JPH08226541A - 内燃機関用ピストンリング - Google Patents

内燃機関用ピストンリング

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JPH08226541A
JPH08226541A JP5366795A JP5366795A JPH08226541A JP H08226541 A JPH08226541 A JP H08226541A JP 5366795 A JP5366795 A JP 5366795A JP 5366795 A JP5366795 A JP 5366795A JP H08226541 A JPH08226541 A JP H08226541A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CrN型窒化クロムとCr2N型窒化クロム
の混合物からなるイオンプレーティング皮膜を外周摺動
面に設けた内燃機関用ピストンリングの耐摩耗性、耐ス
カッフィング性、耐相手攻撃性、耐剥離性の改善。 【構成】 内燃機関用ピストンリングの外周摺動面にC
rN型窒化クロムとCr2N型窒化クロムと酸素を含有
した混合イオンプレーティング皮膜が形成される。その
混合組成比率はCrN型:45.0〜98.0重量%、
酸素:0.01〜20.0重量%、Cr2N型:残部、
又はCrN型:45.0〜98.0重量%、酸素:0.
01〜20.0重量%、金属Cr:0.5〜15.0重
量%、Cr2N型:残部とし、皮膜の気孔率を0.5〜
20.0%とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用ピストンリン
グ関し、特に表面処理を施した内燃機関用ピストンリン
グに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関の高性能化に伴い、各機
能部品に対し益々苛酷な条件が課せられると共に、内燃
機関の寿命の延長が強く要求されている。ピストンリン
グも従来にも増して高回転、高温、高面圧等の厳しい環
境にさらされ、その耐久性の向上が要求されている。更
に、エンジン性能向上やコンパクト化の要求から、圧力
リング3本とオイルリング2本の組合せや、圧力リング
3本とオイルリング1本の組合せ、圧力リング2本とオ
イルリング1本の組合せ、圧力リング1本とオイルリン
グ1本の組合せ等、種々の内燃機関用ピストンリングの
組合せがディーゼルエンジンやガソリンエンジンに採用
されている。そしてピストンリングの耐久性を改善する
手段として摺動面に硬質クロムめっき処理や窒化処理等
の耐摩耗性処理が施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のクロム
めっき層を有するピストンリングでは、耐摩耗性が十分
でなくなってきており、窒化処理は優れた耐摩耗性を有
することから苛酷な運転条件の下で使用される第1圧力
リング(トップリング)の表面処理として注目され、最
近多く使用される傾向である。しかしながら、従来のピ
ストンリングに採用された窒化処理においてもいまだ耐
摩耗性、耐スカッフィング性、耐相手攻撃性の点で十分
とは言えなかった。
【0004】そこで、本発明は、耐摩耗性、耐スカッフ
ィング性が良好であり、又、相手攻撃性も可及的に減少
可能な(耐相手攻撃性が良好な)内燃機関用ピストンリ
ングを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、外周摺動面にCrN型の窒化クロムと、酸
素と、Cr2N型の窒化クロムとの混合物からなるイオ
ンプレーティング皮膜が形成され、混合組成比率がCr
N型窒化クロム:45.0〜98.0重量%、酸素:
0.01〜20.0重量%、Cr2N型窒化クロム:残
部であることを特徴とする内燃機関用ピストンリング内
燃機関用ピストンリングを提供している。
【0006】また本発明は、外周摺動面にCrN型の窒
化クロムと、金属Crと、酸素と、Cr2N型窒化クロ
ムとの混合物からなるイオンプレーティング皮膜が形成
され、混合組成比率がCrN型窒化クロム:45.0〜
98.0重量%、Cr:0.5〜15.5重量%、酸
素:0.01〜20.0重量%、Cr2N型窒化クロ
ム:残部であることを特徴とする内燃機関用ピストンリ
ングを提供している。
【0007】更に、上記のいずれのピストンリングにお
いて、混合物からなるイオンプレーティング皮膜の気孔
率が0.5〜20.0%であることが好ましい。
【0008】
【作用】上記範囲のCrN型窒化クロムとCr2N型窒
化クロムの混合物にさらに酸素(O)を含有させたイオ
ンプレーティング皮膜、又はCrN型窒化クロムとCr
2N型窒化クロムとCrとの混合物に更に酸素を含有さ
せたイオンプレーティング皮膜を外周摺動面に形成した
圧力リングまたはオイルリングはその皮膜の有する耐摩
耗性、耐スカッフィング性、耐相手攻撃性及び耐剥離性
によりエンジン高性能化の要求を満たすことが可能であ
る。
【0009】下表にCr2N、CrNの諸物性を示す。
これによりCr2N、CrN各々単独では、硬く、か
つ、脆いことが分る。
【0010】 Cr2N CrN 理論密度(g/cm3) 6.51 6.14 硬度Hv(kg/mm2) 1800〜2500 1500〜2200 弾性率(kg/mm2) 約35000 約25000
【0011】従ってPVD法により生成された各々の単
一イオンプレーティング皮膜を単独で用いた場合には、
研削・研磨時における加工性の悪さ等から欠け、剥離が
多く発生し、良品率が著しく低下する。また、その完成
品を内燃機関にて使用した場合、発生する動的衝撃、及
び熱的衝撃に対し、極めて弱く、折損等を引き起こし易
くなり、その優れた耐摩耗性、耐スカッフィング性を十
分に活用することができない。
【0012】これに対し、上記組成範囲における混合イ
オンプレーティング皮膜においては、両者の内では低硬
度、低弾性率のCrNを45重量%より多く含有させ、
残りをCr2Nとすることにより、Cr2N(六方晶)C
rN(立方晶)の結晶は、晶系が異なることも効果し、
相互に複雑に絡み合いながらイオンプレーティング皮膜
を生成する。さらにこれに酸素を含有させることにより
皮膜の硬度やや高めることにより最も優れた耐摩耗性、
耐スカッフィング性を有するCrN単独からなるイオン
プレーティング皮膜と同等の耐摩耗性、耐スカッフィン
グ性を損なうことなく、むしろ酸素を含有させる事によ
りこれらの諸特性を向上させながら、耐衝撃性、靱性を
向上させ、欠け、剥離、折損等を克服した優れた摺動部
材を得ることができる。
【0013】しかしながら、CrN単独のイオンプレー
ティング皮膜の耐摩耗性に比較し、Cr2N単独のイオ
ンプレーティング皮膜のそれは低い為、CrNを45重
量%以下にした混合イオンプレーティング皮膜では、そ
の耐摩耗性は急激に低下するとともに皮膜密着性が極め
て低い。またCrNを98.0重量%以上混合しても耐
摩耗性、皮膜密着性の急激な増加は見込まれない。
【0014】一方、酸素含有量は0.01重量%以下で
は皮膜硬度を高めることができず、また20.0重量%
以上では皮膜強度は脆くなる。また、この混合イオンプ
レーティング皮膜中にCrを0.5〜15.0重量%含
有させることにより、つまり、セラミックスの結晶粒界
に金属(Cr)を介在させることにより、結晶粒相互間
の粘着力を強化せしめ、イオンプレーティング皮膜の靱
性を向上させることが可能となる。これにより、欠け、
剥離、折損等の克服に更なる効果を発揮することができ
る。しかし、Cr含有量が0.5重量%以下では効果が
なく、また、15.0重量%を上回ると逆に耐スカッフ
ィング性を低下させることになる。
【0015】イオンプレーティング皮膜の靱性は、その
皮膜の気孔率によっても大きく影響される。従って上記
イオンプレーティング皮膜の気孔率を0.5〜20.0
%にし、欠け、剥離、折損等の克服に更なる効果を発揮
することができる。しかしながら、気孔率が0.5%以
下では皮膜の緻密度が高くなり脆くなり、欠けや、剥離
等が発生しやすくなる。逆に、気孔率が20.0%を上
回るとイオンプレーティング皮膜自体の強度が低下し、
コラプション気味となり耐摩耗性は低下する。
【0016】
【実施例】本発明の内燃機関用ピストンリングを図1な
いし図6に基づいて説明する。図1は本発明実施例の内
燃機関用ピストンリングを示す。ピストン1には3個の
環状溝1a、1b、1cが刻設され、燃焼室に近い順に
第1圧力リング2(トップリング)、第2圧力リング
3、オイルリング4が装着されている。オイルリング4
は組合せオイルリングであり、サイドレール4aとスペ
ーサエキスパンダ4bとから構成されている。
【0017】圧力リング2、3の母材はステンレス鋼
(17Crステンレス鋼)製であり、オイルリング4の
サイドレール4aの母材もステンレス鋼(13Crステ
ンレス鋼)である。また、リング2、3、4の外周摺動
面はシリンダライナ5に摺接している。第1圧力リング
2とオイルリング4の外周摺接面にはイオンプレーティ
ング皮膜2A、4Aがそれぞれ形成されている。第1圧
力リング2は、摩耗が最も顕著であるため、耐摩耗製、
耐スカッフィング性、耐相手攻撃性の向上を目的として
外周摺動面にイオンプレーティング皮膜2Aが形成され
る。また、オイルリング4についても、それが摩耗する
と油掻き作用が失われ、オイル上がりが増すので、潤滑
油の消費が増え、また燃焼室に潤滑油が流入して燃焼状
態に悪影響を与える。よって、オイルリング4の外周摺
動面にも、イオンプレーティング皮膜4Aが形成され
る。
【0018】上述した実施例のイオンプレーティング皮
膜2A、4Aは、公知の反応性イオンプレーティング法
により形成される。この方法は、窒素等の反応ガス中に
Crを蒸発させ、気相状態でイオン化して、マイナスに
バイアスされた母材表面に反応ガスと蒸発物質イオンと
の反応生成物、すなわちCrNとCr2Nの混合を、又
はCrNとCr2NとCrの混合を形成させる表面処理
方法である。
【0019】次に内燃機関用ピストンリングの耐摩耗性
試験並びにシリンダライナ攻撃性試験について説明す
る。まずCr2N型単独のイオンプレーティング皮膜を
施したもの、Cr2N型とCrN型混合のイオンプレー
ティング皮膜を施したもの及びCrN型単独のイオンプ
レーティング皮膜を施したものの特性について試験し
た。具体的にはエンジンに適合するサイズの圧力リング
サンプルとオイルリングサンプルを用意した。なお1気
筒当りの圧力リングとオイルリングの本数はそれぞれ1
である。またシリンダボアは鋳鉄であり、具体的にはF
C25相当である。
【0020】圧力リングの母材はクロムを17%含有す
るステンレス、サイドレールはクロムを13%含有する
ステンレスとし、サンプルIは該リング母材該周摺動面
に厚さ30μmのCr2N型イオンプレーティング皮膜
を施したもの、サンプルIIは該リング母材外周摺動面
に厚さ30μmのCr2N型とCrN型が混在するイオ
ンプレーティング皮膜を施したものであり、Cr2N型
とCrN型の含有比率は50:50である。そしてサン
プルIIIは該リング母材外周摺動面に厚さ30μmの
CrN型イオンプレーティング皮膜を施したものであ
る。
【0021】以上のサンプルを4サイクル水冷4気筒1
600ccのガソリンエンジンに組込み、全負荷運転で
200時間の耐久テストを行った。図2は圧力リングと
オイルリングのサイドレールの摩耗量及び相手シリンダ
の上死点付近の摩耗量データを示すグラフである。図2
から、圧力リング、オイルリングとともに、Cr2N型
単独のイオンプレーティング皮膜を施したものよりも、
Cr2N型とCrN型混合のイオンプレーティング皮膜
を施したもの及びCrN型単独のイオンプレーティング
皮膜を施したものが耐摩耗性に優れていることが判明し
た。
【0022】図示していないが、通常の窒化処理のリン
グの摩耗量を「1」とした場合、CrN型イオンプレー
ティング皮膜付きリングでは摩耗量はその約1/5程度
であり、Cr2N型とCrN型混合のイオンプレーティ
ング皮膜付きリング(サンプルB)では約1/10程度
であるから、通常の窒化処理を施した圧力リングやオイ
ルリングに比較して、イオンプレーティング皮膜を施し
たリングは摩耗量が著しく小さい。
【0023】また、シリンダへの攻撃性については、2
00時間運転後のシリンダの摩耗量を測定した。サンプ
ルIと摺動関係にあったシリンダではその摩耗量が1.
5μmであり、サンプルIIと摺動関係にあったシリン
ダではその摩耗量が1.0μmであり、サンプルIII
と摺動関係にあったシリンダではその摩耗量が1.0μ
mであった。特にCr2N型とCrN型混合のイオンプ
レーティング皮膜を施したサンプルIIはCrN型イオ
ンプレーティング皮膜を施したサンプルIIIと同様
に、耐相手攻撃性が良好であることがわかった。
【0024】次に、本発明による内燃機関用ピストンリ
ングのリング単体での優秀性を確認するために、テスト
片に様々な表面処理を施し、各種試験を行った。テスト
片の母材はステンレス鋼であり、それらの表面処理は表
1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】試料1〜試料8は厚さ50μmのイオンプ
レーティング層を有し、試料9は厚さ50μmのクロム
めっき層を有する。
【0027】組成 :X線回析図形の各組成の反射強
度比により決定 気孔率 :断面方向の切断された検鏡試料面の画像処理
から算定 耐摩耗性試験 摩耗試験気:アムスラー型摩耗試験機 回転片(外径:40mm、内径:16mm、厚さ:10
mm) 固定片(18mm×15mm×5mm):当り面側に各
種皮膜材(厚さ=50μm) 周速:1m/sec、潤滑油:10W30、油温:80
℃ 荷重:150kg、時間:7時間
【0028】上記試験条件において耐摩耗性試験を行っ
た。回転片の材料はシリンダライナ用鋳鉄(C:3.2
重量%、Si:2.1重量%、Mn:0.8重量%、
P:0.3重量%、Cu:0.4重量%、Mo:0.2
重量%、B:0.1重量%、Fe:残部)を用いた。結
果は試料9の摩耗量を指数100として図3に図示し
た。
【0029】図3から明らかなように、従来のクロムめ
っきを100とした場合に実施例試料3、5、7の摩耗
量指数が35〜40であり、クロムめっきを施した試料
9より耐摩耗性に優れていることが判る。また実施例試
料3、5、7の相手材(回転材)の摩耗量指数も40〜
53と低く、耐相手攻撃性を具備していることが判る。
試料2はCrN50%、Cr2N50%であり、Cr、
Oを含まない組成である。試料2の摩耗指数は40、5
0であり、クロムめっきを施した試料9より結果は良好
であった。Cr、Oを含まない組成である試料1の摩耗
指数は80、95であり、Oの組成が25%である試料
4では60、100であり、試料9と比較して同程度若
しくは若干良好であった。Crの組成が20%である試
料6や、気孔率25%である試料8は摩耗指数が100
を越え、クロムめっきを施した試料9より悪化したこと
がわかる。
【0030】耐スカッフィング性試験 摩耗試験機:アムスラー型摩耗試験機 回転片(外径:40mm、内径:16mm、厚さ:10
mm) 固定片(18mm×15mm×5mm):当り面側に各
種皮膜材(厚さ=50μm) 周速:5m/sec 潤滑油:SAE30+白灯油(1:1) 油温:50度℃ 油量:0.2L/min 荷重:スカッフ発生まで
【0031】上記試験条件において耐スカッフィング試
験を行った。この試験は摩耗試験と同じ材質の回転片、
同じ各種皮膜材質の固定片を用いた。初めにテスト片の
摺動面に馴染みを持たせるために、テスト片を固定し、
荷重25kg/cm2にて20分間潤滑油を供給しなが
ら回転片を固定片に押圧接触させつつ回転させた。次の
面圧を30kg/cm2に上げ、2分毎に面圧を5kg
/cm2づつ上昇させスカッフィングが生じた時の荷重
を限界面圧として測定した。結果はクロムめっきのスカ
ッフィング発生面圧を指数100として図4に図示し
た。
【0032】図4から明らかなように、従来のクロムメ
ッキの耐スカッフィング性を100とした場合、試料1
〜5、7の場合はクロムめっきよ耐スカッフィングが優
れていることが明かである。特に実施例試料3、5、7
はスカッフィング面圧指数が138、140、145と
高い結果を示した。一方Crを20%含有する試料6
や、気孔率が25%である試料8はスカッフィング面圧
指数が65〜70でありクロムめっきを施した試料9よ
り耐スカッフィング性が劣ることが判る。
【0033】最後に、イオンプレーティング皮膜の母材
に対する密着性について評価試験を行った。直径90m
mのピストンリングを9本作成し、それらの外周面にそ
れぞれ耐摩耗性、耐スカッフ性の試験と同じ被覆を設け
た。皮膜の厚さはすべて50μmとした。密着性の評価
試験は図6に示されるようなねじり剥離試験機にて行っ
た。
【0034】ねじり剥離試験機を用いてツイスト試験を
行った。ツイスト試験においては、ピストンリング2の
合口21aの相対向する合口端部を掴持具32a、32
bで掴持し、掴持具32aを固定しておいて掴持具32
bをピストンリング2の直径方向で合口の反対側21b
を軸として一点鎖線で示されるように回転させてピスト
ンリング2を所定のねじり角度にてねじる。ねじり後
に、このピストンリング2の合口反対側21bを切断
し、切断面(破面)における皮膜層のリング母材からの
剥離の有無を目視で観察した。結果はクロムめっきの比
較例試料9の剥離角度を指数100として図5に図示し
た。
【0035】図5から明かなように、従来のクロムメッ
キ試料の耐折損性を100とした場合、比較例試料2、
6及び実施例試料3、5、7の場合は剥離角度指数が1
10〜145でありクロムメッキより優れていることが
明かである。一方Cr、Oを含まない組成の比較試料1
やOが25%組成の比較試料4や、気孔率25%の比較
試料8は剥離角度指数が60〜75でありクロムめっき
を施した試料9より耐折損性が劣るものである。なお比
較例試料6はクロムめっきにたいして指数140であり
耐折損性は優れているが、図3、図4の耐摩耗性、耐ス
カッフィング性を同時に具備していないので使用に適さ
ない。
【0036】
【発明の効果】上記のとおり、本発明の内燃機関用ピス
トンリングは外周摺動面にCrN型窒化クロムが45.
0〜98.0重量%、酸素が0.01〜20.0重量
%、残部がCr2N型窒化クロムの混合物からなるイオ
ンプレーティング皮膜、または、CrN型窒化クロムが
45.0〜98.0重量%、金属クロムが0.5〜1
5.0重量%、酸素が0.01〜20.0重量%、残部
がCr2N型窒化クロムの混合物からなるイオンプレー
ティング皮膜を具備するから、耐摩耗性、耐スカッフィ
ング性、耐相手攻撃性に優れているだけでなく、相乗効
果によって耐剥離性も著しく向上するという格別の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関用ピストンリングの実施
例を示す断面図。
【図2】エンジン実機試験における圧力リング及びオイ
ルリング摩耗量及び相手材であるシリンダの摩耗量を示
すグラフ。
【図3】各種表面処理が施されたテスト片と相手材の耐
摩耗性を示すグラフ。
【図4】各種表面処理が施されたテスト片の耐スカッフ
ィング性を示すグラフ。
【図5】各種表面処理が施されたテスト片の皮膜密着性
を示すグラフ。
【図6】密着性試験の試験装置を示す模式図。
【符号の説明】
2、3 圧力リング 4 オイルリング 5 シリンダライナー 2A、4A イオンプレーティング皮膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周摺動面にCrN型の窒化クロムと、
    酸素と、Cr2N型の窒化クロムとの混合物からなるイ
    オンプレーティング皮膜が形成され、混合組成比率がC
    rN型窒化クロム:45.0〜98.0重量%、酸素:
    0.01〜20.0重量%、Cr2N型窒化クロム:残
    部であることを特徴とする内燃機関用ピストンリング。
  2. 【請求項2】 外周摺動面にCrN型の窒化クロムと、
    金属Crと、酸素と、Cr2N型窒化クロムとの混合物
    からなるイオンプレーティング皮膜が形成され、混合組
    成比率がCrN型窒化クロム:45.0〜98.0重量
    %、Cr:0.5〜15.5重量%、酸素:0.01〜
    20.0重量%、Cr2N型窒化クロム:残部であるこ
    とを特徴とする内燃機関用ピストンリング。
  3. 【請求項3】 混合物からなるイオンプレーティング皮
    膜の気孔率が0.5〜20.0%であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の内燃機関用ピストンリング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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