皮膜形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08193261A true JPH08193261A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=11555584
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP337495A Pending JPH08193261A (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 金属加工治具及びその表面皮膜形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08193261A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001247369A (ja) * | 2000-03-01 | 2001-09-11 | Kyocera Corp | 切削工具およびその製造方法 |
| JP2002088463A (ja) * | 2000-07-12 | 2002-03-27 | Osaka Prefecture | チタン金属の表面処理方法 |
| CN116288141A (zh) * | 2023-03-03 | 2023-06-23 | 南京航空航天大学 | 一种类气门盘复杂型面表面梯度陶瓷层及其制备方法 |
| KR102906154B1 (ko) * | 2025-09-15 | 2025-12-31 | (주)플로원 | 다중 침투형 복합내마모층이 구비된 장치 |
-
1995
- 1995-01-12 JP JP337495A patent/JPH08193261A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001247369A (ja) * | 2000-03-01 | 2001-09-11 | Kyocera Corp | 切削工具およびその製造方法 |
| JP2002088463A (ja) * | 2000-07-12 | 2002-03-27 | Osaka Prefecture | チタン金属の表面処理方法 |
| CN116288141A (zh) * | 2023-03-03 | 2023-06-23 | 南京航空航天大学 | 一种类气门盘复杂型面表面梯度陶瓷层及其制备方法 |
| KR102906154B1 (ko) * | 2025-09-15 | 2025-12-31 | (주)플로원 | 다중 침투형 복합내마모층이 구비된 장치 |
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