JPH08248542A - 放射線画像読取装置 - Google Patents

放射線画像読取装置

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JPH08248542A
JPH08248542A JP7052591A JP5259195A JPH08248542A JP H08248542 A JPH08248542 A JP H08248542A JP 7052591 A JP7052591 A JP 7052591A JP 5259195 A JP5259195 A JP 5259195A JP H08248542 A JPH08248542 A JP H08248542A
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JP
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image
optical
phosphor panel
radiation
ccd
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JP7052591A
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English (en)
Inventor
Motoharu Tsuchiya
元春 土屋
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放射線画像の画質を向上する。 【構成】X線管1から被写体Mを透過し蛍光体パネル21
に変換された可視光の光像を、ミラー22,鉛ガラス23を
介して複数個のレンズ24とCCD素子26からなる複数の
撮像系により複数の領域に分割して撮像し、各領域毎に
読み取った画像を、合成して1枚の画像に再構築して読
み取る。これにより、大きな面積を有する人体診断用等
の画像を粒状性, 鮮鋭性を満たす高画質で得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被写体を透過した放射線
を蛍光体パネルにより可視光に変換し、増幅を行うこと
なくCCD素子により撮像して読み取る放射線画像読取
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように被写体を透過した放射線像
を可視光像に変換して読み取る放射線画像読取装置とし
ては、従来よりI.I管を用いた装置が知られている。
これは、被写体を透過した放射線をI.I管の入射蛍光
面に入射させ、放射線強度に応じた光を出力蛍光面から
増幅して放出させ、その出力蛍光面での光像をカメラで
撮影するというものである。
【0003】しかし、上記I.I管を用いた従来の装置
では、撮影できる面積が限られており、例えば人体胸部
の撮影等には面積的に不十分であった。これは、鮮鋭
性,コントラスト,歪み特性を保ったままI.I管を大
面積化することが困難であるからである。したがって、
大面積の放射線画像を得ようとするには、I.I管を用
いない系の方が有利であると考えられる。
【0004】一方、I.I管等による増幅を行わずに、
蛍光体パネルの光をそのまま撮影する装置としては、特
開昭63−177048号公報に開示されたようなもの
がある。この装置は、被写体を透過した放射線を蛍光体
パネルにより可視光に変換し、蛍光体パネルから出射さ
れる光像を増幅を行うことなくCCDカメラで読み取る
ものである。
【0005】しかし、このシステムにおいても十分な画
質を維持した大面積の読取装置は現在得られていない。
それは以下の理由による。上記装置では、蛍光体パネル
から放出される光を増幅せずに撮影するため、I.I.
管の出力光に比べ極めて光量の小さい光を検出すること
になる。このような微小な光をCCDで撮影する場合に
は、蛍光体パネルからの発光光をいかに多くCCDの受
光面に導くことができるかで読み取られた画像の粒状が
大きく変化することになる。それは、このような微小光
量領域では、CCDで発生するノイズの影響を強く受け
るためで、CCDの受光面に入射する光量を増やしてい
けばノイズの影響が小さくなり、粒状が良好になる。
【0006】ところで、CCDの受光面に入射する光量
を増やすには、レンズに入射する光量を増やさねばなら
ず、そのためにはレンズを大きくする必要がある。ま
た、蛍光体パネルの面積が大きくなれば、それにつれて
レンズもより大きなものが必要となってしまう。例え
ば、300mm×300mm以上の蛍光体パネルからの
光を効率良くCCDに導くには、直径数十cmにも及ぶ
巨大なレンズが必要となってしまう。このような大きな
レンズは製造が困難でコストも非常に高くなる。
【0007】このように、従来の非増幅の装置におい
て、良好な粒状を保って大面積の画像の読取を行おうと
すると、非常に高価な大口径のレンズが必要となってし
まっていた。また、上記装置において、読み取られた画
像の鮮鋭性を良好に保つためには、レンズでの鮮鋭性低
下を低く抑える必要があり、そのためには光学系の横倍
率を大きくする必要がある。横倍率を大きくすることは
CCD上に結像される像高が大きくなることを意味し、
それを撮影するために受光面積の大きなCCD素子が必
要となる。そして、蛍光体パネルの面積が大きくなれ
ば、それにつれて更に大きな受光面積を持つCCD素子
が必要になる。例えば、300mm×300mm以上の
大面積画像を高い鮮鋭性で読み取ろうとすると、受光面
積60mm×60mm以上のCCD素子が必要となる。
このような大きなCCD素子は製造が非常に困難であ
る。
【0008】このように、従来の非増幅の装置におい
て、良好な鮮鋭性を保って大面積画像の読み取りを行お
うとすると、製造が非常に困難な大面積のCCD素子が
必要となってしまっていた。本発明は、このような従来
の問題点に鑑みなされたもので、製造が容易でコストも
安いレンズ、CCD素子を用いて、診断可能な画質を保
ったまま、診断に十分な面積の読み取り面積を持った放
射線画像読取装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため請求項1に係る
発明は、被写体を透過した放射線を可視光領域の光に変
換する蛍光体パネルと、前記蛍光体パネルから放出され
る光像を読み取るCCD素子と、前記蛍光体パネルから
放出される光像を増幅することなく前記CCD素子に結
像させるレンズからなる光学手段と、を備えた放射線画
像読取装置において、前記光学手段とCCD素子を複数
個設け、前記蛍光体パネルから放出される光像を各々の
光学手段とCCD素子により分割して読取を行い、該分
割された画像を一枚の画像に再構築する画像再構築手段
を備えたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に係る発明は、前記光学手
段の集光効率を0.0007以上、横倍率を0.05以
上に設定したことを特徴とする。また、請求項3に係る
発明は、前記CCD素子が、後方入射型の素子であるこ
とを特徴とする。
【0011】また、請求項4に係る発明は、前記CCD
素子を冷却する冷却手段を備えていることを特徴とす
る。また、請求項5に係る発明は、前記CCD素子への
撮像タイミングと放射線照射タイミングとの同期をとる
ことを特徴とする。
【0012】また、請求項6に係る発明は、CCD素子
の受光面を覆うマイクロレンズアレイを含んで構成した
ことを特徴とする。また、請求項7に係る発明は、前記
画像再構築手段が、前記光学手段による歪みを補正する
ための歪み補正手段と、該歪み補正手段により歪み補正
された画像を用いて画像重複部分の画像信号を生成する
重複部画像生成手段を含んでいることを特徴とする。
【0013】また、請求項8に係る発明は、前記画像再
構築手段が、前記CCD素子により読み取られた画像信
号から所望位置の画像信号を補間により求める補間手段
と、該補間手段により求められた画像信号を用いて画像
重複部分の画像信号を生成する重複部画像生成手段とを
含んでいることを特徴とする。
【0014】また、請求項9に係る発明は、前記画像再
構築手段が、前記光学手段による歪みを補正するための
歪み補正手段と、前記CCD素子により読み取られた画
像信号から所望位置の画像信号を補間により求める補間
手段と、該歪み補正手段と補間手段とにより補正された
信号を用いて画像重複部分の画像信号を生成する重複部
画像生成手段とを含んでいることを特徴とする。
【0015】また、請求項10に係る発明は、前記画像
再構築手段が、前記被写体を通さずに予め読み取られた
再構築放射線画像データから感度分布補正データを作成
する感度分布作成手段と、該感度分布補正データにより
再構築放射線画像の感度分布の補正を行う感度分布補正
手段とを含んでいることを特徴とする。
【0016】また、請求項11に係る発明は、被写体を
透過した放射線を可視光領域の光に変換する蛍光体パネ
ルと、前記蛍光体パネルから放出される光像を読み取る
CCD素子と、前記蛍光体パネルから放出される光像を
増幅することなく前記CCD素子に結像させるレンズか
らなる光学手段と、を備えた放射線画像読取装置におい
て、前記蛍光体パネル表面にピント調整用光学像を映し
出すための光学像生成手段と、該ピント調整用光学像を
前記光学手段と前記CCD素子により撮像した画像をも
とにピント調整を行うピント調整手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0017】また、請求項12に係る発明は、被写体を
透過した放射線を可視光領域の光に変換する蛍光体パネ
ルと、前記蛍光体パネルから放出される光像を読み取る
CCD素子と、前記蛍光体パネルから放出される光像を
増幅することなく前記CCD素子に結像させるレンズか
らなる光学手段と、を備えた放射線画像読取装置におい
て、前記蛍光体パネルが、発光の平均波長が600nm
〜800nmの蛍光体を含んでいることを特徴とする。
【0018】また、請求項13に係る発明は、被写体を
透過した放射線を可視光領域の光に変換する蛍光体パネ
ルと、前記蛍光体パネルから放出される光像を読み取る
CCD素子と、前記蛍光体パネルから放出される光像を
増幅することなく前記CCD素子に結像させるレンズか
らなる光学手段と、を備えた放射線画像読取装置におい
て、前記蛍光体パネルが、3価のEuを不活した蛍光体
を含んでいることを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1に係る発明によると、被写体を透過し
た放射線は蛍光体パネルで可視光に変換され、該被写体
の光像が複数に分割された画像領域毎に複数個のレンズ
からなる光学手段を介して増幅されることなく複数のC
CD素子に夫々結像される。CCD素子毎に読み取られ
た各領域の画像は、画像再構築手段により合成されて一
枚の画像に再構築される。
【0020】このように、大面積の画像を複数に分割し
て、各分割領域毎に複数の光学手段と複数のCCD素子
で撮像することにより、個々のレンズ,CCD素子は実
用範囲の大きさのものを用いることが可能となり、以
て、低コストで実現できる構成で人体診断用等の大きな
面積な画像を良好な画質で得ることができる。請求項2
に係る発明によると、CCDカメラにおける光学系の集
光効率を0.0007以上とすることでCCD素子に入
射する光量を十分確保することができ、光量子ノイズを
低減でき粒状を良好なものとすることができる。好まし
くは、集光効率を0.0014以上とするのがよく、光
量子ノイズはX線量子ノイズと同等程度まで低減され、
より粒状を良好なものとすることができる。また、光学
系の横倍率を0.05以上に設定することにより、光学
系のMTF値を十分大きくすることができ、良好な鮮鋭
性が得られる。
【0021】請求項3に係る発明によると、後方入射型
CCD素子では、電極層の後方から入射してきた光は電
極層を通過することなく光電変換層で光電変換されるた
め高い量子効率が得られ、光量子ノイズが軽減されて粒
状が良化する。請求項4に係る発明によると、CCD素
子が冷却手段によって冷却されることにより、暗電流ノ
イズを低減することができ、粒状が良化する。
【0022】請求項5に係る発明によると、撮像タイミ
ングを放射線照射タイミングと同期をとることにより、
放射線の変換画像信号のみを効率よく撮像することがで
き、粒状が向上する。請求項6に係る発明によると、マ
イクロレンズアレイによってCCD素子の各画素の受光
面に集光させることができるので、CCD素子の量子効
率を可及的に高めることができ、以て光量子ノイズを低
減でき、粒状が良化する。
【0023】請求項7に係る発明によると、歪み補正手
段で光学手段による歪みを補正してから重複部画像生成
手段で画像重複部分の画像が生成されるため、再構築さ
れた合成画像の画質が向上する。請求項8に係る発明に
よると、複数の光学系とCCD素子を使用したことによ
る各CCD素子間の画素のズレを補間手段によって補正
してから重複部画像生成手段で画像重複部分の画像が生
成されるため、再構築された合成画像の画質が向上す
る。
【0024】請求項9に係る発明によると、歪み補正手
段で光学手段による歪みを補正し、かつ、補間手段によ
り複数の光学系とCCD素子を使用したことによる各C
CD素子間の画素のズレを補間によって補正してから重
複部画像生成手段で画像重複部分の画像が生成されるた
め、再構築された合成画像の画質がより向上する。請求
項10に係る発明によると、感度分布作成手段により被
写体に放射線を通さずに予め読み取られた再構築放射線
画像データから感度分布補正データを作成し、感度分布
補正手段が該感度分布補正データにより再構築放射線画
像の感度分布の補正を行うことができる。
【0025】請求項11に係る発明によると、光学像生
成手段により蛍光体パネル表面に映し出された光学像
を、光学手段とCCD素子とからなる撮像系で撮像しつ
つ、ピント調整手段によってピント調整を行うことによ
り、MTF値の低下を防止して良好な鮮鋭性を確保でき
る。請求項12に係る発明によると、電極層が発光側に
あるCCD素子を使用した場合に高感度域が長波長側に
ずれるため、発光の平均波長が長波長域である600μ
m〜800μmの蛍光体を含む蛍光体パネルを使用する
ことにより、CCD素子を高感度域で使用することがで
きる。
【0026】請求項12に係る発明によると、3価のE
uを不活した蛍光体は、発光の平均波長が長波長域であ
る600μm〜800μmであるため、CCD素子を高
感度域で使用することができる。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明にかかる放射線画像読取装置の一実施
例におけるハードウェア構成を示す概要図であり、例え
ば医療用としての人体の胸部放射線撮影等に適用した場
合を示す。
【0028】放射線源としてのX線管1から放射線とし
てX線を被写体Mに照射し、該被写体Mを透過したX線
を読取装置2に内蔵された蛍光体パネル21により可視
光領域の光の像に変換する。ここで、蛍光体パネルと
は、放射線のエネルギーを吸収し、それにより可視光領
域の光を発光する物質を含んでなるパネルをいい、スク
リーンフィルム系で使われている蛍光スクリーンのよう
に蛍光体を塗布したものや、蛍光体を蒸着により形成さ
せたものや、単結晶のもの、又、気体や液体のシンチレ
ータを閉じ込めたものをいう。
【0029】尚、可視光領域の光とは、波長が100n
m〜1000nmである光のことを意味する。該光画像
はミラー22に反射され、下方に配設された鉛ガラス2
3を通った後、二次元的に3×3個配設されたレンズ2
4により、二次元的に3×3個配設されたCCD素子2
6の受光面上に夫々結像され、撮像される。尚、前記各
レンズ24と各CCD素子26との間には、撮像タイミ
ングで開閉される機械式のシャッタ25が介装されてい
る。
【0030】次に、前記各構成要素について詳細に説明
する。まず蛍光体パネル21は、基板上に蛍光体Gd2
2 S:Tbが膜厚が190μm、蛍光体の充填率が7
0%で塗布されたものである。光学系については、図2
に示すように各レンズ24は直径D=59.5mm、焦
点距離f=83.3mm (F値=1.4) のものが使用
され、該レンズ24と蛍光体パネル21までの距離Sは
500mmに、レンズ23から結像位置までの距離S’
は100mmにセットされる。このとき、横倍率βは
0.2となり、集光効率ζは0.0035程度となる。
なお、集光効率ζは、蛍光体パネルから放出された光の
うちCCDの受光面に到達する光の割合を表している。
例えば、集光効率0.0035とは、蛍光体パネルから
放出された光のうち、0.35%の光がCCDの受光面
に到達することを意味している。なお、結像された像の
像高により集光効率は多少異なり、像高が高くなるにつ
れ集光効率は低下するが、本明細書では像高0mmの値
を集光効率とする。
【0031】各CCD素子26については、1k×1k
画素、ピクセルサイズ22.5μm、受光面積23mm
×23mmの後方入射型CCDが使用される。後方入射
型CCDとは、図3に示すように光の入射側にシリコン
層等の光電変換層26a、遠い側に電極層26bを有し
ており、電極層が発光源に近い側にある通常タイプに比
較して光線が電極層を通過しない状態で光電変換層で光
電変換されるので高い量子効率が得られる。例えば、波
長550nmの光に対する量子効率は80%程度を確保
できる。このように、光の入射側に光電変換層を設けた
タイプのCCDを後方入射型CCDと呼ぶ。
【0032】また、CCD素子26の裏面にはペルチェ
素子27が張り付けられ、該ペルチェ素子27を通電す
ることによりCCD素子26を冷却する。該冷却により
CCD素子26を0°C以下に冷却する。また、前記し
たように縦横3×3=9個のレンズ24とCCD素子2
6を二次元的に配設するが、光学系とCCD素子からな
る各撮像系で撮像される蛍光体パネル21の撮像領域
は、図4に示すように境界部分で10mmずつ重複する
ようにする。9個の撮像系での撮影面積は蛍光体パネル
面で、325.6mm×325.6mmとなる。
【0033】次に本実施例装置の動作を説明する。ま
ず、CCD制御ユニット30により、機械シャッタ25
とCCDの電子シャッタを開き、X線管球によりX線を
放射させる。そして、X線放射終了と同期をとって機械
式シャッタ25とCCDの電子シャッタを閉じる。そし
て、CCDの電荷蓄積部に蓄積された電荷の読み取りを
行い、9個のCCDによる9画像分の画像データを得
る。その9画像分の画像データは処理回路31に送ら
れ、一枚の画像データとして再構築される。
【0034】次に、本実施例装置により撮像され読み取
られる画像の画質評価結果を示す。まず、粒状について
述べる。粒状を決定する要因としては、蛍光体パネルの
単位面積当りに吸収されるX線フォトン数の空間分布に
起因するX線量子ノイズと、CCDの光電面で光電変換
される際に起きる光量子ノイズと、撮影時間内にCCD
で発生する暗電流ノイズとがある。
【0035】光量子ノイズについて、X線画像の粒状解
析に一般的に使われているウィナースペクトル値 (値が
小さいほど粒状は良い) によって評価すると、集光効率
ζ=0.0035のレンズを使った本実施例装置では、
X線管1の管電圧120kVで0.13mRのX線照射
を行ったときの光量子ノイズのウィナースペクトル値は
2×10-5 (mm2 ) となり、実用上問題ないレベルと
なった。
【0036】X線量子ノイズは蛍光体パネルでのX線吸
収量により決まるが、本実施例の蛍光体パネルのX線吸
収率は、管電圧120kVにおいて55%程度であり、
十分な吸収量となる。暗電流ノイズは、CCDの温度を
0°Cにし、Multi Pinned Phaseモ
ードで読み取りを行ったとき約30 (e/pixel/
sec) となる。通常の人体撮影は0.1sec程度で
行われるので、その時の暗電流ノイズは約3 (e/pi
xel/sec) となる。一方、通常の撮影条件で人体
胸部を撮影したときに最も信号値が低くなる腹部におけ
る信号値は約1000 (e/pixel) 程度であり、
前記暗電流ノイズはその0.3%となり、問題ないレベ
ルとなった。
【0037】以上のように、本実施例装置は、光量子ノ
イズ,X線量子ノイズ,暗電流ノイズのいずれも十分低
レベルに抑えることができ、良好な粒状が得られる。次
に、鮮鋭性について述べる。鮮鋭性の指標として、空間
周波数2 (lp/mm) でのMTF値を用いて評価し
た。評価の結果、装置全体のMTF値は約30%とな
り、十分な鮮鋭性を有した。
【0038】鮮鋭性の低下は、主に蛍光体パネルと光学
系で起こるが、本実施例の蛍光体パネルのMTF値は約
50%であり、光学系のMTF値は図5の10 (lp/
mm) の値となり、約60%でなった。尚、光学系で1
0 (lp/mm) の周波数を使うのは、この実施例の光
学系の横倍率が0.2なので蛍光体パネル面での2 (l
p/mm) が、CCDの結像面では10 (lp/mm)
になるためである。
【0039】以上のように、本実施例装置では、レンズ
径59.5mmと製造が容易なサイズのレンズと、受光
面積23mm×23mmと製造が容易なサイズのCCD
を用いながら、粒状、鮮鋭性ともに人体診断に必要なレ
ベルを維持したまま325mm×325mmにも及ぶ大
面積の放射線画像を読み取ることができた。尚、本実施
例装置では、集光効率ζ=0.0035のレンズを使用
したが、ウィナースペクトル値10×10-5 (mm2 )
以下の条件を満たすには集光効率ζ0.0007以上が
必要であり、好ましくは0.0014以上とするのがよ
く、このレベルだと光量子ノイズをX線によるX線量子
ノイズと略同等のレベルまで低減することができる。
【0040】また、鮮鋭性を高める一つの方法として光
学系の横倍率を大きくすることがある。例えば、横倍率
0.05の光学系を使用した場合、蛍光体パネル上での
2 (lp/mm) の空間周波数 (以下に述べる各値は、
同一の空間周波数に対する値として説明する) は、レン
ズでは40 (lp/mm)となるが、横倍率0.2の光
学系を使用した場合、レンズでは10 (lp/mm)と
なる。レンズのMTF値を図5に示すが、このように空
間周波数が大きくなるほどMTF値が低下する特性を有
しているので、横倍率を大きくすることによってMTF
値を大きくすることができる。
【0041】一方、診断用の蛍光体パネルとして必要な
X線吸収率を得るためには蛍光体パネルの膜厚は100
μm以上は必要であり、その場合、蛍光体パネルでのM
TF値は2 (lp/mm)で70%以下となる。診断用
としては、装置のMTF値は2 (lp/mm)で20%
以上とするのが望ましく、該条件を満たすには光学系の
横倍率を0.05以上にするのが望ましい。
【0042】また、本実施例装置では、CCDを冷却す
る構成を採用したことにより暗電流ノイズを十分低減で
きたが、CCDを冷却しなかった場合でも暗電流ノイズ
は実用レベルとなる。例えば、CCD温度20°Cで使
用したとき暗電流ノイズは約300 (e/pixel)
となり、0.1sec間の暗電流ノイズは約30 (e/
pixel)となり、ノイズが増加するものの実用レベ
ルとなる。
【0043】上記のようにCCDでの暗電流ノイズを低
く抑えるためには、CCDの撮影時間をなるべく短くす
る必要がある。そのため本実施例装置ではCCD制御ユ
ニット30により、X線源1のX線照射と同期をとって
必要な時間だけ撮影を行うようにしている。なお、放射
線照射とCCD撮影との同期の取り方としては、放射線
照射と撮影開始のタイミングは一致させるが、放射線照
射後も暫くの間は蛍光体パネル21からの発光があるの
で、かかる緩和時間を考慮に入れて、放射線照射終了か
ら所定時間遅らせてCCDの撮影を終了させるのが好ま
しい。
【0044】また、光量子ノイズを低減させたり、光学
系の設計を簡単にするには、蛍光体パネルとしてCCD
の感度に合った波長の光を発する蛍光体を使用すること
が望ましい。例えば、図6に示すように本実施例装置で
使用する後方入射型CCDで高い感度 (量子効率) が得
られる光の波長は、500nm〜700nmであり、該
波長域の光の発生率が高い蛍光体としてGd2 2 S:
Tbを使用している。
【0045】しかし、電極層が発光側にある通常型のC
CDを使用した場合は、図6に示すように高感度域が長
波長側にずれるため、該通常型のCCDを使用する場合
は、蛍光体パネルの材料として平均の発光波長が600
nm〜800nmの蛍光体を使うのが良く、例えばGd
2 2 S:Eu,Y2 3 :Eu,YVO4 :Eu等の
3価のEuを不活した蛍光体を用いれば良い。
【0046】更にCCDによっては、特にインタライン
型のCCDなどでは、1ピクセルの面積の中で光を受光
して信号を検出できる面積が30%程度しかないものも
ある。このようなCCDを使う場合には、図7のような
CCDの上にマイクロレンズアレイ32を設けることに
より、効率良く光を受光面に導くことができる。また、
本実施例装置においては処理回路31により9枚分の画
像データから1枚の画像データに再構築しているが、再
構築する際には、以下の点を考慮に入れる必要がある。
一つは、各CCD素子で読み取られる画像は、レンズ2
4を通ることにより歪みを持つことであり、もう一つは
各レンズや各CCD素子の設置のズレにより、所望の位
置とは少しずれた位置の画像データを読み取ることであ
る。したがって、それらの画像データから一枚の画像に
再構築する際には、9枚の各々の画像データに対し、レ
ンズによる歪みを補正するための補正処理、及び所望位
置の画像信号を求めるための補間処理を行い、それらの
処理を行った画像データを用いて一枚の画像データに再
構築する必要がある。なお、重複部分の画像データの作
成は、重なり合う各画像データの平均をとったり、重み
付け平均を行ったり、あるいはどれか1つの画像データ
で代表させたりして行えばよい。
【0047】更に、上記で再構築された画像は、蛍光体
パネルの感度分布や、レンズでの集光効率の分布、それ
にCCD素子の画素毎の感度の違い等により、読み取り
感度が一様にならない。したがって、この読み取り感度
分布を補正する必要がある。補正方法としては、まず蛍
光体パネルに空間的に一様のX線を照射し、読み取りを
行い、上記方法で一枚の再構築画像データを得、その再
構築画像データに基づいて前記読み取り感度分布を補正
するための補正データを予め作成しておく。そして、実
際の撮影を行うとき、再構築された画像データに対し該
補正データを作用させて、読み取り感度分布の補正を行
うようにすればよい。
【0048】したがって、上記処理回路31は、歪み補
正手段、補間手段、重複部画像生成手段、感度分布補正
手段を含んでなり、これらの処理を行うことにより精度
の良い再構築画像を得ることができる。また、本実施例
装置においては、光画像の結像位置とCCD素子26の
受光面とが一致するように、レンズ若しくはCCD素子
を移動してピント調整を行うピント調整手段29が設け
られている。
【0049】ピント調整方法としては、図8に示すよう
に、光学像投影手段33により蛍光体パネル21の光出
射面にチャート像等の光学像を映し出し、その強制的に
映し出された光学像をレンズ24とCCD素子26によ
り読み取りを行いながらピント調整を行うようにすれば
よい。このようにすれば、放射線を照射せずに精度の良
いピント調整を行うことができる。なお、ピント調整を
行うタイミングとしては、装置の電源をONしたときに
行うようにしてもよいし、定期的に行うようにしてもよ
いし、操作者からピント調整の要望入力があったときに
行うようにしてもよい。
【0050】更に、蛍光体パネルや光学系に塵等が付着
すると画質が低下したり、画像の中に欠陥が現れたりす
るが、蛍光体パネル及びレンズに帯電防止加工を施す構
成とすれば、静電気による塵付着を防止でき、画質の低
下や欠陥の発生を防止を図れる。
【0051】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1に係る
発明によれば、被写体を透過した放射線を変換した光像
の増幅を行うことなくCCD素子に結像させた画像を読
み取る放射線画像読み取り装置において、画像領域を複
数に分割して各分割領域毎に複数の光学手段と複数のC
CD素子で撮像することにより、個々のレンズ,CCD
素子は実用範囲の大きさのものを用いることが可能とな
り、以て、低コストで実現できる構成で人体診断用等の
大きな面積な画像を良好な画質で得ることができる。
【0052】請求項2に係る発明によると、CCDカメ
ラにおける光学系の集光効率を0.0007以上とする
ことで光量子ノイズを低減でき粒状を良好なものとする
ことができ、また、光学系の横倍率を0.05以上に設
定することにより、光学系のMTF値を十分大きくする
ことができ、良好な鮮鋭性が得られる。請求項3に係る
発明によると、CCD素子に入射された光は電極層を通
過することなく光電変換層で光電変換されるため高い量
子効率が得られ、光量子ノイズが軽減されて粒状を良化
することができる。
【0053】請求項4に係る発明によると、CCD素子
が冷却されることにより、暗電流ノイズを低減すること
ができ、粒状を良化することができる。請求項5に係る
発明によると、撮像タイミングを放射線照射タイミング
と同期をとることにより、放射線の変換画像信号のみを
効率よく撮像することができ、粒状を向上することがで
きる。
【0054】請求項6に係る発明によると、マイクロレ
ンズアレイによってCCD素子の各画素の受光面に集光
させることができるので、CCD素子の量子効率を可及
的に高めることができ、以て光量子ノイズを低減でき、
粒状を良化することができる。請求項7に係る発明によ
ると、分割された各領域の画像に対して、各光学手段に
よる歪みを補正してから画像重複部分の画像が生成され
るため、再構築された合成画像の画質を向上することが
できる。
【0055】請求項8に係る発明によると、分割された
各領域の画像に対して、光学系とCCD素子を使用した
ことによる各CCD素子間の画素のズレを補間によって
補正してから画像重複部分の画像が生成されるため、再
構築された合成画像の画質を向上することができる。請
求項9に係る発明によると、分割された各領域の画像に
対して、光学手段による歪みを補正し、かつ、光学系と
CCD素子を使用したことによる各CCD素子間の画素
のズレを補間によって補正してから画像重複部分の画像
が生成されるため、再構築された合成画像の画質をより
向上することができる。
【0056】請求項10に係る発明によると、被写体に
放射線を通すことなく予め読み取られた再構築放射線画
像データから感度分布補正データを作成し、感度分布補
正手段が該感度分布補正データにより再構築放射線画像
の感度分布の補正を行うことができ、画質を向上でき
る。請求項11に係る発明によると、光学像生成手段に
より蛍光体パネル表面に映し出された光学像を、光学手
段とCCD素子とからなる撮像系で撮像しつつ、ピント
調整手段によってピント調整を行うことにより、MTF
値の低下を防止して良好な鮮鋭性を確保できる。
【0057】請求項12に係る発明によると、電極層が
発光側にあるCCD素子を使用した場合に高感度域が長
波長側にずれるため、発光の平均波長が長波長域である
600μm〜800μmの蛍光体を含む蛍光体パネルを
使用することにより、CCD素子を高感度域で使用する
ことができる。請求項12に係る発明によると、3価の
Euを不活した蛍光体は、発光の平均波長が長波長域で
ある600μm〜800μmであるため、CCD素子を
高感度域で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線画像読取装置のシステム構
成を示す図。
【図2】同上実施例の光学系を説明するための図。
【図3】同上実施例のCCD素子の断面図。
【図4】同上実施例の複数のCCDカメラの撮像領域を
示す図。
【図5】レンズのMTF値特性を示す線図。
【図6】CCDの種類による量子効率の相違を示す線
図。
【図7】別の実施例を示す要部断面図。
【図8】ピント調整手段の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 X線管 2 読取装置 21 蛍光体パネル 24 CCDカメラ 25 レンズ 26 CCD素子 26a 光電変換層 26b 電極 27 ペルチェ素子 28 ファン 29 ピント調整手段 30 CCD制御ユニット 31 処理回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体を透過した放射線を可視光領域の光
    に変換する蛍光体パネルと、前記蛍光体パネルから放出
    される光像を読み取るCCD素子と、前記蛍光体パネル
    から放出される光像を増幅することなく前記CCD素子
    に結像させるレンズからなる光学手段と、を備えた放射
    線画像読取装置において、 前記光学手段とCCD素子を複数個設け、前記蛍光体パ
    ネルから放出される光像を各々の光学手段とCCD素子
    により分割して読取を行い、該分割された画像を一枚の
    画像に再構築する画像再構築手段を備えたことを特徴と
    する放射線画像読取装置。
  2. 【請求項2】前記光学手段の集光効率を0.0007以
    上、横倍率を0.05以上に設定したことを特徴とする
    請求項1に記載の放射線画像読取装置。
  3. 【請求項3】前記CCD素子は、後方入射型の素子であ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放射
    線画像読取装置。
  4. 【請求項4】前記CCD素子を冷却する冷却手段を備え
    ていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
    1つに記載の放射線画像読取装置。
  5. 【請求項5】前記CCD素子への撮像タイミングと放射
    線照射タイミングとの同期をとることを特徴とする請求
    項1〜請求項4のいずれか1つに記載の放射線画像読取
    装置。
  6. 【請求項6】CCD素子の受光面を覆うマイクロレンズ
    アレイを含んで構成したことを特徴とする請求項1〜請
    求項5のいずれか1つに記載の放射線画像読取装置。
  7. 【請求項7】前記画像再構築手段が、前記光学手段によ
    る歪みを補正するための歪み補正手段と、該歪み補正手
    段により歪み補正された画像を用いて画像重複部分の画
    像信号を生成する重複部画像生成手段を含んでいること
    を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載
    の放射線画像読取装置。
  8. 【請求項8】前記画像再構築手段が、前記CCD素子に
    より読み取られた画像信号から所望位置の画像信号を補
    間により求める補間手段と、該補間手段により求められ
    た画像信号を用いて画像重複部分の画像信号を生成する
    重複部画像生成手段とを含んでいることを特徴とする請
    求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の放射線画像読
    取装置。
  9. 【請求項9】前記画像再構築手段が、前記光学手段によ
    る歪みを補正するための歪み補正手段と、前記CCD素
    子により読み取られた画像信号から所望位置の画像信号
    を補間により求める補間手段と、該歪み補正手段と補間
    手段とにより補正された信号を用いて画像重複部分の画
    像信号を生成する重複部画像生成手段とを含んでいるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記
    載の放射線画像読取装置。
  10. 【請求項10】前記画像再構築手段が、前記被写体を通
    さずに予め読み取られた再構築放射線画像データから感
    度分布補正データを作成する感度分布補正データ作成手
    段と、該感度分布補正データにより再構築放射線画像の
    感度分布の補正を行う感度分布補正手段とを含んでいる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに
    記載の放射線画像読取装置。
  11. 【請求項11】被写体を透過した放射線を可視光領域の
    光に変換する蛍光体パネルと、前記蛍光体パネルから放
    出される光像を読み取るCCD素子と、前記蛍光体パネ
    ルから放出される光像を増幅することなく前記CCD素
    子に結像させるレンズからなる光学手段と、を備えた放
    射線画像読取装置において、 前記蛍光体パネル表面にピント調整用光学像を映し出す
    ための光学像生成手段と、該ピント調整用光学像を前記
    光学手段と前記CCD素子により撮像した画像をもとに
    ピント調整を行うピント調整手段と、を備えたことを特
    徴とする放射線画像読取装置。
  12. 【請求項12】被写体を透過した放射線を可視光領域の
    光に変換する蛍光体パネルと、前記蛍光体パネルから放
    出される光像を読み取るCCD素子と、前記蛍光体パネ
    ルから放出される光像を増幅することなく前記CCD素
    子に結像させるレンズからなる光学手段と、を備えた放
    射線画像読取装置において、 前記蛍光体パネルが、発光の平均波長が600nm〜8
    00nmの蛍光体を含んでいることを特徴とする放射線
    画像読取装置。
  13. 【請求項13】被写体を透過した放射線を可視光領域の
    光に変換する蛍光体パネルと、前記蛍光体パネルから放
    出される光像を読み取るCCD素子と、前記蛍光体パネ
    ルから放出される光像を増幅することなく前記CCD素
    子に結像させるレンズからなる光学手段と、を備えた放
    射線画像読取装置において、 前記蛍光体パネルが、3価のEuを不活した蛍光体を含
    んでいることを特徴とする放射線画像読取装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020818A1 (ja) * 2003-08-29 2005-03-10 Atsushi Goshokubo 医療用ディジタルx線撮影装置、x線撮影システム、およびx線蛍光像をディジタル・データとして撮影する方法
JP2005339531A (ja) * 2004-05-18 2005-12-08 Agfa Gevaert Nv デジタル信号における周期的変動の抑制
CN109044277A (zh) * 2018-08-10 2018-12-21 中国科学院自动化研究所 近红外二区荧光断层成像系统

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