JPH0822441B2 - 塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄鋼板 - Google Patents

塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄鋼板

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JPH0822441B2
JPH0822441B2 JP62116078A JP11607887A JPH0822441B2 JP H0822441 B2 JPH0822441 B2 JP H0822441B2 JP 62116078 A JP62116078 A JP 62116078A JP 11607887 A JP11607887 A JP 11607887A JP H0822441 B2 JPH0822441 B2 JP H0822441B2
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隆史 小原
一典 大沢
誠 今中
浩三 角山
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄鋼
板に関する。
〈従来技術とその問題点〉 一般に自動車外板用に使用される鋼板には、優れた深
絞り性とともに表面の美麗さが要求される。とくに最近
は塗装後の鮮映性が問題とされることが多くなってきて
いる。そこで塗装後の鮮映性あるいは深絞り性の大巾な
向上を目的としてレーザーダル加工法が開発され、発明
者らは多数の特許を既に出願した。
例えばレーザーダル加工法により鮮映性向上を狙った
ものとしては特願昭61-7769号等があり、プレス成形性
向上を狙ったものとしては特願昭60-296611号等があ
る。
レーザーダル加工法に限らずショットダル加工法も含
めて従来の鋼板粗度加工法はすべて鋼板面に均一な粗度
をつけることを目的としている。確かに鋼板面が全て同
一の表面性状を有することは一般には非常に有用であ
る。
そして従来はこの鋼板表面を均一にかつ全面にわたっ
て鮮映性を良くすること、あるいはプレス成形性を良く
することのいずれかに重点を置いていた。またそれぞれ
の特性の中間を狙った折衷的な表面も提案されてはい
る。しかしながら鮮映性、成形性ともにさらに優れた鋼
板の開発が強く望まれている現在ではそれでは、不十分
である。
たとえば、非常に良好な鮮映性を得るためには鋼板表
面に平坦な部分の割合を多くする必要があるが、これで
は型かじりが発生しやすくなることが知られている。
一方、型かじりを防ぐためには粗度をある程度大きく
しなければならず、これは一般に鮮映性を悪化させる。
鮮映性あるいはプレス成形性が非常に優れた鋼板は上記
の相反する特徴のいずれかを有しているが、その両立は
非常に困難となってきている。
例えば第4図に典型的な実験結果を示す。第4図は、
表面粗度を変えた深絞り用冷延鋼板SPCEに対して、2コ
ート塗装後の鮮映性(DOI:ドリゴン社製DOIメーターに
よって測定した値)と、プレス油を使用しない場合の限
界絞り比の関係を示す。後に本発明の構成で説明する三
次元平均粗さ(SRa)および三次元山数(SPc)が大きく
なると、限界絞り比が大きくなり深絞り性が改善される
が、鮮映性が低下することがわかる。一方逆に鮮映性が
良好な鋼板は深絞り性が劣る。
このように従来の方法では鮮映性と深絞り性の完全な
両立はレーザーダル加工法をもってしても不十分であっ
た。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、自動車外板のプレス成形の特徴なら
びにレーザーダル加工法の長所に注目し、鋼板幅方向で
粗度パターンを制御し、鮮映性とプレス成形性ともに優
れた薄鋼板を提供しようとする。
〈発明の構成〉 本発明は、鋼帯表面の粗度パターンが、巾方向中央部
では塗装鮮映性に優れた粗度パターンであり、巾方向両
端部ではプレス加工性に優れた粗度パターンであること
を特徴とする塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄
鋼板を提供する。
本発明においては、前記粗度パターンが、前記両端部
の三次元平均粗さ(以下SRaという)および/または単
位面積当りの山数(以下SPcという)が前記中央部のSRa
および/またはSPcより大である粗度パターンとなって
いる、塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄鋼板が
好ましい。
以下に本発明を詳細に説明する。
まず、発明者らは自動車外板のプレス方法について詳
細に検討した。その結果一般にドア等の外板は、第1a図
に示すように、鋼板1に沿って点線2の形状の如くブラ
ンク(打抜き)され、そして実線3の形状でプレスに供
される。プレス品の断面は第1b図に示すように比較的平
坦な中央部(B)と、プレス時に大きな変形を受ける端
部(A)、(C)とから成る。製品の段階では(A)、
(C)部は殆んど目に触れることはない。それに対して
(B)部は外観が重要な部分ではあるが、プレス時の変
形は非常に小さい。したがってプレス成形性は幅10〜20
cm程度の(A)、(C)部によって支配され、鮮映性は
(B)部によって支配されることがわかった。
よって、理想的には加工部位にはプレス加工性に適し
た粗度パターンを付与することにより鋼板特性はさらに
向上するであろうことがわかった。しかるに従来のショ
ットダル加工法のみでは設備的あるいは技術的な理由か
ら幅方向の粗度を変更することは不可能であった。
そこで発明者らは鋭意検討した結果レーザーダル加工
法の適用を考えるに至った。レーザーダル加工法は、特
願昭61-7769号等に示されている如く、回転しているロ
ール表面にレーザービームを断続的に照射することによ
り多数の多数の微小ピットを形成し粗度をつけたロール
を用いて鋼板を加工する方法である。
この方法によればロール幅方向の粗度パターンの変更
あるいは制御は十分に可能である。すなわちロール中央
部には高鮮映性を狙ったパターンを、ロール端部にはプ
レス成形性を狙ったパターンをつけることにより自動車
外板用として最高の粗度パターンが達成されることを知
見した。
この方法を適用すれば従来のような中途はんぱな粗度
パターンを採用する必要はなく、幅中央部は思いきって
鮮映性に優れたパターンを、幅端部はプレス性すなわち
型かじり性の良好なパターンを採用することが可能とな
り、鋼板の可能性を大幅に拡大することができる。
すなわち、本発明の薄鋼板は、鋼帯表面の粗度パター
ンが、巾方向中央部では塗装鮮映性に優れた粗度パター
ンであり、巾方向両端部ではプレス加工性に優れた粗度
パターンである薄鋼板である。
ここで、鋼板1表面の端部とは、鋼帯全巾の約10%〜
20%の端の部分をいい、主としてプレス時の変形の大き
な部分で、中央部の両端にあり、第1b図で(A)、
(C)で示す。尚端部で、後に述べるSRa、SPcを大きく
することの効果は、先に説明したように深絞り部分での
み有効なので端部としては、鋼板巾方向の端から100〜2
00mm程度が好ましい。
また、鋼板表面の中央部とは、鋼板全巾の約60%〜80
%の中央部分をいい、主としてプレス時の変形の小さな
部分で、第1b図で、(B)で示す。
鋼板1の厚さは、薄鋼板であればいかなるものでもよ
いが、0.5〜1.2mm厚が好ましい。
粗度パターンは、プロファイルが制御可能な方法なら
いかなるものでもよいが、原理的にはレーザーダル加工
法の適用がもっとも好ましい。粗度はレーザーダル加工
法、ショットダル加工法等によって加工されたロールに
より圧延されて鋼板表面に形成され、最大高さRmax、10
点平均あらさRz等により評価されるものを代表的に挙げ
ることができる。
特に下記のSRaおよび/またはSPcによって評価される
粗度パターンが、端部(A)および端部(C)と、中央
部(B)で異なり、端部のSRaおよび/またはSPcが、中
央部のSRaおよび/またはSPcより大である鋼板が好まし
い。
ここで、三次元平均粗さSRaは以下のように定義され
る。
粗さ曲面からその中心面上に面積SMの部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心面上に直交座標軸、X軸、
Y軸を置き中心面に直交する軸をZ軸で表わし、粗さ曲
線をZ=f(x,y)で表わした時、次の式で与えられた
値をμm単位で表わす。
三次元山数SPcは以下のように定義される。
中心面の上下に並行に指定されたヒステリシス巾だけ
離れて山検出レベルと谷検出レベルを設定して、山数を
計数して指定した面積当りに換算して表わす。
鮮映性の評価法としては、DOI(Distinctness of Ref
lected Image)を採用した。DOI値は第5図に示すよう
に、入射角30°で入射した光4が30°の反射角で反射し
た時の反射光5の強度をRsとし、かつ反射角が30°±0.
3°で反射した反射光6の強度をR0.3とする時、 DOI=100(Rs-R0.3)/Rsで示される。DOI値が85以上だ
と塗装後鮮映性に優れる。
このように幅方向に粗度を変更する効果は、レーザー
ダル加工の特徴を生かして、幅方向に連続的に変化させ
ることがもっとも好ましいが、特別な場合(例えばそこ
で光沢が変化してもいい場合)には急激に変化させても
いい。
またこの粗度を連続的に変える場合の方法としては、
極力美観をそこねないようにするという観点からレーザ
ーダルの微小ピットのピッチを一定とし、深さのみを変
えていくこと(すなわちSPcを一定としSRaのみを変化さ
せる)が好ましい。そうすることにより鋼板幅方向の圧
延特性の変化を避けることが可能となる。そうでなけれ
ば圧延時の鋼板の形状不良を引きおこしてしまう可能性
が大きい。
レーザーダル加工法を用いればこのような幅方向のパ
ターンの変更が容易でありしかも任意に制御できる。
そして鮮映性はレーザーダル加工を適用し、SRaを小
さくかつうねりを除去することが非常に有効であるが、
とくにSRaは後に実施例で説明する第2図に示すよう
に、レーザーダル加工法を適用し、かつSRaを1.25μm
以下にすることが望ましい。
また後に実施例で説明する第3図に示すように、鋼板
を脱脂した状態、すなわち無塗油の状態でも限界絞り比
が、2.0以上とするためには、SRaが1.5μm以上もしく
はSPcが30個/mm2以上が望ましいことがわかる。
よって鋼板中央部(B)はSRaをできるだけ小さくす
る一方鋼板端部(A)、(C)はSPcおよび/またはSRa
をできるだけ大きくすることが望ましい。
本発明は、主として深絞り用冷延鋼板でその効果が顕
著に認められるが、もちろん熱延鋼板でもよい。
〈実施例〉 以下に、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例および比較例) 焼鈍のままの状態の板厚0.7mm、幅1100mmの深絞り用
冷延鋼板(JIS規格SPCE)を素材とし、第1表に示すよ
うな種々のタイプの粗度パターンを有するロールを用い
て、調質圧延を行なった。調質圧延の圧下率はすべて0.
8%と一定にした。
尚粗度を変える場合は、端部から150〜200mmの点で連
続的に変化させた。粗度測定は3次元粗度測定により行
った。
プレス成形性は、実寸大のドアモデル金型を用い、し
わ押えの位置を変え、割れあるいはしわが発生するまで
の範囲(mm)をもって評価した。鮮映性は3コート塗装
後ドリゴンメーターによる測定(DOI)で評価した。
プレス成形性、鮮映性の評価結果を、第1表に示し
た。
第1表によれば、本発明例のタイプA、D、Eは、プ
レス成形範囲も十分広く、かつDOI値も高かった。それ
に対し、従来のように鋼板全体を均一の粗度に仕上げた
比較例の場合には、プレス成形範囲と鮮映性の両立は不
可能であった。
〈発明の効果〉 本発明の薄鋼板は、鋼帯表面の粗度パターンが、巾方
向中央部では塗装鮮映性に優れた粗度パターンであり、
巾方向両端部ではプレス加工性に優れた粗度パターンで
あるので、塗装鮮映性およびプレス加工性のいずれにも
優れた薄鋼板である。
特に、自動車外板用に使用され、優れた深絞り性とと
もに塗装後表面の鮮映性も高い。
【図面の簡単な説明】
第1a図は、自動車外板用鋼板のプレス線を説明する線図
である。 第1b図は、プレス後の自動車外板用鋼板の断面である。 第2図は、SRaとDOI値の関係を示すグラフである。 第3図は、SRaとSPc値の関係を示すグラフである。 第4図は、SRa、SPcと限界絞り比、鮮映性の関係を示す
グラフである。 第5図は、DOIの測定方法を説明する線図である。 符号の説明 1……鋼板、2……点線、3……実線、4……入射した
光、5,6……反射光、(A),(C)……端部、(B)
……中央部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角山 浩三 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (56)参考文献 実開 昭61−63306(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼帯表面の粗度パターンが、巾方向中央部
    では塗装鮮映性に優れた粗度パターンであり、巾方向両
    端部ではプレス加工性に優れた粗度パターンであること
    を特徴とする塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄
    鋼板。
  2. 【請求項2】前記粗度パターンが、前記両端部の三次元
    平均粗さ(以下SRaという)および/または単位面積当
    りの山数(以下SPcという)が前記中央部のSRaおよび/
    またはSPcより大である粗度パターンとなっている特許
    請求の範囲第1項に記載の塗装鮮映性およびプレス加工
    性に優れた薄鋼板。
JP62116078A 1987-05-13 1987-05-13 塗装鮮映性およびプレス加工性に優れた薄鋼板 Expired - Fee Related JPH0822441B2 (ja)

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