JPH0820052A - 射出成形機のエジェクタ制御方法 - Google Patents

射出成形機のエジェクタ制御方法

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JPH0820052A
JPH0820052A JP17971494A JP17971494A JPH0820052A JP H0820052 A JPH0820052 A JP H0820052A JP 17971494 A JP17971494 A JP 17971494A JP 17971494 A JP17971494 A JP 17971494A JP H0820052 A JPH0820052 A JP H0820052A
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ejector rod
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ejector pin
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辰宏 内山
Tetsuaki Neko
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品離型作業に関わるエジェクタ動作の設定
に誤りがあっても、型閉じ動作による射出成形金型の損
傷を防止できるようにする。 【構成】 製品離型作業が行われていないときはエジェ
クタ用サーボモータMの励磁を解除し、エジェクタピン
37が自由に縮退できるようにする。可動側金型a1か
らエジェクタピン37が突出した状態で型閉じ動作が行
われてエジェクタピン37の先端が固定側金型a2に干
渉したとしても、エジェクタピン37は固定側金型a2
に押されて自由に縮退することができるので、エジェク
タピン37および固定側金型a2に重大な損傷が生じる
ことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機のエジェク
タ制御方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来公知の射出成形金型Aの構成
の概略を示す部分断面図である。射出成形金型Aは射出
成形機の可動プラテンに装着される可動側金型a1と同
射出成形機の固定プラテンに装着される固定側金型a2
とからなり、可動側金型a1のコアプレート38と固定
側金型a2のキャビティプレート39との間に形成され
たキャビティ40内に固定プラテン側の射出シリンダ4
1から溶融樹脂が射出され、キャビティ40と同形状の
製品が成形される。射出成形金型Aの製品離型機構は、
可動金型a1に設けられた多数のエジェクタピン37と
該エジェクタピン37を一体的に植設したエジェクタプ
レート33、および、エジェクタプレート33を元位置
復帰させるリターンスプリング35等により構成され
る。エジェクタプレート33に植設されたエジェクタピ
ン37は、その先端部がキャビティ40内の製品面と面
一になるように可動側金型a1のコアプレート38を貫
通して設けられ、リターンスプリング35により元位置
に向けて付勢されたエジェクタプレート33の元位置保
持機能により、図1に示される位置に保持される。つま
り、可動側金型a1の構造上、エジェクタピン37の突
出ストロークはコアプレート38と可動側取付け板32
とを固着するスペーサブロック36の厚みにより規制さ
れ、エジェクタプレート33が図1のように完全に元位
置復帰した状態でエジェクタピン37の先端部が製品面
と面一になるように、エジェクタピン37の全長、もし
くは、スペーサブロック36の厚みが精密に調整されて
いる。さもないと、エジェクタピン37が元位置に復帰
したときにその先端部とキャビティ40の製品面との間
に段差が生じ、製品の表面に好ましくない凹凸が生じる
からである。
【0003】エジェクタピン37の形状としては、ラン
ナー部分に設けられるもののように比較的径の太い単純
なロッド状のものもあるが、一般に、キャビティ40の
部分に設けられるものは製品の形状や肉厚などの影響を
受けるため、ランナー部分のものに比べて小径に形成さ
れることが多く、また、有効な押圧面積を少しでも殖や
そうとして、場合によっては製品肉厚部の形状に沿って
矩形断面に形成されることもある。エジェクタピン37
を小径または矩形断面に形成した場合であってもエジェ
クタピン37自体の座屈強度を犠牲にすることはできな
いので、最終的に必要とするよりは太めのロッド材を用
い、その先端部のみを小径または矩形断面に削り込んで
エジェクタピン37を制作するのが一般的である。エジ
ェクタピン37が段付形状に形成される結果、コアプレ
ート38に穿設される穴も必然的に段付きの貫通穴形状
となる。いうまでもなく、コアプレート38の裏面側で
はエジェクタピン37の大径部に見合うように穴径が大
きく形成され、また、表面側ではエジェクタピン37の
小径部に見合うように穴径が小さく形成され、場合によ
っては矩形状に形成されたりもする。エジェクタピン3
7の突出ストロークがスペーサブロック36の厚みによ
り規制される点については既に述べたが、実際にはエジ
ェクタピン37の大径部がコアプレート38の小径穴部
にまで侵入することは不可能であり、エジェクタピン3
7の突出ストロークは更に制限されることになる。
【0004】以上が射出成形金型の一般的な構成例であ
り、射出成形機は、型開き時において、そのエジェクタ
ロッド31を可動プラテンおよび可動側取付け板32を
介して突出させ、エジェクタプレート33を押圧してエ
ジェクタピン37を突出させることにより、所定の製品
離型作業を行わせる。モータでエジェクタロッド31を
駆動し、設定復帰位置と突出目標位置との間で往復動作
させることにより製品離型作業を行うようにした射出成
形機が既に公知である。
【0005】当然、成形サイクルを短縮するためには製
品の離型作業も短時間の内に終わらせる必要があり、そ
のためには射出成形機側のエジェクタロッド31の突出
ストロークもできるだけ短くすることが望ましい。ま
ず、エジェクタロッド31の設定復帰位置に関してみる
と、図1に示されるように、エジェクタプレート33が
完全に元位置復帰した状態でエジェクタロッド31の先
端がエジェクタプレート33の裏面に接触するかしない
かといった位置が最適の位置となる。もし、これよりも
エジェクタロッド31を突出させた状態を縮退時の設定
復帰位置として設定してしまうと製品に凹みが生じるか
らであり、また、これよりもエジェクタロッド31を縮
退させた状態を設定復帰位置として設定してしまうと、
エジェクタプレート33の復帰移動が既に完了している
にも関わらずエジェクタロッド31のみが無意味な縮退
動作を行って成形サイクルが増長されるからである。手
動操作によって最適の復帰位置を求めようとする場合
は、一旦エジェクタロッド31を適当に突出させてエジ
ェクタプレート33を可動側取付け板32から離間させ
た後、徐々にエジェクタロッド31を縮退させ、エジェ
クタプレート33の動きが停止する位置、つまり、エジ
ェクタプレート33が完全に元位置復帰してエジェクタ
ロッド31がエジェクタプレート33の裏面から離れ始
めようとする位置を見極めて、その位置を設定復帰位置
とする。しかし、成形サイクルを短縮しようとしてこの
操作を誤り、エジェクタプレート33が完全に元位置復
帰する前の位置を設定復帰位置として設定してしまう
と、凹みを生じた製品を不良生産してしまうという危険
がある。また、それを恐れて必要以上にエジェクタロッ
ド31を縮退させた位置を設定復帰位置として設定して
しまうと、前述したように成形サイクルが増長されるば
かりか、エジェクタロッド31の突出開始時に該ロッド
31がエジェクタプレート33に衝撃的にぶつかること
にもなり、金型の構造に悪影響がおよぶこともある。
【0006】また、エジェクタロッド31の突出目標位
置に関してみればエジェクタピン37により製品をコア
プレート38から引き剥がすことができれば十分であ
り、その突出量は常識的にわかるが、もし、設定操作の
ミス等によりエジェクタピン37を必要以上に突出させ
てしまうようなことになると、エジェクタピン37の大
径部がコアプレート38の穴の小径部に突入してしま
い、射出成形金型を大幅に破損してしまう恐れがある。
【0007】また、手動操作で可動プラテンを動かすよ
うなときにエジェクタロッド31を突出させたまま型閉
じ動作を行うようなことをすると、その突出量によって
は、エジェクタピン37の先端が固定側のキャビティプ
レート39にぶつかって座屈したりコアプレート38側
の穴を痛めたりする。更に、このまま型締動作が行われ
てしまうと正に被害は甚大で、キャビティブロックやコ
アブロック等の高価な部品が修復不能な程度に大破する
ことにもなり兼ねない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記従来技術の欠点を解消し、製品離型作業に関わ
るエジェクタ動作の設定に多少の異常がある場合であっ
ても正常な射出成形作業の実施を可能とし、成形不良の
発生や射出成形金型の損傷を未然に防止することのでき
るエジェクタ制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、製品の離型作
業時においてのみエジェクタロッドを駆動するモータを
励磁する構成により、製品離型作業に関わるエジェクタ
動作の設定に多少の異常がある場合であっても正常な射
出成形作業の実施を可能とした。
【0010】また、直前の成形サイクルにおける製品離
型作業完了時点におけるエジェクタロッドの復帰位置を
記憶しておき、次の成形サイクルの型閉じ完了以降製品
離型作業開始以前の設定タイミングでエジェクタロッド
の位置を検出し、該検出位置と前記復帰位置との差が所
定値を越えると設定異常検出信号を出力する構成によ
り、エジェクタに関する設定異常を自動的に検出できる
ようにした。
【0011】更に、突出動作時のエジェクタロッドに作
用する負荷を検出し、該負荷が許容値を越えると設定異
常検出信号を出力する構成により、射出成形金型の損傷
を未然に防止できるようにした。
【0012】
【作用】製品の離型作業時においてのみエジェクタロッ
ドを駆動するモータを励磁するようにしているので、型
閉じや型締および射出動作時におけるエジェクタロッド
の移動が自在になる。この結果、エジェクタロッドの縮
退操作を忘れてエジェクタピンを突出させたまま手動で
型閉じ型締操作を行ったり、または、エジェクタロッド
の復帰位置の設定異常等により射出成形金型のエジェク
タピンが十分に縮退しない状態で型閉じおよび型締動作
が行われてエジェクタピンの先端が固定側金型に当たっ
たりした場合であっても、エジェクタピンの先端が固定
側金型に押されて容易に縮退することができ、エジェク
タピンの座屈や射出成形金型の破損が防止される。ま
た、このまま射出保圧動作が行われれば、エジェクタピ
ンは射出成形金型キャビティ内の圧力上昇により、射出
成形金型自体の構造によって規定される位置、つまり、
製品面と面一の位置まで自由に縮退することができるの
で、十分な射出保圧圧力さえ与えられれば、正常な製品
を成形することが可能である。
【0013】また、直前の成形サイクルにおける製品離
型作業完了時点におけるエジェクタロッドの復帰位置、
つまり、エジェクタロッドの設定復帰位置と、固定側金
型との衝突または射出保圧圧力により押し戻されたエジ
ェクタロッドの復帰位置との差が所定値を越えると設定
異常検出信号が出力されるので、エジェクタロッドの復
帰位置に関する設定異常が自動的に検出される。
【0014】更に、突出動作時のエジェクタロッドに作
用する負荷が許容値を越えると設定異常検出信号が出力
されるので、エジェクタロッドの突出目標位置を大幅に
誤って設定した場合であっても、エジェクタピンの過大
な突出によって生じる可動側金型のコアプレートとの干
渉によるエジェクタピンの座屈や射出成形金型の破損を
未然に防止することができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明のエジェクタ制御方法を適用した一
実施例の電動式射出成形機の要部と一般的な射出成形金
型の製品離型機構の要部を示すブロック図である。
【0016】Aは、射出成形機の可動プラテンに装着さ
れる可動側金型a1と射出成形機の固定プラテンに装着
される固定側金型a2とからなるツープレート型の射出
成形金型であり、可動側金型a1には、エジェクタピン
37,エジェクタプレート33,リターンスプリング3
5等により構成される製品離型機構が設けられている。
また、38は可動側金型a1のコアプレート、39は固
定側金型a2のキャビティプレートであり、これらの間
に製品形状となるキャビティ40が形成されている。3
4は可動側取付け板32とコアプレート38との間に設
けられた柱状のサポータであり、スペーサブロック36
の厚みに匹敵する全長を有し、可動側金型a1のコアプ
レート38に作用する樹脂圧の一部をスペーサブロック
36と共に受け、射出保圧時に作用する樹脂圧によるコ
アプレート38の撓みを防止する。サポータ34はコア
プレート38の裏面または可動側取付け板32の表面に
位置決め固定されている。また、エジェクタプレート3
3にはサポータ34の配設位置に対応してそれよりも僅
かに大径の貫通口が穿設され、サポータ34に余裕をも
って外嵌されたリターンスプリング35は、エジェクタ
プレート33の表面とコアプレート38の裏面とで両端
を支えられ、僅かに圧縮されている。つまり、サポータ
34にはコアプレート38の撓み防止の他にエジェクタ
プレート33の移動を型開閉方向に沿ってガイドする機
能がある。射出成形金型Aに関する構成部材およびその
機能等については本明細書における「従来の技術」の項
で既に詳説しているので、ここでは説明を省略する。4
1は射出成形機の射出シリンダである。
【0017】また、31は射出成形機の可動プラテンに
標準装備されたエジェクタロッドであり、エジェクタ用
サーボモータMにより型開閉方向に駆動され、可動側取
付け板32の中央部に設けられた貫通口から突出してエ
ジェクタプレート33をリターンスプリング35の元位
置復帰力に抗して押圧することにより、型開き時におい
て、エジェクタピン37をコアプレート38の表面に突
出させ、キャビティ40内の製品をコアプレート38よ
り離型させる。なお、リターンスプリング35自体は射
出成形金型Aにおける製品離型機構の必須要件ではな
い。例えば、射出成形機側のエジェクタロッド31をエ
ジェクタプレート33にボルト等で固着すれば、リター
ンスプリング35を廃止しても、エジェクタロッド31
の突出縮退動作によってエジェクタプレート33を往復
移動させることができる。エジェクタ用サーボモータM
の回転運動をエジェクタロッド31の直線運動に変換す
るための機構については図示しないが、ボールナット&
スクリュー等によるものが望ましく、少なくとも、エジ
ェクタ用サーボモータMとエジェクタロッド31との間
の動力伝達機構に関しては、ウォーム&ホイールのよう
な機械要素、つまり、動力の伝達が一方向的になるよう
なものは絶対に用いない。エジェクタロッド31に外力
が作用したときに、励磁を解除されているエジェクタ用
サーボモータMが容易に空転して、エジェクタロッド3
1が容易に直線運動するようにするためである。エジェ
クタ用サーボモータMにはパルスコーダPが装着され、
エジェクタロッド31の現在位置が適宜に検出できるよ
うになっている。
【0018】以上、製品離型作業に必要とされる射出成
形金型側の製品離型機構および射出成形機側の機構につ
いて簡単に説明したが、当然、公知の機械要素や機構学
等を適当に運用して他の構成を採用することも可能であ
る。その機械的な構成は特に限定されないが、本発明の
実施例として用いる射出成形機では、少なくとも、エジ
ェクタ用サーボモータMの励磁を解除した状態でエジェ
クタロッド31に外力が作用すればエジェクタロッド3
1がその力の作用方向に移動してエジェクタ用サーボモ
ータMが容易に空転するということが必須要件である。
より広範な発明思想からすれば、不可逆的に動作する動
力伝達機構とエジェクタロッド31との間にクラッチ等
を設け、このクラッチを製品離型作業時においてのみ接
続するなどといったことも本発明の発明思想には含まれ
るが、このような構成をとるとエジェクタロッド31の
位置制御や機械的な構成が複雑になる反面、これといっ
て格別の効果が得られるというわけでもないので、エジ
ェクタロッド31の駆動に関して可逆動作が可能な動力
伝達機構を用いた射出成形機を最適実施例として示すに
とどめる。
【0019】射出成形機を駆動制御する数値制御装置1
0は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNC用
CPU25、プログラマブルマシンコントローラ用のマ
イクロプロセッサであるPMC用CPU18、サーボ制
御用のマイクロプロセッサであるサーボCPU20、お
よび、圧力モニタ用CPU17を有し、バス22を介し
て相互の入出力を選択することにより各マイクロプロセ
ッサ間での情報伝達が行えるようになっている。圧力モ
ニタ用CPU17はA/D変換器16および図示しない
射出スクリュー側の圧力検出器を介して射出保圧圧力や
スクリュー背圧のサンプリング処理を行うためのモニタ
用CPUであるが、このサンプリング機能は本発明の要
旨と直接の関わりがないので説明を省略する。
【0020】PMC用CPU18には射出成形機のシー
ケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶し
たROM13および演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM14が接続され、CNC用CPU25には、射
出成形機を全体的に制御するプログラム等を記憶したR
OM27および演算データの一時記憶等に用いられるR
AM28が接続されている。
【0021】また、サーボCPU20および圧力モニタ
用CPU17の各々には、サーボ制御専用の制御プログ
ラムを格納したROM21やデータの一時記憶に用いら
れるRAM19、および、圧力データのサンプリング処
理等に関する制御プログラムを格納したROM11やデ
ータの一時記憶に用いられるRAM12が接続されてい
る。更に、サーボCPU20には、該CPU20からの
指令に基いて型締用,射出用,スクリュー回転用等の各
軸のサーボモータ(以上、図示せず)およびエジェクタ
用のサーボモータMを駆動するサーボアンプ15が接続
され、各軸のサーボモータに配備したパルスコーダから
の出力の各々がサーボCPU20に帰還され、パルスコ
ーダからのフィードバックパルスに基いてサーボCPU
20により算出された各軸の現在位置や移動速度がRA
M19の現在位置記憶レジスタおよび現在速度記憶レジ
スタの各々に逐次更新記憶されるようになっている。
【0022】また、インターフェイス23は射出成形機
の各部に配備したリミットスイッチや操作盤からの信号
を受信したり射出成形機の周辺機器等に各種の指令を伝
達したりするための入出力インターフェイスである。な
お、射出成形機の操作盤には手動操作用の動作項目選択
スイッチ、即ち、“クランプ”(用途は可動プラテンの
前進後退動作),“エジェクタ”(用途はエジェクタロ
ッド31の突出縮退動作),“スクリュー”(用途は射
出スクリューの前進後退動作),・・・等が複数設けら
れ、いずれか1つの動作項目選択スイッチのみを操作し
て、更に、各動作の順行/逆行を決めるための動作方向
選択スイッチを操作することにより、射出成形機の可動
プラテンやエジェクタロッド31または射出スクリュー
等を所望する方向に適宜移動できるようになっている。
エジェクタ用サーボモータMは“エジェクタ”の動作項
目が選択されている場合に限って励磁され、更に、動作
方向選択スイッチを操作することにより、その操作方向
に応じて正逆に回転するが、手動操作時において他の動
作項目が選択されている状況下では常に非励磁状態に維
持される。ディスプレイ付手動データ入力装置29はC
RT表示回路26を介してバス22に接続され、モニタ
表示画面や機能メニューの選択および各種データの入力
操作等が行えるようになっており、数値データ入力用の
テンキーおよび各種のファンクションキー等が設けられ
ている。
【0023】不揮発性メモリ24は射出成形作業に関す
る成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を
記憶する成形データ保存用のメモリであり、製品離型作
業に関わる設定条件、より具体的にいえば、エジェクタ
ロッド31の突出目標位置と設定復帰位置およびその突
出し回数もここに設定記憶される。
【0024】以上の構成により、PMC用CPU18が
射出成形機全体のシーケンス制御を行う一方、CNC用
CPU25がROM27の制御プログラムに基いて各軸
のサーボモータに対してパルス分配を行い、サーボCP
U20は各軸に対してパルス分配された移動指令とパル
スコーダ等の検出器で検出された位置のフィードバック
信号および速度のフィードバック信号に基いて、従来と
同様に位置ループ制御,速度ループ制御,電流ループ制
御等のサーボ制御を行い、いわゆるディジタルサーボ処
理を実行する。
【0025】以下、図2〜図3に示すPMC用CPU1
8のシーケンス制御を参照して本実施例におけるエジェ
クタ制御方法を説明する。なお、図2〜図3に示す処理
は1成形サイクル分のシーケンス動作を示すもので、半
自動運転時および自動運転時に適用され得る。1成形サ
イクルの工程は、従来と同様、型閉じ工程(型締めを含
む)→射出工程→保圧工程→計量工程(冷却を含む)→
型開き工程→製品離型作業(エジェクト工程)の順に実
施されるようになっており、これらの各工程に関するス
テップS1〜ステップS5の処理内容に関しては、実質
的に、従来と全く同様である。
【0026】但し、本実施例の場合、製品離型作業の工
程でのみエジェクタ用サーボモータMが励磁され(但
し、手動操作時に“エジェクタ”の動作項目が選択され
た場合も励磁される)、その他の場合ではエジェクタ用
サーボモータMが非励磁状態に維持されるようになって
いるので、現象的な作用効果の面では従来例と比較して
大きな相違がある。
【0027】例えば、エジェクタロッド31の突出目標
位置や設定復帰位置を見極めるための手動操作等でエジ
ェクタロッド31を極端に突出させたままの状態で半自
動運転や自動運転による成形サイクルを開始させて型閉
じ動作(ステップS1)を実行させてしまったり、また
は、エジェクタロッド31を突出させたまま不注意にも
手動操作による型閉じ操作を行ってしまったような場合
では、型閉じ動作に伴ってエジェクタピン37の先端が
固定側金型a2におけるキャビティプレート39の表面
に突き当たる場合がある。しかし、本実施例の場合、型
閉じ動作が行われている段階ではエジェクタ用サーボモ
ータMは励磁されておらず、しかも、エジェクタ用サー
ボモータMの回転をエジェクタロッド31の直線運動に
変換するための動力伝達機構も可逆動作が容易なように
構成されているので、エジェクタピン37はキャビティ
プレート39に押されて容易に縮退することができ、エ
ジェクタピン37を始めとする射出成形金型A各部の損
傷が防止され得る。図1に示される例ではリターンスプ
リング35がエジェクタピン37の復帰動作を助けるよ
うな構成となっているが、リターンスプリング35が存
在しないとしてもエジェクタピン37の縮退は容易であ
り、同様の効果が得られる。従来のものでは、エジェク
タ用サーボモータMが常に励磁され、その回転位置が位
置ループの制御で強力に現位置保持されているため、リ
ターンスプリング35があろうとなかろうとエジェクタ
ピン37の縮退は事実上不可能であり、無理な型閉じ型
締動作によりエジェクタピン37に座屈が生じ、更に、
場合によっては射出成形金型Aの各部に損傷が生じる場
合もあった。
【0028】また、エジェクタピン37の挟み込みや座
屈による射出成形金型Aの損傷を防止するための手段と
して、エジェクタロッド31が設定復帰位置よりも突出
していると“エジェクタが後退していません”等のメッ
セージをディスプレイ付手動データ入力装置29のディ
スプレイに表示して半自動運転や自動運転の実行をキャ
ンセルするようにした射出成形機も既に提案されている
が、この安全措置も、エジェクタロッド31の設定復帰
位置自体を誤って設定してしまったような場合では、エ
ジェクタピン37および射出成形金型Aの安全を保証す
ることはできない。つまり、エジェクタロッド31の位
置が設定復帰位置よりも縮退していれば半自動運転や自
動運転の開始が自動的に許容されてしまうように設計さ
れていたわけで、例えば、復帰位置の設定を誤って極端
な突出位置に設定してしまったような場合では、エジェ
クタロッド31が設定復帰位置よりも縮退しているとは
いえ、依然として、エジェクタロッド37の先端が固定
側金型a2に干渉する恐れがある。本実施例において
は、エジェクタピン37およびエジェクタロッド31の
縮退が極めて容易に許容される結果、例え、エジェクタ
ロッド31の復帰位置の設定自体が完全に誤っていたと
しても、エジェクタロッド37や射出成形金型Aに損傷
が生じることはない。
【0029】また、射出工程(ステップS2)および保
圧工程(ステップS3)においても、本実施例と従来技
術とを比較すると、作用効果の面で大きな差がある。既
に述べた通り、従来の制御方法を適用した射出成形機で
は、エジェクタ用サーボモータMが常に励磁されてその
時点における指令位置に強力に保持されていたため、も
し、エジェクタロッド31の設定復帰位置を誤って前方
(突出側)に設定してしまうと、エジェクタピン37の
先端に射出保圧圧力が作用してもエジェクタプレート3
3が十分に後退することができず、結果的に、製品には
エジェクタピン37の先端部と同形状の好ましくない凹
みがモールドされる結果になる。射出工程や保圧工程等
におけるエジェクタロッド31の指令位置とはまさしく
エジェクタロッド31の設定復帰位置そのものだからで
ある。これに対し、エジェクタピン37の縮退が容易な
本実施例の構成によれば、十分な射出保圧圧力が与えら
れる限り、エジェクタロッド31の復帰位置の設定が誤
って前方になされていたとしても、エジェクタロッド3
1が樹脂圧によって正しい位置にまで縮退させられる可
能性があるので、依然として、正常な製品が成形される
余地がある。既に述べた通り、射出成形金型Aにおいて
は、エジェクタプレート33が図1のように完全に元位
置復帰した状態でエジェクタピン37の先端部が製品面
と面一になるように、エジェクタピン37の全長、もし
くは、スペーサブロック36およびサポータ34の厚み
が精密に調整されているからである。いうまでもないこ
とだが、エジェクタピン37が設計上または加工上のミ
スで相対的に寸足らずに仕上がってしまったような場合
は、スペーサブロック36およびサポータ34を同時に
研削するか、または、エジェクタプレート33を厚いも
のに取り替えるかしてエジェクタピン37の先端が製品
面に面一となるように調整するのが一般的であり、少な
くとも、エジェクタロッド31の復帰位置を適当な突出
位置に設定変更し、その位置に位置決め保持されるエジ
ェクタロッド31でエジェクタプレート33を支えるこ
とによってエジェクタピン37の寸法不足を補うなどと
いったことは常識の範囲では行われない。エジェクタプ
レート33とコアプレート38との平行度が保証されな
くなったり、射出保圧時にエジェクタプレート33に撓
みが生じたりして、製品にエジェクタピン37と同形状
の凹凸部がモールドされる危険があるからである。この
ように、射出成形金型の精度は射出成形金型自体の構成
部材によって保証されるものであるから、エジェクタプ
レート33さえ十分に後退することができれば、正常な
製品の成形は可能となるのである(エジェクタロッド3
1が何らかの理由により設定復帰位置よりも縮退したと
しても何ら問題はない)。
【0030】計量工程(ステップS4)および型開き工
程(ステップS5)に関しては処理内容および作用効果
とも従来のものと全く同一である。
【0031】そこで、従来と同様にして型開き工程の処
理を行ったPMC用CPU18は、まず、RAM19の
現在位置記憶レジスタからエジェクタロッド31の現在
位置Pを読み込んで一時記憶し(ステップS6)、直前
位置記憶レジスタの現在値Rと現在位置Pとの差R−P
を求め、その値R−Pが所定値ε(但し、ε>0)を越
えているか否かにより、エジェクタロッド31に関する
復帰位置の設定異常の有無を判別する(ステップS
7)。
【0032】直前位置記憶レジスタは直前の成形サイク
ルで実施された製品離型作業の終了時にエジェクタロッ
ド31が復帰した位置を記憶するレジスタであり、第1
回目の成形サイクルの製品離型作業が完了するまでの間
は、「従来の技術」の項で説明したような方法でオペレ
ータが見極めて不揮発性メモリ24に設定記憶させたエ
ジェクタロッド31の設定復帰位置の値が初期値として
保存されている。ここで、もしも、設定復帰位置が正し
い位置よりも前方(突出側)に設定されていたとする
と、第1回目の成形サイクルにおけるステップS1の型
閉じ工程もしくはステップS2,ステップS3の射出保
圧工程でエジェクタピン37が外力を受けて縮退し、R
−Pの値は相当に大きくなる。
【0033】なお、型閉じ工程で受ける外力によりエジ
ェクタピン37が縮退するのは、固定側金型a2との直
接干渉によりエジェクタロッド31が縮退する場合であ
って、エジェクタピン37の設定復帰位置を極端に前方
に設定してしまった場合に限られる。また、射出保圧工
程で受ける外力によりエジェクタピン37が縮退するの
は、樹脂に作用する射出保圧圧力を受けてエジェクタピ
ン37が縮退する場合であって、固定側金型a2と直接
干渉するほどではないにしろエジェクタロッド31の設
定復帰位置を必要以上に前方に設定してしまった場合に
は常におこり得る。そして、これら2つの原因のいずれ
かによりエジェクタピン37が縮退したのだとすれば、
製品に異常が生じる可能性がある。エジェクタピン37
の縮退が検出されているとはいえ、必ずしも元位置にま
で縮退させられているという保証はないからである。こ
のような問題は、多くの場合、リターンスプリング35
を備えていない金型構造において生じ易い。当然、リタ
ーンスプリング35の付勢力が十分であれば、必ずし
も、固定側金型a2との干渉や射出保圧による外力が作
用せずともエジェクタプレート33が適切な位置にまで
自動的に後退することは有り得る。この場合、型閉じ動
作が開始される前、つまり、直前の成形サイクルにおけ
る製品離型作業が完了してエジェクタ用サーボモータM
の励磁が解除された時点、または、エジェクタロッド3
1の手動操作が完了して“エジェクタ”の動作項目選択
が解除されることによりエジェクタ用サーボモータMの
励磁が解除された時点でエジェクタプレート33が適切
な位置にまで自動的に後退しているはずであるから、設
定復帰位置の異常が製品に直接の悪影響を与えることは
ないだろうが、エジェクタロッド31が容易に縮退可能
であるにせよ、縮退の際にある程度の負荷が必要とされ
るのは否めない事実で、その結果、設定復帰位置の異常
がエジェクタピン37の復帰動作の遅れとなって現れる
場合がある。そして、エジェクタピン37の復帰動作の
遅れはエジェクタピン37の正常な往復動作を妨げるの
で、製品離型作業時にエジェクタピン37の突出し動作
を繰り返し行うような場合に問題となる。
【0034】以上は第1回目の成形サイクルにおいてス
テップS7の判別結果が真となった場合のことである
が、第2回目以降の成形サイクルの場合も、ほぼ、これ
と同じことがいえる。但し、第2回目以降の成形サイク
ルでは、必ず、直前の成形サイクルにおける製品離型作
業終了時の復帰位置Rとその時点で実行されている成形
サイクルの型開き時のエジェクタロッド31の位置Pに
よりステップS7の判別処理が実行されるので、直前の
成形サイクルにおける製品離型作業終了時の復帰位置R
よりもその時点で実行されている成形サイクルの型開き
時のエジェクタロッド31の位置Pの方が実際に後退し
ているといった場合でないと異常を検出することはでき
ない。つまり、エジェクタロッド31の設定復帰位置が
正しい位置よりも前方に設定されていた場合であって
も、エジェクタロッド31がリターンスプリング35の
力により正しい位置に復帰できる限り、基本的には、設
定異常として検出されないのである。しかし、本実施例
においては、直前の成形サイクルにおける製品離型作業
終了時の復帰位置Rの検出タイミングが、エジェクタロ
ッド31を復帰させるためのエジェクタ用サーボモータ
Mへのパルス分配完了後かつ励磁解除前の時点として設
定されているので(ステップS14参照)、リターンス
プリング35によってエジェクタロッド31が縮退させ
られる前の復帰位置Rが検出されることになり、結果的
には、設定復帰位置Rと現在位置Pとに基いて判別処理
を行う第1回目の成形サイクルの場合と同様、エジェク
タロッド31の設定復帰位置(=パルス分配完了時点に
おけるエジェクタロッド31の位置)が正しい位置より
も前方に設定されているならば、この設定異常は常にス
テップS7の判別処理で検出されることになる。当然、
リターンスプリング35を備えない金型構造においては
パルス分配完了時点におけるエジェクタロッド31の位
置がそのまま保持されるので、設定復帰位置の異常を検
出するためのRの検出タイミングに格別の制限事項はな
い(要するに、ステップS13より後で1成形サイクル
完了までの時点であればよい)。また、エジェクタロッ
ド31の設定復帰位置が正しい位置よりも縮退側に設定
されていた場合には、どのような事情があるにせよエジ
ェクタロッド31が強制的に縮退されることはないので
R−P=0<εが常時成立する。従って、エジェクタロ
ッド31の設定復帰位置が正しい位置よりも縮退側に設
定されていた場合の設定誤りをステップS7の処理によ
って検出することは不可能であるが、既に述べた通り、
エジェクタロッド31が必要以上に後退することには格
別の問題はない。
【0035】以上に述べた通り、R−P>εとなってス
テップS7の判別結果が真となった場合には、いずれに
せよ、エジェクタロッド31の設定復帰位置に関する設
定ミスがあることを意味する。従って、ステップS7の
判別結果が真となった場合、PMC用CPU18はディ
スプレイ付手動データ入力装置29のディスプレイに
“エジェクタ復帰位置の設定が異常です”等の警戒メッ
セージを表示し、設定異常のあることをオペレータに知
らせる(ステップS8)。
【0036】ステップS7の判別結果が真となった場合
に直ちに成形作業を自動停止とせずに警戒表示にとどめ
るのは、既に述べた通り、本実施例においては、十分な
射出保圧圧力が与えられる限り、エジェクタロッド31
の復帰位置の設定が誤って前方になされていたとして
も、依然として、正常な製品が成形される余地があるか
らである。製品の良否の判定、および、設定復帰位置の
設定異常が実際に射出成形金型の破損といった大きな問
題に結び付くか否かの判定は、最終的にオペレータに任
される。
【0037】なお、ステップS8の処理で警戒メッセー
ジを表示する際にR−Pの値を数値表示するようにして
もよい。エジェクタピン37を元位置復帰させるに足る
弾性を有したリターンスプリング35を備えない射出成
形金型を装着して射出成形作業を行っているときにR−
Pの値が極端に大きくなったとするなら、必然的に、型
閉じ動作の際に固定側金型a2とエジェクタピン37の
先端とが干渉していることを意味し、このような射出成
形作業を繰り返し実行すると、固定側金型a2のキャビ
ティ40に傷が付き、この傷が製品の外部に転写されて
好ましくない結果を生むので、オペレータは直ちに射出
成形作業を停止させ、設定復帰位置を再設定すべきであ
る。ランナー部分にのみエジェクタピン37を配してラ
ンナーと製品を同時に可動側金型a1から離型させる金
型構成ではこの限りではないが(製品には傷が付かな
い)、エジェクタピン37の衝突で固定側ランナーブロ
ックに生じた傷にランナーが食い付いて固定側残留が生
じる危険や、先端の変形したエジェクタピン37自体に
ランナーが食い付いて正常な離型作業を行えなくなる危
険があるので、やはり成形作業は停止させるべきであ
る。また、R−Pの値が比較的小さなものであればエジ
ェクタピン37と固定側金型a2との直接干渉はなく、
エジェクタピン37が樹脂圧によって押し戻されている
ことを意味するので、製品自体に異常がない限り連続運
転は可能である。
【0038】ステップS7の判別処理もしくはステップ
S8の表示処理を終了したPMC用CPU18は、次い
で、エジェクタ用サーボモータMを当該成形サイクル開
始後始めて励磁し(ステップS9)、CNC用CPU2
5にエジェクト指令を出力して、不揮発性メモリ24に
設定記憶された突出目標位置に向け、サーボCPU20
の駆動制御の下、エジェクタ用サーボモータMにパルス
分配を実行してエジェクタロッド31の突出を開始させ
る(ステップS10)。エジェクタロッド31が設定復
帰位置よりも後方に強制的に押し下げられていたような
場合では、位置制御ループに蓄積された位置偏差のため
にエジェクタ用サーボモータMが駆動開始の初期段階で
強力に駆動される場合もあるが、既に型開きは完了して
おり、また、成形状態さえ正常であれば製品の離型に必
要とされる突出し力も小さなものであるから、エジェク
タピン37に座屈や変形が生じることはなく、駆動制御
開始時点で蓄積されていた位置偏差もすぐに解消され
る。そして、エジェクタ用サーボモータMに対するパル
ス分配が完了すると、PMC用CPU18は、サーボC
PU20およびサーボアンプ15を介し、この時点でエ
ジェクタ用サーボモータMに流れている駆動電流の値C
を直ちに検出し(ステップS11)、その値が予め設定
された許容値Aの範囲内にあるか否か、つまり、エジェ
クタ用サーボモータMに過大な負荷が作用していないか
どうかを判別する(ステップS12)。エジェクタピン
37の突出が突出目標位置に到達するまでにその移動が
妨げられればパルス分配完了時点における位置偏差の値
が増大して駆動電流が増大するため、パルス分配完了時
点における駆動電流の大小によってエジェクタ用サーボ
モータMに作用する負荷、つまり、エジェクタロッド3
1に作用する負荷の大小を確認することができるのであ
る。
【0039】そこで、もし、エジェクタロッド31に作
用する負荷が過大となってステップS12の判別結果が
真となったならば、PMC用CPU18は、エジェクタ
用サーボモータMの励磁を解除し(ステップS16)、
射出成形機の駆動制御を中止する。前にも説明した通
り、この時点では既に型開き動作が完了しているのでエ
ジェクタピン37の先端が固定側金型a2に干渉してエ
ジェクタロッド31の突出動作が妨げられることはな
い。この時点でエジェクタロッド31の突出動作が妨げ
られるとすれば、その原因は、段付きに形成されたエジ
ェクタピン37の大径部がコアプレート38の穴の小径
部に無理やり突入しようとしているか、または、それ以
前にエジェクタプレート33がコアプレート38に衝接
しているかのどちらかである。いずれにせよ、突出目標
位置の設定に誤りがあり、必要以上にエジェクタロッド
31を突出させようとするからこのような問題が生じる
わけで、特に、エジェクタピン37の大径部がコアプレ
ート38の穴の小径部に突入したような場合では、非常
に食い付きが激しく、リターンスプリング35の力でエ
ジェクタプレート33を元位置復帰させることは困難で
ある。また、エジェクタプレート33がエジェクタロッ
ド31にボルト等で固定されており元位置復帰が可能で
あったとしても、このような動作を繰り返すとエジェク
タピン37が座屈するので運転を停止しなければならな
い。エジェクタプレート33がコアプレート38に衝接
した程度で射出成形金型Aに損傷が生じることは一般に
はないが、このような動作を繰り返し行うと、突出し時
の振動によってクランプが緩み、可動プラテンに対する
可動側金型a1の取付けにずれが生じる可能性があり、
結果的にコアブロックやキャビティブロックのかじり等
の損傷に繋がるので、やはり運転を停止しなければなら
ない。
【0040】一方、ステップS12の判別結果が偽とな
り、エジェクタロッド31に作用する負荷が軽微である
ことが確認された場合にはこのような問題はなく、成形
運転を継続して行うことができる。この場合、PMC用
CPU18は、CNC用CPU25にエジェクタ元位置
復帰指令を出力して、不揮発性メモリ24に設定記憶さ
れた設定復帰位置に向け、サーボCPU20の駆動制御
の下、エジェクタ用サーボモータMにパルス分配を実行
してエジェクタロッド31の縮退を開始させる(ステッ
プS13)。そして、エジェクタ用サーボモータMに対
するパルス分配が完了すると、PMC用CPU18は、
RAM19の現在位置記憶レジスタからエジェクタロッ
ド31の現在位置R、つまり、次の成形サイクルで直前
の成形サイクルにおける製品離型作業終了時の復帰位置
として用いる値Rを読み込んで記憶し(ステップS1
4)、エジェクタ用サーボモータMの励磁を解除して
(ステップS15)、1成形サイクル分のシーケンス制
御を終了する。また、エジェクタの突出回数を2回以上
に設定した場合には、ステップS10〜ステップS14
までの処理を設定回数に合わせて繰り返し実行するよう
にする。
【0041】この実施例では、エジェクタロッド31に
作用する負荷としてエジェクタ用サーボモータMに流れ
る駆動電流の値を検出するようにしているが、エジェク
タ用サーボモータMに対してオブザーバを組み、このオ
ブザーバからの出力を検出してエジェクタロッド31に
作用する負荷としてもよい。なお、オブザーバの構成に
関しては、本出願人らが特願平6−113449として
提案した型内圧測定方法等により既に開示されているの
で説明は省略する。また、負荷を検出するタイミングは
前述の例に限られるものではなく、例えば、エジェクタ
ロッド31の突出動作中の所定周期毎に駆動電流やオブ
ザーバ出力を検出し、その最大値や平均値等を求めて検
出負荷として利用するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明のエジェクタ制御方法では製品の
離型作業時以外の工程ではエジェクタロッドを駆動する
モータが非励磁状態におかれるので、型閉じや型締およ
び射出動作時におけるエジェクタロッドの移動が自在と
なる。この結果、エジェクタロッドの復帰位置を誤って
突出側に設定し、型閉じ時にエジェクタピンの先端が固
定側金型に干渉してしまったような場合でも、固定側金
型からの押圧力によりエジェクタピンが容易に縮退する
ことができ、エジェクタピンや射出成形金型の損傷が防
止される。また、エジェクタピンが容易に縮退できるた
め、十分な射出保圧圧力さえ与えられれば、射出成形金
型自体の構造によって規定される位置、つまり、エジェ
クタピンの先端が製品面と面一となる位置までエジェク
タピンを強制的に縮退させることができ、エジェクタロ
ッドの復帰位置を誤って突出側に設定した場合であって
も、正常な製品を成形する余地がある。
【0043】また、直前の成形サイクルにおける製品離
型作業完了時点におけるエジェクタロッドの復帰位置、
つまり、エジェクタロッドの設定復帰位置と、固定側金
型との衝突または射出保圧圧力により押し戻されたエジ
ェクタロッドの復帰位置との差が所定値を越えると設定
異常検出信号が出力されるので、エジェクタロッドの復
帰位置に関する設定異常を簡単に知ることができる。
【0044】更に、突出動作時のエジェクタロッドに作
用する負荷が許容値を越えると設定異常検出信号が出力
されるので、エジェクタロッドの突出目標位置を大幅に
誤って設定した場合であっても、エジェクタピンの過大
な突出によって生じる可動側金型のコアプレートとの干
渉によるエジェクタピンの座屈や射出成形金型の破損を
未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエジェクタ制御方法を適用した一実施
例の射出成形機の要部と一般的な射出成形金型の製品離
型機構の要部を示すブロック図である。
【図2】同実施例の射出成形機におけるシーケンス制御
の概略を示すフローチャートである。
【図3】シーケンス制御の概略を示すフローチャートの
続きである。
【符号の説明】
10 数値制御装置 15 サーボアンプ 18 PMC用CPU 20 サーボCPU 31 エジェクタロッド 33 エジェクタプレート 35 リターンスプリング 37 エジェクタピン 40 キャビティ A 射出成形金型 a1 可動側金型 a2 固定側金型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品離型作業時にモータでエジェクタロ
    ッドを突出させて製品の離型作業を行う射出成形機のエ
    ジェクタ制御方法において、製品の離型作業時において
    のみ前記モータを励磁するようにしたことを特徴とする
    射出成形機のエジェクタ制御方法。
  2. 【請求項2】 直前の成形サイクルにおける製品離型作
    業完了時点におけるエジェクタロッドの復帰位置を記憶
    しておき、次の成形サイクルの型閉じ完了以降製品離型
    作業開始以前の設定タイミングで前記エジェクタロッド
    の位置を検出し、該検出位置と前記復帰位置との差が所
    定値を越えると設定異常検出信号を出力するようにした
    請求項1記載の射出成形機のエジェクタ制御方法。
  3. 【請求項3】 突出動作時のエジェクタロッドに作用す
    る負荷を検出し、該負荷が許容値を越えると設定異常検
    出信号を出力するようにした請求項1または請求項2記
    載の射出成形機のエジェクタ制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005138582A (ja) * 2003-10-16 2005-06-02 Toshiba Mach Co Ltd 射出成形機における押出力監視方法
US7287971B2 (en) 2004-02-17 2007-10-30 Fanuc Ltd Load determining device for an electrically-operated injection molding machine
KR20160150480A (ko) * 2015-06-22 2016-12-30 엘에스엠트론 주식회사 사출 성형기의 이젝터 제어 장치 및 방법
CN115195066A (zh) * 2021-04-02 2022-10-18 住友重机械工业株式会社 注射成型机的控制装置、注射成型机、注射成型系统以及注射成型机的控制方法

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