JPH08236386A - 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサおよびその製造方法

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JPH08236386A
JPH08236386A JP3979495A JP3979495A JPH08236386A JP H08236386 A JPH08236386 A JP H08236386A JP 3979495 A JP3979495 A JP 3979495A JP 3979495 A JP3979495 A JP 3979495A JP H08236386 A JPH08236386 A JP H08236386A
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JP
Japan
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ceramic capacitor
residual stress
capacitor
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temperature
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JP3979495A
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Shoji Kosaka
祥二 高坂
Tetsuya Kimura
哲也 木村
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】PdまたはPd−Agからなる内部電極層を有
する積層セラミックコンデンサであって、X線残留応力
測定により算出されるセラミック結晶に作用している圧
縮残留応力が50MPa以下である積層セラミックコン
デンサであり、このようなコンデンサの製造方法は、複
数の誘電体層と、PdまたはPd−Agからなる複数の
内部電極層とを交互に積層して一体化した成形体を酸化
性雰囲気で焼成する工程と、該焼成物を所定形状に加工
する工程と、加工後の焼成物を600℃以上、焼成温度
より低い酸化性雰囲気で熱処理する工程と、熱処理後の
焼成物の両端部に端子電極を形成する工程とを具備する
方法である。 【効果】積層セラミックコンデンサの抗折強度を高める
ことができ、これにより過酷な温度条件下での使用に対
して優れた信頼性を付与できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層セラミックコンデ
ンサおよびその製造方法に関し、特に過酷な条件で使用
される車載用コンデンサとして、機械的強度に優れた高
信頼性の積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
の改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、電子部品としてチップ型積層セラミ
ックコンデンサが大量に使用されるようになっている。
かかる積層セラミックコンデンサは、チタン酸バリウム
やチタン酸ネオジウム等からなる誘電体層とパラジウム
−銀やニッケル等からなる内部電極層とを交互に積層
し、場合によってはこの積層物の上下に誘電体層と同質
の保護層を接着して積層一体化した後、これを所定の温
度で焼成し緻密化してコンデンサ磁器を作製し、その後
に磁器の両端部に端子電極を焼き付けて形成される。
【0003】また、焼成後の磁器に対しては端子電極を
形成する前に、磁器に対して加工を施すことがある。例
えば、端子電極を形成する端面を研摩したり、磁器をバ
レル研磨し磁器の角部を滑らかにすることも行われる。
因みに、上記角部の研磨加工は、その後の工程でのハン
ドリング時の欠けを防止するためのものである。
【0004】一方、セラミックコンデンサとして、例え
ば戸外で使用される車載用のコンデンサは、季節の変化
による気温の影響を直接受け、車内で低温あるいは高温
下に曝されるため、低温から高温までの繰り返し熱衝撃
に対して耐久性を有することが必要になり、そのために
は高い強度が必要とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
のコンデンサに使用される誘電体磁器は、通常、強度が
200MPa以下、破壊靱性値が1MPa・m1/2 とガ
ラス並みに小さく、コンデンサの製造工程で材料中にマ
イクロクラックが生じ易く、特に前述したように焼成物
に対して加工を施す場合にはクラックの発生は免れな
い。さらに、これらのマイクロクラックの発生により強
度が低下し、特に、車載用のように低温から高温への繰
り返し熱衝撃が付与されるような場合において十分に耐
えうる程度の強度を有しておらず、過酷な条件で使用さ
れるコンデンサとしては、その信頼性が非常に低いもの
であった。
【0006】このようなマイクロクラックの発生に対す
る対策として、特開平3ー235314号公報によれ
ば、積層した成形体を一旦仮焼した後、これをバレル研
磨して加工した後に、仮焼温度よりも高い温度で焼成し
て緻密化させることで、加工時に発生したマイクロクラ
ック等を修復することが提案されている。
【0007】ところが、この方法によれば、仮焼後では
セラミックスの密度や強度が不足しているために、バレ
ルミル(研磨)で多くのマイクロクラックが導入されて
しまい、その後の焼成でもクラック先端は焼きなまされ
るが、大きなクラックはそのまま残存してしまうという
問題が生じていた。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、積層セ
ラミックコンデンサの機械的強度の向上という観点から
鋭意検討した結果、誘電体層のセラミック結晶に作用し
ている圧縮残留応力が、X線残留応力測定による測定の
結果50MPa以下であると、積層セラミックコンデン
サの機械的強度を大きく向上することができることを見
出し、本発明に至った。また、このように、コンデンサ
を構成するセラミック結晶に作用している圧縮残留応力
を、X線残留応力測定による測定の結果50MPa以下
とするためには、加工処理を行う前に磁器として完全に
緻密化させ、加工後に酸化性雰囲気において所定温度で
熱処理することが有効であることを見い出し、本発明に
至った。
【0009】即ち、本発明の積層セラミックコンデンサ
は、誘電体セラミック層と、PdまたはPd−Agから
なる内部電極層とを交互に積層してなり、両端部に端子
電極を有する積層セラミックコンデンサであって、X線
残留応力測定により算出されるセラミック結晶に作用し
ている圧縮残留応力が50MPa以下であるものであ
る。
【0010】また、本発明の積層セラミックコンデンサ
の製造方法は、複数の誘電体層と、PdまたはPd−A
gからなる複数の内部電極層とを交互に積層して一体化
した成形体を酸化性雰囲気で焼成する工程と、該焼成物
を所定形状に加工する工程と、加工後の焼成物を600
℃以上、焼成温度以下の酸化性雰囲気で熱処理する工程
と、熱処理後の焼成物の両端部に端子電極を形成する工
程とを具備することを特徴とするものである。
【0011】以下、本発明を詳述する。本発明では、P
dまたはPd−Agからなる内部電極層を有する積層セ
ラミックコンデンサであって、X線残留応力測定により
算出されるセラミック結晶に作用している圧縮残留応力
が50MPa以下であることが必要である。これは、セ
ラミック結晶に作用している圧縮残留応力が50MPa
よりも大きい場合には、加工ダメージが大きく、強度低
下を引き起こし、信頼性に欠けるからである。圧縮残留
応力が20MPa以下である場合には、殆ど加工ダメー
ジが残っておらず、信頼性に優れるため特に望ましい。
【0012】セラミックは金属に比較し、一般に加工ダ
メ−ジを受けやすく、加工ダメ−ジを受けた場合、磁器
表面に残留応力が作用することが知られている。さら
に、加工ダメ−ジが大きい程、残留圧縮応力が大きくな
り、同様に強度低下を引き起こす。このようなセラミッ
クの残留応力の測定方法としては、X線残留応力測定方
法が用いられる。X線残留応力測定方法は、材料に力が
加わると、弾性限界以内で応力の大きさに比例して、結
晶の原子間距離が伸びたり縮んだりすることを利用し、
X線回折法で、結晶面間隔dの変化を測定することによ
って応力を算出するものである。Braggの回折条件
より、X線の波長λと結晶面間隔dと回折角θを用いて
次の様に示される。
【0013】n・λ=2dsinθ 従って、歪み量εは、結晶面間隔の変化量δd、回折角
の変化量δθを用いて、次の用に示される。
【0014】ε=δd/d=−cotθ・δθ 即ち、X線回折角の変化量δθから、歪み量が計算で
き、試料面法線と結晶面法線のなす角ψを変化させたと
きのsin2ψと2θの関係より、残留応力σは次のよ
うに示される。
【0015】 σ= E/(1+ν)・δε(ψ)/δsin2ψ =−Ecotθ/2(1+ν)・δ2θ/δsin2ψ ここでE、および、νはそれぞれ、ヤング率、及び、ポ
アソン比である。
【0016】具体的には、端子電極の影響を極力小さく
するために、微小部X線応力測定装置で、コリメ−タ径
を1mmとし、並傾法を用い、特性X線としては、X線
の侵入深さの浅いCr−Kα線を用いる。
【0017】本発明における積層セラミックコンデンサ
の誘電体層は、公知の誘電体セラミックスにより構成さ
れるものであり、例えば、チタン酸バリウム(BaTi
3)系や鉛系(PbZrTiO3 系、PbFeNb
系、PbFe系)のリラクサー材料系のいずれでも用い
ることができる。
【0018】これら誘電体層は、誘電体組成物に対して
分散剤や可塑剤、バインダーを加えて混合後、これをド
クターブレード法によりシート状に成形した後、パラジ
ウムまたはパラジウム−銀からなる内部電極ペーストを
シート状成形体の表面に塗布し、これを所定数積層し、
さらにこの積層物の上下に誘電体層と同質の保護層を接
着して、積層成形体を作製する。
【0019】そして、この積層成形体をチップ形状に切
断した後、生チップを大気などの酸化性雰囲気中で熱処
理して有機バインダーを熱分解させ、その後、酸化性雰
囲気中において所定の温度で焼成する。焼成は、用いる
誘電体セラミックスの種類により適宜制御されるが、内
部電極も同時焼成できる条件に設定される。この焼成温
度はおよそ900〜1400℃程度である。
【0020】次に、作製したチップ形状の焼成物をアル
ミナ砥粒などを使用し、所定時間バレルミルを行い、チ
ップの角部が半径50〜150μm程度のR形状になる
まで研磨加工仕上げする。
【0021】そして、研磨加工処理した焼成物を600
℃以上、焼成温度未満の酸化性雰囲気で熱処理する。こ
の時の熱処理温度を上記の範囲に限定したのは、600
℃未満では、クラックの焼きなまし効果が生じずにクラ
ックが残存するためであり、熱処理温度が焼成温度以上
では焼成物表面がエッチングされ、表面荒れが生じると
ともに磁器の結晶の粒子成長を引き起こし、磁器の強度
を低下させるとともに磁器特性の変化が生じてしまうた
めである。特に、800℃以上から、焼成温度より20
0℃低い温度までの範囲が好ましい。また、雰囲気を酸
化性雰囲気に限定したのは、窒素ガスやアルゴンガス等
の不活性ガス中では、クラックの焼きなまし効果が小さ
く、還元雰囲気では磁器特性が変化してしまうためであ
る。酸化性雰囲気としては、酸素分圧が0.2〜1.0
barのものが望ましく、特には、大気中よりも酸素分
圧が高いものが最適である。
【0022】
【作用】積層セラミックコンデンサの低温と高温の繰り
返しによる熱衝撃における耐久性は磁器の機械的強度特
性によってほぼ決定される。従って、熱衝撃に対する耐
久性を高めるには、磁器自体の抗折強度を高めることが
必要である。
【0023】本発明によれば、積層セラミックコンデン
サの成形体を酸化性雰囲気において焼成してさらに研磨
加工を施した後、この焼成物を酸化性雰囲気において6
00℃以上、焼成温度より低い温度で熱処理することに
より、製造工程や研磨工程で生じたマイクロクラックが
焼きなまされ、X線残留応力測定によるセラミック結晶
に作用している圧縮残留応力が50MPa以下となり、
その結果磁器の機械的強度を高めることができる。これ
により、低温と高温の繰り返しによる熱衝撃が付加され
ても機械的強度は劣化することがなく、車載用をはじ
め、過酷な条件で使用されるコンデンサとして優れた信
頼性を付与することができる。
【0024】
【実施例】チタン酸バリウムを主成分とし、酸化ニオブ
(Nb2 5 )を1.5mol%含み、さらに鉱化剤を
含む誘電体材料粉末と、アルミナボール、水及び分散剤
を磁製ポットに入れ、20時間回転させてスラリーを得
た。得られたスラリーに有機バインダー及び可塑剤を加
えて混合後、ドクターブレード法により厚さ25μmの
誘電体のグリーンシートを得た。
【0025】このグリーンシートに内部電極として、パ
ラジウムと銀の比率が9:1からなるパラジウム銀ペー
ストを印刷しこれらを30層積み重ね、更にこの積層物
の上下に銀パラジウムペーストを印刷していないグリー
ンシートを保護層として10枚づつ積層した。そしてこ
れらを熱圧着した後コンデンササイズの所定の寸法に切
断した。この熱圧着成形物をジルコニア板の上に乗せて
大気中において1300℃で焼成し、最終的に3.2×
1.6mm、厚さ約1mmのチップコンデンサ用焼結体
を得た。この焼結体の角部が90μmRになるようにバ
レル研磨を施した。
【0026】そして、この焼結体を表1に示す酸素分圧
の酸化性雰囲気において、表1に示す条件で熱処理し
た。熱処理後のセラミック結晶に作用している圧縮残留
応力をX線残留応力測定により求めた。X線残留応力測
定は、端子電極の影響を極力小さくするために、微小部
X線応力測定装置で、コリメ−タ径を1mmとし、並傾
法を用い、特性X線としては、X線の侵入深さの浅いC
r−Kα線を用いた。
【0027】また、熱処理効果を明確にするために、J
ISR1601に準じ、下スパン2mmの3点曲げ強度
試験を行った。測定の結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果によると熱処理を加えない試料
No.1、及び熱処理温度が600℃未満である試料No.
2、さらには熱処理温度が焼成温度と等しい試料No.1
3は、セラミック粒子の残留圧縮応力が56MPa以上
であり、抗折強度も190MPa以下と低かった。これ
らの比較例に対し、その他の本発明に基づく試料は、い
ずれもセラミック粒子の残留圧縮応力が50MPa以下
であり、抗折強度が240MPa以上と高く、その中で
も800℃〜1100℃で処理したものは、セラミック
粒子の残留圧縮応力が37MPa以下であり、抗折強度
が320MPa以上と高く、非常に良好な特性を有する
ことが判る。また、試料No.7〜10より酸素分圧が高
いほど高強度となることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
抗折強度に優れた積層セラミックコンデンサを得ること
ができ、これにより低温と高温の繰り返しの熱衝撃が付
与されるような車載用等のコンデンサとして、例えば、
自動車や工事用建設機械等に装着される電子装置のコン
デンサとして、その信頼性を高めることができるととも
に、コンデンサの使用範囲をさらに拡大することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体セラミック層と、PdまたはPd−
    Agからなる内部電極層とを交互に積層してなり、両端
    部に端子電極を有する積層セラミックコンデンサであっ
    て、X線残留応力測定により算出されるセラミック結晶
    に作用している圧縮残留応力が50MPa以下であるこ
    とを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 【請求項2】複数の誘電体層と、PdまたはPd−Ag
    からなる複数の内部電極層とを交互に積層して一体化し
    た成形体を酸化性雰囲気で焼成する工程と、該焼成物を
    所定形状に加工する工程と、加工後の焼成物を600℃
    以上、焼成温度より低い酸化性雰囲気で熱処理する工程
    と、熱処理後の焼成物の両端部に端子電極を形成する工
    程とを具備することを特徴とする積層セラミックコンデ
    ンサの製造方法。
JP3979495A 1994-12-26 1995-02-28 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 Pending JPH08236386A (ja)

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Cited By (3)

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