JPH08201260A - 硬度測定方法 - Google Patents

硬度測定方法

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JPH08201260A
JPH08201260A JP1043195A JP1043195A JPH08201260A JP H08201260 A JPH08201260 A JP H08201260A JP 1043195 A JP1043195 A JP 1043195A JP 1043195 A JP1043195 A JP 1043195A JP H08201260 A JPH08201260 A JP H08201260A
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Akira Kato
章 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定物の硬度測定を誤差なく、正確に行
う。 【構成】 試験機12により所定の押込荷重で圧子11
を被測定物10に押し付け、被測定物の表面に形成され
た圧痕をCCDカメラ13で撮影する。次に、得られた
画像を画像処理装置14で所定の灰調レベルに変換し、
変換された画像に基づいて、圧痕と背景部分の輝度を表
す輝度ヒストグラムを求め、該輝度ヒストグラムから圧
痕と背景部分の間の出現頻度の低い輝度を閾値として二
値化を行い、得られた二値画像の位置から圧痕のサイズ
を測定し、その圧痕のサイズと押込荷重に基づいて被測
定物の硬度を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定物の硬度測定方
法に関し、特にブリネル硬度等のごとく被測定物に圧子
を押し付け、被測定物の表面に形成された圧痕から硬度
を測定する硬度測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の硬度測定では、被測定物
に形成された圧痕サイズを顕微鏡を用いて人為的に計測
することによって生じる計測時間の遅延や測定者の経験
の有無によって生じる個人誤差を除去するために、特公
昭63−10379号公報に記載された発明のように、
撮像機から得られた画像を灰調レベルに変換し、変換さ
れた画像の急激変化点を圧痕の端部として抽出して上記
圧痕の表面積を求め、圧子の押し付け荷重を上記表面積
で割って、被測定物の硬度を測定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記硬度測
定では、被測定物上の痕を圧痕としているため、被測定
物の測定面に実際の圧痕の他に大きな切削傷や腐蝕が存
在し、それが圧痕との明るさの違いが余りない場合に
は、圧痕と傷等の区別が難しく、被測定物の硬度測定に
正確さが欠けるという問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題点を鑑みなされたもの
で、被測定物の硬度測定を誤差なく正確に行うことがで
きる硬度測定方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1では、灰調レベルに変換された画
像に対して任意に設定された閾値レベルに基づいて、前
記圧痕と背景部分の境界部を抽出する抽出工程と、前記
境界部の任意の複数点を所定回数選択し、該選択された
複数点の位置から円弧境界を推定する推定工程と、前記
推定された円弧境界の位置から当該円弧のサイズを測定
する円弧サイズ測定工程と、前記測定された円弧サイズ
と押込荷重に基づいて前記被測定物の硬度を測定する硬
度測定工程とからなる。
【0006】請求項2では、抽出工程は、前記所定の灰
調レベルに変換された画像に基づいて、前記圧痕と背景
部分の輝度を表す輝度ヒストグラムを求め、前記圧痕の
輝度ヒストグラムと背景部分の輝度ヒストグラムとの間
に発生する低い輝度を求める頻度検出工程と、前記頻度
検出工程で求めた輝度を閾値として前記画像を二値化す
る二値化工程とを含み、前記二値化工程によって得られ
た二値画像に基づいて、前記圧痕と背景部分の境界部を
抽出する。
【0007】
【作用】請求項1では、灰調レベルに変換された画像に
対して任意に設定された閾値レベルに基づいて、圧痕と
背景部分の境界部を抽出し、その境界部の任意の複数点
を所定回数選択し、複数点の位置から円弧境界を推定
し、その円弧のサイズと押込荷重に基づいて被測定物の
硬度を測定する。
【0008】抽出工程としては、請求項2に示したごと
く、圧痕と背景部分の輝度ヒストグラムとの間に発生す
る低い輝度を閾値として画像を二値化し、この二値画像
から圧痕と背景部分の境界部を抽出する。
【0009】
【実施例】本発明に係る硬度測定方法の実施例を図1乃
至図7に基づいて説明する。図1は、本発明に係る硬度
測定方法を用いた硬度測定装置の一実施例の構成を示す
構成図である。図において、硬度測定装置は、所定の押
込荷重で圧子11を被測定物10に押し付ける試験機1
2と、試験機12の上部に設けられた撮像機13と、撮
像機13からの画像情報をデジタル変換し、変換された
画像情報を画像処理する画像処理装置14と、画像処理
された画像情報と圧子11の押込荷重量とに基づいて被
測定物の硬度を測定するホストコンピュータ15と、測
定された被測定物の硬度を表示する表示装置16とから
構成されている。
【0010】試験機12は、例えばブリネル硬度試験機
からなり、所定の押込荷重で球状の圧子11を被測定物
10に押し付け、被測定物10の測定面に圧痕を形成さ
せている。なお、ここでは、被測定物10は、例えば機
械構造用炭素鋼(JIS S45C)を用い、球状の圧子11の
直径は、10(mm)とし、試験機12による圧子11
の押込み荷重は、29.4kNとする。
【0011】撮像機13は、例えば拡大機能を有するC
CDカメラからなり、被測定物10の測定面の像(図2
(a)参照)を拡大して撮影して、得られた画像情報を
画像処理装置14に出力している。画像処理装置14
は、CPUとメモリ等が搭載された画像処理ボードから
なり、この画像処理ボード上で全ての画像処理プログラ
ムを実行する。本発明に係る硬度測定方法の第1実施例
を用いる場合には、画像処理装置14は、小さなノイズ
を除去して圧痕境界の画像の鮮明さを失わないようにす
るためにメディアンフィルタで入力する画像情報の平滑
化処理を行い、平滑化処理された画像情報を例えば所定
の階調の灰調レベル(256レベル)でアナログ/デジ
タル変換する変換機能と、上記変換された画像情報に対
して任意に設定された閾値の灰調レベルに基づいて圧痕
と背景部分の境界部を抽出する抽出機能と、上記境界部
の任意の複数点を所定回数選択し、選択された複数点の
位置から円弧境界を推定する推定機能と、推定された円
弧境界の位置から当該円弧のサイズを測定する円弧サイ
ズ測定機能と、測定された円弧サイズと押込荷重に基づ
いて被測定物10の硬度を測定する硬度測定機能とを有
する。上記抽出機能は、デジタル変換された画像情報に
基づいて圧痕と背景部分の輝度を表す輝度ヒストグラム
を求め、上記輝度ヒストグラムから圧痕と背景部分の二
つの出現頻度の高い輝度の間の出現頻度の低い輝度を求
める頻度検出機能と、求めた低い出現頻度の輝度を閾値
として画像を二値化する二値化機能とを含んでいる。な
お、画像の解像度は、512×512ピクセルとし、マ
スクサイズは、3×3とした。
【0012】すなわち、被測定物10の測定面が比較的
きれいに仕上げられている場合には、頻度検出機能によ
って求められる輝度ヒストグラムは、図3のように、圧
痕と背景部分を示す出現頻度の高い輝度を表す二つの山
ができるので、二値化機能によって上記山の間の谷の位
置に対応する輝度(図3では、灰調レベル75程度)を
閾値として、上記画像情報の二値化を行えば、圧痕部分
を背景部分から分離することができて、図4に示すよう
な二値画像を得ることができる。
【0013】ホストコンピュータ15は、上記二値化に
よって得られた二値画像(圧痕を分離した画像)の位置
情報を画像処理装置14から取り込む。そして、ホスト
コンピュータ15は、上記位置情報から圧痕部分の面積
を求め、これを円と考えて圧痕の直径を求め、上記圧痕
部分の直径と試験機12の押込荷重に基づいて被測定物
10の硬度を計算する。すなわち、測定した圧痕の直径
をd(mm)とすれば、ブリネル硬さの値HBは、 HB=0.102×2F/(πD2(1−√(1−d2/D2))) …(1) 式(1)で計算することができる。ただし、式(1)に
おいて、Fは押込み荷重(実施例では29.4kN)、
Dは圧子11の直径(実施例では10mm)である。
【0014】表示装置16は、例えば画像の解像度が5
12×512ピクセルのCRT等からなり、ホストコン
ピュータ15によって計算された被測定物10の硬度を
表示することができる。ところで、圧痕の検出を行う被
測定物の測定面は、上述のごとく、きれいに仕上げられ
たものに限らず大きな切削傷や腐蝕が存在して圧痕との
明るさの違いがあまりない場合がある。このような場合
には、上記輝度ヒストグラムに明確な二つの山が現れ
ず、閾値を決定することができないので、圧痕部分のみ
を背景部分から完全に分離することができない。
【0015】すなわち、圧痕の境界にかなり大きな汚れ
や欠陥等がある場合、例えば図2(a)の画像に人工的
に楕円形の汚れを付けた図2(b)の場合を考える。こ
の場合には、汚れの明るさが圧痕部分とあまり変わらな
いので、圧痕部分のみを背景部分から完全に分離するこ
とは困難である。このような画像を二値化すれば、汚れ
部分も圧痕として検出してしまうので、境界は図5に示
すように認識されてしまう。
【0016】本発明者らは、以下に示す実施例を用いて
圧痕境界を抽出して圧痕部分のみを背景部分から分離す
る。この実施例において、図2(b)の画像から圧痕の
境界だけを分離するためには、きれいな円弧になった部
分だけを抽出すればよいことになる。そこで、本実施例
では、不完全な圧痕境界の画像から簡単に円弧境界を推
定するために、次のような方法を用いる。
【0017】すなわち、画像平面を図5に示すようにx
−y座標で表せば、円弧の式は、 (x−a)2+(y−b)2=r2 …(2) で表される。この式(2)の3つの係数a,b,rが定
まれば、円弧が決まることになる。画像処理装置14で
は、図5の圧痕部分の境界に最もよく合う円弧の式を決
めるために次ぎのような方法を用いる。画像処理装置1
4では、推定機能によって図5の境界上の任意の3点を
とり、その座標を(x1,y1)、(x2,y2)、(x
3,y3)とし、これらの座標を用いて、連立方程式を解
けば、この3点を通る円弧の式(2)の3つの係数を決
めることができる。そして、順に境界上の異なる3点を
とり、係数a,b,rを求めていく。もし、これらの点
が圧痕部分の境界上の点であれば、同じ円弧の上にある
から、それらの点から求めた係数の値は、ほぼ同じ値を
とることとなる。なお、順に境界上の異なる3点をとる
方法は、例えば乱数を用いて以下のごとく行う。
【0018】本実施例では、画面上の境界の座標に、
(x1,y1)、(x2,y2)、…、(xn,yn)のよう
に順序を付けて画像処理装置14内に配列して記憶し、
次に1〜n(nは正の整数)までの3点の乱数を発生さ
せる。そして、その順番i,j,kを決め、それに対応
する3点の座標位置(xi,yi)、(xj,yj)、(x
k,yk)を決めて、この3点から上記係数a,b,rを
決定する。そして、この手順を後述するa,b,rのヒ
ストグラムのピーク位置が変化しなくなるまで繰り返
す。
【0019】すなわち、画像処理装置14では、推定機
能によって境界上の各点から求めたこれらの係数a,
b,rについてのそれぞれのヒストグラムを図6のごと
く求める。このヒストグラムは、各係数について間隔
0.5づつの出現頻度を求めたものである。いずれの係
数についても変化しなくなるピーク位置があり、この時
の係数の値が最も多くの点が通る円弧の方程式の係数値
を表しており、求める圧痕境界の円を示す係数値と推定
される。なお、上記推定機能では、一度用いた座標を二
度と使用しない場合、何度も繰り返し使用する場合のい
ずれの場合でも安定した係数a,b,rのピーク位置が
得られる。また、ここでは、出現頻度のピーク位置とそ
の前後±0.5の範囲に含まれる係数の平均値を求め
て、各係数の値とした。この各係数の値は、以下の表1
の一次元の欄に示すようになる。
【0020】
【表1】 以上の実施例では、係数a,b,rについてそれぞれ単
独でヒストグラムを求めているが、これらの係数は別個
に得られるものではなく、それぞれ3点の座標から一つ
の組み合わせとして得られたものである。従って、ヒス
トグラムを考える場合には、係数a,b,rを別々に考
えるのではなく、組み合わせて考えることが好ましい。
【0021】そこで、本実施例では、図7に示すような
三次元のヒストグラムを考える。なお、このヒストグラ
ムは、出現頻度を各点の明るさの違いによって表したも
のであり、点が多いほど出現頻度が高いことを示してい
る。また、各係数a,b,rについて出現頻度を求めた
間隔は、図6の場合と同様いずれも0.5であり、出現
頻度のピーク位置を図7中では直線で示す。このピーク
位置とその前後±0.5の係数の平均値を求めれば、表
1の三次元の欄に示すような各係数の値が得られる。
【0022】ここで、表1の一次元と三次元の2つの場
合の係数の計算値を比較してみると、その違いは、最も
大きいものでも0.2であり、差が非常に小さいことが
わかる。画像の座標は、もともと整数値で表されている
ことを考えれば、この差は極めて小さいといえる。例え
ば係数rで0.2の違いは、後述する硬さの計算値で
0.6の違いに過ぎず、ほとんど無視することができ
る。この程度の違いであれば、処理の複雑な三次元のヒ
ストグラムを考えるまでもなく、各係数a,b,rにつ
いてそれぞれ単独でヒストグラムを求める前者の方法を
用いれば、十分であるといえる。
【0023】この前者の方法によって推定した円弧と元
のブリネル圧痕の画像とを比較しても推定した円弧は圧
痕の境界部分と良く一致していることが確認された。ま
た、楕円形の汚れが2〜3個ある場合についても、上記
と同様の結果を得ることができた。ホストコンピュータ
15は、画像処理装置14で求められた圧痕境界の円の
半径rを取り込み、上記半径rから圧痕の直径dを求
め、式(1)に基づいてブリネル硬さの値HBを計算
し、この計算結果である被測定物10の硬度を表示装置
16に表示させる。
【0024】これにより、本実施例の硬度測定方法で
は、画像の変化点又は該変換された画像に対して任意に
設定された閾値レベルに基づいて、圧痕と背景部分の境
界部を抽出し、その境界部の任意の複数点を所定回数選
択し、複数点の位置情報と円弧を求める式(1)から円
弧境界を推定し、その円弧の直径と押込荷重に基づいて
被測定物の硬度を測定するので、測定面に大きな切削傷
や腐蝕がある場合にも、誤差のない正確な被測定物の硬
度測定が可能となる。
【0025】なお、本実施例では、ホストコンピュータ
がブリネル硬度を測定したが、本発明はこれに限らず、
画像処理装置がブリネル硬度を測定するように構成する
ことも可能である。この場合には、ホストコンピュータ
は、表示装置に対して測定結果の表示制御を行う。次
に、図2(a)に示した被測定物10に対して、本実施
例による硬さの測定実験の結果を以下の表2に示す。
【0026】
【表2】 なお、表2中、マニュアルとは、被測定物に形成された
圧痕部分の直交する2方向の直径を、測定者が人為的に
読み取って求めた従来の方法を示している。
【0027】表2を参照すると、本実施例による一次
元、三次元のいずれの場合の結果HBについても、マニ
ュアルによる結果HBと非常に良く合っており、この結
果から本実施例の方法によっても十分に正確に圧痕部分
の境界を推定し得ると考えられる。また、以下に示す表
3は、圧痕の境界部分に楕円形の汚れを付けたものに対
して本実施例を適用した場合についての実験結果であ
る。
【0028】
【表3】 表3を参照すると、汚れの数が3個までであれば、一次
元、三次元のいずれの方法の場合であっても、測定結果
は汚れのない場合(表2の本実施例の結果参照)と比べ
ても、その差は4以内であり、十分に正確に境界推定が
できると考える。上述のように汚れが3個ある場合に
は、従来のJISによる方法で直交する2方向に対して
直径を測定しようとすれば、測定位置に必ず汚れがくる
ことになり、測定が困難になるが、そのような場合に対
しても本実施例の境界推定方法を用いれば、硬さの値H
Bを正確に求めることができる。
【0029】また、表4は、上記と同じ素材の試料に対
して10カ所にブリネル圧痕を付け、それぞれの測定方
法による測定結果の平均値及び標準偏差値を比較した実
験結果である。
【0030】
【表4】 なお、本実験に用いた試料の表面は、旋盤で切削したの
みで表面仕上げを行っていない。
【0031】表4を参照すると、マニュアルの場合に
は、2人の測定者A,Bによって人為的測定を行った
が、測定者による個人誤差がかなり大きいことがわか
る。この原因は、使用の表面が表面仕上げを行っていな
いために、圧痕の境界に少し凹凸が存在するので、この
凹凸のどの部分を境界と見るかによって個人誤差が現れ
たものと考えられる。本発明に係る方法では、いずれの
実施例の場合でも、平均値の誤差は非常に少ないことが
わかる。
【0032】測定者Aの平均値は、本実施例にかなり近
いことがわかるが、標準偏差の値は、人間の目による測
定の方が画像処理を使用した場合よりもわずかに小さい
ようである。しかし、硬さの標準偏差の値4というの
は、圧痕の直径で約0.03mmの違いに相当する。従
来のブリネル硬度試験用の読取り顕微鏡の最小目盛は、
0.05mmであり、0.03mmの精度を実現するの
は困難である。以上の理由からマニュアルによる測定の
標準偏差が非常に小さくなっているものと推定される。
【0033】本実施例の画像処理による測定結果の標準
偏差は、いずれも約5.5でほとんど同じである。この
値は、圧痕の直径で0.04mmに相当し、画像の上で
は2ピクセルに対応しており、十分に精度が良いといえ
る。従って、本実施例では、コンピュータによる画像処
理を用いて誤差のない正確な硬度の自動測定が可能とな
った。また、人為的な測定では個人誤差が生じる可能性
があるが、本実施例のごとくコンピュータの画像処理を
用いれば、個人誤差の影響はなくなり、安定した精度で
硬度測定を行うことができるとともに、処理時間がわず
か数秒ですむので、極めて短時間で硬度測定を行うこと
ができる。さらに、本実施例では、境界上の全てのデー
タを用い、その平均値から円弧の直径を求めるので、デ
ータを有効に利用することができ、測定精度を向上する
ことができる。
【0034】本実施例では、圧痕の境界上に比較的大き
な汚れ等がある場合、圧痕の境界に最も良く合う円弧を
求め、その円弧境界を推定するので、圧痕部分のみを分
離することができ、測定結果は汚れのない場合の測定結
果と良く合っており、高い測定精度を得ることができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
では、所定の押込荷重で球体の圧子を被測定物に押し付
け、該被測定物の表面に形成された圧痕を撮像手段で撮
影し、得られた画像を所定の灰調レベルに変換し、該変
換された画像から前記被測定物の硬度を測定する硬度測
定方法において、前記変換された画像に基づいて、前記
圧痕と背景部分の境界部を抽出する抽出工程と、前記境
界部の任意の複数点を所定回数選択し、該選択された複
数点の位置から円弧境界を推定する推定工程と、前記推
定された円弧境界の位置から当該円弧のサイズを測定す
る円弧サイズ測定工程と、前記測定された円弧サイズと
押込荷重に基づいて前記被測定物の硬度を測定する硬度
測定工程とからなるので、測定面に大きな切削傷や腐蝕
がある場合でも、被測定物の硬度測定を誤差なく正確に
行うことができる。
【0036】請求項2では、抽出工程は、前記変換され
た画像に基づいて、前記圧痕と背景部分の輝度を表す輝
度ヒストグラムを求め、前記圧痕の輝度ヒストグラムと
背景部分の輝度ヒストグラムとの間に発生する低い輝度
を求める頻度検出工程と、前記頻度検出工程で求めた輝
度を閾値として前記画像を二値化する二値化工程とを含
むので、二値化工程によって得られた二値画像に基づい
て、容易に圧痕と背景部分の境界部を抽出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬度測定方法を用いた硬度測定装
置の一実施例の構成を示す構成図である。
【図2】図1に示したCCDカメラで撮影され被測定物
の測定面の像を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例によって求められる輝度ヒスト
グラムである。
【図4】同じく本実施例によって画像情報を二値化して
得られる二値画像を示す平面図である。
【図5】汚れと圧痕によって形成される境界部分の座標
図である。
【図6】同じく本実施例の一次元によって求められる係
数a,b,rのヒストグラムである。
【図7】同じく本実施例の三次元によって求められる係
数a,b,rのヒストグラムである。
【符号の説明】
10 被測定物 11 圧子 12 試験機 13 撮像機 14 画像処理装置 15 ホストコンピュータ 16 表示装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の押込荷重で球体の圧子を被測定物
    に押し付け、該被測定物の表面に形成された圧痕を撮像
    手段で撮影し、得られた画像を所定の灰調レベルに変換
    し、該変換された画像から前記被測定物の硬度を測定す
    る硬度測定方法において、 前記変換された画像に基づいて、前記圧痕と背景部分の
    境界部を抽出する抽出工程と、 前記境界部の任意の複数点を所定回数選択し、該選択さ
    れた複数点の位置から円弧境界を推定する推定工程と、 前記推定された円弧境界の位置から当該円弧のサイズを
    測定する円弧サイズ測定工程と、 前記測定された円弧サイズと押込荷重に基づいて前記被
    測定物の硬度を測定する硬度測定工程とからなることを
    特徴とする硬度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記抽出工程は、前記変換された画像に
    基づいて、前記圧痕と背景部分の輝度を表す輝度ヒスト
    グラムを求め、前記圧痕の輝度ヒストグラムと背景部分
    の輝度ヒストグラムとの間に発生する低い輝度を求める
    頻度検出工程と、 前記頻度検出工程で求めた輝度を閾値として前記画像を
    二値化する二値化工程とを含み、 前記二値化工程によって得られた二値画像に基づいて、
    前記圧痕と背景部分の境界部を抽出することを特徴とす
    る請求項1に記載の硬度測定方法。
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