JPH0819368B2 - プラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物 - Google Patents

プラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物

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JPH0819368B2
JPH0819368B2 JP2210073A JP21007390A JPH0819368B2 JP H0819368 B2 JPH0819368 B2 JP H0819368B2 JP 2210073 A JP2210073 A JP 2210073A JP 21007390 A JP21007390 A JP 21007390A JP H0819368 B2 JPH0819368 B2 JP H0819368B2
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resin
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信義 宮田
稔 星野
孝明 上寺
田人 西村
俊一 佐野
壌治 北國
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石油公団
社団法人日本塗料工業会
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はプラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物
に係り、さらに詳しくはプラスチック溶射塗膜との密着
性に優れ、特に海洋構造物等に適用した際、溶射塗膜損
傷部の耐食性を大巾に向上させうるプライマー組成物に
関するものである。
従来技術 金属基材に対し、ポリエチレン粉末、ナイロン粉末な
ど高分子化合物の粉末を溶射被覆する所謂プラスチック
溶射技術は古くから注目され、プラスチック皮膜のクラ
ック発生や、皮膜剥離などを解決するため、プラスチッ
ク材料の改善や、また金属基材を予熱することなくプラ
スチック粉末を大型基材に対しても適用可能とするため
の溶射技術の開発が進められてきた。その結果、今日に
おいてはポリエチレン、EVA、エポキシ、ポリブテン、
フッ素樹脂等多くの樹脂粉体からなる溶射塗料や、ポリ
クロロプレン、ウレタン樹脂あるいはエポキシ樹脂の常
温液状の接着性プライマーを基材上に適用した後、溶射
塗料を溶射する技術(例えば特開昭60−153968、同60−
153969号)が確立され、各種塗装分野で注目を集めてい
る。というのもプラスチック溶射においては通常の塗料
と異なり、より高分子量の合成樹脂を使用することがで
き、これを加熱溶射で皮膜形成させるので、塗膜物性と
して機械的強度、耐水性、耐衝撃性等に優れたものが得
られること、溶射機の改善によって作業効率の良い塗装
法が出現し、造膜方法が容易になったこと、金属基材に
対する付着性が比較的悪い欠点も、接着性プライマーの
開発により克服されたことが大いにプラスチック溶射技
術の発展に寄与しているからにほかならない。
しかしながら、プラスチック皮膜で完全に被覆された
状態では耐水性、耐候性あるいは腐食性物質の遮断性に
優れ、耐食性も期待できるが、海洋構造物等機械的物理
衝撃により皮膜が損傷を受け易い被塗物の場合、損傷部
位からの腐食や、塗膜の剥離が容易に生じ、耐食性、付
着性双方の問題が解決されぬため、海上橋、海上空港、
石油ガス掘削プラットホーム、リグ、海上施設、プラン
ト、アクアポリス、海底パイプ、浮防波堤、船舶等の所
謂海洋構造物に対するプラスチック溶射はかえりみられ
なかったのが現況である。
また、プラスチック溶射皮膜の鉄鋼面に対する付着性
を良好ならしめるため開発されてきた従来のプライマー
は、基材を予め加熱することなく、溶射塗膜の付着性を
確保する目的にのみ留意し、開発されたものであるた
め、溶射塗膜損傷部の腐食や、耐水性が解消されていな
いし、また、ポリクロロプレン系プライマーの如く、塩
素系樹脂では溶射時の熱により分解して、容易に脱塩酸
を生じ、鋼材の耐食性にはかえって不利に作用する問題
もかかえていた。
発明が解決しようとする問題点 そこで、プラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物
であって、溶射塗膜及び基材との密着性に優れ、海洋構
造物など溶射塗膜の損傷を受け易い基材に適用された場
合も、塗膜剥離による耐食性、耐水性の劣化を生じるこ
とがなく、塩素系樹脂に基づく溶射時の耐食性劣化の問
題もないプライマー組成物を提供することが本発明の主
目的の一つである。また、特に海洋構造物に対するプラ
スチック溶射を可能ならしめ、耐衝撃性に優れたプラス
チック溶射塗膜用のプライマー組成物を提供することも
発明目的の一つである。さらにまた海洋構造物では、通
常10〜15年といった長期間の耐久性のある被覆が要求さ
れるが、かかる長期間の水没に耐え、プラスチック溶射
塗膜の本来的に具備する機械的強度、耐衝撃性、腐食物
質遮断性を十分発揮せしめうるプライマー組成物を提供
することも発明目的の一つである。
問題点を解決するための手段 本発明に従えば、上記発明目的が 主成分として、式 (式中nとmは夫々の繰り返し単位の数を表す整数で、
n:m=1:1〜1:9)で表される分子量200,000〜800,000ア
クリロニトリルブタジエン樹脂とイオウもしくはイオウ
化合物を重量比で100:0.2〜100:10の割合で含有してな
るプラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物により達
成せられる。
尚、本発明において使用せる「プラスチック溶射塗膜
用」なる語は、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、
ポリエチレン、ポリアミド、エチレンメタクリル酸共重
合物、ナイロン、ポリブテン、エポキシ樹脂、フッ素樹
脂等の樹脂粉体からなる従来公知の溶射塗料をプロパン
/空気、アセチレン/酸素等の火炎を用い、溶射塗装し
て、プラスチック塗膜を形成せしめる目的で、その前段
処理として用いられることを意図せるものである。
本発明にかかるプライマー組成物は、主成分として、
(式中nとmは夫々の繰り返し単位の数を表す整数で、
n:m=1:1〜1:9)で表される分子量200,000〜800,000ア
クリロニトリルブタジエン共重合体の樹脂と該樹脂の加
硫化剤として知られるイオウもしくはイオウ化合物とを
100:0.2〜100:10の重量比で含有してなるものである。
上記のアクリロニトリルブタジエン共重合体樹脂はブ
タジエンと10〜50%のアクリロニトリルとの共重合体
で、ブタジエンアクリロニトリルゴムとして知られる合
成ゴムの1種であるが、溶剤に可溶性で分子量の比較的
低い共重合体は付着強度が小さいため、イオウもしくは
イオウ化合物などの加硫化剤を加え、加熱により加硫化
させることにより、接着剤、セメント分野等で実用に供
されてきた。
しかしながら、塗料分野では塗膜外観、塗膜性能等の
点からこのような合成ゴムを下塗り、中塗りなどとして
利用することは、試みられてこなかった。
本発明者らはアクリロニトリルブタジエン共重合体で
比較的低分子量の液状組成物が熱に対する安定性に優
れ、鉄面、ジンクリッチペイントとの付着性も良好であ
ること、加硫化剤と組み合わせ、プラスチック溶射時の
高温加熱により加硫化され、付着強度が大巾に増大する
こと、EVA、ポリエチレン等のプラスチック溶射塗膜と
の付着性も極めて良好であること、溶射時の高温加熱、
例えば80〜200℃においても熱分解を生じないこと、加
硫ゴム自体、耐衝撃性、密着性に優れていること、従っ
てプラスチック溶射塗膜用のプライマー、特に海洋構造
物用のプラスチック溶射塗膜に対するプライマーとして
理想的なものであることを知り、本発明を完成した。
アクリロニトリルブタジエン樹脂は、このように分子
量200,000〜800,000程度のものが好都合に使用せられ、
例えばJSR N250S(日本合成ゴム(株)製)、ニトリル
ゴム、ブナーN等の市販品が用いられる。尚、アクリロ
ニトリルブタジエン共重合体にごく少量の第3の単量体
を共重合させたものも、アクリロニトリルブタジエン共
重合体の特性を大巾に変えぬ限り使用可能である。
本発明のプライマー組成物で使用せられる加硫化剤は
通常アクリロニトリルブタジエン樹脂の加硫目的に使用
せられるイオウあるいはイオウ化合物であり、例えばイ
オウ;テトラメチルイウラムサルファイド、テトラブチ
ルチウラムジサルファイド等のチウラム類;2−メチルカ
プトベンゾチアゾール、ジベンゾチアゾールジサルファ
イド等のチアゾール化合物;ジンクジエチルジチオカー
バメイト等のジチオカーバメイト類;塩化イオウ、二酸
化イオウ;モルホリンジサルファイド、アルキルフェノ
ールジサルファイド等のジサルファイド類等が好適に用
いられる。
既に述べた如くアクリロニトリルブタジエン樹脂単独
ではプライマーの強度が弱く、衝撃等の外力にあうと、
溶射塗膜の付着性に劣り、剥離を生じる。イオウもしく
は化合物からなる加硫化剤を併用すると、溶射時の熱に
よりアクリロニトリルブタジエン樹脂の加硫化が生じ、
プラスチック溶射塗膜との付着力が大巾に向上する。こ
の場合、加硫化剤の量が少量、例えば樹脂100部に対
し、0.2部未満では加硫化目的ならびに付着力増強効果
が期待できず、機械的強度も不足するし、他方10部をこ
えると加硫化が進みすぎ、かえって耐衝撃性が劣化す
る。従って加硫化剤の量はアクリロニトリルブタジエン
樹脂100重量部に対し、0.2〜10重量部、好ましくは1〜
7重量部の範囲内とすべきである。
この様に本発明にかかるプライマー組成物は上記割合
でのアクリロニトリルブタジエン樹脂とイオウもしくは
イオウ化合物を必須成分として含み、鋼材もしくはジン
クリッチペイント塗装鋼材に対し、通常のハケ刷り、ロ
ーラ塗装、エアースプレー、エアレススプレーで塗装さ
れ、プラスチック溶射塗膜を溶射法で適用する際にアク
リロニトリルブタジエン樹脂の加硫化が行われ、プラス
チック溶射塗膜との付着性、付着強度が大巾に増大せし
められ、没水条件下で塗膜の健全部や損傷部での極めて
優れた塗膜密着性、耐水性等により長期間の安定した耐
食性を得ることができる。
尚、本発明のプライマー組成物には、上記の必須成分
以外に、所望により各種のプライマー塗料添加剤を添加
することができ、例えば100℃前後で軟化する樹脂の粘
着性付与剤、例えばロジン、エステルガム、ポリテルペ
ン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、テルペンフェノ
ール樹脂等;防錆顔料、例えばリン酸亜鉛、シアナミド
鉛、クロム酸ストロンチウム、ジンククロメート等;着
色顔料、例えば軟化チタン、カーボン、酸化鉄、フタロ
シアニンブルー等;体質顔料、例えば沈降性硫酸バリウ
ム、クレー、タルク、炭酸カルシウム等;溶剤(アクリ
ロニトリルブタジエンを溶解し、塗料形態にするための
溶剤)例えば、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、エチレンジクロライド、メチルグリコール酢酸エス
テル等;分散剤、表面調製剤、増粘剤、沈降防止剤その
他の塗料添加剤として知られているものなどがあげられ
る。
本発明にかかるプライマー組成物は適度の粘度に溶剤
等で調整されたあと、鋼材に直接あるいはジシクリッチ
ペイント塗装後の鋼材にローラー、刷毛塗り、エアース
プレー、エアレススプレー等の常法で適用され常温乾燥
のあと、プラスチック溶射塗装に供される。
プラスチック溶射時の熱により、プライマー組成物は
アクリロニトリルブタジエン樹脂の加硫化により、該樹
脂の付着力が大巾に増大せしめられ、プラスチック塗膜
が強固に結着せしめられ、海洋構造物の没水部において
も、流木、船舶等の衝突で生じた損傷部の塗膜ハガレが
防止され、信頼性の高い防食性、耐水性等が得られ、ま
たプラスチック塗膜の優れた特性を長期間にわたり保持
せしめることが可能である。
以下、実施例により本発明を説明する。
尚、下記実施例、比較例において、特にことわりなき
限り、部とあるは重量部を表す。
実施例1 アクリロニトリルブタジエン樹脂(JSR N250S、日本
合成ゴム(株)製、前記一般式中n:m=1:4、分子量500,
000)15.0部をトルエン4.1部とメチルエチルケトン80.0
部の混液に溶解し、攪拌下にテトラメチルチウラムサル
ファイド0.4部とジシククロメートZTO(キクチ色素工業
(株)製)0.5部を添加し、ディスパーで均一に攪拌混
合し、プライマー組成物(1)を得た。
比較例1 アクリロニトリルブタジエン樹脂(JSR N250S)15
部、ジンククロメートZTO0.5部およびメチルエチルケト
ン84.5部を用い、実施例1の方法に準じ、比較用のプラ
イマー組成物(2)を得た。
比較例2 アクリロニトリルブタジエン樹脂(JSR N250S)15.0
部、テトラメチルチウラムジサルファイド1.6部、ジン
ククロメートZTO0.5部、トルエン4.9部およびメチルエ
チルケトン78.0部を用い、実施例1と同様方法で、加硫
化剤の添加量が過剰である比較用のプライマー組成物
(3)を得た。
実施例2 アクリロニトリルブタジエン樹脂(JSR N250S)15.0
部、テトラメチルチウラムジサルファイド0.4部、ロジ
ンエステル(荒川化学工業(株)製)6.5部、ジシクク
ロメートZTO0.5部、トルエン7.6部およびメチルエチル
ケトン70.0部を用い、実施例1の方法に準じ、プライマ
ー組成物(4)を得た。
比較例3 クロロプレン(ネオプレンWHV、昭和電工デュポン社
製)15.0部、ロジンエステル6.5部、ジンククロメートZ
TO0.5部、トルエン8.0部、メチルエチルケトン70.0部を
用い、実施例1の方法に準じ、本発明外の比較用プライ
マー組成物(5)を得た。
上記実施例および比較例のプライマー組成物を用い、
下記のごとく塗装、プラスチック溶射を実施し、各プラ
イマーの評価を行った。
サンドブラスト処理鋼板(スウェーデン規格Sa3.0)
にニッペジンキー8000(有機ジンクリッチペイント、日
本ペイント社製)をエアレススプレー法で乾燥膜厚10〜
15μに塗装し、常温乾燥(20℃、16時間放置)により、
試供板を作った。
次に、各実施例および比較例で得られたプライマー組
成物をエアースプレー法により乾燥膜厚30〜50μに塗装
し、20℃で16時間乾燥させた。
その後、溶射塗料として、(A)デュミランC−1570
(変性エチレン酢ビ粉体、武田薬品(株)製)あるい
は、(B)ハイミラン1702(エチレンメタクリル酸アイ
オノマー粉体、三井デュポン(株)製)のいづれかを、
プラスチック溶射機(CT−300、日本コーテック社製)
で、プロパン/空気混合比=1/18の火炎を用い溶射し、
1500〜2000μの溶射塗膜を作った。
尚、比較目的で比較例4ではプライマーを適用するこ
となく、ジンクリッチペイント塗膜に直接、溶射塗料を
適用した。
上記塗板について耐食性、耐衝撃性、付着性を下記方
法により試験し、その結果を第1表に示した。
試験方法ならびに評価基準 耐食性: (A)塩化噴霧試験: 7×15cmの試験板中央にナイフカッターで素地に達す
るまで、長さ5cmのカットを入れ、20℃、3%食塩水を1
000時間噴霧し、カット部片側の剥離巾(mm)を測定し
た。表中、剥離巾が20以上とあるは、塗膜の全面剥離を
意味する。
(B)塩水浸漬試験: (A)と同様、ナイフカッターでナットを入れた試験板
を40℃、3%の食塩水中に3ケ月間浸漬し、カット部片
側の剥離巾(mm)を測定した。
(C)耐電防試験(カソード剥離試験) (A)と同様ナイフカッターでカットを入れた試験板を
用い、20℃、3%食塩水中、該試験板を亜鉛結線し、3
ケ月間浸漬保持した後、カット部片側の剥離巾(mm)を
測定した。
耐衝撃性: (D)耐衝撃試験: ガードナー式中衝撃試験機を用い、1kgの撃心を1mの
高さから落下させ、塗膜下の剥離が生じれば×、生じな
い場合を○とした。
付着性: (E)試験塗板にカットを入れることなく、(B)と同
条件下での食塩水浸漬試験を実施する前と、実施した後
の健全部塗膜の付着力をアドヒージョンテスター(エル
コメーター社製)で測定した。付着力20kg/cm2以上を合
格○とし、それ以下を不合格×とした。
フロントページの続き (72)発明者 上寺 孝明 東京都港区元赤坂1丁目5番26号 社団法 人日本塗料工業会内 (72)発明者 西村 田人 東京都港区元赤坂1丁目5番26号 社団法 人日本塗料工業会内 (72)発明者 佐野 俊一 東京都港区元赤坂1丁目5番26号 社団法 人日本塗料工業会内 (72)発明者 北國 壌治 大阪府大阪市城東区諏訪4丁目3番 3― 704号 (56)参考文献 特開 昭49−113830(JP,A) 特公 昭53−5045(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分として、式 (式中nとmは夫々の繰り返し単位の数を表す整数で、
    n:m=1:1〜1:9)で表される分子量200,000〜800,000ア
    クリロニトリルブタジエン樹脂と、イオウもしくはイオ
    ウ化合物を重量比で100:0.2〜100:10の割合で含有して
    なるプラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物
  2. 【請求項2】イオウ化合物がチウラムサルファイド、チ
    アゾール化合物、ジチオカーバメイト、塩化イオウ、ジ
    サルファイド化合物からなる群から選ばれる少なくとも
    1種である請求項第1項記載の組成物
JP2210073A 1990-08-07 1990-08-07 プラスチック溶射塗膜用のプライマー組成物 Expired - Lifetime JPH0819368B2 (ja)

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