JPH08226085A - 超高強度スチールコード及びこれを用いたラジアルタイヤ - Google Patents
超高強度スチールコード及びこれを用いたラジアルタイヤInfo
- Publication number
- JPH08226085A JPH08226085A JP7056596A JP5659695A JPH08226085A JP H08226085 A JPH08226085 A JP H08226085A JP 7056596 A JP7056596 A JP 7056596A JP 5659695 A JP5659695 A JP 5659695A JP H08226085 A JPH08226085 A JP H08226085A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- cord
- strength
- steel cord
- diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
- D07B1/062—Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2022—Strands coreless
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2033—Parallel wires
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2095—Auxiliary components, e.g. electric conductors or light guides
- D07B2201/2097—Binding wires
Landscapes
- Ropes Or Cables (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
同等以上の強超高強度を効率よく発現できるとともに、
耐食性及び剛性にもすぐれ、また素線径が大きくなるに
も拘らず耐曲げ疲労性もすぐれかつ安価なゴム補強用ス
チールコードを提供する。 【構成】炭素量が0.80〜0.89の炭素鋼線材から
作られ引張り強さがY≧−200d+400を満足し、
しかも一方向ねじり後、逆方向ねじりを与える捻回−ト
ルク試験でのトルク低下率が7%以内の範囲にある素線
とを使用し、かかる2本の素線をほぼ平行に束ね、この
周りに1本の素線を素線直径の45〜65倍のピッチで
スパイラル状に巻き付けている。
Description
れるスチールコードおよびこれを用いたラジアルタイヤ
に関するものである。
ルタイヤにおいてはゴムの補強材としてスチールコード
が使用されおり、このうち乗用車用タイヤのベルト補強
用には操縦安定性を考慮して4〜5本の素線(スチール
ワイヤないしフィラメント)を撚り合せた1×4構造や
1×5構造のスチールコードが多く使用されている。し
かし、この1×4や1×5構造のスチールコードは、一
般に図1に示すような断面形状をしており、コード素線
間にはほとんど隙間を有していない。従って、タイヤ成
形後の加硫工程においてゴムがコード内部まで浸透し難
く、コード中心部にゴムで充填されない空隙が長手で存
在することになる。このため走行中に石や金属片により
傷が入ると、この傷から水分が浸入することになり、水
分がコードに達して更に前記コード中心部の空隙を水分
が伝わり、これにより錆びがコード長手に伝播してしま
う。この結果、加硫接着しているコードとその周りのゴ
ムとの間で接着が破壊され、いわゆるセパレーションを
生じるようになり、それによりタイヤの寿命が著しく低
下するとともに複合体としてのタイヤの機能が大幅に低
下するという問題を起こすことにもなる。
イヤの軽量化が強く要求され、また同時にコスト低減の
要求も強くなってきている。前者の対策としては、スチ
ールコードも強度をより高いものにして単位あたりのコ
ード使用量を減らすこと、及びコードの径を細くしてこ
れをカバーするゴムの量を減らすことなどが有効であ
る。しかし、強度向上策として、従来では素線引張強さ
Yと素線直径dとの関係において、Y≧−200d+3
65(kgf/mm2)程度の高強度素線が実用化され
ているに止まり、この強度レベルではいまだ不十分であ
った。また、後者のコスト削減のためスチールコードを
構成する素線本数を3本とすることが有効であるが、1
×3構造にした場合には、図2のような断面形状となる
ため、やはりゴム浸透性の問題が生ずる。しかも、スチ
ールコードとしての必要な強度を保つためには素線径を
大きくする必要があるが、素線径が大きくなると反面に
おいて線径効果により曲げに対する耐疲労性は大きく低
下してしまう。したがって、スチールコードを構成する
素線として強度が非常に高くしかも良好な靭性を備えて
いることが必要になるが、従来ではかかる特性の素線が
なく、上記要求に応えることができなかった。
めに創案されたもので、その目的とするところは、単純
な構造で従来の素線4本からなるコードと同等以上の超
高強度を効率よく発現できるとともに、耐食性及び剛性
にもすぐれ、また素線径が大きくなるにも拘らず耐曲げ
疲労性もすぐれかつ安価なゴム補強用スチールコードを
提供することにある。また、本発明の他の目的は、寿命
が長く、操縦安定性にも優れ、しかも、軽量化も可能な
ラジアルタイヤを提供することにある。なお、本発明の
スチールコードはラジアルタイヤに好適であるが、その
他、搬送用ベルトなどのゴム製品の補強材としても好適
である。
本発明は、3本の素線からなるスチールコードにおい
て、素線として炭素を0.80〜0.89重量%含有す
る炭素鋼線材から作られ引張り強さが下記式を満足し、
しかも一方向ねじり後、逆方向ねじりを与える捻回−ト
ルク試験でのトルク低下率が7%以内の範囲にあるもの
を使用し、かかる2本の素線をほぼ平行に束ね、この周
りに1本の素線を素線直径の45〜65倍のピッチでス
パイラル状に巻き付けている構成としたことを特徴とし
ている。 Y≧−200d+400 [Y:引張強さ(kgf/mm2、d:素線直径(m
m)] また、本発明の他の特徴は、前記スチールコードをベル
ト層の補強に用いた構成としたことにある。
加工度を低下できるので製造コストが安くなる。しか
も、2+1構造にしているためコードの内部までゴムが
よく浸透し、したがって、耐セパレーション性にすぐれ
ている。また、2本の素線束はほぼ平行になっているた
め、素線のコードに撚り合せる時に起きる強度低下が少
なく、1本の素線を素線径の45〜65倍の長いピッチ
で巻き付けており、強度利用率が高いことから、コード
強度のより高いものが得られる。しかも、コードを構成
する素線として、強度をY≧−200d+400(kg
f/mm2)と従来の高強度材よりも更に高強度とし、
かつ、一方向ねじり後、逆方向ねじりを与える捻回−ト
ルク試験でのトルク低下率が7%以内の範囲にあるすぐ
れた靭性をもつものを使用している。このため、コード
にした場合の素線強度低下が少なく、前記した長い巻付
けピッチの効果と相まってより高いコード強力が得ら
れ、また、素線径が大きくなっても耐疲労性の低下の少
ない実用的なスチールコードとすることができる。
する。図3(a)は本発明によるスチールコードの一例を
示しており、基本的に同径の3本の素線1a,1a,1
bからなっているが、ことに2本の素線1a,1aをほ
ぼ平行に束ね、この周りに1本の素線1bをスパイラル
状に巻き付けた2+1構造となっている。素線1bの巻
き付けピッチPは素線径dの45〜65倍の範囲となっ
ている。巻き付けピッチを限定したのは、素線径dの4
5倍未満では撚り効率が低かったり、ゴム浸透性が若干
低かったりするためであり、素線径dの65倍を超える
大きなピッチではコードがばらけ易くなるためである。
素線径dは一般的に0.22〜0.35mmの範囲から
適宜選定される。図3(b)は上記スチールコードの1ピ
ッチ分を5分割した各位置での断面形状を模式的に示し
ている。単に3本の素線を一度に撚り合せて1×3構造
のスチールコードとした場合には、図2に示すような断
面形状になってしまい、コード中心部にはゴムの浸透が
ほとんど生じない空隙が残ってしまうが、本発明コード
においては、2本のほぼ平行に束ねられた素線1a,1
aに1本の素線1bが巻き付けられて構成されているた
め、3本の素線が隣接しあった閉鎖輪郭部分が生じてい
ない。したがって、ゴムとの付着面積が広く、隅々まで
ゴムと接着することができ、耐セパレーション性に優れ
る。また2本の素線の束はほぼ平行になっているため、
コードに撚り合せる時に起きる強度低下が少なく、しか
も、コードがばらけない程度に巻付ピッチを大きくとる
ことができ、強度利用率が高いことからコード強度のよ
り高いものが得られるのである。なお、2本のほぼ平行
に束ねられた素線1a,1aは常に密接していてもよい
が、,の断面のように適度に離間する部分があって
もよい。
1a,1bは従来の強度より更に高い超高強度でしかも
高靭性を有している。詳細に述べると、まず、本発明の
素線1a,1a,1bは、炭素含有量が0.80〜0.
89重量%の炭素鋼線材を用い所定中間径まで伸線した
後、熱処理とめっき及び伸線を施して得たものである。
炭素鋼線材の炭素含有量の下限を0.80%としたの
は、これを下回る炭素量では、後述する好適な最終伸線
条件を採用しても、引っ張り強さがY≧−200d+4
00(kgf/mm2)が得られないからである。ま
た、上限を0.89%としたのは次の理由による。すな
わち、引張り強度を高くする方法としては、重量比で
0.90%や1.0%以上というような高い炭素含有量
の線材を用いて、伸線加工度も大きくとって加工硬化に
より強度を上げることが考えられる。しかし、高いC量
の線材はそのコストが高くまたその熱処理も難しくな
る。また、伸線加工工程においても、高強度(高硬度)の
材料をダイスを使って引き抜くため引抜き力が高くなっ
てダイスの消耗が激しくなったり、或いは引き抜けなく
なって断線が多発したりして目的のワイヤが実用的に得
られない状況になりやすいからである。具体的な化学的
成分組成としては、C:0.80〜0.89%(好まし
くは0.80〜0.85%)、Si:0.15〜0.3
5%、Mn:0.3〜0.9%、残部鉄および不可避的
不純物からなるものであるが、前記基本成分組成にCr
やNiなどを合金元素として所定量添加していてもよ
い。
図9のように、引っ張り強さがY≧−200d+400
(kgf/mm2)の特性を有している。これは少ない
本数で良好な補強効果を得るために必要だからである。
この強度レベルの上限は上記炭素量では−200d+4
30程度である。そして、この強度を有しながらしか
も、一方向ねじり後、逆方向ねじりを与える捻回−トル
ク試験でのトルク低下率が7%以内の範囲内のものを使
用することが本発明の特徴である。一方向ねじり後、逆
方向ねじりを与える捻回−トルク試験とは、図8に示す
ように所定のつかみ間隔で素線8を掴み、この状態で素
線軸線方向に軽く張力をかけながら一定速度で一方向た
とえば時計方向に所定回数ねじった後、逆方向たとえば
反時計方向にねじり返して素線が破断するまでの捻回−
トルクを測定する試験である。
ータに採用したのは次のような理由による。すなわち図
4(a)のように一方向に捻って捻回−トルク曲線を測
定した場合、トルクが連続して右上がりとなる正常な曲
線を描いて破断に到るものと、破断に到る間でトルク低
下が生ずるものとが現われる。かかるトルクの低下は伸
線強加工によりワイヤ内部に生じた微細欠陥から割れが
入ることにより起こるものと考えられる。しかし、この
試験でトルク低下が見られないワイヤを実際に使用しこ
れを撚合したり巻き付けたりしてスチールコードを作っ
てみると、断線が発生したり、疲労特性が不十分なもの
が多数現われた。したがって、この試験によるトルク減
少判断では靭性可否の判別は不十分かつ不正確であっ
た。
方向の捻回−トルクだけでなく、これに連続して逆方向
の捻回−トルクをも連続検出し、その逆方向の捻回−ト
ルク過程におけるトルク低下を実測してみた。その結
果、かかる一方向−逆方向捻回トルク試験において、逆
方向ねじり過程でトルクの低下がないかあっても少なか
ったワイヤは強度も高く、耐疲労性も良好で、スチール
コードの製造工程においても撚ったり、ねじったり、巻
き付けたりすることによる破断力の低下も少なく、また
耐疲労性も良好となる傾向であることがわかった。これ
に対して、一方向ねじり過程でトルク不良が現われない
ものの逆方向ねじり過程でトルク低下が大きいワイヤ
は、コード製造工程においても断線の発生があり、しか
も撚り効率も悪く、得られたスチールコードはワイヤの
強度が十分に発揮されず、さらに耐疲労性の改善もいま
だ不十分であった。
材質を異にする多数のワイヤについて一方向−逆方向ね
じり方式による捻回−トルク試験を行い、捻回−トルク
の低下率を測定してみた。その結果、いかなる場合でも
トルク低下率が8%以上では前記した良好な特性が得ら
れないことを突き止めた。ここで、トルク低下率△T
は、図4(b)の捻回−トルク曲線において、最初の一方
向ねじりでのねじり弾性限すなわち図における右上がり
直線部分の上限でのトルク値をTとし、逆方向ねじりで
の低下部トルク値の最小値をtとすると、トルク低下率
△Tは次式で表される。但し、トルク低下のない場合は
t=Tとする 。 △T=[(T−|t|)/T]×100(%) このトルク低下率△Tが8%以上では前記した不具合が
生じており、そこで本発明は、トルク低下率△Tが7%
以内の特性を示すスチールワイヤのみを靭性が正常とす
るパラメータを採用したのである。
ねじり後、逆方向ねじりを与える捻回−トルク試験での
トルク低下率が7%以内の靭性特性を備えた素線は、炭
素鋼線材として直径が4.0〜5.5mmのものを使用
し、これを通常のように酸洗、コーティングを行い、連
続乾式伸線してたとえば直径1.2〜2.3mmの中間
線材を得、この中間線材をパテンティング処理してベイ
ナイト等の異組織を含まない均一な微細パーライト組織
にし、次いでゴムとの接着性のよいめっき(通常、真ち
ゅうめっき)を施して最終原料線を得しめ、この最終原
料線を湿式伸線して得られる。そして、湿式伸線工程に
おいて次の条件を採用することが好適である。 引抜き用ダイスとしてアプローチ角度(2α)が8〜
10°、ベアリング長さが0.3d1(d1=引抜き孔
径)のものを使用する。 最終引抜きにおいては2枚のダイスを直列に並べたダ
ブルダイスを使用し、出口側ダイスでの引抜き減面率を
1.2〜3.9%の範囲で軽いスキンパスを行う。 使用する引抜き用ダイスは、ニブとして、少なくとも
ダブルダイスの2枚とそれよりも上流のもの1〜5枚程
度のものに焼結ダイヤモンドニブを用いる。他は従来の
合金ニブを用いてもよい。 潤滑液温度を低く保持することにより最終引抜きダイ
ス通過直後のワイヤの温度が150°C以下になるよう
に制御する。
湿式伸線工程に用いる引抜き用ダイス(後述する最終引
き抜き用のダブルダイスを含む)を示しており、1はニ
ブ2を内蔵したダイスであり、ニブ2はアプローチ部2
0の角度2αが8〜10°となっており、またベアリン
グ部21の長さlが0.3d1となっている。従来、ア
プローチ角は引抜き力が最も低くなることから12°が
一般に採用されているが、これよりもむしろ素線表面と
内部が均一な加工を受けて表面残留応力も低くなること
が重要であることから本発明はアプローチ角を8〜10
°としたものである。そして、これによる引抜き抵抗の
増大を抑制するため、ベアリング長さを短くしたもの
で、通常の0.5d1では引抜き抵抗が大きすぎるため
適当でない。
上げ用ダイス)3を示しており、ケーシング4,4にそ
れぞれノーマルダイス5aとスキンパス用ダイス5bを
近接して直列状に配置し、所定減面率を2分割して得る
ようにしている。前記ノーマルダイス5aとスキンパス
用ダイス5bのニブ2a,2bはそれぞれ焼結ダイヤモ
ンドで作られ、前記したアプローチ角とベアリング長さ
となっている。上記のようにダブルダイス3の2枚のニ
ブ2a,2bとこれの上流の引抜き用ダイスを含めて4
枚程度のものに焼結ダイヤモンドニブを用いるのは、第
1に焼結ダイヤモンドが合金ダイスに比べて表面の粗さ
も非常に平滑なため引抜き力を低くすることができ、ま
た、引き抜いたワイヤの表面も平滑になり、耐疲労性向
上にも効果があるからである。第2に焼結ダイヤモンド
が硬いことから連続引抜きによる摩耗がほとんどなく、
摩耗によるダイス径の増大とこれによる減面率の変化を
防止できるからである。
スを使用してスキンパスを行うのは、引抜きによるワイ
ヤ発熱を低減するとともに、ワイヤ表面の残留応力を低
く抑えるためである。スキンパス用ダイス5bによる引
抜き減面率(スキンパス減面率)を1.2〜3.9%の
範囲としたのは、1.1%以下では加工量が少なすぎて
残留応力の緩和作用が少なく、4.0%以上とあまり大
すぎても残留応力の緩和作用が少ないからである。もっ
とも好ましいスキンパス減面率は1.5〜3.0%であ
る。そして、最終ダイス通過直後のワイヤの温度を15
0°C以下になるように潤滑液温度を低く保持するの
は、スキンパスの採用と併せて潤滑液温度を低くコント
ロールすることにより、最終ダイス通過直後のワイヤ温
度を一定値以下に抑えることにより、時効によるワイヤ
の脆化を防ぐことができる利点があるからである。この
ように潤滑液温度を低く保持する方法は、湿式伸線機の
槽外に循環ポンプと冷却機を設け、循環液を槽から強制
的に抜きこれを冷却して槽に戻す循環系とし、潤滑液温
度を例えば操業中35℃以下に温度制御すればよい。以
上の条件により、素線径が大きくなっても耐疲労性の低
下の少ない実用的な超高強度補強材を効率よく製造でき
る。図7は本発明によるスチールコードをトレッド12
の下の少なくとも1枚のベルト13a,13bに使用し
たラジアルタイヤを示しており、操縦安定性に優れ、し
かも耐食性のある高寿命の軽量タイヤとすることができ
る。
0.21,Mn:0.53,残部鉄及び不可避的不純物
からなる炭素鋼線材を用いた。この線材を連続乾式伸線
して所定の中間径まで加工した。更にこれを微細パーラ
イト組織になるよう熱処理した後、ゴムと加硫接着させ
るための所定組成の真鍮めっきを施して最終原料とし、
この原料を湿式伸線して超高強度素線とした後、更にバ
ンチャー式撚り線機で2+1構造スチールコードを製造
した。この素線の構造にあたって、最終の湿式伸線にお
いて上がりのダイスを図6のようなダブルダイスとして
そのスキンパス減面率を2.5%とした。また、ダイス
はダブルダイスの2枚とその上流の1枚のダイスをダイ
ヤモンドニブを用いたダイスとし、他は従来の合金ダイ
スとした。使用したダイスのアプローチ角(2a)はす
べて10°,ベアリング長さは0.3d1とした。素線
の上がり表面温度は139℃とした。このようにして得
た直径0.28mmの3本の素線を使用して2+1のス
チールコードに撚り合わせた。この時、1本の巻き付け
素線の巻き付けピッチを5水準とって実施例1〜3及び
比較例1〜2とした。また、従来の同一直径の高強度素
線を用いて比較例4とした。比較例3は、湿式伸線にお
いて上がりスキンパスを用いず単に上がりから2枚をダ
イヤモンドニブダイスとし、他は実施例1〜2と同一条
件で作った素線を用いたスチールコードとした。更に、
実施例1〜3と同一の素線を用いて従来型の1×3構造
を作って比較例5とし、また、従来の1×4構造の高強
度材を従来例1として作製した。これらについての特性
を表1に示す。
0.82,Si:0.20,Mn:0.51,残部鉄及
び不可避的不純物からなる炭素鋼線材を用い、実施例1
と同様の条件で直径0.23mmの素線(上がり表面温
度は135℃)を作り、この素線を使用してコードを得
た。それらについて実施例4、5及び比較例6とした。
また、同一素線を用いて1×3構造のコードを作製し比
較例9とした。更に、具体例1と同様にスキンパス伸線
を用いないものを比較例7とし、従来の高強度材を用い
たスチールコードを比較例8とした。これらについての
特性を表2に示す。
直径0.32mmの超高強度素線及びコードを作製し実
施例6とした。また、同一素線を用いて1×3構造のコ
ードを作製して比較例10とした。さらに直径0.30
mm高強度素線及びこれを用いた1×4構造のスチール
コードを作製し、従来例2とした。これらの特性を表3
に示す。
87,Si:0.23,Mn:0.50,残部鉄及び不
可避的不純物からなる炭素鋼線材を用い、具体例1〜3
と同様の条件で直径0.35mmの素線とコードを作製
して実施例7とした。また同一素線を用いて1×3構造
のスチールコードを作製して比較例11とした。これら
の特性を表4に示す。
トルク試験」は、図8のように固定側の掴み具6と可動
側の掴み具7の掴み間隔Lを300d(dはワイヤ直
径,mm)として直線状素線を掴み、固定側に一定の重
りを吊り下げて軽く張力を掛けながら、可動側の掴み具
7をモータ9により30rpmの速度で回転させて一方
向に素線を10回転ねじった後、一旦回転を止め、更に
逆方向に素線が破断するまで前記ねじり速度で捻り返し
を行い、捻回−トルク曲線をとって判定したもので、
「一方向−逆方向捩り試験結果」の○はトルク低下率△
Tが0〜7%のもの(良好)を指し、×はトルク低下率
△Tが8%以上のもの(不良)を示す。「撚り効率」は
コードの実際強度を撚り合わせる前の素線の集合強度で
除して、100をかけた値である。「曲げ剛性指数」は
長さ70mmのコードサンプルについて一定角度の曲げ
を与え、これに要する曲げモーメントの大きさを求める
ものでそれぞれの表について従来例又は比較例の1つを
100として指数で表した。「耐疲労性指数」はスチー
ルコードをゴム中で加硫した帯状のサンプルを千鳥状に
配置した一定直径の3ヶのロールにコード破断荷重の1
0%の負荷の下に張り渡し、このロールを左右に繰り返
し移動させてサンプルに曲げを与えてコードが破断する
までの繰り返し数を測定した結果であり、それぞれの表
について従来例又は比較例の1つを100として指数で
表した。「ゴム浸透性」は直線状にしたコードをゴム中
で加硫してサンプルを作製した後、このコードを長手方
向分解し、ゴムの浸透度を目視で観察し、コードで構成
する素線全周が完全にゴムで覆われているものを100
%として判定した。「撚り線性」の◎は問題なし、△は
断線あり、×は断線多数を示している。
実施例3は、素線が目的強度を有するとともに良好な靭
性を有しており、巻き付けピッチも適正であるためスチ
ールコードの強力、耐疲労性、曲げ剛性、撚り効率、ゴ
ム浸透性のすべてのバランスよい。これに対して、比較
例1,2は素線そのものは適切でも巻付け撚りピッチが
本発明の規定範囲外であるため撚り効率やゴム浸透性が
低かったり、コードがばらけ易かったりして特性が不十
分である。比較例3は湿式伸線工程でのダイス条件が不
適切であるため、撚り効率や耐疲労性の特性が十分でな
い。比較例4は靭性は良好でも素線の引っ張り強さが不
足しているためコード強力や耐疲労性の特性が不良であ
る。比較例5はコード構造が不適切であるため特に浸透
性が不良である。
が異なる場合にも本発明は強力、耐疲労性、曲げ剛性、
撚り効率、ゴム浸透性のすべてのバランスがよい。これ
に対して、巻付けピッチが本発明範囲外(大きすぎる)
の比較例6はばらけ易く、不適である。また伸線工程で
スキンパスを行わなかった比較例7は素線の特性が不良
であり、スチールコードにしたときにも撚り効率や耐疲
労性の特性が不十分である。素線として本発明範囲外の
引っ張り強度のものを使用した比較例8は、靭性と撚り
ピッチが適切でもコード強力と耐疲労性の特性に劣って
いる。比較例9はコード構造が1×3であるため、素線
の特性は良好でも特にゴム浸透性が劣っている。
た実施例6は、スチールコードの強力、耐疲労性、曲げ
剛性、撚り効率、ゴム浸透性のすべてのバランスがよ
い。これに対して、素線としては適切なものを用いた比
較例10はコード構造が不都合なためゴム浸透性が劣っ
ている。従来例2はコード強力とゴム浸透性が劣ってい
る。表4から明らかなように、素線をさらに太径にした
実施例7はスチールコードの強力、耐疲労性、曲げ剛
性、撚り効率、ゴム浸透性のすべての面でバランスがと
れている。これに対して、比較例11はコード構造が不
適切であるためゴム浸透性が劣っている。
きには、3本の素線を使用したスチールコードにおい
て、素線として超高強度でしかも真に靭性の良好なもの
を使用し、かつコードを3本撚りでなく所定巻き付けピ
ッチの2+1構造としているため、4本撚り構造の高強
度スチールコードに比べても同等以上のコード強力と剛
性を有し、コード作製時の強度低下が少なく、強度利用
率も高く、さらにゴムの浸透性が良好であるとともに耐
疲労性の低下が少なく、さらに素線本数が少なく素線径
を太くすることにより加工度を少なくすることができる
ため、原料鋼線材の炭素量が従来とかわらないことおよ
び単純なコード構造であることと相俟って製造コストを
安くすることができるなどのすぐれた効果が得られる。
請求項2によれば、耐食性が良好で操縦安定性も良好で
さらに軽量化したタイヤを得ることができるというすぐ
れた効果が得られる。
す側面図、(b)は同じくその断面図である。
ルク曲線を示す線図、(b)は本発明による一方向・逆方向
ねじりトルク試験における捻回-トルク曲線を示す線図
である。
る。
である。
る。
る。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】3本の素線からなるスチールコードにおい
て、炭素を0.80〜0.89重量%含有する炭素鋼線
材から作られ引張り強さが下記式を満足し、しかも一方
向ねじり後、逆方向ねじりを与える捻回−トルク試験で
のトルク低下率が7%以内の範囲にある素線を使用し、
かかる2本の素線をほぼ平行に束ね、この周りに1本の
素線を素線直径の45〜65倍のピッチでスパイラル状
に巻き付けていることを特徴とする超高強度スチールコ
ード。 Y≧−200d+400 [Y:引張強さ(kgf/mm2、d:素線直径(m
m)] - 【請求項2】請求項1記載のスチールコードをベルト層
の補強に用いたことを特徴とするラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7056596A JPH08226085A (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | 超高強度スチールコード及びこれを用いたラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7056596A JPH08226085A (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | 超高強度スチールコード及びこれを用いたラジアルタイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08226085A true JPH08226085A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=13031593
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7056596A Pending JPH08226085A (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | 超高強度スチールコード及びこれを用いたラジアルタイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08226085A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10140491A (ja) * | 1996-11-08 | 1998-05-26 | Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The | ゴム弾性体用スチールコード |
| JPH10221233A (ja) * | 1997-02-07 | 1998-08-21 | Bridgestone Metalpha Kk | 捻回試験方法及び捻回試験装置 |
| JP2007063706A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ゴム補強用スチールコード |
| JP2007191830A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Bridgestone Corp | ゴム−スチールコード複合体 |
| WO2008035771A1 (fr) * | 2006-09-22 | 2008-03-27 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | bandage radial pneumatique |
| CN110023104A (zh) * | 2016-11-25 | 2019-07-16 | 大陆轮胎德国有限公司 | 包括具有钢单丝的带束层的车辆充气轮胎 |
-
1995
- 1995-02-21 JP JP7056596A patent/JPH08226085A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10140491A (ja) * | 1996-11-08 | 1998-05-26 | Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The | ゴム弾性体用スチールコード |
| JPH10221233A (ja) * | 1997-02-07 | 1998-08-21 | Bridgestone Metalpha Kk | 捻回試験方法及び捻回試験装置 |
| JP2007063706A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ゴム補強用スチールコード |
| JP2007191830A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Bridgestone Corp | ゴム−スチールコード複合体 |
| WO2008035771A1 (fr) * | 2006-09-22 | 2008-03-27 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | bandage radial pneumatique |
| CN110023104A (zh) * | 2016-11-25 | 2019-07-16 | 大陆轮胎德国有限公司 | 包括具有钢单丝的带束层的车辆充气轮胎 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4854032A (en) | Method of manufacturing a steel wire with high tensile strength | |
| JP3411887B2 (ja) | ゴム製品補強用スチールコード | |
| US5956935A (en) | High tensile steel filament member for rubber product reinforcement | |
| JP2772627B2 (ja) | ゴム補強用超高強度スチールワイヤおよびスチールコード | |
| JPWO1997039176A1 (ja) | ゴム部品補強用スチールコード及び空気入りタイヤ | |
| JP2920478B2 (ja) | ゴム補強用スチールワイヤおよびスチールコード | |
| US6823706B1 (en) | Steel wire and method of manufacturing the same | |
| JP2920474B2 (ja) | ゴム補強用超高強度スチールワイヤおよびスチールコード | |
| JP2906025B2 (ja) | ゴム製品補強用高強度スチールワイヤおよびスチールコード並びに高強度スチールの製造方法 | |
| JPH1181168A (ja) | ゴム物品補強用スチ−ルコ−ド及び空気入りラジアルタイヤ | |
| JPH08226085A (ja) | 超高強度スチールコード及びこれを用いたラジアルタイヤ | |
| JP7454499B2 (ja) | ゴム物品補強用スチールコード | |
| JP2003155676A (ja) | ゴム補強材用スチルコード及びその製造方法 | |
| JPH1133617A (ja) | ゴム補強用強靱スチールワイヤの製造法および強靱スチールコード | |
| JP3299857B2 (ja) | 疲労特性の優れた高強度極細鋼線およびその製造方法 | |
| JPH08284081A (ja) | ゴム補強用スチールコード及びラジアルタイヤ | |
| JP3101757B2 (ja) | ゴム補強用スチールコード及びラジアルタイヤ | |
| JP2906035B2 (ja) | ゴム補強用高強度スチールコード及びラジアルタイヤ | |
| JP2992809B2 (ja) | ゴム補強用スチールコードおよびラジアルタイヤ | |
| JP4152681B2 (ja) | 鋼線の製造方法 | |
| KR102899296B1 (ko) | 고무보강재용 1+5 고강도 스틸코드 | |
| JP3005743B2 (ja) | ゴム補強用極超高強度スチールワイヤおよびスチールコード | |
| JPH08284082A (ja) | ゴム補強用スチールコード及びラジアルタイヤ | |
| JPH09195187A (ja) | ゴム補強用スチールコード及びラジアルタイヤ | |
| JPH0987982A (ja) | ゴム補強用スチールコード及びタイヤ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20040608 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20040621 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
| R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709 Year of fee payment: 9 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |