JPH08213869A - インターディジタルトランスデューサ型弾性表面波共振子 - Google Patents

インターディジタルトランスデューサ型弾性表面波共振子

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JPH08213869A
JPH08213869A JP1903595A JP1903595A JPH08213869A JP H08213869 A JPH08213869 A JP H08213869A JP 1903595 A JP1903595 A JP 1903595A JP 1903595 A JP1903595 A JP 1903595A JP H08213869 A JPH08213869 A JP H08213869A
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acoustic wave
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電極膜厚を厚くすることなく、反共振周波数
付近に現れるスプリアスを抑圧することができるIDT
型弾性表面波共振子を提供する。 【構成】 IDT型弾性表面波共振子は、圧電基板61
と、この圧電基板61上に形成されたIDT62と、入
力端子63と、出力端子64を有する。IDT62は、
菱型の重み付けを施された多対のすだれ状電極によって
構成されている。このすだれ状電極を構成する電極指
は、弾性表面波励振部とダミー電極部のいずれの部分に
おいても、弾性表面波の伝搬方向に、λ/2のピッチで
配置されている。また、この電極指は、弾性表面波励振
部sに位置する電極指励振部分とダミー電極部dに位置
する電極指ダミー電極部分との相対的な位置が弾性表面
波の伝搬方向にλ/8ずれるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インターディジタル
トランスデューサ型弾性表面波共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子、通信機器用の素子として、
弾性表面波を用いた素子が注目されている。この弾性表
面波素子は、圧電基板上に配置されたすだれ状電極によ
って構成されるインターディジタルトランスデューサ
(以下、「IDT」という)により、電気信号と弾性表
面波との相互変換を行う素子である。
【0003】この弾性表面波素子の中でも、弾性表面波
共振子は、小型、軽量、無調整という特長を持ち、その
製造プロセスには、半導体デバイス製造に用いられるフ
ォトリソグラフィ技術を利用することができるため、量
産性にも優れている。
【0004】一般に、弾性表面波共振子は、図2(a)
に示すような反射器を有する反射器型弾性表面波共振子
と、同図(b)に示すような反射器を有しないIDT型
弾性表面波共振子に分類される。以下、反射器型弾性表
面波共振子とIDT型弾性表面波共振子の特徴について
それぞれ説明する。
【0005】図2(a)は、反射器型弾性表面波共振子
の構成図である。図において、11は反射器型弾性表面
波共振子のIDTであり、12,13はグレ−ティング
反射器であり、14は入力端子であり、15は出力端子
であり、16は圧電基板である。
【0006】図2(b)は、IDT型弾性表面波共振子
の構成図である。図において、21はIDT型弾性表面
波共振子のIDTであり、22は入力端子であり、23
は出力端子であり、24は圧電基板である。
【0007】一般に、IDT11,21とグレ−テイン
グ反射器12,13は、弾性表面波の振動に対する負担
を軽くするために、比重の小さいアルミニュウム、銅、
または、シリコンを数%含んだアルミニウム合金により
形成されている。また、入力端子14,22および出力
端子15,23は、ワイヤボンディングを容易にするた
めに、金により形成されている。圧電基板16,24
は、電気機械結合係数の大きいLiTaO3やLiNb
O3により形成されている。
【0008】ここで、反射器型弾性表面波共振子とID
T型弾性表面波共振子の特徴を説明する。まず、反射器
型弾性表面波共振子の特徴を説明する。
【0009】図2(a)の反射器型弾性表面波共振子
は、IDT11の両側にグレ−ティング反射器12,1
3が配置された構造を有する。ここで、IDT11内の
各電極指は、弾性表面波の伝搬方向にλ/2(λ:弾性
表面波の波長)のピッチで配置されている。グレ−ティ
ング反射器12,13内の各反射格子も、弾性表面波の
伝搬方向に、λ/2のピッチで配置されている。IDT
11とグレ−ティング反射器12,13の間隔は、一般
に、λ/2に設定されている。
【0010】図2(a)の反射器型弾性表面波共振子に
おいて、入力端子14に高周波電気信号を入力すると、
IDT11で弾性表面波が励起される。この弾性表面波
は、図示矢印X1,X2の方向に伝搬し、グレーティン
グ反射器12,13により反射される。これにより、弾
性表面波は、グレ−ティング反射器12,13間を多重
走行する。その結果、IDT11上で透過波と反射波が
重なり合い、弾性表面波の定在波が発生し、共振現象が
起こる。
【0011】IDT11とグレ−ティング反射器12,
13の間隔がλ/2に設定された反射器型弾性表面波共
振子においては、IDT11の電極指の膜厚Hは、通
常、H/λ≧0.1なる条件を満たすように設定され
る。これは、反共振周波数付近に生じるスプリアスを軽
減するためである。
【0012】以下、これを図3を参照しながら説明す
る。図3は、電極膜厚Hが薄い場合の反射器型弾性表面
波共振子の伝送特性C1と厚い場合の伝送特性C2を比
較しながら示す特性図である。
【0013】ここで、図3(a)は、電極膜厚Hが薄い
場合、すなわち、電極膜厚Hが、H/λ≦0.08なる
条件を満たすように設定されている場合の伝送特性C1
を示す。これに対し、図3(b)は、電極膜厚Hが厚い
場合、すなわち、電極膜厚Hが、H/λ≧0.1なる条
件を満たすように設定されている場合の伝送特性C2を
示す。
【0014】図3(a)に示すように、電極膜厚Hが薄
い場合、反共振周波数fα付近に大きなスプリアスSP
が現れる。このスプリアスSPは、例えば、弾性表面波
共振子で梯子型回路構成のフィルタを構成すると、通過
域でのリップル発生の原因となる。
【0015】しかし、スプリアスSPの周波数膜厚偏差
は、反共振周波数fαの膜厚偏差に比べて非常に小さい
ことが実験的に知られている。従って、電極膜厚Hを厚
くしていき、これがH/λ≧0.1なる条件を満たすよ
うにすると、図3(b)に示すように、スプリアスSP
は、反共振周波数fαから大きく離れた周波数位置に現
れ、伝送特性C2に影響を及ぼさなくなる。
【0016】これにより、電極膜厚HをH/λ≧0.1
なる条件を満たすような厚さに設定することにより、弾
性表面波共振子で梯子型回路構成のフィルタを構成した
場合でも、通過域でリップルが発生しないようにするこ
とができる。
【0017】図2(a)に示すような反射器型弾性表面
波共振子において、反共振周波数fα付近に現れるスプ
リアスSPを抑制する方法としては、上述したような電
極膜厚Hを厚くする方法以外にも、IDT11とグレ−
ティング反射器12,13との間隔をλ/2ではなく、
5λ/8に設定する方法がある。
【0018】以下、これを図4および図5を参照しなが
ら説明する。ここで、図4(a)は、IDT11とグレ
−ティング反射器12,13の間隔がλ/2の場合のI
DT型弾性表面波共振子の構成を示し、図4(b)は、
この間隔が5λ/8(=λ/2+λ/8)の場合のID
T型弾性表面波共振子の構成を示すものである。図5
(a)は、IDT11とグレ−ティング反射器12,1
3の間隔がλ/2の場合のIDT型弾性表面波共振子の
伝送特性C1を示し、図5(b)は、この間隔が5λ/
8の場合のIDT型弾性表面波共振子の伝送特性C3を
示すものである。
【0019】図4(a)に示すように、IDT11とグ
レ−ティング反射器12,13の間隔がλ/2の場合
(図4(a)中の拡大図参照)、電極膜厚Hが、H/λ
≦0.08なる条件を満たすと、図5(a)の特性曲線
C1に示すように、反共振周波数fα付近に大きなスプ
リアスSPが発生する。
【0020】しかし、図4(b)に示すように、IDT
11とグレ−ティング反射器12,13の間隔を5λ/
8に設定すると(図4(b)中の拡大図参照)、すなわ
ち図4(a)の場合よりIDT11とグレ−ティング反
射器12,13の間隔をλ/8だけ広げると、電極膜厚
Hが、H/λ≦0.08なる条件を満たす場合であって
も、図5(b)の特性曲線C3に示すように、スプリア
スSPのない伝送特性C3が得られる。
【0021】つぎに、IDT型弾性表面波共振子の特徴
について説明する。このIDT型弾性表面波共振子の構
成は、図2(b)に示した通りである。
【0022】このIDT型弾性表面波共振子において
は、IDT21内の各電極子は、λ/2のピッチで配置
されている。また、IDT21を構成するすだれ状電極
の対数は、100対以上に設定されている。これによ
り、IDT21内で発生した弾性表面波は、このIDT
21内で内部反射される。その結果、IDT21内に弾
性表面波の定在波が発生し、共振現象が生じる。
【0023】このIDT型弾性表面波共振子によれば、
反射器を必要としないため、反射器型弾性表面波共振子
に比べて、共振子の小型化を図ることができるという利
点がある。
【0024】しかし、図2(b)に示すような正規型の
構造を持つIDT型弾性表面波共振子では、IDT21
の両端部から弾性表面波が漏れ、反射器型弾性表面波共
振子に比べて、Q値が低くなるという欠点がある。
【0025】IDT型弾性表面波共振子において、ID
T両端部からの弾性表面波の漏れを少なくし、高Q化を
図る方法としては、すだれ状電極に重み付けを施す方法
が知られている。また、この重み付けを施す方法として
は、すだれ状電極の交差長を変化させる方法が知られて
いる。
【0026】図6は、すだれ状電極に菱形の重み付けを
施したIDT型弾性表面波共振子の構成を示す図であ
る。図において、31は菱形の重み付けが施されたすだ
れ状電極により構成されたIDTであり、32は入力端
子であり、33は出力端子であり、34は圧電基板であ
る。
【0027】図7は、IDT31の拡大図である。図に
おいて、破線41で囲まれる領域sは、上記重み付けに
より形成され、弾性表面波を励振する弾性表面波励振部
である。また、破線42あるいは43で囲まれる領域d
は、上記重み付けにより形成され、弾性表面波の励振に
は関係のないダミ−電極部である。
【0028】図8は、図7において、丸Aで囲んだ部分
の拡大図である。図において、破線41a−41bより
上部は弾性表面波励振部sであり、下部はダミー電極部
dである。また、51s,52s,53sは、弾性表面
波共振部sに位置する電極指部分(以下、「電極指励振
部分」という)であり、51d,52d,53dは、ダ
ミー電極部dに位置する電極指部分(以下、「電極指ダ
ミー電極部分」という)である。
【0029】各電極指は、表面波励振部sとダミ−電極
部dのいずれの部分においても、λ/2のピッチで配置
されている。また、すだれ状電極に重み付けを施すと、
電極指励振部分51sと電極指ダミー電極部分51d、
あるいは、電極指励振部分53sと電極指ダミー電極部
分53dのように、同一電極指でも、弾性表面波励振部
sに位置する部分とダミ−電極部dに位置する部分に分
けられる。
【0030】上記のように、すだれ状電極に菱形の重み
付けを施すことにより、IDT31は弾性表面波励振部
sとダミ−電極部dに分けられる。ここで、弾性表面波
の励振に関係のないダミ−電極部dは、実質的に反射器
の役割を果たす。
【0031】これを図8を参照しながら説明する。図8
において、電極指励振部分51sで励起された弾性表面
波は、矢印54,55に示すように、電極指励振部分5
1sからnλ/2(n:整数)離れた位置にある電極指
ダミ−電極部分52d,53d,…で反射される。同様
に、電極指励振部分52sで励振された弾性表面波も、
矢印56に示すように、電極指52sからnλ/2離れ
た位置にある電極指ダミ−電極部分53d,…で反射さ
れる。
【0032】このように、重み付けにより形成されたダ
ミ−電極部dは、反射器の役割を果たし、IDT31の
両端部から漏れる弾性表面波を軽減する。従って、ID
T型弾性表面波共振子においては、すだれ状電極に重み
付けを施すことにより、図2(b)に示す正規型のID
T型弾性表面波共振子より高いQ値を得ることができ
る。
【0033】また、図8で説明したように、各電極指励
振部分51s,52s,53s,…により励起された弾
性表面波は、各電極指励振部分51s,52s,53
s,…からnλ/2離れた位置にある電極指ダミ−電極
部分52s,53s,…で反射される。
【0034】したがって、弾性表面波励振部sとダミー
電極部dとの相対的な位置関係は、図4(a)に示すよ
うなIDT11とグレ−ティング反射器12,13との
間隔がλ/2に設定された反射器型弾性表面波共振子の
IDT11とグレ−ティング反射器12,13との相対
的な位置関係と同じである。
【0035】従って、すだれ状電極に菱型の重み付けが
施されたIDT型弾性表面波共振子においても、図4
(a)に示すような反射器型弾性表面波共振子と同様
に、電極膜厚Hを厚くすることにより(H/λ≧0.1
なる条件を満たすようにすることにより)、スプリアス
を抑圧することができる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】以上詳述したように、
弾性表面波共振子には、反射器型弾性表面波共振子とI
DT型弾性表面波共振子がある。また、IDT型弾性表
面波共振子では、通常、IDTの両端部からの弾性表面
波の漏れを少なくするために、すだれ状電極の交差長を
変化させる方法によって、すだれ状電極に重み付けを施
すようになっている。
【0037】ここで、反射器型弾性表面波共振子では、
反共振周波数付近に現れるスプリアスを抑圧する方法と
して、電極膜厚Hを厚くする方法(H/λ≧0.1なる
条件を満たすようにする方法)と、IDTとグレーティ
ング反射器との間隔を5λ/8に設定する方法が考えら
れている。
【0038】また、すだれ状電極に重み付けを施したI
DT型弾性表面波共振子では、上記スプリアスを抑圧す
る方法として、電極膜厚Hを厚くする方法(H/λ≧
0.1なる条件を満たすようにする方法)が考えられて
いる。
【0039】しかしながら、電極膜厚Hを厚くすること
により、反共振周波数付近に現れるスプリアスを抑圧す
る方法では、電極指の質量負荷および音響インピ−ダン
スの不連続量が増加するため、弾性表面波の散乱やバル
ク波へのモ−ド変換が生じ、共振子のQ値が低くなると
いう問題があった。
【0040】これに対し、反射器型弾性表面波共振子に
おいて、IDTとグレ−ティング反射器との間隔を5λ
/8に設定することにより、スプリアスを抑圧する方法
では、電極膜厚Hを厚くすることなく、スプリアスを抑
圧することができるため、上述したような問題は生じな
い。
【0041】しかしながら、反射器型弾性表面波共振子
では、反射器が必要なため、IDT型弾性表面波共振子
に比べて、共振子の小型化を図ることが困難であるとい
う問題があった。
【0042】この発明は、上記の問題に鑑みてなされた
もので、電極膜厚を厚くすることなく、反共振周波数付
近に現れるスプリアスを抑圧することができるIDT型
弾性表面波共振子を提供することを課題とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】この発明は、多対に設定
され、かつ、交差長を変化させる方法によって重み付け
が施されたすだれ状電極によってIDTが構成されてい
るIDT型弾性表面波共振子において、すだれ状電極を
構成する電極指を、弾性表面波励振部とダミー電極部の
いずれの部分においても、弾性表面波の伝搬方向にλ/
2のピッチで配置し、かつ、この電極指を、弾性表面波
励振部に位置する部分とダミー電極部に位置する部分と
の相対的な位置が前記弾性表面波の伝搬方向にλ/8ず
れるように形成したものである。
【0044】
【作用】弾性表面波励振部で励起された弾性表面波は、
ダミー電極部で反射される。この場合、ある電極指励振
部分で励起された弾性表面波は、この電極指励振部分か
ら{nλ/2+λ/8}離れた位置にある電極指ダミ−
電極部分で反射される。これにより、弾性表面波励振部
とダミー電極部との相対的な位置関係は、IDTとグレ
−ティング反射器との間隔が5λ/8に設定された反射
器型弾性表面波共振子におけるIDTとグレ−ティング
反射器との相対的な位置関係と同じになる。その結果、
この発明のIDT型弾性表面波共振子によれば、上記反
射器型弾性表面波共振子と同様に、IDTの電極膜厚が
薄い場合でも、スプリアスが抑圧された伝送特性を得る
ことができる。
【0045】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明の実施
例を詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例のI
DT型弾性表面波共振子の構成を示す図である。
【0046】図において、61は、圧電基板である。6
2は、圧電基板61上に形成され、電気信号と弾性表面
波との相互変換を行うIDTである。62は、圧電基板
61上に形成され、IDT62に電気信号を印加するた
めの入力端子である。64は、圧電基板61上に形成さ
れ、上IDT62から電気信号を取り出すための出力端
子である。
【0047】圧電基板61は、例えば、電気機械結合係
数の大きいLiNbO3により形成されている。IDT
62は、弾性表面波の振動に対する負担を軽くするため
に、例えば、比重の小さいアルミニュウム、銅、また
は、シリコンを数%含んだアルミニュウム合金により形
成されている。入力端子63と出力端子64は、ワイヤ
ボンディングを容易にするために、例えば、金により形
成されている。
【0048】IDT62は、すだれ状電極により構成さ
れている。このすだれ状電極は、多対に設定されてい
る。また、このすだれ状電極は、交差長を変化させる方
法によって重み付けを施されている。図には、菱形の重
み付けを施す場合を代表として示す。
【0049】図9は、図1のIDT62を拡大して示す
図である。図において、破線71で囲まれる領域sは、
上記重み付けにより形成され、弾性表面波を励振する役
割を果たす弾性表面波励振部である。また、破線72あ
るいは73で囲まれる領域dは、上記重み付けにより形
成され、弾性表面波の励振には関係のないダミ−電極部
である。このダミー電極部dは、弾性表面波を反射する
役割を果たす。
【0050】すだれ状電極を構成する電極指としては、
次の4種類の電極指がある。第1の電極指は、入力端子
63からダミー電極部dを介して弾性表面波励振部sの
終端まで延びる電極指である。図9においては、74が
この電極指の1つに相当する。第2の電極指は、出力端
子64からダミー電極部dを介して弾性表面波励振部s
の終端まで延びる電極指である。図9においては、75
がこの電極指の1つに相当する。第3の電極指は、入力
端子63からダミー電極部dの終端まで延びる電極指で
ある。図9においては、76がこの電極指の1つに相当
する。第4の電極指は、出力端子64からダミー電極部
dの終端まで延びる電極指である。図9においては、7
7がこの電極指の1つに相当する。
【0051】このような構成において、すだれ状電極
は、電極指74のような電極指と、この電極指に隣接す
る電極指75のような電極指との交差長を菱形に沿って
変化させることにより、弾性表面波の漏れを軽減するた
めの重み付けを施されている。
【0052】図10は、図9の丸Bで囲んだ部分を拡大
して示す図である。図10において、破線71a−71
bより上部は弾性表面波励振部sであり、下部はダミー
電極部dである。また、81s,82s,83sは、弾
性表面波共振部sに位置する電極指励振部分であり、8
1d,82d,83dは、ダミー電極部dに位置する電
極指ダミー電極部分である。
【0053】ここで、電極指励振部分81s,83s
は、図9に示す電極指75のような電極指において、弾
性表面波励振部dに位置する部分である。電極指励振部
分82sは、図9に示す電極指74のような電極指にお
いて、弾性表面波励振部sに位置する部分である。
【0054】電極指ダミー電極部分81d,83dは、
図9に示す電極指75のような電極指において、ダミー
電極部dに位置する部分である。電極指ダミー電極部分
82dは、図9に示す電極指77のような電極指そのも
のである。
【0055】各電極指は、従来と同様に、表面波励振部
sとダミ−電極部dのいずれの部分においても、弾性表
面波の伝搬方向に、λ/2のピッチで配置されている。
これを図10を使って説明すれば、電極指励振部分81
s,82s,83s,…は、弾性表面波の伝搬方向に、
λ/2のピッチで配置され、同じく、電極指ダミー電極
部分81d,82d,83d,…は、弾性表面波の伝搬
方向に、λ/2のピッチで配置されているということに
なる。
【0056】但し、各電極指は、従来と異なり、弾性表
面波励振部sに位置する部分とダミー電極部dに位置す
る部分との相対的が位置が、弾性表面波の伝搬方向にλ
/8ずれるように形成されている。これを図10を使っ
て説明すれば、電極指は、電極指励振部分81s,82
s,83s,…と電極指ダミー電極部分81d,82
d,83d,…の相対的な位置が、弾性表面波の伝搬方
向にλ/8ずれるように形成されているということにな
る。これは、例えば、図9に示す電極指74や75のよ
うに、ダミー電極部dと弾性表面波励振部sにまたがる
電極指を、ダミー電極部dと弾性表面波励振部sの境界
部で曲げ、鍵状に形成することによりなされる。
【0057】上記構成において、動作を説明する。
【0058】図1において、入力端子63に、高周波電
気信号を入力すると、弾性表面波励振部sで弾性表面波
が励起される。この弾性表面波は、図中、水平方向に伝
搬し、ダミー電極部dで反射される。これにより、弾性
表面波は、IDT62内を図中水平方向に多重走行す
る。その結果、IDT62上で透過波と反射波が重なり
合い、弾性表面波の定在波が発生し、共振現象が起こ
る。
【0059】この場合、ある電極指励振部分で励起され
た弾性表面波は、この電極指励振部分から{nλ/2+
λ/8}離れた位置にある電極指ダミ−電極部分で反射
される。これを図10を参照しながら、具体的に説明す
る。
【0060】図10において、電極指励振部分81sで
励起された弾性表面波は、図示矢印84,85に示すよ
うに、電極指励振部分81sから{nλ/2+λ/8}
離れた位置にある電極指ダミ−電極部分82d,83
d,…で反射される。同様に、電極指励振部分82sで
励起された弾性表面波も、矢印86に示すように、電極
指励振部分82sから{nλ/2+λ/8}離れた位置
にある電極指ダミ−電極部分83dで反射される。
【0061】これにより、弾性表面波励振部sとダミー
電極部dとの相対的な位置関係は、図4(b)に示すよ
うなIDT11とグレ−ティング反射器12,13との
間隔が5λ/8(=λ/2+λ/8)に設定された反射
器型弾性表面波共振子におけるIDT11とグレ−ティ
ング反射器12,13との相対的な位置関係と同じにな
る。その結果、図1に示すIDT型弾性表面波共振子
は、図4(b)に示す反射器型弾性表面波共振子と同様
に、IDT62の電極膜厚Hが薄い場合(H/λ≦0.
08なる条件を満たす場合)でも、スプリアスが抑圧さ
れた伝送特性を得ることができる。
【0062】以上詳述したこの実施例によれば、次のよ
うな効果が得られる。
【0063】(1) まず、この実施例によれば、すだ
れ状電極を構成する電極指を、弾性表面波励振部sとダ
ミー電極部dのいずれの部分においても、弾性表面波の
伝搬方向にλ/2のピッチで配置し、かつ、この電極指
を、電極指励振部分と電極指ダミー電極部分の相対的な
位置が弾性表面波の伝搬方向にλ/8ずれるように形成
したので、弾性表面波励振部sとダミー電極部dの相対
的な位置関係を、IDTとグレ−ティング反射器との間
隔が5λ/8に設定された反射器型弾性表面波共振子に
おけるIDTとグレ−ティング反射器の相対的な位置関
係と同じにすることができる。
【0064】これにより、上述したような反射器型弾性
表面波共振子と同様に、IDT62の電極膜厚Hが薄い
場合(H/λ≦0.08なる条件を満たす場合)でも、
スプリアスが抑圧された伝送特性を得ることができ、共
振子の高Q化を図ることができる。
【0065】(2) また、この実施例によれば、反射
器を必要としないIDT型弾性表面波共振子において、
電極膜厚Hを厚くすることなく、スプリアスを抑圧する
ことができるので、反射器型弾性表面波共振子におい
て、スプリアスを抑圧する場合より、弾性表面波共振子
を小型化することができる。
【0066】以上、この発明の一実施例を詳細に説明し
たが、この発明は、上述したような実施例に限定される
ものではない。
【0067】(1) 例えば、先の実施例では、弾性表
面波の漏れを軽減するための重み付けとして、菱型の重
み付けが施されたIDT型弾性表面波共振子に、この発
明を適用する場合を説明した。しかし、この発明は、電
極指の交差長を変化させる方法の重み付けであれば、菱
型の重み付け以外の重み付けが施されたIDT型弾性表
面波共振子にも適用することができ、この場合であって
も、先の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0068】(2) また、先の実施例では、共振子単
体として使用されるIDT型弾性表面波共振子にこの発
明を適用する場合を説明した。しかし、この発明は、発
振器等に組み込まれるIDT型弾性表面波共振子にも適
用することができ、この場合であっても、先の実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0069】(3) このほかにも、この発明は、その
要旨を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは
勿論である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したこの発明によれば、すだれ
状電極を構成する電極指を、弾性表面波励振部とダミー
電極部のいずれの部分においても、弾性表面波の伝搬方
向にλ/2の間隔で配置し、かつ、この電極指を、電極
指励振部分と電極指ダミー電極部分の相対的な位置が弾
性表面波の伝搬方向にλ/8ずれるように形成したの
で、弾性表面波励振部とダミー電極部の相対的な位置関
係を、IDTとグレ−ティング反射器との間隔が5λ/
8に設定された反射器型弾性表面波共振子におけるID
Tとグレ−ティング反射器の相対的な位置関係と同じに
することができる。これにより、上述したような反射器
型弾性表面波共振子と同様に、IDTの電極膜厚が薄い
場合でも、スプリアスが抑制された伝送特性を得ること
ができ、共振子の高Q化を図ることができる。
【0071】また、この発明によれば、反射器を必要と
しないIDT型弾性表面波共振子において、電極膜厚を
厚くすることなく、スプリアスを抑圧することができる
ので、反射器型弾性表面波共振子において、スプリアス
を抑圧する場合より、弾性表面波共振子を小型化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】従来の弾性表面波共振子の構成を示す図であ
る。
【図3】反射器型弾性表面波共振子の伝送特性を示す特
性図である。
【図4】反射器型弾性表面波共振子の構成を示す図であ
る。
【図5】図4の反射器型弾性表面波共振子の伝送特性を
示す特性図である。
【図6】重み付けを施された従来のIDT型弾性表面波
共振子の構成を示す図である。
【図7】図6の一部を拡大して示す図である。
【図8】図7の一部を拡大して示す図である。
【図9】図1の一部を拡大して示す図である。
【図10】図9の一部を拡大して示す図である。
【符号の説明】
61…圧電基板 62…IDT 63…入力端子 64…出力端子 s…弾性表面波励振部 d…ダミー電極部 74,75,76,77…電極指 81s,82s,83s…電極指励振部分 81d,82d,83d…電極指ダミー電極部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多対に設定され、かつ、交差長を変化さ
    せる方法によって重み付けが施されたすだれ状電極によ
    ってインターディジタルトランスデューサが構成されて
    いるインターディジタルトランスデューサ型弾性表面波
    共振子において、 前記すだれ状電極を構成する電極指が、 前記重み付けにより形成されかつ前記弾性表面波を励振
    する役割を果たす弾性表面波励振部と前記重み付けより
    形成されかつ前記弾性表面波を反射する役割を果たすダ
    ミー電極部のいずれの部分においても、前記弾性表面波
    の伝搬方向にこの弾性表面波の2分の1波長のピッチで
    配置され、かつ、 前記弾性表面波励振部に位置する部分と前記ダミー電極
    部に位置する部分との相対的な位置が前記弾性表面波の
    伝搬方向にこの弾性表面波の8分の1波長分ずれるよう
    に形成されていることを特徴とするインターディジタル
    トランスデューサ型弾性表面波共振子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008078885A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 弾性表面波共振子
JP2008078884A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 弾性表面波共振子
JP2008086051A (ja) * 2007-12-21 2008-04-10 Seiko Epson Corp 弾性表面波フィルタおよび弾性表面波共振器

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