JPH08224000A - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JPH08224000A
JPH08224000A JP7044756A JP4475695A JPH08224000A JP H08224000 A JPH08224000 A JP H08224000A JP 7044756 A JP7044756 A JP 7044756A JP 4475695 A JP4475695 A JP 4475695A JP H08224000 A JPH08224000 A JP H08224000A
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JP
Japan
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axis component
angular velocity
command value
magnetic flux
induction motor
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JP7044756A
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English (en)
Inventor
Makoto Iwata
誠 岩田
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Sanken Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanken Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3相誘導電動機のベクトル制御を電圧検出器
及び速度検出器を使用しないで達成する。 【構成】 誘導電動機1の入力電流i1u、i1vを検出
し、これを回転座標変換して磁束軸成分電流I1dとトル
ク軸成分電流I1qとを得る。この回転座標変換に使用す
るための位相角θは、演算によって1次角速度ωを求
め、このωを積分することによって決定する。1次角速
度ωは磁束軸成分電流I1dと、トルク軸成分電圧指令値
V1q *と、磁束軸成分電圧基準指令値V1d′と誘導電動
機1の定数とによって求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、速度検出器を使用しな
い3相誘導電動機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】速度制御装置のコストの低減及び小型化
を図るために、3相誘導電動機の回転速度を速度検出器
を使用しないで検出する方法が既に提案されている。こ
の種の方法では、誘導電動機の入力電流、電圧抵抗、イ
ンダクタンス等に基づいて回転速度を推定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、演算によっ
て1次角速度又は回転速度を推定する場合に、実際に速
度検出器を使用して速度制御を行う装置の大幅な変更を
伴なわないことがコスト上昇を抑える上で重要なことで
ある。
【0004】そこで、本発明は、従来の制御装置の大幅
な変更を伴なわないで、速度検出器を省くことができる
3相誘導電動機の制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、実施例を示す図面の符号を参照して説明す
ると、直流電源と3相誘導電動機との間に接続された3
相PWM制御インバータと、前記誘導電動機の3相の1
次電流の内の少なくとも2相分の1次電流を検出する電
流検出器5u、5vと、前記電流検出器で検出された1
次電流を、前記誘導電動機の回転位相に同期した回転座
標変換によってトルク軸成分電流I1qとこれに直交する
磁束軸成分電流I1dに変換する第1の変換手段13と、
前記誘導電動機を所望状態に回転させるためのトルク軸
成分電流指令値I1q *を与える第1の指令手段11a
と、前記誘導電動機を前記所望状態に回転させるための
磁束軸成分電流指令値I1d *を与える第2の指令手段1
9と、前記トルク軸成分電流指令値I1q *と前記トルク
軸成分電流I1qとの差を求め、この差を零にするための
トルク軸成分電圧指令値V1q *を形成するトルク軸成分
電圧指令値形成手段と、前記磁束軸成分電流指令値I1d
*と前記磁束軸成分電流I1dとの差を求め、この差を零
にするための磁束軸成分電圧指令値V1d *を形成する磁
束軸成分電圧指令値形成手段と、前記トルク軸成分電圧
指令値V1q *と前記磁束軸成分電圧指令値V1d *とを3
相電圧指令値V1u *、V1v *、V1w *に変換する第2の
変換手段21と、前記3相電圧指令値V1u *、V1v *、
V1w *に対応したパルス幅変調(PWM)制御信号を形
成して前記インバータを制御するインバータ制御回路#
#と、前記トルク軸成分電圧指令値V1q *と前記トルク
軸成分電流I1qと前記磁束軸成分電流指令値I1d *と誘
導電動機の1次巻線抵抗R1 と漏れインダクタンスLσ
と1次自己インダクタンスL1 と微分演算子Pとに基づ
く ω0 =(1/L1 )[{V1q *−(PLσ+R1 )I1q}/I1d *] 又はこれに等価な演算によって推定1次角速度ω0 を求
める1次角速度推定手段と、前記推定1次角速度ω0 に
基づいて前記回転位相を示す信号を形成して前記第1の
変換手段(13)に与える位相角信号形成手段20とを
備えていることを特徴とする誘導電動機の制御装置に係
わるものである。なお、請求項1の誘導電動機の制御装
置を請求項2〜8に示すように構成することが望まし
い。
【0006】
【発明の作用及び効果】各請求項の発明によれば、速度
検出器を使用する従来構成の3相誘導電動機の制御装置
の一部を変更するのみで、1次角速度を推定し、これを
制御に使用することができる。従って、速度検出器を使
用しないことによる低コスト化及び小型化のみでなく、
1次角速度の推定を容易に達成することが可能になる。
更に詳細には、1次角速度の推定を、誘導電動機の入力
電圧を検出しないで行うことができるのでこの推定が容
易に達成される。即ち、誘導電動機の入力電圧はPWM
インバータの出力であるので、これをそのまた制御装置
で使用する電圧情報とすることができず、平滑手段等を
設けるとコストの上昇を招く。これに対して本発明では
誘起電圧を推定しているので、実際の電圧検出手段が不
要になる。請求項2、3によれば、1次角速度の推定の
精度の向上を図ることができる。請求項7によれば、回
転角速度ωrm′を容易に推定することができる。請求項
8によれば、ディジタル処理で制御を容易に達成でき
る。
【0007】
【従来の速度制御装置】本発明に係わる実施例の速度制
御装置の理解を容易にするために、まず、回転検出器を
使用した従来の速度制御装置を説明する。
【0008】図1に示す3相誘導電動機1の従来の速度
制御装置は、直流電源2と電動機1との間に接続された
3相ブリッジ型インバータ3を有する。このインバータ
3は周知のものであって、図2に示すように6個のトラ
ンジスタから成るスイッチQ1 〜Q6 を3相ブリッジ接
続し、これ等を3相PWM制御することによって直流電
圧を3相交流電圧V1u、V1v、V1wに変換すると共に、
速度制御及びトルク制御を行うものである。なお。各ス
イッチQ1 〜Q6 に逆並列に帰還用ダイオードD1 〜D
6 が接続されている。
【0009】図1のに速度制御装置は、例えば昭和59
年11月発行の「電気学会論文誌B」の104巻11号
第79〜86頁に記載された「VVVF電源で駆動され
る誘導電動機の非干渉制御法とその特性」の論文に従う
ように構成されている。この制御原理に従う図1の速度
制御装置は、すべり周波数を制御するベクトル制御を適
用するために、電動機1の速度検出器4が設けられてい
る他に、CTから成る電流検出器5u、5vがインバー
タ3と電動機1の間のラインに接続されている。速度検
出器4は、例えばパルスエンコーダもしくはタコジェネ
レータ等から成り、実速度ωrmを検出するものである。
電流検出器5u、5vはu相とv相の電流即ち電動機の
1次電流I1u、I1vを検出するものである。速度検出器
4、電流検出器5u、5vにはA/D変換器6、7、8
が接続されている。本願では説明を容易にするために、
アナログ信号とディジタル信号とに同一の記号を付して
いる。また、速度検出用A/D変換器6の出力データと
電流検出用A/D変換器7、8の出力データとに基づく
インバータ3のPWM制御のための3相制御電圧
V1u *、V1v *、V1w *のデータの作成はディジタル信
号処理装置又はマイクロコンピュータによって実行され
るが、このデータ作成装置が図1、図5〜図8ではアナ
ログ的(等価的)に示されている。
【0010】電動機1の速度制御を実行するために、速
度検出用A/D変換器6は差信号形成手段としての減算
器(誤差増幅器又は比較器)9に接続されている。減算
器9は速度指令発生手段としてのライン10から得られ
たディジタル速度指令(所望回転速度)ωrm*と検出回
転角速度(回転速度)ωrmとの差を示す信号を出力す
る。減算器9には速度制御器(ASR)11が接続され
ており、ここでは減算器9の出力をゼロにするように電
動機1のトルクTを制御するためのトルク軸成分電流指
令値i1q *が形成され、これが第1の指令手段としての
ライン11a に出力される。速度制御器11は、周知の
ように例えばPI(比例積分)補償回路から成り、次の
式に従って出力yを発生するように構成されている。 y={Kp +(Ki /s)}x =Kp {1+(1/Ti s)}x ここで、xは入力、Kp は比例ゲインもしくは比例定
数、Ki は積分ゲイン、Ti は積分定数、Sはラプラス
演算子である。
【0011】速度検出A/D変換器6は1次角速度演算
回路12にも接続されている。1次角速度ωを容易に求
めるためには誘導電動機1の入力電流i1u、i1vを、誘
導電動機1の回転位相即ち1次電圧の位相θと同期して
回転するd−q座標軸の互いに直交する2つの電流
I1d、I1qに変換することが必要になる。ここで、I1d
はトルク軸成分電流であり、I1qは磁束軸成分電流であ
る。上記の変換を行うための第1の変換手段として、2
つの電流検出用A/D変換器7、8に第1の座標変換回
路13が接続されている。この座標変換回路13は次の
式(1)に従って電流I1d、I1qを求めるように構成さ
れている。誘導電動機1のu、v、wの3相電流i1u、
i1v、i1wを検出し、これを2つのI1d、I1qに変換す
ることもできる。この場合には式(1′)に従って
I1d、I1qを求める。
【0012】
【数1】
【0013】1次角速度演算回路12は、すべり角速度
演算回路14と極対数乗算器15と加算器16とから成
る。すべり角速度演算回路14は第1の座標変換回路1
3の磁束軸成分電流I1dの出力ラインとトルク軸成分電
流I1qの出力ラインとに接続されている。このすべり角
速度演算回路14は、次の式(2)の演算によってすべ
り角速度ωseを求めるように構成されている。 ωse=R2 (M/L2 )(I1q/φ2d *) ・・・ (2) ここで、R2 は誘導電動機1の2次巻線抵抗、Mは、相
互インダクタンス、L2 は2次自己インダクタンス、φ
2d*は所望の2次鎖交磁束をd−q座標のd軸(磁束
軸)成分で表わしたものである。なお、以下の説明で使
用する上記以外の誘導電動機1の定数を次に示す。R1
は1次巻線抵抗、L1 は1次自己インダクタンス、Lσ
は漏れインダクタンスであって、Lσ=(L1 L2 −M
2 )/L2 、pは極対数である。
【0014】すべり角速度ωseが式(2)で求められる
理由を次に説明する。周知のベクトル制御の原理に基づ
いて、3相誘導電動機1の1次電圧の角周波数ωで回転
するd−q座標上における誘導電動機1の電圧方程式
は、磁束軸成分の1次電圧をV1d、これに直交するトル
ク軸成分の1次電圧をV1q、磁束軸成分の1次電流をI
1d、トルク軸成分の1次電流をI1q、磁束軸成分の2次
磁束をφ2d、トルク軸成分の2次磁束をφ2qとすると、
次の式(3)で表わされ、また、誘導電動機1が発生す
るトルクTは次の式(4)で表わされる。なお、式
(3)のPは微分演算子を示し、また、2次電圧はかご
形誘導電動機の構造上、終端短絡されているため0とな
る。
【0015】
【数2】
【0016】すべり周波数を制御するベクトル制御で
は、2次磁束のd軸成分が一定のもとで1次角速度ωを
式(5)のように演算して与えることにより、2次磁束
のq軸成分は零となり、直流電動機のトルク発生原理と
同様に式(6)に示すように回転子磁束φ2dとこれに直
交する電流I1qに比例したトルクTを発生させることが
可能となる。 ω=pωrm+R2 (M/L2 )(I1q/φ2d) ・・・ (5) T=p(M/L2 )I1qφ2d ・・・ (6) ここでは、d軸方向を磁束方向に選んでいるため、q軸
がトルク成分軸となる。また、式の右辺第2項はすべり
角速度ωseを意味する。
【0017】なお、式(5)における2次磁束φ2dは、
図1のライン17によって供給する2次磁束指令値φ2d
*として与えることができる。このライン17のd軸の
2次磁束指令値φ2d *は1/M乗算器即ちMの除算器1
8でMで除算されることによってこの出力ライン19に
d軸成分電流指令値I1d *が得られる。なお、ライン1
7、除算器18、ライン19が磁束軸成分電流指令値I
1d *を与える第2の指令手段として機能する。
【0018】再び1次角速度演算回路12を説明する。
この回路12では、式(2)に従って求めたすべり角速
度ωseが加算器16に入力する。加算器16のもう一方
の入力は、速度検出用A/D変換器6から得られた回転
角速度ωrmに乗算器15で極対数pを乗算して機械角の
変化を電気角の変化に変換したものである。従って、加
算器16ではω=pωrm+ωseの演算が行われ、1次角
速度ωが得られる。ここでは回転運動の観点からωを1
次角速度と呼んでいるが、誘導電動機1に入力電圧を基
準にした電気的観点から考えると1次角周波数であり、
また、ωseはすべり周波数を2π倍したすべり角周波数
である。1次角速度(1次角周波数)ωは1/sで示す
積分回路20で積分されて位相角θに変換されて第1及
び第2の座標変換回路13、21に送られる。位相角θ
は正弦波入力電圧の位相を示すものであり、座標変換に
使用されるsin θ及びcos θの値の決定に利用される。
【0019】図1の制御系では、速度制御器11から出
力されるトルク軸成分電流指令値I1q*に一致するよう
にトルク軸成分電流I1qを制御し、且つ磁束軸成分電流
指令値I1d *に一致するように磁束軸成分電流I1dを制
御する。この制御を実行するために、第1及び第2の差
信号形成手段としての減算器22、23、第1及び第2
の補償手段としての電流制御器(ACR)24、25
と、トルク軸成分電圧補償値演算手段26と、磁束軸成
分電圧補償値演算手段27と、第1及び第2の加算手段
としての加算器28、29と、第2の座標変換回路21
と、D/A変換器29、30、31と、PWM制御信号
形成回路32とが設けられている。
【0020】第1の減算器22ではトルク軸成分電流指
令値I1q *とトルク軸成分電流I1qとの差を示す信号
(誤差信号)が形成され、これが第1の電流制御器24
で補償されてトルク軸成分電圧指令基準値V1q′とな
る。また、第2の減算器23では、磁束軸成分電流指令
値I1q *と磁束軸成分電流I1dとの差を示す信号(誤差
信号)が形成され、これが第2の電流制御器25で補償
されて磁束軸成分電圧指令基準値V1d′となる。第1及
び第2の電流制御器24、25は、速度制御器11と同
様に例えば周知の比例積分補償回路から成る。
【0021】ところで、原理的には第1及び第2の電流
制御器24、25の出力に基づいてインバータ3を制御
し、目標となる回転状態を得ることができる。しかし、
図1では外乱による影響を打ち消すための手段が付加さ
れている。この外乱はd軸(磁束軸)とq軸(トルク
軸)における干渉成分(干渉項)ΔV1d、ΔV1qであ
る。トルク軸成分電圧補償値演算手段26は1次角速度
演算回路12に接続され、更に図示はされていないが、
I1dライン13bとφ2d *ライン17とに接続され、次
の式(7)の演算によってトルク軸成分電圧補償値ΔV
1q′を形成する。 ΔV1q′=−ΔV1q=ω{LσI1d+(M/L2 )φ2d *} ・・・(7) 第1の加算器28は、次の式(8)の演算によってトル
ク軸成分電圧指令値V1q*を出力する。 V1q *=V1q′+ΔV1q′ ・・・ (8)
【0022】磁束軸成分電圧補償値演算手段27は、1
次角速度演算回路12に接続され、また図示はされてい
ないが、I1qライン13aに接続され、次の式(9)の
演算によって磁束軸成分電圧補償値ΔV1d′を形成す
る。 ΔV1d′=−ΔV1d=−LσωI1q ・・・ (9) 第2の加算器28は次の式(10)の演算によって磁束
軸成分電圧指令値V1d *を出力する。 V1d*=V1d′+ΔV1d′ ・・・ (10)
【0023】第2の座標変換回路21は、各軸成分の電
圧指令値V1q *、V1d *と位相角θに基づく次の式(1
1)に従う演算によって2軸直交座標から3相交流静止
座標への座標変換を行って3相1次電圧指令値V1u *、
V1v *、V1w *を出力する。
【0024】
【数3】
【0025】なお、w相電圧指令値V1w *は式(11)
で求めたu、v相電圧指令値V1u *、V1v *に基づい
て、次の式(12)で求める。 V1w *=−V1u *−V1v * ・・・(12)
【0026】第2の座標変換回路21から得られた3相
の電圧指令値V1u *、V1v *、V1w *はD/A変換器3
0、31、32でアナログ信号に変換されてPWM制御
信号形成回路33に送られる。PWM制御信号形成回路
33は図3に示す周知の三角波発生回路34aとコンパ
レータ34bとを含み、電圧指令値V1u *、V1v *、V
1w *と例えば10kHz の三角波電圧Vt とを図4(A)
に示すように比較して図4(B)に示すPWM制御パル
スを発生する。なお、図3及び図4では1相分のみが示
されているが、各相において同様にPWM制御信号を形
成する。PWM制御信号は図2に示すインバータ3の各
スイッチQ1 〜Q6 に供給される。なお、三角波電圧V
t 及びPWMパルスの周波数は目標とする出力電圧
V1u、V1v、V1wの周波数よりも十分に高く設定する。
【0027】図1の制御装置は、速度検出器4の出力に
基づいて回転角速度ωrmを得ると共に、1次角速度ωを
得る。このため、装置のコストの低減及び小型化が困難
であった。
【0028】
【実施例】図5の誘導電動機の制御装置は、図1の制御
装置から回転検出器4を省いたものである。この図5に
おいて、図1と共通するもの即ち符号1〜3、7〜1
1、11a 、13、14、15〜32で示すものは図1
で同一符号で示すものと実質的に同一であるので、これ
等の説明を省略する。
【0029】図5の制御装置は、図1における1次角速
度演算回路12の代りに1次角速度推定演算回路50を
設け、また図1の回転検出器4とA/D変換器6の代り
に回転角速度推定演算回路51を設けた他は図1と同一
に構成されている。本発明に従う1次角速度推定演算回
路50は、I1qライン13aとI1dライン13bと第2
の電流制御器25のV1d′出力ラインと第1の加算器2
8のV1q *出力ラインとに接続され、1次角速度(1次
角周波数)ωを出力する。図1の1次角速度演算回路1
2の出力ωは実測値であり、図5の1次角速度推定演算
回路50の出力は推定値であり、両者は正確には同一で
ないが、説明の都合上図5においても推定1次角速度を
ωで示す。
【0030】図5の1次角速度推定演算回路50は図6
に詳しく示すように、暫定1次角速度推定演算回路60
を有し、暫定1次角速度ω0 を求める。この暫定1次角
速度推定演算回路60は次の式(13)を演算するため
にPLσ+R1 乗算器61と加算器62とM/(L1 φ
2d *)乗算器63を有する。 ω0 =(M/L1 ){V1q *−(PLσ+R1 )I1q}/φ2d * ・(13)
【0031】次に、暫定1次角速度ω0 が式(13)で
求められる理由を説明する。式(3)の電圧方程式にお
いて、d軸及びq軸成分の1次電圧V1d、V1qを取り出
すと、次の式(14)、(15)となる。 V1d=(PLσ+R1 )I1d−LσωI1q +(M/L2 )Pφ2d−(M/L2 )ωφ2q ・・・ (14) V1q=LσωI1d+(PLσ+R1 )I1q +(M/L2 )ωφ2d+(M/L2 )Pφ2q ・・・ (15) ここで、式(15)のq軸についての1次電圧方程式
に、ベクトル制御理論の成立条件であるφ2q=Pφ2d=
0を代入してωを求めると次の式(16)が得られる。 ω=(M/L1 ){V1q−(PLσ+R1 )I1q}/φ2d ・・・(16) この式(16)のωをω0 、φ2dをφ2d *、V1qをV1q
*とすれば前述の式(13)が得られる。
【0032】ところで、式(13)及び式(16)はベ
クトル制御が成立しているという前提のもとで導出され
た演算式である。しかし、実際には、電圧V1q、電流I
1q等の検出誤差や演算誤差などの要因によりベクトル制
御が不成立になることを考慮した補正処理を施すことが
望ましい。図6にはこの補正を実行するために、d軸誘
起電圧推定演算回路64が設けられている。この演算回
路64は次の式(17)を演算するためにPLσ+R1
乗算器65と加算器66とを有する。 e2d′=V1d′−(PLσ+R1 )I1d ・・・ (17) 乗算器65はI1dライン13bのI1dにPLσ+R1 を
乗算する。加算器66は第2の電流制御器25の出力V
1d′と乗算器65の出力とを加算する。
【0033】次に、式(17)が補正量を示しているこ
とを説明する。式(14)に示すV1dを示す1次電圧方
程式において、右辺第3項及び第4項はd軸成分の2次
誘起電圧e2dであり、次の式(18)に示すように整理
できる。なお、式(14)の右辺第2項のLσωI1qは
式(9)に示すようにd軸の干渉項ΔV1dである。 e2d=(M/L2 )Pφ2d−(M/L2 )ωφ2q =V1d+LσωI1q−(PLσ+R1 )I1d ・・・ (18) この誘起電圧e2dはベクトル制御が成立している条件下
では零であるということに着目して、この誘起電圧を演
算により推定し、零となるように暫定的に求めた1次角
速度ω0 に補正を行う。誘起電圧の推定演算は次の式
(19)に示すように、d軸成分の電圧指令値V1d *と
干渉補償値ΔV1d′とd軸成分電流I1dと漏れインダク
タンスLσと1次巻線抵抗R1 を用いて行うことができ
る。 e2d′=V1d *+Δ1d′−(PLσ+R1 )I1d ・・・ (19) 更に演算を簡単にするために、 V1d′=V1d *+ΔV1d′ から得られるV1d *を式(19)に代入すると、前述の
式(17)が得られる。
【0034】本実施例では、式(17)に従って推定し
た誘起電圧e2d′が零となるように暫定1次角速度ω0
を補正して推定1次角速度ωを得る。d軸誘起電圧
e2d′による補正を実行するために1次角速度誤差補正
回路67が設けられている。この補正回路67では減算
器69によってライン68の零に設定された誘起電圧指
令値e2d *と入力されたd軸誘起電圧ed ′との差の信
号が形成され、これが比例積分(PI)補償回路(PI
制御器)70を介して加算器71に送られる。図6の加
算器71は暫定1次角速度ω0 に1次角速度推定誤差補
正回路67から与えられた補正量を加えて推定1次角速
度(1次角周波数)ωを出力する。図6の補正は次の式
(20)で示すことができる。 ω=ω0 +(e2d *−e2d′)(Kp +Ki /s) ・・(20)
【0035】ところで、遅れなく補正するためには次の
式(21)に従う方法を採用することが望ましい。 ω=ω0 +{sgn(ω0 )}[{M/(L1 φ2d)}e2d′] ・・(21) この式(21)の中の[{M/(L1φ2d)}e2d′]
は推定した誘起電圧を角速度量(角周波数量)に換算し
た値であり、またsgn(ω0 )は暫定1次角速度63
の極性値である。図7は式(21)の補正を実行するた
めの回路であり、図6の補正回路67を補正回路67′
に置き換えた他は図5と同一に構成したものである。こ
の図7では乗算器72にてd軸誘起電圧e2d′にM/
(L1 φ2d *)が乗算されて角速度量となり、これが次
の乗算器74に入力する。乗算器74には角速度量の他
に暫定1次角速度の極性回路73から得られた暫定1次
角速度の極性sgn(ω0 )が入力し、両者の積が補正値
として加算器71に送られる。
【0036】
【回転角速度推定演算回路】図5の回転角速度推定演算
回路51は、次の式(22)を演算することによって推
定回転角速度ωrm′を求めるように形成されている。 ωrm′=(ω−ωse)/p ・・・(22) 即ち、減算器52において1次角速度推定演算回路50
で求めた推定1次角速度(角周波数)ωからすべり角速
度演算回路14で求めたすべり角速度(すべり角周波
数)ωseを減算して両者の差を示す信号を形成し、1/
p乗算器53にて極対数pでω−ωseを割ることによっ
て電気角を機械角に変換して回転角速度ωrm′を得る。
この回転角速度ωrm′は図1の速度検出器4で得た回転
角速度ωrmと同様に減算器9で使用される。
【0037】以上のように図5の制御装置によれば、速
度検出器を使用しないで1次角速度(角周波数)ωを求
めて座標変換回路13、21及びq軸とd軸の電圧補償
値演算手段26、27で使用することができ、ベクトル
制御が容易になる。また、回転角速度推定演算回路51
で推定回転角速度ωrm′を求めてフィードバック制御す
ることにより、速度制御を容易に行うことができる。
【0038】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、周知の技術に従って種々変形可能である。例えば、
図5のトルク軸成分電流指令値I1q *を図8に示すよう
にライン80からトルク指令値T*を与えることによっ
て得てもよい。この図8ではライン80のトルク指令値
T*に乗算器81でL2 /(pMφ2d *)を乗算するこ
とによってトルク軸成分電流指令値I1q *を得ている。
図8において、図5と同一の部分には同一の符号を付し
てその説明を省略する。また、インバータ3のPWM制
御回路33は周知の種々の回路とすることができる。ま
た、実施例ではディジタル制御部分をマイクロコンピュ
ータによって行っているが個別回路で構成することもで
きる。また、ライン17、1/M乗算器18を省き、ラ
イン19から直接にd軸成分電流指令値I1d *を入力さ
せることができる。また、φ2d *を使用する演算式にお
いて、φ2d *の代りにMI1d *を使用することができ
る。また、誘導電動機1の各定数は測定値、設計値、演
算値のいずれであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の誘導電動機の制御装置を示すブロック図
である。
【図2】図1のインバータを示す回路図である。
【図3】図1のPWM制御信号形成回路の一部を示す回
路図である。
【図4】図3の各部の波形図である。
【図5】本発明の実施例の誘導電動機の制御装置を示す
ブロック図である。
【図6】図5の1次角速度推定演算回路を示すブロック
図である。
【図7】図5の1次角速度推定演算回路の別の例を示す
ブロック図である。
【図8】変形例の誘導電動機の制御装置を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 誘導電動機 3 インバータ 13、21 座標変換回路 50 1次角速度推定演算回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と3相誘導電動機との間に接続
    された3相PWM制御インバータと、 前記誘導電動機の3相の1次電流の内の少なくとも2相
    分の1次電流を検出する電流検出器(5u、5v)と、 前記電流検出器で検出された1次電流を、前記誘導電動
    機の回転位相に同期した回転座標変換によってトルク軸
    成分電流I1qとこれに直交する磁束軸成分電流I1dに変
    換する第1の変換手段(13)と、 前記誘導電動機を所望状態に回転させるためのトルク軸
    成分電流指令値I1q *を与える第1の指令手段(11a
    )と、 前記誘導電動機を前記所望状態に回転させるための磁束
    軸成分電流指令値I1d *を与える第2の指令手段(1
    9)と、 前記トルク軸成分電流指令値I1q *と前記トルク軸成分
    電流I1qとの差を求め、この差を零にするためのトルク
    軸成分電圧指令値V1q *を形成するトルク軸成分電圧指
    令値形成手段と、 前記磁束軸成分電流指令値I1d *と前記磁束軸成分電流
    I1dとの差を求め、この差を零にするための磁束軸成分
    電圧指令値V1d*を形成する磁束軸成分電圧指令値形成
    手段と、 前記トルク軸成分電圧指令値V1q *と前記磁束軸成分電
    圧指令値V1d *とを3相電圧指令値V1u *、V1v *、V
    1w *に変換する第2の変換手段と(21)、 前記3相電圧指令値V1u *、V1v *、V1w *に対応した
    パルス幅変調(PWM)制御信号を形成して前記インバ
    ータを制御するインバータ制御回路(33)と、 前記トルク軸成分電圧指令値V1q *と前記トルク軸成分
    電流I1qと前記磁束軸成分電流指令値I1d *と誘導電動
    機の1次巻線抵抗R1 と漏れインダクタンスLσと1次
    自己インダクタンスL1 と微分演算子Pとに基づく ω0 =(1/L1 )[{V1q *−(PLσ+R1 )
    I1q}/I1d *] 又はこれに等価な演算によって推定1次角速度ω0 を求
    める1次角速度推定手段と、 前記推定1次角速度ω0 に基づいて前記回転位相を示す
    信号を形成して前記第1の変換手段(13)に与える位
    相角信号形成手段(20)とを備えていることを特徴と
    する誘導電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク軸成分電圧指令値形成手段
    は、 前記トルク軸成分電流指令値I1q *と前記トルク軸成分
    電流I1qとの差に対応する第1の差信号を形成する第1
    の差信号形成手段と、 前記第1の差信号に補償を加えてトルク軸成分電圧指令
    基準値V1q′を形成する第1の補償手段と、 前記1次角速度推定手段で推定した1次角速度ω0 又は
    この補正1次角速度ωから成る推定1次角速度ωa と前
    記漏れインダクタンスLσと前記磁束軸成分電流I1dと
    前記相互インダクタンスMと2次自己インダクタンスL
    2 と前記磁束軸成分電流指令値I1d *とに基づく ΔV1q′=ωa {LσI1d+(M2 /I1d *)/L2 } 又はこれに等価な演算を行ってトルク軸成分電圧補償値
    ΔV1q′を得るためのトルク軸成分電圧補償値演算手段
    と、 前記トルク軸成分電圧指令基準値V1q′に前記トルク軸
    成分電圧補償値ΔV1q′を加えてトルク軸成分電圧指令
    値V1q *を得る第1の加算手段とから成り、 前記磁束軸成分電圧指令値形成手段は、 前記磁束軸成分電流指令値I1d *と前記磁束軸成分電流
    I1dとの差に対応する第2の差信号を形成する第2の差
    信号形成手段と、 前記第2の差信号に補償を加えて磁束軸成分電圧指令基
    準値V1d′を形成する第2の補償手段と、 前記1次角速度ω0 又はこの補正1次角速度ωから成る
    推定1次角速度ωa と前記漏れインダクタンスLσと前
    記トルク軸成分電流I1qとに基づく ΔV1d′=−Lσωa I1q 又はこれに等価な演算を行って磁束軸成分電圧補償値Δ
    V1d′を得るための磁束軸成分電圧補償値演算手段と、 前記磁束軸成分電圧指令基準値V1d′に前記磁束軸成分
    電圧補償値ΔV1q′を加えて磁束軸成分電圧指令値V1d
    *を得る第2の加算手段とから成ることを特徴とする請
    求項1記載の誘導電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記1次角速度推定手段は、更に、 e2d′=V1d′−(PLσ+R1 )I1d 又はこれに等価な演算によって磁束軸成分誘起電圧推定
    値e2d′を求め、この磁束軸成分誘起電圧推定値e2d′
    に基づいて1次角速度推定誤差補正信号を形成して前記
    1次角速度ω0 に加える補正手段を有していることを特
    徴とする請求項2記載の誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の指令手段は、 前記誘導電動機の2次磁束指令値φ2d *を供給する手段
    と、 前記2次磁束指令値φ2d *を前記相互インダクタンスM
    で除算して前記磁束軸成分電流指令値I1d *を得る手段
    とから成ることを特徴とする請求項1又は2又は3記載
    の誘導電動機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記推定1次角速度ω0 の演算を ω0 =(M/L1 )[{V1q *−(PLσ+R1 )I1q}/φ2d *] で行うことを特徴とする請求項4記載の誘導電動機の制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記トルク軸成分電圧補償値ΔV1q′
    を、 ΔV1q′=ωa {LσI1d+(M/L2 )φ2d *} の演算で求めることを特徴とする請求項2記載の誘導電
    動機の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の指令手段は、 R2 (M/L2 )(I1q/φ2d *)又は R2 (1/L2 )(I1q/I1d *) (但し、R2 は2次巻線抵抗、L2 は2次自己インダク
    タンス)によってすべり角速度ωseを求める手段と、 前記推定1次角速度ω0 又はこの補正値ωから前記すべ
    り角速度ωseを減算する手段と、 前記減算によって得た値を前記誘導電動機の極対数pに
    よって除算して推定回転角速度ωrm′を得る手段と、 前記誘導電動機の所望回転角速度にするための回転角速
    度指令値ωrm *を供給する手段と、 前記回転角速度指令値ωrm *と前記推定角速度ωrm′と
    の誤差信号を形成する手段と、 前記誤差信号に対応する前記トルク軸成分電流指令値I
    1q *を形成する手段とから成ることを特徴とする請求項
    1又は2又は3又は4又は5又は6記載の誘導電動機の
    制御装置。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2の変換手段、前記トル
    ク軸成分電圧指令値形成手段、及び前記磁束軸成分電圧
    指令値形成手段はマイクロプロセッサ又はディジタル信
    号処理装置で形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の誘導電動機の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006017306A1 (en) * 2004-07-12 2006-02-16 Honeywell International Inc. Apparatus and method to control torque and voltage of an ac machine
JP2010193664A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Aisin Seiki Co Ltd フィードバック制御方法、モータ制御方法、及びモータ制御装置

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US7208908B2 (en) 2004-07-12 2007-04-24 Honeywell International Inc. Apparatus and method to control torque and voltage of an AC machine
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