JPH08214841A - 魚介類エキスの製造方法 - Google Patents

魚介類エキスの製造方法

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JPH08214841A
JPH08214841A JP7051890A JP5189095A JPH08214841A JP H08214841 A JPH08214841 A JP H08214841A JP 7051890 A JP7051890 A JP 7051890A JP 5189095 A JP5189095 A JP 5189095A JP H08214841 A JPH08214841 A JP H08214841A
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extract
boiled
water
cadmium
fishes
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Mutsumi Shoji
睦 庄司
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 産業廃棄物として処分され公害源となる魚介
類内臓等の加工残滓を用途処分できるよう処理し、廃棄
処分量を大幅に減縮して生活や自然環境の改善を図るこ
とができる魚介類エキスの製造方法の提供を目的とす
る。 【構成】 魚介類の内臓、特にホタテ貝の中腸腺等の内
臓、煮汁液等の蛋白質に酵素剤を用い、生化学的手法の
発酵操作で蛋白質をアミノ酸態にまで物質変換して回収
する蛋白消化液のエキスのカドミウムが食品、飼料、肥
料への用途処分に許容される含量以下で、貝毒は殆ど検
出されないよう消滅し除去して作られるよう構成した魚
介類エキスの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚介類エキスの製造方
法に関し、特にホタテ貝のように内臓に多く含有するカ
ドミウムを食品、飼料、肥料の用途処分に許容される含
有許容値以下で、貝毒が殆ど検出されない魚介類エキス
の製造方法である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のものにあっては、下記の
ようなものになっている。ホタテ貝の天然発生貝、地蒔
放流貝の多くは海底の砂場に棲息し、桁曳きと呼ばれる
漁法で漁獲されるが、漁獲時には貝殻が損壊したイタミ
貝が発生し、漁法からも内臓に多くの砂泥、貝片を抱き
込んでいる。また、内臓の中腸腺部位には食物連鎖に起
因するとされるカドミウム及び時期的に出現する貝毒の
殆どが集中的に偏在することが明らかにされている。カ
ドミウムは食品、飼料、肥料の用途毎に含有許容基準値
が示されており、貝毒は貝毒通達により含有規制値が示
されている。カドミウムは100万分の1の単位のpp
m、貝毒はマウスユニット単位で表現され、通常目視で
きず、生体現物から直接取り除くことは困難である。魚
粕ミールに処理された時、カドミウムは濃縮されて残存
し、飼料、肥料に許容される含量を大幅に上回るため用
途利用できない。貝毒のうち水溶性貝毒は加熱殺菌で殆
ど消滅するが、脂溶性貝毒は熱安定性があるため油脂の
除去がいる。このようなことからホタテ貝の加工で副生
する中腸腺等の内臓は産業廃棄物として投棄埋立または
焼却処分されているのであるが、処分上、特異な臭気の
発生、大気汚染、土壌汚染の心配がある等公害を誘発
し、生活や自然環境を著しく阻害する公害源となってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。ホタ
テ貝の各部位毎の割合は、精・卵巣の肥大期の3〜5
月、放卵期の6〜7月とでは季節的変動が大きいが、平
均して貝殻51.7%、貝柱13.8%、中腸腺3.7
%、エラ4.7%、外套膜8.2%、精・卵巣3.9%
で抱水が多い。これを貝柱を除く内臓の構成割合に置き
換えると中腸腺18%、エラ23%、外套膜40%、精
・卵巣19%となる。カドミウム、貝毒で利用上制約さ
れるのは、貝柱を除く内臓のうち中腸腺の18%である
が、エラは粘稠性のあるヌメリと共に多くの砂泥を抱き
込み、放卵期の精・卵巣は利用価値がない。また、生鮮
の内臓から中腸腺のみを選択的に分別することは作業性
が伴わず、中腸腺の生体現物からカドミウムや貝毒を直
接取り除くことは極めて困難である。このようなことか
らホタテ貝の内臓は減容、減縮等の処理をすることなく
投棄埋立または焼却することで公害を誘発し、生活や自
然環境を阻害している。
【0004】土中埋没する処分方法は、埋立処分地から
油脂や蛋白質の腐変敗による不快臭とハエを誘引発生さ
せ、土壌汚染の心配等公害源の貯留場となる。焼却する
処分方法は、含水量が多く腐りやすい特性を持つ魚介類
内臓を600〜800℃の直火式で焼却しようとするも
ので、脱水減容、鮮度保持することなく大量集積し、経
時的に鮮度低下した材料の加熱、焼却でトリメチルアミ
ン臭や硫化水素を含む特異な臭気の発生のほか、カドミ
ウムを飛灰と共に空中飛散させる懼れがある等大気を汚
染し、生活や自然環境を著しく阻害する。本発明はこの
ような実情に鑑みなされたものであり、ホタテ貝のよう
に多くの砂泥、貝片を抱き込み、カドミウム、貝毒を含
有する魚介類内臓等を産業廃棄物処分することで提起さ
れる公害の公害源となる蛋白質を生化学的手法の発酵操
作で消化物を生成させ、アミノ酸態にまで物質変換して
回収する蛋白消化液のエキスのカドミウム含量が食品、
飼料、肥料の用途処分に許容される含量以下であり、貝
毒が殆ど検出されない魚介類エキスの製造方法の提供を
目的とする。本願は、従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、上述の問題を解決できるものを提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。本発明は、
生鮮または冷凍貝柱等製品製造で副生する生鮮の内臓
は、機械的によく洗浄してヌメリと共に付着する汚物及
び砂泥、貝片の異物を除去し、充分な水晒後、蒸煮して
得られる煮熟内臓を水晒で除熱、ミートチョッパーのよ
うな破砕機で破砕した破砕材料に、蒸煮して得られる適
量の煮汁液を配合して作った発酵原料、また、干し貝柱
等製品製造で副生する半熟の内臓は蒸煮し充分な水晒で
除熱、ミートチョッパーのような破砕機で破砕した破砕
材料に、原貝の一番蒸煮工程で得られる適量の煮汁液ま
たは水を配合して作った発酵原料を恒温発酵槽に収容、
適量の蛋白分解酵素を用い、使用する酵素剤の至適温
度、pH域で好気撹拌発酵して生成する消化物を加熱、
三相分離して得られる蛋白消化液を濃縮、静置沈降分離
したエキスのカドミウム含量が飼料、肥料の用途処分に
許容される含量以下であり、貝毒が殆ど検出されない魚
介類エキスの製造方法である。
【0006】また、本発明は生鮮または冷凍貝柱等製品
製造で副生する生内臓を蒸煮して得られる煮熟内臓、及
び干し貝柱等製品製造で副生する煮熟内臓より分別した
外套膜、または外套膜、エラ、精・卵巣を洗浄、充分な
水晒で除熱、ミートチョッパーのような破砕機で破砕し
た破砕材料に、生鮮または冷凍貝柱等製品製造で副生す
る生内臓を蒸煮して得られる適量の煮汁液、干し貝柱等
製品製造時の原貝の一番蒸煮工程で得られる煮汁液、貝
柱を煮熟する二番炊きの煮汁液、または水を配合して作
った発酵原料を恒温発酵槽で収容、適量の蛋白分解酵素
を用い、使用する酵素剤の至適温度、pH域で好気撹拌
発酵して生成する消化物を加熱、三相分離して得られる
蛋白消化液を濃縮、静置沈降分離したエキスのカドミウ
ム含量が食品の用途処分に許容される含量以下であり、
貝毒は殆ど検出されない魚介類エキスの製造方法であ
る。
【0007】本発明は、従来未処理で系外に放流してき
た煮汁液、投棄埋立または焼却処分してきたホタテ貝中
腸腺等の内臓の蛋白質に酵素剤を用い、生化学的手法の
発酵操作で消化物を生成させ、アミノ酸態にまで物質変
換して凡そ85%量以上を蛋白消化液のエキスとして回
収、食品、飼料、肥料への用途処分を可能にし、公害源
を圧倒的に減縮することのできる魚介類エキスの製造方
法である。
【0008】
【作用】作用について効果と共に説明する。
【0009】
【実施例】実施例について説明する。生鮮または冷凍貝
柱等製品製造で副生する中腸腺等の内臓は、原貝を処理
する工程に機械的にする洗浄工程を付与、内臓に付着す
る汚物及び砂泥、貝片の異物を除去し、充分な水晒をし
た後で蒸煮することで中腸腺を溶解させることなく急速
に蛋白質を熱凝固させ、凡そ60%量以上の煮汁液と4
0%量以下の蒸煮した煮熟内臓を得ることができる。煮
熟内臓は充分な水晒で除熱、ミートチョッパーのような
破砕機で材料破砕する。材料破砕した煮熟内臓1に対
し、煮汁液1〜1.5を配合して作った発酵原料を恒温
発酵槽に収容、適量の蛋白分解酵素を用い、使用する酵
素剤の至適温度、pH域で好気撹拌発酵して生成する消
化物を加熱、三相分離して得られる蛋白消化液を濃縮、
静置沈降分離する。干し貝柱等製品製造で副生する半熟
の内臓は、蒸煮し充分な水晒で除熱、ミートチョッパー
のような破砕機で材料破砕する。材料破砕した煮熟内臓
1に対し、原貝の一番蒸煮工程で得られる煮汁液0.5
〜1を配合して作った発酵原料を恒温発酵槽に収容、適
量の蛋白分解酵素を用い、使用する酵素剤の至適温度、
pH域で好気撹拌発酵して生成する消化物を加熱、三相
分離して得られる蛋白消化液を濃縮、静置沈降分離す
る。なお、この処理においては原貝の一番蒸煮工程で得
られる煮汁液に代えて水を同様に用い発酵原料としても
よい。
【0010】生鮮または冷凍貝柱等製品製造で副生する
生内臓を蒸煮して得られる煮熟内臓、及び干し貝柱等製
品製造で副生する煮熟内臓より分別した外套膜、または
外套膜、エラ、精・卵巣を洗浄、充分な水晒で除熱、ミ
ートチョッパーのような破砕機で材料を破砕する。材料
破砕した外套膜、または外套膜、エラ、精・卵巣4に対
し、生鮮または冷凍貝柱等製品製造で副生する生内臓を
蒸煮して得られる煮汁液2、干し貝柱等製品製造時の原
貝の一番蒸煮工程で得られる煮汁液2、貝柱を煮熟する
二番炊きの煮汁液2を配合して作った発酵原料を恒温発
酵槽に収容、適量の蛋白分解酵素を用い、使用する酵素
剤の至適温度、pH域で好気撹拌発酵して生成する消化
物を加熱、三相分離して得られる蛋白消化液を濃縮、静
置沈降分離する。このエキスのカドミウム含量は食品の
用途処分に許容される含量以下である。なお、この処理
における発酵原料を作る配合調製割合は実施例のみに限
定されない。
【0011】中腸腺のカドミウムは蛋白質と結合する有
機結合態のほか、炭酸塩のような塩の形成、硫化物とし
て存在する。生鮮のもの、煮熟のもの共に水溶性蛋白質
と有機結合態及び遊離態のカドミウムは水洗、水晒によ
り相当量を洗浄水、晒水に溶出移行させることができ、
生鮮の中腸腺等の内臓に存在する有機結合態のカドミウ
ムは、加熱して蛋白質を熱凝固させることで蛋白質との
結合形態を安定にすることができる。一般文献、公的試
験研究機関の調査発表によれば、貝類のカドミウム含量
はホタテ貝内臓8.31〜5.09ppm、カキ貝0.
413ppm、ホタテ貝柱0.365〜0.113pp
m、ホッキ貝0.219ppm、シジミ貝0.218〜
0.072ppmで凡そ0.4〜0.2ppmの範囲内
である。試料としたホタテ貝の部位別カドミウム含量は
中腸腺30ppm、貝柱を除く内臓7.4ppm、精・
卵巣3.2〜2.8ppm、外套膜0.54ppmであ
った。
【0012】干し貝柱等製品製造時の原貝の一番蒸煮工
程で得られる煮汁液のカドミウム含量は3.1ppm、
貝柱を除いた煮熟内臓は22ppmで、この煮熟内臓1
に対し煮汁液1を配合、酵素処理し、濾紙濾過した蛋白
消化液のカドミウム含量は2ppm、搾液残渣は38p
pmであった。冷凍貝柱等製品製造時に副生する生鮮の
内臓を洗浄、蒸煮して得られる煮汁液のカドミウム含量
は1.7ppm、煮熟内臓は19ppmで、この煮熟内
臓1に対し煮汁液1を配合、酵素処理し、濾紙濾過した
蛋白消化液のカドミウム含量は1.8ppmで、搾液残
渣は30ppmであった。蛋白消化液はブリックス4〜
5で、これをブリックス50にまで濃縮液のカドミウム
含量は7.4ppmであるが、静置沈降分離で沈殿物が
生成し、カドミウムと有機結合態の蛋白質も沈殿する。
この上澄液のカドミウム含量が2.1ppmであった。
カドミウム含量22ppmの煮熟内臓を凡そ2時間水晒
することで、カドミウムは19ppmに減少する。この
煮熟内臓より中腸腺以外の部位の外套膜、エラ、精・卵
巣を材料破砕に対し、この破砕材料1に対し生内臓の煮
汁液1を配合、酵素処理し、濾紙濾過した蛋白消化液の
カドミウム含量は0.94ppmであった。煮熟内臓よ
り外套膜を分別、洗浄、水晒、材料破砕し、この破砕材
料1に対し貝柱を煮熟して得られる二番炊きの煮汁液1
を配合、酵素処理し、濾紙濾過した蛋白消化液からのカ
ドミウムは検出されなかった。
【0013】この実施例から生鮮及び煮熟の内臓とも水
洗と充分な水晒で、水溶性蛋白質と有機結合態及び遊離
態のカドミウムは相当量を洗浄水、晒水に溶出移行させ
ることができると共に、発酵操作で生成する消化物の搾
液残渣に圧倒的に残留させることができ、発酵原料を作
る材料調製により食品、飼料、肥料の用途処分に許容さ
れる含量以下の蛋白消化液を得ることができる。また、
濃縮後、静置沈降分離でさらにカドミウムと有機結合態
の蛋白質を沈殿させて、消化液のカドミウム含量を減少
させることができる。食品中のカドミウム含量は、食品
衛生法第1食品D各条に示される米の成分規格、カドミ
ウム含有許容基準値、玄米1.0ppm、精米0.9p
pmを参考に全ての食品に適用され、これを超えて含有
するものが食品として流通しないよう措置されている。
飼料については水産物に関する魚粉について2.5pp
m以下、肥料については窒素含量1.0%につき0.8
ppm、特殊肥料として乾物1キログラム当たり5ミリ
グラムと規定されている。
【0014】貝毒はマウスユニット単位の微量のものを
経口摂取することで食中毒を起こすことから、厚生省及
び水産庁より示される通達で、ホタテ貝等の流通に当た
って殻付き、むき身、加工品の形態の如何を問わず、麻
痺性貝毒可食部4マウスユニット、脂溶性貝毒可食部
0.05マウスユニットを超えて含有するものが食品と
して流通しないよう規制され、加工品は全て中腸腺を除
去して出荷するよう指導されている。貝毒のうち水溶性
区に出現する麻痺性貝毒は、通常の一般的な日本の缶詰
製造における122℃22分間の加熱殺菌で毒性の80
%以上が消滅し、液汁に毒性は殆ど認められなかったと
する研究報告、及び脂溶性区に出現する脂溶性貝毒は、
脂には溶けるが水には溶けない毒で熱安定性があり、通
常の料理加熱では消滅しないと報告されている。貝毒の
消滅除去には、消滅に必要な温度と時間の加熱殺菌、及
び油脂の除去が必要で、油脂を除去した蛋白消化液の脂
溶性貝毒は0.025マウスユニット以下であった。
【0015】ホタテ貝の加工は主として貝柱の利用目的
になされており、製品目的により内臓は生鮮のものと半
熟のものとが副生する。生鮮のものや半熟のものは自己
消化力が旺盛で雑菌に侵されやすく、蛋白変性、腐変敗
が早い。生鮮の内臓は機械的によく洗浄してヌメリと共
に付着する汚物及び砂泥や貝片の異物を除去、充分な水
晒をした後、蒸煮殺菌をする。また、半熟の内臓は蒸
煮、水晒除熱で蛋白変性の防止をする。ホタテ貝は漁法
からも貝殻が損壊したイタミ貝が発生し、内臓には多く
の砂泥や貝片を抱き込んでいる。中腸腺等の内臓に粘稠
性のあるヌメリと共に付着する汚物及び砂泥や貝片の異
物は、一次洗浄としてケーシングに砂溜めを有し、原料
送りの羽根を装備するストレーナ様構造の回転篩を内蔵
する洗浄機を用い、水洗と共に7〜8分間で材料を通過
させるようにして汚物、異物を除去する。二次洗浄とし
てケーシングに砂溜めを有し、振動機能を備えた格子様
構造の無限軌道のコンベアを内蔵する洗浄機を用い、振
動機能を起動し、材料を載せたコンベアの裏側から水洗
と共に圧縮空気を送気、材料が水中で踊るよう操作しな
がら凡そ8〜10分間で通過させるようにして、さらに
汚物、異物を除去する。
【0016】本発明は、ホタテ貝の加工で副生する生内
臓を蒸煮して得られる煮熟内臓、煮熟内臓より分別した
外套膜、中腸腺以外の部位の外套膜、エラ、精・卵巣
に、適量の生内臓を蒸煮して得られる煮汁液、原貝の一
番蒸煮工程で得られる煮汁液、貝柱を煮熟して得られる
二番炊き煮汁液、または水を用い、生化学的手法の発酵
操作で蛋白質をアミノ酸態にまで物質変換して回収する
蛋白消化液のエキスのカドミウム含量が食品、飼料、肥
料の用途処分に許容される含量以下であり、貝毒が殆ど
検出されない魚介類エキスの製造方法で、材料の洗浄と
水晒、蒸煮による加熱殺菌、好気的条件での発酵消化物
の生成、消化物の加熱、三相分離、濃縮、静置沈降分離
を必須の処理条件とする。
【0017】以下、本発明に係る魚介類エキスの製造方
法について、工程を経て実施例の説明をする。 実施例1〜魚介類エキスの製造方法 以下、生鮮または冷凍貝柱を得る目的の加工で副生する
生鮮の中腸腺等の内臓より作られる魚介類エキスの製造
方法について、各工程毎に説明する。
【0018】第1工程(一次洗浄) ケーシングに砂溜めを有し、原料送りの羽根を装備する
ストレーナ様構造の回転篩を内蔵する洗浄機を作動、水
洗と共に凡そ7分間で材料を通過させてヌメリと共に付
着する汚物及び砂泥、貝片の異物を除去した。この工程
で、概ねヌメリと共に付着する汚物及び異物を除去でき
る。 第2工程(二次洗浄) ケーシングに砂溜めを有し、格子様構造の無限軌道をコ
ンベアを内蔵する洗浄機を作動、振動機能を起動し、水
洗と共に材料を載せたコンベアの裏側から圧縮空気を送
気、材料が水中で踊るよう操作しながら凡そ10分間で
通過させ、さらに、砂泥、貝片を除去した。この工程
で、より洗浄された洗浄材料を得ることができた。 第3工程(水晒) 洗浄材料を晒タンクに収容、流水で2時間以上の水晒を
した。この工程はさらに微細な汚れと水溶性蛋白質と有
機結合態及び遊離態のカドミウムを晒水に溶出移行させ
るための処理である。 第4工程(蒸煮) 洗浄、水晒した材料を無限軌道のネットコンベアを内蔵
し、煮汁液を回収できる構造の蒸煮釜で122℃以上の
凡そ25分間で通過させるようにして、蒸煮した煮熟内
臓と煮汁液を得ることができた。この工程は雑菌及び麻
痺性貝毒の消滅、カドミウムが有機結合する蛋白質との
結合形態を安定にするための処理で、凡そ60%量以上
の煮汁液と40%量以下の煮熟内臓を得ることができ
る。 第5工程(煮熟内臓の水晒) 煮熟内臓を晒タンクに収容、流水で2時間以上の水晒除
熱した。この工程は材料の除熱をして蛋白変性の防止
と、水溶性蛋白質と有機結合態及び遊離態のカドミウム
を晒水に移行させるための処理である。
【0019】第6工程(材料破砕) 水晒除熱した煮熟内臓をミートチョッパーで材料破砕し
た。この工程は発酵操作を容易にするための処理であ
る。 第7工程(発酵消化) 材料破砕した煮熟内臓1に対し、第4工程で得られた煮
汁液1を配合して作った発酵原料を恒温発酵槽に収容、
中性域で活性の麹菌由来の酵素剤を破砕材料対比0.1
%用い、48〜50℃で6時間以上の連続好気撹拌発酵
により消化物を生成させた。この工程はカドミウムが蛋
白質と有機結合する結合形態を損なうことなく、蛋白質
をアミノ酸態にまで物質変換するための処理である。 第8工程(消化物の加熱) 発酵消化物を95℃以上に加熱した。この工程は消化物
の加熱で酵素失活し、粘稠性を解消して三相分離を容易
にするための処理である。 第9工程(三相分離) 加熱した発酵消化物を三相分離機により三相分離した。
この工程は難分解物の固形分と搾液汁の蛋白消化液のエ
キスと油脂とに分離するための処理で、油脂の分離で脂
溶性貝毒も除去するものである。この処理で得られるエ
キスのカドミウム含量は0.94ppm、搾汁残渣は3
0ppmで、脂溶性貝毒は0.025マウスユニット以
下であった。 第10工程(濃縮) 三相分離により得られた蛋白消化液のエキスをブリック
ス50にまで濃縮した。この工程はエキスの減容と保存
性のための処理である。この処理で得られるエキスのカ
ドミウム含量は7.4ppmであった。 第11工程(静置沈降分離) ブリックス50にまで濃縮したエキスを静置沈降分離し
た。この工程は沈殿する難分解物と共にカドミウムと有
機結合態の蛋白質も沈殿させ、さらにエキスのカドミウ
ム含量を減少させるための処理である。この処理で得ら
れるエキスのカドミウム含量は2.1ppmであった。
【0020】実施例2〜魚介類エキスの製造方法 以下、実施例1と重複する工程等の説明は省略する。生
鮮または冷凍貝柱を得る目的の加工で副生する生鮮の内
臓を用い、実施例1における第5工程を省略、以下を実
施例1と同様な工程、方法により魚介類エキスを製造し
た。その結果、このエキスのカドミウム含量は2.5p
pmであった。 実施例3〜魚介類エキスの製造方法 干し貝柱等製品を得る目的の加工で副生する半熟の煮熟
内臓を用い、実施例1における第1工程〜第3工程を省
略、第7工程において材料破砕した煮熟内臓1に対し、
原貝の一番蒸煮工程で得られる煮汁液1を用いて発酵原
料を作り、以下を実施例1と同様な工程、方法により魚
介類エキスを製造した。その結果、このエキスのカドミ
ウム含量は2.2ppmであった。 実施例4〜魚介類エキスの製造方法 干し貝柱等製品を得る目的の加工で副生する半熟の煮熟
内臓を用い、実施例1における第1工程〜第3工程を省
略、第7工程において材料破砕した煮熟内臓1に対し、
水1を用いて発酵原料を作り、以下を実施例1と同様な
工程、方法により魚介類エキスを製造した。その結果、
このエキスのカドミウム含量は1.6ppmであった。 実施例5〜魚介類エキスの製造方法 生鮮または冷凍貝柱を得る目的で副生する生鮮の内臓を
蒸煮して得られる煮熟内臓より分別した外套膜を用い、
実施例1における第7工程において、材料破砕した外套
膜5に対し、干し貝柱等製品を得る目的の貝柱を煮熟す
る二番炊きの煮汁液5を用いて発酵原料を作り、以下を
実施例1と同様な工程、方法により魚介類エキスを製造
した。その結果、このエキスからカドミウムは検出され
なかった。 実施例6〜魚介類エキスの製造方法 生鮮または冷凍貝柱を得る目的の加工で副生する生鮮の
内臓を蒸煮して得られる煮熟内臓より中腸腺以外の部位
の外套膜、エラ、精・卵巣を用い、実施例1における第
7工程において、材料破砕した外套膜、エラ、精・卵巣
5に対し、干し貝柱等製品を得る目的の貝柱を煮熟する
二番炊きの煮汁液5を用いて発酵原料を作り、以下を実
施例1と同様な工程、方法により魚介類エキスを製造し
た。その結果、このエキスのカドミウム含量は0.4p
pmであった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。本発明はカドミウム、貝
毒を含有する魚介類、特にホタテ貝の内臓等を産業廃棄
物として投棄埋立または焼却処分することで提起される
公害の公害源となる中腸腺等の内臓及び未処理で系外に
放流する煮汁液の蛋白質に酵素剤を用い、生化学的手法
を駆使する発酵操作で蛋白質をアミノ酸態にまで物質変
換して用途処分できるよう処理し、廃棄処分量を大幅に
減縮するもので、以下のような効果をもたらす。 1.本発明に係る方法を駆使することで、従来未処理で
系外放流してきた魚介煮汁液、投棄埋立または焼却処分
してきた魚介類内臓等加工残滓を食品、飼料、肥料への
用途処分を可能にし、公害源を圧倒的に減縮して生活や
自然環境の改善を図ることができる。 2.本発明に係る方法を駆使することで、カドミウムは
食品、飼料、肥料の用途処分に許容される含量以下で、
貝毒は殆ど検出されない魚介類エキスを製造することが
でき、従来未利用で廃棄処分してきたほかの魚介類内臓
等の加工残滓も簡便に処理でき用途処分することができ
る。 3.本発明に係る方法を駆使して得られるエキスは、魚
介類特有のアミノ酸組成と必須元素及び機能性物質を顕
在化したもので、動植物の生育、生命維持に有効に作用
する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚介類内臓等を洗浄、水晒して汚物、異
    物を除去し、蒸煮または煮熟した後水晒除熱し微粉砕し
    た破砕材料に、蒸煮または煮熟して得られる適量の煮汁
    液、あるいは水を配合して作った発酵原料を恒温発酵槽
    に収容、適量の蛋白分解酵素を用い、使用する酵素剤の
    至適温度、pH域で好気撹拌発酵して生成する消化物を
    加熱、三相分離、濃縮、静置沈降分離して作られるよう
    構成したことを特徴とする魚介類エキスの製造方法。
JP7051890A 1995-02-15 1995-02-15 魚介類エキスの製造方法 Pending JPH08214841A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006042613A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 San Akuteisu:Kk 有害な重金属が除去された食品素材エキスの製造方法
CN102972735A (zh) * 2012-11-30 2013-03-20 烟台泰华海洋食品股份有限公司 一种江珧贝海鲜调味汁及其加工方法
JP2015063421A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 大成農材株式会社 有機肥料及び有機飼料の製造方法
CN114195582A (zh) * 2021-12-27 2022-03-18 威海长青海洋科技股份有限公司 一种海产贝类氨基酸螯合肥及其制备方法

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