JPH08216393A - インクジェット記録方法および記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法および記録装置

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JPH08216393A
JPH08216393A JP7023911A JP2391195A JPH08216393A JP H08216393 A JPH08216393 A JP H08216393A JP 7023911 A JP7023911 A JP 7023911A JP 2391195 A JP2391195 A JP 2391195A JP H08216393 A JPH08216393 A JP H08216393A
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recording
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美乃子 加藤
Toshiji Inui
利治 乾
Jiro Moriyama
次郎 森山
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Masao Kato
真夫 加藤
Shinichi Sato
真一 佐藤
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/407Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
    • B41J3/4078Printing on textile

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブリード現象,フェザリング現象のない良好
なカラー画像を得、かつ記録物の耐水性を向上させる。 【構成】 記録データに基づいて画像形成用の記録イン
クを吐出することによって、被記録媒体に画像を形成す
るインクジェット記録装置は一画素に与える特定色のイ
ンクの量を可変して付与可能なインク吐出部と、インク
中の成分を不溶化または凝集させる成分を含む処理液を
吐出させるための処理液吐出部と、画像境界部に対して
前記処理液を相対的に多く付与し、少なくともその周辺
部分には前記処理液を相対的に少なく付与する制御手段
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被記録材上に高品位の
画像を得ることができるインクジェット記録方法および
記録装置に関し、詳しくは、被記録媒体上に記録インク
および記録インク中の色材を不溶化または凝集させる画
質向上剤を吐出させるインクジェット記録方法および記
録装置に関するものである。
【0002】本発明は、紙や布、革、不織布、OHP用
紙等、さらには金属等の被記録媒体を用いる機器すべて
に適用可能である。具体的な適用機器としては、プリン
タ、複写機、ファクシミリ等の事務機器や工業用生産機
器等を挙げることができる。
【0003】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方法は、低騒
音、低ランニングコスト、装置が小型化しやすい、カラ
ー化が容易、等からプリンタや複写機等に利用されてい
る。
【0004】しかしながら、インクジェット記録方法を
応用したこれらの記録装置により、所謂普通紙と呼ばれ
る被記録材上に画像を得る場合、画像の耐水性が不十分
であったり、また、カラー画像を得る場合には、紙の繊
維に沿ってインクが拡がる(フェザリング)現象の生じ
ない高濃度の画像と、色間のにじみ(ブリード)の生じ
ない画像とを両立させることができず、良好な画像堅牢
性でかつ良好な品位のカラー画像が得られていなかっ
た。
【0005】画像の耐水性を向上させる方法としてイン
ク中に含まれる色材に耐水性を持たせたインクも近年で
は実用化されてきている。しかしながらその耐水性はま
だまだ不十分であるとともに、原理的に乾燥後、水に溶
解しにくいインクであるために、記録ヘッドのノズル詰
まりが生じやすく、これを防止するために装置構成が複
雑になってしまう欠点があった。
【0006】また、従来より被記録物の堅牢性を向上さ
せる技術が多数開示されている。特開昭53−2448
6号公報には染色物の湿潤堅牢度を増進させるために、
染色物を後処理することで染料をレーキ化し固着させる
技術が開示されている。
【0007】特開昭54−43733号公報にはインク
ジェット記録方式を用いて、相互に接触すると常温また
は加熱時に被膜形成能が増大する2以上の成分を用いて
記録する方法が開示されており、被記録媒体上で各成分
が接触することで強固に密着した被膜を形成した印刷物
を得ている。
【0008】特開昭55−150396号公報にも水性
染料インクをインクジェット記録後に、染料とレーキを
形成する耐水化剤を付与する方法が開示されている。
【0009】特開昭58−128862号公報には記録
すべき画像位置をあらかじめ識別し、記録インクと処理
インクとを重ねて記録するインクジェット記録方法が開
示されており、記録インクに先立って処理インクで描い
たり、先に描かれた記録インク上に処理インクを重ねた
り、先に描かれた処理インク上に記録インクを重ね、さ
らに処理インクを重ねて描いたりする方法が開示されて
いる。
【0010】しかしながらこれらには、異なった色間の
滲み(ブリード現象)やフェザリング等、画像を劣化さ
せる要因を防止し、記録画像を向上させるための処理液
の印字モードなどについては開示されていない。
【0011】また、同色の記録ヘッドを複数有した記録
装置を用いた記録方法による特有の課題や効果について
の開示はなされていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記ブリード
現象やフェザリング現象などのない良好なカラー画像を
得、併せて記録物の耐水性を向上させるための装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるインクジェット記録装置は、記録デー
タに基づいて画像形成用の記録インクを吐出することに
よって、被記録媒体に画像を形成するインクジェット記
録装置において、一画素に与える特定色のインクの量を
可変して付与可能なインク吐出部と、インク中の成分を
不溶化または凝集させる成分を含む処理液を吐出させる
ための処理液吐出部と、画像境界部に対して前記処理液
を相対的に多く付与し、少なくともその周辺部分には前
記処理液を相対的に少なく付与する制御手段とを有する
ことを特徴とする。
【0014】ここで、上記制御手段は、上記画像境界部
に対して上記インクの付与量を限定する手段を有する。
【0015】画像境界部では特定色インク記録用には吐
出部群のうち、特定色以外の色との印字時間差が最も長
く発生する位置にある特定色インク吐出部を使用すると
よく、特定色のみの画像の記録時には、処理液吐出部よ
り主走査方向下流側の特定色インク吐出部を用いるとよ
い。
【0016】上記制御手段は上記画像境界部の領域を選
択できる。ここで画像境界部とは色の相違、画像データ
の有無、濃度の大小などの境界のことである。
【0017】前記処理液は低分子成分と高分子成分のカ
チオン性物質を含み、前記インクはアニオン性染料を含
み、あるいは前記処理液は低分子成分と高分子成分のカ
チオン性物質を含み、前記インクはアニオン性の染料が
含有されているかまたは少なくともアニオン性化合物と
顔料とが含有されている。
【0018】また、本発明によるインクジェット記録装
置は、一画素に与える特定色のインクの量を可変して付
与可能なインク吐出部と、インク中の成分を不溶化また
は凝集させる成分を含む処理液を吐出させるための処理
液吐出部とを用いて、記録データに基づいて画像形成用
の記録インクを吐出することによって、被記録媒体に画
像を形成するインクジェット記録装置において、画像境
界部に対して前記処理液を相対的に多く付与し、少なく
ともその周辺部分には前記処理液を相対的に少なく付与
するモードと、画像境界部では特定色のインクを相対的
に少なく付与し、少なくともその周辺部分では相対的に
多くするモードとを画像境界部に応じて切り替える手段
を有する。
【0019】本発明による記録方法は、一画素に与える
特定色のインクの量を可変して付与可能なインク吐出部
と、インク中の成分を不溶化または凝集させる成分を含
む処理液を吐出させるための処理液吐出部とを有するイ
ンクジェット記録方法において、画像境界部に対して前
記処理液を相対的に多く付与し、少なくともその周辺部
分には前記処理液を相対的に少なく付与することを特徴
とする。
【0020】ここで、上記制御手段は、上記画像境界部
に対して上記インクの付与量を限定する手段を有すると
よい。
【0021】画像境界部では特定色インク記録用には吐
出部群のうち、特定色以外の色との印字時間差が最も長
く発生する位置にある特定色インク吐出部を使用すると
よく、特定色のみの画像の記録時には、処理液吐出部よ
り主走査方向下流側の特定色インク吐出部を用いるとよ
い。
【0022】上記制御手段は上記画像境界部の領域を選
択できる。
【0023】さらに、本発明記録方法は、一画素に与え
る特定色のインクの量を可変して付与可能なインク吐出
部と、インク中の成分を不溶化または凝集させる成分を
含む処理液を吐出できるための処理液吐出部とを用い
て、記録データに基づいて画像形成用の記録インクを吐
出することによって、被記録媒体に画像を形成するイン
クジェット記録方法において、画像境界部に対して前記
処理液を相対的に多く付与し、少なくともその周辺部分
には前記処理液を相対的に少なく付与するモードと、画
像境界部では特定色のインクを相対的に少なく付与し、
少なくともその周辺部分では相対的に多くするモードと
を画像境界部に応じて切り替える手段を有する。
【0024】本発明によるインクジェット吐出部群は上
述した記録装置または記録方法に適用されるインクジェ
ット吐出機構であって、特定色インクを吐出させるため
の少なくとも1つ以上のインク吐出部と、そのほかの色
のインクを吐出するための少なくとも1つ以上のインク
吐出部とを備え、インク中の成分を不溶化または凝集さ
せる成分を含む処理液を吐出するための処理液吐出部を
上記インク吐出部のいずれか複数の間に有することを特
徴とする。
【0025】ここで、前記処理液を吐出する吐出部が、
複数個の特定色インク吐出部群の間に位置するとよい。
【0026】
【作用】本発明のインクジェット記録装置は、インク中
の成分を不溶化または凝集させる成分を含む処理液を吐
出する記録ヘッドを有する。インクは記録媒体に達した
瞬間に処理液と混ざり、不溶化または凝集するので、紙
の繊維に沿って広がらず、フェザリングを防止できる。
さらに処理液により不溶化、または凝集した色剤は、水
に溶けずに記録媒体上に定着するので、異なった色のイ
ンクと混じり合うこと無く、ブリードが防止できる。ま
た、耐水性などの画像堅牢性を向上することができる。
【0027】さらに本発明では複数の黒インク吐出用の
記録ヘッドを有することにより、黒を強調したい場合は
複数のヘッドを使用し、黒とそのほかの色の境界部分な
ど記録媒体上のインクの量を少なくしたいときは単一の
ヘッドを使用するという様に簡単に記録媒体上のインク
の量を変えることができる。
【0028】また、本発明では前記処理液の吐出量を変
えることができる。
【0029】さらに本発明では、画像データより各色の
境界を検出し、新たに画像データを作成する手段を有す
る。
【0030】さらに本発明では黒の境界部分では処理液
を大量に吐出させ、境界部分以外では小量の吐出にする
ことにより、処理液の消費量を低減させながら効果的に
ブリードを防止することができる。
【0031】さらに本発明では印字モードにより、使用
する黒記録ヘッドを選択する。
【0032】かかる構成によって、黒とその他の色の境
界では黒は一つのヘッドのみを使用して記録媒体上のイ
ンクの量を減らしてブリードを防止し、境界以外では複
数の黒ヘッドを使うことにより濃度の高い画像を得るこ
とが出来る。さらに異なった色の境界部およびその周辺
に多量の処理液を付着させることにより、より良好にブ
リードを防止することが出来る。また、両方向印字時に
もブリードが防止できるので、印字の高速化がはかれ
る。
【0033】処理液を使用しない場合でも、黒の境界部
分では単一のヘッドを使用し、境界部分以外では複数の
黒記録ヘッドを使用することにより、ブリード防止と黒
の濃度向上が両立できる。
【0034】
【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を説
明する。
【0035】(実施例1)図1は、本発明を適用可能な
インクジェット記録装置の斜視図を示す。記録装置10
0の給紙位置に挿入された記録媒体106は、送りロー
ラ109によって記録ヘッドユニット103の記録可能
領域へ搬送される。記録可能領域における記録媒体の下
部には、プラテン108が設けられる。キャップ101
は、ガイド軸104とガイド軸105の2つのガイド軸
によって定められた方向に移動可能な構成となってお
り、記録領域を往復走査する。キャリッジ101には、
複数の色インクと処理液を吐出する記録ヘッド群と、そ
れぞれの記録ヘッドにインクや処理液を供給するインク
タンクを含む記録ヘッドユニット103が搭載されてい
る。この例のインクジェット記録装置に設けられる複数
の色のインクは、ブラック(Bk)、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色である。
【0036】キャリッジが移動可能な領域の左端には、
下部に回復系ユニット110があり、非記録時に記録ヘ
ッドの吐出口部をキャップしたりする。この左端を記録
ヘッドのホームポジションと呼ぶ。
【0037】107はスイッチ部と表示素子部であり、
スイッチ部は記録装置の電源のオン/オフや各種記録モ
ードの設定時等に使用され、スイッチ部は記録装置の状
態を表示する役割をする。
【0038】図2は、記録ヘッドユニット103の斜視
図である。この例は、ブラック(Bk)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色インク
と、処理液(S)のタンクが全て独立に交換可能な構成
の場合である。
【0039】キャリッジ101にはBk,C,M,Yと
処理液を吐出する記録ヘッド群102と、Bk用タンク
20K1,20K2、C用タンク20C、M用タンク2
0M、Y用タンク20Y、及び、処理液のタンク21が
搭載される。各タンクは記録ヘッドとの接続部を介して
記録ヘッド群と接続し、吐出口にインクや処理液を供給
する。
【0040】この例以外でも、例えば、処理液と二つの
Bkのタンクが一体構造であっても良く、また、CとM
とYのタンクが一体構造であっても良い。
【0041】図3は記録ヘッド群の前面(被記録材に対
向する面)の拡大図を示したものである。記録ヘッド群
は黒インク(Bk1,Bk2)を吐出させるヘッド30
K1と30K2、処理液(S)を吐出させるためのヘッ
ド31、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエ
ロー(Y)のインクを吐出させるためのヘッド30C,
30M,30Yとから構成されており、各ヘッドはフレ
ームに保持されている。処理液を吐出させるためのヘッ
ドは記録ヘッドの主走査方向に対し二つの黒記録ヘッド
30K1と30K2の間に配置されている。記録ヘッド
30K1,30K2,30C,30M,30Yは同一の
ものを使用し、吐出量は変えられなくても良い。処理液
のヘッド31は吐出量が大と小の二段階に変えることが
できる。
【0042】各ヘッドはそれぞれ160個のノズルから
構成される。Bk,C,M,Yのノズルからは単位画素
当たり約40ngのインクが吐出される。処理液のヘッ
ドは各ノズル内に二つの発熱抵抗素子を有し、その組み
合わせにより吐出量が変えられる。処理液の記録ヘッド
の吐出量は、小発熱体を使用したときには単位画素当た
り15ng、大発熱体を使用したときには25ngであ
る。
【0043】図4は、本発明を適用可能なインクジェッ
ト記録装置のブロック図である。ホストコンピュータ4
00から、記録すべき文字や画像のデータ(以下画像デ
ータという)が記録装置の受信バッファー401に入力
される。また、正しくデータが転送されているか否かを
確認するデータ、記録装置の動作状態を知らせるデータ
等が記録装置からホストコンピュータに帰される。受信
バッファー401のデータはCPUを有する制御部40
2の管理のもとで、メモリ部403に転送されRAM
(ランダムアクセスメモリ)に一次的に記憶される。メ
カコントロール部404は、制御部402からの指令に
よりキャリッジモータ、ラインフィードモータ等のメカ
部405を駆動する。センサ/SWコントロール部40
6は、各種センサおよびSW(スイッチ)からなるセン
サ/SW部407からの信号を制御部402に送る。表
示素子コントロール部408は、制御部402からの指
令により表示パネル群のLEDや液晶表示素子等からな
る表示素子部409を制御する。記録ヘッドコントロー
ル部410は制御部402からの指令により記録ヘッド
411を制御する。また、記録ヘッド411の状態を示
す温度情報等をセンスし制御部402に伝える。画像処
理部402Aは受信バッファー401に入力された画像
データの処理を行い、各色間の境界および黒色のエッジ
を検知し、また記録のためのデータを生成する。
【0044】以下にこのヘッドユニットを用いての印字
方法について述べる。本実施例および以下の実施例で
は、黒とイエローおよびマゼンタの3色の境界を例とし
て説明する。
【0045】図5に印字の一例を示す。図5(a)は境
界部の模式図で、左側が黒、右側がイエローとマゼンタ
の画像で、三色の境界部を拡大してある。図5(b)に
示すように、黒部分は濃度を上げるため、二つのヘッド
で単位画素当たりに合計80ngのインクを印字してい
る。しかし、境界部分では黒とそれ以外の色の混じり合
いを防ぐために、記録インクは少なくする必要がある。
そのため、境界部分では一つの黒記録ヘッドのみを使
い、単位画素当たりに40ngのインクを印字する。黒
のエッジ部も図5(c)に示すように、一つの黒記録ヘ
ッドのみを使用する。
【0046】処理液は、記録物に耐水性を持たせるため
に、画像全体に付与する。さらに、黒とそれ以外の色間
の境界部分では、ブリードを防止するために、効果的に
色剤を不溶化または凝集させて定着させる必要がある。
処理液を吐出させるためのヘッドは吐出量が変えられる
ので、図5(d)に示すように、黒とその他の色間の境
界部分は大吐出量(25ng)、それ以外は小吐出量
(15ng)で記録する。黒の境界部分にだけ重点的に
処理液を付与することにより、全体の処理液の消費量を
押さえ、かつ、効果的に黒とその他の色間のブリードを
防ぐことが出来る。
【0047】さらに、図5(e)に示すように、他の色
が隣接していない黒のエッジにも処理液を大吐出量で付
与する。黒インクによる記録画像よりも外側に処理液が
付与されるため、フェザリングが防止できる。
【0048】エッジ部分では黒記録にはBk1ヘッド3
0K1のみを使用する。これは往復記録時にも効果的に
ブリードを防ぐためである。往時には黒→処理液→カラ
ー(C、またはM、またはYまたはその二次色)の順に
記録され、復時にはカラー(C、またはM、またはYま
たはその二次色)→処理液→黒の順に記録される。Bk
2ヘッド30K2を使うと、往時には処理液→黒→カラ
ーの順で記録されるので、色は混じり合わないが、復時
にはカラー→黒→処理液の順になってしまい、カラーと
黒で混じりあった後に処理液を付与することになり、効
果がなくなる。
【0049】ここで、図5では「エッジ部分」とは黒の
エッジとその外側1ドットずつとした。これはインクの
種類、記録媒体などに応じて増やしても良い。少なくと
も処理液は黒の部分とその外側に1ドットずつ以上は必
要である。また、境界部分以外では処理液は適度に間引
いても良い。
【0050】図6に記録のためのデータ処理の流れ図を
示す。まず、記録装置の受信バッファに画像データを読
み込む(S11)。次に、画像データをBk,C,M,
Yの各色用のデータDBk,DC,DM,DYに展開す
る(S12)。次に黒が他の色と隣接しているかを判定
する(S13)。
【0051】次にS14において、処理液Sのデータを
Bk,C,M,Yのデータから作成する。まず、DB
k,DC,DM,DYの論理ORを取り、処理液データ
DS1を作成する。次にDBkのエッジを検出し、その
内側と外側の部分を処理液データDS2とする。DS1
からDS2を引いたデータをDS3とする。DS2デー
タを大発熱体を使うことにより25ngの吐出量で、D
S3データを小発熱体を使うことにより15ngの吐出
量で記録するためのデータとする。エッジデータは公知
のエッジ検出アルゴリズムにより得られる。
【0052】Bkヘッドは領域により、Bk1,Bk2
を使い分ける。S15において、DBkデータからエッ
ジデータを除いた領域データをBk2のヘッド30K2
で記録するデータDBk2とする。Bk1ヘッド30K
1は読み込んだDBkデータをそのまま記録データと
し、C,M,Yは読み込んだDC,DM,DYデータを
記録データとする(S16)。
【0053】これらのデータに基づいて、キャリッジの
移動により、Bk1,S,Bk2,C,M,Yの各ヘッ
ド30K1,31,30K2,30C,30M,30Y
からインクを記録媒体上に吐出させて記録する(S1
7)。
【0054】ここで、使用したインクと処理液の処方は
以下の様である。
【0055】全てのインクが染料インクの場合 Yインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.ダイレクトイエロー142 2.0重量% 水 79.0重量% Mインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.アシッドレッド289 2.5重量% 水 78.5重量% Cインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 2.5重量% 水 78.5重量% Bkインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料フードブラック2 3.0重量% 水 78.0重量% 処理液 ポリアリルアミン塩酸塩 5.0重量% 塩化ベンザルコニウム 1.0重量% ジエチレングリコール 10.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 0.5重量% 水 83.5重量% なお、本発明を実施するにあたって、使用するインクは
特に染料インクに限るものではなく、顔料を分散させた
顔料インクを用いることもできるし、使用する処理液は
その顔料を凝集させるものを用いることができる。前記
した処理液と混合して凝集を引き起こす顔料インクの一
例として以下のものを挙げることができる。すなわち、
下記に述べるようにして、それぞれ顔料とアニオン性化
合物とを含むイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの
各色インク、Y2,M2,C2およびK2を得ることが
できる。
【0056】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、1mm径の
ガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつつ3時
間分散処理を行った。分散後の粘度は9cps、pHは
10.0であった。この分散液を遠心分離機にかけ粗大
粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカーボンブラ
ック分散体を作製した。
【0057】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック Mogul L (キャブラック製) 24部 ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に拡散して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクK2を得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0058】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。
【0059】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (ノバパームイエロー PH−G、ヘキスト製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に拡散して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクY2を
得た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0060】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。
【0061】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (ファストゲンブル−FGF、大日本インキ化学) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に攪拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクC2を得
た。最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0062】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0063】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122(大日本インキ化学) 24部 ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に拡散して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクM2
を得た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0064】以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)
とインクとの混合において、本発明では、上述した処理
液とインクが被プリント材上あるいは被プリント材に浸
透した位置で混合する結果、反応の第1段階として処理
液中に含まれているカチオン性物質の内、低分子量の成
分またはカチオン性オリゴマーとインクに使用している
アニオン性基を有する水溶性染料または顔料インクに使
用しているアニオン性化合物とがイオン的相互作用によ
り会合を起こし、瞬間的に溶液相から分離を起こす。こ
の結果顔料インクにおいては分散破壊が起こり、顔料の
凝集体ができる。
【0065】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体または顔料の凝集体が処理液中に含まれる高
分子成分により吸着されるために、会合で生じた染料の
凝集体または顔料の凝集体のサイズがさらに大きくな
り、被プリント材の繊維間の隙間に入り込みにくくな
り、その結果として固液分離した液体部分のみが記録紙
中にしみこむことにより、プリント品位と定着性との両
立が達成される。同時に上述したようなメカニズムによ
り生成したカチオン物質の低分子成分またはカチオン性
オリゴマーとアニオン性染料とカチオン性物質とで形成
される凝集体または顔料の凝集体は粘性が大きくなり、
液媒体の動きとともに移動することがないので、フルカ
ラーの画像形成時のように隣接したインクドットが異色
のインクで形成されていたとしても互いに混じり合うよ
うなことはなく、ブリーデイングも起こらない。また、
上記凝集体は本質的に水不溶性であり形成された画像の
耐水性は完全なものとなる。また、ポリマーの遮蔽効果
により形成された画像の耐光堅牢性も向上するという効
果も有する。
【0066】本実施例では黒記録用に二個の黒記録ヘッ
ドを有した。さらに黒記録ヘッドを3個、4個と増やし
ても良い。その場合も黒の境界部分では単一の黒記録ヘ
ッドを用いてブリードを防止し、境界部分以外では複数
の黒記録ヘッドを用いて濃度を上げることができる。
【0067】(実施例2)第1の実施例では黒のエッジ
部分全部を単一の黒記録ヘッドを用いた印字とした。本
実施例では黒とその他の色の境界のみ単一のヘッドで記
録し、他の色と接していない黒のエッジ部分は複数のヘ
ッドで印字することにより、黒のエッジ部の濃度を下げ
ずに、黒と他の色との間のブリードを少なくする。
【0068】図7に本実施例に関わる、記録のためのデ
ータ処理の流れ図を示す。Bk1,Y,M,Cの記録デ
ータ、及び処理液の記録データは実施例1と同様に生成
する(S21〜S24)。Bk2の記録データは黒のデ
ータから他の色と接している境界部分だけ除いたデータ
とする(S25)。このデータの作成は、公知の黒エッ
ジ検出アルゴリズムで得られる黒エッジ部データとY,
M,Cデータの論理和データとの論理積データを、もと
もとの黒記録データから除くことにより得られる。以後
の処理は実施例1と同様である。
【0069】図8に本実施例での記録の一例を示す。図
8(a)は境界部の模式図である。本実施例では、図8
(b)に示すように、黒とその他の色の境界のみBk1
ヘッドを使って記録し、それ以外の領域は、図8(c)
に示すように、エッジ部を含めてBk1とBk2の2ヘ
ッドを使用する。
【0070】処理液はこの例では黒のエッジ部分とその
外周に付与するが、黒とその他の色の境界部分のみでも
良い。黒とその他の色の境界部分のみに付与すると、ブ
リードが防止でき、処理液の使用量の低減が図れる。
【0071】(実施例3)図9は本発明の第3の実施例
に関わる、記録のためのデータ処理の流れ図である。実
施例1と同様に、まず記録装置の受信バッファに画像デ
ータを読み込み(S31)、Bk,C,M,Yの各色デ
ータDBk,DC,DM,DYに展開する(S32)。
次に各処理の境界を判定する(S33)。
【0072】次にS34において、処理液Sのデータを
Bk,C,M,Yのデータから作成する。まず、DB
k,DC,DM,DYの論理ORを取り、処理液データ
DS1を作成する。次にDBk,DC,DM,DYの各
データのエッジを検出し、その論理ORを処理液データ
DS2とする。DS1からDS2を引いたデータをDS
3とする。DS2データを大発熱体を使うことにより2
5ngの吐出量で、DS3データを小発熱体を使うこと
により15ngの吐出量で記録するためのデータとす
る。
【0073】Bk1,Bk2,C,M,Yの為のデータ
は第1の実施例と同様に作成する(S35,S36)。
【0074】これらのデータに基づいて、キャリッジの
移動により、Bk1,S,Bk2,C,M,Yの各ヘッ
ドからインクを記録媒体上に吐出させて記録する(S3
7)。
【0075】図10に本実施例での印字の一例を示す。
図10(a)は3色の境界部の模式図である。図10
(b)に示すように、黒はイエロー,マゼンタとの境界
部では単一の記録ヘッドを使うことにより吐出量が少な
く、それ以外では二つのヘッドを使って濃度を上げてい
る。処理液は図10(c)に示すように、各色の境界部
分では大吐出量で記録し、それ以外では小吐出量で記録
している。
【0076】第1の実施例では黒色のエッジ部分にたく
さんの処理液を付与した。第3の実施例では黒以外の色
同士間にも重点的に処理液を付与する。これにより、黒
以外の色同士のブリードも防止し、より品位の高い画像
が得られる。
【0077】ここで黒色はエッジ部分だけ単一のヘッド
を使用したが、黒とその他の色の境界のみ単一の記録ヘ
ッドを使用しても良い。
【0078】(実施例4)図11は単色のプリンタにお
ける記録ヘッドユニット103の斜視図であり、図12
は記録ヘッドの前面の拡大図を示したものである。記録
ヘッド群111は二つの黒記録用ヘッド92K1,92
K2(Bk1,Bk2)と、処理液を吐出させるための
ヘッド93が一体になって構成されている。キャリッジ
101には黒インクと処理液を吐出する記録ヘッド群1
11と、Bk用タンク90K1,90K2と、処理液用
タンク91が搭載される。
【0079】黒記録には処理液よりも下流側、すなわち
処理液よりも遅い時刻に記録する側の黒記録ヘッドを用
いる。往記録にはBk2ヘッド92K2、復記録にはB
k1ヘッド92K1を使用する。これにより、往復記録
時でも常に黒インクは記録媒体上で処理液の記録後に印
字される。
【0080】処理液印字データは黒画像データの境界検
出処理によりリアルタイムに生成される。処理液は、黒
記録画像のエッジ及びその外周部は大吐出量で印字し、
それ以外の黒部には小吐出量で印字する。小吐出量で印
字する部分の処理液データは適度に間引いても良い。
【0081】これにより、フェザリングが防止でき、さ
らに往復記録により高速化が達成できる。
【0082】(実施例5)以上の実施例では処理液を使
う印字方法であったが、処理液を使わないモードも備え
ても良い。この場合も黒とそれ以外の色とのブリードを
防止するために黒の境界処理を行う。
【0083】まず、黒とその他の色との境界を検知す
る。黒の境界では黒記録にはBk1ヘッドのみ使用して
境界部のインクの量を減らす。Bk1ヘッドを使用する
ことにより、黒を印字してからそれ以外の色を印字する
までの時間、または黒以外の色を印字してから黒を印字
するまでの時間を長くとることができ、先に印字された
色のインクが記録媒体に浸透してから次の色を印字する
ことができる。
【0084】さらに、黒とそれ以外の色の境界部分以外
ではBk1とBk2の二つのヘッドを使用して黒の濃度
を高くする。
【0085】黒のヘッドの数は2個に限定されるもので
はなく、3個、4個と増やしても良い。その場合でも、
境界部分は黒以外のインクを吐出させるヘッド群から最
も離れた黒記録ヘッドを使用し、黒のエッジ部分以外で
は複数の黒記録ヘッドを使用することにより、同様の効
果が得られる。
【0086】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0087】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0088】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0089】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0090】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0091】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0092】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0093】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時に
インクが液状をなすものであればよい。加えて、積極的
に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状
態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで防
止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱
エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達す
る時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギによって初めて液化する性質のインクを使用する場
合も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0094】さらに加えて、本発明の液体噴射記録ヘッ
ドを使用する記録機構を備えた記録装置の形態として
は、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末とし
て用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、
さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を
採るもの等であってもよい。
【0095】図13は本発明の記録装置をワードプロセ
ッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装置、複
写装置としての機能を有する情報処理装置に適用した場
合の概略構成を示すブロック図である。
【0096】図中、1801は装置全体の制御を行なう
制御部で、マイクロプロセッサ等のCPUや各種I/O
ポートを備え、各部に制御信号やデータ信号等を出力し
たり、各部よりの制御信号やデータ信号を入力して制御
を行なっている。1802はディスプレイ部で、この表
示画面には各種メニューや文書情報およびイメージリー
ダ1807で読み取ったイメージデータ等が表示され
る。1803はディスプレイ部1802上に設けられた
透明な感圧式のタッチパネルで、指等によりその表面を
押圧することにより、ディスプレイ部1802上での項
目入力や座標位置入力等を行なうことができる。
【0097】1804はFM(Frequency M
odulation)音源部で、音楽エディタ等で作成
された音楽情報をメモリ部1810や外部記憶装置18
12にデジタルデータとして記憶しておき、それらメモ
リ等から読み出してFM変調を行なうものである。FM
音源部1804からの電気信号はスピーカ部1805に
より可聴音に変換される。プリンタ部1806はワード
プロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置の出力端末として、本発明記録装置が適用
されたものである。
【0098】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路途中に設
けられており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原
稿の読取りを行なう。1808はイメージリーダ部18
07で読取った原稿データのファクシミリ送信や、送ら
れてきたファクシミリ信号を受信して復号するファクシ
ミリ(FAX)の送受信部であり、外部とのインターフ
ェース機能を有する。1809は通常の電話機能や留守
番電話機能等の各種電話機能を有する電話部である。
【0099】1810はシステムプログラムやマネージ
ャプログラムおよびその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォントおよび辞書等を記憶するROMや、
外部記憶装置1812からロードされたアプリケーショ
ンプログラムや文書情報さらにはビデオRAM等を含む
メモリ部である。
【0100】1811は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。
【0101】フロッピィディスクやハードディスク等を
記憶媒体とする外部記憶装置で、この外部記憶装置18
12には文書情報や音楽或は音声情報、ユーザのアプリ
ケーションプログラム等が格納される。
【0102】図14は図13に示す情報処理装置の模式
的外観図である。
【0103】図中、1901は液晶等を利用したフラッ
トパネルディスプレイで、各種メニューや図形情報およ
び文書情報等を表示する。このディスプレイ1901上
にはタッチパネル1803の表面を指等で押圧すること
により座標入力や項目指定入力を行なうことができる。
1902は装置が電話器として機能するときに使用され
るハンドセットである。キーボード1903は本体と脱
着可能にコードを介して接続されており、各種文書情報
や各種データ入力を行なうことができる。また、このキ
ーボード1903には各種機能キー1904等が設けら
れている。1905は外部記憶装置212へのフロッピ
ーディスクの挿入口である。
【0104】1906はイメージリーダ部1807で読
取られる原稿を戴置する用紙戴置部で、読取られた原稿
は装置後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907より記録さ
れる。
【0105】なお、上記でディスプレイ部1802はC
RTでもよいが、強誘電性液晶を利用した液晶ディスプ
レイ等のフラットパネルが望ましい。小型、薄型化に加
え軽量化が図れるからである。
【0106】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
部211から入力された各種情報が制御部1801によ
り所定のプログラムに従って処理され、プリンタ部18
06に画像として出力される。
【0107】ファクシミリ装置の受信機として機能する
場合、通信回線を介してFAX送受信部1808から入
力したファクシミリ情報が制御部1801により所定の
プログラムに従って受信処理され、プリンタ部1806
に受信画像として出力される。
【0108】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1807によって原稿を読取り、読取られ
た原稿データが制御部1801を介してプリンタ部18
06に複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ部1
807によって読取られた原稿データは、制御部180
1により所定のプログラムに従って送信処理された後、
FAX送受信部1808を介して通信回線に送信され
る。
【0109】なお、上述した情報処理装置は図15に示
すようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体
型としてもよく、この場合は、よりポータブル性を高め
ることが可能となる。同図において、図14と同一機能
を有する部分には、対応する符号を付す。
【0110】以上説明した多機能型情報処理装置に本発
明の記録装置を適用することによって、高品位の記録画
像を高速かつ低騒音で得ることができるため、上記情報
処理装置の機能をさらに向上させることが可能となる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、異
なった色間のブリード現象による画像の劣化を防ぎ、黒
の濃度を上げる事によって画像品位の向上を図れる。ま
た、色の境界に処理液を多く付与することによってフェ
ザリングも防止できる。さらに、処理液を記録インクに
先立って記録媒体上に付着させる事により、耐水性など
堅牢性を向上させる事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能な記録装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に関わる記録ヘッドユニット
の斜視図である。
【図3】実施例1に関わる記録ヘッドの前面の拡大図で
ある。
【図4】本発明に適用可能な記録装置のブロック図であ
る。
【図5】実施例1におけるインク、処理液の吐出量の一
例を示す説明図である。
【図6】実施例1における記録のためのデータ処理の流
れ図である。
【図7】実施例2における記録のためのデータ処理の流
れ図である。
【図8】実施例2におけるインクの吐出量の一例を示す
説明図である。
【図9】実施例3における記録のためのデータ処理の流
れ図である。
【図10】実施例3の印字の一例を示す説明図である。
【図11】実施例4に関わる記録ヘッドユニットの斜視
図である。
【図12】実施例4に関わる記録ヘッドの前面の拡大図
である。
【図13】本発明の記録装置を情報処理装置に適用した
場合の概略構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示した情報処理装置の模式的外観図
である。
【図15】図13に示した情報処理装置の模式的外観図
である。
【符号の説明】
100 記録装置 101 キャリッジ 103 記録ヘッドユニット 20K1,20K2 黒インク用タンク 20C シアンインク用タンク 20M マゼンタインク用タンク 20Y イエローインク用タンク 21 処理液用タンク 30K1,30K2 黒インク吐出ヘッド 30C シアンインク吐出ヘッド 30M マゼンタインク吐出ヘッド 30Y イエローインク吐出ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 加藤 真夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 真一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録データに基づいて画像形成用の記録
    インクを吐出することによって、被記録媒体に画像を形
    成するインクジェット記録装置において、 一画素に与える特定色のインクの量を可変して付与可能
    なインク吐出部と、 インク中の成分を不溶化または凝集させる成分を含む処
    理液を吐出させるための処理液吐出部と、 画像境界部に対して前記処理液を相対的に多く付与し、
    少なくともその周辺部分には前記処理液を相対的に少な
    く付与する制御手段とを有することを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記画像境界部に対し
    て上記インクの付与量を限定する手段を有することを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 画像境界部では特定色インク記録用には
    吐出部群のうち、特定色以外の色との印字時間差が最も
    長く発生する位置にある特定色インク吐出部を使用する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  4. 【請求項4】 特定色のみの画像の記録時には、処理液
    吐出部より主走査方向下流側の特定色インク吐出部を用
    いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は上記画像境界部の領域を
    選択できることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記処理液は低分子成分と高分子成分の
    カチオン性物質を含み、前記インクはアニオン性染料を
    含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記処理液は低分子成分と高分子成分の
    カチオン性物質を含み、前記インクはアニオン性の染料
    が含有されているかまたは少なくともアニオン性化合物
    と顔料とが含有されていることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 一画素に与える特定色のインクの量を可
    変して付与可能なインク吐出部と、インク中の成分を不
    溶化または凝集させる成分を含む処理液を吐出させるた
    めの処理液吐出部とを用いて、記録データに基づいて画
    像形成用の記録インクを吐出することによって、被記録
    媒体に画像を形成するインクジェット記録装置におい
    て、 画像境界部に対して前記処理液を相対的に多く付与し、
    少なくともその周辺部分には前記処理液を相対的に少な
    く付与するモードと、 画像境界部では特定色のインクを相対的に少なく付与
    し、少なくともその周辺部分では相対的に多くするモー
    ドとを画像境界部に応じて切り替える手段を有すること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 一画素に与える特定色のインクの量を可
    変して付与可能なインク吐出部と、インク中の成分を不
    溶化または凝集させる成分を含む処理液を吐出させるた
    めの処理液吐出部とを有するインクジェット記録方法に
    おいて、 画像境界部に対して前記処理液を相対的に多く付与し、
    少なくともその周辺部分には前記処理液を相対的に少な
    く付与することを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】 上記制御手段は、上記画像境界部に対
    して上記インクの付与量を限定する手段を有することを
    特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録方法。
  11. 【請求項11】 画像境界部では特定色インク記録用に
    は吐出部群のうち、特定色以外の色との印字時間差が最
    も長く発生する位置にある特定色インク吐出部を使用す
    ることを特徴とする請求項9または10に記載のインク
    ジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 特定色のみの画像の記録時には、処理
    液吐出部より主走査方向下流側の特定色インク吐出部を
    用いることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか
    に記載のインクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 上記制御手段は上記画像境界部の領域
    を選択できることを特徴とする請求項9ないし12のい
    ずれかに記載のインクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】 一画素に与える特定色のインクの量を
    可変して付与可能なインク吐出部と、インク中の成分を
    不溶化または凝集させる成分を含む処理液を吐出できる
    ための処理液吐出部とを用いて、記録データに基づいて
    画像形成用の記録インクを吐出することによって、被記
    録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法におい
    て、 画像境界部に対して前記処理液を相対的に多く付与し、
    少なくともその周辺部分には前記処理液を相対的に少な
    く付与するモードと、 画像境界部では特定色のインクを相対的に少なく付与
    し、少なくともその周辺部分では相対的に多くするモー
    ドとを画像境界部に応じて切り替える手段を有すること
    を特徴とする請求項9ないし13のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の記録装置または請求
    項9に記載の記録方法に適用されるインクジェット吐出
    機構であって、 特定色インクを吐出させるための少なくとも1つ以上の
    インク吐出部と、そのほかの色のインクを吐出するため
    の少なくとも1つ以上のインク吐出部とを備え、インク
    中の成分を不溶化または凝集させる成分を含む処理液を
    吐出するための処理液吐出部を上記インク吐出部のいず
    れか複数の間に有することを特徴とするインクジェット
    吐出部群。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の記録装置または請求
    項9に記載の記録方法に適用されるインクジェット吐出
    機構であって、前記処理液を吐出する吐出部が、複数個
    の特定色インク吐出部群の間に位置することを特徴とす
    る請求項15に記載のインクジェット吐出部群。
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