JPH08208557A - 混合物から(メタ)アクリル酸を分離する方法及び(メタ)アクリル酸の製法 - Google Patents

混合物から(メタ)アクリル酸を分離する方法及び(メタ)アクリル酸の製法

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JPH08208557A
JPH08208557A JP7321968A JP32196895A JPH08208557A JP H08208557 A JPH08208557 A JP H08208557A JP 7321968 A JP7321968 A JP 7321968A JP 32196895 A JP32196895 A JP 32196895A JP H08208557 A JPH08208557 A JP H08208557A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精留により、主成分としての(メタ)アクリ
ル酸及び(メタ)アクリル酸の沸点より高い沸点を有す
る不活性で疎水性の有機液体及び第2成分としての低級
アルデヒドを含有する混合物から(メタ)アクリル酸を
分離する方法。 【解決手段】 【効果】 精留により、主成分としての(メタ)アクリ
ル酸及び(メタ)アクリル酸の沸点より高い沸点を有す
る不活性で疎水性の有機液体及び第2成分としての低級
アルデヒドを含有する混合物から(メタ)アクリル酸を
分離する方法において、精留工程に1級アミン及び/又
はその塩を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精留により、(メ
タ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸の沸点より高い
沸点を有する不活性で疎水性の有機液体を主成分として
かつ低級アルデヒドを第2成分として含有する混合物か
ら、(メタ)アクリル酸を分離する新規方法に関する。
【0002】(メタ)アクリル酸は、省略語として用い
られ、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
【0003】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸は、それ自体又はそ
のエステルの形で、非常に広範囲の用途、例えば接着剤
として使用するためのポリマーの製造のために特に重要
である。
【0004】(メタ)アクリル酸は、特に、炭素原子数
3又は4を有するアルカン、アルカノール、アルケン又
はアルケナール類の触媒的気相酸化により得ることがで
きる。これは、特に有利に、例えば、プロペン、アクロ
レイン、t−ブタノール、イソ−ブテン、イソ−ブタ
ン、イソ−ブチルアルデヒド又はメタクロレインの触媒
的気相酸化により得ることができる。しかしながら、他
の可能な出発物質は、それから実際のC3/C4出発化合
物が気相酸化の間の中間体としてのみ形成される物質で
ある。その例として、t−ブタノールのメチルエーテル
が挙げられる。
【0005】一般に、不活性ガス、例えば窒素、CO、
CO2、飽和炭化水素及び/又は蒸気で希釈されたこれ
ら出発ガスは、酸素と混合されて、高められた温度(通
常200〜400℃)で、かつ所望の場合には大気圧よ
り高い圧力で、遷移金属混合酸化物触媒(例えば、M
o、V、W及び/又はFeを含有する)の上に通され、
酸化により(メタ)アクリル酸に変換される(例えば、
DE−A 4405059、EP−A 253409、
EP−A 92097、DE−A 4431957及び
DE−A 4431949参照)。
【0006】しかしながら、触媒的気相酸化の過程で生
じる多くの平行の及び後続の反応に基づき、かつ使用さ
れた不活性ガスに基づき、生成物は、純粋な(メタ)ア
クリル酸ではなく、むしろ、主として(メタ)アクリル
酸、不活性希釈ガス及び副産物を含有する反応混合物で
あり、これから(メタ)アクリル酸を分離しなければな
らない。(メタ)アクリル酸から比較的簡単に除去で
き、(メタ)アクリル酸の後続の使用で比較的僅かな妨
害をする副産物、例えば酢酸と並んで、この反応混合物
は、特に、(メタ)アクリル酸に近縁であり、従って
(メタ)アクリル酸からの分離が困難な低級アルデヒ
ド、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アク
ロレイン、メタクロレイン、プロピオンアルデヒド、n
−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フルフラール
及びクロトンアルデヒド及び場合により無水マレイン酸
をも含有する(反応ガス混合物中に存在する(メタ)ア
クリル酸の量に対して、後続の使用時にかなりの妨害を
起こさせる恐れのあるこれら第2成分の全量は一般に、
<2重量%である)。
【0007】ドイツ特許(DE−A)4436243号
は、触媒的気相酸化の反応ガス混合物から、不活性で疎
水性の高沸点有機液体を用いる向流吸着により(メタ)
アクリル酸を分離する方法に関し、ここでは、反応ガス
混合物を、下向性の不活性で疎水性の高沸点有機液体に
対して向流で吸着塔に通し、吸着塔から周囲との接触で
生じる自然のエネルギー損失よりも多いエネルギー量を
取り出すことにより吸着塔中で自然に起こる吸着工程の
上に精留工程を付加し、かつ(メタ)アクリル酸及び吸
着剤を主成分としてかつ低級アルデヒド及び場合により
無水マレイン酸を第2成分として含有する吸着塔からの
液体排出物から精留により(メタ)アクリル酸を分離す
る。この方法で得られる(メタ)アクリル酸を粗製(メ
タ)アクリル酸と記載する。これは、特に、一般に>9
8重量%の純度を有し、前記低級アルデヒド及び場合に
よる無水マレイン酸に由来する不純物を有し、高沸点不
活性有機吸着液からの(メタ)アクリル酸の分離は実質
的に定量的である。
【0008】ドイツ特許(DE−A)4436243号
は、大気圧での沸点が(メタ)アクリル酸の沸点よりも
高く、その少なくとも70重量%が外方向−作用性の極
性基を含有せず、従って例えば水素結合を形成できない
分子を有する全ての液体を、不活性で疎水性の高沸点有
機液体(吸着剤)と定義している。
【0009】ドイツ特許(DE−C)2136396号
及びドイツ特許(DE−A)4308087号は、同様
に、不活性で疎水性の高沸点有機液体を用いる向流吸着
によるプロピレン及び/又はアクロレインの触媒的気相
酸化の反応ガス混合物からのアクリル酸の分離を記載し
ている。この方法は、主として、反応ガス混合物を下向
性の吸着液に対して向流で慣用の吸着塔に通し、次い
で、脱着塔中で、アクリル酸、吸着剤及び第2成分より
なる吸着塔の液体排出物から、不活性ガスでのストリッ
ピングにより、分離の容易な易揮発性の第2成分を大体
除去し、引き続き、(メタ)アクリル酸及び吸着剤を主
成分として含有し、低級アルデヒド及び場合によっては
無水マレイン酸を第2成分として含有する脱着塔の液体
排出物を精留により処理して粗製アクリル酸を分離除去
することにより実施される。
【0010】しかしながら、主成分としての(メタ)ア
クリル酸及び不活性で疎水性の高沸点有機液体及び第2
成分としての低級アルデヒド及び場合により無水マレイ
ン酸を含有する混合物からの粗製(メタ)アクリル酸の
精留による分離の欠点は、その精留の経過の間に、自体
慣用の通常の極性抑制剤、例えばフェノチアジン、パラ
メトキシフェノール、パラニトロソフェノール、ヒドロ
キノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル又は空気の慣
用の使用量にもかかわらず、精留装置(特に蒸発器表面
及びカラムの内部構造)が沈殿物で覆われることであ
る。精留によるこの分離を連続的に操作する場合には、
ストリッピング塔(黒)及び精留塔(白)中の異なる色
の沈殿物は、少なくとも2つの工程が沈殿物形成に関与
することを示している。この沈殿の形成は、時々それを
除去すべきであり、それが精留操作の中断を必要とする
ので、欠点である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、沈殿
形成を減少させ、かつ、その際、精留操作を延長させる
ことを可能とする方法で、主成分としての(メタ)アク
リル酸及び(メタ)アクリル酸の沸点よりも高い沸点を
有する不活性で疎水性の有機液体及び第2成分としての
低級アルデヒドを含有する混合物から、精留による(メ
タ)アクリル酸の分離法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題は、主成分とし
ての(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸の沸点
よりも高い沸点を有する不活性で疎水性の有機液体及び
第2成分としての低級アルデヒドを含有する混合物か
ら、精留により(メタ)アクリル酸を分離することによ
り達成されることが判明し、この方法は精留を1級アミ
ン及び/又はその塩の存在下に実施することよりなる。
本発明の目的のための1級アミンは、少なくとも1個の
−NH2基を含有する化合物である。
【0013】出発点として、次の先行文献を使用するこ
とができる。
【0014】ドイツ特許(DE−B)2207184号
及び英国特許(GB−B)1346737号は、粗製ア
クリル酸に少なくとも1種の1級アミン、例えばヒドラ
ジン、フェニルヒドラジン、アニリン、モノエタノール
アミン、エチレンジアミン及び/又はグリシンを添加
し、この混合物から蒸留によりアクリル酸を分離する方
法での粗製アクリル酸の精製法を記載している。
【0015】ここで添加された1級アミンは、明らか
に、不純物として存在するアルデヒドに、引き続く簡単
な蒸留分離工程によっても、アルデヒド不純物に関して
高い分離性能が達成される程度に高度に結合する。欧州
特許(EP−A)270999号も同様にグアニルヒド
ラジン(アミノグアニジン)及び/又はその塩(有利に
アミノグアニジン炭酸水素塩)を蒸留仕上げ操作の前に
粗製(メタ)アクリル酸に添加することを記載してお
り、米国特許出願整理番号第08/347131号
(o.z.0050/45375、NAE642/9
4)は、低級アルデヒドで汚染された粗製(メタ)アク
リル酸の精製法を記載しており、ここでは、(メタ)ア
クリル酸をカルボン酸ヒドラジド及び/又はその塩と混
合し、この混合物から蒸留により(メタ)アクリル酸
を分離している。
【0016】しかしながら、粗製(メタ)アクリル酸か
ら低級アルデヒドを除くこれら先行文献の提案の欠点
は、粗製(メタ)アクリル酸の蒸留仕上げ工程の間の1
級アミンの存在が蒸留装置の表面上に沈殿形成を増加さ
せることである(例えば、DE−A 4335172及
び米国特許出願整理番号第08/347131(o.
z.0050/45375、NAE642/94)参
照)。付加的に有機スルホン酸を添加することによりこ
の沈殿形成に対向する試みがなされている。
【0017】明らかに、添加された1級アミンとアルデ
ヒド不純物及び/又は蒸留仕上げ操作の間にこれから形
成される後続の生成物との直接反応生成物が、沈殿形成
の増加に関与する。
【0018】ところで、意外にも、粗製(メタ)アクリ
ル酸の蒸留(精留)による処理とは異なり、特に、不活
性で疎水性の高沸点有機液体の存在による本発明の方法
では、1級アミンの存在から予期される沈殿形成の増加
が起こらないばかりでなく、1級アミンの不存在で実施
される蒸留と比べても沈殿形成が減少することが認めら
れることが判明した。同時に、本発明の方法は、低級ア
ルデヒド及び無水マレイン酸の含有率が著しく減少され
た粗製(メタ)アクリル酸を生じる。
【0019】本発明により添加できる1級アミン及び/
又はその塩の例は、次のものである(簡単にするため
に、アミン形のみを記載するが、塩もこれらアミンに相
応するものである):ヒドラジン及びその誘導体、例え
ば、グアニルヒドラジン(アミノグアニジン)及びフェ
ニルヒドラジン、12までの炭素原子を有する芳香族ア
ミン、例えば、アニリン、o−、m−、p−トルイジン
及びo−,m−、p−ニトロアニリン、アミノカルボン
酸、例えば、グリシン、アミノアルコール、例えばエタ
ノールアミン(2−アミノエタノール)又は他の1〜1
2の炭素原子を有する線状、分枝状又は環状脂肪族アミ
ン、例えばメチルアミン。勿論、多価の1級アミン、例
えば1以上の例えば2、3又は4個の−NH2基を有す
るものも好適な化合物に包含される。挙げることのでき
る例は、1,2−ジアミノエタン、プトレスシン(テト
ラメチレンジアミン)及びカダベリン(ペンタメチレン
ジアミン)である。
【0020】添加される好適な1級アミンの塩は、特に
それらの炭酸水素塩、硝酸塩、硫酸塩又は塩化物であ
る。挙げられる例は、アミノグアニジン炭酸水素塩(こ
れはアミノグアニジン化合物よりも有利である)であ
る。
【0021】本発明により特に有利である1級アミンの
群は、有機カルボン酸のヒドラジドより成るものであ
る。有機カルボン酸の好適なヒドラジドは、特に、セミ
カルバジド(カルバミン酸ヒドラジド)及び1〜10の
炭素原子数を有する飽和脂肪族モノカルボン酸及び/又
はジカルボン酸のモノヒドラジド及びジヒドラジドであ
る。これらは、特に、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸
及びペンタノイック酸のヒドラジドである。相応するヒ
ドラジドを得るために好適な飽和脂肪族ジカルボン酸
は、特に、炭素原子数4〜8を有するものである。アジ
ピン酸及び琥珀酸のジヒドラジドが特に好適である。勿
論、ヒドラジドそのものの代わりにカルボン酸ヒドラジ
ドの塩を使用することも可能である。好適な塩は、例え
ば、それらの炭酸水素塩、硝酸塩、硫酸塩又は塩化物、
例えば塩酸セミカルバジドである。
【0022】本発明により添加されるべき1級アミンの
量は、特に、それから精留により(メタ)アクリル酸を
分離すべき液体混合物のアルデヒド含有率によって選択
される。これは、当業者に公知の方法で、アルデヒドの
適当な誘導体化の後に、高圧液体クロマトグラフィ(H
PLC)の方法で測定できる。アルデヒド不純物1モル
当たり一般に少なくとも0.5モルであるが、通常は5
モルより少ない1級アミンを添加する。添加されるべき
1級アミンの量は、同じ基本で、1〜3モル特に有利に
1〜2モルである。
【0023】本発明の方法は、メタクロレインの触媒的
気相酸化で製造されるメタクリル酸の場合に、特にt−
ブタノール、イソブタン又はイソブテンの触媒的気相酸
化により、又は欧州特許(EP−B)92097号又は
同58927号に記載のようなホルムアルデヒドとプロ
ピオンアルデヒドとの反応でメタクロレイがを製造され
る場合に重要であり、これは、特に、t−ブタノール、
イソブタン又はイソブテンの気相触媒的酸化が、一般式
I: Mo12BiaFeb1 c2 d3 e4 qn (I) [式中、変数は次のものを表す:X1は、ニッケル及び
/又はコバルト、X2は、タリウム、アルカリ金属及び
/又はアルカリ土類金属、X3は、燐、ヒ素、ホウ素、
アンチモン、錫、セリウム、鉛、ニオブ及び/又はタン
グステン、X4は、珪素、アルミニウム、チタン及び/
又はジルコニウム、aは0.5〜5、bは0.01〜
3、cは3〜10、dは0.02〜2、eは0〜5、g
は0〜10であり、nはI中の酸素以外の元素の原子価
及び量に応じて決まる]の触媒活性組成物を用いて、3
00〜400℃で、かつ特異的な温度−時間プロフィル
は別として、他はドイツ特許(DE−A)402323
9号に記載の条件下に実施され、得られるメタクロレイ
ンが、中間的に精製することなく更なる酸化のために使
用される場合に重要である。更に本発明の方法は、特
に、メタクロレインの気相触媒的酸化が、特異的な温度
−時間プロフィルを別として、ドイツ特許(DE−A)
4132263号に記載のように200〜350℃で、
又はドイツ特許(DE−A)4132684号に記載の
ように250〜400℃で実施される場合に有用であ
る。
【0024】更に、本発明の方法は、特にアクロレイン
から出発して1工程法で、又はプロピレンから出発して
アクロレインを経て2工程法で気相酸化により製造され
たアクリル酸の場合に特に好適である。この方法は、特
に、プロピレンの触媒的気相酸化を、一般式II: Mo12BiaFeb1 c2 d3 e4 gn (II) [式中、変数は次のものを表す:X1は、ニッケル及び
/又はコバルト X2は、タリウム、アルカリ金属及び/又はアルカリ土
類金属、X3は、燐、ヒ素、ホウ素、アンチモン、錫、
セリウム、鉛、ニオブ及び/又はタングステン、X
4は、珪素、アルミニウム、チタン及び/又はジルコニ
ウム、aは0.5〜5、bは0.01〜3、cは3〜1
0、dは0.02〜2、eは0〜5、gは0〜10であ
り、nは酸素以外の元素の原子価及び量に応じて決ま
る]の多金属酸化物触媒を用いて実施し、アクロレイン
の触媒的気相酸化を、一般式(III): Mo12abCucNid1 e2 f3 g4 h5 in(III) [式中、変数は次のものを表す:X1は、1個以上のア
ルカリ金属、X2は、1個以上のアルカリ土類金属、X3
は、クロム、マンガン、セリウム及び/又はニオブ、X
4は、アンチモン及び/又はビスマス、X5は、珪素、ア
ルミニウム、チタン及び/又はジルコニウム、aは1〜
6、bは0.2〜4、cは0.5〜6、dは0、2〜
6、eは0〜2、fは0〜3、gは0〜5、hは0〜4
0、iは0〜40、nは酸素以外の元素の原子価及び量
により決まる]の多金属酸化物触媒を用いて実施される
際に使用する。
【0025】第1酸化工程の反応ガスは、通常、中間的
精製を行わずに第2酸化工程に供給される。
【0026】通常使用される反応条件は、例えばドイツ
特許(DE−A)4431957号及び同443194
9号から引き出すことができる。
【0027】本発明の方法は、主成分としての(メタ)
アクリル酸及び(メタ)アクリル酸の沸点よりも高い沸
点を有する不活性で疎水性の有機液体及び第2成分とし
ての低級アルデヒドを含有する混合物が、前記気相酸化
の反応ガス混合物から、ドイツ特許(DE−C)213
6396号又はドイツ特許(DE−A)4308087
号に記載のように向流吸着法に引き続く不活性ガスを用
いるストリッピングによる脱着からの液体排出物とし
て、又はドイツ特許(DE−A)4336243号に記
載のように付加された精留を伴う向流吸着法からの液体
排出物として得られる際に、特に有用である。
【0028】使用できる不活性で疎水性の高沸点吸着液
体は、特に、ドイツ特許(DE−A)2136396号
及び同4308087号で推奨されている全てのもので
ある。これらは、主として大気圧で160℃より高い沸
点を有する液体である。記載できる例は、パラフィン蒸
留からの中間オイルフラクシヨン、ジフェニルエーテ
ル、ビフェニル、又は前記液体混合物、例えばジフェニ
ルエーテル70〜75重量%とビフェニル25〜30重
量%との混合物である。ジフェニルエーテル70〜75
重量%とビフェニル25〜30重量%との混合物より成
る混合物の使用が好適である。ジフェニルエーテル70
〜75重量%とビフェニル25〜30重量%とからの混
合物及びこの混合物に対して0.1〜25重量%のジメ
チルフタレートを含有する混合物の使用が特に好適であ
る。
【0029】屡々、この吸着塔中で、不活性で疎水性の
高沸点有機液体は、液体排出物が(メタ)アクリル酸5
〜25、通常5〜15重量%を含有するような量で使用
される。
【0030】本発明による精留での(メタ)アクリル酸
の分離は、減圧下に、有利に、塔頂での圧力≦100ミ
リバール、一般に10〜100ミルバールで実施するの
が有利である。相応して、液相の温度は、100〜22
20℃であるが、1バールまでの圧力で実施することも
できる。
【0031】本発明による精留での(メタ)アクリル酸
の分離を、この(メタ)アクリル酸を精留塔の頂部から
又は脇出口から取り出して、連続的に実施するのが有利
である。本発明により添加されるべき1級アミンは、こ
こでは精留塔中に、(メタ)アクリル酸の排出点のすぐ
下から供給するのが有利である。本発明の方法が、精留
区分及び精留塔のストリッピング区分の双方での沈殿形
成を減少する作用をすることは注目すべきである。
【0032】好適な精留塔は、慣用の型の全てのもので
あり、例えば、この精留塔は例えばバブル−トレイ(b
ubble−trey)又は充填塔であってよい。バブ
ルートレイ塔を使用するのが有利である。それから(メ
タ)アクリル酸を精留により分離すべき液体混合物の連
続的供給の点を、最も低い理論プレートから出発して、
最低及び最高の理論プレートの間の距離の1/3の端部
に局在させるのが有利である。
【0033】本発明の精留での分離から得られる塔底物
は、連続態様で、連続的に取り出すことができ、例え
ば、直接吸着液として上流の吸着工程で再使用すること
ができる。このプラントの作業時間を増加するために、
屡々、この高沸点有機液体の亜流(substrea
m)を流出させ、これを吸着剤の分離除去の後にのみ1
仕上げ工程で再循環させるのが好適である。この全塔底
物を吸着塔へ再循環させる前にこのような仕上げ工程に
かけることは、より良好である。勿論、本発明により添
加されるべき1級アミンは、触媒的気相酸化の反応ガス
混合物から(メタ)アクリル酸の分離を有効に行う吸着
塔に添加するか又は任意の下流の脱着塔に添加して、精
留塔へ直接添加を部分的に又は完全に排除するすること
ができる。既に記載のように、本発明の方法は、慣用量
の重合抑制剤、有利にフェノチアジンの存在で実施する
ことができる。これらは、一般に、(メタ)アクリル酸
の量(重量)に対して50〜1000ppmの量で使用
される。
【0034】本発明の方法は、特に低級アルデヒド不純
物の少ないい粗製(メタ)アクリル酸を生じる。連続的
操作で可能な作業時間は著しく増加される。
【0035】
【実施例】(これは、重合抑制剤としてのフェノチアジ
ン200ppm(アクリル酸の重量に対して)の存在で
実施した) ドイツ特許(DE−A)4302991号の実施例B1
に記載のようなアクロレインの触媒的気相酸化を、アク
リル酸含有反応ガス混合物の製造のために使用した。こ
の反応ガス混合物の2.1標準m3/lをガスクーラー
中でジフェニルエーテル57.4重量%、ビフェニル2
0.7重量%及びジメチルフタレート20重量%よりな
る冷却混合物の注入により170℃に冷却した。次い
で、分離器中で、液体中に残った冷却剤分を、反応ガス
及び蒸気化された冷却剤よりなる気相から分離させた。
170℃の温度を有する気相を第1トレイの下から、直
径80mmのトレイ27個を有するバブル−トレイ塔中
に導入し、同様にジフェニルエーテル57.4重量%、
ビフェニル20.7重量%及び塔頂から45℃の温度で
導入されたジメチルフタレート20重量%よりなる吸着
剤3l/hに向流で露呈させた。吸着塔からの排出物を
間接的に熱交換機中で105℃に加熱し、トレイ20個
を有するバブル−トレイ塔として構成された脱着塔の頂
部に通した。この脱着塔内で、アクリル酸と比べて容易
に分離可能であるような低沸点成分、例えば酢酸を、窒
素(400l/h、向流)でのストリッピングにより、
他にアクリル酸/低級アルデヒド/吸着剤を含有する混
合物から大体除去した。この脱着塔からの排出物を、第
10番目のトレイの水準の所から、バブルトレイ35個
を有する精留塔(この塔の直径:80mm)中に供給
し、減圧下にアクリル酸を連続的に、第26番目のバブ
ルトレイの水準の所から98.5重量%の純度で取り出
した。この精留塔の底部の温度は、160℃であった。
頂部の圧力は、80ミリバールであり、底部の圧力は1
00mミリールであった。
【0036】アジピン酸ジヒドラジドの不存在及びその
存在での精留塔の可能作業時間の比較を行った。アジピ
ン酸ジヒドラジド(ADH)を使用した場合、これを精
留塔に直接粗製アクリル酸の取り出し点の直下から、こ
の精留塔中に400ppm(全量に対して)のADH含
量が存在するような量で添加した。
【0037】結果: a)ストリッピング区分:ADHなしでは、最大作業時
間は100時間であり;その後、沈殿の除去のために停
止が必要であった。
【0038】ADH含有の場合:作業時間230時間が
達成された。
【0039】b)精留区分: ADHなしで
は、最大作業時間は50時間であった。この後、沈殿の
除去のために停止が必要であった;ADH含有の場合に
は、作業時間>230hが達成された。
【0040】精留により分離された粗製アクリル酸中の
低級アルデヒドの含有率は400ppm(粗製アクリル
酸の重量に対して)であり、この精留塔に供給された液
体混合物の低級アルデヒドの含有率はアクリル酸に対し
て1/3より少なかった。
【0041】ADHを全て脱着塔に添加すると、ストリ
ッピング区間の作業時間は、精留塔へのADHの直接的
完全添加と比べて100%増加した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲルハルト ネストラー ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ムンデンハイマー シュトラーセ 170 (72)発明者 ウルリヒ ハモン ドイツ連邦共和国 マンハイム ニーチェ シュトラーセ 30 (72)発明者 ジェリー ダーリントン アメリカ合衆国 テキサス レイク ジャ クソン スプルース 132

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精留により、(メタ)アクリル酸及び
    (メタ)アクリル酸の沸点より高い沸点を有する不活性
    で疎水性の有機液体を主成分として及び低級アルデヒド
    を第2成分として含有する混合物から、(メタ)アクリ
    ル酸を分離する方法において、精留を1級アミン及び/
    又はその塩の添加の下に実施することを特徴とする、
    (メタ)アクリル酸の分離法。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリル酸の沸点より高い沸点
    を有する不活性で疎水性の有機液体は、ジフェニルエー
    テルを含有する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 気相酸化からの反応ガス混合物を下向性
    の不活性で疎水性の高沸点有機液体に対して向流で吸着
    塔に通す方法で、C3/C4−出発化合物の触媒的気相酸
    化により(メタ)アクリル酸を製造する場合に、吸着塔
    から周囲との接触で生じる自然のエネルギー損失よりも
    大きい量のエネルギーを取り出すことにより吸着塔中で
    自然に起こる吸着工程の上に精留工程を付加させ、精留
    により吸着塔からの液体排出物から(メタ)アクリル酸
    を分離し、この際、精留による分離を1級アミン及び/
    又はその塩の添加の下に実施することを特徴とする、
    (メタ)アクリル酸の製法。
  4. 【請求項4】 C3/C4−出発物質の触媒的気相酸化に
    より(メタ)アクリル酸を製造する場合に、気相酸化か
    らの反応ガス混合物を、下向性の高沸点不活性有機液体
    に対して向流で吸着塔に通し、次いで、吸着塔からの液
    体排出物を不活性ガスを用いて脱着塔中でストリッピン
    グし、かつ、(メタ)アクリル酸を脱着塔の排出液から
    精留により分離し、この際、精留による分離を1級アミ
    ン及び/又はその塩の添加下に実施することを特徴とす
    る、(メタ)アクリル酸の製法。
JP7321968A 1994-12-14 1995-12-11 混合物から(メタ)アクリル酸を分離する方法及び(メタ)アクリル酸の製法 Withdrawn JPH08208557A (ja)

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