JPH08220027A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents
蛍光x線分析装置Info
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- JPH08220027A JPH08220027A JP7023204A JP2320495A JPH08220027A JP H08220027 A JPH08220027 A JP H08220027A JP 7023204 A JP7023204 A JP 7023204A JP 2320495 A JP2320495 A JP 2320495A JP H08220027 A JPH08220027 A JP H08220027A
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- rays
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 X線単色化によるX線強度低下を可及的に抑
制して、励起X線強度および測定精度の向上が可能な蛍
光X線分析装置を提供する。 【構成】 蛍光X線分析装置1は、X線発生器10と、
X線発生器10から発生するX線を単色化する分光結晶
13と、X線束4が試料2に入射して、試料2から発生
する蛍光X線5を検出するX線検出器20と、前置増幅
器21、比例増幅器22、波高分析器23およびデータ
処理器24などで構成される。分光結晶13の結晶面は
曲面状に湾曲しており、分光結晶13、X線発生器10
のX線焦点Aおよび試料2の照射位置Bは、半径Rのロ
ーランド円RCの円周上にそれぞれ配置される。
制して、励起X線強度および測定精度の向上が可能な蛍
光X線分析装置を提供する。 【構成】 蛍光X線分析装置1は、X線発生器10と、
X線発生器10から発生するX線を単色化する分光結晶
13と、X線束4が試料2に入射して、試料2から発生
する蛍光X線5を検出するX線検出器20と、前置増幅
器21、比例増幅器22、波高分析器23およびデータ
処理器24などで構成される。分光結晶13の結晶面は
曲面状に湾曲しており、分光結晶13、X線発生器10
のX線焦点Aおよび試料2の照射位置Bは、半径Rのロ
ーランド円RCの円周上にそれぞれ配置される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンウエハ等の試
料に励起X線を照射して、試料から発生する蛍光X線
を、たとえばエネルギー分散方式(EDX:Energy Dis
persive X-rayspectrometer)で分析するための蛍光X
線分析装置に関する。
料に励起X線を照射して、試料から発生する蛍光X線
を、たとえばエネルギー分散方式(EDX:Energy Dis
persive X-rayspectrometer)で分析するための蛍光X
線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば光学的に平滑な平面を有
するシリコンウエハなどの試料に、低い入射角度でX線
を照射することによって、試料の表面近傍に存在する元
素からの蛍光X線を検出する全反射蛍光X線分析装置
(Total Reflection X−rayFluorescence)が知られて
おり、励起X線を試料表面上で全反射させることによっ
て、試料の表面近傍のみの情報を高S/N比で得ること
ができる。
するシリコンウエハなどの試料に、低い入射角度でX線
を照射することによって、試料の表面近傍に存在する元
素からの蛍光X線を検出する全反射蛍光X線分析装置
(Total Reflection X−rayFluorescence)が知られて
おり、励起X線を試料表面上で全反射させることによっ
て、試料の表面近傍のみの情報を高S/N比で得ること
ができる。
【0003】X線発生源が放射するX線スペトクルは、
対陰極物質、印加電圧、印加電流などに依存し、一般に
は、熱電子の制動放射による連続したスペトクル分布を
示す連続X線(白色X線)と、対陰極物質に固有な急峻
なピークを示す特性X線とが重畳したものである。
対陰極物質、印加電圧、印加電流などに依存し、一般に
は、熱電子の制動放射による連続したスペトクル分布を
示す連続X線(白色X線)と、対陰極物質に固有な急峻
なピークを示す特性X線とが重畳したものである。
【0004】そこで、X線発生源の対陰極から発生する
特性X線を、分光結晶とスリットなどから成る分光手段
によって単一の特性X線を分離してから、試料に照射す
るモノクロ全反射蛍光X線分析装置(特願平1−272
124号)が提案されており、励起X線の単色化によっ
てバックグランドノイズが低減されて、微量元素の検出
限界が向上するため、特に、IC用の半導体ウエハ上の
微量元素汚染検出の分野で急速に普及している。
特性X線を、分光結晶とスリットなどから成る分光手段
によって単一の特性X線を分離してから、試料に照射す
るモノクロ全反射蛍光X線分析装置(特願平1−272
124号)が提案されており、励起X線の単色化によっ
てバックグランドノイズが低減されて、微量元素の検出
限界が向上するため、特に、IC用の半導体ウエハ上の
微量元素汚染検出の分野で急速に普及している。
【0005】他に、励起X線の波長域が異なる一対のX
線源および分光結晶を複数設けて、単色X線の励起波長
を順次切替えることによって、分析対象元素の多様化を
図った蛍光X線分析装置が開示されている(特開平6−
174664号(特願平4−350602号))。
線源および分光結晶を複数設けて、単色X線の励起波長
を順次切替えることによって、分析対象元素の多様化を
図った蛍光X線分析装置が開示されている(特開平6−
174664号(特願平4−350602号))。
【0006】たとえばシリコンウエハ上の汚染物質のう
ち、特に、Fe、Ni、Cu、Zn、Al、Naなどの
元素が重要な分析対象であり、これらの元素に対する検
出感度を最大に設定するために、W(タングステン)な
どから成る対陰極を備えたX線発生源を用いて、Wの特
性X線のうち、Lβ1線(9.671keV)が励起X
線として使用されている。その理由として、(a)寿命
やX線放射特性などの見地から、対陰極用の材料として
Wが一般に広く用いられており、しかも大電力を印加す
ることが可能である、(b)W−Lβ1線は、ZnのK
吸収端(9.660keV)より高く、しかもWと同様
に高寿命な対陰極材料、たとえばMo、Ag、Rhの主
要な特性X線のうち最も低いエネルギーを有するため、
分析対象元素を励起する励起効率が優れている、等が挙
げられる。
ち、特に、Fe、Ni、Cu、Zn、Al、Naなどの
元素が重要な分析対象であり、これらの元素に対する検
出感度を最大に設定するために、W(タングステン)な
どから成る対陰極を備えたX線発生源を用いて、Wの特
性X線のうち、Lβ1線(9.671keV)が励起X
線として使用されている。その理由として、(a)寿命
やX線放射特性などの見地から、対陰極用の材料として
Wが一般に広く用いられており、しかも大電力を印加す
ることが可能である、(b)W−Lβ1線は、ZnのK
吸収端(9.660keV)より高く、しかもWと同様
に高寿命な対陰極材料、たとえばMo、Ag、Rhの主
要な特性X線のうち最も低いエネルギーを有するため、
分析対象元素を励起する励起効率が優れている、等が挙
げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年の集積回路の高密
度化に伴い、シリコンウエハの表面汚染の管理が重要視
される傾向にあるため、微量元素の検出限界がより向上
し、しかも短時間で測定可能な分析手法が要求されてい
る。
度化に伴い、シリコンウエハの表面汚染の管理が重要視
される傾向にあるため、微量元素の検出限界がより向上
し、しかも短時間で測定可能な分析手法が要求されてい
る。
【0008】従来のモノクロ蛍光X線分析装置では、結
晶面が平坦な分光結晶を使用しているおり、X線発生源
からのX線が分光結晶によって回折すると、ブラッグ条
件に従って波長別に回折方向が分散する。そこで、スリ
ット等を用いて所定方向に回折した単色X線を取り出す
と、試料を照射するための励起X線の強度がかなり小さ
くなってしまい、所定のS/N比および波長分解能を確
保しようとすると測定時間が長くなってしまう。
晶面が平坦な分光結晶を使用しているおり、X線発生源
からのX線が分光結晶によって回折すると、ブラッグ条
件に従って波長別に回折方向が分散する。そこで、スリ
ット等を用いて所定方向に回折した単色X線を取り出す
と、試料を照射するための励起X線の強度がかなり小さ
くなってしまい、所定のS/N比および波長分解能を確
保しようとすると測定時間が長くなってしまう。
【0009】本発明の目的は、X線単色化によるX線強
度低下を可及的に抑制して、励起X線強度および測定精
度の向上が可能な蛍光X線分析装置を提供することであ
る。
度低下を可及的に抑制して、励起X線強度および測定精
度の向上が可能な蛍光X線分析装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、励起用のX線
を発生するX線発生手段と、前記X線発生手段が発生す
るX線を単色化するためのX線回折手段と、前記X線回
折手段で分離された単色X線を試料に照射して、試料か
ら発生する蛍光X線を検出するためのX線検出手段とを
備える蛍光X線分析装置において、前記X線回折手段
は、結晶面が曲面状に湾曲した分光結晶であって、該分
光結晶、X線発生手段のX線焦点および試料の照射位置
がローランド円上にそれぞれ配置されていることを特徴
とする蛍光X線分析装置である。また本発明は、励起用
のX線を発生するX線発生手段と、前記X線発生手段が
発生するX線を単色化するためのX線回折手段と、前記
X線回折手段で分離された単色X線を試料に照射して、
試料から発生する蛍光X線を検出するためのX線検出手
段とを備える蛍光X線分析装置において、前記X線回折
手段は、結晶面が楕円の一部を成す形状に湾曲した分光
結晶であって、X線発生手段のX線焦点および試料の照
射位置が当該楕円の焦点にそれぞれに配置されているこ
とを特徴とする蛍光X線分析装置である。また本発明
は、励起用のX線を発生するX線発生手段と、前記X線
発生手段が発生するX線を単色化するためのX線回折手
段と、前記X線回折手段で分離された単色X線を試料に
照射して、試料から発生する蛍光X線を検出するための
X線検出手段とを備える蛍光X線分析装置において、前
記X線回折手段は、結晶面が放物線の一部を成す形状に
湾曲した分光結晶であって、X線発生手段のX線焦点が
当該放物線の焦点に配置されていることを特徴とする蛍
光X線分析装置である。また本発明は、試料表面で全反
射するようにX線を照射し、試料表面から全反射方向以
外の方向に発生する蛍光X線を検出することを特徴とす
る。また本発明は、X線回折手段は、回折格子面に対す
るX線入射角度およびX線回折角度をθ、回折格子面の
面間隔をd、単色X線の波長をλとおいて、ブラッグ条
件2・d・sinθ=n・λ(但し、nは1以上の自然
数)を満足するとともに、X線の入射位置に応じてX線
入射角度θが変化しても、波長λが一定になるように回
折格子面間隔dが場所によって変化していることを特徴
とする。
を発生するX線発生手段と、前記X線発生手段が発生す
るX線を単色化するためのX線回折手段と、前記X線回
折手段で分離された単色X線を試料に照射して、試料か
ら発生する蛍光X線を検出するためのX線検出手段とを
備える蛍光X線分析装置において、前記X線回折手段
は、結晶面が曲面状に湾曲した分光結晶であって、該分
光結晶、X線発生手段のX線焦点および試料の照射位置
がローランド円上にそれぞれ配置されていることを特徴
とする蛍光X線分析装置である。また本発明は、励起用
のX線を発生するX線発生手段と、前記X線発生手段が
発生するX線を単色化するためのX線回折手段と、前記
X線回折手段で分離された単色X線を試料に照射して、
試料から発生する蛍光X線を検出するためのX線検出手
段とを備える蛍光X線分析装置において、前記X線回折
手段は、結晶面が楕円の一部を成す形状に湾曲した分光
結晶であって、X線発生手段のX線焦点および試料の照
射位置が当該楕円の焦点にそれぞれに配置されているこ
とを特徴とする蛍光X線分析装置である。また本発明
は、励起用のX線を発生するX線発生手段と、前記X線
発生手段が発生するX線を単色化するためのX線回折手
段と、前記X線回折手段で分離された単色X線を試料に
照射して、試料から発生する蛍光X線を検出するための
X線検出手段とを備える蛍光X線分析装置において、前
記X線回折手段は、結晶面が放物線の一部を成す形状に
湾曲した分光結晶であって、X線発生手段のX線焦点が
当該放物線の焦点に配置されていることを特徴とする蛍
光X線分析装置である。また本発明は、試料表面で全反
射するようにX線を照射し、試料表面から全反射方向以
外の方向に発生する蛍光X線を検出することを特徴とす
る。また本発明は、X線回折手段は、回折格子面に対す
るX線入射角度およびX線回折角度をθ、回折格子面の
面間隔をd、単色X線の波長をλとおいて、ブラッグ条
件2・d・sinθ=n・λ(但し、nは1以上の自然
数)を満足するとともに、X線の入射位置に応じてX線
入射角度θが変化しても、波長λが一定になるように回
折格子面間隔dが場所によって変化していることを特徴
とする。
【0011】
【作用】本発明に従えば、X線回折手段として、結晶面
が曲面状に湾曲した分光結晶を使用することによって、
特定波長のX線に着目すると、1点から発散したX線が
再び1点に収束する集中光学系を構成することができ
る。そこで、X線焦点から放射されるX線束が所定発散
角で拡がりを有する場合に、該分光結晶、X線発生手段
のX線焦点および試料の照射位置をローランド円上にそ
れぞれ配置することによって、分光結晶によって単色化
されたX線を試料上に効率良く収束させることができ
る。したがって、X線発生手段からのX線利用効率が向
上して、励起X線の強度を格段に増加させることができ
る。
が曲面状に湾曲した分光結晶を使用することによって、
特定波長のX線に着目すると、1点から発散したX線が
再び1点に収束する集中光学系を構成することができ
る。そこで、X線焦点から放射されるX線束が所定発散
角で拡がりを有する場合に、該分光結晶、X線発生手段
のX線焦点および試料の照射位置をローランド円上にそ
れぞれ配置することによって、分光結晶によって単色化
されたX線を試料上に効率良く収束させることができ
る。したがって、X線発生手段からのX線利用効率が向
上して、励起X線の強度を格段に増加させることができ
る。
【0012】また本発明に従えば、X線回折手段とし
て、結晶面が楕円の一部を成す形状に湾曲した分光結晶
を使用することによって、上述と同様に、特定波長のX
線に着目すると、1点から発散したX線が再び1点に収
束する集中光学系を構成することができる。そこで、X
線焦点から放射されるX線束が所定発散角で拡がりを有
する場合に、X線焦点および試料の照射位置を当該楕円
の焦点にそれぞれに配置することによって、分光結晶に
よって単色化されたX線を試料上に効率良く収束させる
ことができる。したがって、X線利用効率が向上して、
励起X線の強度を格段に増加させることができる。
て、結晶面が楕円の一部を成す形状に湾曲した分光結晶
を使用することによって、上述と同様に、特定波長のX
線に着目すると、1点から発散したX線が再び1点に収
束する集中光学系を構成することができる。そこで、X
線焦点から放射されるX線束が所定発散角で拡がりを有
する場合に、X線焦点および試料の照射位置を当該楕円
の焦点にそれぞれに配置することによって、分光結晶に
よって単色化されたX線を試料上に効率良く収束させる
ことができる。したがって、X線利用効率が向上して、
励起X線の強度を格段に増加させることができる。
【0013】また本発明に従えば、X線回折手段とし
て、結晶面が放物線の一部を成す形状に湾曲した分光結
晶を使用することによって、上述と同様に、特定波長の
X線に着目すると、1点から発散したX線が平行ビーム
に収束する集中光学系を構成することができる。そこ
で、X線焦点から放射されるX線束が所定発散角で拡が
りを有する場合に、X線焦点を当該放物線の焦点に配置
することによって、分光結晶によって単色化されたX線
を試料上に効率良く収束させることができる。したがっ
て、X線利用効率が向上して、励起X線の強度を格段に
増加させることができる。
て、結晶面が放物線の一部を成す形状に湾曲した分光結
晶を使用することによって、上述と同様に、特定波長の
X線に着目すると、1点から発散したX線が平行ビーム
に収束する集中光学系を構成することができる。そこ
で、X線焦点から放射されるX線束が所定発散角で拡が
りを有する場合に、X線焦点を当該放物線の焦点に配置
することによって、分光結晶によって単色化されたX線
を試料上に効率良く収束させることができる。したがっ
て、X線利用効率が向上して、励起X線の強度を格段に
増加させることができる。
【0014】また、試料表面で全反射するようにX線を
照射し、試料表面から全反射方向以外の方向に発生する
蛍光X線を検出することによって、試料の表面近傍だけ
を分析する全反射蛍光分析が可能になり、特に表面の汚
染元素の定性分析、定量分析が容易になる。
照射し、試料表面から全反射方向以外の方向に発生する
蛍光X線を検出することによって、試料の表面近傍だけ
を分析する全反射蛍光分析が可能になり、特に表面の汚
染元素の定性分析、定量分析が容易になる。
【0015】また、X線回折手段として分光結晶を使用
し、回折格子面に対するX線入射角度をθ、回折格子面
の面間隔をd、単色X線の波長をλとおいて、ブラッグ
条件2・d・sinθ=n・λ(但し、nは1以上の自
然数)を満足するとともに、X線の入射位置に応じてX
線入射角度θが変化しても、波長λが一定になるように
回折格子面の面間隔dが場所によって変化していること
によって、回折X線の単色性を劣化させることなくX線
収束が可能になる。
し、回折格子面に対するX線入射角度をθ、回折格子面
の面間隔をd、単色X線の波長をλとおいて、ブラッグ
条件2・d・sinθ=n・λ(但し、nは1以上の自
然数)を満足するとともに、X線の入射位置に応じてX
線入射角度θが変化しても、波長λが一定になるように
回折格子面の面間隔dが場所によって変化していること
によって、回折X線の単色性を劣化させることなくX線
収束が可能になる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示すブロック図
である。蛍光X線分析装置1は、W(タングステン)や
Mo(モリブデン)などで形成された回転対陰極11お
よび熱電子を放出するフィラメント12などから成るX
線発生器10と、X線発生器10から放射されるX線束
3からW−Mα特性X線等のX線束4を分離するための
分光結晶13およびコリメータ14、15と、単色化さ
れたX線束4がシリコンウエハ等の試料2に入射して、
その表面で全反射してスリット16を通過したX線の強
度を計測する、シンチレーションカウンタなどのX線カ
ウンタ17と、試料2から発生した蛍光X線5を検出す
るためのリチウムドリフト型Si検出器などのX線検出
器20などで構成される。
である。蛍光X線分析装置1は、W(タングステン)や
Mo(モリブデン)などで形成された回転対陰極11お
よび熱電子を放出するフィラメント12などから成るX
線発生器10と、X線発生器10から放射されるX線束
3からW−Mα特性X線等のX線束4を分離するための
分光結晶13およびコリメータ14、15と、単色化さ
れたX線束4がシリコンウエハ等の試料2に入射して、
その表面で全反射してスリット16を通過したX線の強
度を計測する、シンチレーションカウンタなどのX線カ
ウンタ17と、試料2から発生した蛍光X線5を検出す
るためのリチウムドリフト型Si検出器などのX線検出
器20などで構成される。
【0017】X線検出器20からの出力信号は前置増幅
器21に入力され、電荷パルスの時間積分値を波高に持
つ階段状の電圧パルスに変換する。前置増幅器21から
の出力信号は比例増幅器23に入力され、電圧パルスの
立上がり幅に比例した波高を有するパルスに波形整形す
る。比例増幅器23からの出力信号は波高分析器23に
入力され、各波高値の計数率を測定する。データ処理部
24は、波高分析器23で測定されたデータを処理して
磁気ディスクに格納したり、画面表示や印刷を行う。
器21に入力され、電荷パルスの時間積分値を波高に持
つ階段状の電圧パルスに変換する。前置増幅器21から
の出力信号は比例増幅器23に入力され、電圧パルスの
立上がり幅に比例した波高を有するパルスに波形整形す
る。比例増幅器23からの出力信号は波高分析器23に
入力され、各波高値の計数率を測定する。データ処理部
24は、波高分析器23で測定されたデータを処理して
磁気ディスクに格納したり、画面表示や印刷を行う。
【0018】テーブル駆動部25は、試料2の三次元位
置および姿勢を決める移動テーブルを駆動する。制御部
26は、データ処理部24からの指令に基づいてテーブ
ル駆動部25を制御する。
置および姿勢を決める移動テーブルを駆動する。制御部
26は、データ処理部24からの指令に基づいてテーブ
ル駆動部25を制御する。
【0019】分光結晶13として、LiF、黄玉石、S
i、NaCl、方解石、Ge、α−石英、黒鉛、InS
b、ペンタエリトリトールや基板にSi層とW層が交互
に複数堆積したSiW人工累積膜などが用いられ、X線
の入射方向と特定の回折格子面の配向を選択することに
よって、特定の波長を持つX線だけを一定方向に回折、
反射させる働きを有する。
i、NaCl、方解石、Ge、α−石英、黒鉛、InS
b、ペンタエリトリトールや基板にSi層とW層が交互
に複数堆積したSiW人工累積膜などが用いられ、X線
の入射方向と特定の回折格子面の配向を選択することに
よって、特定の波長を持つX線だけを一定方向に回折、
反射させる働きを有する。
【0020】分光結晶13の結晶面は所定の曲率半径で
曲面状に湾曲しており、凹面鏡を用いた光学系と同様
に、特定波長のX線に関して、1点から発散したX線が
再び1点に収束する集中光学系を構成している。分光結
晶13、X線発生器10のX線焦点Aおよび試料2の照
射位置Bは、半径Rのローランド円RCの円周上にそれ
ぞれ配置されており、X線焦点Aから所定発散角で放射
されたX線束3が分光結晶13によって回折し、試料2
の照射位置Bに効率良く収束される。
曲面状に湾曲しており、凹面鏡を用いた光学系と同様
に、特定波長のX線に関して、1点から発散したX線が
再び1点に収束する集中光学系を構成している。分光結
晶13、X線発生器10のX線焦点Aおよび試料2の照
射位置Bは、半径Rのローランド円RCの円周上にそれ
ぞれ配置されており、X線焦点Aから所定発散角で放射
されたX線束3が分光結晶13によって回折し、試料2
の照射位置Bに効率良く収束される。
【0021】図2は、図1における分光結晶13、X線
焦点Aおよび照射位置Bの配置を示す概略図であり、ヨ
ハンソン(Johansson) 型の配置とも称される。分光結晶
13は可撓性の薄い結晶を僅かに撓ませて、結晶面13
bの曲率半径を2Rに設定している。さらに、X線が入
射する表面13aの形状が半径Rのローランド円RCと
一致するように研磨やエッチング等によって円筒面状に
加工されている。X線発生器10のX線焦点Aおよび試
料2の照射位置Bはローランド円RC上に配置されてい
る。
焦点Aおよび照射位置Bの配置を示す概略図であり、ヨ
ハンソン(Johansson) 型の配置とも称される。分光結晶
13は可撓性の薄い結晶を僅かに撓ませて、結晶面13
bの曲率半径を2Rに設定している。さらに、X線が入
射する表面13aの形状が半径Rのローランド円RCと
一致するように研磨やエッチング等によって円筒面状に
加工されている。X線発生器10のX線焦点Aおよび試
料2の照射位置Bはローランド円RC上に配置されてい
る。
【0022】X線焦点Aから発散角αで放射されたX線
は、分光結晶13の結晶面13bで回折、反射した後、
照射位置Bに向かって収束角βで収束する。このとき発
散角αと収束角βは一致するとともに(α=β)、幾何
学上の考察からX線焦点A、表面13aの各点および照
射位置Bを結ぶ2つの直線の交差角ψは一定になる。ま
た、各直線と結晶面13bの接線と交差する角度θ、す
なわちX線入射角およびX線回折角も一定になる。した
がって、特定波長のX線に注目すると、分光結晶13の
任意の位置でブラッグ条件を満足しており、単色X線に
関する集中光学系を構成することができる。こうしてX
線の単色化とともにX線利用効率も向上して、試料2へ
の照射強度を格段に増加させることができる。
は、分光結晶13の結晶面13bで回折、反射した後、
照射位置Bに向かって収束角βで収束する。このとき発
散角αと収束角βは一致するとともに(α=β)、幾何
学上の考察からX線焦点A、表面13aの各点および照
射位置Bを結ぶ2つの直線の交差角ψは一定になる。ま
た、各直線と結晶面13bの接線と交差する角度θ、す
なわちX線入射角およびX線回折角も一定になる。した
がって、特定波長のX線に注目すると、分光結晶13の
任意の位置でブラッグ条件を満足しており、単色X線に
関する集中光学系を構成することができる。こうしてX
線の単色化とともにX線利用効率も向上して、試料2へ
の照射強度を格段に増加させることができる。
【0023】図1に戻って、X線検出器20および前置
増幅器21は、暗電流や熱雑音の影響を回避するため、
液体窒素などの冷却手段によって室温より極めて低い温
度に保たれている。また、空気によるX線散乱の影響に
よって、散乱X線によるバックグランドの増大や、空気
中のアルゴンの特性X線の発生を防止するため、励起X
線または蛍光X線が通過する空間は、0.1Torr以
下の真空に保たれることが好ましい。
増幅器21は、暗電流や熱雑音の影響を回避するため、
液体窒素などの冷却手段によって室温より極めて低い温
度に保たれている。また、空気によるX線散乱の影響に
よって、散乱X線によるバックグランドの増大や、空気
中のアルゴンの特性X線の発生を防止するため、励起X
線または蛍光X線が通過する空間は、0.1Torr以
下の真空に保たれることが好ましい。
【0024】次に動作について説明する。X線発生器1
0において、フィラメント12から発生した熱電子が回
転対陰極11に入射すると、たとえばWの特性X線であ
るLα線(8.396keV)、Lβ1線(9.671
keV)、Lβ2線(9.960keV)およびMα線
(1.774keV)ならびに白色X線が発生する。こ
のようなX線束3が、たとえばLiFから成る分光結晶
13に角度θで入射すると、面指数(200)の格子面
によってたとえばW−Mα線だけが角度θで反射して分
離される。こうして励起X線が単色化されることによっ
て、信号バックグランドを構成する散乱線強度の低減化
を図ることができる。分離されたX線束4は、コリメー
タ14、15を通過して、試料2に極めて低い角度、た
とえば0.1度以下の角度で入射する。こうして、試料
2の表面近傍に存在する元素、特に表面汚染元素のう
ち、たとえばW−Mα線より低いK吸収端を有する元
素、たとえばFe、Ni、Cu、Zn、Al、Naが励
起されて、各元素に特有の蛍光X線5が発生する。
0において、フィラメント12から発生した熱電子が回
転対陰極11に入射すると、たとえばWの特性X線であ
るLα線(8.396keV)、Lβ1線(9.671
keV)、Lβ2線(9.960keV)およびMα線
(1.774keV)ならびに白色X線が発生する。こ
のようなX線束3が、たとえばLiFから成る分光結晶
13に角度θで入射すると、面指数(200)の格子面
によってたとえばW−Mα線だけが角度θで反射して分
離される。こうして励起X線が単色化されることによっ
て、信号バックグランドを構成する散乱線強度の低減化
を図ることができる。分離されたX線束4は、コリメー
タ14、15を通過して、試料2に極めて低い角度、た
とえば0.1度以下の角度で入射する。こうして、試料
2の表面近傍に存在する元素、特に表面汚染元素のう
ち、たとえばW−Mα線より低いK吸収端を有する元
素、たとえばFe、Ni、Cu、Zn、Al、Naが励
起されて、各元素に特有の蛍光X線5が発生する。
【0025】試料2の汚染元素から発生した蛍光X線5
は、X線検出器20で検出されて、X線光子のエネルギ
ーに応じた電子・正孔対に変換されるため、その出力信
号の強さは、検出したX線光子のエネルギーに比例す
る。したがって、X線検出器20の出力信号の強さを測
定することによって、蛍光X線5のエネルギースペクト
ルを得ることが可能となる。
は、X線検出器20で検出されて、X線光子のエネルギ
ーに応じた電子・正孔対に変換されるため、その出力信
号の強さは、検出したX線光子のエネルギーに比例す
る。したがって、X線検出器20の出力信号の強さを測
定することによって、蛍光X線5のエネルギースペクト
ルを得ることが可能となる。
【0026】次の前置増幅器21は、入出力間に静電容
量による負帰還回路を備え、入力電荷パルスの時間積分
値を波高に持つ階段状の電圧パルスに変換する。次の比
例増幅器22は、雑音除去のためのたとえばガウシアン
型のフィルタと、短時間に2つ以上のX線光子が入射す
るパイルアップを除去するパイルアップリジェクタなど
を備え、前置増幅器21の電圧パルスの立上がり幅に比
例した波高を有するパルス信号に変換する。次の波高分
析器23は、たとえばウイルキンソン型A/D変換器を
備え、入力パルスの波高値に比例した数のクロックパル
スに変換し、クロックパルスの数に対応した特定のチャ
ネル毎に計数を行ってメモリに格納する。そして、メモ
リに蓄えられたデータが、データ処理器24によって横
軸にチャネル(エネルギー)、縦軸に計数値を示すエネ
ルギースペクトルに変換される。こうして、得られたエ
ネルギースペクトルを分析することによって、試料2の
特定領域に関する元素組成が判明するとともに、テーブ
ル駆動部25によって試料2を走査することによって試
料2の汚染マップを作成することができる。
量による負帰還回路を備え、入力電荷パルスの時間積分
値を波高に持つ階段状の電圧パルスに変換する。次の比
例増幅器22は、雑音除去のためのたとえばガウシアン
型のフィルタと、短時間に2つ以上のX線光子が入射す
るパイルアップを除去するパイルアップリジェクタなど
を備え、前置増幅器21の電圧パルスの立上がり幅に比
例した波高を有するパルス信号に変換する。次の波高分
析器23は、たとえばウイルキンソン型A/D変換器を
備え、入力パルスの波高値に比例した数のクロックパル
スに変換し、クロックパルスの数に対応した特定のチャ
ネル毎に計数を行ってメモリに格納する。そして、メモ
リに蓄えられたデータが、データ処理器24によって横
軸にチャネル(エネルギー)、縦軸に計数値を示すエネ
ルギースペクトルに変換される。こうして、得られたエ
ネルギースペクトルを分析することによって、試料2の
特定領域に関する元素組成が判明するとともに、テーブ
ル駆動部25によって試料2を走査することによって試
料2の汚染マップを作成することができる。
【0027】図3は、本発明の他の実施例を示すブロッ
ク図である。蛍光X線分析装置1は、図1と同様な構成
を有し、回転対陰極11およびフィラメント12などか
ら成るX線発生器10と、X線発生器10からのX線束
3からW−Mα特性X線等の狭い波長幅のX線束4を分
離するための分光結晶13およびコリメータ14、15
と、X線束4が試料2に入射して、その表面で全反射し
てスリット16を通過したX線の強度を計測するX線カ
ウンタ17と、試料2から発生した蛍光X線5を検出す
るX線検出器20などで構成される。
ク図である。蛍光X線分析装置1は、図1と同様な構成
を有し、回転対陰極11およびフィラメント12などか
ら成るX線発生器10と、X線発生器10からのX線束
3からW−Mα特性X線等の狭い波長幅のX線束4を分
離するための分光結晶13およびコリメータ14、15
と、X線束4が試料2に入射して、その表面で全反射し
てスリット16を通過したX線の強度を計測するX線カ
ウンタ17と、試料2から発生した蛍光X線5を検出す
るX線検出器20などで構成される。
【0028】X線検出器20から以降の信号処理系およ
び試料駆動系は図1のものと一致するため、同一符号を
付して重複説明を省く。
び試料駆動系は図1のものと一致するため、同一符号を
付して重複説明を省く。
【0029】分光結晶13として、図1と同様に、Li
FやSiW人工累積膜などが用いられ、X線の入射方向
と特定の回折格子面の配向を選択することによって、特
定の波長を持つX線だけを一定方向に回折、反射させ
る。
FやSiW人工累積膜などが用いられ、X線の入射方向
と特定の回折格子面の配向を選択することによって、特
定の波長を持つX線だけを一定方向に回折、反射させ
る。
【0030】図4は、図3における分光結晶13、X線
焦点Aおよび照射位置Bの配置の一例を示す概略図であ
る。分光結晶13は可撓性の薄い結晶を僅かに撓ませ
て、結晶面は楕円ECの一部を成す形状に湾曲してお
り、楕円鏡を用いた光学系と同様に、特定波長のX線に
関して、1点から発散したX線が再び1点に収束する集
中光学系を構成している。X線発生器10のX線焦点A
および試料2の照射位置Bは、楕円ECの各焦点にそれ
ぞれ配置されている。
焦点Aおよび照射位置Bの配置の一例を示す概略図であ
る。分光結晶13は可撓性の薄い結晶を僅かに撓ませ
て、結晶面は楕円ECの一部を成す形状に湾曲してお
り、楕円鏡を用いた光学系と同様に、特定波長のX線に
関して、1点から発散したX線が再び1点に収束する集
中光学系を構成している。X線発生器10のX線焦点A
および試料2の照射位置Bは、楕円ECの各焦点にそれ
ぞれ配置されている。
【0031】X線焦点Aから発散角αで放射されたX線
は、分光結晶13の結晶面で回折、反射した後、照射位
置Bに向かって収束角βで収束する。ここで、楕円EC
の一部を成す分光結晶13の位置をX線焦点A寄りに設
定し、かつ楕円ECをより扁平にすることによって、発
散角αに比べて収束角βを極めて小さくできる。
は、分光結晶13の結晶面で回折、反射した後、照射位
置Bに向かって収束角βで収束する。ここで、楕円EC
の一部を成す分光結晶13の位置をX線焦点A寄りに設
定し、かつ楕円ECをより扁平にすることによって、発
散角αに比べて収束角βを極めて小さくできる。
【0032】一方、図1に示した蛍光X線分析装置にお
いて、試料2の表面に対して全反射角度でX線束4を入
射させる場合、X線束4の収束角βが全反射臨界角φc
以下でないと、全反射条件から外れるX線が現れる。し
たがって、全反射蛍光分析を行うためには、常にα=β
<φcを満足する必要がある。全反射臨界角φcは、一
般に極めて小さい値であり、たとえば9.67keVの
X線をシリコンウエハに照射する場合はφc=0.17
度になる。そのため、図1の配置を全反射蛍光分析に適
用すると、X線焦点Aからの発散角αを極めて小さくす
る必要がある。
いて、試料2の表面に対して全反射角度でX線束4を入
射させる場合、X線束4の収束角βが全反射臨界角φc
以下でないと、全反射条件から外れるX線が現れる。し
たがって、全反射蛍光分析を行うためには、常にα=β
<φcを満足する必要がある。全反射臨界角φcは、一
般に極めて小さい値であり、たとえば9.67keVの
X線をシリコンウエハに照射する場合はφc=0.17
度になる。そのため、図1の配置を全反射蛍光分析に適
用すると、X線焦点Aからの発散角αを極めて小さくす
る必要がある。
【0033】それに対して、図3の配置では発散角αに
比べて収束角βを小さくできるため、試料2に対する全
反射条件を満たすことが容易になる。こうしてX線の単
色化とともにX線利用効率も向上して、試料2への照射
強度を格段に増加させることができる。
比べて収束角βを小さくできるため、試料2に対する全
反射条件を満たすことが容易になる。こうしてX線の単
色化とともにX線利用効率も向上して、試料2への照射
強度を格段に増加させることができる。
【0034】図5は、図3における分光結晶13、X線
焦点Aおよび照射位置Bの配置の他の例を示す概略図で
ある。分光結晶13は可撓性の薄い結晶を僅かに撓ませ
て、結晶面は放物線PCの一部を成す形状に湾曲してお
り、放物面鏡を用いた光学系と同様に、特定波長のX線
に関して、1点から発散したX線が平行ビームに収束す
る集中光学系を構成している。X線発生器10のX線焦
点Aは放物線PCの焦点に配置される。
焦点Aおよび照射位置Bの配置の他の例を示す概略図で
ある。分光結晶13は可撓性の薄い結晶を僅かに撓ませ
て、結晶面は放物線PCの一部を成す形状に湾曲してお
り、放物面鏡を用いた光学系と同様に、特定波長のX線
に関して、1点から発散したX線が平行ビームに収束す
る集中光学系を構成している。X線発生器10のX線焦
点Aは放物線PCの焦点に配置される。
【0035】X線焦点Aから発散角αで放射されたX線
は、分光結晶13の結晶面で回折、反射した後、照射位
置Bに向かって収束角β=0の平行ビームで進行する。
そのため、仮に配置や形状の誤差が生じたとしても、発
散角αに比べて収束角βを極めて小さくでき、試料2に
対する全反射条件を満たすことが容易になる。こうして
X線の単色化とともにX線利用効率も向上して、試料2
への照射強度を格段に増加させることができる。
は、分光結晶13の結晶面で回折、反射した後、照射位
置Bに向かって収束角β=0の平行ビームで進行する。
そのため、仮に配置や形状の誤差が生じたとしても、発
散角αに比べて収束角βを極めて小さくでき、試料2に
対する全反射条件を満たすことが容易になる。こうして
X線の単色化とともにX線利用効率も向上して、試料2
への照射強度を格段に増加させることができる。
【0036】図6は図4および図5の集中光学系におけ
るX線回折条件を示す拡大図であり、図6(a)は回折
格子面の面間隔dが一定である場合、図6(b)は回折
格子面の面間隔dが場所によって変化している場合を示
す。分光結晶13の回折格子面に対するX線入射角度お
よびX線回折角度をθ、回折格子面の面間隔をd、単色
X線の波長をλとおくと、ブラッグ条件2・d・sin
θ=n・λ(但し、nは自然数)を満足するときX線回
折が実現する。
るX線回折条件を示す拡大図であり、図6(a)は回折
格子面の面間隔dが一定である場合、図6(b)は回折
格子面の面間隔dが場所によって変化している場合を示
す。分光結晶13の回折格子面に対するX線入射角度お
よびX線回折角度をθ、回折格子面の面間隔をd、単色
X線の波長をλとおくと、ブラッグ条件2・d・sin
θ=n・λ(但し、nは自然数)を満足するときX線回
折が実現する。
【0037】まず図6(a)において、グラファイトや
フッ化リチウム等の分光結晶13では回折格子面の面間
隔dが場所によらず一定であるため、X線焦点Aからの
X線が分光結晶13の近い領域に入射した場合、ブラッ
グ条件2・d・sinθ=n・λが成立する。
フッ化リチウム等の分光結晶13では回折格子面の面間
隔dが場所によらず一定であるため、X線焦点Aからの
X線が分光結晶13の近い領域に入射した場合、ブラッ
グ条件2・d・sinθ=n・λが成立する。
【0038】一方、X線焦点AからのX線が分光結晶1
3の遠い領域に入射した場合、X線入射角度がθa(<
θ)に変化するため、ブラッグ条件2・d・sinθa
=n・λaが成立する。したがって、照射位置Bに向か
うX線のうち、分光結晶13の入射位置に依存してブラ
ッグ条件を満たす波長が異なるため、X線の単色性を劣
化させる要因になっている。X線焦点Aからの発散角が
小さいと無視できるが、X線利用効率向上のために発散
角を大きくとると、単色性が犠牲になる。
3の遠い領域に入射した場合、X線入射角度がθa(<
θ)に変化するため、ブラッグ条件2・d・sinθa
=n・λaが成立する。したがって、照射位置Bに向か
うX線のうち、分光結晶13の入射位置に依存してブラ
ッグ条件を満たす波長が異なるため、X線の単色性を劣
化させる要因になっている。X線焦点Aからの発散角が
小さいと無視できるが、X線利用効率向上のために発散
角を大きくとると、単色性が犠牲になる。
【0039】次に図6(b)において、人工累積多層膜
等の分光結晶13では回折格子面の面間隔dを場所によ
って変化させることが可能であり、X線焦点AからのX
線が分光結晶13の近い領域に入射した場合、ブラッグ
条件2・d・sinθ=n・λが成立する。
等の分光結晶13では回折格子面の面間隔dを場所によ
って変化させることが可能であり、X線焦点AからのX
線が分光結晶13の近い領域に入射した場合、ブラッグ
条件2・d・sinθ=n・λが成立する。
【0040】一方、X線焦点AからのX線が分光結晶1
3の遠い領域に入射した場合、X線入射角度がθa(<
θ)に変化するが、この変化分を補正するように面間隔
dがdaに変化しているため、同一波長λのX線に対し
てブラッグ条件2・da・sinθa=n・λを成立さ
せることができる。したがって、照射位置Bに向かうX
線の波長が分光結晶13の入射位置に依存しなくなり、
X線焦点Aからの発散角が大きくてもX線の単色性を向
上できる。なお、回折格子面の面間隔dの分布は、楕円
ECや放物線PCの形状、分光結晶13とX線焦点Aと
の相対位置、分光結晶13の形状、使用するX線波長等
によって数学的に算出できる。
3の遠い領域に入射した場合、X線入射角度がθa(<
θ)に変化するが、この変化分を補正するように面間隔
dがdaに変化しているため、同一波長λのX線に対し
てブラッグ条件2・da・sinθa=n・λを成立さ
せることができる。したがって、照射位置Bに向かうX
線の波長が分光結晶13の入射位置に依存しなくなり、
X線焦点Aからの発散角が大きくてもX線の単色性を向
上できる。なお、回折格子面の面間隔dの分布は、楕円
ECや放物線PCの形状、分光結晶13とX線焦点Aと
の相対位置、分光結晶13の形状、使用するX線波長等
によって数学的に算出できる。
【0041】図7は、回折格子面の面間隔dを空間的に
変化させた分光結晶13の製造方法を示す構成図であ
る。図7において、CVD(化学気相成長)法やスパッ
タ法をを用いて基板34上に人工累積多層膜を堆積させ
る例を示す。高速に加速されたイオンビーム30を成膜
材料から成るターゲット31に照射して、ターゲット3
1の原子を叩き出して、放出された原子32を基板34
に堆積させる。ターゲット31と基板34との間には、
コンピュータ36の指令の下で駆動装置35によって駆
動されるシャッタ33が設置され、基板34に対して平
行移動自在に制御される。
変化させた分光結晶13の製造方法を示す構成図であ
る。図7において、CVD(化学気相成長)法やスパッ
タ法をを用いて基板34上に人工累積多層膜を堆積させ
る例を示す。高速に加速されたイオンビーム30を成膜
材料から成るターゲット31に照射して、ターゲット3
1の原子を叩き出して、放出された原子32を基板34
に堆積させる。ターゲット31と基板34との間には、
コンピュータ36の指令の下で駆動装置35によって駆
動されるシャッタ33が設置され、基板34に対して平
行移動自在に制御される。
【0042】成膜材料としてタングステンと炭素との組
合せやモリブデンとシリコンとの組合せなどがあり、タ
ーゲット31の交換によって成膜材料を選択し、イオン
ビーム30の照射エネルギーや照射時間、シャッタ33
の移動速度等を調整することで、基板34上に形成され
る膜厚を場所によって変化させることができる。こうし
て得られた人工累積多層膜は、基板34の影響が少ない
X線反射型の分光結晶13として用いられる。
合せやモリブデンとシリコンとの組合せなどがあり、タ
ーゲット31の交換によって成膜材料を選択し、イオン
ビーム30の照射エネルギーや照射時間、シャッタ33
の移動速度等を調整することで、基板34上に形成され
る膜厚を場所によって変化させることができる。こうし
て得られた人工累積多層膜は、基板34の影響が少ない
X線反射型の分光結晶13として用いられる。
【0043】図8は、分光結晶13の具体例を示す説明
図である。分光結晶13の長さは30mm程度であっ
て、中央をM、X線焦点A側の端部をL、照射位置B側
の端部をNとおいて、X線焦点Aと中央Mの距離AM=
175mm、中央Mと照射位置Bの距離MB=306m
mに設定する。使用するX線はW−Lβ1線で波長λ=
1.2818Åである場合、X線入射角度θおよび分光
結晶13の面間隔dは次の表1のようになる。
図である。分光結晶13の長さは30mm程度であっ
て、中央をM、X線焦点A側の端部をL、照射位置B側
の端部をNとおいて、X線焦点Aと中央Mの距離AM=
175mm、中央Mと照射位置Bの距離MB=306m
mに設定する。使用するX線はW−Lβ1線で波長λ=
1.2818Åである場合、X線入射角度θおよび分光
結晶13の面間隔dは次の表1のようになる。
【0044】
【表1】
【0045】なお、LとMの間およびMとNの間は、X
線入射角度θの変化に応じて、面間隔dが連続的に変化
している。
線入射角度θの変化に応じて、面間隔dが連続的に変化
している。
【0046】こうしてX線入射位置に応じて分光結晶の
面間隔を空間的に変化させることによって、X線の収束
効率を向上させることが可能である。
面間隔を空間的に変化させることによって、X線の収束
効率を向上させることが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、分
光結晶によって単色化されたX線を試料上に効率良く収
束できるため、X線発生手段からのX線利用効率が向上
して、励起X線の強度を格段に向上できる。さらに、励
起X線強度が強くなることによって、信号S/N比およ
び測定分解能が向上し、測定時間の短縮化を図ることが
できる。また、X線利用効率が良くなることによって、
X線管などのX線発生手段の小型軽量化が可能になり、
装置の小形化や運転費用削減が実現する。
光結晶によって単色化されたX線を試料上に効率良く収
束できるため、X線発生手段からのX線利用効率が向上
して、励起X線の強度を格段に向上できる。さらに、励
起X線強度が強くなることによって、信号S/N比およ
び測定分解能が向上し、測定時間の短縮化を図ることが
できる。また、X線利用効率が良くなることによって、
X線管などのX線発生手段の小型軽量化が可能になり、
装置の小形化や運転費用削減が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1における分光結晶13、X線焦点Aおよび
照射位置Bの配置を示す概略図である。
照射位置Bの配置を示す概略図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図4】図3における分光結晶13、X線焦点Aおよび
照射位置Bの配置の一例を示す概略図である。
照射位置Bの配置の一例を示す概略図である。
【図5】図3における分光結晶13、X線焦点Aおよび
照射位置Bの配置の他の例を示す概略図である。
照射位置Bの配置の他の例を示す概略図である。
【図6】図4および図5の集中光学系におけるX線回折
条件を示す拡大図であり、図6(a)は回折格子面の面
間隔dが一定である場合、図6(b)は回折格子面の面
間隔dが場所によって変化している場合を示す。
条件を示す拡大図であり、図6(a)は回折格子面の面
間隔dが一定である場合、図6(b)は回折格子面の面
間隔dが場所によって変化している場合を示す。
【図7】回折格子面の面間隔dを空間的に変化させた分
光結晶13の製造方法を示す構成図である。
光結晶13の製造方法を示す構成図である。
【図8】分光結晶13の具体例を示す説明図である。
1 蛍光X線分析装置 2 試料 3、4 X線束 5 蛍光X線 10 X線発生器 11 回転対陰極 12 フィラメント 13 分光結晶 14、15 コリメータ 16 スリット 17 X線カウンタ 20 X線検出器 21 前置増幅器 22 比例増幅器 23 波高分析器 24 データ処理器 25 テーブル駆動部 26 制御部 33 シャッタ A X線焦点 B 照射位置
Claims (5)
- 【請求項1】 励起用のX線を発生するX線発生手段
と、 前記X線発生手段が発生するX線を単色化するためのX
線回折手段と、 前記X線回折手段で分離された単色X線を試料に照射し
て、試料から発生する蛍光X線を検出するためのX線検
出手段とを備える蛍光X線分析装置において、前記X線
回折手段は、結晶面が曲面状に湾曲した分光結晶であっ
て、該分光結晶、X線発生手段のX線焦点および試料の
照射位置がローランド円上にそれぞれ配置されているこ
とを特徴とする蛍光X線分析装置。 - 【請求項2】 励起用のX線を発生するX線発生手段
と、 前記X線発生手段が発生するX線を単色化するためのX
線回折手段と、 前記X線回折手段で分離された単色X線を試料に照射し
て、試料から発生する蛍光X線を検出するためのX線検
出手段とを備える蛍光X線分析装置において、前記X線
回折手段は、結晶面が楕円の一部を成す形状に湾曲した
分光結晶であって、X線発生手段のX線焦点および試料
の照射位置が当該楕円の焦点にそれぞれに配置されてい
ることを特徴とする蛍光X線分析装置。 - 【請求項3】 励起用のX線を発生するX線発生手段
と、 前記X線発生手段が発生するX線を単色化するためのX
線回折手段と、 前記X線回折手段で分離された単色X線を試料に照射し
て、試料から発生する蛍光X線を検出するためのX線検
出手段とを備える蛍光X線分析装置において、前記X線
回折手段は、結晶面が放物線の一部を成す形状に湾曲し
た分光結晶であって、X線発生手段のX線焦点が当該放
物線の焦点に配置されていることを特徴とする蛍光X線
分析装置。 - 【請求項4】 試料表面で全反射するようにX線を照射
し、試料表面から全反射方向以外の方向に発生する蛍光
X線を検出することを特徴とする請求項2または3記載
の蛍光X線分析装置。 - 【請求項5】 X線回折手段は、回折格子面に対するX
線入射角度およびX線回折角度をθ、回折格子面の面間
隔をd、単色X線の波長をλとおいて、 ブラッグ条件2・d・sinθ=n・λ(但し、nは1
以上の自然数)を満足するとともに、X線の入射位置に
応じてX線入射角度θが変化しても、波長λが一定にな
るように回折格子面間隔dが場所によって変化している
ことを特徴とする請求項2または3記載の蛍光X線分析
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7023204A JPH08220027A (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 蛍光x線分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7023204A JPH08220027A (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 蛍光x線分析装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08220027A true JPH08220027A (ja) | 1996-08-30 |
Family
ID=12104145
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7023204A Pending JPH08220027A (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 蛍光x線分析装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08220027A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6381303B1 (en) | 1999-09-29 | 2002-04-30 | Jordan Valley Applied Radiation Ltd. | X-ray microanalyzer for thin films |
| US6389102B2 (en) | 1999-09-29 | 2002-05-14 | Jordan Valley Applied Radiation Ltd. | X-ray array detector |
| US7103142B1 (en) | 2005-02-24 | 2006-09-05 | Jordan Valley Applied Radiation Ltd. | Material analysis using multiple X-ray reflectometry models |
| US7609812B2 (en) | 2002-12-27 | 2009-10-27 | Technos Co., Ltd. | Pore- or particle-size distribution measurement apparatus |
| KR101399505B1 (ko) * | 2012-11-08 | 2014-05-27 | 주식회사 아이에스피 | 에너지 분산형 형광 분석기의 프레임 누적 스캔 방법 |
| JP2019109220A (ja) * | 2017-12-15 | 2019-07-04 | 株式会社堀場製作所 | X線検出装置及びx線検出方法 |
| US10859520B2 (en) * | 2017-12-15 | 2020-12-08 | Horiba, Ltd. | X-ray detection apparatus and x-ray detection method |
| CN114994112A (zh) * | 2022-06-22 | 2022-09-02 | 国家地质实验测试中心 | 单色聚焦偏振x射线光学系统及使用方法和荧光光谱仪 |
-
1995
- 1995-02-10 JP JP7023204A patent/JPH08220027A/ja active Pending
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| CN114994112B (zh) * | 2022-06-22 | 2025-03-14 | 国家地质实验测试中心 | 单色聚焦偏振x射线光学系统及使用方法和荧光光谱仪 |
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