JPH08242804A - ポテトチップス用乳化剤及び乳化剤製剤 - Google Patents

ポテトチップス用乳化剤及び乳化剤製剤

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JPH08242804A
JPH08242804A JP7078195A JP7819595A JPH08242804A JP H08242804 A JPH08242804 A JP H08242804A JP 7078195 A JP7078195 A JP 7078195A JP 7819595 A JP7819595 A JP 7819595A JP H08242804 A JPH08242804 A JP H08242804A
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▲しん▼吾 中村
Hiroyuki Nakada
博之 中田
Yasutaka Muratsubaki
康隆 村椿
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勝子 中村
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常のポテトチップスや成形ポテトチップス
において、色やつや、成形性改良に有効な乳化剤を提供
する。 【構成】 HLB5以上のショ糖脂肪酸エステルを含有
するポテトチップス用乳化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポテトチップス用乳化
剤及び乳化剤製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポテトチップスは原料のバレイショの皮
をとり、薄くスライスした後水洗、水切り、フライし、
その後調味料(食塩など)で味付けし、製品とする。こ
の場合、原料のバレイショの選択が重要となる。原料の
バレイショ中には還元糖や遊離のアミノ酸が含有され、
その量の多少により製品の色調が変わり、還元糖が多い
場合には褐色に着色し商品価値が低下する。
【0003】バレイショ中の還元糖は低温下では増加
し、高温下では減少する。従って製品の着色を防止する
ために、水切り後に熱湯に浸漬してから揚げたり、揚げ
温度を下げるために真空フライヤーによるフライが検討
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前者ではバレイ
ショ中のデンプン粒が破壊されるため、保存中に固くな
ったり、香味がうすく、又天然抗酸化性物質の流出によ
り製品の寿命が短くなる。後者では揚油の劣化が小さく
なるなどのメリットもあるが、設備上大がかりになる。
【0005】以上のような通常のポテトチップスの製造
では、原料バレイショの大きさや形によって得られる製
品が不揃いになったり、個々のバレイショの含有する還
元糖量の違いにより、色調も不揃いになる。また保存中
にポテトチップスが固くなり、食感として悪いものとな
っている。
【0006】一方、このような形や色調の不揃いを解消
するために1975年ころより、成形ポテトチップスが
登場している。
【0007】これは乾燥マッシュポテトなどを主原料と
するため、原料バレイショの状態に関係なく形、色、大
きさなどが揃った均一な製品が製造できる。この場合シ
ート状に広げた生地からの打抜き成形や押出し成形機に
よる押出し成形などの方法がとられる。
【0008】しかし、この成形ポテトチップスの製造に
おいては、成形不良による製品の破損や通常のポテトチ
ップスに比べつやがないなどの問題点があった。
【0009】本発明は、褐変が無く、硬くなりにくく、
つや及び成形性に優れたポテトチップスを製造すること
のできる乳化剤及び乳化剤製剤を提供することを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来の問題点に着目してなされたものであり、特定の乳
化剤又は乳化剤製剤を用いれば、前記課題を克服できる
ことを見出し、本発明に到達した。即ち、第1の発明は
HLB5以上のショ糖脂肪酸エステル(以下A成分とも
いう)を含有するポテトチップス用乳化剤である。第2
の発明は第1の発明の乳化剤とグリセリン脂肪酸モノエ
ステル、グリセリン脂肪酸有機酸モノエステル及びソル
ビタン脂肪酸エステルの中から少なくとも1種以上(以
下B成分ともいう)を含有するポテトチップス用乳化剤
である。第3の発明は第1の発明又は第2の発明の乳化
剤と糖類化合物(以下C成分ともいう)を含有するpH
4〜9の水溶液または水分散液を噴霧乾燥して得られる
粉末状または顆粒状のポテトチップス用乳化剤製剤であ
る。
【0011】(手段を構成する要件)本発明に使用する
A成分であるショ糖脂肪酸エステルの脂肪酸エステルを
構成する脂肪酸は特に限定はないが、例えば炭素数12
〜22の飽和又は不飽和脂肪酸の1種又は2種以上の混
合物からなる。具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸
などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、エルカ酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸であ
る。
【0012】このショ糖脂肪酸エステルのHLBは5以
上であり、5未満では性能が不充分である。
【0013】B成分に使用するグリセリン脂肪酸モノエ
ステル、グリセリン脂肪酸有機酸モノエステル及びソル
ビタン脂肪酸エステルの中から選ばれる1種を構成する
脂肪酸は、前記A成分の構成脂肪酸と同じものが挙げら
れる。
【0014】本発明のB成分に使用するグリセリン脂肪
酸有機酸モノエステルは、グリセリン脂肪酸モノエステ
ルの有機酸エステルであり、例えば、クエン酸、コハク
酸、酢酸、ジアセチル酒石酸、乳酸などのグリセリン脂
肪酸有機酸モノエステルである。
【0015】前記A成分であるショ糖脂肪酸エステル
と、グリセリン脂肪酸モノエステル、グリセリン脂肪酸
有機酸モノエステル及びソルビタン脂肪酸エステルの中
から少なくとも1種(B成分)の配合比率はA:B=1
0〜90:90〜10(重量%)である。A成分にB成
分を加えることによって、つやが更に良くなる。
【0016】本発明に使用する糖類化合物(C成分)と
しては、果糖、ブドウ糖等の単糖類、ショ糖、乳糖など
の二糖類、デキストリン等の多糖類、ソルビット、マル
ビットなどの糖アルコールを用いることができ、単独で
もこれらの2種以上の混合物を用いてもよい。
【0017】A成分とC成分から乳化剤製剤をつくる場
合の配合比率は、A:C=5〜95:95〜5(重量
%)である。A成分にC成分を加えることによって、噴
霧乾燥が可能となり、冷水に対する溶解性が向上し、更
にポテトチップスの色も優れたものとなる
【0018】A成分とB成分とC成分から乳化剤製剤を
つくる場合の配合比率は、A:B:C=0.5〜90:
0.5〜90:5〜95(重量%)である。A成分、B
成分及びC成分を噴霧乾燥によって製剤化することによ
って、冷水に対する溶解性、分散性及びポテトチップス
の成形性、色並びにつやが更に向上する。
【0019】A成分とC成分又はA〜C成分の製剤化
は、まずその配合に際し、水に溶解又は分散させ、水溶
液又は水分散液とする。グリセリン脂肪酸有機酸モノエ
ステルを使用する場合にはpHが低下し、pH4未満で
は共存するショ糖脂肪酸エステルが酸により凝集するこ
とがあるので、溶液のpHを4〜9に調整する必要があ
る。pHが9をこえるとアルカリによってエステルが分
解するので好ましくない。このようにpHを調整するこ
とにより、ショ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸
有機酸モノエステル(一部塩となる)の安定性が向上す
る。このpHを調整するために水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化マグネシウム等が用いられる。
【0020】次にpH4〜9に調整された水溶液又は水
分散液を噴霧乾燥する。この製剤化によってA成分とC
成分又はA〜C成分は粉末状又は顆粒状に製剤化され
る。なお噴霧乾燥は従来公知の方法により行えば良い。
【0021】本発明の乳化剤又は乳化剤製剤のポテトチ
ップスへの添加量は、原料バレイショに対し、乳化剤成
分が0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3%
になるように添加される。0.01%未満では効果が不
十分であり、5%をこえると、それ以上の効果の向上は
なく経済的に不利となる。
【0022】
【作用】本発明に用いる乳化剤及び乳化剤製剤は、ポテ
トチップスの色、つや、硬さなどの仕上り状態の改善や
成形ポテトチップスの成形性改善に対して効果を有して
いる。通常のポテトチップスの製造において、本発明の
乳化剤又は乳化剤製剤を添加すると、作用機構は不明だ
が還元糖のない状態でも、無添加に比べ褐変をおさえ、
またつやが出ることによってきれいに仕上る。又保存後
の硬さも改善され、柔らかく食感も改良される。
【0023】また、成形ポテトチップスの場合には、乳
化剤を添加することにより成形不良がなくなり、乳化剤
のもつ滑沢性能、油脂の分散性向上によって、つやが出
るとともに褐変による変色も抑えられる。
【0024】また、本発明の乳化剤又は乳化剤製剤はバ
レイショでんぷんと包接複合体を形成し、でんぷんの老
化を防止し、保存中に固くなるのを抑える効果もある。
【0025】本発明の乳化剤はA成分及びC成分、A〜
C成分をそのまま添加しても効果は発揮するが、本発明
のような製剤化処理を行なうことにより、冷水に対する
溶解、分散性が向上し前記効果が向上する。
【0026】乳化剤の添加方法、添加時期は特に限定さ
れない。粉体又はフレークのまま添加することも出来る
し、一旦水に加熱溶解して添加することも出来る。本発
明のA〜C成分を製剤化処理した場合には、水に加熱溶
解しなくても粉体又は顆粒のまま添加しても十分効果を
発揮する。さらには乳化剤を含有した水溶液にスライス
したポテトを浸漬し、後に油で揚げてもよい。
【0027】
【実施例】
[実施例1]1kgのバレイショの皮をむき、1mm厚
にスライスしたあと、水洗し、次にHLB15のショ糖
脂肪酸エステルの1%水溶液(85℃)に5分間浸漬す
る。浸漬後水切りした後、スライスポテトに付着したシ
ョ等脂肪酸エステル水溶液の量を測定したところスライ
スポテト1g当たり0.04gであった。次にこれを1
80℃の油で揚げ、ポテトチップスを得た。このポテト
チップスの色、つや及び硬さを下記の基準で評価し、そ
の結果を表1に示した。
【0028】[比較例1]乳化剤の添加していない水に
5分間浸漬する他は実施例1と同様に行い、ポテトチッ
プスを得、その評価を表1に示した。
【0029】[比較例2]実施例1においてHLBが2
のショ糖脂肪酸エステルを用いた他は同様に行い、ポテ
トチップスを得、その評価を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果より、HLB5以上のショ糖脂
肪酸エステルを用いることにより、色及びつやに優れた
軟らかいポテトチップスが得られた。
【0032】[実施例2]乾燥マッシュポテト10kg
にショ糖脂肪酸エステル(HLB11)50g、ステア
リン酸モノグリセリド30g、ソルビタンステアリン酸
モノエステル20gを加え、粉体混合し、これに水を加
え、生地を調製し、押出し成形機により、110℃に加
熱しながら押出し成形し、次いで105℃のオーブンで
30分焼成したあと、オイルをスプレーし、成形ポテト
チップスを得た。このポテトチップスの色及びつやを前
記同様の基準で評価し、又成形性については下記の基準
で評価し、その結果を表2に示した。
【0033】[比較例3]実施例2において乳化剤を添
加しない他は同様に行い、成形ポテトチップスを得、そ
の評価を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】表2より、A成分とB成分を併用すれば、
特に成形性とつやに優れた成形ポテトチップスが得られ
る。
【0036】[実施例3]ショ糖脂肪酸エステル(HL
B15)3.5部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド
1.75部、ステアリン酸モノグリセリド1.75部、
デキストリン28部を水65部に加温分散、溶解させ、
水酸化ナトリウムによってpH6に調整した後、150
℃で噴霧乾燥させることによって粉末製剤化を行なっ
た。噴霧乾燥による粉末製剤化は、pH調整後の水溶液
を回転数約10,000rpmのアトマイザー上に落下
させ、150℃の空気の熱風を水溶液と同方向から乾燥
機内に供給して行った。以上のようにして、実施例3の
乳化剤製剤を得た。
【0037】乾燥マッシュポテト10kgにこの乳化剤
製剤200gを加え、さらに水を加えて生地を調製し、
ロールでシート状にしたあと、打抜き成形により、円形
状にして180℃の油で揚げ成形ポテトチップスを得
た。この成形ポテトチップスの成形性、つや及び色を前
記同様評価し、その結果を表3に示した。
【0038】[実施例4]ショ糖脂肪酸エステル(HL
B7)6部、デキストリン19部、水75部を用いた他
は実施例3と同様に操作し、粉末製剤化を行った。但し
この乳化剤製剤の添加量は、乾燥マッシュポテト10k
gに対し、100gであった。
【0039】[比較例4]実施例3において乳化剤製剤
を添加しない他は同様に行い、成形ポテトチップスを
得、その評価を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】A成分及びC成分を併用し、製剤化された
ものを用いれば、特に成形性と色に優れた成形ポテトチ
ップスが得られ、A成分、B成分及びC成分を併用し製
剤化したものを用いれば、成形性、色及びつやいずれに
も優れた成形ポテトチップスが得られる。
【0042】
【発明の効果】本発明の乳化剤、乳化剤製剤を用いれ
ば、通常のポテトチップス及び成形ポテトチップスにお
いて、褐変が無く、軟らかく、つや及び成形性に優れた
ポテトチップスを製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HLB5以上のショ糖脂肪酸エステルを
    含有するポテトチップス用乳化剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の乳化剤と、グリセリン脂
    肪酸モノエステル、グリセリン脂肪酸有機酸モノエステ
    ル及びソルビタン脂肪酸エステルの中から少なくとも1
    種以上を含有するポテトチップス用乳化剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の乳化剤と糖類化合
    物を含有するpH4〜9の水溶液または水分散液を噴霧
    乾燥して得られる粉末状又は顆粒状のポテトチップス用
    乳化剤製剤。
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