JPH08226086A - 腐食疲労特性および耐食性に優れた極細鋼線 - Google Patents

腐食疲労特性および耐食性に優れた極細鋼線

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JPH08226086A
JPH08226086A JP7032662A JP3266295A JPH08226086A JP H08226086 A JPH08226086 A JP H08226086A JP 7032662 A JP7032662 A JP 7032662A JP 3266295 A JP3266295 A JP 3266295A JP H08226086 A JPH08226086 A JP H08226086A
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steel wire
axis
cross
corrosion
fine steel
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JP7032662A
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Shinji Sakashita
真司 阪下
Shigeaki Miyauchi
重明 宮内
Takenori Nakayama
武典 中山
Nobuhiko Ibaraki
信彦 茨木
Kenji Ochiai
憲二 落合
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 横断面の外形線が、下記式[1]で表わされ
る曲線をX軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線
と、下記式[2]で表わされる曲線をX軸およびY軸で
折り返して得られる閉曲線との間の領域に属する任意の
閉曲線で表わされ、且つa/bが1.05〜5.0で、
2aが1.0mm以下である極細鋼線。 (x10/a10)+(y10/b10)=1 ……
[1] (x1.2 /a1.2 )+(y1.2 /b1.2 )=1……
[2] 但し、0≦x≦aかつ0≦y≦b x=0のときy=b、y=0のときx=a 【効果】 極細鋼線の横断面形状を規定してガルバニッ
ク腐食を抑制することにより、捻回特性を維持しつつ優
れた耐食性と腐食疲労特性を高めた極細鋼線であり、こ
の極細鋼線は、タイヤ強化用又はベルト強化用のスチー
ルコード或はミニチュアロープの如く、撚線加工して用
いられる極細鋼線として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤやベルト等のゴ
ム補強用あるいはミニチュアロープ等の撚線製造用の強
化用線材として使用される極細鋼線に関し、殊にその腐
食疲労特性と耐食性を改善した極細鋼線に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えばタイヤ補強用等として使用される
鋼線材としては、従来よりJIS SWRS 72Aや
SWRS 82Aなどの炭素鋼が使用されており、その
代表的な製造法を示すと下記の通りである。即ち、所定
の化学組成を有する鋼材を熱間圧延した後必要に応じて
調整冷却し、得られた線材に1次伸線加工、パテンティ
ング処理、2次伸線加工、再度のパテンティング処理を
順次行ない、その後ゴム等との接着性改善のため真鍮な
どの銅合金系めっきを施した後、最終的に仕上げ伸線加
工を加えて極細鋼線とされる。そして該極細鋼線を、そ
の用途に応じて複数本撚り合わせることによって補強用
のスチールコードとされる。
【0003】ところで、この様なスチールコードを例え
ばタイヤ用強化材等として使用した場合、タイヤゴム中
に含まれる水分あるいはタイヤゴムの亀裂部等から浸入
してくる水分その他の腐食性物質によってスチールコー
ドが腐食を受け、比較的短期間のうちに強化効果が低下
するという問題がある。そこで、スチールコードの腐食
劣化を抑制しタイヤ寿命を延長させる為の方法として、
スチールコードの素線材に窒化処理などを施すことによ
って腐食疲労特性を高める方法(特開平3−44923
号)、素線材の成分組成や撚り構造を工夫することによ
り耐食性を高める方法(特開平2−53981号)、極
細鋼線の断面形状を偏平化することによって耐疲労特性
や耐食性を向上させる方法(特開昭63−176702
号)等が提案されている。
【0004】これらの方法によれば、スチールコードの
耐疲労特性や耐食性をある程度高めることができ、それ
によりスチールコード強化タイヤの寿命をかなり延長す
ることができるが、それでも一層の寿命延長を求める最
近の需要者の要求を満足するものとはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、タイ
ヤ強化用のスチールコード等として使用される極細鋼線
の耐疲労特性や耐食性を一段と高め、強化タイヤとして
の寿命や安全性を更に高めることのできる技術を提供し
ようとするものであり、具体的には、極細鋼線の形状面
からの腐食要因を追求し、タイヤ補強用はもとより、ベ
ルト強化用あるいはミニチュアロープ用等として優れた
耐疲労特性と耐食性を発揮し得る様な極細鋼線を提供し
ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成すること
のできた本発明に係る極細鋼線の構成は、めっき処理が
施された極細鋼線において、横断面の外形線が、下記式
[1]で表わされる曲線をX軸およびY軸で折り返して
得られる閉曲線と、下記式[2]で表わされる曲線をX
軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線との間の領域
に属する任意の閉曲線で表わされ、且つa/bを1.0
5〜5.0、2aを1.0mm以下としたものであると
ころに要旨を有するものである。 (x10/a10)+(y10/b10)=1 ……[1] (x1.2 /a1.2 )+(y1.2 /b1.2 )=1……[2] 但し、0≦x≦aかつ0≦y≦b x=0のときy=b,y=0のときx=a
【0007】上記本発明においては、極細鋼線の横断面
形状をその外形線が、下記式[3]で表わされる曲線を
X軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線と、下記式
[4]で表わされる曲線をX軸およびY軸で折り返して
得られる閉曲線との間の領域に属する任意の閉曲線で表
わされるものとすることによって、耐疲労特性や耐食性
を一段と優れたものとすることができる。 (x3 /a3 )+(y3 /b3 )=1 ……[3] (x1.8 /a1.8 )+(y1.8 /b1.8 )=1……[4] 但し、0≦x≦aかつ0≦y≦b x=0のときy=b,y=0のときx=a
【0008】
【作用】タイヤ補強用として使用される極細鋼線の表面
には、前述の如くタイヤゴムとの接着力を担う真鍮等の
銅合金系めっき処理を施すのが通例であり、めっき処理
された極細鋼線に見られる水共存下での腐食は、めっき
層におけるピンホール部からの鋼のガルバニック腐食に
起因する孔食状の腐食ピットに応力集中が起こり、そこ
が起点となって腐食疲労破壊が進行するものと考えられ
る。
【0009】ところで、銅合金めっき材と鋼線との間で
生じるガルバニック腐食はカソード反応支配であるか
ら、鋼のガルバニック腐食を抑制するには、めっき層上
のカソード反応を抑制することが有効と考えられる。そ
こで本発明者らは、極細鋼線の腐食疲労破壊抑制手段と
して、この様なガルバニック腐食を低減させる方向で研
究を進めた。
【0010】銅系合金と鋼がガルバニックカップルを組
んだときには、鋼がアノード(鉄の溶解反応)、銅系合
金めっき層がカソード(溶存酸素の還元反応)となるこ
とが知られており、この時の鋼の溶解速度は、夫々の分
極曲線における交点の電流密度によって表わされ、カソ
ード反応律速となる。ところで、平板状電極表面での溶
存酸素の還元反応は、溶存酸素の拡散律速であり、その
反応速度は下記式[5]で近似的に表わされる。 i=(n・F・D・C* )/δ……[5] i:拡散限界電流密度 n:電荷数 F:ファラデー定数 D:溶存酸素の拡散定数 C* :沖合いの酸素濃度 δ:見かけの拡散層の厚さ
【0011】これに対しフィラメントの様な円形断面の
極細線状電極の場合は、溶存酸素の拡散は線材の直径に
依存する。つまり、線状電極表面での拡散限界電流密度
(i)は、線材の半径(r)に依存し、近似的に下記式
[6]で表わすことができる。 i=(n・F・D・C* )/[r・ln(1+δ/r)]……[6]
【0012】即ちガルバニック腐食を考えると、平板状
物と線状物では腐食に影響する拡散限界電流密度(i)
への依存度が若干異なり、今、たとえば図1に示す様に
線材の横断面形状が楕円状であるものを考えると、楕円
は曲率半径の異なる円周部の集合体であって、真円に比
べると曲率半径の大きな部分と小さな部分を有してお
り、楕円の曲率半径を全体で平均すると真円の半径
(r)よりも大きくなる。こうした傾向を前記式[6]
に当てはめて考えると、同一横断面積の線材について真
円と楕円を比較した場合、横断面形状が楕円のものの方
が溶存酸素の拡散限界電流密度(i)は小さくなり、そ
の結果腐食の反応律速となるカソード反応は抑えられる
と考えられる。
【0013】即ち、カソード反応に影響を及ぼす溶存酸
素の拡散限界電流密度(i)は、真円状断面のものより
も楕円状断面のものの方が小さくなり、また楕円の長径
/短径比が大きくなる程(すなわち、偏平になる程)該
拡散限界電流密度(i)は小さくなり、それに伴ってガ
ルバニック腐食も抑制され極細鋼線の耐食性は高められ
ると考えられる。
【0014】ところが、タイヤ強化用等として用いられ
る極細鋼線には、他の要求特性として捻回特性(多数の
極細鋼線を撚り合わせてスチールコードとするときの撚
合せ性と撚合せによる複合強化効果)があり、こうした
捻回特性を確保するには、横断面形状を過度に偏平な楕
円形状とすることはできない。
【0015】そこで、こうした捻回特性を確保しつつガ
ルバニック腐食を効果的に抑制することのできる極細鋼
線の横断面形状を明らかにすべく鋭意研究を重ねた。本
発明はこうした研究の結果完成されたものであって、極
細鋼線の断面形状を工夫することにより、良好な捻回特
性を確保しつつガルバニック腐食に起因する腐食疲労破
壊を抑制しようとするものであり、具体的には、前述の
如く極細鋼線の横断面形状を、その外形線が、前記式
[1]で表わされる曲線をX軸およびY軸で折り返して
得られる閉曲線と、前記式[2]で表わされる曲線をX
軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線との間の任意
の閉曲線で表わされる形状となる様に特定し、より好ま
しくはその外形線が、前記式[3]で表わされる曲線を
X軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線と、前記式
[4]で表わされる曲線をX軸およびY軸で折り返して
得られる閉曲線との間の任意の閉曲線で表わされる形状
となる様に特定し、且つa/b、即ち長径(2a)と短
径(2b)の比を1.05〜5.0とすると共に2a、
即ち長径を1.0mm以下に設定するものである。
【0016】前記式[1],[2]の設定式及びa/b
比や2aが腐食疲労特性に与える影響については、後記
実施例で具体的に示すが、これらによって定める横断面
形状は例えば図2に示す通りである。即ち本発明では、
式[1]で表わされる曲線をX軸(水平対称)およびY
軸(鉛直対称)で折り返して得られる閉曲線と、式
[2]で表わされる曲線をX軸(水平対称)およびY軸
(鉛直対称)で折り返して得られる閉曲線との間(図2
の斜線領域)の任意の閉曲線で表わされ、且つ長径(2
a)と短径(2b)の比、即ちa/bが1.05〜5.
0で、長径(2a)が1.0mm以下である断面形状を
表わしている。
【0017】上記図2において、横断面形状の外形線が
斜線領域の内側もしくは外側に外れるものでは、楕円状
とすることによる前述のガルバニック腐食抑制効果が有
効に発揮されない。また長径/短径比(a/b)が1.
05未満のものでは、通常の真円形断面のものと殆んど
有意差が認められなくなる。一方、この比が5.0を超
え、あるいは長径(2a)が1.0mmを超えると、本
発明で断面形状を上記の様に設定したことによる耐食性
向上効果が飽和してそれ以上の改善が期待できなくなる
ばかりでなく、極細鋼線の断面形状が偏平になり過ぎて
捻回特性が著しく悪くなり、タイヤ補強用等としての極
細鋼材に求められる要求適性を満足できなくなる。
【0018】尚、本発明でより好ましいものとして規定
する横断面形状は、図3に示す如く、式[3]で表わさ
れる曲線をX軸(水平対称)およびY軸(鉛直対称)で
折り返して得られる閉曲線と、式[4]で表わされる曲
線をX軸(水平対称)およびY軸(鉛直対称)で折り返
して得られる閉曲線との間(図3の斜線領域)の任意の
閉曲線で表わされ、且つ長径(2a)と短径(2b)の
比、即ちa/bが1.05〜5.0で、長径(2a)が
1.0mm以下である断面形状を表わしており、該斜線
領域内に外形線を有する横断面形状の極細鋼線であれ
ば、優れた捻回特性を維持しつつガルバニック腐食抑制
効果をより効果的に発揮させることができ、タイヤ補強
用スチールコード等として非常に優れた特性を備えた極
細鋼線となる。
【0019】上記の様な横断面形状を有する極細鋼線
は、たとえば伸線加工、殊に最終仕上げ伸線加工時に使
用するダイスを目標横断面形状に応じた形状とすること
によって容易に制御することができる。
【0020】上記の様に本発明では、極細鋼線の横断面
形状を工夫することによって腐食環境下での溶存酸素の
拡散限界電流密度を小さくしてカソード反応を抑え、そ
の結果としてガルバニック腐食を抑制するものであり、
該鋼線材の成分組成等には一切制限がなく、先に示した
様なJISで規定される成分組成のものはもとより、そ
れらに成分組成等の面から改善を加えた公知の成分組成
のものを全て使用することができる。また該極細鋼線の
表面に施されるめっきの種類にも格別の制限はなく銅合
金めっき(銅−亜鉛系合金、銅−錫系合金、銅−ニッケ
ル系合金、銅−コバルト系合金、銅−亜鉛−コバルト系
合金、銅−ニッケル−亜鉛系合金等)、ニッケル系合金
めっき(ニッケル−燐系合金、ニッケル−コバルト系合
金等)などを全て採用できるが、最も一般的なのは真鍮
を始めとする銅系合金めっきであり、銅系合金めっきで
あれば、最終仕上げ伸線加工時に潤滑作用も発揮するの
で好ましい。めっき層の好ましい厚さは0.1〜1μm
程度である。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の構成および作
用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下
記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記
の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施する
ことも勿論可能であり、それらは何れも本発明の技術的
範囲に包含される。
【0022】実験例1 C:0.90重量%、Si:0.21重量%、Mn:
0.45重量%、P:0.005重量%、S:0.00
6重量%、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼材を
熱間圧延して線状に加工し、1次伸線加工、パテンティ
ング処理、2次伸線加工、再度のパテンティング処理、
真鍮めっきを順次施した後、最終工程で湿式伸線加工を
行ない、様々の横断面形状の極細鋼線を作製した。尚、
各極細鋼線の引張強度はほぼ一定(約350kg/mm
2 )となる様にした。各素線の横断面の形状特性を表1
に示す。
【0023】得られた各極細鋼線の夫々1本を用いて捻
回特性を調べ、また各極細鋼線5本を捻回せた各試料コ
ードをタイヤ用ゴム中に埋め込み、夫々の腐食疲労特性
と接着強度を調べた。
【0024】(捻回特性)ねじり試験機(島津製作所
製)を用いて、各素線の捻回値を10回づつ測定し、そ
の平均値で捻回特性を評価した。 ○:25回超、△:25〜20回、×:20回未満
【0025】(腐食疲労特性)島津製作所製の腐食疲労
試験機を使用し、5%NaCl水溶液中(30℃)での
破断寿命(サイクル数)によって評価。 ◎:1000kcycle超、 ○:1000〜500kcyc
le、△:500〜100kcycle、×:100kcycle未満
【0026】(接着強度)各供試材を5%NaCl水溶
液中(30℃)に1週間浸漬したのち、ゴム片から試料
コードを引き抜いた時の剥離状態によって評価。 ○:引抜き部でゴムの凝集破壊発生、 ×:引抜き部でゴムの凝集破壊と試料コードとの界面破
壊との混合剥離
【0027】結果は表2に示す通りであり、本発明の規
定要件を全て満足する実施例では、捻回特性、腐食疲労
特性、接着性の何れにおいても優れたものであるのに対
し、本発明で定めるいずれかの要件を欠く比較例では、
それら要求特性のいずれかが不充分であり、本発明の目
的に合致しない。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】実施例2 C:0.82重量%、Si:0.24重量%、Mn:
0.55重量%、P:0.005重量%、S:0.00
6重量%、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼材を
熱間圧延して線状に加工し、1次伸線加工、パテンティ
ング処理、2次伸線加工、再度のパテンティング処理、
真鍮めっきを順次施した後、最終工程で湿式伸線加工を
行ない、前記表3に示す如く長径(2a)、短径(2
b)の異なる極細鋼線を作製した。各鋼線横断面の形状
特性を表3に示す。尚、各試料線材の横断面外形線は、
いずれも略[x2 /a2 +y2 /b2 =1]となる様
に、また各素線はほぼ同じ引張強度(約350kg/m
2 )を示す様に設定した。
【0031】得られた各極細鋼線5本を撚り合わせ、上
記実施例1と同様にして捻回特性、腐食疲労特性および
接着強度を調べた。結果は表4に示す通りであり、本発
明の規定要件を満足する実施例の供試材は、捻回特性、
腐食疲労特性および接着強度のいずれにおいても優れた
性能を示しているのに対し、本発明の規定要件を欠く比
較例では、いずれかの性能が不充分である。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】また、前記表3に示した各供試材をタイヤ
用ゴム中に埋め込んだものを30℃の5%NaCl水溶
液中に1か月間浸漬し、各供試材の腐食減量を調べた。
尚腐食減量の測定に当たっては、供試材を埋め込んだゴ
ムの片面にクロスカットを入れ、クロスカット面以外の
面は保護塗料で被覆し、クロスカット面からの腐食によ
る重量減によって評価した(○:腐食減量10g/m2
未満、△:腐食減量10〜20g/m2 、×:腐食減量
20g/m2 超)。
【0035】結果は表5に示す通りであり、本発明の規
定要件を満たす実施例は、比較例に比べて腐食減量が格
段に少なく、優れた腐食疲労特性がゴム強化製品として
の耐久性向上に顕著に生かされることが分かる。
【0036】
【表5】
【0037】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、極
細鋼線を横断面形状、長径/短径比、長径という形状面
から規定してガルバニック腐食を抑制することにより、
捻回特性を維持しつつ優れた耐食性と腐食疲労特性を備
えた極細鋼線を得ることができ、この極細鋼線は、その
優れた特性を生かして、タイヤ強化用あるいはベルト強
化用のスチールコードあるいはミニチュアロープの如
く、撚線加工して用いられる極細鋼線として有効に活用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真円状断面のワイヤと楕円状断面のワイヤの形
状特性を示す説明図である。
【図2】本発明で定める極細鋼線の横断面外形線を示す
説明図である。
【図3】本発明で定めるより好ましい極細鋼線の横断面
外形線を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茨木 信彦 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内 (72)発明者 落合 憲二 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき処理が施された極細鋼線におい
    て、横断面の外形線が、下記式[1]で表わされる曲線
    をX軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線と、下記
    式[2]で表わされる曲線をX軸およびY軸で折り返し
    て得られる閉曲線との間の領域に属する任意の閉曲線で
    表わされ、且つa/bが1.05〜5.0で、2aが
    1.0mm以下であることを特徴とする極細鋼線。 (x10/a10)+(y10/b10)=1 ……[1] (x1.2 /a1.2 )+(y1.2 /b1.2 )=1……[2] 但し、0≦x≦aかつ0≦y≦b x=0のときy=b,y=0のときx=a
  2. 【請求項2】 めっき処理が施された極細鋼線におい
    て、横断面の外形線が、下記式[3]で表わされる曲線
    をX軸およびY軸で折り返して得られる閉曲線と、下記
    式[4]で表わされる曲線をX軸およびY軸で折り返し
    て得られる閉曲線との間の領域に属する任意の閉曲線で
    表わされ、且つa/bが1.05〜5.0で、2aが
    1.0mm以下であることを特徴とする極細鋼線。 (x3 /a3 )+(y3 /b3 )=1 ……[3] (x1.8 /a1.8 )+(y1.8 /b1.8 )=1……[4] 但し、0≦x≦aかつ0≦y≦b x=0のときy=b,y=0のときx=a
JP7032662A 1995-02-21 1995-02-21 腐食疲労特性および耐食性に優れた極細鋼線 Withdrawn JPH08226086A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009249763A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Bridgestone Corp ゴム物品補強用ワイヤおよびそれを用いたゴム物品

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