JPH08215355A - ゴルフ用クラブヘッド - Google Patents

ゴルフ用クラブヘッド

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JPH08215355A
JPH08215355A JP7302342A JP30234295A JPH08215355A JP H08215355 A JPH08215355 A JP H08215355A JP 7302342 A JP7302342 A JP 7302342A JP 30234295 A JP30234295 A JP 30234295A JP H08215355 A JPH08215355 A JP H08215355A
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club head
carbon fiber
golf club
face surface
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隆夫 中川
Masaharu Tachibana
正晴 橘
Mihoko Yamashita
美穂子 山下
Yoshio Yoshihara
芳男 吉原
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Acros Corp
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Across Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い弾性率を有し、軽量化が図れ、優れた打
球感覚が得られ、飛距離を延ばすことができるととも
に、距離感が合わせやすくなり、方向性が安定するクラ
ブヘッドを提供するにある。 【構成】 ゴルフ用クラブヘッドの少なくともフェ−ス
面に炭素繊維炭素複合材料を用いる。特に、炭素繊維炭
素複合材料は一方向材シートを複数枚積層してなり、そ
の弾性率が少なくとも5000kgf/mm2 で密度は
2.2g/cm3 以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフクラブヘッドに
関し、更に詳しくは、打球特性の向上が図れる新規な材
料を用いたクラブヘッドに関するものである。
【0001】
【従来の技術】従来、クラブヘッドのフェ−ス又はヘッ
ド材料として、パ−シモン、パ−シモンとイタヤカエデ
等の他の木材との組み合わせ材、軟鉄、ステンレス鋼、
銅、銅合金、黄銅(真鍮)アルミブロンズ、鍛造鋼、チ
タン、チタン合金等の金属素材が用いられている。
【0002】ウッドクラブ及びアイアンクラブを用いて
ジャストミート時のボールの飛距離を増大させるために
は、クラブヘッドのインパクト面(以下、フェース面と
称す)とボールとの反発係数を高くすることが重要であ
り、そのためには、フェース面素材の弾性率を高くする
ことが要求される。
【0003】一方、パタークラブにはボールを打つ時の
打球感がソフトであり、またボールの方向性、距離感が
正確で安定している特性が要求される。
【0004】このため、パターヘッドをぶれにくい形状
に成形したり、スイートエリアを広くする開発が行われ
ている。
【0005】また、テイクバックを小さくするため、小
さい力でボ−ルの飛距離を増大させるためには、クラブ
ヘッドのインパクト面(以下、フェ−ス面と称す)とボ
−ルとの反発係数を高くすることが重要であり、そのた
めには、フェ−ス面素材の弾性率を高くすることが要求
される。
【0006】近年、フェ−ス面の弾性率を高めるため
に、フェ−ス面素材に所謂炭素繊維強化樹脂(CFR
P)や、シリコンカーバイド(SIC)粒子強化アルミ
ニウム合金を用いたものが開発されている。
【0007】CFRPを用いたクラブヘッドは、炭素繊
維の長繊維と熱硬化性樹脂を用いて加熱成形したもの
や、熱可塑性樹脂に炭素繊維を混入して射出成形したも
のがある。また、シリコンカーバイド粒子強化アルミニ
ウム合金を用いたものは、アルミニウム溶湯中にセラミ
ック粒子を均一に分散させ高圧鍛造するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の素材を用いたものは、弾性率が十分に高くな
いため、打球時の衝撃に対する反発力に劣り、ゴルファ
ーが十分に満足できる飛距離を得ることは困難であり、
又は同じ距離を転がすのに振りを大きくしなければなら
ず、方向性及び距離感が安定しない。また逆に振りを小
さくするとボールの転がりが悪く距離が得られなかっ
た。
【0009】特に、金属製のパタークラブは、弾性率に
劣るとともに、打球感が鈍く重い感触を有し、微妙なタ
ッチをボールに伝達しにくく、ボールを打つ瞬間の衝撃
が大きい。打球音についても所謂金属音を発し、打球感
が良好ではない。
【0010】また、CFRPを用いたものは、炭素繊維
の他に樹脂を含有するため、弾性率が低くなり、特に短
繊維の炭素繊維を用いたものは、繊維方向がランダムで
あることから、繊維による補強効果が不足して、CFR
Pの弾性率を低くし、反発力を低下させる。
【0011】更に、ボールを打つ時の球離れが速すぎ
て、微妙なタッチをボールに伝達しにくく、打球音が鈍
く良好でない。
【0012】本発明の目的は、従来のゴルフクラブに比
して、高い弾性率を有し、軽量化が図れ、優れた打球感
覚が得られ、飛距離を伸ばすことができるとともに、距
離感が合わせやすくなり、方向性が安定するクラブヘッ
ドを提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゴルフク
ラブのフェ−ス面を含むヘッドの少なくとも一部に、炭
素繊維強化炭素材料(以下、C/Cコンポジットとい
う。)を用いることにより、上記課題を解決できること
を見出し、本発明を達成するに至った。
【0014】ここで、本発明のゴルフ用クラブヘッドと
は、ウッドクラブヘッド、アイアンクラブヘッドおよび
パタークラブヘッドを含むものである。
【0015】特に、ウッドクラブヘッドとは、ヘッド本
体にウッド(木)が用いられているものだけではなく、
金属類、プラスチック、CFRP及びこれらの複合材を
用いた従来のウッドクラブヘッドを含む総称である。
【0016】また特に、アイアンクラブヘッドとは、ヘ
ッド本体に鉄が用いられているものだけではなく、チタ
ン等の金属類及びこれらの複合材を用いた従来のアイア
ンクラブヘッドを含む総称である。
【0017】本発明にかかるゴルフ用クラブヘッドは、
ゴルフ用クラブヘッドの少なくともフェ−ス面にC/C
コンポジットを用いたことを特徴とするものである。
【0018】一般に、C/Cコンポジットは、軽量で、
強度、弾性率が大きく、熱衝撃に強いということが知ら
れている。かかるC/Cコンポジットにおける炭素繊維
の方向性には一方向材、二方向材及び等方材の3通りが
ある。一方向材は、C/Cコンポジット中における炭素
繊維がすべて同じ方向に配置されているものであり、二
方向材は、C/Cコンポジット中における炭素繊維が2
つの異なる方向に配置されており、その方向は通常、相
互に垂直である。更に、この二方向材には次の2種類が
含まれる。一つには、一方向シートの交互積層体であ
り、これはシート中の炭素繊維の方向が互いに垂直とな
るように層を交互に配置したもので、各層における炭素
繊維の方向は同一である。二つ目は、平織等のクロスシ
ートの積層体であり、これは各層において炭素繊維が2
つの方向(通常は、互いに垂直な方向)に配置されてお
り、この層を積層したものである。また、等方材は、C
/Cコンポジット中における炭素繊維がランダムに配置
されており、二次元的にランダムな場合と、三次元的に
ランダムな場合とがある。
【0019】本発明に用いるC/Cコンポジットは、含
浸法、CVD法等の従来の方法により製造したC/Cコ
ンポジットの他、プリフォームドヤーン法によるC/C
コンポジットを使用することができるが、C/Cコンポ
ジット原料中の炭素繊維は、クロスシート状の多次元織
物や不織布状態のものよりも、一方向に存在する、いわ
ゆる一方向シート状のものが補強効率が高く、高弾性率
のC/Cコンポジットを製造できるため好ましい。
【0020】C/Cコンポジット原料である炭素繊維が
一方向に存在するシートとしては、一方向プリフォムド
シート、一方向プリプレグシート及び炭素繊維を一方向
に引き揃えたシートが使用できる。
【0021】一方向プリプレグシートは、炭素繊維を一
方向に引き揃えたものに熱硬化性樹脂等を含浸させたも
ので、熱硬化性樹脂としては例えばエポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、フラン樹脂、シアン酸エステル系樹脂等、
又はこれらの樹脂に石油ピッチ、石炭ピッチ等のピッチ
類を配合してなる組成物が含まれる。更に、これらの樹
脂組成物に、炭素繊維との親和性を改良するためのカッ
プリング剤、界面活性剤、助剤を配合してもよく、また
硬化反応を促進するための硬化触媒を配合してもよい。
【0022】炭素繊維を一方向に引き揃えたシートは、
炭素繊維を一方向に引き揃えたものを、後述する一方向
プリフォームドシートで用いた樹脂繊維により、または
接着剤により留めたものである。
【0023】これらのシートを不活性ガス雰囲気下で熱
処理を行って樹脂を炭化させ、本願発明に用いるC/C
コンポジットを得る。
【0024】また、炭素繊維で強化した樹脂成形体を焼
成炭化し、更に樹脂が炭化する際に分解物が抜けてでき
た気孔に樹脂を含浸して炭化する操作を繰り返すことに
より、本願発明に用いるC/Cコンポジットを得る方法
もある。
【0025】一方、CVD法により得られるC/Cコン
ポジットは、炭素繊維を予め簡単に成形し、高温下で加
熱し、次いで炭化水素系ガスにより分解炭化させ、炭素
を表面に沈着固化させるものであり、かかる方法により
得られたC/Cコンポジットも本願発明に用いることが
できる。
【0026】本発明に使用するC/Cコンポジットに用
いる炭素繊維としては、石油ピッチ若しくはコールター
ルピッチを原料とし、紡糸用ピッチの調整、溶融紡糸、
不融化及び炭素化して得られるピッチ系炭素繊維並びに
アクリロニトリル(共)重合体繊維を耐炎化及び炭素化
して得られるPAN系炭素繊維の何れのものでもよい。
【0027】C/Cコンポジット中に含有される炭素繊
維の割合は、3〜80容量%が好ましく、3容量%未満
であると、得られたC/Cコンポジットの諸物性のなか
で、特に曲げ強度が不十分となり、また80容量%を超
えるとマトリックス(バインダーピッチ)配合量が少な
くなるため、バインダー不足で繊維とマトリックス間で
の結合が充分進行せず、高い強度の複合材料が得られな
くなるので好ましくない。特に好ましくは補強効率を高
くし、成形性が容易である点から20〜70容量%であ
る。
【0028】本発明に用いるC/Cコンポジットとして
は、プリフォームドヤーン法により得られるC/Cコン
ポジットが特に好ましく、当該プリフォームドヤーンは
本件出願人による特願昭61−182483号に記載された方法
により製造するものである。プリフォームドヤーンにお
いては、炭素繊維束の周囲に熱可塑性樹脂からなる柔軟
な被覆(即ちスリーブ)が設けられている。
【0029】プリフォームドヤーンで用いる炭素繊維束
は、フィラメントのデニール数が約0.05〜約600 の範囲
内で、フィラメント数が約50〜300000のもの、
特にフィラメントのデニール数が約0.25〜約16
で、フィラメント数が約100〜約48000のものが
好ましく、該スリーブの肉厚は一般的には、均一なスリ
ーブ形成及びプリフォームドヤーンの柔軟性のため約5
〜約1000μmとするのが良く、特に約10〜約30
0μmとするのが好ましい。
【0030】従って、プリフォームドヤーンとしては、
炭素繊維束に含有される最終的にマトリックスとなる粉
末状のピッチ、コークス類の粉末類も含めて、直径約
0.1〜約10mmの範囲のものが適切であり、約13
〜約5mmのものが好ましい。前記繊維束の周囲に上記
スリーブを設けることによって、プリフォームドヤーン
の補強用繊維含有量は、補強効果及び高品質で均一な成
形品を得るため約3〜約80容量%の範囲で任意に選択
される。
【0031】プリフォームドヤーンにおいて、柔軟なス
リーブ形成材として用いる熱可塑性樹脂は、後加工にお
ける成形温度で完全に溶解する樹脂であり、例えばポリ
アミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド
イミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニ
レンサルファイド等のポリマーが挙げられる。更に具体
的にはポリアミドとしては、ナイロン66、ナイロン1
2、ナイロン6/66/12ターポリマーのようなホモ
又はコポリマーが用いられる。またポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ
オキシエトキシベンゾエート、全芳香族ポリエステル等
のホモポリマー又はこれらコポリマーが用いられる。
【0032】次いで得られた炭素繊維束を熱可塑性樹脂
で被覆してなる比較的太い柔軟性プリフォームドヤーン
と、比較的細い熱可塑性樹脂繊維糸又は比較的細い炭素
繊維束を、その何れか一方を経糸とし、他方を緯糸とし
て製織してプリフォームドシートを製造する。
【0033】当該プリフォームドシートは、本出願人に
よる特願昭63−231791号公報に開示されている。当該プ
リフォームドシートの経糸若しくは緯糸として用いられ
る熱可塑性樹脂繊維糸は、後加工における成形温度で完
全に溶融する樹脂繊維糸であり、例えばポリアミド、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミドイミド、ポリ
イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファ
イド等のポリマーの繊維が挙げられる。更に具体的に
は、ポリアミド繊維としては、ナイロン66、ナイロン
6、ナイロン12、ナイロン6/66/12ターポリマ
ーのようなホモ又はコポリマーから得られる繊維が用い
られ、またポリエステル繊維としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレート、ポリオキシエトキシベン
ゾエート、全芳香族ポリエステル等のホモポリマー又は
これらのコポリマーから得られる繊維が用いられ、この
熱可塑性樹脂繊維糸としてはできるだけ細い糸を使用す
るのが良く、前記プリフォームドヤーンに対して、直径
が1/5以下のものを使用するのが、プリフォームドヤ
ーンの直線性を保持して通常織物にしたことによる後加
工時の強度低下を殆どなくすため好ましい。
【0034】更に、プリフォームドヤーンと熱可塑性樹
脂繊維との交織割合は、プリフォームドヤーン中の補強
用繊維と熱可塑性樹脂との割合によって変わり、また成
形後の複合材料の用途によっても変わるが、通常プリフ
ォームドシート全体での補強用繊維の割合は、上記した
ように、得られるC/Cコンポジット中の炭素繊維の割
合が約3〜約80容量%程度になるようにするのが好ま
しい。
【0035】本発明に用いるC/Cコンポジットは、少
なくとも一枚の上述のシートを備え、所望の厚みを得る
ために、図1に示すようにシートを複数枚積層すること
も可能である。その積層方向は、シート中の炭素繊維が
配列されている方向が同一であっても(図1)異なって
いてもよい(図2)。即ち、一のシートの積層方向が他
のシートの積層方向と同一であっても直交していてもよ
く、一のシートに対する他のシートの積層方向の角度
は、0度より90度までとすることが可能である。
【0036】シートを積層する際、図2、図3に示す如
く、一方向材シートが、これに90°をなす一方向材シー
トで挟持されるように一方向材シートを角度を変えて用
いても、また交互に積層しても、更には一部に一方向材
シートが使用されていれば、これをプリフォームドヤー
ンの二方向材シートや等方材シートと組み合わせること
も可能である。また、プリフォームドヤーンの二方向材
シート中の経糸と緯糸の体積比は、特に限定されず、経
糸と緯糸の交差方法には、例えば、平織交差、朱子織交
差等がある。
【0037】このようにして得られたシートを最終製品
であるC/Cコンポジットシートに必要な枚数だけ重
ね、これをホットプレスで約300〜約900℃の温
度、常圧〜300kg/cm2 の圧力を加えて成型す
る。温度が300℃以下だとマトリックスの炭化が十分
に行わず、また成形品が十分に作製されないため好まし
くない。300kg/cm2 以上の圧力だと成型品の形
がくずれることもあり、装置的にも大規模なものが必要
となり好ましくない。
【0038】特に、300℃以上、特に好ましくは50
0℃以上でホットプレス処理を行った際には成形体中に
揮発分が殆ど残存せず、従って、次いで、黒鉛化処理し
てもガスの発生がないため、気孔が殆どなく、再含浸処
理、炭化処理、黒鉛処理を繰り返すことなしに、十分な
機械的強度を有する複合材料を得ることができる。
【0039】次いで、ホットプレス法により得られた成
型品を約700〜約1200℃の温度で炭化、次いで約
1500℃〜約3000℃の温度で黒鉛化してC/Cコ
ンポジットを得る。
【0040】更に、本発明の材料として、C/Cコンポ
ジット材自体の他に、硬度及び耐水性向上を図る表面の
改質並びに表面の平滑化等のため、C/Cコンポジット
基材の表面に各種のコーティングを施したものを使用す
ることができる。該コーティングには、SiC, Ti
C,ZrC, WC, TiN, ZrN, AlN, BN, S
i3 N4 , Al2 O3 , TiO2 , Cr2 O3 , SiO
2 等のセラミックス類、Cr,Zr,Ti,Si,B等
の金属類、ガラス類、グラッシーカーボン等を用いるこ
とができる。
【0041】またコーティングする方法としてはCVD
法、PVD法、イオンプレーティング、スパッタリン
グ、溶射、水性ガラスコーティング、レーザー蒸着法、
プラズマ溶射、メッキライニング、塗装等の従来の方法
を用いることができ、コーティングは、最終製品にする
前のシートに施しても、又、C/Cコンポジットを得た
後に施してもよい。
【0042】次いで、得られたC/Cコンポジットを、
所望形状に加工成形、表面加工した後、一例として、ウ
ッドクラブヘッドとしては図4(a)〜(c)に示すよ
うに、アイアンクラブヘッドとしては図7(a)〜
(c)に示すように、パタークラブヘッドとしては図5
(a)〜(f)に示すようにヘッド基材に接着剤、ビス
等を用いる従来方法で取り付けることができる。
【0043】本発明のゴルフ用クラブヘッド材料は、少
なくともフェース面にC/Cコンポジットが使用されて
いればよく、例えば銅、銅合金、黄銅(真鍮)、軟鉄、
ステンレンス鋼、アルミブロンズ、鍛造鋼、チタン等の
金属及びパーシモン、合板等の木材、炭素繊維複合材料
から成る群より選ばれる材料の1種以上をC/Cコンポ
ジットと組み合わせて用いてもよい。また、前記材料
は、クラブヘッドの少なくともフェース面に用いられれ
ばよく、フェース面を含むクラブヘッドの全面に用いる
ことも可能であり、一例として図5(d)〜(f)にパ
タークラブヘッドの例を示す。
【0044】本発明に用いるC/Cコンポジットは、弾
性率が少なくとも5000kgf/mm2 以上、特に、
プリフォームドヤーン法による一方向材シートを用いた
ものは10000kgf/mm2 以上であるため、かか
るC/Cコンポジットを少なくともそのフェース面に用
いたクラブヘッドも、同様の極めて高い弾性率を有す
る。
【0045】更に本発明に用いるC/Cコンポジット
は、密度が2.2g/cm3 以下であるため、少なくと
もそのフェース面にC/Cコンポジットを用いたクラブ
ヘッドは、ヘッドの体積を大きくすることができ、従っ
てスイートスポットを大きくすることができる。
【0046】
【作用】本発明のゴルフクラブヘッドのうちウッドクラ
ブヘッド及びアイアンクラブヘッドは、上述したよう
に、弾性率が少なくとも5000kgf/mm2 以上と
大きいので、ボールとの反発性が良く、ボールの飛距離
が極めて伸びる。
【0047】また、本発明のゴルフクラブヘッドのうち
パタークラブヘッドは、上述したと同様に、弾性率が少
なくとも5000kgf/mm2 以上と大きいので飛距
離(転がり距離) が大きくなり、このためテイクバック
を多くとる必要がないのでボールの方向性が安定する。
【0048】また弾性率が高いことに加えて密度が金属
等の他の材料と比較して小さいので、ヘッドの体積を大
きくでき、低重心になり、そのためスイートスポットが
大きくなり、ジャストミート率が高くなる。従ってボー
ルの方向性、距離感が安定し、優れた打球感を得ること
ができる。
【0049】
【実施例】本発明を次の実施例及び比較例により説明す
る。図4a〜cは本発明のゴルフ用クラブヘッドをウッ
ドクラブに適用した実施例であり、図7a〜cは本発明
をアイアンクラブに適用した実施例であり、図5は本発
明をパタークラブに適用した実施例である。図4,5,
7中5はクラブヘッド本体を、6はフェース面を示す。 実施例1 プリフォームドヤーン法によりプリフォームドヤーンを
製造し、マトリックスとして石油ピッチを用い、一方向
材プリフォームドシート1(特願昭60−276440
号)を製造した。このプリフォームドシート1を炭素繊
維が同じ方向になるように積層したものを550℃で成
形した後、2500℃で焼成してC/Cコンポジットを
得た。得られたC/Cコンポジットの特性は、以下の通
りである。 炭素繊維含有率 50容量% 密度 1.9g/cm3 曲げ強度 55kgf/mm2 曲げ弾性率 28000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して、表1に示す5種
類(実験例1〜5)のウッドクラブ(図4(b))を得
た。また得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘ
ッド形状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0050】実施例2 一方向材プリフォームドシートを炭素繊維が互いに90
°を成すように積層した以外は実施例1と同様にしてC
/Cコンポジットを得た(図3)。得られたC/Cコン
ポジットの特性は、以下の通りであった。 炭素繊維含有率 50容量% 密度 1.9g/cm3 曲げ強度 30kgf/mm2 曲げ弾性率 15000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0051】実施例3 実施例1で得たC/Cコンポジットに石油ピッチを含浸
し、実施例1と同様に焼成する、含浸焼成工程を3回繰
り返してC/Cコンポジットを得た。得られたC/Cコ
ンポジットの特性は、以下の通りであった。 炭素繊維含有率 50容量% 密度 2.1g/cm3 曲げ強度 60kgf/mm2 曲げ弾性率 36000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0052】実施例4 得られるC/Cコンポジットの炭素繊維含有率が30容
量%となるように調整したプリフォームドヤーンを用い
た以外は、実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを
得た。得られたC/Cコンポジットの特性は、以下の通
りであった。 炭素繊維含有率 30容量% 密度 1.9g/cm3 曲げ強度 37kgf/mm2 曲げ弾性率 20000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0053】実施例5 得られるC/Cコンポジットの炭素繊維含有率が70容
量%となるように調整したプリフォームドヤーンを用い
た以外は、実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを
得た。得られたC/Cコンポジットの特性は、以下の通
りであった。 炭素繊維含有率 70容量% 密度 1.9g/cm3 曲げ強度 62kgf/mm2 曲げ弾性率 38000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0054】実施例6 得られるC/Cコンポジットの炭素繊維含有率が10容
量%となるように調整したプリフォームドヤーンを用い
た以外は、実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを
得た。得られたC/Cコンポジットの特性は、以下の通
りであった。 炭素繊維含有率 10容量% 密度 1.8g/cm3 曲げ強度 10kgf/mm2 曲げ弾性率 5000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0055】実施例7 プリフォームドシートを炭素繊維が同じ方向に成るよう
に積層したものの上下に、プリフォームドシートを90
°を成すように積層したもの(図2)を焼成し、C/C
コンポジットを得た。得られたC/Cコンポジットの特
性は、以下の通りであった。 炭素繊維含有率 50容量% 密度 1.9g/cm3 曲げ強度 45kgf/mm2 曲げ弾性率 25000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0056】実施例8 実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを得た。得ら
れたC/Cコンポジットの特性は実施例1と同様であっ
た。次いで、図4の形状のウッドクラブのヘッド全体を
得られたC/Cコンポジットで作成した(実施例8
(1))。また、図7の形状のアイアンクラブのヘッド
全体を得られたC/Cコンポジットで作成した(実施例
8(2))。それぞれについて試験例1により試験を行
なった。
【0057】実施例9 実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを得た。得ら
れたC/Cコンポジットの特性は実施例1と同様。次い
で、図5(a)に示すようにフェース面形状6とし、当
該フェース面6をパタークラブヘッド本体5に接着剤に
て接合してパタークラブを得た。得られたパタークラブ
について、試験例2、3により試験を行った。
【0058】比較例1 ヘッドのフェースにCFRPを用いた以外は、実施例1
と同様にしてウッドクラブ及びパタークラブを作成し
た。 炭素繊維含有率 60容量% 密度 1.5g/cm3 曲げ強度 50kgf/mm2 曲げ弾性率 4500kgf/mm2
【0059】比較例2 得られるC/Cコンポジットの炭素繊維含有率が2容量
%となるように調整したプリフォームドヤーンを用いた
以外は、実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを得
た。得られたC/Cコンポジットの特性は、以下の通り
であった。 炭素繊維含有率 2容量% 密度 1.5g/cm3 曲げ強度 3kgf/mm2 曲げ弾性率 300kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0060】比較例3 得られるC/Cコンポジットの炭素繊維含有率が90容
量%となるように調整したプリフォームドヤーンを用い
た以外は、実施例1と同様にしてC/Cコンポジットを
作成したが、作成中に破壊してしまい、C/Cコンポジ
ットは得られなかった。
【0061】比較例4 炭素繊維の二次元織物に、フェノール樹脂を含浸させ、
180℃にて硬化後、800℃で炭化し、ピッチ含浸を
4回繰り返した後、2500℃にて黒鉛化としてC/C
コンポジットを得た。得られたC/Cコンポジットの特
性は以下の通りであった。 炭素繊維含有率 60容量% 密度 1.6g/cm3 曲げ強度 20kgf/mm2 曲げ弾性率 3000kgf/mm2 次いでフェース面形状とし、当該フェース面をウッドク
ラブヘッド本体に接着剤にて接合して表1に示す5種類
(実験例1〜5)のウッドクラブ図4(b)を得た。ま
た得られたC/Cコンポジットを成形加工してヘッド形
状とし、パタークラブ(図5(d))を得た。
【0062】試験例1 実施例1(実験例1〜5)、実施例2〜8及び比較例
1,2,4で得たウッドクラブを用いて成人男子5人で
各10回打ったときの飛距離の平均を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】試験例2及び3 実施例1〜7,9及び比較例1,2,4で得られたパタ
ークラブ並びに市販のヘッドが軟鉄、銅、黄銅製のパタ
ークラブヘッドを用いて成人男子5人で各10回打った
ときの方向安定性及び距離安定性の評価を表2に示す。
【表2】
【0065】試験例2 図6に示すように、目標(ホール)3の地点より10m
離れた位置2からボールを打ち、ホール3の半径30c
m以内にボールが入った割合の平均を示して評価した。
【0066】試験例3 試験例2と同様に図6に示すように、目標(ホール)3
の地点より15m離れた位置2からボールを打ち、図6
に示すようにホール3の半径50cm以内にボールが入
った割合の平均を示して評価した。
【0067】
【発明の効果】本発明の、C/Cコンポジット材料を使
用したゴルフ用クラブヘッドを用いることにより、フェ
ース表面の弾性率が高くなり、ボールとの反発性が良く
なるという効果が得られ、これにより特に、ウッドクラ
ブヘッド及びアイアンクラブに用いることで飛距離を伸
ばすことができ、更には高強度であるため、打球による
変形や損傷が生ぜず、更にはボールを打った時の音が良
く、玉離れが良い等の打球特性に優れ、密度が小さいた
め低重心とすることができスウィートスポットが広くな
り、ジャストミート率の高いウッドクラブ及びアイアン
クブを得ることができる。またパタークラブヘッドに用
いることで、テイクバックを小さくしても飛距離を伸ば
すことができ、方向性、距離感が合わせやすくなり、安
定性が増大し、更には密度が小さいため、ヘッド体積を
大きくすることによりスイートスポットの増大が図ら
れ、打球特性に優れるパタークラブを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるC/Cコンポジット原料シート
の一例の積層分解図である。
【図2】本発明に用いるC/Cコンポジットの一例の構
成斜視図である。
【図3】本発明に用いるC/Cコンポジットの一例の構
成斜視図である。
【図4】本発明の好適例のウッドクラブヘッドの斜視図
である。
【図5】本発明の好適例のパタークラブヘッドの斜視図
である。
【図6】本発明の好適例のパタークラブヘッドの方向安
定性及び距離安定性を評価する概略図である。
【図7】本発明の好適例のアイアンクラブヘッドの斜視
図である。
【符号の説明】
1 プリフォームドシート 2 ボールを打つ位置 3 ホール 4 ボールが入る区域 5 クラブヘッド本体 6 フェース面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 芳男 埼玉県蕨市錦町2−16−27 株式会社アク ロス内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴルフ用クラブヘッドの少なくともフェ
    −ス面に炭素繊維炭素複合材料を用いたことを特徴とす
    るゴルフ用クラブヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のゴルフ用クラブヘッド
    において、炭素繊維炭素複合材料は一方向材シートを積
    層してなることを特徴とするゴルフ用クラブヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のゴルフ用クラブヘッド
    において、一方向材シートは、シート中の炭素繊維が同
    一方向となるように積層されることを特徴とするゴルフ
    用クラブヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つの項に記載
    のゴルフ用クラブヘッドにおいて、炭素繊維炭素複合材
    料はプリフォームドシートを複数枚積層してなることを
    特徴とするゴルフ用クラブヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つの項に記載
    のゴルフ用クラブヘッドにおいて、炭素繊維炭素複合材
    料の炭素繊維含有率が3〜80容量%であることを特徴
    とするゴルフ用クラブヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一つの項に記載
    のゴルフ用クラブヘッドにおいて、炭素繊維炭素複合材
    料の弾性率が少なくとも5000kgf/mm2 である
    ことを特徴とするゴルフ用クラブヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つの項に記載
    のゴルフ用クラブヘッドにおいて、炭素繊維炭素複合材
    料の密度が2.2g/cm3 以下であることを特徴とす
    るゴルフ用クラブヘッド。
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