JPH08229365A - 水含有有機液体の脱水方法 - Google Patents
水含有有機液体の脱水方法Info
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- JPH08229365A JPH08229365A JP6712295A JP6712295A JPH08229365A JP H08229365 A JPH08229365 A JP H08229365A JP 6712295 A JP6712295 A JP 6712295A JP 6712295 A JP6712295 A JP 6712295A JP H08229365 A JPH08229365 A JP H08229365A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水選択透過浸透気化膜モジュールシステムに
おける分離性能の低下率を長期間にわたって小さく維持
し、工業的に有利な水含有有機液体の脱水方法を提供す
る。 【構成】 浸透気化分離法により水含有有機液体から水
を選択的に膜透過させる水含有有機液体の脱水方法にお
いて、分離係数の低下に応じて水含有有機液体が水選択
透過浸透気化膜モジュールを通過する方向を逆転させ
る。 【効果】 水選択透過浸透気化膜モジュールの分離性能
が低下した場合に、水含有有機液体の供給方向を逆転さ
せることにより、膜モジュールの分離性能の回復を図る
ことができる。従って、膜を交換する必要が無く、生産
を停止することもないので、長期間にわたって安定運転
が可能である。
おける分離性能の低下率を長期間にわたって小さく維持
し、工業的に有利な水含有有機液体の脱水方法を提供す
る。 【構成】 浸透気化分離法により水含有有機液体から水
を選択的に膜透過させる水含有有機液体の脱水方法にお
いて、分離係数の低下に応じて水含有有機液体が水選択
透過浸透気化膜モジュールを通過する方向を逆転させ
る。 【効果】 水選択透過浸透気化膜モジュールの分離性能
が低下した場合に、水含有有機液体の供給方向を逆転さ
せることにより、膜モジュールの分離性能の回復を図る
ことができる。従って、膜を交換する必要が無く、生産
を停止することもないので、長期間にわたって安定運転
が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水含有有機液体の脱水方
法に関する。更に詳しくは、浸透気化分離法により水含
有有機液体から水を選択的に長期間にわたって分離する
場合に、水選択透過浸透気化膜モジュールにおける分離
性能の低下率を小さく維持することのできる工業的に有
利な水含有有機液体の脱水方法に関する。
法に関する。更に詳しくは、浸透気化分離法により水含
有有機液体から水を選択的に長期間にわたって分離する
場合に、水選択透過浸透気化膜モジュールにおける分離
性能の低下率を小さく維持することのできる工業的に有
利な水含有有機液体の脱水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤を化学プロセスに使用する場合
には極めて高い純度が要求されることが多く、特に水の
混入には厳しい制限が課せられる。このような水含有有
機液体の脱水方法として、近年、水選択透過浸透気化膜
(以下、単にPV膜と称す。)を用いた脱水方法が注目
されている。PV膜による脱水とは、PV膜により隔て
られた二つの区隔を該膜を介して行う物質分離方法であ
り、第一の区隔、すなわち一次側に水含有有機液体、例
えば水・エタノール混合溶液を供給し、第二の区隔、す
なわち二次側を例えば陰圧にすると、水・エタノール混
合溶液中の水分子が一次側からPV膜を経て二次側に選
択的に透過し気化して水蒸気として排出され、この結
果、水・エタノール混合溶液を脱水することができる。
には極めて高い純度が要求されることが多く、特に水の
混入には厳しい制限が課せられる。このような水含有有
機液体の脱水方法として、近年、水選択透過浸透気化膜
(以下、単にPV膜と称す。)を用いた脱水方法が注目
されている。PV膜による脱水とは、PV膜により隔て
られた二つの区隔を該膜を介して行う物質分離方法であ
り、第一の区隔、すなわち一次側に水含有有機液体、例
えば水・エタノール混合溶液を供給し、第二の区隔、す
なわち二次側を例えば陰圧にすると、水・エタノール混
合溶液中の水分子が一次側からPV膜を経て二次側に選
択的に透過し気化して水蒸気として排出され、この結
果、水・エタノール混合溶液を脱水することができる。
【0003】この場合、一般には、水含有有機液体は、
被処理液入口、出口及び膜透過蒸気の出口を有するハウ
ジングにPV膜が収納され一体化されたPV膜モジュー
ルの一端から供給され、PV膜の分離活性層と接触した
後、該モジュールの他端が含水率の低い有機液体として
流出する。その際、脱水率は水含有有機液体の供給速度
およびモジュールの膜面積に依存するので、水含有有機
液体を脱水する場合、通常は必要に応じて複数個のPV
膜モジュールが並列および/または直列に接続されシス
テム化されたPV膜モジュールシステムが用いられる。
例えば、複数のPV膜モジュールが並列および/または
直列に接続されたPV膜モジュールシステムに、水含有
有機液体としてエタノール濃度が94wt%のエタノー
ル水溶液を供給して浸透気化分離を行い、膜不透過の流
出エタノールの濃度が99.8wt%になるまで脱水す
る場合、目標濃度または目標濃度に近いエタノールが流
出するPV膜モジュールは長期間にわたって高濃度のエ
タノールに接することになる。
被処理液入口、出口及び膜透過蒸気の出口を有するハウ
ジングにPV膜が収納され一体化されたPV膜モジュー
ルの一端から供給され、PV膜の分離活性層と接触した
後、該モジュールの他端が含水率の低い有機液体として
流出する。その際、脱水率は水含有有機液体の供給速度
およびモジュールの膜面積に依存するので、水含有有機
液体を脱水する場合、通常は必要に応じて複数個のPV
膜モジュールが並列および/または直列に接続されシス
テム化されたPV膜モジュールシステムが用いられる。
例えば、複数のPV膜モジュールが並列および/または
直列に接続されたPV膜モジュールシステムに、水含有
有機液体としてエタノール濃度が94wt%のエタノー
ル水溶液を供給して浸透気化分離を行い、膜不透過の流
出エタノールの濃度が99.8wt%になるまで脱水す
る場合、目標濃度または目標濃度に近いエタノールが流
出するPV膜モジュールは長期間にわたって高濃度のエ
タノールに接することになる。
【0004】一般に、水選択透過性のPV膜モジュール
に用いられる親水性高分子物質からなる膜が大量に通過
する高濃度の有機液体に長期間接すると、PV膜モジュ
ールの分離性能が低下してくる。そこで、通常は運転を
止めて膜を交換するが、膜の交換は非常に繁雑で費用も
かかり、運転を再開するまでは生産が停止する。しか
も、不要になったPV膜モジュールの廃棄処理も必要で
あるため、かかる分離性能の低下は、浸透気化分離法を
工業的に実施する上で、操作上の問題点として指摘され
ていた。分離性能が低下した有機物選択透過性PV膜モ
ジュールの性能回復方法として、特開平5−10395
7号公報明細書には、分離性能が低下したPV膜を親和
性のある有機溶剤と接触させ、次いで乾燥して該有機溶
剤を除去する方法が開示されている。
に用いられる親水性高分子物質からなる膜が大量に通過
する高濃度の有機液体に長期間接すると、PV膜モジュ
ールの分離性能が低下してくる。そこで、通常は運転を
止めて膜を交換するが、膜の交換は非常に繁雑で費用も
かかり、運転を再開するまでは生産が停止する。しか
も、不要になったPV膜モジュールの廃棄処理も必要で
あるため、かかる分離性能の低下は、浸透気化分離法を
工業的に実施する上で、操作上の問題点として指摘され
ていた。分離性能が低下した有機物選択透過性PV膜モ
ジュールの性能回復方法として、特開平5−10395
7号公報明細書には、分離性能が低下したPV膜を親和
性のある有機溶剤と接触させ、次いで乾燥して該有機溶
剤を除去する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記性能回復方法によ
れば、膜を交換することの煩わしさからは開放される
が、この性能回復方法を実施している間は運転を止める
ことになり、生産を停止することに変わりはない。従っ
て、本発明の目的は、浸透気化分離法により水含有有機
液体から水を選択的に長期間にわたって分離する場合
に、分離性能の低下率が小さく、長期に膜交換を必要と
せず、しかも生産性の低下が少ない工業的に有利な水含
有有機液体の脱水方法を提供することにある。
れば、膜を交換することの煩わしさからは開放される
が、この性能回復方法を実施している間は運転を止める
ことになり、生産を停止することに変わりはない。従っ
て、本発明の目的は、浸透気化分離法により水含有有機
液体から水を選択的に長期間にわたって分離する場合
に、分離性能の低下率が小さく、長期に膜交換を必要と
せず、しかも生産性の低下が少ない工業的に有利な水含
有有機液体の脱水方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべくPV膜モジュールおよびPV膜モジュールシ
ステム全体における分離性能低下の状況について詳細に
検討を重ねた結果、分離性能の低下は高度に脱水された
有機液体が通過する最終段およびその近辺に用いられた
PV膜モジュールの分離係数の低下に大きく依存するこ
と、および分離係数の低下時に、処理する水含有有機液
体の通過方向を逆転させることによって分離係数が回復
することを見い出し、本発明に至った。
解決すべくPV膜モジュールおよびPV膜モジュールシ
ステム全体における分離性能低下の状況について詳細に
検討を重ねた結果、分離性能の低下は高度に脱水された
有機液体が通過する最終段およびその近辺に用いられた
PV膜モジュールの分離係数の低下に大きく依存するこ
と、および分離係数の低下時に、処理する水含有有機液
体の通過方向を逆転させることによって分離係数が回復
することを見い出し、本発明に至った。
【0007】すなわち本発明は、浸透気化分離法により
水含有有機液体から水を選択的に膜透過させて脱水を行
う水含有有機液体の脱水方法において、該分離法に供さ
れた水選択透過浸透気化膜モジュールにおける分離係数
の低下に応じて水含有有機液体が水選択透過浸透気化膜
モジュールを通過する方向を逆転させることを特徴とす
る水含有有機液体の脱水方法である。
水含有有機液体から水を選択的に膜透過させて脱水を行
う水含有有機液体の脱水方法において、該分離法に供さ
れた水選択透過浸透気化膜モジュールにおける分離係数
の低下に応じて水含有有機液体が水選択透過浸透気化膜
モジュールを通過する方向を逆転させることを特徴とす
る水含有有機液体の脱水方法である。
【0008】本発明の特徴は、PV膜モジュールシステ
ムの最終処理段階のPV膜モジュールの分離係数が、目
標値よりも低下した場合に水含有有機液体の通過方向を
逆転させることにある。各PV膜モジュールの分離係数
の低下は、そのPV膜モジュールに供給された有機液体
と、そのPV膜モジュールから排出された有機液体との
水含有率を比較することによりチェックすることができ
る。PV膜モジュールは、水含有率が低い有機液体を連
続的に分離すると分離性能が著しく低下するので、常に
高濃度の有機液体が流入する最終段階のPV膜モジュー
ルの分離性能が低下しやすい。従って、最終段階のPV
膜モジュールの分離係数が、ある一定基準を下回った場
合に、本発明による水含有有機液体の通過方向の逆転を
実施する。基準の設定は、生産予定に応じて適宜決めれ
ばよい。例えば、90wt%の供給エタノール水溶液を
60〜70℃、第二次側圧力が0.1〜50torrで
99.9wt%の濃度にまで脱水したときの分離係数が
1,000程度であるPV膜モジュールの場合、この分
離係数が300以下になった場合に適用することが好ま
しい。なお、ここでいう分離係数(α)は、(Cw/C
e)第二次側/(Cw/Ce)第一次側で表される。こ
こに、Cwは水の濃度、Ceはエタノールの濃度を示
す。なお、PV膜モジュールの分離係数の低下を予備試
験し、一定時間の経過を目安に有機液体の通過方向の逆
転を行うこともできる。
ムの最終処理段階のPV膜モジュールの分離係数が、目
標値よりも低下した場合に水含有有機液体の通過方向を
逆転させることにある。各PV膜モジュールの分離係数
の低下は、そのPV膜モジュールに供給された有機液体
と、そのPV膜モジュールから排出された有機液体との
水含有率を比較することによりチェックすることができ
る。PV膜モジュールは、水含有率が低い有機液体を連
続的に分離すると分離性能が著しく低下するので、常に
高濃度の有機液体が流入する最終段階のPV膜モジュー
ルの分離性能が低下しやすい。従って、最終段階のPV
膜モジュールの分離係数が、ある一定基準を下回った場
合に、本発明による水含有有機液体の通過方向の逆転を
実施する。基準の設定は、生産予定に応じて適宜決めれ
ばよい。例えば、90wt%の供給エタノール水溶液を
60〜70℃、第二次側圧力が0.1〜50torrで
99.9wt%の濃度にまで脱水したときの分離係数が
1,000程度であるPV膜モジュールの場合、この分
離係数が300以下になった場合に適用することが好ま
しい。なお、ここでいう分離係数(α)は、(Cw/C
e)第二次側/(Cw/Ce)第一次側で表される。こ
こに、Cwは水の濃度、Ceはエタノールの濃度を示
す。なお、PV膜モジュールの分離係数の低下を予備試
験し、一定時間の経過を目安に有機液体の通過方向の逆
転を行うこともできる。
【0009】水含有有機液体が、直列に接続されたn段
のPV膜モジュールをPV1、PV2・・・PVn-1、P
Vnの順に通過することにより有機液体濃度が高められ
る場合には、PVnの分離係数の低下を目安に、水含有
有機液体をPVnからPV1に向い順番に通過させる。P
Vnの分離性能が低下した場合でも、水含有率が高い有
機液体を常に処理していたPV1は、分離性能の低下は
ほとんど無い。また、PV2からPVn-1の分離性能も低
下しない場合が多く、あるいは低下してもその程度は極
めて軽度である。従って、PV膜モジュールの接続方向
を逆転して水含有有機液体を供給することにより、PV
nに水含有率が高い有機液体が供給され、これによりP
V膜モジュールシステムの運転を停止することなくPV
nの分離性能の回復を図ることができる。なお、上記の
逆転は、水含有有機液体の供給場所を一定にして、各P
V膜モジュールの接続の順序を逆転させてもよいが、水
含有有機液体の供給場所をPV1からPVn側に移して、
各PV膜モジュールの接続バルブを切り替えれば逆転は
容易となり、より好ましい。なお、浸透気化分離法にお
いては、液相から気相への相変化を伴うため、PV膜モ
ジュール内の温度が低下する。このような温度低下を補
うため、PV膜モジュールの入口部で予熱するのが好ま
しい。
のPV膜モジュールをPV1、PV2・・・PVn-1、P
Vnの順に通過することにより有機液体濃度が高められ
る場合には、PVnの分離係数の低下を目安に、水含有
有機液体をPVnからPV1に向い順番に通過させる。P
Vnの分離性能が低下した場合でも、水含有率が高い有
機液体を常に処理していたPV1は、分離性能の低下は
ほとんど無い。また、PV2からPVn-1の分離性能も低
下しない場合が多く、あるいは低下してもその程度は極
めて軽度である。従って、PV膜モジュールの接続方向
を逆転して水含有有機液体を供給することにより、PV
nに水含有率が高い有機液体が供給され、これによりP
V膜モジュールシステムの運転を停止することなくPV
nの分離性能の回復を図ることができる。なお、上記の
逆転は、水含有有機液体の供給場所を一定にして、各P
V膜モジュールの接続の順序を逆転させてもよいが、水
含有有機液体の供給場所をPV1からPVn側に移して、
各PV膜モジュールの接続バルブを切り替えれば逆転は
容易となり、より好ましい。なお、浸透気化分離法にお
いては、液相から気相への相変化を伴うため、PV膜モ
ジュール内の温度が低下する。このような温度低下を補
うため、PV膜モジュールの入口部で予熱するのが好ま
しい。
【0010】水含有有機液体の浸透気化分離法による選
択的脱水に用いられるPV膜は、水含有有機液体の種
類、濃度、ならびに目標の脱水率等に応じて適宜選択さ
れるが、本発明の方法は、一般にこれらのPV膜モジュ
ールを用いて水含有有機液体を高度に脱水する場合に有
効である。本発明で使用することができる水含有有機液
体は、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、ジエチルエーテエル、1,4−ジオキサン等のエ
ーテル類、ピリジン等の弱塩基性アミン類、酢酸、酢酸
エチル等の有機酸やそのエステル類、フルクトース等の
糖溶液、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等の極
性非プロトン溶剤、これらの混合物、その他水を含有
し、脱水を目的とする有機液体である。好ましくはエタ
ノール、イソプロパノール、ブタノールの含水溶液であ
る。
択的脱水に用いられるPV膜は、水含有有機液体の種
類、濃度、ならびに目標の脱水率等に応じて適宜選択さ
れるが、本発明の方法は、一般にこれらのPV膜モジュ
ールを用いて水含有有機液体を高度に脱水する場合に有
効である。本発明で使用することができる水含有有機液
体は、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、ジエチルエーテエル、1,4−ジオキサン等のエ
ーテル類、ピリジン等の弱塩基性アミン類、酢酸、酢酸
エチル等の有機酸やそのエステル類、フルクトース等の
糖溶液、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等の極
性非プロトン溶剤、これらの混合物、その他水を含有
し、脱水を目的とする有機液体である。好ましくはエタ
ノール、イソプロパノール、ブタノールの含水溶液であ
る。
【0011】本発明において、供給する水含有有機液体
および脱水されて流出する有機液体の濃度は、使用する
PV膜の素材により適用範囲が異なるので、使用するP
V膜モジュールに応じて選ばれる。例えば、PV膜とし
てポリイオンコンプレックス膜を用いる場合の供給有機
液体の濃度は、85〜95wt%の水溶液が好ましく、
脱水後の有機液体の含水率を2.0wt%以下にする場
合に本発明の効果は顕著である。また、キトサン塩膜モ
ジュールは、供給する水含有有機液体の濃度が85wt
%以上(好ましくは90〜98wt%の範囲)であっ
て、PV膜モジュールの出口の有機液体濃度を98wt
%以上(好ましくは99wt%以上)にまで脱水する場
合に特に有効である。上述したように、分離性能の低下
はPV膜モジュールの出口の有機液体濃度に大きく依存
しているので、かかる部分における有機液体の濃度は重
要であり、本発明においては脱水された有機液体の濃度
が98wt%以上の場合に効果が著しく、好ましい。さ
らに好ましくは98〜99.9wt%の範囲である。温
度は50〜80℃の範囲、特に好ましくは60〜75℃
の範囲、PV膜の透過側減圧度は0.1〜50torr
の範囲、特に好ましくは1〜20torrの範囲であ
る。
および脱水されて流出する有機液体の濃度は、使用する
PV膜の素材により適用範囲が異なるので、使用するP
V膜モジュールに応じて選ばれる。例えば、PV膜とし
てポリイオンコンプレックス膜を用いる場合の供給有機
液体の濃度は、85〜95wt%の水溶液が好ましく、
脱水後の有機液体の含水率を2.0wt%以下にする場
合に本発明の効果は顕著である。また、キトサン塩膜モ
ジュールは、供給する水含有有機液体の濃度が85wt
%以上(好ましくは90〜98wt%の範囲)であっ
て、PV膜モジュールの出口の有機液体濃度を98wt
%以上(好ましくは99wt%以上)にまで脱水する場
合に特に有効である。上述したように、分離性能の低下
はPV膜モジュールの出口の有機液体濃度に大きく依存
しているので、かかる部分における有機液体の濃度は重
要であり、本発明においては脱水された有機液体の濃度
が98wt%以上の場合に効果が著しく、好ましい。さ
らに好ましくは98〜99.9wt%の範囲である。温
度は50〜80℃の範囲、特に好ましくは60〜75℃
の範囲、PV膜の透過側減圧度は0.1〜50torr
の範囲、特に好ましくは1〜20torrの範囲であ
る。
【0012】本発明で使用することができるPV膜とし
ては、水選択透過性を有し、かつ分離を目的とする水/
有機液体混合物にPV膜モジュールの構成成分が溶けな
ければどのような膜でもよいが、親水性高分子物質から
なる膜が水透過性の点で好ましい。例えば、好ましい膜
材質としては、ポリイオンコンプレックス、セルロース
エステル、キトサン塩、アルギン酸塩、ポリアミド、ポ
リイミド、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル系重合
体等に適用できるが、特にポリイオンコンプレックス、
ポリアクリロニトリル系共重合体、キトサンの多価酸塩
を挙げることができる。アクリロニトリル系重合体から
なるものとしては、アクリロニトリルの含有量が90〜
97モル%の範囲にある共重合体が好ましく、共重合体
を構成する他のモノマーとしては酢酸ビニル、メタクリ
ル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステル類、アクリル
酸エステル類、アクリルアミド、ビニルスルホン酸、ス
チレンスルホン酸、ビニルピロリドン、ビニルピリジ
ン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、無水マレイ
ン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパン
スルホン酸等が挙げられる。共重合体の好ましい分子量
としては、2万〜50万である。
ては、水選択透過性を有し、かつ分離を目的とする水/
有機液体混合物にPV膜モジュールの構成成分が溶けな
ければどのような膜でもよいが、親水性高分子物質から
なる膜が水透過性の点で好ましい。例えば、好ましい膜
材質としては、ポリイオンコンプレックス、セルロース
エステル、キトサン塩、アルギン酸塩、ポリアミド、ポ
リイミド、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル系重合
体等に適用できるが、特にポリイオンコンプレックス、
ポリアクリロニトリル系共重合体、キトサンの多価酸塩
を挙げることができる。アクリロニトリル系重合体から
なるものとしては、アクリロニトリルの含有量が90〜
97モル%の範囲にある共重合体が好ましく、共重合体
を構成する他のモノマーとしては酢酸ビニル、メタクリ
ル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステル類、アクリル
酸エステル類、アクリルアミド、ビニルスルホン酸、ス
チレンスルホン酸、ビニルピロリドン、ビニルピリジ
ン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、無水マレイ
ン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパン
スルホン酸等が挙げられる。共重合体の好ましい分子量
としては、2万〜50万である。
【0013】また、本発明で使用することができるPV
膜の形態としては、どの様なものでもよく、例えば中空
糸型膜、平膜、スパイラル型膜、プリーツ型膜、チュー
ブラー型膜等が挙げられる。操作性、膜モジュールのコ
ンパクト性の面から中空糸型膜がより好ましい。
膜の形態としては、どの様なものでもよく、例えば中空
糸型膜、平膜、スパイラル型膜、プリーツ型膜、チュー
ブラー型膜等が挙げられる。操作性、膜モジュールのコ
ンパクト性の面から中空糸型膜がより好ましい。
【0014】PV膜の膜厚は薄くする方が膜性能の点で
好ましく、その場合は機械的強度を維持するための支持
体が必要になる。支持体として使用される基材として
は、内径0.3〜2mm、厚み50〜200μm程度の
中空糸状の限外濾過膜が好ましく使用される。かかる基
材としては、ポリアクリロニトリル系、ポリスルホン
系、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリ
ビニルアルコール等を例示することができる。
好ましく、その場合は機械的強度を維持するための支持
体が必要になる。支持体として使用される基材として
は、内径0.3〜2mm、厚み50〜200μm程度の
中空糸状の限外濾過膜が好ましく使用される。かかる基
材としては、ポリアクリロニトリル系、ポリスルホン
系、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリ
ビニルアルコール等を例示することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0016】(実施例1)PV膜モジュールとしてポリ
イオンコンプレックス中空糸PV膜モジュール(膜面積
5.8m2)を7本(DM1,DM2・・・DM7)用
い、図1(a)に示すPV膜モジュールシステムによ
り、供給液濃度95.0wt%の水含有エタノールの脱
水運転を行った。DM1のモジュール入口濃度は図1
(a)に示すごとく95.0wt%であり、DM2、D
M3・・・DM7と順次進むにつれて増加し、DM7の
出口濃度は99.7wt%に達する。一方、各膜モジュ
ールの分離係数(α)の経時変化はモジュールの入口濃
度が上昇し、約99wt%以上になると大きくなる(図
3)。図2には供給液濃度99.0wt%の水含有エタ
ノールを長期間にわたって脱水運転した結果である。分
離係数は約100日にわたって徐々に減少し、やがて一
定値(α=3,000)に達する。分離係数の低下率を
式: α低下率=Δlog(α)/ΔT (式中、αは分離係数、Tは運転日数)で定義すると、
供給液濃度99.0wt%における低下率は5×10-3
/日となる。図3に供給液濃度が95.0、99.0、
99.6wt%の場合の低下率をプロットした。上述の
ようにして分離係数が低下したポリイオンコンプレック
ス中空糸PV膜モジュールは水含有率の比較的高いエタ
ノール水溶液を浸透気化分離することによって分離係数
の増加が図れる。図4には、供給液濃度が99.5wt
%の水含有エタノールの長期運転で分離係数の低下した
膜モジュールを、供給液濃度が92wt%の水含有エタ
ノールによって浸透気化した場合の分離係数の経時変化
を示した。以上の実験事実から、図1のようなPV膜モ
ジュールを直列にしたシステムにおいて、システム全体
の分離係数の低下を防ぐため、運転日数が50日ごとに
水含有エタノールの通過方向を図1(a)および(b)
のように交互に逆転させた場合のシステムの分離係数の
経時変化を追跡し、図5に示した。このような運転によ
り、分離係数を低下させることなく安定した長期運転が
可能である。
イオンコンプレックス中空糸PV膜モジュール(膜面積
5.8m2)を7本(DM1,DM2・・・DM7)用
い、図1(a)に示すPV膜モジュールシステムによ
り、供給液濃度95.0wt%の水含有エタノールの脱
水運転を行った。DM1のモジュール入口濃度は図1
(a)に示すごとく95.0wt%であり、DM2、D
M3・・・DM7と順次進むにつれて増加し、DM7の
出口濃度は99.7wt%に達する。一方、各膜モジュ
ールの分離係数(α)の経時変化はモジュールの入口濃
度が上昇し、約99wt%以上になると大きくなる(図
3)。図2には供給液濃度99.0wt%の水含有エタ
ノールを長期間にわたって脱水運転した結果である。分
離係数は約100日にわたって徐々に減少し、やがて一
定値(α=3,000)に達する。分離係数の低下率を
式: α低下率=Δlog(α)/ΔT (式中、αは分離係数、Tは運転日数)で定義すると、
供給液濃度99.0wt%における低下率は5×10-3
/日となる。図3に供給液濃度が95.0、99.0、
99.6wt%の場合の低下率をプロットした。上述の
ようにして分離係数が低下したポリイオンコンプレック
ス中空糸PV膜モジュールは水含有率の比較的高いエタ
ノール水溶液を浸透気化分離することによって分離係数
の増加が図れる。図4には、供給液濃度が99.5wt
%の水含有エタノールの長期運転で分離係数の低下した
膜モジュールを、供給液濃度が92wt%の水含有エタ
ノールによって浸透気化した場合の分離係数の経時変化
を示した。以上の実験事実から、図1のようなPV膜モ
ジュールを直列にしたシステムにおいて、システム全体
の分離係数の低下を防ぐため、運転日数が50日ごとに
水含有エタノールの通過方向を図1(a)および(b)
のように交互に逆転させた場合のシステムの分離係数の
経時変化を追跡し、図5に示した。このような運転によ
り、分離係数を低下させることなく安定した長期運転が
可能である。
【0017】(比較例1)実施例1と同様のPV膜モジ
ュールシステムにおいて、供給液濃度が95.0wt%
の水含有エタノールを通過方向の逆転を行うことなく、
長期間にわたって浸透気化した場合の分離係数の経時変
化を追跡し、図5に比較した。通過方向を逆転しないと
分離係数は次第に減少し、分離係数を維持できない。
ュールシステムにおいて、供給液濃度が95.0wt%
の水含有エタノールを通過方向の逆転を行うことなく、
長期間にわたって浸透気化した場合の分離係数の経時変
化を追跡し、図5に比較した。通過方向を逆転しないと
分離係数は次第に減少し、分離係数を維持できない。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、浸透気化分離法により
水含有有機液体から水を選択的に膜透過させ脱水する方
法において、PV膜モジュールの分離性能が低下した場
合に、水含有有機液体の供給方向を逆転させることによ
り、PV膜モジュールシステムの運転を停止することな
くPV膜モジュールの分離性能の回復を図ることができ
る。運転操作の停止がないため、極めて生産性がよい。
また、前記逆転操作は、各PV膜モジュールの有機液体
の通路方向をバルブ操作等で変化させることにより極め
て容易に達成され、操作性に優れる。これらにより、P
V膜モジュールシステムの分離性能を安定に維持させ、
当該システムの長期間運転が可能となる。
水含有有機液体から水を選択的に膜透過させ脱水する方
法において、PV膜モジュールの分離性能が低下した場
合に、水含有有機液体の供給方向を逆転させることによ
り、PV膜モジュールシステムの運転を停止することな
くPV膜モジュールの分離性能の回復を図ることができ
る。運転操作の停止がないため、極めて生産性がよい。
また、前記逆転操作は、各PV膜モジュールの有機液体
の通路方向をバルブ操作等で変化させることにより極め
て容易に達成され、操作性に優れる。これらにより、P
V膜モジュールシステムの分離性能を安定に維持させ、
当該システムの長期間運転が可能となる。
【図1】本発明の実施例によるPV膜モジュールシステ
ムにおける水含有エタノールの供給方向の逆転前後を示
す図である。
ムにおける水含有エタノールの供給方向の逆転前後を示
す図である。
【図2】本発明の実施例において、水含有エタノールの
供給方向の逆転前における運転時間と分離係数の関係を
示す図である。
供給方向の逆転前における運転時間と分離係数の関係を
示す図である。
【図3】本発明の実施例において、水含有エタノールの
供給方向の逆転前における供給液濃度と分離係数の経時
変化の関係を示す図である。
供給方向の逆転前における供給液濃度と分離係数の経時
変化の関係を示す図である。
【図4】分離係数の低下した膜モジュールに高い水含有
エタノールを供給したときの分離係数の回復の様子を示
す図である。
エタノールを供給したときの分離係数の回復の様子を示
す図である。
【図5】本発明の運転方法により、水含有エタノールの
通過方法を交互に逆転させた場合の分離係数の経時変化
の様子を示す図である。
通過方法を交互に逆転させた場合の分離係数の経時変化
の様子を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花田 逸郎 鹿児島県出水市今釜町1015 (72)発明者 久保田 昭雄 鹿児島県出水市昭和町60−2 (72)発明者 姜 砂男 千葉県我孫子市若松138−9 (72)発明者 中塚 修志 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 浜田 豊三 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 浸透気化分離法により水含有有機液体か
ら水を選択的に膜透過させて脱水を行う水含有有機液体
の脱水方法において、該分離法に供された水選択透過浸
透気化膜モジュールにおける分離係数の低下に応じて水
含有有機液体が水選択透過浸透気化膜モジュールを通過
する方向を逆転させることを特徴とする水含有有機液体
の脱水方法。 - 【請求項2】 水選択透過浸透気化膜モジュール出口の
水含有有機液体の含水率が2wt%以下である請求項1
記載の水含有有機液体の脱水方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6712295A JPH08229365A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 水含有有機液体の脱水方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6712295A JPH08229365A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 水含有有機液体の脱水方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08229365A true JPH08229365A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=13335790
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6712295A Pending JPH08229365A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 水含有有機液体の脱水方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08229365A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009131749A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 脱水装置 |
| WO2011065467A1 (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-03 | 京セラ株式会社 | 分離膜モジュールおよび流体分離方法 |
| JP2012055833A (ja) * | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 脱水装置 |
| JP2014161744A (ja) * | 2013-02-21 | 2014-09-08 | Fujifilm Corp | ガス分離膜モジュールユニットの運転方法 |
| WO2024004743A1 (ja) * | 2022-06-28 | 2024-01-04 | 日東電工株式会社 | 膜分離システム、及び膜分離装置の洗浄方法 |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP6712295A patent/JPH08229365A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009131749A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 脱水装置 |
| WO2011065467A1 (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-03 | 京セラ株式会社 | 分離膜モジュールおよび流体分離方法 |
| JP2012055833A (ja) * | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 脱水装置 |
| JP2014161744A (ja) * | 2013-02-21 | 2014-09-08 | Fujifilm Corp | ガス分離膜モジュールユニットの運転方法 |
| WO2024004743A1 (ja) * | 2022-06-28 | 2024-01-04 | 日東電工株式会社 | 膜分離システム、及び膜分離装置の洗浄方法 |
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