JPH08199362A - マイクロ波プラズマcvd装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマcvd装置

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JPH08199362A
JPH08199362A JP7006214A JP621495A JPH08199362A JP H08199362 A JPH08199362 A JP H08199362A JP 7006214 A JP7006214 A JP 7006214A JP 621495 A JP621495 A JP 621495A JP H08199362 A JPH08199362 A JP H08199362A
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microwave plasma
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マイクロ波プラズマCVD法は安定性再現性と
もに優れているが、反応管の直径をマイクロ波の半波長
以上にすると、マイクロ波の漏れやプラズマ強度の不均
一化が起こる。 【構成】金属製キャビティの内壁をマイクロ波進行方向
に対して直角な面で切った断面形状が、山と谷の連続し
た蛇腹形状とする。 【効果】金属製キャビティ内部でマイクロ波がランダム
に反射し、プラズマ発生面積の広域化および均一化によ
り成膜面積の広域化、膜質の安定化および均一化を著し
く向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材近傍で膜の原料ガ
スをプラズマ分解させて薄膜を基材に堆積させるマイク
ロ波プラズマCVD装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】一般に、高機能材料は材料表面に処理が
施されている。例えば装飾性、耐食性、耐磨耗性といっ
た機能は材料の表面状態により発現し、バルクは単なる
構造体である場合が多い。そのため、材料を表面処理し
て利用価値を高める方法として、気相法による薄膜の作
成技術が近年ますます重要視されている。
【0003】この種の薄膜作成技術は、大きく分けて物
理蒸着法(PVD)及び化学蒸着法(CVD)があり、
例えば耐磨耗性、耐熱性の付与、光/電子変換といった
多岐にわたる要求に個別に対応して各方法が適宜選択さ
れる。特にCVD法は、高付加価値材である半導体の表
面処理法として1963年以降広く用いられている。
【0004】このCVD法は、真空容器内に供給した原
料ガスになんらかのエネルギーを加えて分解・活性化
し、真空容器内に設置した清浄な基材表面に薄膜を形成
する技術であって、各種の方法が開発されている。
【0005】まず、熱CVD法は、初期に開発された技
術であり、例えばTiNの硬質被膜の生成に広く用いら
れている。また、MOCVD(Metal organ
icCVD)法や光CVD法は、化合物半導体デバイス
開発技術として盛んに用いられている。これらのCVD
法は薄膜の原料ガスを熱エネルギーで活性化する技術で
ある。
【0006】さらに、薄膜の特性向上、プロセスの低温
化を目的に、原料ガスを電気エネルギーで活性化するプ
ラズマCVD法が開発・検討されている。低圧下のプラ
ズマは、電子温度が数千度と高いために原料ガスの分解
・活性化が促進されるが、電子質量が極めて小さいこと
から雰囲気温度が低く保たれる。このため、プラズマC
VD法は、前述したCVD法に比べ低い温度で立体又は
平面を問わず、広範囲に膜生成を可能としている。ま
た、プラズマエネルギーは、熱エネルギーによるよりも
原料ガスの分解・活性化を促進することから、生成する
薄膜の特性向上が期待できる。
【0007】プラズマを発生する電気エネルギーは、大
きく直流、交流に分類される。交流の場合、数Hzの低
周波から数kHzの高周波、数GHzのマイクロ波まで
いろいろな周波数の電力が用いられる。周波数により電
子の運動状態が異なることから、電子と原料ガス分子と
の衝突の仕方も異なり、従って原料ガス分子の活性化状
態も異なる。よって、異なる周波数の電気エネルギーを
用いて作製した薄膜の特性は異なり、材料によって薄膜
作製に最適な周波数があると推察できる。
【0008】例えば近年、高機能・多機能材料として注
目を集めているダイヤモンド薄膜の作製方法は、熱CV
D法、燃焼炎CVD法、マイクロ波CVD法等数多く提
案されているが、結晶性に優れた良質のダイヤモンド薄
膜が得られる方法は、マイクロ波CVD法だけである。
【0009】マイクロ波を用いたCVD法は、無電極放
電のため、プラズマによる電極材料のスパッタ不純物が
膜に混入することがなく高純度の薄膜形成が可能である
こと、マイクロ波による加熱効果は、ヒーターとは異な
り、再現性に優れ、昇温速度が速いことから基板温度制
御性に優れることが特徴としてあげられる。
【0010】図3はこの種のマイクロ波プラズマCVD
装置の構成を示す模式図である。
【0011】このマイクロ波プラズマCVD装置は、1
0-4Paまで真空排気可能な反応管11内に基板ホルダ
ー12があり、上方から原料ガスを導入し、下方からロ
ータリーポンプにより排気する構造である。マグネトロ
ンで発振した2.45GHzのマイクロ波は、ガスの流
れと直角な方向に設置した導波管13を介して反応管1
1の基板ホルダー12近傍に導かれ、プランジャー1
4、整合器15によって安定させる。
【0012】原料ガスとして、メタン濃度1%に水素で
希釈した混合ガスをガス導入管16を介して反応管11
内に流量100SCCM、圧力5kPaで導入する。
【0013】従って、反応管11の基板ホルダー12近
傍では、メタンを含む原料ガスが分解・活性化されてプ
ラズマが発生し、ダイヤモンド薄膜が基板17上に成膜
される。
【0014】ここで、反応管11の直径は最大60mm
と制約を受けている。なぜならば、マイクロ波の波長が
約122mmであることから、反応管の直径を60mm
以上にすると、マイクロ波の漏れやプラズマ強度の不均
一化が起こるためである。
【0015】そのため、基板17として用いることがで
きる基板の大きさは、反応管11の直径に制約され、6
0mm以下となってしまう。
【0016】マイクロ波プラズマCVD法は、先に述べ
たように安定性、再現性ともに優れているため、その長
所を生かし、電子材料成膜分野へ適用範囲を広げるため
にも析出面積の広域化は重要な技術である。
【0017】マイクロ波プラズマCVD法における析出
面積の制約を打破するため、以下に述べる試みがなされ
ている。(例えば、無機材質研究所研究報告書第69号
(1991)参照)
【0018】図4から図9に広域マイクロ波プラズマC
VD装置の構成を示す模式図をそれぞれ示す。
【0019】図4、図5は、円筒形の金属製キャビティ
ー21の曲面を設置面とし、その中にベルジャー型の反
応容器22を設置し、マイクロ波は、基板ホルダー23
に平行な方向で円形の面から導入して、基板に成膜する
装置である。反応容器22の上部には、原料ガス導入口
24があり、ここから原料ガスを導入する。
【0020】図6、図7は、円筒形の金属製キャビティ
ー21の円形面を設置面とし、その中にベルジャー型の
反応容器22を設置し、マイクロ波は、基板ホルダー2
3に垂直な方向で円形の面から導入して、基板に成膜す
る装置である。反応容器22の上部には、原料導入口2
4があり、ここから原料ガスを導入する。
【0021】図8、図9は、直方体の金属製キャビティ
ー21の中にベルジャー型の反応容器22を設置し、マ
イクロ波は、基板ホルダー23に平行な方向で対向する
面から両方向に導入して、基板に成膜する装置である。
反応容器22の上部には、原料ガス導入口24があり、
ここから原料ガスを導入する。
【0022】図4から図9の装置を用い、マイクロ波電
力を200W入力し、ベルジャーに導入して安定させ、
プラズマを発生された。原料ガスとして、メタン濃度1
%に水素で希釈した混合ガスを、原料ガス導入口24を
介して反応管21内に流量100SCCM、圧力5kP
aで導入した。
【0023】図4、図5の場合、プラズマは、まず基板
上で発生するが、マイクロ波電力の増加に伴って基板中
心部から周辺部へ向けて移動してしまい、分布および制
御性ともに悪い。
【0024】図6、図7の場合、プラズマは基板全域を
覆うが不均一であり、特にダイヤモンド薄膜合成に重要
な基板加熱効果が十分に得られない。
【0025】図8、図9の場合、プラズマはマイクロ波
の進行方向へ棒状に発生し、基板の全面を覆うことはで
きない。
【0026】図4から図9に示した装置では、プラズマ
を均一に発生させることが困難である。
【0027】プラズマの分布が不均一であれば、合成す
る薄膜の膜厚分布や特性にムラが出るのを防ぐことがで
きない。
【0028】従って、このような広域マイクロ波プラズ
マCVD装置は、従来の図3に示したマイクロ波プラズ
マCVD装置に比べて、プラズマの発生領域は広いが分
布が悪いため、少なくともプラズマ発生領域の均一性を
改善する必要がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0029】プラズマ発生領域の均一性を改善する為、
基板を回転させる試みがなされている。
【0030】しかし、基板を回転させるためには駆動機
構を大気から真空へ導入する必要がある。マイクロ波の
漏れを防いで駆動機構を導入するには多大なノウハウが
必要であり、その機構も複雑である。
【0031】プラズマ発生領域の均一性を改善する為、
金属製キャビティ内でプロペラ状の攪拌棒を回転させる
試みがなされている。
【0032】しかし、前述した基板回転機構と同様、攪
拌棒の回転機構は複雑で、その上プラズマ発生領域の均
一性改善に大きな効果はない。
【0033】一方、プラズマ発生領域の均一性を改善す
る為、金属製キャビティの大きさを適正サイズに設計し
ようとする試みがなされている。マイクロ波は、金属製
キャビティのなかに閉じこめられて多重反射し、反応容
器内の原料ガスに吸収されてプラズマが発生する。した
がって、金属製キャビティの形状もマイクロ波の分布に
大きく影響する。
【0034】一つは、マイクロ波の波長や進行方向を計
算することにより、定在波が立たないよう金属製キャビ
ティのサイズを適正化する方法がある。
【0035】しかし、マイクロ波の金属製キャビティ内
での分布を完全に予測することは難しく、実際には試行
錯誤を繰り返さなければならない。試行錯誤を繰り返し
ても適正サイズを見つけることができる保証はない。
【0036】もう一つは、金属製キャビティを反応容器
に対して十分に大きく、具体的には容積で500倍以上
に大きくする方法がある。この場合、マイクロ波が多重
反射により強め合う、あるいは打ち消し合うときに定在
波とならないよう、ランダムに反射させることができる
ため、プラズマ発生領域の均一化が期待できる。
【0037】しかし、この方法では、反応容器の大きさ
によって金属製キャビティが製作不能となるほど大きく
なるため、反応容器の大きさが制約を受けてしまう、さ
らに金属製キャビティの製作費がコスト高であり、現実
的な方法ではない。
【0038】このように、従来のマイクロ波CVD装置
では直径60mm以上へ析出面積を広域化することは困
難である。
【0039】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、金属製キャビティの内壁をマイクロ波進行方向に対
して直角な面で切った断面形状が、山と谷の連続した蛇
腹形状とすることにより、金属製キャビティ内部でマイ
クロ波がランダムに反射し、プラズマ発生面積の広域化
および均一化により成膜面積の広域化、膜質の安定化お
よび均一化を著しく向上し得るマイクロ波プラズマCV
D装置を提供することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記目的を発生するため
に本発明は、排気系、導入系、基材ホルダーを備えた真
空成膜槽、該真空成膜槽を覆う金属製キャビティ、マイ
クロ波電源、該マイクロ波電源と該金属製キャビティを
繋ぐ導波管を有するマイクロ波プラズマCVD装置にお
いて、前記金属製キャビティの内壁が前記導波管の導波
方向と平行なひだ方向を持つ蛇腹形状であることを特徴
とするマイクロ波プラズマCVD装置を提供するもので
ある。
【0041】本発明のマイクロ波プラズマCVD装置
は、任意のガス圧力に設定可能なことは当然で、ガス圧
力は一般に排気系で制御するが、導入系他でもよい。ま
た、原料ガスは導入系より一般に導入される。
【0042】基材ホルダーの形状も、種々のものがある
が、本発明の要旨からいって、どの様な形状のものでも
良い。
【0043】真空成膜槽を覆う金属製キャビティは、マ
イクロ波を反射させる材質の金属であればいかなるもの
でも良く、アルミ合金等が用いられることができる。
【0044】また、マイクロ波は真空成膜槽内の原料ガ
スをプラズマ状態に励起するためのもので、その原料ガ
スにより適宜波長の選択が可能であり、具体的に用いら
れる周波数は100MHzから2.45GHzの間であ
る。
【0045】導波管もまたマイクロ波を反射させる材質
の金属であればいかなるものでも良く、アルミ合金等が
用いられることができる。
【0046】なお、金属製キャビティの内壁の形状はマ
イクロ波進行方向と並行に蛇腹が形成されていればよい
ので、マイクロ波進行方向に対して直角な面で切った断
面形状が、山と谷の連続した蛇腹形状であることが必要
である。
【0047】特に好適な例としては、請求項2に示す様
に、金属製キャビティの内壁の断面形状が、山および谷
のピッチが等しいことを特徴とすることで、いっそう確
実な効果が得られる。
【0048】また、好適な例としては、請求項3に示す
様に、金属製キャビティの内壁の断面形状において、山
および谷のピッチがマイクロ波の波長の10分の1以上
2分の1以下であることを特徴とすることで、いっそう
確実な効果が得られる。
【0049】また、好適な例としては、請求項4に示す
様に、金属製キャビティは、少なくとも一カ所でマイク
ロ波導波管と接続することを特徴とすることで、いっそ
う確実な効果が得られる。
【0050】また、好適な例としては、請求項5に示す
様に、真空成膜槽の材質が、合成石英であることを特徴
とすることで、いっそう確実な効果が得られる。
【0051】
【作用】従って、本発明は以上のような手段を講じたこ
とにより、マイクロ波が金属製キャビティ内でランダム
に反射し、定在波がたつのをふせぎつつ、原料ガスをプ
ラズマ化することにより、プラズマ発生面積の広域化お
よび均一性を著しく向上させることができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0053】図1および図2は本発明の一実施例に係る
マイクロ波プラズマCVD装置の構成を示す模式図であ
る。
【0054】すなわち、本実施例装置は、マイクロ波プ
ラズマCVD法の安定性および再現性に優れた長所を生
かし、電子材料成膜分野へ適用範囲を広げるために、マ
イクロ波プラズマCVD法におけるプラズマ発生面積の
広域化および均一化を図るものであって、具体的には、
図4から図9に示す装置に対し、反応管11を反応容器
1に代え、反応容器1は金属性キャビティ2でシールド
された状態である。そして金属製キャビティ2の内壁
は、マイクロ波進行方向に対して直角な面で切った断面
形状が、山と谷の連続した蛇腹形状となっている。
【0055】ここで、反応容器1は、最大内径を150
mm、高さ150mmとする合成石英製のベルジャー型
に形成されたもので、真空排気用の開口部を持つSUS
製の板3に真空シールされた状態で設置されている。金
属製キャビティ2aは、内径200mm、高さ200m
m、肉厚2mmの円筒型のアルミ合金製で、上側中央部
に導波管6が取り付けられている。金属製キャビティ2
aの内壁には、30mm幅で山折り、谷折りを繰り返し
て蛇腹状にした縦200mm、厚さ1mmのA1箔2b
を一回り設置する。金属製キャビティ2aの下部には、
幅30mm、厚さ10mmのドーナツ型の縁取りがあ
り、マイクロ波の漏れを防ぐため、SUS製の板3と電
気的に導通がとれるように接続されている。原料ガス導
入口4は、マイクロ波の損失が少ない石英ガラス管を用
い、基板ホルダー5の上から原料ガスを流すことができ
るような位置にある。
【0056】A1箔2bは、導波管6から導入したマイ
クロ波が、金属製キャビティ2a内部で多重反射したと
きに、その強度に偏りが出ないよう、反射をランダムに
する機能をもっている。
【0057】A1箔2bは加工性に富み、金属製キャビ
ティ2aの内壁形状を簡単に、自在に変えることができ
る利点があり、他の金属でも代替機能となっている。他
の金属としては、例えば銅合金やSUSなど、マイクロ
波を反射する材質であれば使用可能である。
【0058】また、A1箔2bの加工は、山折り、谷折
りの幅を30mmとし、山および谷のピッチも30mm
とした。このピッチは、マイクロ波の波長が約120m
mであることから、小さくても大きくても反射がランダ
ムになりづらい傾向がある。よって、このピッチは10
mm〜60mmの範囲で設定され、その中でも25mm
〜45mmの範囲が好ましい設定となっている。
【0059】また、A1箔2bの縦の長さは、マイクロ
波が反応容器1に効率よく吸収されるよう、金属製キャ
ビティ2aの高さと同じであることが望ましい。さら
に、A1箔2bの導波管側の断面が、SUS製の板と接
する側の断面とおなじ大きさでなければならないことは
ない。A1箔2bの導波管側の断面が、ステンレス(以
下SUSと略す)製の板と接する側の断面よりも小さ
く、ホーン型でもよい。この場合、A1箔2bの導波管
側の断面における山および谷のピッチは、SUS製の板
と接する側の断面における山および谷のピッチよりも小
さくなる。
【0060】さらに、金属製キャビティ2aの内壁その
ものを、上述したA1箔2bと同様の形状に加工しても
本発明の意図を変えるものではない。
【0061】次に、このようなプラズマCVD装置の動
作を説明する。
【0062】厚さ0.3mm,5インチ径のシリコンウ
エハ7が基板ホルダー5上に載置される。なお、このシ
リコンウエハ7には、中心から円周方向に幅2mm、等
角度間隔で8本の示温塗料が塗ってある。この示温塗料
は不可逆性で、基板温度が450℃に達すると、紫から
白に変色する。
【0063】続いて、反応容器1は所定の真空度である
10-4Paまで減圧される。
【0064】反応容器1の真空度が10-4Paまで到達
すると、メタン濃度0.6%の水素混合ガスが原料ガス
導入口4を通して反応容器1に導入される。
【0065】ここで、原料ガスが200Pa導入される
と、200Wのマイクロ波電力が導波管6を通って金属
製キャビティ2aに入り、反応容器1内にプラズマが形
成される。
【0066】このプラズマは、A1箔2bが金属製キャ
ビティ2a内のマイクロ波の反射をランダムにする働き
があるため、金属製キャビティ2a内のマイクロ波の分
布が均一になり、反応容器1の内径である150mmの
範囲にわたって均一に形成される。
【0067】このため、水素およびメタンからなる原料
ガスは、プラズマによって一様に分解・活性化され、シ
リコンウエハ7がマイクロ波加熱されて温度が急激に上
昇する。
【0068】ここで、マイクロ波電力の印加から10分
間が経過すると、マイクロ波電力の印加が停止されると
共に、原料ガスの導入が停止される。
【0069】成膜終了後、シリコンウエハ7の示温塗料
は、シリコンウエハ7の全面にわたって白色に変化して
いる。このように、5インチ径という広範囲で均一なマ
イクロ波加熱を行うことができる。
【0070】次に、厚さ1mm,5インチ径のガラスウ
エハ8を本実施例装置に使用し、マイクロ波電力の印加
時間を1時間として、他の条件は前述した通りとし、水
素とメタンの混合ガスから炭素薄膜をガラスウエハ8上
に成膜する。
【0071】成膜終了後、5インチ径内で20箇所の光
学濃度を測定して最大値と最小値の差を和で除したとこ
ろ、その値は±1%である。よって、5インチ径という
従来にない広範囲できわめて優れた膜厚分布均一性を持
つ薄膜を成膜することができる。
【0072】上述したように本実施例によれば、金属製
キャビティ2aの内壁断面形状が、マイクロ波進行方向
に対して直角な面で切ったとき、山と谷の連続した蛇腹
形状となるようにしたので、金属製キャビティ2a内で
のマイクロ波の分布が偏り無くランダムになり、プラズ
マ雰囲気が均一化されて、5インチという大口径ウエハ
であっても、膜厚分布の均一性を著しく向上させること
ができる。
【0073】例えば、本実施例では5インチ径内で±1
%内という膜厚分布を得たが、この±1%という値は、
従来、成膜面積が最大60mm径内に限られていたこと
と比べ、遙かに広域化し、かつ優れた均一性を示してい
る。
【0074】また、本実施例によれば、60mm径以上
の範囲に±3%以下の膜厚分布で薄膜を作成するという
従来に存在しない装置を実現することができる。
【0075】また、これに伴い、例えば、X線マスク用
X線透過膜において要求される膜厚分布±3%以下ある
いは±1%程度という厳しい値を満たすことができるの
で、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンドに代表
される炭素薄膜をX線マスクのX線透過性支持膜として
広く用いることができる。
【0076】さらに、本実施例によれば、原料ガスや基
板、成膜条件を変えることにより、種々の物質を任意の
基板上に成膜することができるので、例えば半導体デバ
イスやマスク材料に使用されて高機能・高付加価値をも
つ各種薄膜の用途展開を図ることができる。
【0077】また、本実施例によれば、金属製キャビテ
ィ2aの内壁形状を任意の形状にするために、加工性に
富むA1箔2bを用いたため、金属製キャビティ2aの
内壁形状の加工自由度が高まり、マイクロ波の分布均一
化が容易に実現でき、プラズマ雰囲気の制御が可能とな
る。したがって、成膜環境が整えられ、膜の高品質化を
図ることができる。
【0078】また、本実施例によれば、金属製キャビテ
ィ2a内におけるマイクロ波の分布改善は、A1箔2b
に依存するところが大きく、金属製キャビティ2aの大
きさにはよらないので、金属製キャビティ2aの大きさ
は、反応容器1が収まる大きさでよく、設計の自由度が
高まる。
【0079】また、本実施例によれば、以上のような効
果を、金属製キャビティの内壁断面形状が、マイクロ波
進行方向に対して直角な面で切ったとき、山と谷の連続
した蛇腹形状となるようにしたという簡易な構成で実現
することができる。また、構成が簡易なために、従来試
行錯誤と経験にたより、手間と工数の多かった装置の設
計および加工が容易になる。
【0080】なお、上記実施例では、金属製キャビティ
の形状が円筒形の場合について説明したが、これに限ら
ず、矩形のキャビティとしても、本発明を同様に実施し
て同様の効果を得ることができる。
【0081】また、金属製キャビティの上面ではなく側
面からマイクロ波を導入させる構成としても、マイクロ
波進行方向に対して直角な面で切ったときの金属製キャ
ビティの断面形状が山と谷の連続した蛇腹形状となって
いれば、本発明を同様に実施して同様の効果を得ること
ができる。
【0082】その他、本発明はその要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、金
属製キャビティの内壁をマイクロ波進行方向に対して直
角な面で切った断面形状が、山と谷の連続した蛇腹形状
とすることにより、金属製キャビティ内部でマイクロ波
がランダムに反射し、プラズマ発生面積の広域化および
均一化がはかれ、したがって成膜面積の広域化、膜質の
安定化および均一化を著しく向上できるマイクロ波プラ
ズマCVD装置を提供できる。
【0084】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマイクロ波プラズマC
VD装置の模式平断面図。
【図2】図1と同じマイクロ波プラズマCVD装置の模
式側断面図。
【図3】従来の広域マイクロ波プラズマCVD装置の模
式側断面図。
【図4】別な従来の広域マイクロ波プラズマCVD装置
の模式側断面図。
【図5】更に別な従来の広域マイクロ波プラズマCVD
装置の模式側断面図。
【図6】図5の広域マイクロ波プラズマCVD装置の模
式平面断面図。
【図7】更に別な従来の広域マイクロ波プラズマCVD
装置の模式側断面図。
【図8】更に別な従来の広域マイクロ波プラズマCVD
装置の模式側断面図。
【図9】更に別な従来の広域マイクロ波プラズマCVD
装置の模式側断面図。
【符号の説明】
1…反応容器、2a…金属製キャビティ、2b…A1
箔、3…SUS製の板、4…原料ガス導入口、5…基板
ホルダー、6…導波管、7…シリコンウエハ、11…反
応管、12…基板ホルダー、13…導波管、14…プラ
ンジャー、15…整合器、16…ガス導入管、17…基
板、21…金属製キャビティ、22…反応容器、23…
基板ホルダー、24…原料ガス導入口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気系、導入系、基材ホルダーを備えた真
    空成膜槽、該真空成膜槽を覆う金属製キャビティ、マイ
    クロ波電源、該マイクロ波電源と該金属製キャビティを
    繋ぐ導波管を有するマイクロ波プラズマCVD装置にお
    いて、前記金属製キャビティの内壁が前記導波管の導波
    方向と平行なひだ方向を持つ蛇腹形状であることを特徴
    とするマイクロ波プラズマCVD装置。
  2. 【請求項2】前記金属製キャビティの内壁の断面形状
    が、山および谷のピッチが等しいことを特徴とする請求
    項1記載のマイクロ波プラズマCVD装置。
  3. 【請求項3】前記金属製キャビティの内壁の断面形状に
    おいて、山および谷のピッチがマイクロ波の波長の10
    分の1以上2分の1以下であることを特徴とする請求項
    1記載のマイクロ波プラズマCVD装置。
  4. 【請求項4】前記金属製キャビティは、少なくとも一カ
    所でマイクロ波導波管と接続することを特徴とする請求
    項1記載のプラズマCVD装置。
  5. 【請求項5】前記真空成膜槽の材質が、合成石英である
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波プラズマC
    VD装置。
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KR100432378B1 (ko) * 2001-08-30 2004-05-22 주성엔지니어링(주) Hdp-cvd 장치

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