JPH0819497B2 - タービン羽根の製造方法 - Google Patents
タービン羽根の製造方法Info
- Publication number
- JPH0819497B2 JPH0819497B2 JP62211464A JP21146487A JPH0819497B2 JP H0819497 B2 JPH0819497 B2 JP H0819497B2 JP 62211464 A JP62211464 A JP 62211464A JP 21146487 A JP21146487 A JP 21146487A JP H0819497 B2 JPH0819497 B2 JP H0819497B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- turbine blade
- hardness
- adhered
- alloy
- piece
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、タービン羽根の製造方法にかかり、特に
タービン羽根の前縁部に被着される防食片(エロージョ
ンシールド)の延性、靭性等の特性および防食片被着後
の被着部分の硬度性を、従来よりも一段と向上させたタ
ービン羽根の製造方法に関する。
タービン羽根の前縁部に被着される防食片(エロージョ
ンシールド)の延性、靭性等の特性および防食片被着後
の被着部分の硬度性を、従来よりも一段と向上させたタ
ービン羽根の製造方法に関する。
(従来の技術) 蒸気タービンでは、蒸気エネルギをあますところなく
活用した高出力化が求められており、必然的にタービン
羽根もそのエネルギをあますところなく活用する点から
長翼化する傾向にある。
活用した高出力化が求められており、必然的にタービン
羽根もそのエネルギをあますところなく活用する点から
長翼化する傾向にある。
従来、この種の材質は、12Cr鋼が適用されていたが、
この12Cr鋼では重量的に重いために、タービン羽根が回
転する際に生起する遠心力がきわめて高く、強度上、厳
しい設計が強いられていた。また、蒸気は、タービン羽
根の後流段落部に向かって流れるにつれて微細な水滴が
あらわれることもあって、タービン羽根の前縁部には浸
食防止として機能する防食片(エロージョンシールド)
を被着していた。
この12Cr鋼では重量的に重いために、タービン羽根が回
転する際に生起する遠心力がきわめて高く、強度上、厳
しい設計が強いられていた。また、蒸気は、タービン羽
根の後流段落部に向かって流れるにつれて微細な水滴が
あらわれることもあって、タービン羽根の前縁部には浸
食防止として機能する防食片(エロージョンシールド)
を被着していた。
しかしながら、従来、タービン羽根材として適用され
ている12Cr鋼では、上述遠心力の点を考えると、設計上
必ずしも好ましくなく、従来材質よりも一段と軽く、く
わえて耐食性の高いチタン合金が見直され、実機適用へ
の検討が進められている。
ている12Cr鋼では、上述遠心力の点を考えると、設計上
必ずしも好ましくなく、従来材質よりも一段と軽く、く
わえて耐食性の高いチタン合金が見直され、実機適用へ
の検討が進められている。
ところが、チタン合金といえども、微細な水滴を含む
蒸気には長年使用による耐食の点で抗しきれず、やはり
タービン羽根の前縁部に防食片を被着する検討が進めら
れている。この場合、チタン合金製タービン羽根の前縁
部に、従来から使用されている防食片(硬度Hvが約500
のCo基合金)を被着しようにもその合金鋼の特性と互い
に異にするので、従来とおりの被着法では問題がある。
蒸気には長年使用による耐食の点で抗しきれず、やはり
タービン羽根の前縁部に防食片を被着する検討が進めら
れている。この場合、チタン合金製タービン羽根の前縁
部に、従来から使用されている防食片(硬度Hvが約500
のCo基合金)を被着しようにもその合金鋼の特性と互い
に異にするので、従来とおりの被着法では問題がある。
このため、チタン合金製タービン羽根に対して、防食
片の材質としては、同じくチタン合金の中で、熱処理に
よって硬化できるβ形チタン合金、例えばTi−15Mo−5Z
rの適用を検討しつつある。
片の材質としては、同じくチタン合金の中で、熱処理に
よって硬化できるβ形チタン合金、例えばTi−15Mo−5Z
rの適用を検討しつつある。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上記β形チタン合金は熱処理ができる利便
性はあるものの、硬度および耐食性の点では従来適用の
防食片には、はるかにおよばない。しかも防食片をター
ビン羽根の前縁部に被着する際、その被着部分は熱処理
による硬化後の延性、靭性が極端に低下し、タービン羽
根の前縁部に被着するには一抹の不安がある。
性はあるものの、硬度および耐食性の点では従来適用の
防食片には、はるかにおよばない。しかも防食片をター
ビン羽根の前縁部に被着する際、その被着部分は熱処理
による硬化後の延性、靭性が極端に低下し、タービン羽
根の前縁部に被着するには一抹の不安がある。
そこで、この発明は、防食片自身の特性および防食片
のタービン羽根への被着にかかる上記不具合な点を考慮
して一段と高い硬度にして耐食性に富み、しかも延性・
靭性を兼ね備えたタービン羽根の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
のタービン羽根への被着にかかる上記不具合な点を考慮
して一段と高い硬度にして耐食性に富み、しかも延性・
靭性を兼ね備えたタービン羽根の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
(問題点を解決するための手段と作用) この発明は、上記目的を達成するために、チタン炭化
物の粉末に、重量比で、Cr7〜25%,Ni1〜10%,Co1〜15
%,Mo0.5〜10%,Al0.5〜2.5%,Ti0.5〜2.5%,Cu0.5〜2.
5%,C0.1〜1.5%,残部Feおよび付随的不純物よりなる
マトリックス合金のアルゴンアトマイズ粉末を混合し、
混合の際、上記チタン炭化物の粉末を全体体積比で30〜
60%、上記マトリックス合金のアルゴンアトマイズ粉末
を全体体積比で40〜70%になるように調整した混合物を
焼結後、ホットアイソスタティックプレス処理工程によ
り成形したタービン羽根の防食片を、タービン羽根の前
縁部に被着し、しかる後、その被着部分を温度範囲500
〜800℃で熱処理することを特徴とする。
物の粉末に、重量比で、Cr7〜25%,Ni1〜10%,Co1〜15
%,Mo0.5〜10%,Al0.5〜2.5%,Ti0.5〜2.5%,Cu0.5〜2.
5%,C0.1〜1.5%,残部Feおよび付随的不純物よりなる
マトリックス合金のアルゴンアトマイズ粉末を混合し、
混合の際、上記チタン炭化物の粉末を全体体積比で30〜
60%、上記マトリックス合金のアルゴンアトマイズ粉末
を全体体積比で40〜70%になるように調整した混合物を
焼結後、ホットアイソスタティックプレス処理工程によ
り成形したタービン羽根の防食片を、タービン羽根の前
縁部に被着し、しかる後、その被着部分を温度範囲500
〜800℃で熱処理することを特徴とする。
この発明にかかるタービン羽根の製造方法では、チタ
ン炭化物の粉末に、マトリックス合金のアルゴンアトマ
イズ粉末を混合させ、その際、チタン炭化物の粉末を全
体体積比で30〜60%、マトリックス合金のアルゴンアト
マイズ粉末を全体体積比で40〜70%になるように調整し
て焼結し、その焼結体を成形加工した防食片を、タービ
ン羽根の前縁部に被着後、その被着部分を温度範囲500
〜800℃で熱処理したものであるから、防食片自身は従
来よりも延性・靭性に富む一方、タービン羽根への防食
片被着後の被着部分の硬度性も従来に較べ向上する。
ン炭化物の粉末に、マトリックス合金のアルゴンアトマ
イズ粉末を混合させ、その際、チタン炭化物の粉末を全
体体積比で30〜60%、マトリックス合金のアルゴンアト
マイズ粉末を全体体積比で40〜70%になるように調整し
て焼結し、その焼結体を成形加工した防食片を、タービ
ン羽根の前縁部に被着後、その被着部分を温度範囲500
〜800℃で熱処理したものであるから、防食片自身は従
来よりも延性・靭性に富む一方、タービン羽根への防食
片被着後の被着部分の硬度性も従来に較べ向上する。
(実施例) 以下、この発明にかかるタービン羽根の製造方法にお
ける防食片の組成成分、その調合、調合後の処理および
タービン羽根への防食片被着後の処理について各限定理
由を説明するとともに、その具体的実施手段を説明す
る。
ける防食片の組成成分、その調合、調合後の処理および
タービン羽根への防食片被着後の処理について各限定理
由を説明するとともに、その具体的実施手段を説明す
る。
先ず、チタン炭化物(以下TiCと記す)は、それ自
体、硬度Hv320を有する粉末であるが、焼結体中に均一
分散させるには全体体積比で30%〜60%が最も好ましい
適用範囲である。これは、全体体積比が30%未満である
と、従来適用されている防食片の硬度Nv500以上を得る
ことが難しく、またその60%を超えると、焼結体として
の硬度が脆くなり、実用的に供し得なくなるからであ
る。
体、硬度Hv320を有する粉末であるが、焼結体中に均一
分散させるには全体体積比で30%〜60%が最も好ましい
適用範囲である。これは、全体体積比が30%未満である
と、従来適用されている防食片の硬度Nv500以上を得る
ことが難しく、またその60%を超えると、焼結体として
の硬度が脆くなり、実用的に供し得なくなるからであ
る。
次に、TiCと混合するマトリックス合金は、延性およ
び靭性等を考慮して、全体体積比としては40〜70%が最
も好ましい適用範囲である。
び靭性等を考慮して、全体体積比としては40〜70%が最
も好ましい適用範囲である。
ところで、マトリックス合金は、重量比でCr7〜25%,
Ni1〜10%,Co1〜15%,Mo0.5〜10%,Al0.5〜2.5%,Ti0.5
〜2.5%,Cu0.5〜2.5%,C0.1〜1.5%,残部Feおよび付随
的不純物からなる。
Ni1〜10%,Co1〜15%,Mo0.5〜10%,Al0.5〜2.5%,Ti0.5
〜2.5%,Cu0.5〜2.5%,C0.1〜1.5%,残部Feおよび付随
的不純物からなる。
ここにおいて、各組成の重量比の限定理由は次の通り
である。
である。
Crは耐食性のために必要な元素で7%未満では湿り蒸
気中の耐食性が不充分であり、25%超になるとマトリッ
クス合金の延性を損なうため、この範囲としてある。
気中の耐食性が不充分であり、25%超になるとマトリッ
クス合金の延性を損なうため、この範囲としてある。
Niはマトリックス合金の延性を増す元素で、1%未満
では延性の効果はないが、10%を超えてもその効果が一
定のまま変わらないのでこの範囲としてある。
では延性の効果はないが、10%を超えてもその効果が一
定のまま変わらないのでこの範囲としてある。
CoはNiと同様の効果を有するが、15%超になるとかえ
ってマトリックス合金を脆化させる。また1%未満では
効果は生じない。
ってマトリックス合金を脆化させる。また1%未満では
効果は生じない。
Moはマトリックス中に固溶して強化する有用な元素で
0.5%以上でその効果が表われる。しかし10%を超える
と脆化をもたらす。
0.5%以上でその効果が表われる。しかし10%を超える
と脆化をもたらす。
AlとTiは、ともにNiおよびCoと金属間化合物を形成し
て硬化に著しく寄与するが、それぞれ0.5%未満ではほ
とんど硬化に寄与せず、それぞれ2.5%を超えると介在
物としてマトリックス合金の延性を損なう。
て硬化に著しく寄与するが、それぞれ0.5%未満ではほ
とんど硬化に寄与せず、それぞれ2.5%を超えると介在
物としてマトリックス合金の延性を損なう。
Cuは焼結時のバインダーとして必要な元素で、0.5%
以上でその効果が表われるが、2.5%を超えると非金属
介在物を作って、マトリックス合金を脆くする。
以上でその効果が表われるが、2.5%を超えると非金属
介在物を作って、マトリックス合金を脆くする。
Cはマトリックスの強化と析出強化に寄与する成分
で、0.1%未満ではその効果はなく、1.5%を超えると延
性を著しく低下させるのでこの範囲としてある。
で、0.1%未満ではその効果はなく、1.5%を超えると延
性を著しく低下させるのでこの範囲としてある。
しかして、TiCとマトリックス合金とは、通常、アル
ゴンアトマイズ処理により作製された粉末として混合さ
れ、成形後、高温・高真空または不活性ガス中で焼結さ
れる。こうして形成された焼結体では、通常、全体とし
て数%の気孔を有するので、これ自体では脆く、実用的
に供し得ない。
ゴンアトマイズ処理により作製された粉末として混合さ
れ、成形後、高温・高真空または不活性ガス中で焼結さ
れる。こうして形成された焼結体では、通常、全体とし
て数%の気孔を有するので、これ自体では脆く、実用的
に供し得ない。
このため、気孔を圧搾して均質なものにするために
は、ホットアイソスタティックプレス(以下HIPと記
す)処理工程を行う。このHIP処理工程は、先ず、試料
をステンレス製の容器に入れ、つづいてその周囲をボロ
ンナイトライド(BN)の粉末で充填し、さらにアルゴン
ガスで温度1100〜1200℃に加熱するとともに、1000気圧
で加圧してそのまま1時間保持し、しかる後冷却するプ
ロセスである。
は、ホットアイソスタティックプレス(以下HIPと記
す)処理工程を行う。このHIP処理工程は、先ず、試料
をステンレス製の容器に入れ、つづいてその周囲をボロ
ンナイトライド(BN)の粉末で充填し、さらにアルゴン
ガスで温度1100〜1200℃に加熱するとともに、1000気圧
で加圧してそのまま1時間保持し、しかる後冷却するプ
ロセスである。
こうしてHIP処理後、成形された防食片は、タービン
羽根の前縁部に被着されるが、その被着方法は従来から
適用されている溶接方法である。
羽根の前縁部に被着されるが、その被着方法は従来から
適用されている溶接方法である。
しかしながら、タービン羽根として強度、耐食性が、
十分に保証し得る防食片ならともかく、その適用上、ボ
ーダラインにある防食片では、タービン羽根に被着後、
温度範囲500〜800℃で熱処理することが必要とされる。
こうした熱処理により、マトリックス合金からTi,Alを
主成分とする金属間化合物の析出が見られ、TiC粒子に
よる硬化とあいまって、防食片として一段と高い硬度が
得られる。ここで、熱処理温度を500〜800℃と選定した
のは、500℃未満では、硬化のための析出物が十分に得
られず、また800℃以上では析出物が粗大化して硬化に
寄与しなくなるからである。
十分に保証し得る防食片ならともかく、その適用上、ボ
ーダラインにある防食片では、タービン羽根に被着後、
温度範囲500〜800℃で熱処理することが必要とされる。
こうした熱処理により、マトリックス合金からTi,Alを
主成分とする金属間化合物の析出が見られ、TiC粒子に
よる硬化とあいまって、防食片として一段と高い硬度が
得られる。ここで、熱処理温度を500〜800℃と選定した
のは、500℃未満では、硬化のための析出物が十分に得
られず、また800℃以上では析出物が粗大化して硬化に
寄与しなくなるからである。
次に、上記具体的実施手段に基づいて作製された防食
片および防食片のタービン羽根への被着後の被着部分の
特性を説明する。
片および防食片のタービン羽根への被着後の被着部分の
特性を説明する。
平均粒径20μmのTiC粉末とCr−Ni−Co−Mo−Al−Ti
−Cu−Feマトリックス合金のアルゴンアトマイズ粉末
(100メッシュ)を混合し、表1に示す組成比の試料と
作成した。
−Cu−Feマトリックス合金のアルゴンアトマイズ粉末
(100メッシュ)を混合し、表1に示す組成比の試料と
作成した。
上記表1で、試料1,2,3,4,5,6はこの発明に基づいて
得られた防食片の試料であり、試料7,8はこの発明に基
づくものからはずれたものである。各試料は、混合後、
6Ton/cm2荷重を加えて成形ブレスし、温度1200〜1300℃
で真空焼結した。各試料は、この段階で一部引張試験と
硬さ試験に供した。残りの試料は静水圧4000kg/cm2、温
度1000〜1100℃で各1時間のHIP処理を施した。その一
部を引張試験、硬さ試験および耐食(エロージョン)試
験に供した。さらに、各試料に400〜900℃の間で適宜熱
処理(時効)を施した後、上記の各試験を行った。エロ
ージョン試験としては学振法(学術振興会第97委員会で
制定)に準拠したキャビテーション・エロージョン試験
を行った。試験条件は液温24゜±1℃、試験時間180
分、振動周波数6.5KHz、振動振幅100μmである。比較
材として在来の防食片としての材質であるCo基合金鋼
(ステライト)を同時に各種試験に供した。その組成は
表1に示した。
得られた防食片の試料であり、試料7,8はこの発明に基
づくものからはずれたものである。各試料は、混合後、
6Ton/cm2荷重を加えて成形ブレスし、温度1200〜1300℃
で真空焼結した。各試料は、この段階で一部引張試験と
硬さ試験に供した。残りの試料は静水圧4000kg/cm2、温
度1000〜1100℃で各1時間のHIP処理を施した。その一
部を引張試験、硬さ試験および耐食(エロージョン)試
験に供した。さらに、各試料に400〜900℃の間で適宜熱
処理(時効)を施した後、上記の各試験を行った。エロ
ージョン試験としては学振法(学術振興会第97委員会で
制定)に準拠したキャビテーション・エロージョン試験
を行った。試験条件は液温24゜±1℃、試験時間180
分、振動周波数6.5KHz、振動振幅100μmである。比較
材として在来の防食片としての材質であるCo基合金鋼
(ステライト)を同時に各種試験に供した。その組成は
表1に示した。
第1図は、各試料の硬さと引張破断伸びの関係で、従
来の防食片の材質であるステライト合金と比較して、焼
結時の硬さは試験7を除き同等以上であるが、引張破断
伸びはやはり試験7を除き同等以下である。HIP処理を
施すと各試験とも硬さは変わらないが、引張破断伸びが
向上し、試料4を除き従来のステライト合金のそれを上
回る。この改善の主原因はHIP処理により焼結時の気孔
が圧搾され、引張破断の源であったシクロポロシティが
消失したためと考えられる。さらに時効処理(600℃×3
h)を施すと、試料7を除く各試料の硬さが上昇し、引
張破断伸びはいくぶん低下するものの、試料4と8を除
き、各試料ともステライト合金よりも高い引張破断伸び
を有している。試料7において、焼結時および時効処理
後の硬さが低いのは強化元素量が本発明の範囲に達しな
いためであり、試料4と8において引張破断伸びが小さ
いのは、TiC量およびマトリックス合金の強化元素が本
発明の範囲を超えているためである。この発明の範囲に
ある試料1,2,3,5,6はHIP処理後と時効処理後のいずれに
おいても硬さ、引張破断伸びとも従来のステライト合金
を上回っている。
来の防食片の材質であるステライト合金と比較して、焼
結時の硬さは試験7を除き同等以上であるが、引張破断
伸びはやはり試験7を除き同等以下である。HIP処理を
施すと各試験とも硬さは変わらないが、引張破断伸びが
向上し、試料4を除き従来のステライト合金のそれを上
回る。この改善の主原因はHIP処理により焼結時の気孔
が圧搾され、引張破断の源であったシクロポロシティが
消失したためと考えられる。さらに時効処理(600℃×3
h)を施すと、試料7を除く各試料の硬さが上昇し、引
張破断伸びはいくぶん低下するものの、試料4と8を除
き、各試料ともステライト合金よりも高い引張破断伸び
を有している。試料7において、焼結時および時効処理
後の硬さが低いのは強化元素量が本発明の範囲に達しな
いためであり、試料4と8において引張破断伸びが小さ
いのは、TiC量およびマトリックス合金の強化元素が本
発明の範囲を超えているためである。この発明の範囲に
ある試料1,2,3,5,6はHIP処理後と時効処理後のいずれに
おいても硬さ、引張破断伸びとも従来のステライト合金
を上回っている。
第2図は、試料2,5,6,7を基にしてタービン羽根への
被着後の被着部分の各種時効処理による硬さの変化を示
したもので、試料7を除き、500℃〜800℃の間で実質的
に有効な硬化が得られ、比較材のステライト合金の硬さ
約Hv500を超える高い値を得ている。500℃よりも低温側
では拡散が遅いため、500℃以上の温度における硬化を
達成するには100時間を超える長時間の加熱が必要とな
り、経済性から適さない。
被着後の被着部分の各種時効処理による硬さの変化を示
したもので、試料7を除き、500℃〜800℃の間で実質的
に有効な硬化が得られ、比較材のステライト合金の硬さ
約Hv500を超える高い値を得ている。500℃よりも低温側
では拡散が遅いため、500℃以上の温度における硬化を
達成するには100時間を超える長時間の加熱が必要とな
り、経済性から適さない。
第3図は、防食片のタービン羽根への被着後の試験結
果で、従来のステライト合金のエロージョン量に比べ、
本発明の範囲にある各試料はHIP処理のままでもいずれ
も同等以下のエロージョン量を示し、耐エロージョン性
は良好であるが、時効処理を施すことにより、一段と高
い耐食性を得ることができる。
果で、従来のステライト合金のエロージョン量に比べ、
本発明の範囲にある各試料はHIP処理のままでもいずれ
も同等以下のエロージョン量を示し、耐エロージョン性
は良好であるが、時効処理を施すことにより、一段と高
い耐食性を得ることができる。
このように、この発明にかかるタービン羽根の製造方
法では、タービン羽根への防食片被着後の被着部分の耐
食性が従来に較べても優れていることが容易に理解でき
るであろう。なお、上記実施例においては、焼結体中の
気孔を圧搾するに、HIP処理を例にとって説明したが、
熱間および冷間における圧延、鍛造等の塑性加工によっ
ても同様の効果を達成することは可能である。
法では、タービン羽根への防食片被着後の被着部分の耐
食性が従来に較べても優れていることが容易に理解でき
るであろう。なお、上記実施例においては、焼結体中の
気孔を圧搾するに、HIP処理を例にとって説明したが、
熱間および冷間における圧延、鍛造等の塑性加工によっ
ても同様の効果を達成することは可能である。
以上説明したように、この発明によれば、従来適用さ
れているものに較べ、防食片自身の靭性、延性が富むこ
とと相まって、防食片のタービン羽根への被着後の被着
部分の硬度性が増すことによる耐食性も一段と高まる効
果がある。
れているものに較べ、防食片自身の靭性、延性が富むこ
とと相まって、防食片のタービン羽根への被着後の被着
部分の硬度性が増すことによる耐食性も一段と高まる効
果がある。
なお、この発明にかかるタービン羽根製造方法では、
蒸気中の水滴の影響を受ける防食片を備えたタービン羽
根のエロージョン対策について説明したが、この実施に
とらわれることなく、例えば作動流体中に含まれる砂、
ほこり、酸化スケール等による固体粒子エロージョンに
対しても、この発明は有効である。
蒸気中の水滴の影響を受ける防食片を備えたタービン羽
根のエロージョン対策について説明したが、この実施に
とらわれることなく、例えば作動流体中に含まれる砂、
ほこり、酸化スケール等による固体粒子エロージョンに
対しても、この発明は有効である。
第1図はこの発明によって得られた防食片および防食片
へのタービン羽根への被着後の被着部分の硬さと引張破
断伸びとの関係を示す図、第2図はこの発明によって得
られた防食片のタービン羽根への被着後の被着部分の硬
さと時効処理との関係を示す図、第3図は防食片のター
ビン羽根への被着後の被着部分の耐食度合の試験結果を
示す図である。
へのタービン羽根への被着後の被着部分の硬さと引張破
断伸びとの関係を示す図、第2図はこの発明によって得
られた防食片のタービン羽根への被着後の被着部分の硬
さと時効処理との関係を示す図、第3図は防食片のター
ビン羽根への被着後の被着部分の耐食度合の試験結果を
示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】チタン炭化物の粉末に、重量比で、Cr7〜2
5%,Ni1〜10%,Co1〜15%,Mo0.5〜10%,Al0.5〜2.5%,T
i0.5〜2.5%,Cu0.5〜2.5%,C0.1〜1.5%,残部Feおよび
付随的不純物よりなるマトリックス合金のアルゴンアト
マイズ粉末を混合し、混合の際、上記チタン炭化物の粉
末を全体体積比で30〜60%、上記マトリックス合金のア
ルゴンアトマイズ粉末を全体体積比で40〜70%になるよ
うに調整した混合物を焼結後、ホットアイソスタティッ
クプレス処理工程により成形したタービン羽根の防食片
を、タービン羽根の前縁部に被着し、しかる後、その被
着部分を温度範囲500〜800℃で熱処理することを特徴と
するタービン羽根の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62211464A JPH0819497B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | タービン羽根の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62211464A JPH0819497B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | タービン羽根の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6456836A JPS6456836A (en) | 1989-03-03 |
| JPH0819497B2 true JPH0819497B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=16606371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62211464A Expired - Lifetime JPH0819497B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | タービン羽根の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0819497B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014508888A (ja) * | 2011-03-01 | 2014-04-10 | スネクマ | タービンエンジンブレード補強材などの金属部品を製造するプロセス |
-
1987
- 1987-08-27 JP JP62211464A patent/JPH0819497B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014508888A (ja) * | 2011-03-01 | 2014-04-10 | スネクマ | タービンエンジンブレード補強材などの金属部品を製造するプロセス |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6456836A (en) | 1989-03-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4511097B2 (ja) | FeCrAl材料の製造方法及びその材料 | |
| US5395699A (en) | Component, in particular turbine blade which can be exposed to high temperatures, and method of producing said component | |
| EP1842934A1 (en) | Heat-resistant superalloy | |
| JP2008502794A (ja) | ダイヤモンド含有複合材料からなる摩耗部材 | |
| CN1115421C (zh) | 以铝化钛为基础的合金 | |
| US4217113A (en) | Aluminum oxide-containing metal compositions and cutting tool made therefrom | |
| JPH0116292B2 (ja) | ||
| JP3361072B2 (ja) | 耐酸化性に優れた金属製部材の製造方法 | |
| JP2653527B2 (ja) | 耐浸食合金の接合方法 | |
| JPH0819497B2 (ja) | タービン羽根の製造方法 | |
| JPH0593233A (ja) | チタンアルミニウム化物/チタン合金微小複合体材料 | |
| JP2566978B2 (ja) | 耐食合金鋼の製造方法 | |
| JP2566979B2 (ja) | 耐食合金鋼の製造方法 | |
| JP2566980B2 (ja) | 耐食合金鋼の製造方法 | |
| He et al. | The effect of Mo particles addition in Ag-Cu-Ti filler alloy on Ti (C, N)-based cermet/45 steel-brazed joints | |
| EP1060279A1 (en) | Iron aluminide composite and method of manufacture thereof | |
| JPH09176759A (ja) | 耐浸食合金の製造方法 | |
| CN106591674A (zh) | 一种高强韧耐热TiN钢结硬质合金的制备方法 | |
| CN119609458B (zh) | 一种用于Ti2AlNb合金和高氮钢钎焊的复合钎料及钎焊方法 | |
| Shakesheff | Ageing and toughness of silicon carbide particulate reinforced Al-Cu and Al-Cu-Mg based metal-matrix composites | |
| JP7429432B2 (ja) | 加圧焼結体及びその製造方法 | |
| JPH10121263A (ja) | Ti−Al系合金の表面改質方法および表面に改質層を有するTi−Al系合金 | |
| JP3379203B2 (ja) | 高剛性鉄基合金およびその製造方法 | |
| JPS60251240A (ja) | 超塑性加工用高強度チタン合金 | |
| RU2771192C9 (ru) | Порошок сплава на основе кобальта, спечённое тело из сплава на основе кобальта и способ изготовления спечённого тела из сплава на основе кобальта |