JPH0820510A - 抗菌活性のある香辛料、およびこれを原料とする抗菌剤 - Google Patents

抗菌活性のある香辛料、およびこれを原料とする抗菌剤

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JPH0820510A
JPH0820510A JP15507594A JP15507594A JPH0820510A JP H0820510 A JPH0820510 A JP H0820510A JP 15507594 A JP15507594 A JP 15507594A JP 15507594 A JP15507594 A JP 15507594A JP H0820510 A JPH0820510 A JP H0820510A
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antibacterial
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spices
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JP15507594A
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Yoshihiro Kawachi
義弘 河智
Ryozo Nakahara
良三 中原
Ikuo Katsumi
郁男 勝見
Akiko Kami
亜季子 加味
Eiji Ishii
営次 石井
Junko Odate
純子 尾立
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KANEKA SAN SUPAISU KK
Original Assignee
KANEKA SAN SUPAISU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRS
A)、および食中毒菌に対する広い抗菌活性を有する抗
菌剤を提供すること。 【構成】 香辛料、香辛料からの抽出物について、MR
SAに対する抗菌活性を有するもののスクリーニングを
行い、特に、香辛料がクローブ、オールスパイス、オレ
ガノ、シナモン、マジョラム、ローズマリー、ナットメ
グ、およびセージが有効であることを見いだした。ま
た、香辛料、香辛料からの抽出物は、食中毒菌に対して
も、広い抗菌活性を有し、特に、クローブ、シナモンま
たはオレガノおよびその抽出物は、食中毒菌に対して抗
菌活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メチシリン耐性黄色ぶ
どう球菌によって引きおこされる難治性の感染性の治療
及び予防に有効な薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】黄色ぶどう球菌(Staphylococcus aureu
s)はヒトの皮膚、鼻前庭、腸管内、そして自然環境に
広く分布している病原菌であり、食中毒、化膿性疾患の
病原菌として知られている。つまり、黄色ぶどう球菌
は、ヒトへの腸炎起因菌として最も身近にあり、かつ毒
性の強い細菌として注目されてきた。黄色ぶどう球菌の
感染による病気(黄色ぶどう球菌感染症)の治療方法
は、抗生物質ペニシリンに始まる現代抗菌療法の進歩、
発展に伴い、臨床的にはすでに解決されたもの考えられ
ていたため、長い間、問題とされることがなかった。
【0003】ところが、1980年代後半になってか
ら、黄色ぶどう球菌感染症の治療上の問題が再び起こっ
てきた。メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(Methicillin
resistant Staphylococcus aureus:以下、MRSAと
省略する)の出現である。メチシリンは、ペニシリンに
耐性化した黄色ぶどう球菌に効力を有する抗菌薬として
最初に開発されたペニシリン耐性ぶどう球菌用の抗生物
質である。そこで、メシチリンに耐性を示す黄色ぶどう
球菌に、メチシリンの名称を付して、一般的にMRSA
と呼んでいる。
【0004】しかし、MRSAの本態は、メチシリンの
みならず、現在市販されているほとんどすべてのβ−ラ
クタム剤に耐性を示す性質を有している点にある。β−
ラクタム剤と呼称される抗菌薬には、耐性ぶどう球菌用
ペニシリンをはじめとするすべてのペニシリン系、第
1、第2、第3世代と呼ばれるすべてのセフェム系、あ
るいはモノバクタム系、カルバペネム系といった、現
在、臨床において用いられている抗菌薬のほとんどが含
まれる。従って、有効なβ−ラクタム系の薬剤がほとん
ど無いというのが、現在のMRSAの1つの問題点であ
る。
【0005】さらに、MRSAはβ−ラクタム剤のみな
らず、多くのアミノグリコシド系やマクロライド系抗生
剤にも耐性を示し、最近開発されたニューキノロン系薬
にも耐性を示しつつある。言い換えると、MRSAと
は、今日の多剤耐性菌を最も具現化した菌である。
【0006】また、MRSAが大病院であるほど、大き
な問題となっている。これは大病院ほど、白血病や癌等
で免疫不全状態になっている患者、あるいは高度熱傷患
者、または寝たきり老人や未熟児等といった免疫力の低
下した患者をより多く抱えているからである。病院内に
定着しやすい本菌によって、これらの患者は重篤な感染
症におかされており、社会的にも大きな問題となってい
る。
【0007】従って、MRSAによる感染対策、あるい
はMRSAの治療方法を見いだすことが重要な問題点で
ある。MRSA感染対策として、化学療法(除菌)、殺
菌・消毒(手指の消毒,機械・器具の殺菌・消毒,口腔
・耳鼻咽喉の消毒)などがおこなわれているが十分では
なく、また、MRSA対応の除菌剤、殺菌剤、繊維等が
開発されているが根本的な解決策とはなっていない。
【0008】最近では、天然由来で安全性の高い抗菌物
質として漢方薬である甘草等については紹介されている
がまだ実用化されるには至っていない(生活衛生(Seika
tsuEisei)37,15-19 (1993))。
【0009】香辛料は古くから抗菌活性があることが知
られており、サルモネラ菌、病原性大腸菌、腸炎ビブリ
オ、セレウス菌などの食中毒菌、更に、黄色ぶどう球菌
に対して抗菌活性のあるものが報告されている(日本食
品工業学会誌、29巻、112ー116頁(1982))。しかし、M
RSAに対して有効な香辛料は、現在のところ知られて
いない。そこで、本発明者らは、MRSAに対して抗菌
活性を有する香辛料およびその抽出物について研究を行
い、本発明を完成したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、MRSAに対して有効な抗菌活性を有し、耐性
菌が出現することがなく、かつ安全性の高い抗菌剤を提
供することにある。
【0011】本発明の別の目的は、安全性が高く、適用
の範囲が広い食中毒に対する抗菌剤を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の香辛料は、MR
SAに対して抗菌性を有する香辛料であり、そのことに
より、上記目的が達成される。
【0013】本発明の香辛料からの抽出物は、MRSA
に対して抗菌性を有する抽出物であって、そのことによ
り、上記目的が達成される。
【0014】また、本発明の抗菌剤は、MRSAに対し
て抗菌性を有する上記香辛料、あるいは上記抽出物を含
有する抗菌剤であって、そのことにより、上記目的が達
成される。
【0015】さらに、本発明の香辛料、あるいは抽出物
は、MRSA及び食中毒菌に対して抗菌活性を有し、こ
のことにより上記目的が達成される。
【0016】本発明に使用される香辛料は、香辛料とし
て販売されているものであって、MRSAに対して抗菌
性を有するものであればいずれをも使用し得る。好適な
香辛料としては、クローブ、オールスパイス、オレガ
ノ、シナモン、マジョラム、ローズマリー、ナットメ
グ、あるいはセージが挙げられる。
【0017】本発明でいう抽出物は、香辛料からの抽出
物であって、MRSAに対して抗菌性を有する抽出物で
あれば、いずれをも使用し得る。香辛料としては、上記
抗菌活性を有するクローブ、オールスパイス、オレガ
ノ、シナモン、マジョラム、ローズマリー、ナットメ
グ、あるいはセージが好適に用いられ得るが、これらに
限定されない。抗菌活性からは、特に、ローズマリーあ
るいはセージからの抽出物が好ましい。香辛料に抗菌活
性が無くとも、抽出物に抗菌活性があれば、その香辛料
も用いられ得る。
【0018】ここでいう抽出物は、香辛料から抽出した
抽出液、その抽出液を濃縮した濃縮液、あるいは上記抽
出液あるいは濃縮液を乾燥して得られる物、および、さ
らに上記抽出液あるいは濃縮液からさらに精製した物も
包含する。
【0019】抽出物は、香辛料を水、あるいは有機溶剤
で抽出して得られる。有機溶剤として、例えば、ヘキサ
ン、アセトン、dimethyl sulfoxide(以下、DMSOと
省略する)、アルコール、例えば、メチルアルコール、
エチルアルコールが挙げられる。水または上記有機溶剤
を、香辛料の重量に対して等量から20倍量を加えて、室
温あるいは適当な温度(例えば25〜50℃)に加温し
て、数時間から1日放置し、抽出する。好ましくは、5-
10倍量用いて、37℃で抽出する。このようにして得ら
れる抽出液は、そのまま、あるいはさらに精製して抗菌
活性の測定に使用し得る。
【0020】精製は、さらに溶媒による抽出、イオン交
換樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーによる精製な
ど、公知の方法が使用し得る。
【0021】香辛料のMRSAに対する抗菌活性は、病
院由来S.aureus T581(以下SA.B株)、S.aureus T5
82(以下SA.C株)、S.aureus T583(以下SA.D
株)を用いて測定し得る。上記菌株を、Trypticase Soy
broth(BBS)培地で、37℃で、18-24時間培養
し、培養液を滅菌生理食塩水で約106cfu/mlに希釈し
て、感受性測定用菌液として用い得る。得られた感受性
測定用菌液0.1mlを、Mueller-Hinton寒天培地(BBL)に
塗抹し、その表面を乾燥させた後、粉末化した香辛料を
20〜50mgのせ、37℃で培養して、香辛料の周辺に生じ
るMRSA生育阻止円の形成およびその大きさを測定す
ることによって、測定し得る。抽出物の抗菌活性は、香
辛料の抗菌活性の測定と同様の方法で測定し得る。すな
わち、上記の方法で得られた抽出物を浸み込ませた感受
性測定用ディスク(8mm、薄手:アドバンテック)を、
香辛料の代わりに寒天培地上にのせて培養し、MRSA
生育阻止円の形成およびその大きさを調べることによっ
て、測定し得る。
【0022】本発明の香辛料、あるいは抽出物は、MR
SAに対する抗菌活性のみならず、食中毒菌に対しても
抗菌活性を有するが、このような活性を有する香辛料と
してクローブ、シナモンまたはオレガノが挙げられる。
これらの香辛料、あるいは抽出物の抗菌活性は、MRS
Aに対する抗菌活性と全く同様にして測定され得る。ま
た、抽出物のMIC(minimun inhibitory concentrati
on)は、各抽出物を段階的に希釈し、阻止円を形成し得
る最小の濃度を測定することにより求め得る。本発明の
香辛料、あるいは抽出物が有効である食中毒菌として
は、サルモネラ菌、病原性大腸菌、セレウス菌、あるい
はカンピロバクターが挙げられる。
【0023】食中毒菌に対する抗菌活性の測定に使用し
得る細菌としては、以下の菌株が挙げられる: (1)黄色ブドウ球菌:メチシリン感受性黄色ブドウ球
菌(MSSA)として、Staphylococcus aureus(S.aur
eus)209P(以下SA.A株)および鶏卵由来S.aureus
OCIS 501(以下SA.E株)、食中毒事例由来のS.aure
usのOCIS 41株、OCIS 49株、OCIS 62株、OCIS 67株、OC
IS 91株、およびOCIS 95株、メチシリン耐性黄色ブドウ
球菌(MRSA)として病院由来S.aureus T581(以下
SA.B株)、S.aureus T582(以下SA.C株)、S.a
ureus T583(以下SA.D株)、食中毒事例由来のS.au
reusのOCIS 100およびOCIS 104、病院由来のT655、T67
2、01、および03、 (2)大腸菌:Escherichia coli NIHJ JC2(以下、E
C.A株)、E.coli 41F(出血性大腸菌、以下、EC.
B株)、E.coli H10407(毒素原性大腸菌、以下、E
C.C株)および E.coli B/M702(毒素原性大腸菌、以
下、EC.D株)、下水由来のE.colin OCIE 1501(以
下、EC.E株)、 (3)サルモネラ菌:食品由来のSalmonella Enteritid
is 910225NIPT4(以下Sal.A株)および922701 PT4
(以下、Sal.B株)、食中毒由来S.Enteritidis 90
9342PT34(以下、Sal.C株)、S.Typhimurium 8701
NM(以下Sal.D株)および8842MS(以下、Sal.
E株)、 (4)芽胞菌(セレウス菌):食中毒や食中毒事例など
から分離されたBacilluscereus株(以下、BC.A株、
BC.B株、BC.C株、BC.D株、BC.E株)、
および、 (5)カンピロバクター:Campylobacter jejuni CIP 7
02(以下、CJ株)およびC.coli CIF 7080(以下、C
C株)。
【0024】上記菌株は大阪市立環境科学研究所に保存
されている。
【0025】上記菌株は、適当な培地、例えばTryptica
se Soy broth(BBS)培地で、37℃で、18-24時間
培養し、培養液を滅菌生理食塩水で約106cfu/mlに希
釈して、感受性測定用菌液として用い得る。カンピロバ
クターを用いる場合は、血液寒天培地(Brucella agar
(BBL)に馬脱繊維血液を7%加えたもの)で微好気下、
37℃で2日間培養し、滅菌生理食塩水に約108cfu/m
lに懸濁したものを同様に用い得る。
【0026】これらの菌株を用いて、本発明の香辛料、
あるいは抽出物が食中毒菌に抗菌活性を有することは、
上記のMRSAと同様の方法で、測定し得る。
【0027】上記方法で抗菌活性を有することが確認さ
れた香辛料あるいは抽出物は、MRSAあるいは食中毒
に対する抗菌剤として使用され得る。抗菌剤の形態とし
ては、静脈内注射、皮下注射、筋肉注射等の非経口投与
形態、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤等の経
口投与形態、座剤、外用液剤、軟膏剤等の局所投与の形
態があるが、限定されない。製剤化に用いられる添加剤
としては、賦形剤、崩壊剤、分散剤、可塑剤、充填剤等
が挙げられる。剤形としては、例えば、乳剤、水和剤、
水溶液、錠剤、カプセル剤、分剤、丸剤などが挙げられ
る。
【0028】本発明のMRSA、あるいは食中毒菌に対
する抗菌活性を有する香辛料あるいは抽出物は、安全性
が高いため、医薬品としての用途以外にも、感染防止、
予防目的とした消毒・殺菌剤、除菌効果のある繊維、室
内の洗浄、食器の洗浄等の利用、あるいは、食品へ直接
添加することも可能である。
【0029】以下、本発明のMRSAに対する抗菌活
性、および食中毒菌に対する抗菌活性を有する香辛料お
よび香辛料からの抽出物について、実施例で説明する。
【0030】
【実施例】
(実施例1)一次スクリーニング まず、28種類の香辛料を用い、MRSAを含む食中毒
菌に対する抗菌活性の有無の一次スクリーニングを行っ
た。
【0031】1)使用香辛料 赤唐辛子,ジンジャー,マスタード,オニオン,ガーリ
ック,クローブ,オールスパイス,シナモン,ナットメ
グ,メース,クミン,メッチ,コリアンダー,カルダモ
ン,ディル,フェンネル,アニス,スターアニス,ウコ
ン,オレガノ,セージ,セロリ,タイム,マジョラム,
バジル,ローレル,ローズマリー,ペパーミント。
【0032】2)使用菌株 (1)黄色ブドウ球菌:メチシリン感受性黄色ブドウ球
菌(MSSA)として、SA.A株、SA.E株、S.au
reus OCIS 41株、OCIS 49株、OCIS 62株、OCIS 67株、O
CIS 91株、およびOCIS 95株、メチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌(MRSA)としてSA.B株、SA.C株、S
A.D株、S.aureusのOCIS 100、OCIS 104、T655、T67
2、01、03、 (2)大腸菌:EC.A株、EC.B株、EC.C株、
EC.D株、およびEC.E株、 (3)サルモネラ菌:Sal.A株、Sal.B株、S
al.C株、Sal.D株、およびSal.E株、 (4)芽胞菌(セレウス菌):BC.A株、BC.B
株、BC.C株、BC.D株、BC.E株、および、 (5)カンピロバクター:CJ株およびCC株。
【0033】3)培養方法及び接種菌液の調製 上記菌株をTrypticase Soy broth(BBS)に植菌し、
37℃、一日培養した。培養液を滅菌生理食塩水で106
cfu/mlに希釈し、接種用菌液とした。
【0034】カンピロバクターの場合は、血液寒天培地
で微好気下、37℃で2日間培養した菌を滅菌生理食塩
水に108cfu/mlに懸濁したものを同様に用い
た。
【0035】4)香辛料の抗菌活性の一次スクリーニン
グ Mueller-Hinton寒天培地(BBL)20mlを含む直径90ml
のペトリ皿中の寒天上に各細菌の接種用菌液0.1mlを塗
抹し、その表面を乾燥させた後、各香辛料を20〜50mgの
せ、37℃で一日培養した。培養後、香辛料の周辺に阻止
円がみられたものを一次スクリーニング陽性とした。結
果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1に記載の香辛料は、左欄の使用したす
べての菌株に対して抗菌活性があった。
【0038】(実施例2)香辛料抽出液の調製および抗
菌活性の測定(二次スクリーニング) 28種類の香辛料をヘキサン、アセトン、DMSO、お
よび滅菌水に対して、各香辛料を10w/v%となるように
加え、1日浸漬し、各上清を抽出液とした。ただし、滅
菌水による浸漬は37℃で4〜5時間処理後、メンブラ
ンフィルター(アドバンテック)により濾過し、これを
抽出液とした。各香辛料抽出液20μlを感受性測定用
ディスク(8mm,薄手:アドバンテック)に浸み込ま
せたものを、前述の一次スクリーニングの場合と同様に
各寒天上にのせ、培養し、その阻止円の形成を調べた。
結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】大腸菌、サルモネラ菌、およびカンピロバ
クターに対しては、香辛料抽出物は二次スクリーニング
では抗菌活性が検出されなかったが、後述の濃縮物を用
いた表3では活性が示されている。従って、抽出物の濃
度が低かったことに由来するものと思われる。
【0041】黄色ブドウ球菌(MSSA、およびMRS
A)、およびセレウス菌の上記使用したすべての菌株に
対して、表2に記載の香辛料のヘキサン、アセトン、D
MSOおよび水の溶媒抽出物はすべて抗菌活性を有して
いた。
【0042】(実施例3)ディスク法による香辛料抽出
液のMIC(minimum inhibitory concentration:最小
発育阻止濃度)の測定 一次スクリーニングと二次スクリーニングにより抗菌活
性を有する可能性が考えられる香辛料抽出濃縮物(香辛
料をヘキサンで抽出し、ヘキサンを真空下で除去したも
の)についてのMIC測定を行った。各抽出濃縮物をD
MSOに加え、DMSO10%液を作製し、これを原液
としてDMSOにより順次2倍希釈液を作成した。各希
釈液を前述のディスクに吸収させ、以下一次スクリーニ
ングと同様に菌株を塗抹した寒天上にのせ、培養後ディ
スクの周辺の阻止円形成を調べた。各細菌に対し、阻止
円のみられる希釈系列のうち、最大の希釈倍率すなわち
最小の濃度をディスク法によりMICとした。食中毒菌
に対する抗菌活性を表3に、および黄色ブドウ球菌(M
RSAとMSSA)に対する抗菌活性を表4に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】以上の結果、オールスパイス、シナモン、
クローブ、ナットメグ、マジョラム、オレガノ、ローズ
マリー、セージがMRSAに抗菌性を示す。特に、これ
らの香辛料のうち、ローズマリーとセージの抽出濃縮液
はMRSA活性が高い抗菌力を示す。また、クローブ、
シナモン、オレガノは、食中毒菌にも抗菌活性を有する
ことから食中毒の予防に有効に利用し得る。
【0046】
【発明の効果】本発明のMRSA、あるいは食中毒菌に
対しても抗菌活性を有する香辛料あるいは抽出物は、安
全性が高いため、医薬品としての用途以外にも、感染防
止、予防を目的とした消毒・殺菌剤、除菌効果のある繊
維、室内の洗浄、食器の洗浄等への利用に用いることが
でき、あるいは、食品へ直接添加することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 営次 大阪府東大阪市西堤419 (72)発明者 尾立 純子 大阪府東大阪市中石切町4−2−21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRS
    A)に対して抗菌性を有する香辛料。
  2. 【請求項2】 前記香辛料が、クローブ、オールスパイ
    ス、オレガノ、シナモン、マジョラム、ローズマリー、
    ナットメグ、およびセージからなる群から選択される請
    求項1に記載の香辛料。
  3. 【請求項3】 香辛料からの抽出物であって、メチシリ
    ン耐性黄色ぶどう球菌(MRSA)に対して抗菌性を有
    する抽出物。
  4. 【請求項4】 前記香辛料がクローブ、オールスパイ
    ス、オレガノ、シナモン、マジョラム、ローズマリー、
    ナットメグ、およびセージからなる群から選択される、
    請求項3に記載の抽出物。
  5. 【請求項5】 メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRS
    A)に対して抗菌性を有する香辛料、または、香辛料か
    らの抽出物であって、MRSAに対して抗菌活性を有す
    る抽出物を含有する抗菌剤。
  6. 【請求項6】 前記香辛料がクローブ、オールスパイ
    ス、オレガノ、シナモン、マジョラム、ローズマリー、
    ナットメグ、およびセージからなる群から選択される請
    求項5に記載の抗菌剤。
  7. 【請求項7】 前記抽出物が、ローズマリーあるいはセ
    ージからの抽出物である、請求項6に記載の抗菌剤。
  8. 【請求項8】 メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRS
    A)に対する抗菌性および食中毒菌に対して抗菌活性を
    有する香辛料。
  9. 【請求項9】 クローブ、シナモンまたはオレガノから
    なる群から選択される、請求項8に記載の香辛料。
  10. 【請求項10】 メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MR
    SA)および食中毒菌に対して抗菌性を有する香辛料、
    または、香辛料からの抽出物であって、MRSAおよび
    食中毒菌に対して抗菌活性を有する抽出物を含有する抗
    菌剤。
  11. 【請求項11】 香辛料がクローブ、シナモンまたはオ
    レガノからなる群から選択される請求項10に記載の抗
    菌剤。
  12. 【請求項12】 前記食中毒菌が、サルモネラ菌、大腸
    菌、セレウス菌、あるいはカンピロバクターである、請
    求項10または11に記載の抗菌剤。
JP15507594A 1994-07-06 1994-07-06 抗菌活性のある香辛料、およびこれを原料とする抗菌剤 Withdrawn JPH0820510A (ja)

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