JPH08223694A - 圧電振動子 - Google Patents

圧電振動子

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JPH08223694A
JPH08223694A JP7030716A JP3071695A JPH08223694A JP H08223694 A JPH08223694 A JP H08223694A JP 7030716 A JP7030716 A JP 7030716A JP 3071695 A JP3071695 A JP 3071695A JP H08223694 A JPH08223694 A JP H08223694A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、剛性を高めることと電気機械結合係
数を高めることとを両立し得る圧電振動子を提供するこ
とを目的とする。 【構成】本発明は、複数の柱状の圧電体1が配列され、
隣り合う圧電体1間を充填層4で充填してなる圧電振動
子において、充填層4は硬質性高分子材料5,7と軟質
性高分子材料6とを積層したものであることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波診断装置や超音
波探傷装置のプローブ先端に装備される圧電振動子に関
する。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子は、電気信号と機械的振動と
を可逆的に変換する圧電体を配列し、表裏面に共通電極
を貼着したものである。この圧電体の材料には、圧電セ
ラミックスや圧電結晶等が使用される。圧電振動子は電
気機械結合係数により性能評価がなされる。これは機械
的振動から電気信号、また電気信号から機械的振動への
変換効率を表すパラメータであり、超音波探触子の感度
を左右する重要な要素となっている。この電気機械結合
係数は、圧電体材料と、その形状によって決まる。
【0003】図6は、従来の圧電振動子の構造を示す。
従来の圧電体では、同じ圧電材料を用いたとき、板状よ
りも、柱状の方が良好な電気機械結合係数を示す場合が
多い。このため圧電振動子を1枚板で形成するのではな
く、図6に示すように、複数の柱状の圧電体1をマトリ
クス状に配列し、その間を硬質性高分子材料の充填層2
で充填して全体として板状に形成し、例えば1列毎に共
通電極で電気的に結合することで、1列毎にあたかも1
つの圧電体として動作するいわゆる複合型の圧電体が開
発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した複合型の圧電
振動子は、理論上では、柱状の圧電体1が持つ電気機械
結合係数を実現する。しかし、実際には柱状の圧電体間
に充填する硬質性高分子材料の充填層2の影響で機械的
運動が妨げられるので、電気機械結合係数は柱状の圧電
体1が持つ電気機械結合係数より実質的に小さくなって
しまう。例えば、1つの圧電体を1枚板で形成した場
合、その電気機械結合係数が50%程度の圧電材料があ
る。同じ材料で柱状に形成した圧電体1では単体で、7
5%程度の電気機械結合係数を示す。この柱状の圧電体
1を集合させた複合型の圧電振動子は、ショアーDで6
0程度の硬度の硬質性高分子材料を用いると60%程度
の電気機械結合係数を示すが、ショアーAで40程度の
柔軟な軟質性高分子材料を用いると70%以上の電気機
械結合係数を示す。したがって、柔軟な軟質性高分子材
料で充填層を複合型圧電振動子を構成すれば高い電気機
械結合係数が得られるが、複合型圧電振動子全体の剛性
が低くなって湾曲等による変形の可能性が高くなり、取
扱いが難しくなるばかりか、湾曲により電極が剥離して
しまう可能性が生じる。本発明の目的は、剛性を高める
ことと電気機械結合係数を高めることとを両立し得る圧
電振動子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の柱状の
圧電体が配列され、隣り合う前記圧電体間を充填層で充
填してなる圧電振動子において、前記充填層は硬質性高
分子材料と軟質性高分子材料とを積層したものであるこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、接着層が硬質性高分子材料と
軟質性高分子材料との積層構造であることから、剛性を
高めることと、電気機械結合係数を高めることとを両立
できる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による圧電振動
子の好ましい実施例を説明する。圧電振動子とは、超音
波診断装置の超音波プローブ、超音波結石破砕装置や超
音波温熱治療装置の治療波発生源(超音波プローブ)の
先端に装備され、電気信号と機械的振動とを可逆的に変
換するためのものである。
【0008】図1は第1実施例に係る1次元アレイ型の
圧電振動子の構造を示す。同図(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)のA−A´断面図である。なお、同
図(a)は電極、音響整合層及びバッキング材を取り外
した状態で示し、同図(b)は音響整合層11及びバッ
キング材12を含めた超音波プローブに装備される状態
で示している。
【0009】本実施例に係る圧電振動子10は、圧電セ
ラミックス等の圧電材料からなる複数の柱状の圧電体1
がマトリクス状に配列される。柱状とは、その厚みが幅
より大きい断面矩形の棒体をいう。なお、図2の上面の
面積に比べて縦より長ければ、その断面形状が矩形でな
くても、多角形、円形、楕円等の任意の形状であっても
よい。隣り合う圧電体1間は充填層4で充填され、全体
として1部材(1個の圧電振動子)に形成される。近傍
の所定数、例えば1列分の1×6個の圧電体1毎に、1
つの共通電極3で共通接続される。共通電極3で共通接
続された1×6個の圧電体1は、いわゆる1つの複合型
圧電体を構成し、1つのチャンネルに相当する。
【0010】充填層4は、柱状の圧電体1の表面から裏
面に渡って形成される。充填層4は、圧電振動子の表面
を硬く、圧電体1の中央付近を柔軟にするため、軟質性
高分子材料6が硬質性高分子材料5と7とで挟み込まれ
た3層の積層構造に形成される。
【0011】硬質性高分子材料5,7としては、圧電振
動子10を片持ち支持した場合、圧電振動子10が自重
で湾曲等変形しないで板状形状を維持できるように、常
温(硬化時)でショアーD50以上の硬度を有する例え
ばエポキシ材料等の充填材料が用いられる。軟質性高分
子材料6としては、圧電体1の機械的振動の妨害を軽減
するように、常温(硬化時)でショアーA40以下の硬
度を有する例えばエポキシ材料やウレタン材料の等の充
填材料が用いられるのが好ましい。さらに、加工の容易
さを考慮して、硬質性高分子材料5,7としては、常温
で硬質性を示し、高温で柔軟性を示す可塑性の材料が用
いられる。具体的には、硬質性高分子材料5,7として
は、ガラス転移温度が摂氏80度程度の樹脂である。こ
の樹脂を用いることで、80度以上では柔軟性があるた
め、曲率を持たせる等の形状加工が容易に行え、常温で
必要な硬度を得て圧電振動子10を維持するに十分な剛
性を獲得できる。
【0012】ここで、圧電振動子10の電気機械結合係
数を高めるという観点からは、硬質性高分子材料5と7
の合計厚を薄くして、軟質性高分子材料6をの厚みを大
きくすることが好ましい。一方、圧電振動子10の剛性
を高めるという観点からは、硬質性高分子材料5と7の
合計厚を大きくして、軟質性高分子材料6の厚みを薄く
することが好ましい。このように剛性と電気機械結合係
数とは互いに受入れない性質を有している。硬質性高分
子材料5,7としてショアーD50の材料を、また軟質
性高分子材料6としてショアーA40の材料をそれぞれ
用いた場合において、圧電振動子10としての板状形状
を保てる程度の剛性を得るためには、硬質性高分子材料
5,7それぞれの厚みを、圧電体1の厚み(充填層4の
全体厚と同じ)Dに対して、D/3又はD/3未満、つ
まり硬質性高分子材料5,7の合計厚を、2・D/3又
は2・D/3未満で形成し、残りのD/3又はD/3超
を軟質性高分子材料6で形成する。
【0013】このような構造により次のような実験結果
が得られた。ここでは、圧電体1として、圧電セラミッ
クスを使用して計測した。圧電セラミックスでは、単体
の板状であれば、電気機械結合係数(Kt)が51%を
示し、柱状の単体であれば電気機械結合係数(K33)
が75%を示す。この柱状の圧電セラミックスを使って
図6に示した従来の圧電振動子を構成した場合、圧電振
動子としての電気機械結合係数は60%程度を示す。こ
れに対して、本実施例の圧電振動子10では、70%以
上の電気機械結合係数が得られる。
【0014】このように本実施例によれば、隣り合う圧
電体1間の充填層4を硬質性高分子材料5,7と軟質性
高分子材料6とで積層構造をとることにより、圧電振動
子10を片持ち支持した場合でも圧電振動子10が自重
で湾曲等変形しないで板状形状を維持できる程度の剛性
を有し、且つ良好な電気機械結合係数が得られる。
【0015】次に第2実施例について説明する。図3に
第2実施例に係るに圧電振動子の斜視構造を示す。図4
(a)に図3の4A−4A´の断面図を示し、同図
(b)に図3の4B−4B´の断面図を示す。図1と同
じ部分には同符号が付されている。
【0016】本実施例でも、第1実施例と同様に圧電体
1はマトリクス状に配列される。第1方向(例えば行方
向、図3では紙面左右方向)に沿って隣り合う圧電体1
間を充填する第1の充填層8と、第1方向と交差(直
交)する第2の方向(例えば列方向)に沿って隣り合う
圧電体1間を充填する第2の充填層9とはそれぞれ、軟
質性高分子材料6と硬質性高分子材料7の2層構造、硬
質性高分子材料5と軟質性高分子材料6の2層構造に形
成される。
【0017】第1の充填層8は、表面側から軟質性高分
子材料6と硬質性高分子材料7との順に積層される。硬
質性高分子材料7の厚みを、圧電体1の厚み(充填層4
の全体厚と同じ)Dに対して、D/3又はD/3未満で
形成し、残りの2・D/3又は2・D/3超を軟質性高
分子材料6で形成する。
【0018】第2の充填層9は、表面側から硬質性高分
子材料5と軟質性高分子材料6との順に積層される。硬
質性高分子材料5の厚みを、D/3又はD/3未満で形
成し、残りの2・D/3又は2・D/3超を軟質性高分
子材料6で形成する。
【0019】このように構成することで、第1方向に関
しては圧電体1と硬質性高分子材料7とが交互に配列さ
れ、両者で第1方向に沿ってライン状の高硬度層が成さ
れて、第1方向に関して必要な剛性が得られる。また第
2方向に関しては圧電体1と硬質性高分子材料5とが交
互に配列され、両者で第1方向に沿ってライン状の高硬
度層が成されて、第2方向に関して必要な剛性が得られ
る。したがって、全体として全方向に関する湾曲に対し
て必要な剛性が得られる。また、第1実施例より、軟質
性高分子材料6の割合が多くなるので、電気機械結合係
数を高めることができる。
【0020】本発明は、上述した実施例に限定されるこ
となく種々変形して実施可能である。上述した実施例の
圧電振動子は、その平面形状、電極形状、電極の配列を
変更することにより様々な用途に適用できる。例えば、
超音波診断装置のリニア型やセクタ型等に普及している
1次元アレイ型プローブは、全体として平面長方形にな
るように圧電体をマトリクス状に配列した圧電振動子の
表裏面に、平面矩形の複数の電極を1次元に配列するこ
とで完成する。将来的に実用化される2次元アレイ型プ
ローブは、全体として平面長方形になるように圧電体を
マトリクス状に配列した圧電振動子の表裏面に、平面矩
形の複数の電極を2次元にマトリクス状に配列すること
で完成する。また、図5に示すような超音波探傷装置に
用いられるようなアニュラー型の超音波発生源(超音波
プローブ)であれば、全体として略円形になるように圧
電体1をマトリクス状に配列した圧電振動子アレイの表
裏面に、同心円リング状の複数の電極31 〜35 を配列
することで完成する。
【0021】
【発明の効果】本発明は、複数の柱状の圧電体が配列さ
れ、隣り合う前記圧電体間を充填層で充填してなる圧電
振動子において、前記充填層は硬質性高分子材料と軟質
性高分子材料とを積層したものであることを特徴とする
ので、剛性を高めて、取扱いの容易さを確保し、しかも
電気機械結合係数を柱状の圧電体の電気機械結合係数に
近似させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る圧電振動子の構成図。
【図2】1チャンネル分の圧電振動子の構造図。
【図3】第2実施例に係るに1チャンネル分の圧電振動
子の構造図。
【図4】図3の圧電振動子の断面図。
【図5】本発明による圧電振動子のアニュラー型への適
用例を示す図。
【図6】従来の1チャンネル分の圧電振動子の構造図。
【符号の説明】
1…圧電体、 2,4,8,9…充填層、
3…電極、 5,7…硬質性高分子材
料、6…軟質性高分子材料、 10…圧電振動子、1
1…音響整合層、 12…バッキング材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の柱状の圧電体が配列され、隣り合
    う前記圧電体間を充填層で充填してなる圧電振動子にお
    いて、 前記充填層は硬質性高分子材料と軟質性高分子材料とを
    積層したものであることを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 前記前記硬質性高分子材料は常温で硬質
    性を示し、高温で柔軟性を示すものであることを特徴と
    する請求項1記載の圧電振動子。
  3. 【請求項3】 前記充填層は前記軟質性高分子材料が前
    記硬質性高分子材料で挟み込まれた3層構造であること
    を特徴とする請求項1記載の圧電振動子。
  4. 【請求項4】 前記複数の圧電体には共通電極が接続さ
    れることを特徴とする請求項1記載の圧電振動子
  5. 【請求項5】 前記硬質性高分子材料は前記圧電体の厚
    みの3分の1以下の厚みに形成され、前記軟質性高分子
    材料は前記圧電体の厚みの3分の2以上の厚みに形成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の圧電振動子。
  6. 【請求項6】 前記圧電体は2次元状に配列され、第1
    方向に沿って隣り合う前記圧電体間を埋める第1の充填
    層が表面から前記軟質性高分子材料と前記硬質性高分子
    材料の順に積層された2層構造をとり、前記第1方向に
    交差する第2方向に沿って隣り合う前記圧電体間を埋め
    る第2の充填層が表面から前記硬質性高分子材料と前記
    軟質性高分子材料の順に積層された2層構造をとること
    を特徴とする請求項1記載の圧電振動子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004503312A (ja) * 2000-06-15 2004-02-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 容量性マイクロマシン超音波振動子
JP2010164108A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Takenaka Komuten Co Ltd 膜型アクチュエータ、複層膜型アクチュエータ、及び空気バネ構造
JP2012170760A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 超音波探触子及び超音波診断装置
JP2019122657A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 有限会社フロントエンドテクノロジー 超音波診断装置用3次元プローブ

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