JPH0820600A - 好中球走化性因子 - Google Patents

好中球走化性因子

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JPH0820600A
JPH0820600A JP6152005A JP15200594A JPH0820600A JP H0820600 A JPH0820600 A JP H0820600A JP 6152005 A JP6152005 A JP 6152005A JP 15200594 A JP15200594 A JP 15200594A JP H0820600 A JPH0820600 A JP H0820600A
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JP
Japan
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chemotactic factor
neutrophil chemotactic
neutrophil
seq
amino acid
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Application number
JP6152005A
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English (en)
Inventor
Hideo Nakagawa
秀夫 中川
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SAITO SIGNAL KENKYUSHO KK
Original Assignee
SAITO SIGNAL KENKYUSHO KK
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 以下の性質:(1)少なくとも10-9Mの濃度
で、好中球の走化性を誘導する、(2)SDSポリアク
リルアミドゲル電気泳動により、6,400 ダルトンの分子
量の単一バンドを示す、(3)14,000単位/mg蛋白以上
の比活性を示す、を有する好中球走化性因子、およびそ
の遺伝子。 【効果】 本発明により、新規な好中球走化性因子が提
供される。本発明の好中球走化性因子は、血清、血漿や
組織液などから得られた試料中に存在する好中球走化性
因子の標準試薬等として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な好中球走化性因
子及びその遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】局所感染症に対する生体防御反応におい
ては、外来性の細菌等を殺菌するため、好中球が感染部
位(炎症部位)に集積する。また、癌細胞やウイルス感
染細胞などに対する生体防御反応においては、白血球が
標的局所に動員、集積する。これらの生体防御反応にお
いては、白血球(好中球)を炎症部位や標的部位に動
員、集積させる作用、即ち、白血球の遊走性及び走化性
を誘導する作用が重要な役割を果たす。
【0003】従来より、好中球の遊走性及び走化性を誘
導する生体内物質(走化性因子)としては、補体フラグ
メントC5a(J.Biol.Chem.,253,6955-6964,1978)、ロ
イコトリエンB4(Praostaglandins,20,411-418,1980)、
ヒト単球由来好中球走化性因子(Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA,84,9233-9237,1987) 等が知られている。また、IL
−1βやTNF等の炎症性サイトカインによって刺激さ
れた細胞から産生された、いわゆるサイトカイン誘導性
好中球走化性因子の存在も確認されている(J.Biol.Che
m.264,19559-19563,1983) 。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な好中球走化性因子及びその遺伝子を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に基づいて鋭意研究を行った結果、ラットにカラゲニン
空気嚢炎症を惹起させて得られた肉芽組織中に、好中球
の走化性を誘導する新規ポリペプチドである好中球走化
性因子を見い出し、これを分離精製することに成功し、
本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、以下の性質を有する好中
球走化性因子である。 (a)少なくとも10-9Mの濃度で、好中球の走化性を誘
導する。 (b)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、
6,400 ダルトンの分子量の単一バンドを示す。 (c)14,000単位/mg蛋白以上の比活性を示す。
【0007】さらに、本発明は配列番号1で表されるア
ミノ酸配列を含むポリペプチドからなる好中球走化性因
子−2αである。さらに、本発明は配列番号2で表され
るアミノ酸配列を含むポリペプチドからなる好中球走化
性因子−2βである。さらに、本発明は配列番号2で表
されるアミノ酸配列をコードするDNAを含む好中球走
化性因子−2β遺伝子である。
【0008】さらに、本発明は配列番号6で表される塩
基配列からなる前記好中球走化性因子−2β遺伝子であ
る。ここで、上記比活性(単位/mg)とは、ワタナベ
らの方法(Japan.J.Phamacol.,39,102,1985 ;上室と下
室をポリカーボネートフィルターで仕切られたマルチウ
ェルタイプのボイデンチェンバーを用いる方法)に従っ
て好中球の走化性を試験したときに、1分間で3×104
個のラット好中球の上室から下室への遊走を引き起こす
活性を1単位として定義されたものを意味する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
好中球走化性因子は、ラットカラゲニン空気嚢炎症(フ
クハラら、Biochemical Pharmacology,18,475-484,196
9)を誘起させて得られた炎症性肉芽組織(カラゲニン肉
芽)が産生するものである。カラゲニン空気嚢炎症を誘
起させるために用いられるラットとしては、Wistar系、
Sprague Dawley系、Donryu系等が挙げられる。
【0010】そして、上記ラットの背部皮下に空気を注
射して空気嚢をつくり、翌日、カラゲニン生理食塩液を
注入して7日程飼育したラットから炎症性肉芽組織(カ
ラゲニン肉芽組織)を採取して、該組織をダルベッコ変
法イーグル培地(DMEM培地)等を用いて洗浄する。
次いで、1辺が1.0〜5.0mm程度の立方体状に細片化した
組織を培養に使用することができる。
【0011】細片化した肉芽組織の培養には通常の動物
細胞を培養する培地を使用することができる。例えばD
MEM培地、RPMI−1640培地、MEM培地等が
挙げられる。また、培地には必要に応じて各種添加物、
例えば、0.1%(w/v)牛血清アルブミン、25mM HEP
ES、ペニシリンG(0.1mg/ml)等を含有させることもで
きる。
【0012】培養は、CO2 インキュベーターを用いて
行われ、約5%のCO2 濃度で行われる。培養温度は、
約37℃が望ましい。そして、培養開始から24時間ごとに
培養物を遠心分離してその培養上清を得、新たに培地を
交換して更に24時間培養を続ける一方、得られた培養上
清は精製出発物質とし、精製時まで−20℃以下で凍結保
存しておけばよい。
【0013】ここで、精製出発物質としては、培地を3
回以上(全培養時間として72時間以上)交換して保存し
ておく場合も可能であるが、48時間培養後の2回分の保
存培地を精製出発物質とする場合が好ましい。このよう
にして得られた好中球走化性因子を含有する培養外液を
材料にして、通常の蛋白質の分離、精製に用いられる方
法により、好中球走化性因子を精製することができる。
例えば、塩析法、遠心分離操作法、各種クロマトグラフ
ィーを適宜組み合わせて好中球走化性因子を得ることが
できる。
【0014】各種クロマトグラフィーとしては、疎水性
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、
ゲル濾過法、アフィニティークロマトグラフィー、逆相
クロマトグラフィーなどが挙げられる。なお、精製され
た好中球走化性因子のアミノ酸配列は、気相プロテイン
シークエンサーを用いた自動エドマン分解法によって決
定することができる。
【0015】また、精製された好中球走化性因子の分子
量については、例えば、SDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動法を用いることにより、測定することができ
る。次に、炎症性肉芽組織から精製したmRNAをもと
にcDNAを調製するには、プライマーとしてオリゴd
T、ランダムプライマー等を使用し、逆転写酵素により
mRNAをDNAに変換することによりcDNAを得る
ことができる。そして、得られたcDNAを鋳型とし
て、適当なプライマーを用いてポリメラーゼ・チェイン
・リアクションを行うことができる。
【0016】PCRに使用するプライマーは、相同性を
有する好中球走化性因子群(Interleukin 8 family) の
cDNAの配列中で良く保存されている塩基配列を選ん
で調製する。PCRによって得られたDNAは、例えば
アガロースゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気
泳動等の通常使用される方法によって精製することがで
きる。そして、精製されたDNAを微生物由来のレプリ
コンを持つ適当なベクターにつないだ後、適合する宿主
に導入することで目的とするDNAをクローニングする
ことができる。
【0017】ベクターとしては、プラスミドベクター、
ファージベクター、酵母ベクター、ウイルスベクター等
が挙げられる。宿主としては、大腸菌、酵母、昆虫細胞
等が挙げられる。このようにしてクローニングされたD
NAの塩基配列は、放射標識や蛍光標識を用いるジデオ
キシ法、マキサム−ギルバート法等により決定すること
ができる。そして、決定したDNAの塩基配列から、そ
の配列がコードするアミノ酸配列を予測することができ
る。
【0018】好中球走化性因子の好中球遊走活性は、後
述する実施例1に記載の通り、ワタナベらのマルチウェ
ルタイプのボイデンチェンバーを用いる方法(Japan.J.
Phamacol.,39,102,1985)に従って好中球の走化性を試験
することにより測定できる。本発明の好中球走化性因子
は、各種の目的に応じた使用が可能である。例えば、血
清、血漿や組織液などラットから得られた試料中に存在
する好中球走化性因子の標準物質として用いられ得る。
すなわち、本発明の好中球走化性因子をラジオイムノア
ッセイやエンザイムイムノアッセイで定量する際の、標
準抗原として用いられ得る。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に詳しく説
明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されない。 〔実施例1〕 好中球走化性因子の好中球遊走誘導活性
の測定 好中球の走化性は、ワタナベらのマルチウェルタイプの
ボイデンチェンバーを用いる方法によって測定した。上
室および下室は、直径2μmの小孔を有するポリカーボ
ネートフィルター(厚さ10μm,直径2.0μmの小孔の
もの)で仕切った。上室に0.3mlのラット好中球懸濁液
(107細胞/ml)、下室に0.4mlの検査試料液をそれぞれ加
えた。ボイデンチェンバーを37℃で60分間、5%CO2
の存在下でインキュベートした後に、下室へ遊走した好
中球の数をコールターカウンターで計測した。好中球遊
走活性は、次式で計算される遊走率によって表される。 遊走率(%)=(下室へ移動した細胞数)/(始めに上
室へ入れた細胞数)×100 尚、60分のインキュベーションを行った時に、1分間あ
たりに換算して1%(3×104)の細胞を下室へ遊走さ
せる活性を1単位とした。
【0020】〔実施例2〕 カラゲニン肉芽組織からの
好中球走化性因子の産生 フクハラらの方法(Biochem.Phamacol.18,475-484,196
9)に従ってカラゲニン空気嚢炎症を惹起した。即ち、体
重170〜200gのWistar系雄性ラットの背部皮下に空気8
mlを注射して空気嚢を作製した。翌日、該空気嚢内に2
%カラゲニン生理食塩溶液(Seakem 202;Marine Colloi
d 社、NJ,USA)を注入した。
【0021】尚、カラゲニン溶液は110℃で15分間滅菌
し、約50℃まで冷えた時にペニシリンG、ストレプトマ
イシンをそれぞれ0.1ml/mlの割合で加えたものを使用し
た。カラゲニン生理食塩溶液を注入した後、ラットを7
日間飼育して炎症性肉芽組織(カラゲニン肉芽組織)を
形成させた。次いで、該カラゲニン肉芽組織を採取し、
ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM培地)で洗浄し
た。
【0022】洗浄後のカラゲニン肉芽組織組織を1×1
×1mm程度の立方体状に細片化したのち、2日間DME
M中で培養した(37℃,5%CO2)。DMEMの量は
組織1断片あたり4mlとした。この時使用するDMEM
には、0.1%(v/w)牛血清アルブミン、25mMのHEPE
S緩衝液、ペニシリンG(0.1mg/ml)、ストレプトマイシ
ン(0.1mg/ml)が含まれる。
【0023】培地は1日ごとに交換し、この培地を集め
(1,500rpm、20分の遠心分離を行って培養上清を回収し
た)、精製時まで−30℃で凍結保存した。2日間の培養
で得られた培養上清は7,000mlであった。
【0024】〔実施例3〕 好中球走化性因子の精製 実施例1に記載した方法で好中球走化性因子の好中球走
化活性を測定すると共に、実施例2で得られた培養上清
より好中球走化性因子を精製した。以下の操作は、逆相
HPLCを除きすべて4℃にて行った。
【0025】培養上清7,000mlに硫酸アンモニウムを加
え、80%飽和とした。遠心して沈殿物を集め、これを50
mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)に溶解した。尚、こ
の緩衝液には他に3mMフェニルメタンスルホニルフル
オリド( phenylmethanesulfonyl fluoride)、 30mM
EDTA、10mM N−エチルマレイミド(N-ethylmalei
mide)が含まれている。
【0026】前記培養上清の沈殿物を溶解した50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH8.0)を透析チューブに入れ、
膜外液に対して24時間透析を行った。次にヘパリン−セ
ファロース(heparin-Sepharose)CL−6Bカラム(2.
5×17cm;ファルマシア社製)を通し、目的物をカラム
に結合させた。直線的に塩濃度を1.5Mまで上昇させた
とき、0.7Mから1.2Mの塩濃度で溶出する画分を回収し
た。この画分を50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.2)−2
0mM塩化ナトリウム緩衝液に対して透析を行った後、同
じ緩衝液で平衡化したCM−セファデックス(Sephade
x) C−25カラム(2.5×16cm;ファルマシア社製)に通
した。緩衝液でカラムを洗浄したのち、塩濃度を1.5M
まで直線的に上昇させたとき、0.2〜0.6Mの塩濃度で溶
出する画分を回収した。この画分を0.02M酢酸アンモニ
ウム溶液に透析した後、凍結乾燥した。6Mグアニジン
塩酸塩溶液に溶解し、C-18 ODS (Tosoh,0.45×25cm)カ
ラム(0.05%トリフルオロ酢酸溶液で平衡化したもの)
に注入し、アセトニトリル濃度を0から64%まで直線的
に増加させた。この時の流速は0.8ml/minで行った。
【0027】その結果、好中球遊走活性を有する4つの
ピーク(P−1,P−2,P−3,P−4)が溶出した
(図1参照)。このうち、2番目に溶出したP−2及び
4番目に溶出したP−4に好中球走化性因子が高純度で
含まれていた。以下、P−2及びP−4に溶出した好中
球走化性因子を、それぞれ「好中球走化性因子−2
α」、「好中球走化性因子−2β」と称する。
【0028】最終的に得られた精製好中球走化性因子−
2α及び好中球走化性因子−2βは、共に14,000単位/m
g蛋白の比活性を有していた。また、両物質は、10-9〜1
0-7Mの低濃度で好中球の遊走を誘導した(図2参
照)。図2において、「●」は好中球走化性因子−2
α、「○」は好中球走化性因子−2βの好中球遊走活性
を示す。
【0029】〔実施例4〕 SDSポリアクリルアミド
電気泳動 SchaggerとVon Jagowの方法(Anal.Biochem.166,368-37
9,1987) に従って9.6%から16.0%迄のアクリルアミド
濃度の不連続スラブゲルを用いて、好中球走化性因子−
2α及び好中球走化性因子−2βの電気泳動を行った結
果、共に分子量6,400ダルトンの位置に単一バンドが確
認された(図3参照)。図3中、P−2及びP−4で示
されるレーンのバンドは、それぞれ好中球走化性因子−
2α及び好中球走化性因子−2βに対応する。また、M
は標準分子量マーカーを表す。
【0030】〔実施例5〕 好中球走化性因子−2αの
一次構造の決定 好中球走化性因子−2αをV8プロテアーゼにて断片化
し、逆相HPLCにて各部分ペプチドを分取した。ペプ
チドを470A気相プロテインシーケンサーを用いた自動エ
ドマン分解を行いアミノ酸配列を決定した。その結果、
明らかとなった好中球走化性因子−2αの一次構造を配
列番号1に示す。
【0031】〔実施例6〕 カルボキシペプチダーゼP
による好中球走化性因子−2αのC末端アミノ酸の解析 1nmolの好中球走化性因子−2αとカルボキシペプチダ
ーゼP 2μgを0.2mlの0.05Mクエン酸緩衝液に溶解
し、30℃でインキュベーションを行った。12時間後、5
μLの5%酢酸溶液を加えて反応を止め、乾燥させた。
加水分解されて遊離してくるC末端アミノ酸をフェニル
イソチオシアネート(phenylisothiocyanate)と反応さ
せ、フェニルチオカルバモイル(phenylthiocarbamoy
l)誘導体に変換した。誘導体の逆相HPLCカラムか
らの溶出時間を標準物質のそれと比較した結果、遊離し
たアミノ酸はセリンであることが判明した。従って、好
中球走化性因子−2αのC末端アミノ酸はセリンである
ことがわかった。
【0032】〔実施例7〕 好中球走化性因子−2βの
N末端アミノ酸配列の決定 実施例3で得られた好中球走化性因子−2βを逆相HP
LCにて各部分ペプチドを分取した。各ペプチドを470
A気相プロテインシーケンサーを用いた自動エドマン分
解を行い、アミノ酸配列を決定した。その結果、明らか
となった好中球走化性因子−2βのN末端35残基のアミ
ノ酸配列を配列番号3に示す。
【0033】〔実施例8〕 好中球走化性因子−2βの
クローニング及びcDNAの塩基配列の決定並びに好中
球走化性因子−2βの一次構造の推定 滅菌したproteose peptone (Difco Laboratories) の10
%(W/V)PBS溶液をWistar雄ラットの腹腔に33mg/kg
投与した。4日後に腹腔に浸潤した細胞を回収し、洗浄
後牛胎児血清を10%の濃度で含むDMEM培地に細胞を
懸濁した。該細胞を細胞培養用プラスチックシャーレに
蒔き、炭酸培養器中で5時間の培養を行った後、シャー
レに付着しなかった細胞を洗浄除去した。次いで、大腸
菌のエンドトキシン(Difco Laboratories) を3μg/ml
及び牛血清アルブミンを0.1%(V/W) の割合で加えたD
MEM培地を前記シャーレに加えて、更に15時間の培養
を行った。
【0034】培養終了後、細胞に含まれるRNAをRN
AzorB(Biotecx Laboratories)を用いて抽出した。得
られたRNAを12から18塩基対のoligo(dT) プライマー
とSuperscript 逆転写酵素(Gibco)を用いて42℃で20分
間反応させてcDNAを得た。該cDNAを鋳型とし
て、以下の2種類のプライマーを用いてPCRを行っ
た。即ち、5’側のプライマーには配列番号4に示され
た塩基配列のもの、3’側のプライマーには配列番号5
に示された塩基配列のものを用いた。
【0035】20mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.8 )、1
0mM塩化カリウム、10mM硫酸アンモニウム、0.1 %(V/
W) トリトンX−100、BSA(1mg/ml)及びdNTP
(0.33mM)を含む溶液にVent DNAポリメラーゼ(Ne
w England Biolabs)を溶解し、更に、前記2種類のプラ
イマーをそれぞれ6.7μMずつ溶解させ反応溶液とし
た。反応条件は、94℃1分間、55℃1分間及び72℃2分
間の連続した反応を1サイクルとしてこれを30サイクル
行った。
【0036】反応終了後のPCR産物を、1.5%低温融
解アガロースゲル(low-temperature-melting agarose
gel)を用いた電気泳動により精製し、精製したPCR断
片を直接プラスミドベクターpBluescript KS+(Stratage
ne)の制限酵素Hinc II部位に導入した。得られた遺伝
子の塩基配列の決定はsequenase(US Biochemicals)を用
いて行った。
【0037】その結果、配列番号6に示す塩基配列が決
定された。このcDNAがコードするアミノ酸配列も併
せて配列番号6に示す。この結果より、好中球走化性因
子−2βの一次構造は、配列番号6に示す塩基配列の97
番目のアルギニンから300番目のロイシンである68個の
アミノ酸配列であることが明らかになった。好中球走化
性因子−2βの一次構造を表すアミノ酸配列を配列番号
2に示す。
【0038】尚、好中球走化性因子−2β遺伝子が組み
込まれたプラスミドDNAを保有する株は「CINC-2β/
E. coli J M109」と称し、通商産業省工業技術院生命工
学工業技術研究所に、FERM P−14377として
寄託されている。
【0039】
【発明の効果】本発明により、新規な好中球走化性因子
が提供される。本発明の新規な好中球走化性因子は、血
清、血漿や組織液などから得られた試料中に存在する好
中球走化性因子の標準試薬等として用いられ得る。
【0040】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:68 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列: Arg Glu Leu Arg Cys Gln Cys Leu Lys Thr Leu Pro Arg Val Asp Phe 1 5 10 15 Glu Asn Ile Gln Ser Leu Thr Val Thr Pro Pro Gly Pro His Cys Thr 20 25 30 Gln Thr Glu Val Ile Ala Thr Leu Lys Asp Gly Gln Glu Val Cys Leu 35 40 45 Asn Pro Gln Ala Pro Arg Leu Gln Lys Ile Ile Gln Lys Leu Leu Lys 50 55 60 Ser Asp Lys Ser 68 65
【0041】配列番号:2 配列の長さ:68 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列: Arg Glu Leu Arg Cys Gln Cys Leu Lys Thr Leu Pro Arg Val Asp Phe 1 5 10 15 Glu Asn Ile Gln Ser Leu Thr Val Thr Pro Pro Gly Pro His Cys Thr 20 25 30 Gln Thr Glu Val Ile Ala Thr Leu Lys Asp Gly Gln Glu Val Cys Leu 35 40 45 Asn Pro Gln Ala Pro Arg Leu Gln Lys Ile Ile Gln Lys Leu Leu Lys 50 55 60 Ser Pro Ser Leu 68 65
【0042】配列番号:3 配列の長さ:35 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列: Arg Glu Leu Arg Cys Gln Cys Leu Lys Thr Leu Pro Arg Val Asp Phe 1 5 10 15 Glu Asn Ile Gln Ser Leu Thr Val Thr Pro Pro Gly Pro His Cys Thr 20 25 30 Gln Thr Glu 35
【0043】配列番号:4 配列の長さ:22 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GAGCTCACAC TTCAGCCTAG CG 22
【0044】配列番号:5 配列の長さ:21 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: TACGAGGAAG ACATAAAATG T 21
【0045】配列番号:6 配列の長さ:674 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列: CC ATG GCC CCT CCC ACC CGC CGG CTC CTC AAT GCT GCA CTG CTT CTG 47 Met Ala Pro Pro Thr Arg Arg Leu Leu Asn Ala Ala Leu Leu Leu -30 -25 -20 CTG CTT CTG CTG ATG GCC ACC AGC CAC CAG CCT TCA GGG ACT GTT GTG 95 Leu Leu Leu Leu Met Ala Thr Ser His Gln Pro Ser Gly Thr Val Val -15 -10 -5 GCC CGT GAG CTG CGC TGT CAG TGC CTG AAG ACC CTA CCA AGG GTT GAT 143 Ala Arg Glu Leu Arg Cys Gln Cys Leu Lys Thr Leu Pro Arg Val Asp 1 5 10 15 TTT GAG AAC ATC CAG AGC TTG ACG GTG ACC CCT CCA GGA CCG CAC TGC 191 Phe Glu Asn Ile Gln Ser Leu Thr Val Thr Pro Pro Gly Pro His Cys 20 25 30 ACC CAG ACA GAA GTC ATA GCC ACT CTC AAG GAT GGT CAA GAA GTT TGT 239 Thr Gln Thr Glu Val Ile Ala Thr Leu Lys Asp Gly Gln Glu Val Cys 35 40 45 CTC AAC CCT CAA GCT CCC AGG CTT CAG AAA ATC ATC CAG AAG TTA CTG 287 Leu Asn Pro Gln Ala Pro Arg Leu Gln Lys Ile Ile Gln Lys Leu Leu 50 55 60 AAG AGC CCC TCC CTG TGA 305 Lys Ser Pro Ser Leu 65 68 CACTGAAGAG TTACGATGTC AGTGCATTCA AATAACGTCC GAGTCGATCC CTTGCAAATT 365 CATTAAAACC ATCGAGGTGA TATACGAGAA TATTTACTGC AACAGAATGG AAGTGATAGC 425 AGTGCTAAGA GACGGGAATG CAATTTGTTT GCATCCGAAT TCTACGTGCG TGAGGACTCT 485 TATCGACAAC ATTCCTAGCA GACCTTTCAT ACCTAAGGAC TACGCATCAG CGAACAATCT 545 ACGTGGAATG AAGTTTATGT ACAGTGTTGA GTTTGAAAAG CTCCTATATC TTTCATTTAT 605 GGAGCCTCAG GACGGATAAT GGCGCCATGC AGCCTTTTAC TGACTGACAG ACTACCCACA 665 GGTTGCTTA 674
【図面の簡単な説明】
【図1】逆相HPLCの結果を示す図である。
【図2】好中球の遊走活性を示す図である。
【図3】SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の性質を有する好中球走化性因子: (1)少なくとも10-9Mの濃度で、好中球の走化性を誘
    導する。 (2)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、
    6,400 ダルトンの分子量の単一バンドを示す。 (3)14,000単位/mg蛋白以上の比活性を示す。
  2. 【請求項2】 配列番号1で表されるアミノ酸配列を含
    むポリペプチドからなる好中球走化性因子−2α。
  3. 【請求項3】 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含
    むポリペプチドからなる好中球走化性因子−2β。
  4. 【請求項4】 配列番号2で表されるアミノ酸配列をコ
    ードするDNAを含む好中球走化性因子−2β遺伝子。
  5. 【請求項5】 配列番号6で表される塩基配列からなる
    請求項4記載の好中球走化性因子−2β遺伝子。
JP6152005A 1994-07-04 1994-07-04 好中球走化性因子 Pending JPH0820600A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001066734A1 (fr) * 2000-03-07 2001-09-13 Japan Tobacco Inc, Polypeptides capables le pouvoir de stimuler les neutrophiles

Cited By (2)

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WO2001066734A1 (fr) * 2000-03-07 2001-09-13 Japan Tobacco Inc, Polypeptides capables le pouvoir de stimuler les neutrophiles
US7285618B1 (en) 2000-03-07 2007-10-23 Japan Tobacco Inc. Polypeptides having neutrophil stimulating activity

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