JPH08210860A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH08210860A
JPH08210860A JP7168723A JP16872395A JPH08210860A JP H08210860 A JPH08210860 A JP H08210860A JP 7168723 A JP7168723 A JP 7168723A JP 16872395 A JP16872395 A JP 16872395A JP H08210860 A JPH08210860 A JP H08210860A
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electrode
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signal
monitor
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JP7168723A
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English (en)
Inventor
Takehiro Watarai
武宏 度會
Tetsushi Hayashi
哲史 林
Kenji Kato
謙二 加藤
Kazuhiko Miura
和彦 三浦
Tomoo Kawase
友生 川瀬
Sachiosa Takeuchi
祥修 竹内
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電体からなる音叉形状の振動子を用いて角
速度を検出する角速度センサにおいて、S/Nを向上し
て、角速度を高精度に検出できるようにする。 【解決手段】 振動子2の左右一対のアーム部4,6
に、夫々、一対の駆動電極12a,12bを設け、駆動
電極12a,12bに180度位相の異なる交流電圧を
印加して振動子2を振動させる。また、各アーム部4,
6には、一対の検出電極18a,18bを設け、この検
出電極にて得られた検出信号を差増増幅し、差動増幅後
の検出信号を、モニタ電極14dを介して得られたモニ
タ信号を基準に同期検波することにより、z軸周りの角
速度Ωzを検出する。この結果、各アーム部4,6を常
に安定して振動させることができると共に、各検出信号
に重畳されたノイズを相殺して角速度を検出することが
でき、S/Nのよい角速度センサを実現することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車両制
御、ナビゲーション、ビデオカメラの手振れ防止等に用
いる角速度センサに関し、特に、圧電体からなる音叉形
状の振動子を用いて角速度を検出する角速度センサに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭61−2943
11号公報に開示されているように、圧電体を音叉形状
に形成した振動子を備え、この振動子を一定振動させ
て、角速度入力時に振動子が受けるコリオリ力を振動子
の振動の変化状態から検出する角速度センサが知られて
いる。
【0003】そして、この種の角速度センサにおいて
は、振動子を構成する各アーム部の側面に励振用及び振
動検出用の電極を設けるだけでセンサ本体を作製できる
ため、従来より一般に使用されている、振動子を金属に
て形成してその表面に圧電体を接合するタイプの角速度
センサに比べて、部品点数が少なく、構造,延いては製
造工程が簡易であるという、利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に振動子を圧電体にて形成した従来の角速度センサは、
上記公報に開示されているように、振動子を構成する一
対のアーム部のうちの一方に駆動電極を設け、他方に検
出電極を設けることにより、駆動電極を介して一方のア
ーム部側から振動を与え、検出電極を介して他方のアー
ム部側から振動子の振動状態を検出するようにされてい
た。
【0005】このため、駆動電極が設けられた駆動側ア
ーム部の剛性が使用中に除々に変化し、振動子を構成す
る一対のアーム部間に剛性の差が生じ、アーム部間の振
動のバランスが崩れて、音叉としての振動特性が悪化す
るといった問題があった。そして、このように音叉とし
ての振動特性が悪化すると、得られる検出信号にノイズ
が重畳され、S/N(信号対雑音比)の悪い角速度セン
サになってしまうといった問題があった。
【0006】また、このように従来の角速度センサで
は、一方のアーム部を駆動してセンサ全体を振動させて
いるため、各アーム部間の振動の対称性が崩れ、音叉中
心にて振動子を支持する支持部から振動が漏れ出すよう
になり、これによっても角速度センサとしてのS/Nが
悪化するという問題がある。
【0007】また更に、振動子は、圧電体からなるた
め、金属振動子に圧電素子を接合した角速度センサに比
べて、検出電極間の圧電体の厚みが非常に大きく、その
静電容量が2桁程度小さくなる。この結果、検出電極か
ら検出信号を取り込む入力回路に、従来一般に使用され
ている入力回路、つまり、抵抗器を用いて検出電極に流
れる電流を電圧信号に変換する入力回路を使用すると、
得られる検出信号にノイズが重畳され易くなり、金属振
動子に圧電素子を接合した角速度センサに比べて、S/
Nが悪くなるという問題もある。
【0008】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、圧電体により音叉形状に形成してなる振動子を用
いて角速度を検出する角速度センサにおいて、そのS/
Nを向上して、角速度を高精度に検出できるようにする
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、一対のアーム部
と各アーム部の一端を連結する連結部とを有する音叉形
状に形成された圧電体からなる振動子と、該振動子に形
成された駆動電極と共通電極との間に交流電圧を印加し
て、前記振動子を、前記一対のアーム部の配列方向であ
るy軸方向に励振する駆動手段と、前記振動子に形成さ
れた検出電極を介して、少なくとも一方のアーム部の前
記y軸に直交する所定方向の振動状態を検出し、該振動
状態から所定軸回りの角速度を検出する検出手段と、を
備えた角速度センサにおいて、前記一対のアーム部を、
夫々、前記振動子において略コ字状を呈する側面である
X1,X2面に直交するx軸方向に分極処理すると共
に、前記一対のアーム部の各々に駆動電極を設けて、前
記駆動手段が前記一対のアーム部を励振するよう構成し
てなることを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の角速度センサにおいて、前記駆動電極は、前記各
アーム部の前記X1面又はX2面上に、前記y軸方向に
沿って各々一対設けられ、前記駆動手段は、これら各ア
ーム部毎に設けられた一対の駆動電極と共通電極との間
に、夫々、180度位相の異なる交流電圧を印加して、
各アーム部を振動させることを特徴とし、請求項3に記
載の発明は、請求項1又は請求項2記載の角速度センサ
において、前記駆動電極は、前記各アーム部を連結する
連結部を通って、一方のアーム部側から他方のアーム部
側に連続して形成されていることを特徴とし、請求項4
に記載の発明は、請求項1〜請求項3いずれか記載の角
速度センサにおいて、前記検出電極は、前記一対のアー
ム部に各々設けられ、前記検出手段は、各アーム部の検
出電極に流れる電流を電流−電圧変換して得られた検出
信号を合成してノイズを相殺する信号処理手段を備えた
ことを特徴とし、請求項5に記載の発明は、請求項4記
載の角速度センサにおいて、前記信号処理手段は、前記
各アーム部の検出電極に流れる電流を電流−電圧変換し
て得られた検出信号を差動増幅又は差動調整増幅する回
路からなることを特徴とする。
【0011】また次に、請求項6に記載の発明は、請求
項1〜請求項5いずれか記載の角速度センサにおいて、
前記検出電極に流れる電流を、演算増幅器を含む電流−
電圧変換回路にて電圧信号に変換し、該信号を検出信号
として前記検出手段に入力する第1入力手段を備えたこ
とを特徴とし、請求項7に記載の発明は、請求項1〜請
求項6いずれか記載の角速度センサにおいて、前記駆動
電極を、前記アーム部の前記連結部側に設け、前記検出
電極を、前記アーム部の前記連結部から離れた開放端側
に設けたことを特徴とする。
【0012】一方、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載の角速度センサにおいて、前記駆動電極と前記検
出電極とが共に設けられた少なくとも一方のアーム部に
おいて、該アーム部の中心軸方向に沿って前記駆動電極
と前記検出電極との間に位置する中間位置に、該アーム
部の前記駆動手段による励振状態を検出するモニタ電極
を設け、該モニタ電極を介して得られたアーム部の励振
状態を表わすモニタ信号を、角速度検出用及び駆動信号
生成用の信号として前記検出手段及び前記駆動手段に夫
々入力するよう構成してなることを特徴とする。
【0013】そして、請求項9に記載の発明は、請求項
8記載の角速度センサにおいて、前記第1入力手段と、
前記モニタ電極に流れる電流を、演算増幅器を含む電流
−電圧変換回路にて電圧信号に変換する第2入力手段と
を備え、前記検出手段を、該各入力手段を介して検出信
号及びモニタ信号を取り込み、該モニタ信号を基準信号
として前記検出信号を同期検波する同期検波回路から構
成してなることを特徴とし。
【0014】請求項10に記載の発明は、請求項8又は
請求項9記載の角速度センサにおいて、前記第2入力手
段を備え、前記駆動手段を、該第2入力手段を介してモ
ニタ信号を取り込み、該モニタ信号に基づき前記駆動電
極に印加する駆動信号を生成する自励発振回路から構成
してなることを特徴とし、請求項11に記載の発明は、
請求項10記載の角速度センサにおいて、前記駆動手段
は、前記モニタ信号から前記駆動信号を生成するまでの
信号経路に前記各アーム部を励振するのに必要な周波数
成分以外のノイズ信号成分を除去するフィルタ手段を備
えたことを特徴とし、請求項12に記載の発明は、請求
項9〜請求項11いずれか記載の角速度センサにおい
て、前記検出電極又は前記モニタ電極から前記第1又は
第2入力手段までの信号経路を、該経路を通過する信号
の基準電位又は当該角速度センサの接地電位にてシール
ドしたことを特徴とする。
【0015】また、請求項13に記載の発明は、請求項
8〜請求項12いずれか記載の角速度センサにおいて、
前記駆動電極,前記モニタ電極,及び前記検出電極を、
前記各アーム部間で互いに対称となるように、前記各ア
ーム部に各々形成すると共に、各アーム部における各電
極の電気的な結線状態が各アーム部間にて対称となるよ
うに配線を構成したことを特徴とし、請求項14に記載
の発明は、請求項8〜請求項13いずれか記載の角速度
センサにおいて、前記アーム部に前記モニタ電極を複数
設け、該複数のモニタ電極の内の一部を前記モニタ信号
の検出に用い、残りのモニタ電極はモニタ信号の基準電
位又は当該センサの接地電位に保持することを特徴とす
る。
【0016】また次に、請求項15に記載の発明は、請
求項8〜請求項14いずれか記載の角速度センサにおい
て、前記駆動電極及び前記モニタ電極を、前記各アーム
部のX1面上に夫々形成すると共に、前記検出電極を、
前記各アーム部の前記y軸に直交する左右側面の内の互
いに対向しない外側側面であるY1面及びY2面上のX
1面側端部又はX2面側端部に夫々形成し、更に、前記
各アーム部のX2面上には、前記駆動電極及びモニタ電
極の共通電極を形成したことを特徴とし、請求項16に
記載の発明は、請求項15に記載の角速度センサにおい
て、前記各アーム部の前記Y1面及びY2面上に形成さ
れた前記検出電極の周囲に、前記共通電極に接続された
シールド電極を配設すると共に、前記振動子を、分極方
向を任意に設定可能な圧電体である圧電セラミックスか
ら構成し、該検出電極付近では、前記各アーム部を、前
記検出電極から前記シールド電極及び共通電極に至る方
向に分極処理したことを特徴とし、請求項17に記載の
発明は、請求項8〜請求項14いずれか記載の角速度セ
ンサにおいて、前記駆動電極,前記モニタ電極,及び前
記検出電極を、前記各アーム部のX1面上に夫々形成
し、各アーム部のX2面上には、各電極の共通電極を形
成したことを特徴とし、請求項18に記載の発明は、請
求項8〜請求項14いずれか記載の角速度センサにおい
て、前記駆動電極及び前記モニタ電極を、前記各アーム
部のX1面上に夫々形成すると共に、前記検出電極を、
一方のアーム部ではX1面上に、他方のアーム部ではX
2面上に夫々形成し、更に、前記各電極の共通電極を、
前記各アーム部のX2面上の前記検出電極を除く部分
と、前記各アーム部のY1面及びY2面上の前記各検出
電極との対応位置とに夫々設けたことを特徴とする。
【0017】そして最後に、請求項19に記載の発明
は、請求項1〜請求項18いずれか記載の角速度センサ
において、前記各アーム部に形成される各電極間のギャ
ップを0.1mm以上にしたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の角速度センサに
おいては、振動子が、圧電体により、一対のアーム部と
連結部とを有する音叉形状に形成されており、各アーム
部が、共に、振動子において略コ字状を呈する側面であ
るX1,X2面に直交するx軸方向に分極処理されてい
る。また、各アーム部には、その配列方向であるy軸方
向(つまり各アームが左右にあればその左右方向)に励
振するための駆動電極が、夫々設けられ、駆動手段が、
これら各駆動電極と共通電極との間に励振用の交流電圧
を印加することにより、各アーム部を振動させ、検出手
段が、振動子に形成された検出電極を介して、少なくと
も一方のアーム部の前記y軸に直交する所定方向の振動
状態を検出して、その振動状態から所定軸回りの角速度
を検出する。
【0019】従って、本発明の角速度センサによれば、
一方のアーム部に駆動電極を設けて、一方のアーム部側
から振動を与える従来の角速度センサのように、駆動に
よって一対のアーム部間に剛性の差が生じるようなこと
はなく、各アーム部を常に安定して振動させることがで
き、また、振動子の振動が連結部からこれを支持する支
持部を介して漏れるのを防止できる。このため、比較的
低い駆動電圧にて振動子を効率良く振動させることがで
きると共に、ノイズ成分の少ない検出信号を得ることが
でき、S/Nのよい角速度センサを実現することが可能
になる。
【0020】請求項2に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極が、各アーム部のX1面又はX2面上にy
軸方向に沿って各々一対設けられており、駆動手段が、
これら各アーム部毎に設けられた一対の駆動電極と共通
電極との間に、夫々、180度位相の異なる交流電圧を
印加して、各アーム部を振動させる。
【0021】つまり、各アーム部を振動させるには、例
えば、各アーム部のX1面又はX2面上に、各アーム部
の配列方向に沿った外側或は内側に夫々駆動電極を1個
設け、これに駆動用の交流電圧を印加することによって
も、各アーム部を振動させることはできるが、本発明で
は、各アーム部に一対の駆動電極を設けて、これら各電
極間に180度位相の異なる駆動信号を印加することに
より、各アーム部をより効率良く振動させると共に、駆
動信号に重畳された電気ノイズを一対の駆動電極間で相
殺させて、各アーム部を電気ノイズに影響されることな
く安定して振動させることができるようにしている。こ
のため、本発明によれば、角速度センサのS/Nをより
改善することができる。
【0022】請求項3に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極が、各アーム部を連結する連結部を通っ
て、一方のアーム部側から他方のアーム部側に連続して
形成される。このため、本発明によれば、各アーム部の
駆動電極に印加する駆動電圧のばらつき等により、各ア
ーム部の振動のバランスが崩れるようなことはなく、各
アーム部を常に同じ振動特性で互いに対称に振動させる
ことができ、駆動電圧のばらつき等によって角速度セン
サのS/Nが悪くなるのを防止できる。
【0023】請求項4に記載の角速度センサにおいて
は、検出電極が、各アーム部に各々設けられており、検
出手段が、信号処理手段により、各アーム部の検出電極
に流れる電流を電流−電圧変換して得られた検出信号を
合成してノイズを相殺させる。このため、本発明によれ
ば、検出手段において、検出信号に基づき角速度を検出
するに当たって、検出信号に重畳されたノイズに影響さ
れることなく角速度を検出することができるようにな
り、これによっても角速度センサのS/Nを高めること
ができる。
【0024】請求項5に記載の角速度センサにおいて
は、信号処理手段が、各アーム部の検出電極に流れる電
流を電流−電圧変換して得られた検出信号を差動増幅又
は差動調整増幅する回路により構成されている。従っ
て、本発明によれば、信号処理手段を、オペアンプ等を
用いて比較的簡単に構成することができる。
【0025】請求項6に記載の角速度センサにおいて
は、第1入力手段が、検出電極に流れる電流を、演算増
幅器を含む電流−電圧変換回路にて電圧信号に変換し、
この信号を検出信号として検出手段に入力する。即ち、
本発明の振動子は、圧電体からなるため、前述したよう
に、金属振動子に圧電素子を接合した角速度センサに比
べて、その静電容量が2桁程度小さくなり、検出電極か
ら検出信号を取り込む入力手段に、従来一般に使用され
ている抵抗器を用いて電流−電圧変換を行う回路を使用
するとS/Nが悪くなる。そこで、本発明では、検出信
号を検出手段に取り込むための第1入力手段として、演
算増幅器を含む電流−電圧変換回路を使用することによ
り、検出電極側の容量に影響されることなく常に安定し
て振動子の振動状態を検出できるようにしているのであ
る。このため、本発明によれば、振動子を圧電体にて構
成しているにもかかわらず、金属振動子を用いた場合と
同程度もしくはそれ以上の精度で、振動子の振動状態を
検出できるようになり、角速度を高精度に検出すること
が可能になる。
【0026】請求項7に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極が、アーム部の連結部側に設けられ、検出
電極が、アーム部の連結部から離れた開放端側に設けら
れている。このため、本発明によれば、検出電極を介し
て振動子の振動状態を効率良く検出することができ、角
速度の検出精度を向上できる。つまり、駆動電極を音叉
の連結側に形成することにより、低電圧で大きな振幅が
得られ、感度を大きくすることができると共に、電気ノ
イズに対するS/Nが向上する。即ち、本発明では、ア
ーム部の連結部側に駆動電極を設けてアーム部を振動さ
せ、アーム部の開放端側に検出電極を設けてその振動状
態を検出することにより、角速度を効率良く、換言すれ
ば大きな検出信号として、検出することができるように
し、その検出精度を向上させているのである。
【0027】請求項8に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極と検出電極とが共に設けられた少なくとも
一方のアーム部において、そのアーム部の中心軸方向に
沿って駆動電極と検出電極との間に位置する中間位置
に、アーム部の駆動手段による励振状態を検出するモニ
タ電極が設けられ、このモニタ電極を介して得られたア
ーム部の励振状態を表わすモニタ信号が、角速度検出用
及び駆動信号生成用の信号として、検出手段及び駆動手
段に夫々入力される。
【0028】つまり、駆動手段によるアーム部の励振状
態をモニタ信号として検出し、これを検出手段に入力す
れば、検出手段において、そのモニタ信号を基準信号と
して検出信号と位相比較することにより、アーム部にコ
リオリ力にて生じた振動、延いては角速度を検出するこ
とができ、モニタ信号を駆動手段に入力すれば、これを
自励発振用の基準信号として使用することにより、各ア
ーム部を自励発振にて駆動するための駆動信号を生成す
ることができるようになるのであるが、本発明では、こ
うしたモニタ信号検出用のモニタ電極を、アーム部の連
結部側に設けた駆動電極とアーム部の開放端側に設けた
検出電極との間に設けることにより、検出電極が駆動電
極に印加した駆動信号の影響を受けるのを防止している
のである。また、モニタ電極は、アーム部において、駆
動電極近傍で且つ駆動電極よりもアーム部の開放端側の
位置に配設されることになるため、モニタ電極により、
アーム部の励振状態を正確に検出できると共に、モニタ
信号を大きく取ることができる。従って、本発明の角速
度センサにおいても、センサのS/Nを高めることがで
きる。
【0029】請求項9に記載の角速度センサにおいて
は、検出信号を検出手段に入力する入力手段として前述
の第1入力手段が備えられると共に、モニタ電極に流れ
る電流を演算増幅器を含む電流−電圧変換回路にて電圧
信号に変換する第2入力手段が備えられ、検出手段が、
これら各入力手段を介して検出信号及びモニタ信号を取
り込み、モニタ信号を基準信号として検出信号を同期検
波する同期検波回路から構成されている。このため、本
発明によれば、検出手段において角速度を簡単且つ高精
度に検出することができるようになる。
【0030】即ち、検出信号及びモニタ信号を検出手段
に入力するに当たって、その入力手段に、従来一般に使
用されている抵抗器を用いて電流−電圧変換を行う回路
を使用すると、単にS/Nが悪くなるだけでなく、信号
の検出系は、圧電体からなる容量素子と、検出用の抵抗
器との並列回路となるため、アーム部の実際の振動と検
出手段に入力される検出信号とモニタ信号とに位相差が
生じてしまう。このため、モニタ信号を基準信号として
検出信号を同期検波することにより角速度を検出するに
は、各信号とアーム部の実際の振動との位相差を一致さ
せる必要があり、検出手段の構成が複雑になるが、本発
明によれば、各信号を検出手段に入力するのに、演算増
幅器を含む電流−電圧変換回路を用いた第1及び第2入
力手段を使用するため、検出手段に入力される検出信号
とモニタ信号とに位相ずれが生じることはなく、検出手
段において、角速度を簡単且つ高精度に検出できるよう
になるのである。
【0031】請求項10に記載の角速度センサにおいて
は、請求項9に記載の角速度センサと同様、モニタ電極
に流れる電流を演算増幅器を含む電流−電圧変換回路に
て電圧信号に変換する第2入力手段が備えられ、駆動手
段が、この第2入力手段を介してモニタ信号を取り込
み、そのモニタ信号に基づき駆動電極に印加する駆動信
号を生成する自励発振回路から構成されている。このた
め、本発明によれば、駆動手段において、駆動電極に印
加する駆動信号(交流電圧)を簡単且つ高精度に生成す
ることができるようになる。
【0032】即ち、上述したように、モニタ信号の入力
手段に、従来一般に使用されている抵抗器を用いて電流
−電圧変換を行う回路を使用すると、アーム部の実際の
振動とモニタ信号とに約90度の位相差が生じてしまう
ため、このモニタ信号を基準信号とする自励発振回路を
用いて駆動信号を生成するには、モニタ信号とアーム部
の実際の振動との位相を一致させる必要があり、このた
めには自励発振回路に移相回路を設ける必要があるが、
本発明によれば、第2入力手段にてアーム部の振動と位
相同期したモニタ信号を得ることができるため、こうし
た移相回路を用いることなく、駆動信号を生成すること
ができ、駆動信号を簡単且つ高精度に生成することがで
きるようになるのである。
【0033】請求項11に記載の角速度センサにおいて
は、駆動手段を構成する自励発振回路内のモニタ信号か
ら駆動信号を生成するまでの信号経路に、各アーム部を
励振するのに必要な周波数成分以外のノイズ信号成分を
除去するフィルタ手段が備えられる。このため、本発明
によれば、モニタ信号にノイズ信号が重畳されても、駆
動信号をそのノイズ信号に影響されることなく高精度に
生成して、アーム部を正確に駆動することができ、角速
度センサのS/Nを向上することができる。
【0034】尚、このフィルタ手段には、バンドパスフ
ィルタを用いるか、複数のローパスフィルタを組み合せ
たフィルタ回路を用いるようにすればよい。つまり、バ
ンドパスフィルタによれば、所望の周波数帯の信号のみ
を通過させることができ、しかもフィルタ通過によって
信号の位相が変化することもないので、バンドパスフィ
ルタをそのまま利用できる。一方、ノイズは、ローパス
フィルタによっても除去できるが、ローパスフィルタ単
体では、信号の位相がずれてしまうので、ローパスフィ
ルタを用いる場合には、複数のローパスフィルタの組み
合せにより、信号の位相がずれないようにすればよい。
【0035】請求項12に記載の角速度センサにおいて
は、検出電極又はモニタ電極から第1又は第2入力手段
までの信号経路が、該経路を通過する信号の基準電位又
は当該角速度センサの接地電位にてシールドされる。こ
のため、本発明によれば、検出電極又はモニタ電極から
第1又は第2入力手段までの信号経路に外部ノイズが侵
入して、第1又は第2入力手段から出力される検出信号
又はモニタ信号にノイズが重畳されるのを防止でき、角
速度センサのS/Nを高めることができる。
【0036】請求項13に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極,モニタ電極,及び検出電極が、各アーム
部間で互いに対称となるように、各アーム部に各々形成
され、しかも、各アーム部における各電極の電気的な結
線状態が各アーム部間にて対称となるように配線され
る。このため、本発明によれば、各アーム部を同一条件
で駆動し、各アーム部から検出信号を同一条件で取り出
すことができるようになる。そして、検出信号を前述の
差動増幅回路等を用いて合成することにより、ノイズ成
分を相殺させつつ、各アーム部に生じたコリオリ力に対
応した大きな検出信号を得ることができるようになり、
角速度センサのS/Nをより向上することが可能にな
る。
【0037】請求項14に記載の角速度センサにおいて
は、アーム部にモニタ電極を複数設け、複数のモニタ電
極の内の一部をモニタ信号の検出に用い、残りのモニタ
電極はモニタ信号の基準電位又は当該センサの接地電位
に保持するようにされている。このため、本発明によれ
ば、モニタ信号の検出に使用しないモニタ電極により、
駆動電極−検出電極間をシールドすることができるよう
になり、検出電極が駆動信号の影響を受けるのをより良
好に防止することができ、角速度センサのS/Nを高め
ることができる。
【0038】請求項15に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極及びモニタ電極が、振動子全体にてコ字状
を呈するアーム部の片面であるX1面上に夫々形成さ
れ、検出電極が、各アーム部の配列方向であるy軸に直
交する左右側面の内の互いに対向しない外側側面である
Y1面及びY2面上のX1面側端部又はX2面側端部に
夫々形成され、更に、各アーム部のX1面と反対側のX
2面上には、駆動電極及びモニタ電極の共通電極が形成
されている。
【0039】このように構成された本発明の角速度セン
サにおいては、駆動電極への駆動信号の印加によって各
アーム部がy軸方向に励振されると、モニタ電極にその
励振状態に対応した電荷が発生して、モニタ電極に流れ
る電流(詳しくはモニタ電極−共通電極間に流れる電
流)からその励振状態を検出できるようになる。
【0040】一方、検出電極は、各アーム部の外側側面
であるY1面及びY2面のX1面側又はX2面側端部に
設けられているため、検出電極には、各アーム部の、X
1,X2面に直交するx軸方向への振動に対応した電荷
が発生して、検出電極に流れる電流(詳しくは検出電極
−共通電極間に流れる電流)から、各アーム部にx軸方
向に加わったコリオリ力を検出できるようになる。
【0041】従って、本発明によれば、各検出電極にて
得られた検出信号の差を検出信号とすることにより、各
アーム部間の中心位置にて各アーム部の中心軸に平行な
z軸回りに生じた角速度を検出できるようになる。請求
項16に記載の角速度センサにおいては、請求項15に
記載の角速度センサにおいて、更に、各アーム部のY1
面及びY2面上に形成された検出電極の周囲に、共通電
極に接続されたシールド電極が配設されると共に、振動
子が、分極方向を任意に設定可能な圧電体である圧電セ
ラミックスから構成され、検出電極付近では、各アーム
部が、検出電極からシールド電極及び共通電極に至る方
向に分極処理されている。
【0042】この結果、本発明によれば、検出電極周囲
に配設したシールド電極にて、検出電極が駆動電極に印
加された駆動信号の影響を受けるのをより確実に防止で
き、角速度センサのS/Nを高めることができる。尚、
本発明において、検出電極付近では、各アーム部を、検
出電極からシールド電極及び共通電極に至る方向に分極
処理するのは、検出電極−共通電極間に流れる電流から
各アームのx軸方向の振動を検出できるようにするため
である。
【0043】請求項17に記載の角速度センサにおいて
は、駆動電極,モニタ電極,及び検出電極が、各アーム
部のX1面上に夫々形成され、各アーム部のX2面上に
は、各電極の共通電極が形成されている。このように構
成された本発明の角速度センサにおいては、駆動電極へ
の駆動信号の印加によって各アーム部がy軸方向に励振
されると、モニタ電極にその励振状態に対応した電荷が
発生して、モニタ電極に流れる電流(詳しくはモニタ電
極−共通電極間に流れる電流)からその励振状態を検出
できるようになる。
【0044】また検出電極は、駆動電極及びモニタ電極
と同じX1面上に設けられているため、検出電極には、
各アーム部の軸方向への伸長・収縮に対応した電荷が発
生して、検出電極に流れる電流(詳しくは検出電極−共
通電極間に流れる電流)から、各アーム部の中心軸方向
(前述のz軸方向)に加わったコリオリ力を検出できる
ようになる。
【0045】従って、本発明によれば、各検出電極にて
得られた検出信号の差を検出信号とすることにより、各
アーム部間の中心位置にてx軸回りに加わった角速度を
検出できるようになる。請求項18に記載の角速度セン
サにおいては、駆動電極及びモニタ電極が、各アーム部
のX1面上に夫々形成されると共に、検出電極が、一方
のアーム部ではX1面上に、他方のアーム部ではX2面
上に夫々形成され、更に、各電極の共通電極が、各アー
ム部のX2面上の検出電極を除く部分と、各アーム部の
Y1面及びY2面上の各検出電極との対応位置とに夫々
設けられている。
【0046】このように構成された本発明の角速度セン
サにおいては、駆動電極への駆動信号の印加によって各
アーム部がy軸方向に励振されると、モニタ電極にその
励振状態に対応した電荷が発生して、モニタ電極に流れ
る電流(詳しくはモニタ電極−共通電極間に流れる電
流)からその励振状態を検出できるようになる。
【0047】また、検出電極は、一方のアーム側では、
駆動電極及びモニタ電極と同じX1面上に設けられ、他
方のアーム側では、駆動電極及びモニタ電極と異なるX
2面上に設けられているため、各検出電極には、各アー
ム部の軸方向への伸長・収縮に対応した電荷が発生し
て、各検出電極に流れる電流(詳しくは検出電極−共通
電極間に流れる電流)から、各アーム部の中心軸方向に
加わったコリオリ力を検出できるようになる。また各検
出電極に発生する電荷には、各アーム部のx軸方向の振
動成分も含まれるため、各検出電極に流れる電流から、
各アーム部のx軸方向に加わったコリオリ力も検出でき
る。
【0048】従って、本発明によれば、各検出電極にて
得られた検出信号の差を検出信号として取り出すことに
より、各アーム部の中心位置にてz軸回りに加わった角
速度を検出できると共に、各検出電極にて得られた検出
信号の和を検出信号として取り出すことにより、各アー
ム部の中心位置にてx軸回りに加わった角速度を検出で
きるようになる。
【0049】請求項19に記載の角速度センサにおいて
は、各アーム部に形成される各電極間のギャップが0.
1mm以上にされる。これは、各電極間のギャップが小
さいと、マイグレーションが生じ易くなり、角速度セン
サの信頼性が低下するためであり、本発明では、各電極
間のギャップを0.1mm以上にすることにより、マイ
グレーションの発生を未然に防止して、センサの信頼性
を向上させているのである。
【0050】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。 (第1実施例)まず図1は第1実施例の角速度センサ全
体の構成を表わす構成図、図2は本実施例の振動子の構
成を表わす斜視図、図3は本実施例の振動子を前後,左
右及び上方から見た状態を表す説明図である。
【0051】図1に示す如く、本実施例の角速度センサ
は、音叉形状に形成され、周囲に電極が設けられた振動
子2と、振動子2に設けられた電極を介して振動子2を
励振すると共に、振動子2の振動状態から図に示すz軸
回りの角速度Ωzを検出する駆動・検出回路20とから
構成されている。
【0052】振動子2は、図2(b)に示す如く、圧電
体により左右一対のアーム部4,6と各アーム部4,6
の一端を連結する連結部8とを有する音叉形状に形成さ
れている。そして、連結部8のアーム部4,6との反対
側端部中央には、支持部材9が延設され、振動子2は、
この支持部材9を介して、前述の駆動・検出回路20が
組込まれた基板10に固定されている。
【0053】また振動子2を構成するアーム部4,6及
び連結部8は、夫々四角柱状になっており、振動子2
は、これら各部の組み合せにより略コ字状を呈する振動
子2の表裏面(X1,X2面)が基板10に平行となる
ように、基板10に固定されている。なお、振動子2を
構成する圧電体には、PZT等のセラミック圧電体や水
晶等を用いることができるが、本実施例の振動子2に
は、分極方向を任意に設定可能で製造のし易いPZTが
使用されている。
【0054】次に、各アーム部4,6の表面であるX1
面には、図3(a)に示す如く、連結部8側から順に、
駆動電極12a,12b、モニタ電極14a〜14d、
及び分極処理用の電極16a,16bが形成され、各ア
ーム部4,6の左右の外側側面であるY1面及びY2面
には、図3(b),(c)に示す如く、電極16a,1
6bと対応する位置に検出電極18a,18bが形成さ
れ、各アーム部4,6の裏面であるX2面には、図3
(d)に示す如く、駆動電極12a,12b、モニタ電
極14a〜14d、及び検出電極18a,18bに対す
る基準電極となる共通電極19が形成されている。
【0055】そして、各アーム部4,6のX1面及びX
2面に設けられた各電極を利用して分極処理することに
より、各アーム部4,6は、図4(a)に矢印で示す如
く、X1面,X2面と直交するx軸(図2参照)に沿っ
て、X1面からX2面に至る方向に分極されている。な
お、駆動電極12a及び12bは、連結部8を通って、
各アーム部4,6の外側面側(Y1,Y2面側)と、各
アーム部4,6の互いに対向する対向面側とに夫々形成
され、モニタ電極14a〜14dの内、モニタ電極14
a及び14bは、各アーム部4,6の対向面側に夫々形
成され、モニタ電極14c及び14dは、各アーム部
4,6の外側面側に夫々形成されている。また、検出電
極18a及び18bは、夫々、各アーム部4,6のY1
面及びY2面において、X2面側に偏った位置に夫々形
成されている。そして、振動子2の表面におけるこれら
各電極間のギャップは、全て、0.1mm以上に設定さ
れている。
【0056】従って、本実施例の振動子2においては、
共通電極19を基準電位として、駆動電極12a及び駆
動電極12bに夫々位相の180度異なる交流電圧を印
加することにより、各アーム部4,6の配列方向に沿っ
たy軸(図2参照)方向に各アーム部4,6を励振させ
ることができ、その励振状態を、モニタ電極14a〜1
4dと共通電極19との間を流れる電流から検出するこ
とができる。また、この状態で、検出電極18a,18
bと共通電極19との間を流れる電流を検出すれば、各
アーム部4,6のx軸方向への振動を検出することがで
き、その検出信号から、各アーム部4,6の中心位置に
おけるz軸回りの角速度を得ることができる。
【0057】なお、本実施例では、検出電極18a,1
8bが各アーム部4,6のY1,Y2面におけるX2面
側に形成されているため、検出電極−共通電極間の電流
から各アーム部4,6のx軸方向への振動、延いてはz
軸回りの角速度Ωzを検出できるが、検出電極18a,
18bが各アーム部4,6のY1,Y2面におけるX1
面側に形成されている場合には、電極16a,16bを
検出電極18a,18bに対する基準電極として、この
検出電極−基準電極間に流れる電流から、アーム部4,
6のx軸方向への振動、延いてはz軸回りの角速度Ωz
を検出するようにすればよい。
【0058】次に駆動・検出回路20は、4個のモニタ
電極14a〜14dのうちのいずれか一つ(本実施例で
はモニタ電極14d)からモニタ信号を取り込む第2入
力手段としての入力回路22と、左右一対のアーム部
4,6に各々形成された検出電極18a,18bから検
出信号を取り込む第1入力手段としての入力回路24
a,24bと、入力回路22から入力されるモニタ信号
を基準信号として、一対の駆動電極12a,12bに印
加する駆動信号(交流電圧)を生成する駆動手段として
の自励発振回路26と、入力回路22から入力されるモ
ニタ信号及び入力回路24a,24bから入力される一
対の検出信号に基づき、z軸回りの角速度Ωzを検出す
る検出手段としての検出回路28とから構成されてい
る。
【0059】なお、4個のモニタ電極14a〜14dの
うち、入力回路22に接続されない他のモニタ電極(本
実施例では、14a〜14c)は、共通電極19と同電
位となるように図示しない信号線にて基板に接続されて
いる。ここで、まず入力回路22,24a,24bは、
図4(a)に示す如く、反転入力端子(−)に、信号を
入力すべき電極(つまり、モニタ電極14b,検出電極
18a,18b)が接続され、非反転入力端子(−)
に、その電極の基準電位である共通電極19と同じ電位
(共通電位)が印加され、反転入力端子(−)と出力端
子との間に電流−電圧変換用の抵抗器R1が接続され
た、演算増幅器(以下、オペアンプという)OP1から
なる電流−電圧変換回路により構成されている。
【0060】これは、本実施例の振動子2が圧電体から
構成されており、金属振動子に圧電素子を設けたものに
比べて、静電容量が小さくなり、この種の振動子におい
て従来より一般に使用されている入力回路を使用する
と、振動子2の実際の振動とモニタ信号或は検出信号と
の間に位相ずれが生じ、モニタ信号や検出信号自体のS
/Nが悪化するためである。
【0061】つまり、金属振動子に圧電素子を設けた振
動子では、図4(a)に示す如く、圧電素子から共通電
位までの電流通路に抵抗器R2を設け、この抵抗器R2
の端子電圧をオペアンプOP2からなるバッファ回路等
を介して、検出信号等を取り込むように構成されていた
が、本実施例のように振動子2を圧電体にて構成した場
合には、その圧電振動子側の静電容量が小さくなるた
め、こうした従来の入力回路を用いると、検出信号にノ
イズが重畳され易くなり、また得られる信号も振動子2
の実際の振動から位相がずれてしまうことが分かった。
【0062】そこで本実施例では、モニタ信号及び検出
信号の入力回路を、上記のようにオペアンプからなる電
流−電圧変換回路を用いて構成することにより、振動子
2の実際の振動に対する位相ずれがなく、またノイズの
影響も受け難いモニタ信号及び検出信号が得られるよう
にしているのである。
【0063】次に、自励発振回路26は、入力回路22
から入力されるモニタ信号に基づき駆動信号を生成する
振幅制御回路32(振幅一定回路でもよい)と、振幅制
御回路32にて生成された正弦波,矩形波等からなる駆
動信号の中から、駆動すべき周波数よりも高周波の振動
成分を除去するバンドパスフィルタ(以下、BPFとい
う)34と、BPF34を通過した駆動信号を反転する
反転回路36とを備え、BPF34を通過した駆動信号
を駆動電極12bに直接印加し、反転回路36を通過し
た駆動信号を駆動電極12aに印加することにより、各
駆動電極12a,12bに、位相が180度異なる駆動
信号を印加するように構成されている。
【0064】このため、自励発振回路26においては、
BPF34により、駆動信号に含まれる振動子2を駆動
すべき周波数よりも高い振動成分を除去することがで
き、しかも、その生成した駆動信号と更にその駆動信号
を反転した位相差が180度異なる駆動信号とを各々駆
動電極に印加することにより、駆動信号に含まれるノイ
ズ成分を相殺することができ、振動子2を所望周波数に
て安定して振動させることが可能になる。
【0065】なお、BPF34は駆動信号の高周波成分
を除去するためのものであるが、これは、本実施例では
入力回路22に前述のオペアンプからなる電流−電圧変
換回路を使用しているため、従来の入力回路を用いた場
合に比べて、駆動周波数よりも高振動の信号成分の影響
を受け易くなる(つまり、電流は歪みと振動数の積に比
例することから、駆動モードとは異なる他のモードの歪
みが小さくても振動数が高いと電流量が大となる)から
であり、本実施例によれば、入力回路22に前述のオペ
アンプからなる電流−電圧変換回路を使用しているにも
かかわらず、振動が外乱に強く安定な角速度センサを実
現できる。そして、こうした高振動成分除去用のフィル
タ回路としては、BPFの代りに、ローパスフィルタ
(LPF)等からなる複合回路を使用してもよい。但
し、この場合、駆動信号と振動子2の振動との位相がず
れないようにする必要はある。
【0066】また次に、検出回路28は、入力回路24
a,24bを介して入力される一対の検出信号の差分を
増幅する差動増幅回路38と、この差動増幅回路38に
て差動増幅された検出信号、及び、入力回路22を介し
て入力されるモニタ信号を夫々取り込み、モニタ信号を
基準信号として検出信号を同期検波する同期検波回路4
0とから構成され、同期検波回路40からの出力を、z
軸回りの角速度Ωzを表わす検出信号として出力するよ
うに構成されている。
【0067】即ち、検出回路28においては、検出電極
18b,18cから入力回路24a,24bを介して入
力される検出信号は、180度位相がずれているため、
差動増幅回路38にてその差分を増幅することにより、
検出信号を同相にして合成すると共に、各検出信号に含
まれるノイズ成分を相殺した検出信号を生成し、これを
同期検波回路40に入力することにより、角速度をノイ
ズに影響されることなく高精度に検出できるようにして
いるのである。
【0068】以上説明したように、本実施例の角速度セ
ンサにおいては、音叉形状に形成した振動子2の左右一
対のアーム部4,6に、夫々、一対の駆動電極12a,
12bが設けられており、この駆動電極12a,12b
に180度位相の異なる駆動信号(交流電圧)を印加す
ることにより、振動子2を励振する。
【0069】このため、本実施例の角速度センサによれ
ば、一方のアーム部に駆動電極を設けて、一方のアーム
部側から振動を与える従来の角速度センサのように、駆
動によって一対のアーム部間に剛性の差が生じるような
ことはなく、各アーム部4,6を常に安定して振動させ
ることができ、また、アーム部4,6の振動が連結部8
からこれを支持する支持部材9を介して基板10側に漏
れるのを防止できる。このため、比較的低い駆動電圧に
て振動子2を効率良く振動させることができると共に、
ノイズ成分の少ない検出信号を得ることができ、S/N
のよい角速度センサを実現することができる。
【0070】また、駆動電極12a,12bは、連結部
8を通って左右のアーム部4,6に至り、各アーム部
4,6部にて共通に使用されるので、各アーム部4,6
の振動のバランスが崩れるようなことはなく、各アーム
部4,6を常に同じ振動特性で互いに対称に振動させる
ことができ、これによっても角速度センサのS/Nが悪
くなるのを防止できる。
【0071】次に本実施例では、アーム部4,6の連結
部8側から、駆動電極12a,12b、モニタ電極14
a,14bが順に設けられ、各アーム部4,6の開放端
側に検出電極18a,18bが設けられているため、検
出電極18a,18bを介して振動子の振動状態を効率
良く検出することができると共に、検出電極18a,1
8bが駆動電極12a,12b側から受ける駆動信号の
影響をモニタ電極14a,14bにて抑えることがで
き、これによっても検出信号のS/Nを高めることがで
きる。
【0072】そして、特に、本実施例では、4個のモニ
タ電極14a〜14dの内、モニタ信号の取り込みに使
用しないモニタ電極14a〜14cについては、全て共
通電極19と同電位に保持するようにしているため、こ
のモニタ電極14a〜14cにて、検出電極18a,1
8bをシールドすることができ、検出電極18a,18
bが駆動信号の影響を受けるのをより良好に防止するこ
とができる。
【0073】また次に本実施例の角速度センサでは、各
アーム部4,6に検出電極18a,18bが夫々設けら
れ、検出回路28において、差動増幅回路38により、
各検出電極18a,18bを介して得られた検出信号を
合成して、ノイズを相殺させる。従って、本実施例によ
れば、検出信号に重畳されたノイズに影響されることな
く角速度を検出することができ、センサのS/Nを高め
ることができる。
【0074】また、上述したように、モニタ信号及び検
出信号を駆動・検出回路20内に取り込む入力回路2
2,24a,24bには、オペアンプからなる電流−電
圧変換回路が使用されるため、振動子2の実際の振動に
対する位相ずれがなく、しかもノイズの影響も受け難い
モニタ信号及び検出信号を得ることができ、これによっ
てもセンサのS/Nを高めることができる。
【0075】また、既述したように、駆動手段としての
自励発振回路26においても、BPF34を設けること
により、振動子2を励振するのに最適な駆動信号を生成
することができる。従って、本実施例の角速度センサに
よれば、圧電体からなる音叉形状の振動子2を使用して
いるにもかかわらず、S/Nの極めて高い角速度センサ
を実現でき、z軸回りの角速度Ωzを極めて高精度に検
出することが可能になる。
【0076】また更に、本実施例の角速度センサにおい
ては、振動子2の表面における各電極間のギャップは、
全て、0.1mm以上に設定されている。これは、各電
極間のギャップが小さいと、マイグレーションが生じ易
くなり、角速度センサの信頼性が低下するためであり、
本実施例では、各電極間のギャップを0.1mm以上に
することにより、マイグレーションの発生を未然に防止
している。従って、本実施例の角速度センサによれば、
センサの信頼性を向上することもできる。
【0077】ここで、本実施例では、4個のモニタ電極
14a〜14dのうち、モニタ電極14dをモニタ信号
を取り込む本来のモニタ電極として使用し、残りのモニ
タ電極14a〜14cについては、共通電極19と同電
位に保持することにより、検出電極18a,18bをシ
ールドするのに使用したが、例えば、図5に示す如く、
4個のモニタ電極14a〜14dの内、各アーム部4,
6の対向面側に形成されたモニタ電極14a,14b
(14c,14dでもよい)を夫々モニタ信号取り込み
用の電極として、入力回路22に接続し、各アーム部
4,6の外側面側に形成されたモニタ電極14c,14
d(14a,14bでもよい)を共通電位に保持するよ
うに基板10の共通電位ライン(図では接地ライン)に
接続して、振動子2の各アーム部4,6に設けられた電
極の結線状態を、左右のアーム部4,6間で全て左右対
称となるようにすれば、センサのS/Nをより向上する
ことができる。
【0078】即ち、まず本実施例の振動子2では、結線
等の影響により、駆動電極12a,12bと検出電極1
8a,18bとの間の容量や、振動子2の弾性率が変化
し、左右のアーム部4,6間に生じるこれらの特性の非
対称性により、S/Nが悪化することが分かった。つま
り、本実施例の振動子2では、左右のアーム部4,6の
対称性を確保するために、上記各電極を各アーム部4,
6に夫々対称に設け、左右の検出電極18a,18bか
ら入力回路24a,24bを介して検出信号を取り出す
ようにしているが、上記のように4個のモニタ電極14
a〜14dの内の一つからモニタ信号を取り出し、他の
モニタ電極については共通電位に保持するようにする
と、このモニタ電極の結線状態により、左右のアーム部
4,6間に上述の非対称性が生じ、センサのS/Nが悪
化することが分かった。従って、図5に示したように、
モニタ電極14a〜14dの結線状態も左右のアーム部
4,6間で左右対称となるようにすれば、こうした問題
を防止して、センサのS/Nを改善することができるよ
うになる。
【0079】また図6に示すように、基板10におい
て、検出電極18a,18b及びモニタ電極14a,1
4bから、入力回路24a,24b及び22に至る配線
部や、モニタ電極14c,14dから共通電位に保持さ
れた接地パターンに至る配線部等を、図に斜線で示すシ
ールド電極41にて保護するようにすれば、外部との容
量結合によるノイズを低減し、センサのS/Nをより向
上させることができる。なお、この場合、シールド電極
は、接地電位もしくは共通電位に保持する。
【0080】また次に、本実施例の振動子2は、左右の
アーム部4,6の分極方向を同一方向にとっているの
で、駆動振動時にモニタ電極14a,14bと、モニタ
電極14c,14dとから得られる信号は逆相になる。
このため、例えば図7に示す如く、モニタ電極14a,
14bを入力回路22aに接続し、モニタ電極14c,
14dを入力回路22bに接続して、各入力回路22
a,22bにおいて、同一位相のモニタ信号を合成し、
更にその合成後の互いに逆相となるモニタ信号を減算器
43に入力することにより、モニタ信号を更に大きくし
て、減算器43の出力をモニタ信号として、自励発振回
路26及び検出回路28に夫々入力するようにすれば、
振動子2の励振方向であるy軸方向の振動成分のみをモ
ニタ信号として取り出し、それ以外の振動方向の信号成
分についてはノイズとしてキャンセルすることができ
る。従って、このように各モニタ電極からの信号を合成
することにより、モニタ信号をより安定して取り出すこ
とができる。
【0081】また本実施例では、各アーム部4,6のY
1,Y2面には、検出電極18a,18bを設けるもの
としたが、例えば、図8及び図9に示す如く、各アーム
部4,6のY1,Y2面に、検出電極18a,18bの
周囲をX2面側の共通電極19と共に囲み、且つ共通電
極19に接続されたシールド電極50a,50bを設け
れば、シールド電極50a,50bにて、検出電極18
a,18bを駆動信号から保護することができ、センサ
のS/Nをより向上することができる。
【0082】なお、この場合、図8に示す如く、駆動電
極12a,12b及びモニタ電極14a〜14dが形成
される各アーム部4,6のエリアBでは、その分極方向
が、上記実施例と同様、X1面からX2面に至る方向と
なるように分極処理すればよい(図8(c)参照)が、
検出電極18a,18b及びシールド電極50a,50
bが形成される各アーム部4,6のエリアAでは、その
分極方向が、図8(b)にて矢印で示す如く、検出電極
18a,18bから、対応するシールド電極50a,5
0b及び共通電極19側に至る方向となるように分極処
理する必要がある。そしてこの場合、上記実施例におい
て、分極処理のために各アーム部4,6のX1面上の検
出電極18a,18bとの対応位置に設けられていた電
極16a,16bは不要であるため、除去すればよい。
【0083】(実施例2)以上、本発明の一実施例とし
て、振動子2の各アーム部4,6の中心位置にて各アー
ム部4,6の中心軸方向に平行なz軸回りの角速度Ωz
を検出する角速度センサについて説明したが、次に、本
発明の第2実施例として、振動子2の各アーム部4,6
の中心位置にて振動子2のX1,X2面に直交するx軸
回りの角速度Ωxを検出する角速度センサについて図1
0及び図11を用いて説明する。
【0084】なお、図10は本第2実施例の角速度セン
サの全体の構成を表わす構成図であり、図11は角速度
の検出原理を説明する説明図である。まず、本実施例の
振動子2は、図2及び図3に示した第1実施例の振動子
と略同様に構成されており、異なる点は、図10に示す
如く、各アーム部4,6のY1面及びY2面に設けた検
出電極18a,18bが除去され、各アーム部4,6の
X1面に設けた分極処理用の電極16a,16bが検出
電極として使用されることである。
【0085】つまり、本実施例の角速度センサは、各ア
ーム部4,6のx軸方向の振動状態からz軸回りの角速
度を検出する第1実施例の角速度センサとは異なり、図
11に示す如く、各アーム部4,6の中心位置における
x軸回りの角速度Ωxを検出するものである。そして、
x軸回りの角速度Ωxによって各アーム部4,6にコリ
オリ力が発生すると、その大きさFcに応じて、一方の
アーム部(図11ではアーム部4)が初期の長さLから
伸長し、他方のアーム部(図11ではアーム部6)が初
期の長さLから収縮する。そこで本実施例では、こうし
た各アーム部の伸・縮を、電極16a,16bを用いて
検出し、その検出信号から、x軸回りの角速度Ωxを検
出するようにされている。
【0086】また次に、本第2実施例の駆動・検出回路
20は、前記第1実施例と同様、モニタ電極14dから
モニタ信号を取り込む入力回路22と、検出電極として
使用される電極16a,16bから検出信号を取り込む
入力回路24a,24bと、自励発振回路26と、検出
回路28とから構成される。そして、入力回路22,2
4a,24bと、自励発振回路26とは、第1実施例と
全く同様に構成され、検出回路28のみが第1実施例と
若干異なる。
【0087】即ち、本実施例の検出回路28には、第1
実施例の差動増幅回路38の代りに、反転回路55と可
変抵抗器VR1とバッファ回路57とからなる信号処理
回路60が設けられている。そして、この信号処理回路
60では、まず反転回路55にて入力回路24bを介し
て入力される検出信号が反転され、その反転された入力
信号が可変抵抗器VR1の一端に入力される。また可変
抵抗器VR1の他端には、入力回路24aを介して入力
される検出信号がそのまま入力される。そして、可変抵
抗器VR1の摺動接点から、信号を取り出すことによ
り、可変抵抗器VR1にて各入力信号を合成し、その合
成信号を検出信号として、バッファ回路57を介して、
同期検波回路40に入力する。
【0088】つまり、この信号処理回路60は、各アー
ム部4,6の伸・縮により互いに逆相となる各検出信号
の位相を反転回路55を用いて同相にし、この同相の検
出信号を可変抵抗器VR1にて合成するのである。従っ
て、各信号を合成(差動増幅)する点では、差動増幅回
路38を用いた第1実施例と同様の効果が得られるもの
の、更に、その合成時に、可変抵抗器VR1の抵抗値を
調整(差動調整)することにより、単なる信号の合成で
は除去しきれないノイズを低減できるようになる。
【0089】このように、第2実施例の角速度センサに
よれば、振動子2のX1,X2面に直交するx軸回りに
加わった角速度Ωxを検出できる。そして、本実施例に
おいても、振動子2の左右のアーム部4,6には、連結
部8側から順に、駆動電極12a,12b、モニタ電極
14a〜14d、検出電極16a,16bが設けられ、
しかも駆動・検出回路20は、検出回路28内の信号処
理回路60が第1実施例と異なるだけで、それ以外は第
1実施例と全く同様であるため、第1実施例の角速度セ
ンサと同様、センサのS/Nを向上して、x軸回りの角
速度を極めて高精度に検出することができる。
【0090】(第3実施例)また次に、上記各実施例で
は、振動子2に加わるz軸回りの角速度Ωz或はx軸回
りの角速度Ωxを夫々検出する角速度センサについて説
明したが、次に、本発明の第3実施例として、これら角
速度Ωz及びΩxを一つの振動子2を用いて同時に検出
可能な角速度センサについて、図12を用いて説明す
る。なお、図12は本第3実施例の角速度センサの全体
の構成を表わす構成図である。
【0091】まず、本実施例の振動子2は、図2及び図
3に示した第1実施例の振動子と略同様に構成されてお
り、異なる点は、図12に示す如く、各アーム部4,6
のY1面及びY2面に設けた検出電極18a,18bを
除去し、代りに共通電極19と同電位に保持される共通
電極62a,62bを、検出電極16a,16bと対応
するY1面及びY2面の中心位置に形成したことと、一
方のアーム部6のX2面側の電極16bとの対応位置に
電極16cを設けて、この電極16c部分を除くX2面
上に共通電極19を形成したことである。そして、本実
施例では、アーム部4のX1面に設けられた電極16a
と、アーム部6のX2面に設けられた電極16cとが、
検出電極として使用される。
【0092】また、本第3実施例の駆動・検出回路20
は、前記第1実施例と同様、モニタ電極14dからモニ
タ信号を取り込む入力回路22と、検出電極として使用
される検出電極16a,16cから検出信号を取り込む
入力回路24a,24bと、自励発振回路26と、検出
回路28とから構成される。そして、入力回路22,2
4a,24bと、自励発振回路26とは、第1実施例と
全く同様に構成され、検出回路28のみが第1実施例と
異なる。
【0093】即ち、本実施例の検出回路28には、入力
回路24a及び24bから入力される検出信号を減算す
る減算回路64と、同じくこれら各検出信号を加算する
加算回路66と、減算回路64にて得られた減算後の検
出信号を、入力回路22から入力されるモニタ信号を基
準信号として同期検波する同期検波回路40xと、加算
回路66にて得られた加算後の検出信号を、モニタ信号
を基準信号として同期検波する同期検波回路40zとか
ら構成されている。
【0094】このように構成された第3実施例の角速度
センサにおいては、検出電極として使用される電極16
a,16cが、各アーム部4,6の異なる面(X1面,
X2面)に設けられているため、振動子2にz軸回りの
角速度Ωzが加わると、これら各電極16a,16cに
は同相の信号が発生する。一方、振動子2にx軸回りの
角速度Ωxが加わった場合には、一方のアーム部が伸長
し、他方のアーム部が収縮するため、第2実施例の角速
度センサと同様、各電極16a,16cには逆相の信号
が発生する。
【0095】従って、減算回路64にて減算処理された
検出信号は、振動子2にx軸回りの角速度Ωxが加わっ
た場合に大きくなり、振動子2にz軸回りの角速度Ωz
が加わった場合には各入力回路24a,24bからの検
出信号が相殺される。また、加算回路66にて加算処理
された検出信号は、振動子2にz軸回りの角速度Ωzが
加わった場合に大きくなり、振動子2にx軸回りの角速
度Ωxが加わった場合には、各入力回路24a,24b
からの検出信号が相殺される。
【0096】このため、本第3実施例の角速度センサに
よれば、減算回路64及び同期検波回路40xにより、
x軸回りの角速度Ωxを検出することができ、加算回路
66及び同期検波回路40zにより、z軸回りの角速度
Ωzを検出することができる。そして本実施例において
も、振動子2の左右のアーム部4,6には、連結部8側
から順に、駆動電極12a,12b、モニタ電極14a
〜14d、検出電極16a,16cが設けられ、しかも
駆動・検出回路20は、検出回路28が2軸(x軸,z
軸)の角速度検出用に構成されているだけで、振動子2
の駆動及び角速度検出のための回路構成は第1実施例と
略同じであるため、第1実施例の角速度センサと同様、
センサのS/Nを向上して、x軸回りの角速度を極めて
高精度に検出することができる。
【0097】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこうした実施例に限定されるものではな
く、圧電体により音叉形状に形成した振動子を用いて所
定軸回りの角速度を検出する角速度センサであれば、本
発明を適用して、上記各実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の角速度センサ全体の構成を表わ
す構成図である。
【図2】 第1実施例の振動子の構成を表わす斜視図で
ある。
【図3】 第1本実施例の振動子を前後,左右及び上方
から見た状態を表わす説明図である。
【図4】 実施例の入力回路と従来の入力回路とを比較
して表わす説明図である。
【図5】 第1実施例における電極の結線状態の変更例
を説明する説明図である。
【図6】 第1実施例において電極から入力回路に至る
信号経路にシールド電極を設けた例を説明する説明図で
ある。
【図7】 第1実施例におけるモニタ信号の処理回路の
変更例を説明する説明図である。
【図8】 第1実施例において検出電極の回りにシール
ド電極を配設した振動子の一例を表わす斜視図である。
【図9】 図8に示した振動子を前後,左右から見た状
態を表わす説明図である。
【図10】 第2実施例の角速度センサ全体の構成を表
わす構成図である。
【図11】 第2実施例における角速度の検出原理を説
明する説明図である。
【図12】 第3実施例の角速度センサ全体の構成を表
わす構成図である。
【符号の説明】
2…振動子 4,6…アーム部 8…連結部 9
…支持部材 10…基板 12a,12b…駆動電極 14a〜
14d…モニタ電極 16a,16b…電極 18a,18b…検出電極
19…共通電極 20…駆動・検出回路 22,24a,24b…入力
回路 26…自励発振回路 28…検出回路 32…振幅
制御回路 36…反転回路 38…差動増幅回路 40…同期
検波回路 41,50a,50b…シールド電極
フロントページの続き (72)発明者 三浦 和彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 川瀬 友生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 竹内 祥修 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のアーム部と各アーム部の一端を連
    結する連結部とを有する音叉形状に形成された圧電体か
    らなる振動子と、 該振動子に形成された駆動電極と共通電極との間に交流
    電圧を印加して、前記振動子を、前記一対のアーム部の
    配列方向であるy軸方向に励振する駆動手段と、 前記振動子に形成された検出電極を介して、少なくとも
    一方のアーム部の前記y軸に直交する所定方向の振動状
    態を検出し、該振動状態から所定軸回りの角速度を検出
    する検出手段と、 を備えた角速度センサにおいて、 前記一対のアーム部を、夫々、前記振動子において略コ
    字状を呈する側面であるX1,X2面に直交するx軸方
    向に分極処理すると共に、 前記一対のアーム部の各々に駆動電極を設けて、前記駆
    動手段が前記一対のアーム部を励振するよう構成してな
    ることを特徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記駆動電極は、前記各アーム部の前記
    X1面又はX2面上に、前記y軸方向に沿って各々一対
    設けられ、 前記駆動手段は、これら各アーム部毎に設けられた一対
    の駆動電極と共通電極との間に、夫々、180度位相の
    異なる交流電圧を印加して、各アーム部を振動させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記駆動電極は、前記各アーム部を連結
    する連結部を通って、一方のアーム部側から他方のアー
    ム部側に連続して形成されていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記検出電極は、前記一対のアーム部に
    各々設けられ、 前記検出手段は、各アーム部の検出電極に流れる電流を
    電流−電圧変換して得られた検出信号を合成してノイズ
    を相殺する信号処理手段を備えたことを特徴とする請求
    項1〜請求項3いずれか記載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記信号処理手段は、前記各アーム部の
    検出電極に流れる電流を電流−電圧変換して得られた検
    出信号を差動増幅又は差動調整増幅する回路からなるこ
    とを特徴とする請求項4記載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記検出電極に流れる電流を、演算増幅
    器を含む電流−電圧変換回路にて電圧信号に変換し、該
    信号を検出信号として前記検出手段に入力する第1入力
    手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5いず
    れか記載の角速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記駆動電極を、前記アーム部の前記連
    結部側に設け、前記検出電極を、前記アーム部の前記連
    結部から離れた開放端側に設けたことを特徴とする請求
    項1〜請求項6いずれか記載の角速度センサ。
  8. 【請求項8】 前記駆動電極と前記検出電極とが共に設
    けられた少なくとも一方のアーム部において、該アーム
    部の中心軸方向に沿って前記駆動電極と前記検出電極と
    の間に位置する中間位置に、該アーム部の前記駆動手段
    による励振状態を検出するモニタ電極を設け、 該モニタ電極を介して得られたアーム部の励振状態を表
    わすモニタ信号を、角速度検出用及び駆動信号生成用の
    信号として、前記検出手段及び前記駆動手段に夫々入力
    するよう構成してなることを特徴とする請求項7記載の
    角速度センサ。
  9. 【請求項9】 前記第1入力手段と、 前記モニタ電極に流れる電流を、演算増幅器を含む電流
    −電圧変換回路にて電圧信号に変換する第2入力手段と
    を備え、 前記検出手段を、該各入力手段を介して検出信号及びモ
    ニタ信号を取り込み、該モニタ信号を基準信号として前
    記検出信号を同期検波する同期検波回路から構成してな
    ることを特徴とする請求項8記載の角速度センサ。
  10. 【請求項10】 前記第2入力手段を備え、 前記駆動手段を、該第2入力手段を介してモニタ信号を
    取り込み、該モニタ信号に基づき前記駆動電極に印加す
    る駆動信号を生成する自励発振回路から構成してなるこ
    とを特徴とする請求項8又は請求項9記載の角速度セン
    サ。
  11. 【請求項11】 前記駆動手段は、前記モニタ信号から
    前記駆動信号を生成するまでの信号経路に前記各アーム
    部を励振するのに必要な周波数成分以外のノイズ信号成
    分を除去するフィルタ手段を備えたことを特徴とする請
    求項10記載の角速度センサ。
  12. 【請求項12】 前記検出電極又は前記モニタ電極から
    前記第1又は第2入力手段までの信号経路を、該経路を
    通過する信号の基準電位又は当該角速度センサの接地電
    位にてシールドしたことを特徴とする請求項9〜請求項
    11いずれか記載の角速度センサ。
  13. 【請求項13】 前記駆動電極,前記モニタ電極,及び
    前記検出電極を、前記各アーム部間で互いに対称となる
    ように、前記各アーム部に各々形成すると共に、各アー
    ム部における各電極の電気的な結線状態が各アーム部間
    にて対称となるように配線を構成したことを特徴とする
    請求項8〜請求項12いずれか記載の角速度センサ。
  14. 【請求項14】 前記アーム部に前記モニタ電極を複数
    設け、該複数のモニタ電極の内の一部を前記モニタ信号
    の検出に用い、残りのモニタ電極はモニタ信号の基準電
    位又は当該センサの接地電位に保持することを特徴とす
    る請求項8〜請求項13いずれか記載の角速度センサ。
  15. 【請求項15】 前記駆動電極及び前記モニタ電極を、
    前記各アーム部のX1面上に夫々形成すると共に、 前記検出電極を、前記各アーム部の前記y軸に直交する
    左右側面の内の互いに対向しない外側側面であるY1面
    及びY2面上のX1面側端部又はX2面側端部に夫々形
    成し、 更に、前記各アーム部のX2面上には、前記駆動電極及
    びモニタ電極の共通電極を形成したことを特徴とする請
    求項8〜請求項14いずれか記載の角速度センサ。
  16. 【請求項16】 前記各アーム部の前記Y1面及びY2
    面上に形成された前記検出電極の周囲に、前記共通電極
    に接続されたシールド電極を配設すると共に、前記振動
    子を、分極方向を任意に設定可能な圧電体である圧電セ
    ラミックスから構成し、 該検出電極付近では、前記各アーム部を、前記検出電極
    から前記シールド電極及び共通電極に至る方向に分極処
    理したことを特徴とする請求項15記載の角速度セン
    サ。
  17. 【請求項17】 前記駆動電極,前記モニタ電極,及び
    前記検出電極を、前記各アーム部のX1面上に夫々形成
    し、 各アーム部のX2面上には、各電極の共通電極を形成し
    たことを特徴とする請求項8〜請求項14いずれか記載
    の角速度センサ。
  18. 【請求項18】 前記駆動電極及び前記モニタ電極を、
    前記各アーム部のX1面上に夫々形成すると共に、 前記検出電極を、一方のアーム部ではX1面上に、他方
    のアーム部ではX2面上に夫々形成し、 更に、前記各電極の共通電極を、前記各アーム部のX2
    面上の前記検出電極を除く部分と、前記各アーム部のY
    1面及びY2面上の前記各検出電極との対応位置とに夫
    々設けたことを特徴とする請求項8〜請求項14いずれ
    か記載の角速度センサ。
  19. 【請求項19】 前記各アーム部に形成される各電極間
    のギャップを0.1mm以上にしたことを特徴とする請
    求項1〜請求項18いずれか記載の角速度センサ。
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