JPH0821391B2 - 塩水セル - Google Patents

塩水セル

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JPH0821391B2
JPH0821391B2 JP1504952A JP50495289A JPH0821391B2 JP H0821391 B2 JPH0821391 B2 JP H0821391B2 JP 1504952 A JP1504952 A JP 1504952A JP 50495289 A JP50495289 A JP 50495289A JP H0821391 B2 JPH0821391 B2 JP H0821391B2
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cell
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stainless steel
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ハスヴオルド・オイステイン
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DEN NORUSHE SUTAATSU ORUIESERUSHATSUPU AS
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は海水のごとき塩水を電解液として使用する一
次ガルバーニセル(電池)に関する。本発明は以下にお
いて説明するごとく、従来の装置に比較して、実質的な
改善を提供する。
従来の装置の一つは米国特許第3,401,063号明細書に
記載されている。同米国特許明細書には、セルの陰極
(カソード,cathode)として働く、金属ウール(metalw
ool)を収容している環状バスケットと、中心空間に設
けられた円筒状金属陽極(アノード,anode)とからなる
海水電池(sea water battery)が記載されている;こ
の電池はその主要な特徴として、電流エネルギーを数年
間、発生する能力を有する。この電気化学的セルの他の
重要な特徴は、キロワット時当りの価格及びキログラム
当りのワット時の両方の点から経済的に電気エネルギー
を発生する能力である。陽極材料としてマグネシウムを
使用し、陰極材料として“スチールウール”(“steel
wool")を使用した場合、この電池は0.35〜0.7Vブラケ
ット(bracket)の長時間出力電圧(output voltage)
を発生する。
米国特許第3,401,063号明細書に記載される公知の電
池の出力電圧を制限するものは、主に、陰極材料の腐蝕
である。出力電圧を制限することの他に、“スチールウ
ール”の腐蝕は、電池の寿命時間内に、あるいは湿った
空気中で保管した場合に、陰極材料の崩壊(disintegra
tion)を招来し得る。
陰極材料の腐蝕を回避するためには、セル陰極を常に
分極(pelarize)させなければならない;すなわち、セ
ルは電力消費装置(user)からの電力の需要とは無関係
に、ある最小量の出力電流を送出して、スチールを腐蝕
から陰極保護しなければならない。この操作方法におい
ては、陰極材料上への石灰質物質の沈着(calcareous d
eposition)のためにセルが早期に劣化する可能性が増
大しまたセルの実際のエネルギー出力が減少する。
陰極材料の品質を注意深く選択することにより、上記
海水電池の主要な制限を排除し得る。これらの制限はロ
シア特許第559307号明細書に記載されるごときステンレ
ススチール陰極を使用することにより排除し得る。この
改善された公知の装置は保管条件下においても、また操
作中にも腐蝕されることがない。上記ロシア特許明細書
においては出力セル電圧は0.9Vである。
しかしながら、ステンレススチール陰極材料の品質を
注意深く選択することにより及びセルの構成を最適なも
のにすることにより、この改善された公知の装置は潜在
的に約1.8Vまでの出力電圧を送出することができるもの
でなければならない。このことは、恐らく、セルのエネ
ルギー密度を2〜3倍向上させるであろう。
前記要件を満足させるステンレススチールの品質すな
わち、陽極腐蝕に関して電気化学的に不動であるか又は
海水電池の操作中における腐蝕の程度が非常に低いステ
ンレススチールの品質の一つの例は、通常、米国鉄鋼協
会(American Iron and Steel Institute)によりAISI
316として示される品質である。しかしながら、他のス
テンレススチールの品質−ステンレススチールという用
語は10重量%以上のクロムと少くとも50重量%の鉄を含
有する鉄材料を意味する−により、米国特許第3,401,06
3号明細書に記載の装置に比較して、改善がもたらされ
る。
しかしながら、これらの改善された公知の装置は、天
然の海水中に浸漬した場合には、海水に暴露後の初期の
期間中は良好な性能を示さない。この初期期間の後に
は、装置は改善された性能を示す;これはステンレスス
チール陰極の表面に生物学的被膜(biologicfilm)、す
なわち、酸素の減少に関して触媒的に活性な被膜が形成
されることによるものである。この初期期間の長さは、
種々の要因−最も重要なものは陰極電流密度と水の流速
である−に応じて、典型的には1週間〜1ケ月程度であ
ろう。この初期期間においては、ガルバーニセルは、生
物学的に活性な被膜の形成後の同一のセルに比較して、
負荷性(loadability)及びセル電圧に関して不良な挙
動を示す。
この初期期間におけるセル電圧は陰極上の電流密度に
大きく依存する。非常に低い陰極電流密度(cathodeloa
d)、例えば陰極面積1m2当り、3mAにおいては、セル電
圧は1.2V程度であり、初期期間経過後に約1.7Vに増大す
る。50mA/m2の中間電流密度においては、セル電圧は初
期期間中は0.7V程度であるが、水の流速により大きく変
動し、一方、1ケ月暴露後のセル電圧は、セルの設計及
び水の流速に応じて1.4〜1.65Vである。より高い電流密
度においては、初期セル電圧は0.7V以下のことさえあ
る。同時に、初期期間の長さは電流密度が増大するにつ
れて増大し、そして、電流密度が余りに高い場合は、セ
ルは上記の高い水準の性能に到達しないであろう。
上記したごとき従来の改良された装置(セル)は、天
然海水中で使用した場合、その初期期間における性能が
劣るため、セルがこの期間中に動力を供給すると考えら
れる装置に十分なエネルギーを提供することができない
という結果が生ずる。その他の結果として、この初期期
間より短い時間使用する用途については、不良な性能を
補償するために、上記装置(セル)の重量と容量とを、
装置系の重量、容量又は価格による圧迫のために装置が
実際上、使用し得ないものになる程度まで増大させなけ
ればならないということが生ずる。
通常の塩水−塩化ナトリウム又は塩化カリウムと特定
されていない量の他の成分を含有する水を意味する−又
は例えばDIN50010に従って調製された人工海水中で使用
する場合には、触媒的に活性なバイオフィルム(biofil
m)の形成は生起しないであろう。このことはこの種の
電解液を使用した場合には、従来のガルバーニセルは前
記した初期期間より長い時間、電解液に暴露した後にお
いても不良な性能を有するであろうということを意味す
る。
本発明の主要な目的は、前記従来の装置と比較して、
殆んど任意の種類の塩水に暴露した時点から公称電力
(nominal power)を供給する能力を有する装置を提供
することにある。本発明の目的は、また、ステンレスス
チール陰極を有するカルバーニセルの、操作の初期期間
中の性能を改善することにある。
本発明の別の目的は通常の塩水中又は人工海水中でガ
ルバーニセルを使用することを可能にすること及びガル
バーニセルの性能を、上記の環境下において、初期期間
経過後に天然海水中で使用される同一のセルに匹敵する
程度まで向上させることにある。
本発明の別の目的は、天然海水を使用した場合に、初
期期間及びその後におけるガルバーニルセルの信頼性を
増大させることにある。前記したごとく、初期期間経過
後に性能が向上する理由はステンレススチールの表面に
バイオフィルムが形成されることにある。この被膜はあ
る種の生物を含有してあり、生物が存在することにより
海水中の酸素の減少を促進させることができる。この生
物は、例えば陰極電流密度が0から高いものに急激に変
化することにより生物に隣接する環境が変化した場合あ
るいは有毒物質がセルと接触した場合、損傷を受ける。
この生物の損傷により陰極の触媒的活性の一時的な減少
が生じる。本発明の目的は生物に対する依存性を大巾に
減少させ、それによって、セルの信頼性を増大させるこ
とにある。
本発明の更に別の目的は、同一のガルバーニセルを多
数回使用すること及び短期間又は長期間の各々の時期に
使用することを可能にすることにある。一つの操作と次
の操作の間、セルは海水から取出しそして不特定の長さ
の時間、保管することができるものでなければならな
い。一時的に保管した後に海水に浸漬した時、セルはそ
の操作方式を直ちに回復するものでなければならない。
本発明の主要の特徴は添付された請求の範囲に記載さ
れている。
前記したごとき本発明の目的はステンレススチール陰
極基材(substrate)の表面に触媒を施すことにより達
成される。この触媒は以下に述べるごとき特徴を有す
る。
第1に、本発明の基礎である触媒は塩水中に溶解して
いる酸素の減少を促進する能力を有する。酸素の減少を
促進することにより、所与の電流密度におけるガルバー
ニセルの電圧が上昇し、更に、触媒的活性を有するバイ
オフィルムが存在しない場合にも負荷性(loadabilit
y)が増大する。
第2に、触媒はガルバーニセルの操作時に遭遇する環
境及び条件下で化学的に及び電気化学的に安定である。
第3に、触媒は機械的に安定でありかつ基材又は支持
体に良好に接着し、従って、セルの通常の操作又は取扱
い時に、触媒層と支持体の間での脱落、ふくれ又は他の
形での剥離を生ずることがない。
更に、触媒は陰極全体の価格を著しく増大させる高価
な金属を含有しておらず、また、費用のかかる製造方法
を必要としない。
更に、触媒は、陰極表面に前記した触媒的に活性なバ
イオフィルムを形成させる陰極の能力を低下させ得る有
毒物質を含有してあらず、また、かかる物質を生成する
こともない。このことは本発明の基礎である触媒が、初
期期間の経過後の操作時に性能の劣化を招来することが
ないことを意味する。
バイオフィルムを陰極表面から除去した場合又はセル
を人工海水中で作動させた場合には性能の低下が僅かに
認められるが、触媒を導入することによりガルバーニセ
ルの操作は、原則的には、触媒的活性バイオフィルムの
形成とは無関係なものになる。
触媒を施すのに好ましい支持体は、陰極において遭遇
する電気化学的電位(electrochemical potential)は
非常に高いので、非常に高度の耐蝕性を有するものでな
ければならない。全陰極電極密度は外部からの負荷(ex
ternal load)に基づく電流密度と腐蝕電流密度との合
計であるので、支持体が腐蝕された場合、高い局部的陰
極電流密度が生ずるために、セル電圧の降下が招来され
る。本発明の触媒の支持体として適当であるのに十分な
耐蝕性を示すステンレススチール合金の一つの種類は約
17%のCr、12%のNi及び2.5%のMoを含有するものであ
り、これは一般に、AISI 316と称されているものであ
る。他のモリブデン含有ステンレススチール合金もこの
目的に対して適当であり得る。
好ましい支持体はステンレススチールウールのごとき
フィラメントの形又は種々の形態又は形状のシート又は
プレートの形で存在し得る。
好ましい触媒の一つは、触媒の活性成分として、コバ
ルトスピネル又は酸化コバルトの形のコバルトを含有し
ている。この触媒の製造はアルコール、例えばイソプロ
ピルアルコール中で希釈された硝酸コバルトの溶液をス
テンレススチールからなる支持体に施しついで酸化性雰
囲気中で270〜600℃で15分〜24時間、熱処理することに
より行われる。
別法として、硝酸コバルト単独の代りに硝酸コバルト
と硝酸ニッケルの混合物を使用し得る。この混合物をア
ルコールで希釈しついで前記したごとく熱処理する。良
好な触媒活性を保持するためには、硝酸ニッケルと硝酸
コバルトのモル比は1:1を越えるべきではない。
コバルトの一部をニッケル以外の他の種類の金属元素
で置換することにより、塩水中に溶解している酸素を減
少させるための触媒的活性の裸のステンレススチール表
面より大きいスピネル構造体を形成させ得る。コバルト
と組合せてスピネル構造体を形成させ得るかかる元素の
例は鉄及びアルミニウムである。上記した以外の他の元
素もある程度、コバルトスピネル構造体に添加すること
ができ、かつ、この場合にも本発明の好ましい性質を保
持し得る。
他の好ましい触媒は触媒活性成分として、通常、活性
炭と称される物質を含有している。この触媒は活性炭
と、揮発性溶剤を含有するバインダー又は例えば通常エ
ポキシと称される2成分型バインダーとを混合すること
により製造される。混合後、混合物を支持体に施しつい
で混合物が固化するまで、室温又は僅かに高められた温
度で放置する。
好ましい種類のバインダーの一つは有機溶剤で希釈さ
れたポリ塩化ビニル(PVC)を含有している。この種類
のバインダーの一つはHenkel.A.GによりTangitの名称で
製造されている。
バインダー中の乾燥活性炭とPVCの重量比は、触媒が
塩水中の溶解酸素を減少させるための良好な能力を有し
かつ同時に支持体への良好な機械的接着性を有しそして
触媒がガルバーニセル中で長時間使用するのに十分な程
度に機械的に安定であるようなものでなければならな
い。これらの要件の全てを満たす比率の範囲は1:4〜1:2
である。
これらの触媒の両者は、前記ガルバーニセル中で使用
するために述べた要件と目的を満足させる。
本発明及び従来公知の装置と比較した場合に本発明に
より得られる改善を更に明らかにするために、以下にお
いては図面を参照する。
第1図は予め製造された触媒を使用していないステン
レススチール陰極とマグネシウム陽極とを有するかつ天
然海水電解液を使用するガルバーニセルの使用例を例示
している。この図面は一定の電流出力におけるセル電圧
と時間の関係を示す。
第2図はステンレススチール陰極基材の表面にコバル
ト含有触媒が被覆されている陰極を使用したこと以外、
第1図の場合と同様の2つの実験の結果を示す。
第3図は活性炭含有触媒がステンレススケール基材に
被覆されていること以外、第1図及び第2図の場合と同
様の実験を示す。
第4図〜第9図は本発明に基づく陰極触媒を使用す
る、3種の可能なセルの設計を示す。
以下の実施例を参照して本発明を更に例示する。
実施例1: 円筒状マグネシウム陽極とステンレススチール陰極と
からなるガルバーニセル。上記陰極は8枚の平行に配列
された正方形のプレート(陰極板)からなり、各々のプ
レートはその中央に中心陽極を挿入する空間を形成する
ための環状の孔を有する。上記のプレートの各々の間に
15mmの間隔を設けた。各プレートの大きさは0.5m×0.5
m、厚さは1mmであった。中央の孔は0.2mの直径を有して
いた。陰極板は4本の平行なステンレススチールロッド
により機械的に固定し、このロッドは陰極板の各々のコ
ーナーに溶接しかつ陰極板の全てを通して伸長させた。
これらのロッドの端部に電気絶縁材料からなる2枚の端
板を設けて陽極を固定した。陽極は0.14mの直径と約0.2
mの長さを有していた。金属陽極及び陰極への適当な電
気接続体を設けた。
陽極材料は、マグネシウムは別として、約6%のアル
ミニウムと3%の亜鉛を主要構成成分として含有してい
た。
陰極は250SMO型のステンレススチール合金からなり、
スウェーデン国の会社であるAvesta ABにより製造され
たものである。この合金はFeは別として、約20%のCr、
18%のNi及び6%のMoをその主要構成成分として含有し
ていた。この実験においてはステンレススチール陰極に
対して予備処理は行わなかった。
上記したガルバーニセルを、平行に配列された陰極板
が水中で垂直になり、円筒状陽極の軸が水中で水平にな
るような方法で、天然海水中に浸漬した。海水は8〜12
℃の温度を有しており、流速は1秒当り1cm程度であっ
た。セルは陰極1m2当り50mAの一定の電流密度としそし
て対応するセル電圧を定期的に記録した。
第1図は最初の90日の操作中のセル電圧を示す。図面
から判るごとく、最初の20日間はセル電圧は低い;すな
わち、50mA/m2の特定の電流密度において約0.7Vであ
る。20日後、セル電圧は約1.4Vのプラトーまで増大しそ
して更に20日後には約1.7Vの新しいプラートに到達す
る。20日後に観察されるセル電圧の増加は、本明細書中
で前記したごとく、陰極の表面に形成される活性な生物
学的被膜によるものである。セル電圧が2段階で増大す
る理由は知られていない。
このセルは最初の20日間は特定の電流密度において、
40日間操作後の電力出力と比較して、半分以下の量の電
力を供給する。なお、この初期期間中の負荷性は初期期
間後と比較して実質的に低い。
実施例2: セル操作の初期期間中の、海水に溶解した酸素を減少
させることについての触媒活性を増大させるために陰極
板を予備処理したこと以外、実施例1と同様の構造のガ
ルバーニセルを作成した。
予備処理は陰極表面を完全に洗浄した後に、イソプロ
ピルアルコールで希釈した硝酸コバルトの薄層を施すこ
とからなる。上記混合物中のコバルトの濃度は0.2モル
/であった。乾燥後、陰極板を約400℃の温度の加熱
炉中に装入し、1時間放置した。熱処理中の加熱炉内の
雰囲気は空気であった。
セルを実施例1の場合と同様の試験条件下に置いた。
第2図に50mA/m2の特定の一定の陰極電流密度で操作し
た場合の、最初の40日間のセル電圧を示す。第2図から
判るごとく、当初のセル電圧は、実施例1の従来の装置
については0.7Vであるのに対して、約1.5Vである。1週
間の操作後にはセル電圧は1.5Vから1.77Vに増大した。
セル電圧は実験を終了するまでの7ケ月間、この高いセ
ル電圧のままであった。
最初の1週間の操作後のセル電圧の増加は、本発明の
基礎である触媒は陰極表面での活性バイオフィルムの形
成を阻害しないことを示している。実際には、適用され
た触媒の導入により初期期間の長さが短縮されると考え
られる。
また、初期期間中の負荷性はコバルトスピネル型の触
媒の導入により著しく増大する。更に、上記バイオフィ
ルムが破壊された場合には、約1.7Vから1.5Vへのセル電
圧の低下に対応する、極めて僅かな性能の低下が観察さ
れるであろう。
更に、初期期間におけるガルバーニセルからの電力出
力はコバルトスピネル型触媒の導入により約2倍まで増
大する。
実施例3: 実施例2で述べたものと同一の構造を有するかつ実施
例2と同一の陰極予備処理を行ったガルバーニセルを使
用して別の実験を行った。100mA/m2の特定の陰極電流密
度を使用したこと以外、試験条件は実施例2と同一であ
った。
第2図から判るごとく、セル電圧は実施例2の場合と
同一の挙動を示した。予想され得るごとく、電流密度が
より大きいため、この実験においてはセル電圧は若干低
かった。しかしながら、100mA/m2のこの高い陰極電流密
度においても、セル電圧は初期期間中、約1.45Vであ
り、この値は従来の同様の装置から予測される値より2
〜3倍、大きい。このことは初期期間におけるセル電
圧、負荷性、電力出力という点及び信頼性という点から
の性能の向上を例示するものでありそしてこのことは本
発明により直接的に得られる結果である。
実施例4: 254SMO型のステンルススチールの3枚のプレートを0.
5モルの塩化ナトリウムを含有する水中で試験した。第
1のプレートは実施例2及び3で述べた予備処理を行う
ことによって触媒を施した(catalyze)。第2のプレー
トは、イソプロピルアルコールで希釈した硝酸コバルト
と硝酸ニッケルの混合物の薄層を施しついで400℃で1
時間、熱処理することにより触媒を施した。硝酸コバル
トと硝酸ニッケルのモル比は2:1であった。第3のプレ
ートは触媒を施さなかった。
これらのプレートをマグネシウム対向電極を有する電
気化学的セル中で試験した。電解液は蠕動ポンプを使用
してセル中を循環させた。電解液の温度は約20℃であっ
た。陰極板の露出面積は3.5cm2であった。プレートはポ
テンシオスタットを使用して(potentiostatically)検
査した。対応する電流を記録した。
第1表に3つの異る電気化学的セルのセル電圧と対応
するセル電流を示す。測定は電解液に暴露した後、20時
間行った。コバルトスピネル陰極触媒を用いたセルをセ
ル#1と称し、コバルト−ニッケルスピネル陰極触媒を
用いたセルをセル#2と称しそして触媒を用いていない
セルをセル#3と称する。
第1表から判るごとく、塩水に20時間暴露した後のセ
ル電流は、触媒を使用しないセルと比較して、触媒を有
する陰極を使用したセルにおいて高い値を示す。
実施例5: この実施例においては、活性成分として活性炭を含有
する陰極触媒を用いたこと以外、実施例2及び3で述べ
たもの同一のセル構造を有する海水ガルバーニセルを使
用した。
この実験で使用した触媒の調製は活性炭とポリ塩化ビ
ニルバインダーの混合物の薄層を、十分に洗浄したステ
ンレススチール支持体に施すことにより行った。上記混
合物はオランダ、Norit Activated Carbonsにより製造
されたNorit SX Ultraという銘柄の活性炭1部(重量
部)と、Tangitという銘柄のポリ塩化ビニルバインダー
2部とからなる。
この混合物に二塩化メチレンを添加して、ステンレス
スチール支持体上に該混合物を施すのに適当な粘度にし
た。この実験においてはこの量は活性炭−ポリ塩化ビニ
ル混合物1部当り、二塩化メチレン10部(重量部)であ
った。
触媒材料を支持体に施した後、60℃の温度で揮発性成
分を蒸発させることにより触媒材料を固化させた。
セルを天然海水中に浸漬しそして実施例3と同一の実
験条件下、すなわち、100mA/m2の特定の陰極電流密度で
試験を行った。
第3図に実施例2で示したものと同様の、ガルバーニ
セルの操作時間とセル電圧の関係を示す。このガルバー
ニセルは陰極表面に触媒層を予め形成させた、前記2つ
の実施例の場合と同様の挙動を示した。しかしながら、
コバルトスピネル触媒を使用した場合と比較して、性能
が若干低いことが認められる。これは活性炭触媒を用い
る予備処理は最適なものではないことによるものであ
る。
第4図及び第5図に本発明の一態様が略図的に例示さ
れている。
第5図は第4図の切断ラインV−Vにおける断面を示
し、一方、第4図は第5図の切断ラインIV−IVにおける
断面を示す。前記したごとき触媒を施したステンレスス
チールウールからなる陰極1が2個のステンレススチー
ルグリット2及び3の間に充填されておりそして同軸的
に配置された陽極4が絶縁装置5及び6になり陰極内に
支持されている。セル流出電流(celloutput)はケーブ
ル7により取り出され、そしてこのケーブル7は接続装
置8及び9を介して陰極1と陽極4に連結されている。
セルを海水中に垂直に設置させ得る懸吊装置が10及び11
に示されている。
本発明の用途は特定のセルの設計、例えば上記で例示
したごとき、陰極材料としての、触媒を施したステンレ
ススチールウームを使用に限定されるものではない。本
発明の基礎である触媒を有する陰極材料を使用すること
により、前記したごとき従来の装置を改善するために、
海水セルを組立てるのに可能な方法は極めて多数存在す
る。
このことを例示するために、一つの別のセル配列が6
図及び第7図に例示されている。第7図は第6図の切断
ラインVII−VIIにおける断面を示し、一方、第6図は第
7図の切断ラインVI−VIにおける断面を示す。ここで
は、セルは中央円筒状金属陽極12を有する。この陽極は
マグネシウム合金、アルミニウム合金、亜鉛合金又はリ
チウム合金、すなわち、ステンレススチールに関して負
である、ガルバーニセルにおける任意の金属であり得
る。
第6図及び第7図における陰極13はステンレススチー
ル材料からなりかつ前記したごとき特徴を有する触媒的
活性層を有する、多数の平行に配列されたプレート14か
らなる。長方形又は円形であり得る各々のプレートの中
央に金属陽極12のための空間を提供する孔15が設けられ
ている。各々のプレートは、一本又はそれ以上のロッド
16、好ましくは陰極板14と同一の材料からなるロッド16
に取付けられている;この取付けはプレート14とロッド
16との間での電気的接続が良好になるように行われる。
陰極の電気的接続は接続装置17によって行われる。陽極
/陽極集成体の端部に、電気絶縁性でありかつ陽極/陰
極集成体を機械的に固定することを可能にする材料から
製造された2枚の端板18及び19が設けられている。陽極
の一方の端部には、陽極12からの電流の捕捉を可能にす
る装置20が設けられている。固定装置21及び22も示され
ている。
第8図及び第9図にはプレート陰極29を有する塩水セ
ルを作成する別の方法が例示されている。第8図は第9
図の切断線VIII−VIIIにおける断面を示し、一方、第9
図は第8図における切断線IX−IXにおける断面を示す
(但し、第9図においてロッド35が省略されている)。
触媒を施した多数のステンレススチールプレート又はシ
ート30が棒状陽極31に対して放射状に取付けられてい
る。陰極板30は2枚の端板32及び33の間に設けられてお
りそしてこれらの端板はロッド34及び35により集成され
ている。支持装置及び電気的接続装置は示されていな
い。
上記した塩水セルの設計はセルの構成成分の3種の可
能な配列の例として採用されたものであり、本発明を例
示するためのものであって、本発明の限界を示すもので
ないことが強調されなければならない。ステンレススチ
ールウール又はプレートは陰極についての好ましい触媒
支持材料であり、マグネシウム合金は好ましい陽極材料
であると考えられるが、従来の装置と比較してガルバー
ニセルの性能を改善するために、他の金属の組合せも使
用し得る。従って本発明の範囲から逸脱することなしに
ある種の修正、変更及び置換を行い得ることが理解され
る。陰極板は例えば有孔金属板であり得る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属陰極(1,13,19)と金属陽極(4,12,3
    1)とからなりかつ陰極が触媒で被覆されたステンレス
    スチール基材からなる塩水セルにおいて、水中の酸素を
    減少させる触媒を使用することを特徴とする塩水セル。
  2. 【請求項2】触媒は酸化コバルト、例えばコバルトスピ
    ネル又はコバルトニッケルスピネルの薄層である請求項
    1に記載のセル。
  3. 【請求項3】陰極基材に硝酸コバルトを含有する溶液を
    被覆しついで陰極基材を270〜600℃の温度で熱処理する
    ことにより、触媒を施す請求項2に記載のセル。
  4. 【請求項4】陰極基材に硝酸コバルトと硝酸ニッケルの
    混合物を含有する溶液を被覆しついで陰極基材を270〜6
    00℃の温度で熱処理することにより触媒を施す請求項2
    に記載のセル。
  5. 【請求項5】硝酸コバルトと硝酸ニッケルのモル比は1
    より大きい請求項4に記載のセル。
  6. 【請求項6】触媒はバインダーを用いて陰極基材に施さ
    れた活性炭の薄層である請求項1に記載のセル。
  7. 【請求項7】バインダーはポリ塩化ビニル(PVC)化合
    物である請求項6に記載のセル。
  8. 【請求項8】活性炭とPVCの重量比は1:4〜1:2である請
    求項7に記載のセル。
  9. 【請求項9】陰極は、棒状陽極の周囲に同軸的に配置さ
    れた、触媒を施したステンレススチールウールのごと
    き、触媒を施したフィラメント状材料からなる請求項1
    〜8のいずれかに記載のセル。
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