JPH08243614A - 形状・板厚精度に優れるリバース式圧延方法 - Google Patents

形状・板厚精度に優れるリバース式圧延方法

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JPH08243614A
JPH08243614A JP7054811A JP5481195A JPH08243614A JP H08243614 A JPH08243614 A JP H08243614A JP 7054811 A JP7054811 A JP 7054811A JP 5481195 A JP5481195 A JP 5481195A JP H08243614 A JPH08243614 A JP H08243614A
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pass
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target
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JP7054811A
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English (en)
Inventor
Junichi Tateno
純一 舘野
Takayuki Kachi
孝行 加地
Masanori Kitahama
正法 北浜
Masashi Hoshino
将史 星野
Masaharu Saisuu
正晴 斎数
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リバース圧延機を用いた圧延において、板の
平たん度が良好で、かつ板厚精度の高い製品板を得るこ
とができる新規な圧延方法を提案すること。 【構成】 予め決定してあるパススケジュールに従って
リバース圧延を行うに当たり、リバース圧延の1パス目
は、荷重予測式から求めた目標圧延荷重に応じた形状制
御機能の初期設定と、圧延中における実績圧延荷重を目
標圧延荷重に一致させる圧下位置の修正と、荷重予測式
のパラメータの学習をそれぞれ行いつつ圧延し、2パス
目以降については前パスにて学習した荷重予測式に基づ
く最終パスに至までのパススケジュールの修正と、荷重
予測式から求めた目標圧延荷重に応じた形状制御機能の
初期設定と、実績圧延荷重を目標圧延荷重に一致させる
圧下位置の修正と、各パスの圧延中または圧延直後に荷
重予測式のパラメータの学習を繰返し行いながら圧延す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス鋼をはじめ
とする難圧延材等の圧延に好適なリバース圧延におい
て、板の平たん度、最終板厚精度の改善技術として有効
なリバース式圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リバース圧延機を使用した従来の圧延方
法としては、特公平5−41332号公報に開示のよう
な技術が知られている。
【0003】この従来法は、各パスにおける圧延荷重を
許容最高圧延荷重とした場合の出側板厚を1パス目から
順次計算し、仕上板厚以下となる条件でパス数を決定
し、そのうえで、さらに上記パス数での出側板厚が仕上
板厚に一致するように各パスの圧下率を補正してパスス
ケジュールを決定するものであり、ここに、許容最高圧
延荷重とは、リバース圧延機本体の機械装置の荷重限界
内でかつ板形状が良好となる範囲内にある荷重と定義さ
れ、ヒートストリークやチャタリング等の異常な圧延現
象が発生しない圧下率範囲内において設定される。
【0004】この方法はこの許容最高圧延荷重以下の荷
重で圧延することにより良好な板形状を実現するもので
あって、圧延荷重の予測計算には、 P=P(H,h,μ,kf, tf,tb,R) (ここで、P:圧延荷重、H:入側板厚、h:出側板
厚、μ:摩擦係数、kf:変形抵抗、tf :出側張力、
tb :入側張力、R:ロール半径)なる関数(圧延荷重
式)が用いられていた。
【0005】また、上記の方法では良好な形状を得るた
めの形状制御手段として、形状制御機能(形状アクチュ
エータ)の操作量を、 y=y(P,Cw,B,・・・) (ここで、y:形状制御機能の操作量、P:圧延荷重、
CW :ワークロールのイニシャルクラウン、B:板幅)
とし、圧延条件の関数形として与えることが開示されて
いる。
【0006】さらに、特公平5−58803号公報には
板厚の薄い冷延材の圧延において、圧延材の平たん度の
不良による事故防止をも考慮した圧下位置の設定方法が
開示されている。
【0007】ここに開示の方法は、まずパススケジュー
ルを計算し、各パスの定常部での出側板厚、荷重、張力
を算出し、次いで圧延スタート時の荷重(目標荷重)を
圧延荷重モデル式により求め、この目標荷重と実績荷重
との偏差に基づいて圧下位置を修正することにより初期
設定するものであって、この方法によれば目標荷重どお
りの荷重で圧延できるように圧下位置を修正して圧延す
るため、荷重増大による板の形状不良は回避できるとさ
れていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の方法では、以下のような問題点があった。す
わなち、特公平5−41332号公報に開示の方法で
は、次圧延材の圧延条件である入側板厚、出側板厚摩擦
係数、変形抵抗、出側張力、入側張力、ロール半径の値
から、圧延荷重式により次圧延材の予測圧延荷重を計算
するが、荷重式の変形抵抗や摩擦係数は、圧延材の鋼種
や前工程の違い、潤滑条件などにより異なるため、過去
の圧延実績をもとにして求めるところ、実操業において
はこの荷重予測式により算出した予測荷重値と実際に圧
延したときの実績荷重値では誤差の発生が避けられなか
った。
【0009】その原因は、たとえば、同一鋼種でもその
成分の微妙な違い、あるいは前工程での処理の微妙な違
いなどより変形抵抗が変わってしまったり、外気温ロー
ルの摩耗などによる潤滑条件の変化によって摩耗係数が
変わってしまうことよる。そして、この方法では、荷重
予測式で求めた予測圧延荷重値、ワークロールのイニシ
ャルクラウン、板幅に基づいて形状制御機能の操作量を
決定する(形状アクチュエータのセットアップ)ため
に、荷重予測式と実荷重との誤差が、そのまま形状セッ
トアップの不良(板の形状不良)につながってしまう不
具合があった。
【0010】また、特公平5−58803号公報は、荷
重予測式により求めた予測荷重(目標荷重)に実績荷重
を一致させるように圧下位置を修正して荷重増大による
板形状不良を防ぐというものであるが、特公平5−41
332号公報と同様に荷重予測には誤差が生じるため、
荷重予測式により求めた予測荷重(目標荷重)に実績荷
重を一致させるためには圧下位置を修正することが必須
であることから、予め所望の板厚を得られるように設定
した状態が保持できなくなり、板厚不良を招くという大
きな問題点があった。
【0011】本発明の目的は、リバース圧延機を用いた
圧延において、板の平たん度が良好で、かつ板厚精度の
高い製品板を得ることができる新規な圧延方法を提案す
るところにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、被圧延材の母
板厚、仕上げ厚、板幅、材質等と、各パス毎の荷重制
限、圧下率制限、モーターパワー制限等に基づいて最適
なパス回数、各パスにおける最適な圧下率、最適な出側
板厚等のパススケジュールを決定し、このパススケジュ
ールに従ってリバース圧延を行うに当たり、リバース圧
延の1パス目は、荷重予測式から求めた目標圧延荷重に
応じた形状制御機能の初期設定と、圧延中における実績
圧延荷重を目標圧延荷重に一致させる圧下位置の修正
と、荷重予測式のパラメータの学習をそれぞれ行いつつ
圧延し、2パス目以降については前パスにて学習した荷
重予測式に基づく最終パスに至までのパススケジュール
の修正と、荷重予測式から求めた目標圧延荷重に応じた
形状制御機能の初期設定と、実績圧延荷重を目標圧延荷
重に一致させる圧下位置の修正と、各パスの圧延中また
は圧延直後における荷重予測式のパラメータ学習を繰返
し行いながら圧延することを特徴とする形状・板厚制御
に優れるリバース圧延方法(第1発明)であり、上記の
リバース圧延において荷重予測式のパラメータの学習は
変形抵抗式に学習項を設け、目標圧延荷重が実績圧延荷
重に一致するようにこの学習項の値を変更すること(第
2発明)、また、荷重予測式のパラメータの学習におい
て、摩擦係数に関して目標圧延荷重が実績圧延荷重に一
致するように摩擦係数の値を変更すること(第3発明)
がとくに有利に適合する。
【0013】また、本発明は被圧延材の母板厚、仕上げ
厚、板幅、材質等、各パス毎の荷重制限、圧下率制限、
モーターパワー制限等に基づいて最適なパス回数、各パ
スにおける最適な圧下率、最適な出側板厚等のパススケ
ジュールを決定し、このパススケジュールに従ってリバ
ース圧延を行うに当たり、リバース圧延の1パス目は荷
重予測式から求めた目標圧延荷重に応じた形状制限の初
期設定と、実績圧延荷重を目標圧延荷重に一致させる圧
下位置の修正と、荷重予測式のパラメータの学習をそれ
ぞれ行ないつつ圧延を行い、2パス目以降の、前半パス
については学習した荷重予測式を用いた最終パスに至る
までのパススケジュールの修正と、荷重予測式により算
出した目標圧延荷重に応じた形状制御機能の初期設定
と、実績圧延荷重を目標圧延荷重に一致させる圧下位置
の修正と、圧延中または圧延直後における荷重予測式の
パラメータの学習を繰り返し行いつつ圧延し、後半パス
については学習した荷重予測式により算出した目標圧延
荷重に応じた形状制御機能の初期設定と、設定板厚と実
績板厚を一致させる圧下位置の修正と、各パスの圧延中
または圧延直後における荷重予測式のパラメータの学習
を繰り返し行いつつ圧延することを特徴とする形状・板
厚制御に優れるリバース式圧延方法(第4発明)であ
り、この圧延方法においては、荷重予測式のパラメータ
の学習において、変形抵抗式に学習項を設け、目標圧延
荷重が実績圧延荷重に一致するようにこの学習項の値を
変更する(第5発明)か、摩擦係数に関して、目標圧延
荷重が実績圧延荷重に一致するように摩擦係数の値を変
更する(第6発明)のが、とくに有利に適合する。
【0014】
【作用】本発明は、荷重予測式から求めた目標圧延荷重
と実績圧延荷重を一致させるように圧延するものである
から、目標圧延荷重を許容最高圧延荷重以下にすること
ができ板形状を良好なものとすることができる。
【0015】また、目標圧延荷重に基づいて形状制御機
能の初期設定を行なうので、最適な設定を行うことがで
きるだけでなく、各パス毎に荷重予測式のパラメータの
学習を行うので、被圧延材に対する荷重予測精度を向上
させるのが可能で、パス回数が増すに連れて板厚精度は
向上する(第1発明)。
【0016】また、荷重予測式のパラメータの学習にお
いて、変形抵抗式に学習項を設け、目標圧延荷重が実績
圧延荷重に一致するようにこの学習項の値を変更するこ
とにより、同一鋼種においてその成分の微妙な違いや前
工程での処理の微妙な違いなどにより材料の変形抵抗が
変わっても、板の形状が損なわれることはなく、かつ、
板厚精度は向上する(第2発明)。
【0017】外気温やロール摩耗などにより潤滑条件が
変化し摩擦係数が変わってしまうことが懸念される場合
においては、摩擦係数に関して、目標圧延荷重が実績圧
延荷重に一致するように摩擦係数の値を変更すればよ
く、これによっても所期の目的は有利に達成される(第
3発明)。
【0018】リバース圧延の2パス目以降につき、その
前半パスにおいて荷重予測式で計算した目標圧延荷重と
実績圧延荷重を一致させるように圧延すれば、目標圧延
荷重を許容最高圧延荷重以下にすることができ板の形状
を良好なものとすることができる。
【0019】また、目標圧延荷重に基づいて形状制御機
能の初期設定を行なうことにより、最適な設定が可能と
なり、さらに、後半パスにおいては設定板厚と実績板厚
を一致させるように圧下位置を修正するとともに、各パ
ス毎に荷重予測式のパラメータの学習を行うことにより
被圧延材に対する荷重予測精度が改善され、目標圧延荷
重に基づく形状制御機能の最適な初期設定によって板厚
精度は向上する(第4発明)。
【0020】同一鋼種においてその成分の微妙な違い、
あるいは前工程での処理の微妙な違いなどによって変形
抵抗が変わってしまう場合においては、荷重予測式のパ
ラメータの学習において、変形抵抗式に学習項を設け、
目標圧延荷重が実績圧延荷重に一致するようにこの学習
項の値を変更すればよい(第5発明)。
【0021】また、外気温ロールの摩耗などによる潤滑
条件の変化によって摩耗係数が変わってしまう場合にお
いては、目標圧延荷重が実績圧延荷重に一致するように
摩擦係数の値を変更することにより、板の平たん度は改
善され板厚精度は向上する(第6発明)。
【0022】
【実施例】以下、図面を用いて本発明をより具体的に説
明する。 第1発明について 図1は本発明の適用対象とするリバース式圧延機の1例
であり、12段クラスター型圧延機の構成を示したもので
ある。1パス目において被圧延材Sはペイオフリール1
から払い出され、右テンションリール2に巻き取られ
る。2パス目以降、被圧延材Sはテンションリール2と
テンションリール3で交互に巻き取られながらミル4を
通して圧延される。この時、圧延荷重は荷重計5によっ
て、また、板厚は板厚計6によって実測される。ここで
は、焼鈍、酸洗工程を前工程に有するSUS 430 鋼板の冷
間圧延を対象として、板幅1208mm,母板厚2.5mm の素材
を仕上厚0.610mm まで全7パスで圧延する例で説明す
る。
【0023】図2に本発明に従うフローチャートを示
す。本例ではまず始めに仕上板厚(最終パスの出側板
厚)までのパススケジュールを計算する。このパススケ
ジュールの計算においては、被圧延材の母板厚、仕上げ
厚、板幅、鋼種等と、各パス毎の荷重制限、圧下率制
限、モーターパワー制御の範囲内で最適なパス回数およ
び、各パスの圧下率、出側板厚を決定する。
【0024】図3は、パススケジュールの計算によって
求めた各パスの出側板厚の例であり、このスケジュール
では母板厚から仕上厚まで全7パスであり、このパスス
ケジュールに従って圧延を行う。各パスの圧延では、ま
ず予め設定したパススケジュールに従い、そのパスでの
圧延荷重の予測計算を行う。荷重計算のための荷重予測
式には、種々のものが存在するが、その形式は、 P=P(H,h,μ,kf ,tf ,tb ,R) (ここで、P:圧延荷重、H:入側板厚、h:出側板
厚、μ:摩擦係数、kf:変形抵抗、tf :出側張力、
tb :入側張力、R:ロール半径)なる関数である。
【0025】次にそのパスでの圧下位置などミルの設定
値を計算する。そして、求めた予測荷重に基づいて、形
状制御用アクチュエータの設定値を計算する形状制御設
定の計算を行う。
【0026】この形状制御設定計算としては、予め実績
データよりテーブルを作成し、そのテーブルから最適な
設定値を検索する方法や、形状制御用アクチュエータの
設定値と荷重などの圧延条件との関係を以下のような関
数として定める方法がある。 A=A(P,B,H,h,R) (ここで、A:形状制御用アクチュエータ設定値、P:
圧延荷重、B:板幅、H:入側板厚、h:出側板厚、
R:ロール半径)
【0027】以上のようにミルの設定値を計算したの
ち、ミルの設定を行ない、圧延を開始する。このとき、
圧延荷重は荷重計5で実測される圧延荷重P´が予測式
で計算した荷重P(目標荷重)と一致するように圧下位
置を調節して圧延を行う。
【0028】荷重予測式の精度が不十分でありパススケ
ジュールの板厚(目標板厚)に対する予測荷重と、パス
スケジュールの板厚になるように圧下位置を設定して圧
延したとき実測荷重に差が生じるような場合には、板厚
計6で実測される板厚h´は、目標の板厚hとの間にお
いて誤差が生じる。
【0029】このような場合にはこのパスの圧延が終了
したのち(これが最終パスならばそのコイルの圧延は終
了である)次パスの圧延を行なう。この際、前パスの実
績に基づいて荷重予測式のパラメータの学習を行なう。
【0030】パラメータの学習は、学習項kを設け、 P=P(k,H,h,μ,kf ,tf ,tb ,R) において、圧下位置修正前の実績荷重と予測荷重が一致
するようにkの値を決定する。この学習kの決め方とし
ては、例えば、 P=k×P(H,h,μ,kf ,tf ,tb ,R) において、 k=α×P/P´ (ここで、α:学習係数、P:予測荷重、P´:圧下位
置修正前の実績荷重)により学習項kを定めるかあるい
は、 P=P(H,h,μ,k,tf ,tb ,R)+k において、 k=α×(P−P´) により学習項kを定めることができる。
【0031】荷重予測式の学習は圧延中に行なってもよ
く、学習の終了後にパススケジュールの修正を行なう。
【0032】図4はパススケジュールの修正によって求
められた2パス目以降の各パスの出側板の板厚を示した
ものである。図4において○は1パス目圧延前に計算さ
れたパススケジュールであり(図3と同じもの)、●は
板厚計によって実測された1パス目出側厚実績であり、
当初予定した1パス目出側の板厚に比べて誤差が生じて
いる。この誤差は、実績荷重を目標荷重に一致させるよ
うに圧下位置を調節して圧延を行なっているため、荷重
予測式の精度誤差に起因して生じたものである。
【0033】パススケジュールの修正では、この1パス
目出側の板厚実績を2パス目入側板厚とて2パス以降の
パススケジュールを計算する。このパススケジュールの
計算方法は前述の如く被圧延材の母板厚、仕上げ厚、板
幅、鋼種等に基づき、各パスの圧下率、出側板厚を決定
するものとする。パススケジュール修正によって求めら
れた2パス目以降の出側板厚を図4において◎で示す。
【0034】以後、順次同様の手順で各パスの圧延を行
なう。荷重予測式の学習によって、パスが進むに連れ予
測荷重の精度が向上し、予測荷重(目標荷重)と実績荷
重の一致性が高まるため、圧下位置の調節が不要とな
り、板厚精度が格段に向上させことができ、しかも板の
形状に関しては目標荷重で圧延するため極めて良好なも
のとなる。
【0035】なお、上記の実施例において、前工程での
処理の微妙な違いが生じやすい場合や、そのために被圧
延材sの変形抵抗が変動しやすい場合には、荷重予測式
のパラメータの学習として変形抵抗の学習を行なう。変
形抵抗式としては、以下の式を用いることができる。 kf =(2/√3)×k0 ×(e+e0 )n (ここで、k0 : 加工硬化係数、e0 : 変形抵抗定数、
n:歪硬化指数、e:相当歪) ただし、加工硬化係数、変形抵抗定数、不硬化指数は、
予め過去の圧延実績に基づき回帰的に求められる。
【0036】この変形抵抗式の学習は、以下のように変
形抵抗式kf に学習項kを設けて学習するようにすれば
よい。 kf =(2/√3)×k×k0 ×(e+e0 )n (ここで、k0 : 加工硬化係数、e0 : 変形抵抗定数、
n:歪硬化指数、e:相当歪、k:学習項)
【0037】すなわち、前パスの圧延が終了したのち、
これが最終パスならばそのコイルの圧延は終了である
が、それ以外のときは次のパスの圧延を行なう。この
際、該パスの実績に基づいて、圧下位置修正前の実績荷
重と予測荷重が一致するようにkの値を決定する。な
お、この学習は圧延中に行なってもよいのは言うまでも
ない。
【0038】第3発明について 本発明は第1発明において、ロールが摩耗しやすく、そ
のため摩擦係数の変動しやすいような場合などにとくに
都合がよい。すなわち、前パスの圧延が終了したのち、
これが最終パスならばそのコイルの圧延は終了である
が、それ以外のときは次のパスの圧延を行なう。この
際、前パスの実績に基づいて、圧下位置修正前の実績荷
重と予測荷重が一致するように摩擦係数の値を変更す
る。また、この荷重予測式の学習は圧延中に行なっても
よい。
【0039】第4発明について 図5は1コイルを圧延するためのフローチャートを示し
たものである。まず始めに仕上板厚(最終パスの出側板
厚)までのパススケジュールを計算する。このパススケ
ジュールでは、前述の方法によるものとする。パススケ
ジュールの計算によって求められた各パスの出側板厚は
上掲図2と同様である。また、荷重予測計算、ミル設定
値計算、形状制御設定値計算、ミル設定までは前述の第
1発明と同様に行う。次に、そのパスが前半パスか後半
パスかの判定をする。
【0040】この判定基準として、前記パス数をnとし
たとき、(n/2)パス目よりも前のとき、すなわち3
パス目まで前半パス、(n/2)パス目よりも後のと
き、すなわち4パス目以降は後半パスとする。ただし、
この判定基準は、被圧延材の鋼種や要求板厚精度などに
応じて適宜定められる。
【0041】ここにおける判定の結果、前半パスなら
ば、目標荷重と実績荷重が一致するように圧下位置の調
節を行なって圧延を行なう。圧延後は、荷重予測式のパ
ラメータの学習とパススケジュールの修正を行なう。こ
れは、前述の第1発明と同様な方法により行なう。後半
パスならば、パススケジュールで求めた目標板厚と実績
板厚が一致するように圧延する。
【0042】図6に前半パス(3パス目)の圧延が終了
した段階での各パスの板厚を示す。3パス目までの出側
板厚の実績値を●で示してある。4パス目以降のパスス
ケジュール修正による出側板厚を◎で示してある。
【0043】4パス目以降の圧延では、パススケジュー
ルによる出側板厚設定値に実績板厚が一致するように圧
延する。各パスの圧延後には実測された荷重実績値に基
づいて荷重予測式の学習を行なう。このとき、出側板厚
実績値はパススケジュールによる板厚と一致しているた
め、パススケジュールの修正は不要になる。
【0044】以降、荷重予測計算、ミル設定値計算、形
状制御設定値計算、ミル設定までは前述の第1発明と同
様に行ない、最終パスまで目標板厚で圧延を行なう。荷
重予測式のパラメータの学習によって、パスが進むに連
れ予測荷重の精度は向上し、予測荷重(目標荷重)と実
績荷重の一致性が高まるため、後半パスでの高精度な形
状制御設定が可能となり、板形状を良好なものとするこ
とができる。また、後半パスでは目標板厚と実績板厚が
一致するように圧延を行うため、板厚精度も著しく改善
される。
【0045】第5発明について 第4発明において、前工程での処理の微妙な違いが生じ
やすく、そのため被圧延材の変形抵抗が変動しやすいよ
うな場合などには、荷重予測式のパラメータの学習とし
て変形抵抗の学習を行う。
【0046】変形抵抗式としては以下の式を用いること
ができる。 kf =(2/√3)×k0 ×(e+e0 )n (ここでk0 :加工硬化係数,e0 :変形抵抗定数,
n: 歪硬化指数,e:相当歪) ただし、加工硬化係数,変形抵抗定数,歪硬化指数は、
予め過去の圧延実績に基づき回帰的に求められている。
【0047】変形抵抗式の学習は、以下のように変形抵
抗式kf に学習項kを設けて学習する。 kf =(2/√3)×k×k0 ×(e+e0 )n (ここでk0 :加工硬化係数,e0 :変形抵抗定数,
n: 歪硬化指数,e:相当歪,k:学習項)
【0048】すなわち、前パスの圧延が終了したのち、
これが最終パスならばそのコイルの圧延は終了である
が、それ以外のときは次のパスの圧延を行う。この際、
前パスの実績に基づいて、圧下位置修正前の実績荷重と
予測荷重が一致するようにkの値を決定する。なお、こ
の荷重予測式の学習は圧延中に行うこともできる。
【0049】第6発明について 第4発明において、ロールが摩耗しやすく、そのため摩
擦係数の変動しやすいような場合などには摩擦係数の学
習を行う。すなわち、前パスの圧延が終了したのち、こ
れが最終パスならばそのコイルの圧延は終了であるが、
それ以外のときは次のパスの圧延を行う。この際、前パ
スの実績に基づいて、圧下位置修正前の実績荷重と予測
荷重が一致するように摩擦係数の値を変更するが、この
荷重予測式の学習も圧延中に行うようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】第1発明によれば、圧延実績値による荷
重予測式のパラメータの学習により、パスが進行するに
つれ予測荷重の精度が向上し、予測荷重(目標荷重)と
実績荷重の一致性が高まるため、両者を一致させるため
の圧下位置の調節が不要となり、板厚精度の良好な板を
安定して製造できる。また形状は目標荷重で圧延するた
め極めて良好なものとなる。
【0051】第2発明によれば、たとえば、同一鋼種で
もその成分の微妙な違い、あるいは前工程での処理の微
妙な違いなどによって変形抵抗が変わる場合でも、その
影響を受けることはない。
【0052】第3発明によれば、たとえば、外気温やロ
ールの摩耗などによる潤滑条件の変化によって摩擦係数
が変わってしまう場合でも、その影響を受けることはな
い。
【0053】第4発明によれば、荷重予測式のパラメー
タの学習によって、パスが進行するに連れ予測荷重の精
度が向上し、予測荷重(目標荷重)と実績荷重の一致性
が高まるため、後半パスでの高精度な形状制御設定が可
能となり、良好な形状を得ることができる。また、後半
パスでは目標板厚と実績板厚が一致するように圧延を行
うため、板厚精度が格段に改善される。
【0054】第5発明によれば、たとえば、同一鋼種で
もその成分の微妙な違い、あるいは前工程での処理の微
妙な違いなどによって変形抵抗が変わってしまう場合で
も、その影響を受けることがない。
【0055】第6発明によれば、たとえば、外気温やロ
ールの摩耗などによる潤滑条件の変化によって摩擦係数
が変わってしまう場合でも、その影響を受けることはな
く、板厚精度、形状ともに良好な板を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用して好適なリバース圧延機
の構成を示した図である。
【図2】第1発明のフローチャートを示した図である。
【図3】パススケジュールの計算によって求めた各パス
の出側板厚の例を示した図である。
【図4】パススケジュールの修正によって求めた2パス
目以降の各パスの出側板厚を示した図である。
【図5】第4発明のフローチャートを示した図である。
【図6】前半パス終了後、前半パスの実績板厚とパスス
ケジュールの修正によって求められた後半のパスの各パ
スの出側板厚を比較して示した図である。
【符号の説明】
1 ペイオフリール 2 右テンションリール 3 左テンションリール 4 ミル 5 荷重計 6 板厚計 S 被圧延材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北浜 正法 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 星野 将史 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 斎数 正晴 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材の母板厚、仕上げ厚、板幅、材
    質等と、各パス毎の荷重制限、圧下率制限、モーターパ
    ワー制限等に基づいて最適なパス回数、各パスにおける
    最適な圧下率、最適な出側板厚等のパススケジュールを
    決定し、このパススケジュールに従ってリバース圧延を
    行うに当たり、 リバース圧延の1パス目は、荷重予測式から求めた目標
    圧延荷重に応じた形状制御機能の初期設定と、圧延中に
    おける実績圧延荷重を目標圧延荷重に一致させる圧下位
    置の修正と、荷重予測式のパラメータの学習をそれぞれ
    行いつつ圧延し、2パス目以降については前パスにて学
    習した荷重予測式に基づく最終パスに至までのパススケ
    ジュールの修正と、荷重予測式から求めた目標圧延荷重
    に応じた形状制御機能の初期設定と、実績圧延荷重を目
    標圧延荷重に一致させる圧下位置の修正と、各パスの圧
    延中または圧延直後に荷重予測式のパラメータの学習を
    繰返し行いながら圧延することを特徴とする形状・板厚
    精度に優れるリバース圧延方法。
  2. 【請求項2】 荷重予測式のパラメータの学習におい
    て、変形抵抗式に学習項を設け、目標圧延荷重が実績圧
    延荷重に一致するようにこの学習項の値を変更する請求
    項1記載のリバース圧延方法。
  3. 【請求項3】 荷重予測式のパラメータの学習におい
    て、摩擦係数に関して目標圧延荷重が実績圧延荷重に一
    致するように摩擦係数の値を変更する請求項1記載のリ
    バース圧延方法。
  4. 【請求項4】 被圧延材の母板厚、仕上げ厚、板幅、材
    質等、各パス毎の荷重制限、圧下率制限、モーターパワ
    ー制限等に基づいて最適なパス回数、各パスにおける最
    適な圧下率、最適な出側板厚等のパススケジュールを決
    定し、このパススケジュールに従ってリバース圧延を行
    うに当たり、 リバース圧延の1パス目は荷重予測式から求めた目標圧
    延荷重に応じた形状制限の初期設定と、実績圧延荷重を
    目標圧延荷重に一致させる圧下位置の修正と、荷重予測
    式のパラメータの学習をそれぞれ行ないつつ圧延し、2
    パス目以降の、前半パスについては学習した荷重予測式
    を用いた最終パスに至るまでのパススケジュールの修正
    と、荷重予測式により算出した目標圧延荷重に応じた形
    状制御機能の初期設定と、実績圧延荷重を目標圧延荷重
    に一致させる圧下位置の修正と、圧延中または圧延直後
    における荷重予測式のパラメータの学習を繰り返し行い
    つつ圧延し、後半パスについては学習した荷重予測式に
    より算出した目標圧延荷重に応じた形状制御機能の初期
    設定と、設定板厚と実績板厚を一致させる圧下位置の修
    正と、各パスの圧延中または圧延直後における荷重予測
    式のパラメータの学習を繰り返し行いつつ圧延すること
    を特徴とする形状・板厚精度に優れるリバース式圧延方
    法。
  5. 【請求項5】 荷重予測式のパラメータの学習におい
    て、変形抵抗式に学習項を設け、目標圧延荷重が実績圧
    延荷重に一致するようにこの学習項の値を変更する請求
    項4記載のリバース圧延方法。
  6. 【請求項6】 荷重予測式のパラメータの学習におい
    て、摩擦係数に関して、目標圧延荷重が実績圧延荷重に
    一致するように摩擦係数の値を変更する請求項4記載の
    リバース圧延方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001025807A (ja) * 1999-07-15 2001-01-30 Toshiba Corp リバース式圧延機の学習制御装置
US8302440B2 (en) 2007-04-12 2012-11-06 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation Thickness control apparatus of reversing rolling mill
JP5309219B2 (ja) * 2009-09-03 2013-10-09 東芝三菱電機産業システム株式会社 設定計算学習装置及び設定計算学習方法
JP2015066569A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 Jfeスチール株式会社 圧延制御装置および圧延制御方法

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