JPH0823356B2 - 電気洗濯機用排水ポンプ - Google Patents

電気洗濯機用排水ポンプ

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JPH0823356B2
JPH0823356B2 JP63319212A JP31921288A JPH0823356B2 JP H0823356 B2 JPH0823356 B2 JP H0823356B2 JP 63319212 A JP63319212 A JP 63319212A JP 31921288 A JP31921288 A JP 31921288A JP H0823356 B2 JPH0823356 B2 JP H0823356B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気洗濯機に組み込んで使用される排水ポ
ンプに係り、特に、布くずや糸くず等の繊維くずを多く
含む液体の排出に用いて好適な電気洗濯機用排水ポンプ
に関する。
〔従来の技術〕
我が国ではあまり馴染みがないが、たとえば米国にお
いては、洗濯機を台所に置いて使用することがあり、こ
のような場合、洗濯後の水は、洗濯機に組み込まれてい
る排水ポンプにより強制的に流し台に流すようにしてお
り、排水ポンプには通常渦流形のものが使用されてい
る。
しかして、従来一般に使用されている渦流形のポンプ
は、比重の大きな固形物が混入した排水には有効である
が、布くず等、比重の小さい繊維が混入した場合には、
羽根車旋回流の中心部にそれらが集まってよじれを起こ
し、かたまり状となった上、堆積して、排出が困難とな
り易い。
これに対し、たとえば特開昭54−131101号公報に記載
のように、排水ポンプの流体吸入口周辺に針金の基端を
固定し、この針金の屈曲先端側を羽根車近傍に設けるこ
とにより、水とともに比重の小さい布くず等が排水ポン
プ内に持ち込まれた場合には、これらを前記針金に引っ
かけ、羽根車の羽根外端に向け水流で強制的に滑らせな
がら移動させて、渦流中に放出する方法が先に提案され
ている。
なお、排水ポンプに関する先行技術は、前掲特開昭54
−131101号公報以外に、たとえば特公昭47−43241号公
報、実公昭53−47204号公報、実開昭59−19994号、およ
び米国特許第3130697号明細書等に記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前掲特開昭54−131101号公報に記載の
排水ポンプにあっては、ポンプ内構造が複雑となるばか
りでなく、比重の小さい布くず等が針金に巻きついた場
合、これらを水流のみで羽根車の羽根外端に向けてスム
ーズに滑らせ、移動させることは実際上困難であり、前
記したごとき比重の小さい布くず類の排出手段として
は、必ずしも十分であるとは言い難い。
また、特公昭47−43241号公報に記載の固体混合液用
ポンプは、逆円錐形羽根車とらせん状上開き円錐形ケー
シングとの相互作用により発生する旋回流によってポン
プ機能を発生するものであるが、これによれば、複雑な
形状を有するケーシング、すなわちらせん状上開き円錐
形ケーシング製作用ケーシングそのものの製作に多くの
工程や費用を要するばかりでなく、逆円錐形羽根車に設
けられている複数の羽根のうち、一の羽根部材とこれに
隣接する他の羽根部材とにまたがって長い糸くず類が引
っかかったような場合、多方向に遠心力をうける糸くず
類は、羽根車の羽根外端方向に移動しにくくなり、この
状態で次から次へと布くず類が絡みあって羽根車上に堆
積すると、遂には、ひとかたまりとなった布くず類が羽
根車とポンプケーシングとの間に挾まって、羽根車の回
転をロックする危険性が大きくなり、メンテナンスフリ
ーの点で改善の余地がある。
さらに、実公昭53−47204号公報に示されている排水
ポンプによれば、水とともに比重の小さい布くず類がポ
ンプケーシング内に持ち込まれた場合、羽根上端を傾斜
させた羽根車は、これに引っかかった布くず類を、一応
羽根車の羽根外端に向けて移動させるが、前記羽根車の
羽根は、その中心側から外端に向かうにしたがって次第
に高くなるように形成されているため、これに引っかか
った布くず類の移動はスムーズではなく、これに加え
て、一の羽根部材とこれに隣接する他の羽根部材とにま
たがって長い糸くず類が引っかかったような場合、多方
向に遠心力をうける糸くず類は、羽根車の羽根外端方向
に益々移動しにくくなる。
またさらに、実開昭59−19994号に示されている排水
ポンプは、羽根車の中央部が凹状に形成されていて、渦
流中心となる同凹部(低圧部)に集まった比重の軽い糸
くず類を強制的に撹拌する手段を有しておらず、前記凹
部に布くず類が停滞、堆積して、長期使用の間に布詰り
の原因となる一方、水とともに排水ポンプ内に入った布
くず類は、前記羽根車の凹部に引っかかり易い。これに
加えて、前掲実開昭59−19994号に示されている排水ポ
ンプによっても、既述した特公昭47−43241号公報およ
び実公昭53−47204号公報に記載の排水ポンプと同様、
一の羽根部材とこれに隣接する他の羽根部材とにまたが
ってその凹部に長い糸くず類が引っかかったような場
合、多方向に遠心力をうける糸くず類は、羽根車の羽根
外端方向に移動しにくくなる。
なお、米国特許第3130697号明細書に記載の排水ポン
プは、主として固形物排出用のポンプであるが、このポ
ンプ内に比重の小さい糸くず等が水とともに持ち込まれ
た場合には、既述の実開昭59−19994号に記載の排水ポ
ンプと同様、羽根車の中央に形成された凹部に集まった
布くず類が同凹部に停滞、堆積して、長期使用の間に布
詰りの原因となるばかりか、布くず類の羽根車凹部への
引っかかりの点でも、既述した実開昭59−19994号に記
載の排水ポンプと同様、解決されて然るべき問題が残さ
れており、さらには羽根車上で絡みあってひとかたまり
となった布くず類が当該羽根車とポンプケーシングとの
間に挾まり、羽根車の回転をロックする危険性が大きい
点でも、前掲実開昭59−19994号および実公昭53−47204
号公報に記載の排水ポンプと同様、これまた解決されて
然るべき問題が残されている。
本発明の目的は、比重の小さい布くず等を従来よりも
速やかに外部に排出して、長期使用の間の布詰りや羽根
車に対する布くず類の引っかかり、さらには羽根車上で
絡みあってひとかたまりとなった布くず類が当該羽根車
とポンプケーシングとの間に挾まり、羽根車の回転をロ
ックする危険性のない、メンテナンスフリーとした改良
された電気洗濯機用排水ポンプを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的は、モータによって回転駆動される羽根車を
ポンプケーシング内に収容し、羽根車前面から吸い込ま
れる液体の進入方向と交差する方向に流体吐出管を備え
る電気洗濯機用排水ポンプにおいて、前記ポンプケーシ
ング内に収容される羽根車の羽根を1枚羽根とし、かつ
当該羽根車の羽根形状を、羽根中央部で最も高く、羽根
外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾斜を付し
て、実質的にポンプケーシングのほぼ内周壁付近にまで
至る山形形状として、羽根車の羽根上端とポンプケーシ
ングとの間の空間部を、中央部よりもポンプケーシング
内周壁に向かうにしたがって広い空間部とし、かつ羽根
車の有効軸方向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプケー
シングの外周面に流体吐出管を設けることによって達成
される。
また、前記目的は、既述した第1の排水ポンプと同一
の前掲要件を備える電気洗濯機用排水ポンプにおいて、
ポンプケーシング内に収容される羽根車の羽根を、1枚
の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補助羽根とに
よって構成するとともに、前記1枚の主羽根の羽根形状
を、羽根中央部で最も高く、羽根外端に至るにしたがっ
て漸次背高が低くなる傾斜を付して、実質的にポンプケ
ーシングのほぼ内周壁付近にまで至る山形形状として、
前記主羽根の羽根上端とポンプケーシングとの間の空間
部を、中央部よりもポンプケーシング内周壁に向かうに
したがって広い空間部とし、かつ羽根車の有効軸方向寸
法とほぼ位置を同じくしてポンプケーシングの外周面に
流体吐出管を設けることによって達成される。
〔作用〕
しかして、前記構成よりなる本発明によれば、ポンプ
ケーシング内に収容される羽根車の羽根を1枚羽根と
し、かつ当該羽根車の羽根形状を、羽根中央部で最も高
く、羽根外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾
斜を付して、実質的にポンプケーシングのほぼ内周壁付
近にまで至る山形形状として、羽根車の羽根上端とポン
プケーシングとの間の空間部を、中央部よりもポンプケ
ーシング内周壁に向かうにしたがって広い空間部とし
(あるいはポンプケーシング内に収容される羽根車の羽
根を、1枚の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補
助羽根とによって構成するとともに、前記1枚の主羽根
の羽根形状を、羽根中央部で最も高く、羽根外端に至る
にしたがって漸次背高が低くなる傾斜を付して、実質的
にポンプケーシングのほぼ内周壁付近にまで至る山形形
状として、前記主羽根の羽根上端とポンプケーシングと
の間の空間部を、中央部よりもポンプケーシング内周壁
に向かうにしたがって広い空間部とし)、かつ羽根車の
有効軸方向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプケーシン
グの外周面に流体吐出管を設けたことにより、前記背高
の高い羽根中央部がポンプ内旋回流のほぼ中央部に位置
することになり、旋回流によって同中央部に集まろうと
する比重の小さい布くず等は、前記背高の高い羽根中央
部における撹拌作用によって強制的に外周方向に拡散移
動させられ、羽根車の羽根上端とポンプケーシングとの
間の空間部(あるいは主羽根の羽根上端とポンプケーシ
ングとの間の空間部)、つまり中央部よりもポンプケー
シング内周壁に向かうにしたがって広い空間部を経て、
羽根車の有効軸方向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプ
ケーシングの外周面に設けられた流体吐出管から排出さ
れるものであって、羽根中央部が凹状に形成されている
従来形排水ポンプのように、渦流中心となる同凹部に布
くず類が停滞,堆積して、長期使用の間に布詰りの原因
となる不具合を解消することができる。
また、排水ポンプの羽根車に比重の小さい布くず等が
引っかかった場合、これらの布くず類は、羽根車の回転
にもとづく遠心力により、当該羽根車の羽根外端方向に
移動するが、本発明によれば、ポンプケーシング内に収
容された羽根車の羽根を、羽根中央部で最も高く、羽根
外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾斜を付し
たことにより(あるいはポンプケーシング内に収容され
た背高の高い主羽根の羽根形状を、羽根中央部で最も高
く、羽根外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾
斜を付したことにより)、前記羽根に引っかかった布く
ず類のポンプケーシング方向への離脱、すなわち遠心力
による離脱は極めて速やかにおこなわれる。
これに加えて、本発明においては、ポンプケーシング
内に収容される羽根車を1枚羽根としたことにより(あ
るいは羽根車の羽根を複数枚で構成した場合であって
も、ポンプケーシング内に収容される羽根車の羽根を、
1枚の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補助羽根
とによって構成したことにより)、従来のように、一の
羽根部材とこれに隣接する他の羽根部材とにまたがって
長い糸くず類が引っかかるのを防止することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を、図面をもとづいて説明すると、第1
図は本発明に係る電気洗濯機用排水ポンプの一実施例を
示す一部縦断正面図、第2図は第1図のA−A線断面図
である。
第1図において、1は羽根車、1aは羽根車1の羽根
で、羽根1aの形状は、羽根中央部で最も高く、羽根外端
に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾斜2が付され
ており、実質的にポンプケーシングのほぼ内周壁付近に
まで至る山形形状に形成されている。そして、本実施例
において、前記羽根(主羽根)1aには、これと交差し
て、背高の低い補助羽根1bが連設されている。1cは羽根
車1のボス部を示し、羽根車1は、そのボス部1cに設け
たネジ部1dにより、モータ3の軸4に固着されている。
5はシール保持部で、シール保持部5は、立上り部5aと
突起部5cとを有し、羽根車4の突起1eとラビリンスを形
成するとともに、さらにシール保持部5の一部はモータ
3のフランジ部3aとポンプケーシング6のフランジ部6a
とにより挾持され、パッキング7を介してねじ8で固定
されている。9は羽根車1の羽根上端とポンプケーシン
グ6との間に形成した空間部で、この空間部9は、中央
部よりもポンプケーシング内周壁に向かうにしたがって
広く形成されており、ポンプ運転中、布くず等の異物を
混入した水の旋回流を発生して、これを流体吐出管11、
つまり羽根車の有効軸方向寸法とほぼ位置を同じくして
ポンプケーシングの外周面に設けた流体吐出管11から速
やかに排出する。10は流体吸入管で、流体吸入管10は、
図示を省略したパイプに接続され、排出すべき水を吸入
する。12は流体吸入通路、13は流体吸入通路12とポンプ
ケーシング6との間に形成した部屋、12aは流体吸入通
路12の上端に設けた傾斜部、14はポンプ蓋で、前記部屋
13、流体吸入通路12の傾斜部12a、ポンプ蓋14によって
トラップを構成し、該部で過大な異物を捕集する。第2
図中、11aは流体吐出管11の水切部に形成した円弧状部
を示し、このように、流体吐出管11の水切部を鋭角に形
成することなく、円弧状に形成することにより、布くず
類が引っかかるのを防止する。
以上の構成において、ポンプケーシング6内を充水の
上、モータ3を始動して、羽根車1を回転させると、布
くず等の異物を混入した水は、流体吸入管10を経て、ま
ず、ポンプケーシング6の部屋13内に入り、過大な異物
はここで捕集され、比重の小さい布くず等を含む水が、
さらに流体吸入通路12内に流入する。る流体吸入通路12
内に流入した水は、羽根車1の部分に至り、ポンプ作用
を受けるものであって、羽根車1部分に到達した水は、
遠心作用を受けながら、羽根車1の羽根上端とポンプケ
ーシング6との間に形成した空間部9に向かう成分を付
与され、流体吐出管11より外部に排出される。
しかして、本実施例においては、主羽根1aと補助羽根
1b、すなわち隣接する主羽根1aと補助羽根1bとの背高を
異なる高さとし、かつ少なくとも背高の高い主羽根1aの
形状を、羽根中央部で最も高く、羽根外端に至るにした
がって漸次背高が低くなる傾斜を付して、実質的にポン
プケーシング6のほぼ内周壁付近にまで至る山形形状と
して、前記主羽根1aの羽根上端とポンプケーシング6と
の間の空間部9を、中央部よりもポンプケーシング6の
内周壁に向かうにしたがって広い空間部とし、かつ羽根
車1の有効軸方向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプケ
ーシング6の外周面に流体吐出管11を設けたことによ
り、前記背高の高い羽根中央部がポンプ内旋回流のほぼ
中央部に位置することになり、旋回流によって同中央部
に集まろうとする比重の小さい布くず等は、前記背高の
高い羽根中央部における撹拌作用によって強制的に外周
方向に拡散移動させられ、主羽根1aの羽根上端とポンプ
ケーシング6との間の空間部9、つまり中央部よりもポ
ンプケーシング6の内周壁に向かうにしたがって広い空
間部9を経て、羽根車1の有効軸方向寸法とほぼ位置を
同じくしてポンプケーシング6の外周面に設けられた流
体吐出管11から速やかに排出されるものであって、羽根
中央部が凹状に形成されている従来形排水ポンプのよう
に、渦流中心となる同凹部に布くず類が停滞、堆積し
て、長期使用の間に布詰りの原因となる不具合を解消す
ることができる。
また、羽根車1の主羽根1aに比重の小さい布くず等が
引っかかった場合、これらの布くず類は、羽根車1の回
転にもとづく遠心力により、当該羽根車1の羽根外端方
向に移動するが、本実施例によれば、既述のごとく、主
羽根1aの羽根高さを、中央部よりも外端に至るにしたが
って漸次背高が低くなる傾斜を付したことにより、主羽
根1aに引っかかった布くず類のポンプケーシング方向6
への離脱、すなわち遠心力による離脱は極めて速やかに
おこなわれる。
これに加えて、本実施例においては、前記のごとく、
主羽根1aと補助羽根1bとの背高を異なる高さとしたこと
により、従来のように、一の羽根部材とこれに隣接する
他の羽根部材とにまたがって長い糸くず類が引っかかる
のを防止することができる。すなわち、羽根車の羽根に
布くず類が引っかかった場合(特に、一の羽根部材とこ
れに隣接する他の羽根部材とにまたがって長い糸くず類
が引っかかったような場合、多方向に遠心力を受ける糸
くず類は、羽根車の羽根外端方向に移動しにくくな
る)、ポンプ長期使用の間に羽根車上で絡みあってひと
かたまりとなった布くず類は、当該羽根車とポンプケー
シングとの間に挟まり、羽根車の回転をロックする危険
性があるが、本実施例によれば、既述のごとく、主羽根
1aと補助羽根1bとの背高を異なる高さとしたことによ
り、従来のように、一の羽根部材とこれに隣接する他の
羽根部材とにまたがって長い糸くず類が引っかかるのを
防止することができ、ひいてはポンプ長期使用の間に羽
根車上で絡みあってひとかたまりとなった布くず類が当
該羽根車とポンプケーシングとの間に挟まり、羽根車の
回転をロックする危険性をなくすことができ、メンテナ
ンスフリーの排水ポンプを提供することができる。
なお、第1図において、主羽根1aの外周部とポンプケ
ーシング6との間に形成される間隙Gを小さく制限する
と、前記主羽根1aの遠心力によってポンプケーシング6
方向に押し出される水は、羽根車1aの羽根上端とポンプ
ケーシング6との間に形成した空間部9に向かい、した
がってこのとき、たとえ主羽根1a上に布くず類が付着し
ていても、それらの布くず類は、前記空間部9側に向か
う水流に乗って容易に離脱するが、実験によれば、前記
間隙Gを、主羽根1aの径の0.2以下に設定することによ
り、主羽根1a上に付着した布くず類の離脱効果は顕著な
ものがみられた。また、このとき、第1図に示すよう
に、羽根車1の羽根上端とポンプケーシング6との間の
空間部9を、羽根車中間部で最も狭くすることにより、
前記空間部に流入した水の逆流を効果的に防止すること
ができる。
第3図は本発明ポンプの第2の実施例を示し、本実施
例においては、ポンプケーシング内に収容される羽根車
1を1枚羽根とし、かつ当該羽根車1の羽根形状を、羽
根中央部で最も高く、羽根外端に至るにしたがって漸次
背高が低くなる傾斜を付すとともに、ポンプケーシング
の流体進入方向から見た羽根車1の羽根形状を曲線状に
形成したものであって、この場合、羽根車1は、前記第
1の実施例のように、補助羽根1bを有していないので、
第1の実施例に比べて水流撹拌効果は若干劣るものの、
布くず類の速やかな除去という点では、前記第1の実施
例と同様の効果を奏することができる。
第4図は本発明ポンプの第3の実施例を示し、本実施
例においては、羽根車固着用のねじ部1dを当該羽根車1
の羽根に内蔵したものであって、これによれば、ポンプ
本体の構造を小形化することができる。
第5図は本発明ポンプの第4の実施例を示し、本実施
例においては、ポンプケーシング6に連設されている流
体吐出管11を、前記ポンプケーシング6の流体進入方向
から見てポンプケーシング6の中央部に設けたものであ
って、これによれば、第2図の場合のように、ポンプケ
ーシング6内に流入した水が羽根1a,1bの撹拌効果によ
ってポンプケーシング6の一側から外部に排出される場
合に比べて若干ポンプケーシング6内に滞留した形で、
その後、外部に排出されるため、既述した布くず類の離
脱効果、すなわち、第1図にもとづいて説明したよう
に、主羽根1aの遠心力によって、ポンプケーシング6方
向に押し出される水が、羽根車1の羽根上端とポンプケ
ーシング6との間に形成した空間部9に向かう効果、さ
らに詳しくは、このときたとえ主羽根1a上に布くず類が
付着していても、それらの布くず類は、前記空間部9側
に向かう水流に乗って容易に離脱する効果をより実効あ
るものとすることができる。
第6図は本発明ポンプの第5の実施例を示し、本実施
例においては、主羽根1aの羽根形状を、羽根中央部で最
も高く、羽根外端に至るにしたがって漸次背高が低くな
る傾斜を付すとともに、主羽根1aの外端付近で非傾斜部
15としたものであって、これによっても、一旦主羽根1a
の傾斜部2を羽根外端に向けて滑り落ちてきた布くず類
は、たとえ羽根外端付近に非傾斜部15を有していても、
その惰性でポンプケーシング6の方向に押し出され、先
に述べた各実施例と同様の布くず類除去効果を奏するこ
とができる。
第7図は本発明ポンプの第6の実施例を示し、本実施
例においては、主羽根1aの羽根形状を、羽根中央部で最
も高く、羽根外端に至るにしたがって漸次背高が低い階
段状に形成したものであって、これによっても、既述し
た各実施例と同様の布くず類除去効果を奏することがで
きる。
第8図は本発明ポンプの具体的一例によって得られる
効果(糸くず詰り除去効果)を従来形ポンプのそれと比
較して示す特性線図である。すなわち、第8図の横軸に
は、55の水に対する糸くず量をとり、縦軸には、排水
ポンプの糸くず詰りの度合を示し、第8図から、水中に
おける糸くず量が多くなっても、本発明ポンプを使用し
た場合の糸くず詰り現象が従来に比べて極端に少ないこ
とが分かる。
なお、たとえば特開昭63−131891号公報および実開昭
63−36685号には、ポンプの羽根を1枚羽根とした技術
が開示されている。
また、前掲実開昭63−36685号には、ポンプの羽根を
1枚の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補助羽根
とによって構成した技術が開示されている。
しかし、前掲特開昭63−131891号および実開昭63−36
685号は、共に、空気調和機用ドレンアップポンプに関
するものであり、これは、モータにより回転する羽根車
を軸中心下部に有し、この羽根車下端部より液体を吸い
込み、羽根車の外周に添うごとく配設されたポンプケー
シングの上端部に液体吐出管を設け、羽根車の回転によ
り、吸込液体を回転させて持ち上げ、前記液体吐出管か
ら排出するというものであって、電気洗濯機用排水ポン
プとはその機能が全く異なり、これに加えて、空気調和
機用ドレンアップポンプの場合、洗濯機用排水ポンプの
ように、布くずや糸くず等の繊維くずが混入する余地は
全くない。
一方、洗濯機における排水ポンプと題する実公昭40−
7872号公報には、ポンプの羽根を主羽根と補助羽根とに
よって構成し、前記補助羽根により、吸水管から水と共
に混入した空気を空気吐出管に送気する技術が開示され
ている。
しかし、前掲実公昭40−7872号のように、吸水管から
水と共に混入した空気、つまり比重の小さい空気を補助
羽根の遠心力によって空気吐出管に送気する場合、その
羽根上端とポンプケーシング間の隙間は実質的に狭くし
ておかなければ所期の目的を達成することはできず、こ
れに加えて、実公昭40−7872号公報に記載されている羽
根車のように、主羽根と補助羽根とを同一高さ寸法とし
て十字状にクロスさせた場合、糸くず類は、前記同一高
さの十字状クロス部分に早期のうちに順々とたすき状に
引っかかり、比較的短時間のうちに大きく成長する。
以上要するに、実公昭40−7872号では、ポンプ自体に
排気作用を有するため、ポンプ機能の向上化をはかるこ
とはできても、布くず等を速やかに外部に排出して、長
期使用の間の布詰りや羽根車に対する布くず類の引っか
かり、さらには羽根車上で絡みあってひとかたまりとな
った布くず類が当該羽根車とポンプケーシングとの間に
挾まり、羽根車の回転をロックする危険性のない、メン
テナンスフリーとする点では認識されていない。
〔発明の効果〕
本発明は以上のごときであり、図示実施例の説明から
も明らかかなように、本発明によれば、ポンプケーシン
グ内に収容される羽根車の羽根を1枚羽根として、かつ
当該羽根車の羽根形状を、羽根中央部で最も高く、羽根
外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾斜を付し
て、実質的にポンプケーシングのほぼ内周壁付近にまで
至る山形形状として、羽根車の羽根上端とポンプケーシ
ングとの間の空間部を、中央部よりもポンプケーシング
内周壁に向かうにしたがって広い空間部とし(あるいは
ポンプケーシング内に収容される羽根車の羽根を、1枚
の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補助羽根とに
よって構成するとともに、前記1枚の主羽根の羽根形状
を、羽根中央部で最も高く、羽根外端に至るにしたがっ
て、漸次背高が低くなる傾斜を付して、実質的にポンプ
ケーシングのほぼ内周壁付近にまで至る山形形状とし
て、前記主羽根の羽根上端とポンプケーシングとの間の
空間部を、中央部よりもポンプケーシング内周壁に向か
うにしたがって広い空間部とし)、かつ羽根車の有効軸
方向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプケーシングの外
周面に流体吐出管を設けたことにより、前記背高の高い
羽根中央部がポンプ内旋回流のほぼ中央部に位置するこ
とになり、旋回流によって同中央部に集まろうとする比
重の小さい布くず等は、前記背高の高い羽根中央部にお
ける撹拌作用によって強制的に外周方向に拡散移動させ
られ、羽根車の羽根上端とポンプケーシングとの間の空
間部(あるいは主羽根の羽根上端とポンプケーシングと
の間の空間部)、つまり中央部よりもポンプケーシング
内周壁に向かうようにしたがって広い空間部を経て、羽
根車の有効軸方向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプケ
ーシングの外周壁に設けられた流体吐出管から排出され
るものであって、羽根中央部が凹状に形成されている従
来形排水ポンプのように、渦流中心となる同凹部に布く
ず類が停滞、堆積して、長期使用の間に布詰りの原因と
なる不具合を解消することができる。
また、排水ポンプの羽根車に比重の小さい布くず等が
引っかかった場合、これらの布くず類は、羽根車の回転
にもとづく遠心力により、当該羽根車の羽根外端方向に
移動するが、本発明によれば、ポンプケーシング内に収
容された羽根車の羽根を、羽根中央部で最も高く、羽根
外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾斜を付し
たことにより(あるいはポンプケーシング内に収容され
た背高の高い主羽根の羽根形状を、羽根中央部で最も高
く、羽根外端に至るにしたがって漸次背高が低くなる傾
斜を付したことにより)、前記羽根に引っかかった布く
ず類のポンプケーシング方向への離脱、すなわち遠心力
による離脱は極めて速やかにおこなわれる。
これに加えて、本発明においては、ポンプケーシング
内に収容される羽根車を1枚羽根としたことにより(あ
るいは羽根車の羽根を複数枚で構成した場合であって
も、ポンプケーシング内に収容される羽根車の羽根を、
1枚の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補助羽根
とによって構成したことにより)、従来のように、一の
羽根部材とこれに隣接する他の羽根部材とにまたがって
長い糸くず類が引っかかるのを防止することができ、単
位時間当り水とともに比較的大量の糸くずを排水ポンプ
内に供給する過酷実験評価の結果も良好であった。
なお、第1,2,5,6,7図の実施例においては、ポンプケ
ーシング6内に収容される羽根車1の羽根を、1枚の主
羽根1aと、前記主羽根1aよりも背高の低い補助羽根1bと
によって構成した場合について例示したが、この構成に
よれば、羽根車1を強度的により一層補強する効果、お
よびポンプ性能のより一層の向上化に寄与する。
また、図示実施例に示す主羽根1aと補助羽根1bとを同
一高さ寸法として十字状にクロスさせた場合、糸くず類
は、前記同一高さの十字状クロス部分に早期のうちに順
々とたすき状に引っかかり、比較的短時間のうちに大き
く成長する現象がみられた。
以上要するに、本発明によれば、比重の小さい布くず
等を速やかに外部に排出して、長期使用の間の布詰りや
羽根車に対する布くず類の引っかかり、さらには羽根車
上で絡みあってひとかたまりとなった布くず類が当該羽
根車とポンプケーシングとの間に挾まり、羽根車の回転
をロックする危険性のない、メンテナンスフリーとした
改良された電気洗濯機用排水ポンプを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る電気洗濯機用排水ポンプの一実施
例を示す一部縦断正面図、第2図は第1図のA−A線断
面図、第3図(イ)は本発明ポンプの第2の実施例を示
す要部の平面図、第3図(ロ)は第3図(イ)の正面
図、第4図(イ)は本発明ポンプの第3の実施例を示す
要部の平面図、第4図(ロ)は第4図(イ)の正面図、
第5図は本発明ポンプの第4の実施例を示す第2図相当
図、第6図は本発明ポンプの第5の実施例を示す第1図
相当図、第7図は本発明ポンプの第6の実施例を示す第
1図相当図、第8図は本発明ポンプの具体的一例によっ
て得られる効果(糸くず詰り除去効果)を従来形ポンプ
のそれと比較して示す特性線図である。 1……羽根車、1a……主羽根、1b……補助羽根、6……
ポンプケーシング、7……モータ、9……空間部、10…
…流体吸入管、11……流体吐出管、12……流体吸入通
路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータによって回転駆動される羽根車をポ
    ンプケーシング内に収容し、羽根車前面から吸い込まれ
    る液体の進入方向と交差する方向に流体吐出管を備える
    電気洗濯機用排水ポンプにおいて、 前記ポンプケーシング内に収容される羽根車の羽根を1
    枚羽根とし、かつ当該羽根車の羽根形状を、羽根中央部
    で最も高く、羽根外端に至るにしたがって漸次背高が低
    くなる傾斜を付して、実質的にポンプケーシングのほぼ
    内周壁付近にまで至る山形形状として、羽根車を羽根上
    端とポンプケーシングとの間の空間部を、中央部よりも
    ポンプケーシング内周壁に向かうにしたがって広い空間
    部とし、かつ羽根車の有効軸方向寸法とほぼ位置を同じ
    くしてポンプケーシングの外周面に流体吐出管を設けた
    ことを特徴とする電気洗濯機用排水ポンプ。
  2. 【請求項2】モータによって回転駆動される羽根車をポ
    ンプケーシング内に収容し、羽根車前面から吸い込まれ
    る液体の進入方向と交差する方向に流体吐出管を備える
    電気洗濯機用排水ポンプにおいて、 前記ポンプケーシング内に収容される羽根車の羽根を、
    1枚の主羽根と、前記主羽根よりも背高の低い補助羽根
    とによって構成するとともに、前記1枚の主羽根の羽根
    形状を、羽根中央部で最も高く、羽根外端に至るにした
    がって漸次背高が低くなる傾斜を付して、実質的にポン
    プケーシングのほぼ内周壁付近にまで至る山形形状とし
    て、前記主羽根の羽根上端とポンプケーシングとの間の
    空間部を、中央部よりもポンプケーシング内周壁に向か
    うにしたがって広い空間部とし、かつ羽根車の有効軸方
    向寸法とほぼ位置を同じくしてポンプケーシングの外周
    面に流体吐出管を設けたことを特徴とする電気洗濯機用
    排水ポンプ。
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