JPH08243778A - 溶接部疲労強度向上方法 - Google Patents
溶接部疲労強度向上方法Info
- Publication number
- JPH08243778A JPH08243778A JP7253795A JP7253795A JPH08243778A JP H08243778 A JPH08243778 A JP H08243778A JP 7253795 A JP7253795 A JP 7253795A JP 7253795 A JP7253795 A JP 7253795A JP H08243778 A JPH08243778 A JP H08243778A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- welded
- fatigue strength
- joint
- main plate
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、溶接止端部における応力集中を低
減させ、溶接継手の疲労強度を向上させる溶接部の疲労
強度向上方法を提供する。 【構成】 金属の隅肉溶接部17の全表面または溶接止
端に近い一部表面および溶接する金属の主板11の一部
に、継手の長手方向でかつ表面に沿った方向の繊維強化
プラスチック13の弾性率が当該主板の5%〜150%
で、(弾性率)×(厚み)が当該主板の1%〜50%と
なる繊維強化プラスチック層を固着する溶接部疲労強度
向上方法である。 【効果】 溶接継手の応力集中を緩和して疲労強度を向
上させ、疲労設計荷重を上げることでき、溶接構造物の
品質の向上,構造物の軽量化を図り得る。
減させ、溶接継手の疲労強度を向上させる溶接部の疲労
強度向上方法を提供する。 【構成】 金属の隅肉溶接部17の全表面または溶接止
端に近い一部表面および溶接する金属の主板11の一部
に、継手の長手方向でかつ表面に沿った方向の繊維強化
プラスチック13の弾性率が当該主板の5%〜150%
で、(弾性率)×(厚み)が当該主板の1%〜50%と
なる繊維強化プラスチック層を固着する溶接部疲労強度
向上方法である。 【効果】 溶接継手の応力集中を緩和して疲労強度を向
上させ、疲労設計荷重を上げることでき、溶接構造物の
品質の向上,構造物の軽量化を図り得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料溶接部の疲労
強度を向上させる方法に関するものである。
強度を向上させる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】隅肉溶接は、鋼やアルミ合金等の金属材
料を用いた構造物の製造に広く用いられるものであが、
隅肉溶接部の疲労強度は、その止端部における応力集中
や、溶接により生じた残留応力等の原因により、母材に
比べて大きく低下する。
料を用いた構造物の製造に広く用いられるものであが、
隅肉溶接部の疲労強度は、その止端部における応力集中
や、溶接により生じた残留応力等の原因により、母材に
比べて大きく低下する。
【0003】このため、構造物全体の疲労強度が溶接継
手部に支配され、母材の特性を生かしきることができな
い。そこで、溶接部の疲労強度を向上させる方法は広く
研究されており、その手法は、応力集中の緩和と残留応
力のコントロールの2つに大別される。
手部に支配され、母材の特性を生かしきることができな
い。そこで、溶接部の疲労強度を向上させる方法は広く
研究されており、その手法は、応力集中の緩和と残留応
力のコントロールの2つに大別される。
【0004】一方の残留応力のコントロールを目的とし
た止端部処理としては、予め過大荷重を与えることによ
り溶接止端部に降伏応力を越える引張応力を発生させ、
除荷後に圧縮の残留応力を与える予荷重処理、継手全体
を加熱した後急冷することにより圧縮残留応力を与える
加熱急冷処理、溶接止端部をワイヤー,ボール等を用い
て打撃することにより、機械的に圧縮残留応力を付与す
るピーニング処理等の方法が知られている。
た止端部処理としては、予め過大荷重を与えることによ
り溶接止端部に降伏応力を越える引張応力を発生させ、
除荷後に圧縮の残留応力を与える予荷重処理、継手全体
を加熱した後急冷することにより圧縮残留応力を与える
加熱急冷処理、溶接止端部をワイヤー,ボール等を用い
て打撃することにより、機械的に圧縮残留応力を付与す
るピーニング処理等の方法が知られている。
【0005】他方応力集中の緩和を目的とした止端部処
理には、溶接止端部をグラインダー等で滑らかにする切
削や、研削処理,溶接止端部をTIGで再溶融すること
により滑らかにする処理,プラズマで再溶融することに
より滑らかにする処理(特公昭54−30386号公
報),化粧溶接棒を用いて滑らかな止端部を得る処理な
どがある。
理には、溶接止端部をグラインダー等で滑らかにする切
削や、研削処理,溶接止端部をTIGで再溶融すること
により滑らかにする処理,プラズマで再溶融することに
より滑らかにする処理(特公昭54−30386号公
報),化粧溶接棒を用いて滑らかな止端部を得る処理な
どがある。
【0006】また鋼板と充填材からなる付加物により、
溶接部を補強することにより溶接止端部からの疲労き裂
の発生を防止し、継手の疲労強度を向上させる方法が特
開昭62−296964号公報に開示されている。
溶接部を補強することにより溶接止端部からの疲労き裂
の発生を防止し、継手の疲労強度を向上させる方法が特
開昭62−296964号公報に開示されている。
【0007】また溶接継手に溶融亜鉛メッキを施した後
急冷すると、弾性率の低い亜鉛が表面に付着することで
止端部の応力集中が緩和されることと、表面の急冷によ
り圧縮の残留応力が止端部に付与される2つの複合効果
により、疲労強度が向上することが知られている。
急冷すると、弾性率の低い亜鉛が表面に付着することで
止端部の応力集中が緩和されることと、表面の急冷によ
り圧縮の残留応力が止端部に付与される2つの複合効果
により、疲労強度が向上することが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】溶接継手の疲労強度低
下の主要な2つの原因、ならびに応力集中と溶接残留応
力について、より大きな影響を与えているのは応力集中
とされており、瀬戸らの研究〔止端処理継手の疲労強度
向上に関する検討:溶接学会全国講演大会概要第49集
p.96(’91)〕によっても、残留応力を制御する
ことによる各種の疲労強度向上法については、応力集中
を緩和する方法に比較して効果が小さいことが明らかに
なっている。
下の主要な2つの原因、ならびに応力集中と溶接残留応
力について、より大きな影響を与えているのは応力集中
とされており、瀬戸らの研究〔止端処理継手の疲労強度
向上に関する検討:溶接学会全国講演大会概要第49集
p.96(’91)〕によっても、残留応力を制御する
ことによる各種の疲労強度向上法については、応力集中
を緩和する方法に比較して効果が小さいことが明らかに
なっている。
【0009】また、上記の応力集中を緩和する方法であ
るところの研削・切削処理,TIGやプラズマによる再
溶融処理は、いずれも止端形状を整えることを目的とし
ており、応力の流れそのものは変えることができない。
そのため、その効果には限界がある。
るところの研削・切削処理,TIGやプラズマによる再
溶融処理は、いずれも止端形状を整えることを目的とし
ており、応力の流れそのものは変えることができない。
そのため、その効果には限界がある。
【0010】溶接止端部周辺に付加物を固着して、応力
の流れそのものを変えることにより止端での応力集中を
緩和する方法は最も効果的であるが、特開昭62−29
6964号公報に開示の方法は、曲げモーメントを緩和
することを主目的としたものであり、主板が引張力を受
ける場合には有効でない。
の流れそのものを変えることにより止端での応力集中を
緩和する方法は最も効果的であるが、特開昭62−29
6964号公報に開示の方法は、曲げモーメントを緩和
することを主目的としたものであり、主板が引張力を受
ける場合には有効でない。
【0011】また、溶融亜鉛メッキ後の急冷法は、弾性
率の低い亜鉛を表面に付着させることにより止端部の応
力集中を緩和する効果と、表面の急冷により圧縮の残留
応力を止端部に付与することの複合効果による疲労強度
向上法であるが、メッキ層が非常に薄いため、応力集中
の緩和という観点からは効果が十分でない。
率の低い亜鉛を表面に付着させることにより止端部の応
力集中を緩和する効果と、表面の急冷により圧縮の残留
応力を止端部に付与することの複合効果による疲労強度
向上法であるが、メッキ層が非常に薄いため、応力集中
の緩和という観点からは効果が十分でない。
【0012】本発明は、繊維強化プラスチック(以下F
RPという)層を固着させることによって溶接止端部に
おける応力集中を低減させ、溶接継手の疲労強度を向上
させる溶接部の疲労強度向上方法を提供する。
RPという)層を固着させることによって溶接止端部に
おける応力集中を低減させ、溶接継手の疲労強度を向上
させる溶接部の疲労強度向上方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、金属の隅肉溶接部の全表面または溶接止端に近い
一部表面および当該金属の主板の一部に、継手の長手方
向でかつ表面に沿った方向の繊維強化プラスチックの弾
性率が当該金属主板の5%〜150%で、(弾性率)×
(厚み)が当該金属主板の1%〜50%となる繊維強化
プラスチック層を固着することを特徴とする溶接部疲労
強度向上方法である。
ろは、金属の隅肉溶接部の全表面または溶接止端に近い
一部表面および当該金属の主板の一部に、継手の長手方
向でかつ表面に沿った方向の繊維強化プラスチックの弾
性率が当該金属主板の5%〜150%で、(弾性率)×
(厚み)が当該金属主板の1%〜50%となる繊維強化
プラスチック層を固着することを特徴とする溶接部疲労
強度向上方法である。
【0014】
【作用】本発明の作用の概要は、隅肉溶接部にFRPに
よる補強を施すことにより、溶接止端部における応力集
中を緩和し、継手の疲労強度を向上させることであり、
以下にその詳細を述べる。
よる補強を施すことにより、溶接止端部における応力集
中を緩和し、継手の疲労強度を向上させることであり、
以下にその詳細を述べる。
【0015】溶接止端部における応力集中を緩和するた
めには、継手部表面に設けられたFRP層が継手にかか
る荷重を分担する必要がある。このとき、FRP層の荷
重方向の弾性率が母材の金属に比べて著しく低いと荷重
を分担しないため、溶接止端部の応力集中緩和の効果が
得られない。
めには、継手部表面に設けられたFRP層が継手にかか
る荷重を分担する必要がある。このとき、FRP層の荷
重方向の弾性率が母材の金属に比べて著しく低いと荷重
を分担しないため、溶接止端部の応力集中緩和の効果が
得られない。
【0016】このため、FRP層は金属母材の弾性率の
5%以上の弾性率を持つことが必要となる。また逆に、
FRP層の弾性率が母材のそれの150%より大きい場
合、FRP層の伝達する荷重が非常に大きくなる。この
ような場合、FRPの主板側端部での応力集中が大きく
なり、ここから疲労き裂が発生する原因となる。
5%以上の弾性率を持つことが必要となる。また逆に、
FRP層の弾性率が母材のそれの150%より大きい場
合、FRP層の伝達する荷重が非常に大きくなる。この
ような場合、FRPの主板側端部での応力集中が大きく
なり、ここから疲労き裂が発生する原因となる。
【0017】またFRP層の弾性率が、金属母材のそれ
の150%より大きいと、金属母材とFRP層の界面に
せん断応力が生じ、繰り返し応力が加わった際に界面剥
離を起こす原因となる。この2つの理由により、有効な
補強を得るためには、FRP層の弾性率は金属母材の弾
性率の150%を超えないことが必要になる。
の150%より大きいと、金属母材とFRP層の界面に
せん断応力が生じ、繰り返し応力が加わった際に界面剥
離を起こす原因となる。この2つの理由により、有効な
補強を得るためには、FRP層の弾性率は金属母材の弾
性率の150%を超えないことが必要になる。
【0018】また溶接止端部での応力集中を緩和するた
めには、表面のFRP層で荷重を分担する必要があり、
このためにはFRP層の(弾性率)×(厚さ)が溶接さ
れた金属主板の1%以上あることが必要になる。
めには、表面のFRP層で荷重を分担する必要があり、
このためにはFRP層の(弾性率)×(厚さ)が溶接さ
れた金属主板の1%以上あることが必要になる。
【0019】また(弾性率)×(厚さ)が溶接された金
属主板の50%を超えると、この部分の荷重分担が大き
くなり過ぎ、FRP層の端部での金属側の応力集中が大
きくなってこの部分で疲労き裂を生ずる。このため、
(弾性率)×(厚さ)を溶接された金属主板の50%以
下に押さえる必要がある。
属主板の50%を超えると、この部分の荷重分担が大き
くなり過ぎ、FRP層の端部での金属側の応力集中が大
きくなってこの部分で疲労き裂を生ずる。このため、
(弾性率)×(厚さ)を溶接された金属主板の50%以
下に押さえる必要がある。
【0020】またFRP層を固着する範囲は、溶接止端
での応力集中を緩和するに十分な範囲である必要があ
る。FRP層が溶接止端に流れ込むべき応力を分担する
ためには、溶接止端を中心として、隅肉溶接部,主板側
それぞれに少なくとも溶接脚長の30%を覆って固着し
ていなければならない。
での応力集中を緩和するに十分な範囲である必要があ
る。FRP層が溶接止端に流れ込むべき応力を分担する
ためには、溶接止端を中心として、隅肉溶接部,主板側
それぞれに少なくとも溶接脚長の30%を覆って固着し
ていなければならない。
【0021】また被覆部分の増大により応力低減の効果
は増大するが、その効果は溶接止端から隅肉溶接部,主
板側それぞれに溶接脚長の150%程度で飽和するた
め、これ以上延長する応力緩和の観点からの意味は無
い。しかしながらFRP層の作製の際の作業性の確保等
の理由で、これを延長することを妨げる理由はない。
は増大するが、その効果は溶接止端から隅肉溶接部,主
板側それぞれに溶接脚長の150%程度で飽和するた
め、これ以上延長する応力緩和の観点からの意味は無
い。しかしながらFRP層の作製の際の作業性の確保等
の理由で、これを延長することを妨げる理由はない。
【0022】使用するFRPの種類は上記要件を満たす
ものであれば、使用する強化繊維は炭素繊維,アラミド
繊維,ガラス繊維等何でもよい。また、樹脂について
も、エポキシ,ポリエステルあるいはエンプラ系のもの
等、いかなるものを使用してもよい。ただし、次に述べ
る固着方法の点からはエポキシが最適である。
ものであれば、使用する強化繊維は炭素繊維,アラミド
繊維,ガラス繊維等何でもよい。また、樹脂について
も、エポキシ,ポリエステルあるいはエンプラ系のもの
等、いかなるものを使用してもよい。ただし、次に述べ
る固着方法の点からはエポキシが最適である。
【0023】FRP層の金属継手への固着方法として
は、まず成形したFRPを接着剤を用いて金属に接合す
る方法がある。この場合の接着剤としてはエポキシ系の
ものなど、金属とFRPに用いられた樹脂の接合に十分
な強度が得られるものなら何を使用してもよい。
は、まず成形したFRPを接着剤を用いて金属に接合す
る方法がある。この場合の接着剤としてはエポキシ系の
ものなど、金属とFRPに用いられた樹脂の接合に十分
な強度が得られるものなら何を使用してもよい。
【0024】しかし最適な固着方法は、金属継手上にプ
リプレグと呼ばれる繊維に樹脂を含浸したシートを積層
して、これを加熱・加圧することにより成形することに
より直接固着させる方法である。特にエポキシ樹脂を含
浸したプリプレグを使用することにより、強固に密着し
たFRP層を、金属継手上に形成することが可能であ
る。
リプレグと呼ばれる繊維に樹脂を含浸したシートを積層
して、これを加熱・加圧することにより成形することに
より直接固着させる方法である。特にエポキシ樹脂を含
浸したプリプレグを使用することにより、強固に密着し
たFRP層を、金属継手上に形成することが可能であ
る。
【0025】
【実施例】図1は本発明の疲労強度向上方法を実施した
溶接部の断面例を示し、主板11とリブ板12は隅肉溶
接17により接合され、非荷重伝達型のリブ十字継手を
構成している。各隅肉溶接17の表面には主板11にか
かるようにFRP層13が固着されている。なお14は
FRP層の主板側端部,15は溶接止端,16は溶接脚
長である。
溶接部の断面例を示し、主板11とリブ板12は隅肉溶
接17により接合され、非荷重伝達型のリブ十字継手を
構成している。各隅肉溶接17の表面には主板11にか
かるようにFRP層13が固着されている。なお14は
FRP層の主板側端部,15は溶接止端,16は溶接脚
長である。
【0026】実施例1として、素材に360MPa級鋼
(Y.P.440MPa,T.S.520MPa)を用
いた非荷重伝達型のリブ十字継手(母材主板厚22m
m,リブ板厚10mm,幅40mm)と、これを1mm
厚のCFRP層で補強した継手を製作し、疲労試験を実
施した。
(Y.P.440MPa,T.S.520MPa)を用
いた非荷重伝達型のリブ十字継手(母材主板厚22m
m,リブ板厚10mm,幅40mm)と、これを1mm
厚のCFRP層で補強した継手を製作し、疲労試験を実
施した。
【0027】CFRPは弾性率240GPaのPAN系
炭素繊維の織物(エポキシ樹脂・Vf=50%)のもの
で、FRPとしての弾性率は60GPaである。これは
鋼の弾性率214GPaの28%になる。
炭素繊維の織物(エポキシ樹脂・Vf=50%)のもの
で、FRPとしての弾性率は60GPaである。これは
鋼の弾性率214GPaの28%になる。
【0028】補強用のCFRP層の製作には低温硬化型
(80℃)のエポキシ樹脂を用いた上記炭素繊維織物の
プリプレグを使用した。このプリプレグを織物の一方の
繊維方向が主板の長手方向と一致させ、継手の溶接部全
表面と主板の溶接止端から溶接脚長の2倍の長さ分だけ
覆うように積層した。
(80℃)のエポキシ樹脂を用いた上記炭素繊維織物の
プリプレグを使用した。このプリプレグを織物の一方の
繊維方向が主板の長手方向と一致させ、継手の溶接部全
表面と主板の溶接止端から溶接脚長の2倍の長さ分だけ
覆うように積層した。
【0029】この積層したプリプレグの周囲にバグを製
作し、真空ポンプでバグ内部を減圧するいわゆる真空バ
グ法によりこれを成形した。成形の際の加熱には照明用
のライトを使用し、80℃に加熱した状態で2時間放置
し、エポキシ樹脂を硬化させた。
作し、真空ポンプでバグ内部を減圧するいわゆる真空バ
グ法によりこれを成形した。成形の際の加熱には照明用
のライトを使用し、80℃に加熱した状態で2時間放置
し、エポキシ樹脂を硬化させた。
【0030】試験は公称応力範囲200MPa,応力比
0の引張り繰り返し荷重で行い、溶接まま継手では寿命
が41万回であったのに対し、CFRP補強継手では1
03万回と、CFRPによる補強により疲労寿命が約
2.5倍に延びた。
0の引張り繰り返し荷重で行い、溶接まま継手では寿命
が41万回であったのに対し、CFRP補強継手では1
03万回と、CFRPによる補強により疲労寿命が約
2.5倍に延びた。
【0031】実施例2として、素材に360MPa級鋼
(Y.P.440MPa,T.S.520MPa)を用
いた非荷重伝達型のT継手(母材主板厚22mm,リブ
板厚10mm)と、これを1mm厚のCFRP層で補強
した継手を製作し、疲労試験を実施した。
(Y.P.440MPa,T.S.520MPa)を用
いた非荷重伝達型のT継手(母材主板厚22mm,リブ
板厚10mm)と、これを1mm厚のCFRP層で補強
した継手を製作し、疲労試験を実施した。
【0032】CFRPは、弾性率240GPaのPAN
系炭素繊維の一方向材(エポキシ樹脂,Vf=60%)
のもので、FRPとしての繊維が配向された方向の弾性
率は144GPaである。これは軟鋼の弾性率214G
Paの67%になる。
系炭素繊維の一方向材(エポキシ樹脂,Vf=60%)
のもので、FRPとしての繊維が配向された方向の弾性
率は144GPaである。これは軟鋼の弾性率214G
Paの67%になる。
【0033】補強用のCFRP層の製作には、中温硬化
型(120℃)のエポキシ樹脂を用いた上記炭素繊維一
方向材のプリプレグを使用した。このプリプレグを繊維
方向が主板の長手方向と一致させ、継手の溶接部全表面
と主板の溶接止端から溶接脚長の3倍の長さ分だけを覆
うよう積層した。
型(120℃)のエポキシ樹脂を用いた上記炭素繊維一
方向材のプリプレグを使用した。このプリプレグを繊維
方向が主板の長手方向と一致させ、継手の溶接部全表面
と主板の溶接止端から溶接脚長の3倍の長さ分だけを覆
うよう積層した。
【0034】この積層したプリプレグの周囲にバグを製
作し、真空ポンプでバグ内部を減圧したうえ、オートク
レーブを使用して加熱・加温するいわゆるオートクレー
ブ法によりこれを成形した。オートクレーブ内で120
℃に加熱,2気圧に加圧した状態で2時間放置し、エポ
キシ樹脂を硬化させた。
作し、真空ポンプでバグ内部を減圧したうえ、オートク
レーブを使用して加熱・加温するいわゆるオートクレー
ブ法によりこれを成形した。オートクレーブ内で120
℃に加熱,2気圧に加圧した状態で2時間放置し、エポ
キシ樹脂を硬化させた。
【0035】試験は公称応力範囲250MPa,応力比
0の3点曲げ(スパーン300mm)で行い、溶接まま
継手では寿命が25万回であったのに対し、CFRP補
強継手では53万回と、CFRPによる補強により疲労
寿命が約2.1倍に延長された。
0の3点曲げ(スパーン300mm)で行い、溶接まま
継手では寿命が25万回であったのに対し、CFRP補
強継手では53万回と、CFRPによる補強により疲労
寿命が約2.1倍に延長された。
【0036】実施例3として、素材にアルミ合金A50
83P−Oを用いた非荷重伝達型のリブ十字継手(母材
板厚10mm、リブ板厚5mm)と、これをArFRP
層で補強した継手を製作した。
83P−Oを用いた非荷重伝達型のリブ十字継手(母材
板厚10mm、リブ板厚5mm)と、これをArFRP
層で補強した継手を製作した。
【0037】ArFRPは弾性率130GPaのアラミ
ド繊維の織物(エポキシ樹脂,Vf=50%)のもの
で、FRPとしての弾性率は32GPaである。これは
アルミ合金の弾性率71GPaの45%になる。
ド繊維の織物(エポキシ樹脂,Vf=50%)のもの
で、FRPとしての弾性率は32GPaである。これは
アルミ合金の弾性率71GPaの45%になる。
【0038】補強用のArFRP層の製作には、低温硬
化型(80℃)のエポキシ樹脂を用いた上記アラミド繊
維織物のプリプレグを使用した。このプリプレグを用い
て、実施例1と同様の方法を用いてArFRP層を成形
した。
化型(80℃)のエポキシ樹脂を用いた上記アラミド繊
維織物のプリプレグを使用した。このプリプレグを用い
て、実施例1と同様の方法を用いてArFRP層を成形
した。
【0039】試験は公称応力範囲60MPa,応力比0
の引張り繰り返し荷重で行い、溶接まま継手では寿命が
12万回であったのに対し、CFRP補強継手では32
万回と、CFRPによる補強により疲労寿命が約2.7
倍に延びた。
の引張り繰り返し荷重で行い、溶接まま継手では寿命が
12万回であったのに対し、CFRP補強継手では32
万回と、CFRPによる補強により疲労寿命が約2.7
倍に延びた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、隅肉溶接
部の表面に繊維強化プラスチックを固着することによ
り、応力集中を緩和するとともに溶接継手の疲労強度を
向上させ、かつ疲労設計の必要な構造物の設計荷重を上
げることが可能となり、溶接構造物の品質の向上,構造
物の軽量化を図ることができる。
部の表面に繊維強化プラスチックを固着することによ
り、応力集中を緩和するとともに溶接継手の疲労強度を
向上させ、かつ疲労設計の必要な構造物の設計荷重を上
げることが可能となり、溶接構造物の品質の向上,構造
物の軽量化を図ることができる。
【図1】本発明の実施例を示し、隅肉溶接部にFRP層
を付加して構成したリブ十字継手を示す断面図である。
を付加して構成したリブ十字継手を示す断面図である。
11 主板 12 リブ板 13 FRP層 14 FRP層の主板側端部 15 溶接止端 16 溶接脚長 17 隅肉溶接
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 征矢 勇夫 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 金属の隅肉溶接部の全表面または溶接止
端に近い一部表面および当該金属の主板の一部に、継手
の長手方向でかつ表面に沿った方向の繊維強化プラスチ
ックの弾性率が当該金属主板の5%〜150%で、(弾
性率)×(厚み)が当該金属主板の1%〜50%となる
繊維強化プラスチック層を固着することを特徴とする溶
接部疲労強度向上方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7253795A JPH08243778A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 溶接部疲労強度向上方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7253795A JPH08243778A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 溶接部疲労強度向上方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08243778A true JPH08243778A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=13492209
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7253795A Withdrawn JPH08243778A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 溶接部疲労強度向上方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08243778A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002039102A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-02-06 | Nhk Spring Co Ltd | アキュムレータ |
| JP2006057352A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Nippon Oil Corp | 炭素繊維強化樹脂板による鋼製構造物の補修方法、該方法に使用される炭素繊維強化樹脂板及び補修された鋼製構造物 |
| JP2007075826A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-29 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 疲労低減型溶接継手構造 |
| JP2008000760A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 疲労低減型溶接継手構造形成方法と補強樹脂ブロック |
| JP2009192142A (ja) * | 2008-02-14 | 2009-08-27 | Hitachi Ltd | 給水加熱器 |
| JP2012245566A (ja) * | 2012-09-18 | 2012-12-13 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 疲労低減型溶接継手構造 |
-
1995
- 1995-03-07 JP JP7253795A patent/JPH08243778A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002039102A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-02-06 | Nhk Spring Co Ltd | アキュムレータ |
| JP2006057352A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Nippon Oil Corp | 炭素繊維強化樹脂板による鋼製構造物の補修方法、該方法に使用される炭素繊維強化樹脂板及び補修された鋼製構造物 |
| JP2007075826A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-29 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 疲労低減型溶接継手構造 |
| JP2008000760A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 疲労低減型溶接継手構造形成方法と補強樹脂ブロック |
| JP2009192142A (ja) * | 2008-02-14 | 2009-08-27 | Hitachi Ltd | 給水加熱器 |
| JP2012245566A (ja) * | 2012-09-18 | 2012-12-13 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 疲労低減型溶接継手構造 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Campilho et al. | Strength improvement of adhesively-bonded joints using a reverse-bent geometry | |
| JP6120846B2 (ja) | モリブデン複合ハイブリッド積層品及び方法 | |
| JP6240200B2 (ja) | 安定化要素を有する複合構造物 | |
| Choi | Surface modification of carbon fiber/epoxy composites with randomly oriented aramid fiber felt for adhesion strength enhancement | |
| JP2909211B2 (ja) | 強化アロイラミネート | |
| JPWO2005068284A1 (ja) | 自転車用クランクおよびその製造方法 | |
| JP5450086B2 (ja) | 複合材料の金属コーティング | |
| JPH08243778A (ja) | 溶接部疲労強度向上方法 | |
| US6719865B2 (en) | Method for producing stiffened hollow structure composed of fiber-reinforced composite | |
| US20240123721A1 (en) | Method for producing composite of cfrtp plate material with metal plate material and composite thereof | |
| JP4537649B2 (ja) | 回し溶接継手、回し溶接継手の製造方法、および、溶接構造物 | |
| JP2717791B2 (ja) | 炭素繊維強化プラスチック板による構築物強化方法 | |
| JP2009046931A (ja) | 炭素繊維強化樹脂板による鋼製材料の補修方法、及び補修された鋼製材料 | |
| KR20130059153A (ko) | 접착제를 이용한 금속재와 고분자 복합재 결합체의 제조방법 | |
| JP7339562B2 (ja) | 金属-繊維強化樹脂材料複合体 | |
| JP6048622B1 (ja) | 鋼板の接合体、鋼板の接合体の製造方法およびスポット溶接方法 | |
| JP2021037662A (ja) | 金属樹脂複合体、及び該金属樹脂複合体を備える自動車部品 | |
| JP4680550B2 (ja) | 炭素繊維強化樹脂板による鋼製構造物の補修方法、該方法に使用される炭素繊維強化樹脂板及び補修・補強された鋼製構造物 | |
| JPH11164919A (ja) | ゴルフクラブ用シャフト | |
| JP2024146362A (ja) | 母材の補強方法及びそれにより得られる複合体 | |
| Domingues et al. | Strength and failure modes of single-L adhesive joints between aluminium and composites | |
| JP6947074B2 (ja) | 複合部材の製造方法 | |
| JP2002253715A (ja) | ゴルフクラブ用シャフト | |
| KR101157269B1 (ko) | 용접부의 강도 보강방법 | |
| Kaan et al. | Fatigue enhancement of welded coverplates using carbon-fiber composites |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |