JPH08235538A - 永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents

永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド

Info

Publication number
JPH08235538A
JPH08235538A JP7038357A JP3835795A JPH08235538A JP H08235538 A JPH08235538 A JP H08235538A JP 7038357 A JP7038357 A JP 7038357A JP 3835795 A JP3835795 A JP 3835795A JP H08235538 A JPH08235538 A JP H08235538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
permanent magnet
film
films
magnet bias
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7038357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2755199B2 (ja
Inventor
Eizo Fukami
栄三 深見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP7038357A priority Critical patent/JP2755199B2/ja
Publication of JPH08235538A publication Critical patent/JPH08235538A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2755199B2 publication Critical patent/JP2755199B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 CoCrPt合金薄膜の磁気ヒステリシスル
ープの角型性を改善し、大きい飽和磁束密度を保ったま
ま残留磁束密度を大きくする事が可能な永久磁石バイア
ス型磁気抵抗効果ヘッドを提供すること。 【構成】 基板1上に酸化アルミニュ−ム膜2,軟磁性
薄膜3,非磁性スペ−サ薄膜4,及び磁気抵抗効果用薄
膜5を順次積層して該磁気抵抗効果用薄膜5上にセンサ
作動領域を設け、このセンサ作動領域を形成する前記軟
磁性薄膜3,非磁性スペ−サ薄膜4,及び磁気抵抗効果
用薄膜5の一端部と他端部の各側面を切除して切除面を
形成し、該切除面を覆うようにして永久磁石バイアス薄
膜211,212及び電極膜311,312を順次積層
する。各切除面と永久磁石バイアス薄膜211,212
との間に、下地膜としてクロム薄膜111,112を積
層したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体から情報
を読み取るための磁気ヘッドに関し、さらに詳しくは磁
気抵抗効果により情報を読み取るように構成した永久磁
石バイアス型磁気抵抗効果ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果ヘッドにおいて、永久磁石
膜が磁気抵抗効果膜のセンサ作動領域の両端部に設ける
ことによって磁気抵抗効果膜に縦バイアスを印加させる
ような構造をもつ永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッ
ド,およびフォトレジストによるステンシルを用いたそ
の製造方法は、特開平3−125311号公報に開示さ
れている。ここで、その従来の永久磁石バイアス型磁気
抵抗効果ヘッドを図5を用いて説明する。
【0003】まず、図5(a)に示すように、Al2
3 −TiC系などの材料からなるセラミック基板51上
に厚さ1000オングストローム程度のAl2 3 膜5
2,厚さ250オングストローム程度のコバルト・ジル
コニウム・モリブデン合金等の材料からなる軟磁性薄膜
53,厚さ200オングストローム程度のタンタル薄膜
等の材料からなる非磁性スペーサ薄膜54,厚さ200
オングストローム程度のニッケル・鉄合金などの材料か
らなる磁気抵抗効果薄膜55を、順次積層成膜し、更に
その上に、厚さ3ミクロン程度のフォトレジスト56を
塗布し、その後適当な条件でフォトレジスト56を露光
・現像することによってステンシル・パターンを製作す
る。
【0004】次いで、図5(b)に示すように、適当な
角度をもたせた斜めイオンミリング等の方法で軟磁性薄
膜53,非磁性スペーサ薄膜54,磁気抵抗効果薄膜5
5をテーパ状に加工した後、厚さ550オングストロー
ム程度の永久磁石バイアス薄膜211,212および2
13,厚さ0.2ミクロン程度の電極膜311,31
2,313を、前述したフォトレジスト56上,及び同
図の左右テーパ領域に積層して成膜する。
【0005】最後に、図5(c)に示すように、磁気抵
抗効果センサとしての作動領域Twにあるフォトレジス
ト56、永久磁石バイアス薄膜213、電極膜313を
有機系剥離剤などを用いて取り除き、永久磁石バイアス
型磁気抵抗効果ヘッドを作製する。
【0006】また、これに類する構造の磁気ヘッドが、
特開平4−245011号公報等どにおいて開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】永久磁石バイアス膜
は、残留磁束密度および保磁力が適度に大きいことが必
要とされている。このため、主にスパッタ法により製造
されるコバルト・クロム・タンタル(CoCrTa)合
金薄膜や、コバルト・クロム・プラチナ(CoCrP
t)合金薄膜が用いられる。
【0008】ここで、CoCrTa合金薄膜の場合、そ
の保磁力はスパッタ成膜時のバイアスに依存性がある。
このため、保磁力を大きくするためにはバイアスを印加
する必要がある。
【0009】しかしながら、このバイアス印加に際して
は基板の温度が上昇し、永久磁石バイアス用のCoCr
Ta合金薄膜をパターン化するためのフォトレジスト5
6が熱により変形するため、永久磁石バイアス用のCo
CrTa合金薄膜パターンが変形するという不都合があ
った。
【0010】これに対して、CoCrPt合金薄膜の場
合は、バイアスを印加しなくとも、CoCrTa合金薄
膜に比べてより大きい保磁力が得られる。
【0011】一方、一般にスパッタ法や蒸着法で製造す
るときのCoCrPt合金薄膜は、比較的大きい飽和磁
束密度を有しているものの、垂直磁気異方性が大きく膜
面内に平行に磁界を印加して磁気ヒステリシスループを
測定したときの磁気ヒステリシスループの角型性が悪
い。このため、残留磁束密度が小さくなり磁気的損失が
大きいという不都合があり、これを解決するために、該
磁気抵抗効果膜に縦バイアスとしての有効な磁界を印加
するという手法が考案され効果をあげている。
【0012】しかしながら、このCoCrPt合金薄膜
の場合は、その膜厚を厚くする必要があり、そのために
生産コストが高騰する、という不都合が常に生じてい
た。
【0013】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに CoCrPt合金薄膜の磁気ヒステ
リシスループの角型性を改善し、且つ永久磁石バイアス
薄膜としての磁気特性に優れたCoCrPt合金薄膜の
厚さを適度に薄くすることが可能とし、これによって大
きい飽和磁束密度を保ったまま残留磁束密度を大きくす
る事が可能な永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッドを
提供することを、その目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、基板1上に酸化アルミニュ−ム膜2,軟磁性薄膜
3,非磁性スペ−サ薄膜4,及び磁気抵抗効果用薄膜5
を順次積層して該磁気抵抗効果用薄膜5上にセンサ作動
領域を設ける。このセンサ作動領域を形成する前記軟磁
性薄膜3,非磁性スペ−サ薄膜4,及び磁気抵抗効果用
薄膜5の一端部と他端部の各側面が切除されてなる切除
面が形成されている。この切除面を覆うようにして永久
磁石バイアス薄膜211,212及び電極膜311,3
12がそれぞれ順次積層されている。そして、前記各切
除面と永久磁石バイアス薄膜211,212との間に、
下地膜としてクロム薄膜111,112を積層する、と
いう構成を採っている。
【0015】請求項2記載の発明では、基板1上に酸化
アルミニュ−ム膜2,磁気抵抗効果用薄膜5,非磁性ス
ペ−サ薄膜4,及び軟磁性薄膜3を順次積層して当該軟
磁性薄膜3上にセンサ作動領域を設ける。このセンサ作
動領域を形成する前記磁気抵抗効果用薄膜5,非磁性ス
ペ−サ薄膜4,及び軟磁性薄膜3の一端部と他端部の各
側面が切除されて成る切除面が形成されている。この切
除面を覆うようにして永久磁石バイアス薄膜211,2
12及び電極膜311,312がそれぞれ順次積層され
ている。そして、前記各切除面と永久磁石バイアス薄膜
211,212との間に、下地膜としてクロム薄膜11
1,112を積層する、という構成を採っている。
【0016】請求項3記載の発明では、前述した永久磁
石バイアス薄膜211,212を、コバルト・クロム・
プラチナ合金薄膜で形成する、という構成を採ってい
る。
【0017】請求項4記載の発明では、前述した下地膜
としてのクロム薄膜111,112の厚さは、磁気抵抗
効果用薄膜5の少なくとも一部がセンサ作動領域の両側
端部に配設された永久磁石バイアス薄膜211,212
を結ぶ領域内に存在する厚さとする、という構成を採っ
ている。
【0018】請求項5記載の発明では、前述した下地膜
としてのクロム薄膜111,112の厚さは、50ミク
ロン以上とする、という構成を採っている。
【0019】
【作 用】ガラス基板上にAl2 3 膜,Cr薄膜,お
よびCoCrPt合金薄膜を順次積層した一方の試料
と、ガラス基板上にAl2 3 膜,CoCrPt合金薄
膜を順次積層した他方の試料とを設け、この各試料の膜
面内に平行に磁界を印加して、磁気ヒステリシスループ
を測定した。このときの磁気ヒステリシスループは、C
r薄膜を備えた一方の試料の方が、例えば図2に示すよ
うに明確な角形特性を得ることができた。
【0020】飽和磁束密度は両試料ともにほぼ等しく、
保磁力についても、下地Cr薄膜上にCoCrPt合金
薄膜を積層した一方の試料は他方の試料の約87%程度
を得ることができた。
【0021】磁気ヒステリシスループの角型性は、前述
したように下地Cr薄膜上にCoCrPt合金薄膜を積
層した一方の試料のほうが明らかに向上しており、ま
た、残留磁束密度も、Al2 3 膜上に直接CoCrP
t合金薄膜を積層した他方の試料の場合に比較して約2
倍近い値を得ることができた。
【0022】すなわち、Al2 3 膜上に下地Cr薄膜
を挟んでCoCrPt合金薄膜を積層することによっ
て、Al2 3 膜上に直接CoCrPt合金薄膜を積層
する場合に比べて面内磁気異方性が強くでき、膜面内に
平行に磁界を印加して磁気ヒステリシスループを測定し
たときの磁気ヒステリシスループにおいて角型性を向上
させ、且つ飽和磁束密度および保磁力をほぼ同じ値に保
ったまま残留磁束密度を約1.9倍にすることを見い出
すことができた。このため、CoCrPt合金薄膜の膜
厚をより従来の1/2程度にまで薄くすることが可能と
なった。
【0023】
【実施例】まず最初に、本発明の重要構成要件である下
地Cr薄膜の上に永久磁石バイアスCoCrPt合金薄
膜を積層した場合の効能について、その基本的な一例を
説明する。
【0024】ガラス基板上に厚さ1000オングストロ
ームのAl2 3 膜,厚さ100オングストロームのC
r薄膜,および厚さ400オングストロームのCoCr
Pt合金薄膜を順次積層した試料と、ガラス基板上に厚
さ1000オングストロームのAl2 3 膜,厚さ40
0オングストロームのCoCrPt合金薄膜を順次積層
した試料とを設け、この各試料の膜面内に平行に磁界を
印加して、磁気ヒステリシスループを測定した。このと
きの磁気ヒステリシスループを図2および図3に示す。
【0025】飽和磁束密度は両試料ともに約8.5キロ
ガウスとなってほぼ等しく、保磁力についても、下地C
r薄膜上にCoCrPt合金薄膜を積層した試料は約6
50エルステッドであり、Al2 3 膜上に直接CoC
rPt合金薄膜を積層した試料は約750エルステッド
である。
【0026】一方、磁気ヒステリシスループの角型性
は、下地Cr薄膜上にCoCrPt合金薄膜を積層した
試料のほうが明らかに向上しており、また、残留磁束密
度も、Al2 3 膜上に直接CoCrPt合金薄膜を積
層した試料が約4.0キロガウスであるのに対して、下
地Cr薄膜上にCoCrPt合金薄膜を積層した試料は
約7.7キロガウスと大きくなっている。
【0027】すなわち、Al2 3 膜上に下地Cr薄膜
を挟んでCoCrPt合金薄膜を積層することによっ
て、Al2 3 膜上に直接CoCrPt合金薄膜を積層
する場合に比べて面内磁気異方性が強くでき、膜面内に
平行に磁界を印加して磁気ヒステリシスループを測定し
たときの磁気ヒステリシスループにおいて角型性を向上
させ、且つ飽和磁束密度および保磁力をほぼ同じ値に保
ったまま残留磁束密度を約1.9倍にすることを見い出
すことができた。
【0028】次に、本発明の下地Cr薄膜の上に永久磁
石バイアスCoCrPt合金薄膜を積層して用いた具体
的な永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッドの実施例
を、以下説明する。
【0029】(第1実施例)図1に、これを示す。この
図1に示す第1実施例は、Al2 3 −TiC系のセラ
ミック基板1上に厚さ1000オングストロームのAl
2 3 膜2、厚さ250オングストロームのコバルト・
ジルコニウム・モリブデン合金からなる軟磁性薄膜3、
厚さ200オングストロームのタンタル薄膜からなる非
磁性スペーサ薄膜4、厚さ200オングストロームのニ
ッケル・鉄合金からなる磁気抵抗効果薄膜5を、スパッ
タ法を用いて順次積層成膜し、その上に厚さ3ミクロン
のフォトレジスト6を塗布し、その後、適当な条件でフ
ォトレジスト6を露光・現像することによってステンシ
ル・パターンを作製する。
【0030】次いで、図3(b)に示すうよに、約30
度の角度に傾けた斜めイオンミリング法を用いて上記コ
バルト・ジルコニウム・モリブデン合金からなる軟磁性
薄膜3,タンタル薄膜からなる非磁性スペーサ薄膜4,
ニッケル・鉄合金からなる磁気抵抗効果薄膜5の図1に
おける左右領域を、一様にテーパ状に切除加工した後、
厚さ150オングストロームの下地Cr薄膜111,1
12,および113,厚さ300オングストロームの永
久磁石バイアスCoCrPt薄膜211,212および
213、厚さ0.2ミクロンの金製の電極膜311,3
12および313を、スパッタ法を用いて積層成膜す
る。
【0031】最後に、図3(c)に示すように、磁気抵
抗効果センサとしての作動領域Twにあるフォトレジス
ト6、下地Cr薄膜113、永久磁石バイアスCoCr
Pt合金薄膜213、電極膜313をアセントンなどの
有機溶剤を用いて取り除き、永久磁石バイアス型磁気抵
抗効果ヘッドを作製した。
【0032】このとき、超音波による洗浄などが併用す
ると、フォトレジスト6を完全かつ速やかに取り除くこ
とができる。
【0033】また、この第1実施例における永久磁石バ
イアス型磁気抵抗効果ヘッドの磁気抵抗効果薄膜に印加
される縦バイアス磁界と比較するため、永久磁石バイア
スCoCrPt合金薄膜211,212および213を
膜厚550オングストロームで成膜し、他の厚さは同一
にした図5に示すような下地Cr薄膜のない従来の永久
磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッドを作製し、両者の磁
気抵抗の磁界依存性を測定したところ、両者ともほぼ同
じ依存性を示す同等の特性を有する永久磁石バイアス型
磁気抵抗効果ヘッドであることを確認することができ
た。
【0034】すなわち、両方の永久磁石バイアス型磁気
抵抗効果ヘッドとも、ニッケル・鉄合金からなる磁気抵
抗効果薄膜5に同等の縦バイアス磁界が印加されてお
り、永久磁石バイアスCoCrPt合金薄膜の下に下地
Cr薄膜を予め成膜することによって、永久磁石バイア
スCoCrPt合金薄膜の厚さを550オングストロー
ムから300オングストロームへと約45%薄くして
も、磁気抵抗効果薄膜に同等の縦バイアス磁界を印加す
る効果が得られることが判明した。
【0035】ここで、下地Cr薄膜および永久磁石Co
CrPt合金薄膜はスパッタ法による成膜方法のみなら
ず蒸着法によって成膜されても同様の効果が得られる。
【0036】さらに、図1に示すような構造をもつ永久
磁石バイアス型磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、下地C
r薄膜の膜厚の下限値は薄膜として機能する厚さである
ことによって規定され50オングストローム以上であれ
ばよい。
【0037】この下地Cr薄膜の膜厚の上限値につい
て、図3(c)を用いて説明する。
【0038】この場合、永久磁石バイアス薄膜211お
よび212は縦バイアスとしての磁場を磁気抵抗効果薄
膜5の膜面に対して平行に印加させるために、永久磁石
バイアス薄膜211および212は、磁気抵抗効果薄膜
5の両端部の膜面方向に延長した部分に下地Cr薄膜1
11および112を介して少なくとも存在することが必
要である。このことから下地Cr薄膜111および11
2は磁気抵抗効果薄膜5の膜厚方向の高さを越えて存在
してはならない。
【0039】すなわち、下地Cr薄膜111および11
2の膜厚は軟磁性薄膜3,非磁性スペーサ薄膜4および
磁気抵抗効果薄膜5の総膜厚より薄くなることによって
規定され、さらに軟磁性薄膜3および非磁性スペーサ薄
膜4の総膜厚以下であることが望ましい。
【0040】また、製造上の薄膜の厚さのバラツキをな
くすことは極めて困難であり、永久磁石バイアスCoC
rPt合金薄膜の膜厚のバラツキは磁気抵抗効果膜に印
加される縦バイアス磁界の大小に直接影響を及ぼす。す
なわち、永久磁石バイアスCoCrPt膜の残留磁束密
度を大きくすることによって膜厚を極端に薄くすると、
膜厚の制御性がより困難になる。その結果、磁気抵抗効
果膜に印加される縦バイアス磁界のバラツキとして永久
磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッドの特性に反映される
ため、永久磁石バイアス膜としては適当な残留磁束密度
の大きさがあるが、本実施例の永久磁石バイアス型磁気
抵抗効果型ヘッドにおける永久磁石バイアスCoCrP
t薄膜の残留磁束密度は7.7キロガウスであり、製造
上の膜厚のバラツキによる磁気抵抗効果膜に印加される
縦バイアス磁界のバラツキを考慮しても、充分許容でき
る範囲内である。
【0041】(第2実施例)図4にこれを示す。ここ
で、前述した第2実施例(図1)と同一の構成部材につ
いては同一の符号を用いるものとする。
【0042】この図4に示す第2実施例は、Al2 3
−TiC系のセラミック基板1上に厚さ1000オング
ストロームのAl2 3 膜2、厚さ200オングストロ
ームのニッケル・鉄合金からなる磁気抵抗効果薄膜5、
厚さ200オングストロームのタンタル薄膜からなる非
磁性スペーサ薄膜4、厚さ250オングストロームのコ
バルト・ジルコニウム・モリブデン合金からなる軟磁性
薄膜3を、スパッタ法を用いて順次積層成膜し、その上
に、厚さ3ミクロンのフォトレジスト6を塗布し、その
後、適当な条件でフォトレジスト6を露光・現像するこ
とによってステンシル・パターンを作製する。
【0043】次いで、図4(b)に示すように、約30
度の角度に傾けた斜めイオンミリング法を用いて前述し
たニッケル・鉄合金からなる磁気抵抗効果薄膜5、タン
タル薄膜からな非磁性スペーサ薄膜4、コバルト・ジル
コニウム・モリブデン合金からなる軟磁性薄膜3の図4
に於ける左右両端角部をテーパ状に加工し、その後、厚
さ50オングストロームの下地Cr薄膜111,112
および113、厚さ300オングストロームの永久磁石
バイアスCoCrPt薄膜211,212および21
3、厚さ0.2ミクロンの電極膜311,312および
313を、スパッタ法を用いて積層成膜する。
【0044】最後に、図4(c)に示すように、磁気抵
抗効果センサとしての作動領域Twにあるフォトレジス
ト6、下地Cr薄膜113、永久磁石バイアスCoCr
Pt薄膜213、金製の電極膜313をアセトンなどの
有機溶剤を用いて取り除き、永久磁石バイアス型磁気抵
抗効果ヘッドを作製した。このとき、フォトレジスト6
を完全且つ速やかに取り除くために超音波洗浄などを併
用してもよい。
【0045】また、本発明の永久磁石バイアス型磁気抵
抗効果ヘッドの磁気抵抗効果薄膜に印加される縦バアイ
ス磁界と比較するために、永久磁石バイアス薄膜21
1,212および213を膜厚550オングストローム
で成膜し,他の構成膜の厚さは同一にした下地Cr薄膜
のない従来の永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッドを
作製し、両者の磁気抵抗の磁界依存性を測定したとこ
ろ、両者共ほぼ同じ依存性を示し永久磁石バイアス型磁
気抵抗効果ヘッドとして同等の特性を有することを確認
した。磁界ゼロにおいて両者共ほぼ磁界に対する磁気抵
抗変化量の2分の1の変化量を示した。
【0046】すなわち、両方の永久磁石バイアス型磁気
抵抗効果ヘッドともにニッケル・鉄合金かなる磁気抵抗
効果薄膜5に同等の縦バイアス磁界が印加されており、
永久磁石バイアスCoCrPt薄膜の下に下地Cr薄膜
をあらかじめ成膜することによって永久磁石バイアスC
oCrPt薄膜の厚さを550オングストロームから3
00オングストロームへと約45%薄くしても磁気抵抗
効果薄膜に同等の縦バイアス磁界を印加する効果が得ら
れることが明らかとなった。
【0047】ここで、下地Cr薄膜および永久磁石Co
CrPt合金薄膜はスパッタ法による成膜方法のみなら
ず蒸着法によって成膜されても同様の効果が得られる。
【0048】さらに、図4に示すような構造をもつ永久
磁石バイアス型磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、下地C
r薄膜の膜厚の下限値は薄膜として機能する厚さである
ことによって規定され50オングストローム以上であれ
ばよい。
【0049】この下地Cr薄膜の膜厚の上限値につい
て、図4(c)を用いて説明する。
【0050】この場合、永久磁石バイアス薄膜211お
よび212は縦バイアスとしての磁場を磁気抵抗効果薄
膜5の膜面に対して平行に印加させるために、永久磁石
バイアス薄膜211および212は、磁気抵抗効果薄膜
5の両端部の膜面方向に延長した部分に下地Cr薄膜1
11および112を介して少なくとも存在することが必
要であり、このことから下地Cr薄膜111および11
2は磁気抵抗効果薄膜5の膜厚方向の高さを越えて存在
してはならない。
【0051】すなわち、下地Cr薄膜111および11
2の膜厚は磁気抵抗効果薄膜5の膜厚より薄くすること
が重要となる。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、下地Cr薄膜の上にCoCrPt
合金薄膜を積層することによって面内磁気異方性が大き
く膜面内に平行に磁界を印加して磁気ヒステリシスルー
プを測定したときの角型性がよくなり、下地Cr薄膜を
用いないCoCrPt合金薄膜の飽和磁束密度および保
磁力をほぼ同じ値に保ったまま残留磁束密度を例えば
1.9倍程度大きくすることができ、このため、磁気抵
抗効果膜に有効な縦バイアスとしての磁界を印加するた
めのCoCrPt合金薄膜厚を適度に薄くすることが可
能となり、従来に比べて同一の高性能を維持しつつ原価
を有効に逓減せしめることができるという従来にない優
れた永久磁石バイアス型磁気抵抗効果型ヘッドを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における永久磁石バイアス
型磁気抵抗効果型ヘッドの製造手順を示す説明図で、図
1(a)は下地Cr薄膜等を積層する前の状態を示す概
略断面図、図1(b)は下地Cr薄膜および永久磁石バ
イアス薄膜等を積層した状態を示す概略断面図、図1
(c)はセンサ作動領域を形成した場合の状態を示す概
略断面図である。
【図2】図1の基本的構成である下地クロム薄膜の上に
コバルト・クロム・プラチナ合金薄膜を積層した積層膜
の磁気ヒステリシスループの例を示す線図である。
【図3】図2における下地クロム薄膜を取り除いた場合
におけるコバルト・クロム・プラチナ合金薄膜の磁気ヒ
ステリシスループの例を示す線図である。
【図4】第2実施例における永久磁石バイアス型磁気抵
抗効果型ヘッドの製造手順を示す説明図で、図4(a)
は下地Cr薄膜等を積層する前の状態を示す概略断面
図、図4(b)は下地Cr薄膜および永久磁石バイアス
薄膜等を積層した状態を示す概略断面図、図4(c)は
センサ作動領域を形成した場合の状態を示す概略断面図
である。
【図5】従来例を示す永久磁石バイアス型磁気抵抗効果
型ヘッドの製造手順を示す説明図で、図5(a)は下地
Cr薄膜等を積層する前の状態を示す概略断面図、図5
(b)は下地Cr薄膜および永久磁石バイアス薄膜等を
積層した状態を示す概略断面図、図5(c)はセンサ作
動領域を形成した場合の状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 Al2 3 薄膜 3 軟磁性薄膜 4 非磁性スペーサ薄膜 5 磁気抵抗効果薄膜 6 フォトレジスト 111,112,113 下地Cr薄膜 211,212,213 永久磁石バイアスCoCrP
t合金薄膜 311,312,313 電極膜 Tw センサ作動領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板1上に酸化アルミニュ−ム膜2,軟
    磁性薄膜3,非磁性スペ−サ薄膜4,及び磁気抵抗効果
    用薄膜5を順次積層して該磁気抵抗効果用薄膜5上にセ
    ンサ作動領域を設け、このセンサ作動領域を形成する前
    記軟磁性薄膜3,非磁性スペ−サ薄膜4,及び磁気抵抗
    効果用薄膜5の一端部と他端部の各側面を切除して切除
    面を形成すると共に,当該切除面を覆うようにして永久
    磁石バイアス薄膜211,212及び電極膜311,3
    12をそれぞれ順次積層し、 前記各切除面と永久磁石バイアス薄膜211,212と
    の間に、下地膜としてクロム薄膜111,112を積層
    したことを特徴とする永久磁石バイアス型磁気抵抗効果
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 基板1上に酸化アルミニュ−ム膜2,磁
    気抵抗効果用薄膜5,非磁性スペ−サ薄膜4,及び軟磁
    性薄膜3を順次積層して当該軟磁性薄膜3上にセンサ作
    動領域を設け、このセンサ作動領域を形成する前記磁気
    抵抗効果用薄膜5,非磁性スペ−サ薄膜4,及び軟磁性
    薄膜3の一端部と他端部の各側面を切除して切除面を形
    成すると共に,当該切除面を覆うようにして永久磁石バ
    イアス薄膜211,212及び電極膜311,312を
    それぞれ順次積層し、 前記各切除面と永久磁石バイアス薄膜211,212と
    の間に、下地膜としてクロム薄膜111,112を積層
    したことを特徴とする永久磁石バイアス型磁気抵抗効果
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記永久磁石バイアス薄膜211,21
    2を、コバルト・クロム・プラチナ合金薄膜で形成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の永久磁石バイア
    ス型磁気抵抗効果ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記下地膜としてのクロム薄膜111,
    112の厚さは、磁気抵抗効果用薄膜5の少なくとも一
    部がセンサ作動領域の両側端部に配設された永久磁石バ
    イアス薄膜211,212を結ぶ領域内に存在する厚さ
    であることを特徴とした請求項1又は2記載の永久磁石
    バイアス型磁気抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記下地膜としてのクロム薄膜111,
    112の厚さは、50ミクロン以上であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の永久磁石バイアス型磁気抵抗
    効果ヘッド。
JP7038357A 1995-02-27 1995-02-27 永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド Expired - Lifetime JP2755199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7038357A JP2755199B2 (ja) 1995-02-27 1995-02-27 永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7038357A JP2755199B2 (ja) 1995-02-27 1995-02-27 永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08235538A true JPH08235538A (ja) 1996-09-13
JP2755199B2 JP2755199B2 (ja) 1998-05-20

Family

ID=12523037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7038357A Expired - Lifetime JP2755199B2 (ja) 1995-02-27 1995-02-27 永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2755199B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6144534A (en) * 1997-03-18 2000-11-07 Seagate Technology Llc Laminated hard magnet in MR sensor

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07296339A (ja) * 1994-04-21 1995-11-10 Internatl Business Mach Corp <Ibm> デュアル・エレメント磁気抵抗センサ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07296339A (ja) * 1994-04-21 1995-11-10 Internatl Business Mach Corp <Ibm> デュアル・エレメント磁気抵抗センサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6144534A (en) * 1997-03-18 2000-11-07 Seagate Technology Llc Laminated hard magnet in MR sensor
US6351357B1 (en) 1997-03-18 2002-02-26 Seagate Technology Llc Laminated hard magnet in MR sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2755199B2 (ja) 1998-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3455037B2 (ja) スピンバルブ型薄膜素子、その製造方法、及びこのスピンバルブ型薄膜素子を用いた薄膜磁気ヘッド
US6030753A (en) Monolayer longitudinal bias and sensor trackwidth definition for overlaid anisotropic and giant magnetoresistive heads
JPH10341048A (ja) スピンバルブ型薄膜素子
US6563678B2 (en) Thin-film magnetic head having insolating layer provided between gap layer and shielding layer
JP3324507B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド及びこれを用いた磁気記憶装置
JP3965109B2 (ja) 磁気抵抗効果装置の製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP3474447B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法
US5896251A (en) Magnetoresistance effect head with conductor film pair and magnetic field proving film pair disposed between substrate and magnetoresistance effect film
JP3188232B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2755199B2 (ja) 永久磁石バイアス型磁気抵抗効果ヘッド
JPH10241125A (ja) 薄膜磁気ヘッド及び記録再生分離型磁気ヘッドとそれを用いた磁気記憶再生装置
JP2927285B1 (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド
US7002776B2 (en) Thin film magnetic head and method of manufacturing same
JP3410045B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法
JPH0916918A (ja) 磁気抵抗効果ヘッド
JP2765515B2 (ja) 磁気抵抗効果ヘッド及びその製造方法
JPH0878757A (ja) 磁気抵抗効果素子及びその製造方法
KR100234188B1 (ko) 자기저항 박막자기헤드 및 그 제조방법
JP2001023117A (ja) 磁気抵抗効果型複合ヘッド及びそれを用いた磁気記憶装置並びに磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
JPH08235536A (ja) 磁気抵抗効果ヘッドおよび磁気記録再生ヘッド
JP3180778B2 (ja) スピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド
JPH03108112A (ja) 磁気抵抗効果ヘッドの製造方法
JP2001084531A (ja) 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
JPS63129511A (ja) 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘツド
JP3474533B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980203

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090306

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100306

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110306

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 15