JPH08215747A - 薄板製造・処理ラインのピンチロール設備 - Google Patents
薄板製造・処理ラインのピンチロール設備Info
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- JPH08215747A JPH08215747A JP2513995A JP2513995A JPH08215747A JP H08215747 A JPH08215747 A JP H08215747A JP 2513995 A JP2513995 A JP 2513995A JP 2513995 A JP2513995 A JP 2513995A JP H08215747 A JPH08215747 A JP H08215747A
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- thin plate
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- pinch
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属等の薄板製造・処理ラインにおいて、薄
板を通板するための駆動力を与えるため、あるいは薄板
に張力を付与するため、さらには薄板の進行方向を変更
するために適用されるピンチロール設備で、通板中の薄
板の蛇行防止機能を有するピンチロール設備を提供す
る。 【構成】 凸クラウンを有するロールと、これと対をな
し、凹クラウンを有するロールから構成されるピンチロ
ール設備で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個以上
に分割された分割ロールで、各分割ロールはそれぞれ独
立にベアリングを介して支持軸に回動自在に支持されて
いることを特徴とする薄板製造・処理ラインのピンチロ
ール設備、および凸クラウンロールのみがロール回転の
ための主駆動装置を有することを特徴とする上記ピンチ
ロール設備。
板を通板するための駆動力を与えるため、あるいは薄板
に張力を付与するため、さらには薄板の進行方向を変更
するために適用されるピンチロール設備で、通板中の薄
板の蛇行防止機能を有するピンチロール設備を提供す
る。 【構成】 凸クラウンを有するロールと、これと対をな
し、凹クラウンを有するロールから構成されるピンチロ
ール設備で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個以上
に分割された分割ロールで、各分割ロールはそれぞれ独
立にベアリングを介して支持軸に回動自在に支持されて
いることを特徴とする薄板製造・処理ラインのピンチロ
ール設備、および凸クラウンロールのみがロール回転の
ための主駆動装置を有することを特徴とする上記ピンチ
ロール設備。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ホットストリ
ップミル、コールドストリップミル、ストリップ鋳造に
よる薄板製造ラインや、連続焼鈍設備、表面処理設備、
スリッタライン、自動プレスライン等に代表される金属
等の薄板の製造・処理ラインにおいて、薄板を通板する
ための駆動力を与えるため、あるいは薄板に張力を付与
するため、さらには薄板の進行方向を変更するために適
用されるピンチロール設備で、該薄板の蛇行を防止する
機能を有する設備に関する。
ップミル、コールドストリップミル、ストリップ鋳造に
よる薄板製造ラインや、連続焼鈍設備、表面処理設備、
スリッタライン、自動プレスライン等に代表される金属
等の薄板の製造・処理ラインにおいて、薄板を通板する
ための駆動力を与えるため、あるいは薄板に張力を付与
するため、さらには薄板の進行方向を変更するために適
用されるピンチロール設備で、該薄板の蛇行を防止する
機能を有する設備に関する。
【0002】
【従来の技術】元来、上下一対のピンチロールで薄板を
その弾性限度内で挟圧し通板することのみでも、薄板製
造・処理ラインにおける薄板の蛇行防止効果をある程度
期待することができる。しかしながら、通板される薄板
自身の寸法精度不良や表面性状むら、あるいはピンチロ
ール自身の通板ライン方向に対する垂直度の誤差、ピン
チロールの寸法精度不良、さらにはピンチロールの表面
性状むら等の要因によって、薄板が蛇行することは珍し
くない。この蛇行現象は、最悪の場合、薄板が通板ライ
ンを逸脱してライン休止に至るような事故を起こすが、
そこまで大事に至らなくとも、蛇行によって、ピンチロ
ールの前後で実施される薄板の加工あるいは処理の精度
が悪化したり、蛇行そのものによって薄板の形状・寸法
が悪化する場合もあり、蛇行防止技術の確立は薄板製造
・処理ラインにとって非常に重要な課題である。
その弾性限度内で挟圧し通板することのみでも、薄板製
造・処理ラインにおける薄板の蛇行防止効果をある程度
期待することができる。しかしながら、通板される薄板
自身の寸法精度不良や表面性状むら、あるいはピンチロ
ール自身の通板ライン方向に対する垂直度の誤差、ピン
チロールの寸法精度不良、さらにはピンチロールの表面
性状むら等の要因によって、薄板が蛇行することは珍し
くない。この蛇行現象は、最悪の場合、薄板が通板ライ
ンを逸脱してライン休止に至るような事故を起こすが、
そこまで大事に至らなくとも、蛇行によって、ピンチロ
ールの前後で実施される薄板の加工あるいは処理の精度
が悪化したり、蛇行そのものによって薄板の形状・寸法
が悪化する場合もあり、蛇行防止技術の確立は薄板製造
・処理ラインにとって非常に重要な課題である。
【0003】ピンチロール自身に蛇行防止機能を与えよ
うとする試みは、これまでも種々なされてきているが、
その代表的な例は、図8に示すようにピンチロール1,
1′に凸クラウンを付与することである。ピンチロール
自身に凸クラウンを付与し、すなわちロール胴長中心部
のロール半径よりもロール胴端部のロール半径を小さく
すると、特に、ピンチロールの一方のロールに有限角度
だけ薄板を捲き付け、薄板の進行方向をその板面外に変
化させるプロセスに適用する場合、“糸捲き効果”とよ
ばれる蛇行修正効果が期待できる。これは、図8に示す
ように、薄板3が通板ラインセンター4よりずれた場合
に、ピンチロール入側の薄板が通板ラインセンターに戻
る方向に薄板板面内で傾くことによる。ところが、ピン
チロールに薄板を捲き付けない場合には、この効果を期
待することはできず、凸ロールが必ずしも有利とは限ら
なくなる。
うとする試みは、これまでも種々なされてきているが、
その代表的な例は、図8に示すようにピンチロール1,
1′に凸クラウンを付与することである。ピンチロール
自身に凸クラウンを付与し、すなわちロール胴長中心部
のロール半径よりもロール胴端部のロール半径を小さく
すると、特に、ピンチロールの一方のロールに有限角度
だけ薄板を捲き付け、薄板の進行方向をその板面外に変
化させるプロセスに適用する場合、“糸捲き効果”とよ
ばれる蛇行修正効果が期待できる。これは、図8に示す
ように、薄板3が通板ラインセンター4よりずれた場合
に、ピンチロール入側の薄板が通板ラインセンターに戻
る方向に薄板板面内で傾くことによる。ところが、ピン
チロールに薄板を捲き付けない場合には、この効果を期
待することはできず、凸ロールが必ずしも有利とは限ら
なくなる。
【0004】また、特公平6−88068号公報には、
薄板の捲き付けを前提としないプロセスにおいても蛇行
防止機能を有するロールとして、スリーブがアーバに対
して偏芯リングと自動調心ベアリングを介して回動自在
に取り付けられており、該スリーブの周速ベクトルに、
通板ラインのセンター方向に向かう若干の速度成分を加
え得る方式のロールが提案されている。しかしながら、
この方法では、薄板のセンタリング効果は、ピンチロー
ル周速ベクトルの幅方向成分によるため、特に薄手材で
は材料の幅方向の座屈が問題となる上、幅方向の速度成
分を薄板に伝えるためには、接触弧長がある程度以上に
長くなければならないので、実用上はゴムロールの使用
が前提となる。
薄板の捲き付けを前提としないプロセスにおいても蛇行
防止機能を有するロールとして、スリーブがアーバに対
して偏芯リングと自動調心ベアリングを介して回動自在
に取り付けられており、該スリーブの周速ベクトルに、
通板ラインのセンター方向に向かう若干の速度成分を加
え得る方式のロールが提案されている。しかしながら、
この方法では、薄板のセンタリング効果は、ピンチロー
ル周速ベクトルの幅方向成分によるため、特に薄手材で
は材料の幅方向の座屈が問題となる上、幅方向の速度成
分を薄板に伝えるためには、接触弧長がある程度以上に
長くなければならないので、実用上はゴムロールの使用
が前提となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来法に
よると、薄板の捲き付けが前提となっていたり、ピンチ
ロールにゴムロールを使用することが前提条件となって
いる。
よると、薄板の捲き付けが前提となっていたり、ピンチ
ロールにゴムロールを使用することが前提条件となって
いる。
【0006】しかしながら、一般に捲き付け角をとるに
は、それに対応するスペースが必要であり、また、それ
に対応して必要とされるロールの本数も増えることにな
るため、ピンチロールに捲き付け角をとることが不可能
な設備も少なくない上、設計上可能であっても捲き付け
角をとるために設備費が増大することが問題となる。
は、それに対応するスペースが必要であり、また、それ
に対応して必要とされるロールの本数も増えることにな
るため、ピンチロールに捲き付け角をとることが不可能
な設備も少なくない上、設計上可能であっても捲き付け
角をとるために設備費が増大することが問題となる。
【0007】また、ゴムロールを使用することを前提と
する場合、当然のことながら、高温状態の薄板の製造・
処理を実施することができなくなる上、薄板に大きな張
力や駆動力を与えることが不可能となる。特に、特公平
6−88068号公報に開示されたロールの場合、自動
調心ベアリングとスリーブを用いることが前提となって
いるので、自身に駆動装置を配備して薄板に張力や駆動
力を付与することが容易でない。
する場合、当然のことながら、高温状態の薄板の製造・
処理を実施することができなくなる上、薄板に大きな張
力や駆動力を与えることが不可能となる。特に、特公平
6−88068号公報に開示されたロールの場合、自動
調心ベアリングとスリーブを用いることが前提となって
いるので、自身に駆動装置を配備して薄板に張力や駆動
力を付与することが容易でない。
【0008】本発明は、以上のような従来法の問題点を
解決し、薄板の捲き付けやゴムロールの採用を前提とし
ないで、蛇行防止機能を有するピンチロール設備を提供
する。
解決し、薄板の捲き付けやゴムロールの採用を前提とし
ないで、蛇行防止機能を有するピンチロール設備を提供
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の要旨は、
凸クラウンを有するロールと、これと対をなし、凹クラ
ウンを有するロールから構成されるピンチロール設備
で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個以上に分割さ
れた分割ロールで、各分割ロールはそれぞれ独立にベア
リングを介して支持軸に回動自在に支持されていること
を特徴とする薄板製造・処理ラインのピンチロール設備
であり、第二の要旨は、ロール回転のための主駆動装置
を有し凸クラウンを付与されたロールと、これと対をな
し、凹クラウンを有するロールから構成されるピンチロ
ール設備で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個以上
に分割された分割ロールで、各分割ロールはそれぞれ独
立にベアリングを介して支持軸に回動自在に支持されて
いることを特徴とする薄板製造・処理ラインのピンチロ
ール設備にある。
凸クラウンを有するロールと、これと対をなし、凹クラ
ウンを有するロールから構成されるピンチロール設備
で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個以上に分割さ
れた分割ロールで、各分割ロールはそれぞれ独立にベア
リングを介して支持軸に回動自在に支持されていること
を特徴とする薄板製造・処理ラインのピンチロール設備
であり、第二の要旨は、ロール回転のための主駆動装置
を有し凸クラウンを付与されたロールと、これと対をな
し、凹クラウンを有するロールから構成されるピンチロ
ール設備で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個以上
に分割された分割ロールで、各分割ロールはそれぞれ独
立にベアリングを介して支持軸に回動自在に支持されて
いることを特徴とする薄板製造・処理ラインのピンチロ
ール設備にある。
【0010】
【作用】以下添付図面を用いて本発明の作用を詳細に説
明する。図1には、第一の発明のピンチロール設備の好
ましい実施例の構成を示す。図1の例では、下ピンチロ
ール1が一体ロールで、胴部中央部の半径よりも胴端部
の半径が小さくなるように凸クラウンが付与されてい
る。薄板3を挟んで下ロールと相対する上ピンチロール
2は、軸方向に5分割されており、それぞれの分割ロー
ル2−1、2−2、2−3、2−4、2−5には、ベア
リングがそれぞれ個別に配備されており、このベアリン
グを介して支持軸7に支持されている。このため分割ロ
ール2−1〜2−5は支持軸7のまわりにそれぞれ自由
な回転速度で回転可能となっている。
明する。図1には、第一の発明のピンチロール設備の好
ましい実施例の構成を示す。図1の例では、下ピンチロ
ール1が一体ロールで、胴部中央部の半径よりも胴端部
の半径が小さくなるように凸クラウンが付与されてい
る。薄板3を挟んで下ロールと相対する上ピンチロール
2は、軸方向に5分割されており、それぞれの分割ロー
ル2−1、2−2、2−3、2−4、2−5には、ベア
リングがそれぞれ個別に配備されており、このベアリン
グを介して支持軸7に支持されている。このため分割ロ
ール2−1〜2−5は支持軸7のまわりにそれぞれ自由
な回転速度で回転可能となっている。
【0011】なお、上ピンチロールの各分割ロールのプ
ロフィルは、図1に示すように、上下ロールギャップの
軸方向分布がほぼ均一になるように、下ロールの凸クラ
ウンに対応した凹クラウンプロフィルとすることが好ま
しいが、製造工程および設備維持管理を簡単化する目的
で、図2に示すように、それぞれの分割ロールをフラッ
トプロフィルとし、各分割ロール単位での上下ロールギ
ャップの不均一を許容し、各分割ロールの半径を僅かに
変化させ、上ロール全体として下ロールの凸クラウンに
対応する凹クラウンを付与してもよい。この場合、通板
する薄板との接触圧力分布が図1の場合に比べて不均一
になるが、下ピンチロールの凸クラウン量を小さくし、
また上ロールの分割数を増やすことによって接触圧力の
不均一を実用上差し支えない範囲に止めることが可能で
ある。
ロフィルは、図1に示すように、上下ロールギャップの
軸方向分布がほぼ均一になるように、下ロールの凸クラ
ウンに対応した凹クラウンプロフィルとすることが好ま
しいが、製造工程および設備維持管理を簡単化する目的
で、図2に示すように、それぞれの分割ロールをフラッ
トプロフィルとし、各分割ロール単位での上下ロールギ
ャップの不均一を許容し、各分割ロールの半径を僅かに
変化させ、上ロール全体として下ロールの凸クラウンに
対応する凹クラウンを付与してもよい。この場合、通板
する薄板との接触圧力分布が図1の場合に比べて不均一
になるが、下ピンチロールの凸クラウン量を小さくし、
また上ロールの分割数を増やすことによって接触圧力の
不均一を実用上差し支えない範囲に止めることが可能で
ある。
【0012】図1、図2の場合は、上ロールは各分割ロ
ールの幅が均一となるように分割しいるが、この場合、
例えば図1の場合は、分割ロール2−1あるいは2−5
内のロール周速度の不均一が中央の分割ロール2−3内
の周速度不均一よりも大きくなり、薄板3との相対滑り
速度がロール胴端部に行くにつれて大きくなる。図2の
場合は、分割ロール2−1と2−2の直径差が分割ロー
ル2−2と2−3との直径差よりも大きくなり、薄板3
との接触圧力分布の不均一がロール胴端部に行くにつれ
て大きくなる。
ールの幅が均一となるように分割しいるが、この場合、
例えば図1の場合は、分割ロール2−1あるいは2−5
内のロール周速度の不均一が中央の分割ロール2−3内
の周速度不均一よりも大きくなり、薄板3との相対滑り
速度がロール胴端部に行くにつれて大きくなる。図2の
場合は、分割ロール2−1と2−2の直径差が分割ロー
ル2−2と2−3との直径差よりも大きくなり、薄板3
との接触圧力分布の不均一がロール胴端部に行くにつれ
て大きくなる。
【0013】このような問題を分割数を増やすことなく
緩和できるのが、図3および図4に示した不均一分割で
ある。図3および図4に示した実施例では、ロール胴端
部に行くほど分割ロールの胴長を短くしており、このよ
うな構造とすることによって、図3の場合は、各分割ロ
ール内における薄板3との相対滑り速度を図1の場合に
比べて均等化することができ、また、図4の場合は、薄
板3との接触圧力分布の不均一を図2の場合に比べて均
等化することができる。
緩和できるのが、図3および図4に示した不均一分割で
ある。図3および図4に示した実施例では、ロール胴端
部に行くほど分割ロールの胴長を短くしており、このよ
うな構造とすることによって、図3の場合は、各分割ロ
ール内における薄板3との相対滑り速度を図1の場合に
比べて均等化することができ、また、図4の場合は、薄
板3との接触圧力分布の不均一を図2の場合に比べて均
等化することができる。
【0014】さて、次に本発明のピンチロールの蛇行防
止機能の作用について説明する。図1〜4の例では、下
ロール1が凸クラウンの一体ロールであり、上下ロール
ギャップの軸方向分布が大略均一になるように、上ロー
ル2が下ロール1の凸クラウンに対応した凹クラウンを
有する分割ロールとなっている。上ロールの各分割ロー
ルは、それぞれ独立なベアリングを介して支持軸7の回
りに回動自在に支持されているため、薄板3の通板速度
に合わせてそれぞれ独立な回転数で回転することができ
る。これに対して下ロール1は一体ロールであるので回
転数は軸方向に共通であり、そのため凸クラウン効果に
よって、ラインセンター4からロール胴端側に行くにつ
れて、ロール表面の周速度が遅くなる。したがって薄板
との相対速度に起因して通板方向に作用する摩擦力の幅
方向分布について考察する場合、それぞれ自由な速度で
回転し得る上ロールすなわち分割凹クラウンロールを考
慮する必要はない。そこで、以下では、下ロールすなわ
ち一体型の凸クラウンロール1に注目して、蛇行防止機
能の作用について説明する。
止機能の作用について説明する。図1〜4の例では、下
ロール1が凸クラウンの一体ロールであり、上下ロール
ギャップの軸方向分布が大略均一になるように、上ロー
ル2が下ロール1の凸クラウンに対応した凹クラウンを
有する分割ロールとなっている。上ロールの各分割ロー
ルは、それぞれ独立なベアリングを介して支持軸7の回
りに回動自在に支持されているため、薄板3の通板速度
に合わせてそれぞれ独立な回転数で回転することができ
る。これに対して下ロール1は一体ロールであるので回
転数は軸方向に共通であり、そのため凸クラウン効果に
よって、ラインセンター4からロール胴端側に行くにつ
れて、ロール表面の周速度が遅くなる。したがって薄板
との相対速度に起因して通板方向に作用する摩擦力の幅
方向分布について考察する場合、それぞれ自由な速度で
回転し得る上ロールすなわち分割凹クラウンロールを考
慮する必要はない。そこで、以下では、下ロールすなわ
ち一体型の凸クラウンロール1に注目して、蛇行防止機
能の作用について説明する。
【0015】図5(a)には図1〜4に示したピンチロ
ールで薄板3を挟圧し、矢印5で示した進行方向に搬送
している状況を凸クラウンロール1側から見た平面図で
示している。ピンチロール1に凸クラウンを付与するこ
とによって、ピンチロールの周速度は、胴長中心部が最
も大きく、胴端部が最も小さくなる。一方、薄板3の進
行速度は板幅方向に均一であるから、ピンチロールの周
速度と薄板の進行速度との差は、板幅方向に見て、図5
(b)に示すような分布となる。すなわち、板幅中央部
でロール周速の方が速く、板幅端部で板速度の方が速く
なる。このような状況で、図6(a)に示すように、例
えば薄板3が駆動側(DS)に蛇行した場合、板が進行
方向に正確に進行すると仮定すれば、ロール周速度と板
速度との差は、図6(b)に示すような左右非対象な分
布となる。このような相対速度分布となった場合、薄板
3を平面図で右回り方向に回転させようとするモーメン
トが作用する。その結果、図6(c)に示したように薄
板3が僅かに傾き、この状態で薄板が進行することによ
って、DSに生じた蛇行が作業側(WS)へと回復する
ことになる。このようなメカニズムが作用するため、図
1〜4に示した本発明のピンチロール設備は、自律的な
蛇行防止機能を有する。
ールで薄板3を挟圧し、矢印5で示した進行方向に搬送
している状況を凸クラウンロール1側から見た平面図で
示している。ピンチロール1に凸クラウンを付与するこ
とによって、ピンチロールの周速度は、胴長中心部が最
も大きく、胴端部が最も小さくなる。一方、薄板3の進
行速度は板幅方向に均一であるから、ピンチロールの周
速度と薄板の進行速度との差は、板幅方向に見て、図5
(b)に示すような分布となる。すなわち、板幅中央部
でロール周速の方が速く、板幅端部で板速度の方が速く
なる。このような状況で、図6(a)に示すように、例
えば薄板3が駆動側(DS)に蛇行した場合、板が進行
方向に正確に進行すると仮定すれば、ロール周速度と板
速度との差は、図6(b)に示すような左右非対象な分
布となる。このような相対速度分布となった場合、薄板
3を平面図で右回り方向に回転させようとするモーメン
トが作用する。その結果、図6(c)に示したように薄
板3が僅かに傾き、この状態で薄板が進行することによ
って、DSに生じた蛇行が作業側(WS)へと回復する
ことになる。このようなメカニズムが作用するため、図
1〜4に示した本発明のピンチロール設備は、自律的な
蛇行防止機能を有する。
【0016】以上説明した本発明の方法による場合、薄
板をピンチロールに巻き付けることは必要条件ではなく
なり、また特公平6−88068号公報に開示されてい
る方法のように板幅方向の速度成分を利用することがな
いため、板厚の小さい鋼板でも座屈を起こすことがな
く、またピンチロール表面にゴム等を採用する必要もな
い。
板をピンチロールに巻き付けることは必要条件ではなく
なり、また特公平6−88068号公報に開示されてい
る方法のように板幅方向の速度成分を利用することがな
いため、板厚の小さい鋼板でも座屈を起こすことがな
く、またピンチロール表面にゴム等を採用する必要もな
い。
【0017】なお、図7には、本発明のピンチロール設
備を、凸クラウンロール1側に薄板を巻き付ける形式で
使用した場合の例を示す。この場合は、これまでに説明
したロールと薄板との相対速度による蛇行防止機能の他
に[従来の技術]の項でし説明した凸クラウンロールに
よる“糸捲き効果”が相乗されて、蛇行防止機能がさら
に強化される。
備を、凸クラウンロール1側に薄板を巻き付ける形式で
使用した場合の例を示す。この場合は、これまでに説明
したロールと薄板との相対速度による蛇行防止機能の他
に[従来の技術]の項でし説明した凸クラウンロールに
よる“糸捲き効果”が相乗されて、蛇行防止機能がさら
に強化される。
【0018】さらに、第二の発明では、凸クラウンロー
ルのみがロール回転のための主駆動装置を有することを
特徴としている。図7には、その実施例を合わせて示し
ているが、ロール駆動装置6で凸クラウンロール1のみ
を駆動することにより、安価な設備で薄板に駆動力や張
力を付与することができ、しかも優れた蛇行防止機能を
得ることが可能となる。
ルのみがロール回転のための主駆動装置を有することを
特徴としている。図7には、その実施例を合わせて示し
ているが、ロール駆動装置6で凸クラウンロール1のみ
を駆動することにより、安価な設備で薄板に駆動力や張
力を付与することができ、しかも優れた蛇行防止機能を
得ることが可能となる。
【0019】ところで、上下とも一体ロールを用いる従
来のピンチロールでは、本発明で述べたロール周速度と
板速度との相対速度分布による蛇行防止力を大きくする
目的で、ピンチロールの凸クラウンを大きくして行く
と、薄板とピンチロールとの接触圧力分布が中凸形とな
り、これに対応する板の進行方向の弾性伸びの幅方向分
布によって蛇行特性を不安定化する効果が発生する。さ
らに、凸クラウンを付与して行くと、最後にはピンチロ
ールが板端近傍で薄板に接触しなくなり、通板が極端に
不安定となってしまう。これに対して、本発明では、一
体ピンチロールの凸クラウンに対応して、分割ロールの
プロフィルを自由に設定できるので、薄板とピンチロー
ルを常に全幅で接触せしめることが可能である。
来のピンチロールでは、本発明で述べたロール周速度と
板速度との相対速度分布による蛇行防止力を大きくする
目的で、ピンチロールの凸クラウンを大きくして行く
と、薄板とピンチロールとの接触圧力分布が中凸形とな
り、これに対応する板の進行方向の弾性伸びの幅方向分
布によって蛇行特性を不安定化する効果が発生する。さ
らに、凸クラウンを付与して行くと、最後にはピンチロ
ールが板端近傍で薄板に接触しなくなり、通板が極端に
不安定となってしまう。これに対して、本発明では、一
体ピンチロールの凸クラウンに対応して、分割ロールの
プロフィルを自由に設定できるので、薄板とピンチロー
ルを常に全幅で接触せしめることが可能である。
【0020】さらに、分割ロールのベアリングの内側に
偏心スリーブあるいは偏心軸を配備して各分割ロールの
独立圧下機能を付与すれば、薄板3の幅方向板厚分布に
応じたロールギャップ調整が可能となり、この機能を利
用して薄板〜ピンチロール間圧力の幅方向分布を中凹形
すなわち板端側の圧力を大きくして、蛇行特性をより安
定にすることも可能である。
偏心スリーブあるいは偏心軸を配備して各分割ロールの
独立圧下機能を付与すれば、薄板3の幅方向板厚分布に
応じたロールギャップ調整が可能となり、この機能を利
用して薄板〜ピンチロール間圧力の幅方向分布を中凹形
すなわち板端側の圧力を大きくして、蛇行特性をより安
定にすることも可能である。
【0021】なお、以上の説明では、分割ロールは軸方
向に5分割の例を中心に説明してきたが、分割数は3分
割以上であればよく、通板する薄板の板幅の種類と設備
費とを考慮して決めればよい。また、凸クラウンロール
と分割ロールとを上下逆にしても本発明が同様に適用で
きることも言うまでもない。
向に5分割の例を中心に説明してきたが、分割数は3分
割以上であればよく、通板する薄板の板幅の種類と設備
費とを考慮して決めればよい。また、凸クラウンロール
と分割ロールとを上下逆にしても本発明が同様に適用で
きることも言うまでもない。
【0022】
【実施例】板幅1000mm、板厚1.0mmの薄鋼板を、
半径200mm、胴長1200mm、支点間距離1500mm
のピンチロールを用いて圧下力5.0tonfで挟圧し、ピ
ンチロールを駆動して板に張力を与えながら通板する設
備で、当初、クラウン零の一対のフラットロールピンチ
ロールを用いて通板したところ、蛇行による通板トラブ
ルが発生した。次に、両方のピンチロールに半径あたり
50μmのクラウンを付与したところ、僅かに通板状態
は改善されたものの、やはり通板トラブルを発生した。
次に、クラウンを200μm/半径に増加したところ、
ピンチロールと薄鋼板が全幅で接触しなくなり、通板状
態は改善されなかった。そこで、200μm/半径の凸
クラウンを有するロールを一方のみ残し、これを駆動ロ
ールとし、一方は、幅方向に5分割された分割ロールと
し、図1に示すように他方の凸クラウンに整合したロー
ルプロフィルを付与した本発明のピンチロールを導入し
た。これによって通板状態は劇的に改善され、通板トラ
ブルは解消された。
半径200mm、胴長1200mm、支点間距離1500mm
のピンチロールを用いて圧下力5.0tonfで挟圧し、ピ
ンチロールを駆動して板に張力を与えながら通板する設
備で、当初、クラウン零の一対のフラットロールピンチ
ロールを用いて通板したところ、蛇行による通板トラブ
ルが発生した。次に、両方のピンチロールに半径あたり
50μmのクラウンを付与したところ、僅かに通板状態
は改善されたものの、やはり通板トラブルを発生した。
次に、クラウンを200μm/半径に増加したところ、
ピンチロールと薄鋼板が全幅で接触しなくなり、通板状
態は改善されなかった。そこで、200μm/半径の凸
クラウンを有するロールを一方のみ残し、これを駆動ロ
ールとし、一方は、幅方向に5分割された分割ロールと
し、図1に示すように他方の凸クラウンに整合したロー
ルプロフィルを付与した本発明のピンチロールを導入し
た。これによって通板状態は劇的に改善され、通板トラ
ブルは解消された。
【0023】
【発明の効果】本発明のピンチロール設備を薄板製造・
処理ラインに適用することによって、ピンチロール部に
強力な蛇行防止機能を付与することが可能となり、ピン
チロール近傍の薄板の蛇行による生産トラブルや品質不
良の発生を解消することができる。
処理ラインに適用することによって、ピンチロール部に
強力な蛇行防止機能を付与することが可能となり、ピン
チロール近傍の薄板の蛇行による生産トラブルや品質不
良の発生を解消することができる。
【図1】本発明のピンチロール設備の第1の好ましい実
施例の構成を示す図。
施例の構成を示す図。
【図2】本発明のピンチロール設備の第2の好ましい実
施例の構成を示す図。
施例の構成を示す図。
【図3】本発明のピンチロール設備の第3の好ましい実
施例の構成を示す図。
施例の構成を示す図。
【図4】本発明のピンチロール設備の第4の好ましい実
施例の構成を示す図。
施例の構成を示す図。
【図5】本発明における第一の発明のピンチロール設備
を用いて薄板を正常に通板している状態の平面図(a)
とロールと薄板との相対速度分布図(b)。
を用いて薄板を正常に通板している状態の平面図(a)
とロールと薄板との相対速度分布図(b)。
【図6】第一の発明のピンチロール設備を用いて薄板を
通板しており、薄板が駆動側に蛇行した状態の平面図
(a)とロールと薄板との相対速度分布図(b)、そし
て蛇行が修正される方向に薄板が板面内で傾いた状態の
図(c)。
通板しており、薄板が駆動側に蛇行した状態の平面図
(a)とロールと薄板との相対速度分布図(b)、そし
て蛇行が修正される方向に薄板が板面内で傾いた状態の
図(c)。
【図7】凸クラウンロールに薄板を捲き付ける場合の蛇
行修正メカニズムである糸捲き効果の説明図および第二
の発明の実施例。
行修正メカニズムである糸捲き効果の説明図および第二
の発明の実施例。
【図8】2本のピンチロールに共に凸クラウンを付与し
た従来技術の例。
た従来技術の例。
1,1′ 凸クラウンピンチロール 2(2−1,2−2,2−3,2−4,2−5) 分割
ピンチロール 3 薄板 4 ラインセンター 5 薄板進行方向 6 ロール駆動装置 7 分割ピンチロール支持軸
ピンチロール 3 薄板 4 ラインセンター 5 薄板進行方向 6 ロール駆動装置 7 分割ピンチロール支持軸
Claims (2)
- 【請求項1】 凸クラウンを有するロールと、これと対
をなし、凹クラウンを有するロールから構成されるピン
チロール設備で、該凹クラウンロールは、軸方向に3個
以上に分割された分割ロールで、各分割ロールはそれぞ
れ独立にベアリングを介して支持軸に回動自在に支持さ
れていることを特徴とする薄板製造・処理ラインのピン
チロール設備。 - 【請求項2】 凸クラウンを有するロールのみがロール
回転のための主駆動装置を有することを特徴とする請求
項1記載の薄板製造・処理ラインのピンチロール設備。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2513995A JPH08215747A (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 薄板製造・処理ラインのピンチロール設備 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2513995A JPH08215747A (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 薄板製造・処理ラインのピンチロール設備 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08215747A true JPH08215747A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12157651
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2513995A Withdrawn JPH08215747A (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 薄板製造・処理ラインのピンチロール設備 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08215747A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7105244B2 (en) | 2001-09-25 | 2006-09-12 | Hitachi, Ltd. | Fuel cell power generation equipment and a device using the same |
| JP2007503267A (ja) * | 2003-08-26 | 2007-02-22 | コンセプト・メディカル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド | 薬剤を投与する方法および装置 |
| US7963201B2 (en) | 2003-08-26 | 2011-06-21 | Concept Medical Technologies, Inc. | Medication dispensing method and apparatus |
| KR101411743B1 (ko) * | 2009-12-24 | 2014-06-25 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 슬릿 띠판의 사행 방지 장치 |
| JP2018061999A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 新日鐵住金株式会社 | 圧延前ピンチロール装置、及び圧延前ピンチロール方法 |
| US10390829B2 (en) | 2015-08-26 | 2019-08-27 | Ethicon Llc | Staples comprising a cover |
| JP2020110815A (ja) * | 2019-01-09 | 2020-07-27 | 日本製鉄株式会社 | 薄肉鋳片の蛇行抑制方法、及び、双ロール式連続鋳造装置 |
| CN112722387A (zh) * | 2021-01-08 | 2021-04-30 | 天能电池集团(安徽)有限公司 | 一种打包带进带辊传导防偏及更换结构 |
| JP2021194688A (ja) * | 2020-06-16 | 2021-12-27 | 日鉄エンジニアリング株式会社 | 圧延板の搬送方法及びゼロピンチロール装置 |
| CN117772811A (zh) * | 2024-02-27 | 2024-03-29 | 东北大学 | 一种推床预摆控制方法、装置、设备及介质 |
| CN117804294A (zh) * | 2024-02-27 | 2024-04-02 | 保融盛维(沈阳)科技有限公司 | 一种工业电子雷管周身全面检测机构 |
-
1995
- 1995-02-14 JP JP2513995A patent/JPH08215747A/ja not_active Withdrawn
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US7963201B2 (en) | 2003-08-26 | 2011-06-21 | Concept Medical Technologies, Inc. | Medication dispensing method and apparatus |
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| CN117804294B (zh) * | 2024-02-27 | 2024-05-03 | 保融盛维(沈阳)科技有限公司 | 一种工业电子雷管周身全面检测机构 |
| CN117772811B (zh) * | 2024-02-27 | 2024-05-10 | 东北大学 | 一种推床预摆控制方法、装置、设备及介质 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |