JPH08249721A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JPH08249721A JPH08249721A JP7081714A JP8171495A JPH08249721A JP H08249721 A JPH08249721 A JP H08249721A JP 7081714 A JP7081714 A JP 7081714A JP 8171495 A JP8171495 A JP 8171495A JP H08249721 A JPH08249721 A JP H08249721A
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- Japan
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- recording medium
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 CD規格に適合した反射率及び信号変調度を
有し、マークエッジ方式で記録再生しても記録マークの
変形を防止することができる相変化型記録媒体を提供す
ることにある。 【構成】 基板上に、金属層、第1保護層、記録層、第
2保護層、反射層を備える相変化型記録媒体である。記
録相が結晶状態から非晶質状態に変化することによって
記録が行われる。記録層の原子配列が安定状態にあると
きに、記録媒体の反射率が再生光に対して40%以下で
あり、記録層の原子配列が準安定状態にあるときに、記
録媒体の反射率が再生光に対して70%以上である。
有し、マークエッジ方式で記録再生しても記録マークの
変形を防止することができる相変化型記録媒体を提供す
ることにある。 【構成】 基板上に、金属層、第1保護層、記録層、第
2保護層、反射層を備える相変化型記録媒体である。記
録相が結晶状態から非晶質状態に変化することによって
記録が行われる。記録層の原子配列が安定状態にあると
きに、記録媒体の反射率が再生光に対して40%以下で
あり、記録層の原子配列が準安定状態にあるときに、記
録媒体の反射率が再生光に対して70%以上である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、概して、非晶質−結晶
間の相変化により記録が行われる相変化型光記録媒体に
関し、特に、反射率及び信号変調度がCD規格に適合し
た相変化型記録媒体に関する。
間の相変化により記録が行われる相変化型光記録媒体に
関し、特に、反射率及び信号変調度がCD規格に適合し
た相変化型記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、再生専用の光ディスクは音楽用C
D、CD−ROMをはじめとして、CD−I、ビデオC
Dなど、音楽、映像、コンピュータの分野で広く普及し
ている。一般に、光ディスクは、ポリカーボネートなど
のプラスチック基板上に、あらかじめ凹状のピットを形
成した後、アルミニウムなどの金属反射層をコーティン
グして作製され、これにレーザ光を照射してピットの有
無(信号)が反射光量の差として読出される。この技術
は、はじめ音楽用としての規格が定められ、1982
年、最初の製品が発売された。これは、ランダムアクセ
ス性に優れること、媒体のサイズが80〜120mmと
取り扱いやすい大きさであること、媒体及びシステムが
安価であること等の理由から市場に受け入れられ、従来
のアナログレコードに代替するに至った。次いで、この
技術を応用した、データ用のCD−ROM、静止画像や
動画も取り扱うことができるCD−I、カラオケCD、
ビデオCDなどの規格が定められ、この規格に適合する
種々のアプリケーションが登場してきている。また、1
988年にはデータの追記が1度だけできる追記型CD
(CD−R)が発表され、CDの少量出版やCD−RO
M開発時におけるデバッグ用として市場を形成しつつあ
る。
D、CD−ROMをはじめとして、CD−I、ビデオC
Dなど、音楽、映像、コンピュータの分野で広く普及し
ている。一般に、光ディスクは、ポリカーボネートなど
のプラスチック基板上に、あらかじめ凹状のピットを形
成した後、アルミニウムなどの金属反射層をコーティン
グして作製され、これにレーザ光を照射してピットの有
無(信号)が反射光量の差として読出される。この技術
は、はじめ音楽用としての規格が定められ、1982
年、最初の製品が発売された。これは、ランダムアクセ
ス性に優れること、媒体のサイズが80〜120mmと
取り扱いやすい大きさであること、媒体及びシステムが
安価であること等の理由から市場に受け入れられ、従来
のアナログレコードに代替するに至った。次いで、この
技術を応用した、データ用のCD−ROM、静止画像や
動画も取り扱うことができるCD−I、カラオケCD、
ビデオCDなどの規格が定められ、この規格に適合する
種々のアプリケーションが登場してきている。また、1
988年にはデータの追記が1度だけできる追記型CD
(CD−R)が発表され、CDの少量出版やCD−RO
M開発時におけるデバッグ用として市場を形成しつつあ
る。
【0003】書き換え可能な媒体も急速に開発が進めら
れており、遷移金属−希土類金属系等の光磁気記録材料
の光磁気現象を利用したものや、相変化などの可逆的な
原子配列変化を利用したものが知られおり、今日多数が
製品化されている。相変化型記録媒体として、例えば、
特開昭61−258787号に開示されたGe−Sb−
Te−X系記録材料(XはAl、Si、Tiなど)や、
特開昭62−152786号に開示されたGe−Te−
A−B−C系記録材料(AはSb、Snなど、BはTl
など、CはCo、Seなど)が知られている。このよう
な書替え可能な記録媒体についても前記CDやCD−R
OMと互換性のあるプレーヤやドライブ装置を用いて情
報の再生を行えることが望ましい。
れており、遷移金属−希土類金属系等の光磁気記録材料
の光磁気現象を利用したものや、相変化などの可逆的な
原子配列変化を利用したものが知られおり、今日多数が
製品化されている。相変化型記録媒体として、例えば、
特開昭61−258787号に開示されたGe−Sb−
Te−X系記録材料(XはAl、Si、Tiなど)や、
特開昭62−152786号に開示されたGe−Te−
A−B−C系記録材料(AはSb、Snなど、BはTl
など、CはCo、Seなど)が知られている。このよう
な書替え可能な記録媒体についても前記CDやCD−R
OMと互換性のあるプレーヤやドライブ装置を用いて情
報の再生を行えることが望ましい。
【0004】このためCDプレーヤやCD−ROMドラ
イブでの再生が可能で、書き換えが可能な媒体(以下、
書き換え可能CDという)について、相変化型記録媒体
を中心に研究開発が進められている。例えば、特開平4
−228126号には、Sb−Se系記録材料やGe−
Te系記録材料を用いた書換え可能CDに関する技術が
開示されている。
イブでの再生が可能で、書き換えが可能な媒体(以下、
書き換え可能CDという)について、相変化型記録媒体
を中心に研究開発が進められている。例えば、特開平4
−228126号には、Sb−Se系記録材料やGe−
Te系記録材料を用いた書換え可能CDに関する技術が
開示されている。
【0005】第5回相変化記録研究会シンポジウム講演
予稿集5ページから8ページ、および9ページから14
ページには、In−Ag−Te−Sb−V系記録材料を
用いた書換え可能CD及びGe−Sb−Te系記録材料
を用いた書換え可能なCDに関する技術が開示されてい
る。
予稿集5ページから8ページ、および9ページから14
ページには、In−Ag−Te−Sb−V系記録材料を
用いた書換え可能CD及びGe−Sb−Te系記録材料
を用いた書換え可能なCDに関する技術が開示されてい
る。
【0006】また、OPTICAL DATA STORAGE 94 テクニカ
ルダイジェスト MA4-1には、Ge−Sb−Te−Se系
記録材料を用いた書換え可能なCDに関する技術が開示
されている。
ルダイジェスト MA4-1には、Ge−Sb−Te−Se系
記録材料を用いた書換え可能なCDに関する技術が開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CDプレー
ヤやCD−ROMドライブで情報の再生を行うために
は、その光記録媒体の反射率、信号変調度などの特性が
CD規格(レッドブック)を満たす必要がある。すなわ
ち、波長770〜830nmの光に対して、反射率が7
0%以上、EFM(Eight-Fourteen Modulation ;8−
14変調)信号のうち最長マークである11T信号をマ
ーク間隔11Tで記録したときの信号変調度が60%以
上、最短のマークである3T信号をマーク間隔3Tで記
録したときの信号変調度が30〜70%などの条件を満
足しなければならない。
ヤやCD−ROMドライブで情報の再生を行うために
は、その光記録媒体の反射率、信号変調度などの特性が
CD規格(レッドブック)を満たす必要がある。すなわ
ち、波長770〜830nmの光に対して、反射率が7
0%以上、EFM(Eight-Fourteen Modulation ;8−
14変調)信号のうち最長マークである11T信号をマ
ーク間隔11Tで記録したときの信号変調度が60%以
上、最短のマークである3T信号をマーク間隔3Tで記
録したときの信号変調度が30〜70%などの条件を満
足しなければならない。
【0008】しかしながら、上述の製品化されている相
変化型や光磁気型の光記録媒体は、反射率が低いのでC
D規格を満足せず、CD関連のシステムと互換性がなか
った。それゆえ、相変化型や光磁気型の光記録媒体は、
CDプレーヤやCD−ROMドライブで情報の再生を行
うことができず、逆に、相変化媒体用ドライブや光磁気
媒体用ドライブで音楽用CD媒体やCD−ROM媒体を
再生することもできないという欠点があった。従って、
相変化型や光磁気型の記録媒体の再生システムとして、
CD関連のシステムとはまったく異なるシステムを構築
せざるを得なかった。
変化型や光磁気型の光記録媒体は、反射率が低いのでC
D規格を満足せず、CD関連のシステムと互換性がなか
った。それゆえ、相変化型や光磁気型の光記録媒体は、
CDプレーヤやCD−ROMドライブで情報の再生を行
うことができず、逆に、相変化媒体用ドライブや光磁気
媒体用ドライブで音楽用CD媒体やCD−ROM媒体を
再生することもできないという欠点があった。従って、
相変化型や光磁気型の記録媒体の再生システムとして、
CD関連のシステムとはまったく異なるシステムを構築
せざるを得なかった。
【0009】一方、書き換え可能CDとして、オーバラ
イト可能な相変化型光記録媒体を用いてCDプレーヤや
CD−ROMドライブでの再生の可能性は示されている
ものの、CD規格を満足するための70%以上の高い反
射率と60%以上の大きな信号変調度を同時に満足する
ものは知られていない。これらの相変化型光記録媒体
は、初期状態及び消去状態を反射率の高い結晶状態に対
応させ、記録状態を反射率の低い非晶質状態に対応させ
ているため、初期状態に第1回目の記録を行う場合、膜
面で50mW以上の大きなレーザパワーが必要とされて
いた。また、古い情報の上に新しい情報をマークエッジ
方式で直接重ね書きする場合、古い記録マークが残って
いる非晶質部分と記録されていない結晶部分に記録用パ
ワーのレーザ光が照射されると、非晶質部分の熱伝導率
は低く且つ吸熱効果が高いために、前者の部分に後者の
部分よりも多くの熱が吸収されて蓄積し易くなる。この
結果、新しい記録マークに歪みが生じてジッターが増大
するという問題点も有していた。
イト可能な相変化型光記録媒体を用いてCDプレーヤや
CD−ROMドライブでの再生の可能性は示されている
ものの、CD規格を満足するための70%以上の高い反
射率と60%以上の大きな信号変調度を同時に満足する
ものは知られていない。これらの相変化型光記録媒体
は、初期状態及び消去状態を反射率の高い結晶状態に対
応させ、記録状態を反射率の低い非晶質状態に対応させ
ているため、初期状態に第1回目の記録を行う場合、膜
面で50mW以上の大きなレーザパワーが必要とされて
いた。また、古い情報の上に新しい情報をマークエッジ
方式で直接重ね書きする場合、古い記録マークが残って
いる非晶質部分と記録されていない結晶部分に記録用パ
ワーのレーザ光が照射されると、非晶質部分の熱伝導率
は低く且つ吸熱効果が高いために、前者の部分に後者の
部分よりも多くの熱が吸収されて蓄積し易くなる。この
結果、新しい記録マークに歪みが生じてジッターが増大
するという問題点も有していた。
【0010】特開平5−047036号は、記録層にG
e−Sb−Te系を用い、記録層の上下に透明干渉層を
用い、各層の膜厚と屈折率を調整することより記録状態
である非晶質化膜の反射率を未記録状態である結晶化膜
の反射率より高くした追記型光記録媒体を開示してい
る。しかしながら、実際に記録層からどの程度の反射率
が得られたかは開示されていない。
e−Sb−Te系を用い、記録層の上下に透明干渉層を
用い、各層の膜厚と屈折率を調整することより記録状態
である非晶質化膜の反射率を未記録状態である結晶化膜
の反射率より高くした追記型光記録媒体を開示してい
る。しかしながら、実際に記録層からどの程度の反射率
が得られたかは開示されていない。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、CD規格に適合した反射率及び信号変調度を有す
る相変化型光記録媒体を提供することにある。
消し、CD規格に適合した反射率及び信号変調度を有す
る相変化型光記録媒体を提供することにある。
【0012】また、本発明の目的は、マークエッジ方式
で記録再生しても記録マークの変形を防止することがで
きる相変化型記録媒体を提供することにある。
で記録再生しても記録マークの変形を防止することがで
きる相変化型記録媒体を提供することにある。
【0013】さらに本発明の目的は、低いレーザパワー
で記録が可能な相変化型記録媒体を提供することにあ
る。
で記録が可能な相変化型記録媒体を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の一態様によれば、基板上に、金属層、第1
保護層、記録層、第2保護層、反射層を備え且つ記録層
の原子配列が安定状態から準安定状態に変化することに
よって記録が行われ、準安定状態から安定状態に変化す
ることによって初期化及び消去が行われる光記録媒体に
おいて、記録層の原子配列が安定状態にあるときに、記
録媒体の反射率が再生光に対して40%以下であり、記
録層の原子配列が準安定状態にあるときに、記録媒体の
反射率が再生光に対して70%以上であることを特徴と
する光記録媒体が提供される。
め、本発明の一態様によれば、基板上に、金属層、第1
保護層、記録層、第2保護層、反射層を備え且つ記録層
の原子配列が安定状態から準安定状態に変化することに
よって記録が行われ、準安定状態から安定状態に変化す
ることによって初期化及び消去が行われる光記録媒体に
おいて、記録層の原子配列が安定状態にあるときに、記
録媒体の反射率が再生光に対して40%以下であり、記
録層の原子配列が準安定状態にあるときに、記録媒体の
反射率が再生光に対して70%以上であることを特徴と
する光記録媒体が提供される。
【0015】上記光記録媒体において、第1保護層の屈
折率n1 及び膜厚d1 、第2保護層の屈折率n2 及び膜
厚d2 、安定状態にある記録層の屈折率nc 及び消衰係
数kc 、準安定状態にある記録層の屈折率na 及び消衰
係数ka 、記録層の膜厚dr並びに記録・再生光の波長
λに対して、
折率n1 及び膜厚d1 、第2保護層の屈折率n2 及び膜
厚d2 、安定状態にある記録層の屈折率nc 及び消衰係
数kc 、準安定状態にある記録層の屈折率na 及び消衰
係数ka 、記録層の膜厚dr並びに記録・再生光の波長
λに対して、
【数2】 なる関係を同時に満たすのが好ましい。
【0016】本発明の別の態様に従えば、基板上に第1
保護層、記録層、第2保護層及び反射層を備え、第1保
護層が屈折率の異なる少なくとも2以上の層からなり、
記録層の原子配列が安定状態から準安定状態に変化する
ことによって記録が行われ、準安定状態から安定状態に
変化することによって初期化及び消去が行われる光記録
媒体において、記録層の原子配列が安定状態にあるとき
に、記録媒体の反射率が再生光に対して40%以下であ
り、記録層の原子配列が準安定状態にあるときに、記録
媒体の反射率が再生光に対して70%以上であることを
特徴とする光記録媒体が提供される。
保護層、記録層、第2保護層及び反射層を備え、第1保
護層が屈折率の異なる少なくとも2以上の層からなり、
記録層の原子配列が安定状態から準安定状態に変化する
ことによって記録が行われ、準安定状態から安定状態に
変化することによって初期化及び消去が行われる光記録
媒体において、記録層の原子配列が安定状態にあるとき
に、記録媒体の反射率が再生光に対して40%以下であ
り、記録層の原子配列が準安定状態にあるときに、記録
媒体の反射率が再生光に対して70%以上であることを
特徴とする光記録媒体が提供される。
【0017】本発明において、記録層の原子配列の安定
状態及び準安定状態とは、代表的には、記録層の原子配
列がそれぞれ結晶状態及び非晶質状態にあることを意味
する。しかしながら、これに限定されず、膜の形状変化
をほとんど伴わない種々の原子配列変化によって光学的
性質を変化する2つの異なる状態でもよい。例えば、結
晶粒径や結晶形が異なる状態(α、β、π、γ型等の異
なる結晶状態)でもよい。非晶質状態と結晶状態の変化
においては、非晶質は完全な非晶質でなく、結晶部分が
混在していてもよい。また、記録層と保護層、中間層の
うちの少なくとも一者との間で、これらの層を構成する
原子のうちの一部が移動(拡散、化学反応などによる)
することにより、あるいは移動と相変化の両方により状
態変化が生じて一方が安定状態に、他方が準安定状態に
なり得る場合も該当する。
状態及び準安定状態とは、代表的には、記録層の原子配
列がそれぞれ結晶状態及び非晶質状態にあることを意味
する。しかしながら、これに限定されず、膜の形状変化
をほとんど伴わない種々の原子配列変化によって光学的
性質を変化する2つの異なる状態でもよい。例えば、結
晶粒径や結晶形が異なる状態(α、β、π、γ型等の異
なる結晶状態)でもよい。非晶質状態と結晶状態の変化
においては、非晶質は完全な非晶質でなく、結晶部分が
混在していてもよい。また、記録層と保護層、中間層の
うちの少なくとも一者との間で、これらの層を構成する
原子のうちの一部が移動(拡散、化学反応などによる)
することにより、あるいは移動と相変化の両方により状
態変化が生じて一方が安定状態に、他方が準安定状態に
なり得る場合も該当する。
【0018】本発明の光記録媒体を構成する記録層とし
ては、その膜厚方向の平均組成が一般式: [(Ge1-x Tex )1-z (Sb1-y Sey )z ]1-m
MAm (ただし、x、y、z及びmは原子含有率を表わし、そ
れぞれ0.30≦x≦0.70、0.35≦y≦1、
0.01≦z≦0.4、0≦m≦0.2の範囲の値であ
り、MAはGe、Te、Sb、Se以外の元素)で表さ
れることが好ましい。 上記X,Y,Z,及びmの一層
好ましい範囲は以下の通りである。 (a)0.30≦x≦0.70、0.35≦y≦1.
0、0.01≦z≦0.25、0≦m≦0.2の範囲、
または(b)0.30≦x≦0.70、y=1.0、
0.01≦z≦0.30、0≦m≦0.2の範囲。 ここで、膜の非晶質状態の安定性という点では(a)の
方が好ましく、再生信号の変調度を大きく取りやすいと
いう点では(b)の方が好ましい。
ては、その膜厚方向の平均組成が一般式: [(Ge1-x Tex )1-z (Sb1-y Sey )z ]1-m
MAm (ただし、x、y、z及びmは原子含有率を表わし、そ
れぞれ0.30≦x≦0.70、0.35≦y≦1、
0.01≦z≦0.4、0≦m≦0.2の範囲の値であ
り、MAはGe、Te、Sb、Se以外の元素)で表さ
れることが好ましい。 上記X,Y,Z,及びmの一層
好ましい範囲は以下の通りである。 (a)0.30≦x≦0.70、0.35≦y≦1.
0、0.01≦z≦0.25、0≦m≦0.2の範囲、
または(b)0.30≦x≦0.70、y=1.0、
0.01≦z≦0.30、0≦m≦0.2の範囲。 ここで、膜の非晶質状態の安定性という点では(a)の
方が好ましく、再生信号の変調度を大きく取りやすいと
いう点では(b)の方が好ましい。
【0019】上記記録層において各元素は以下のような
役割を果たす。Ge、Te、Sb及びSeは、上記の適
当な比率で共存することによって非晶質状態を安定に保
持し、且つ記録・消去時の結晶化を高速で行うことを可
能にする。MAで表される元素のうちAu、Ag、C
u、Pd、Ta、W、Ir、Sc、Y、Ti、Zr、
V、Nb、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh
及びNiなどの融点の高い金属元素は、半導体レーザ光
などの長波長光の吸収を容易にして記録感度を高める効
果を持ち、また、記録・消去時にも溶融しにくいので結
晶化の際に結晶核になりやすく、高速結晶化を促進す
る。MAで表される元素のうち、Tl、ハロゲン元素、
アルカリ金属などの元素は、結晶化速度を向上させ且つ
非晶質状態の安定性を向上させる効果を持つ。Tlなど
の元素とCoなどの高融点金属とが共存すれば、高速結
晶化が可能で、且つ非晶質状態の安定性が高く、記録感
度も高くなる。Tlなどの元素とCoなどの高融点金属
のいずれか一方を添加する場合、Tlなどの元素を添加
した方が、膜形成の容易さの点で好ましいが、耐酸化性
は低下する。MAで表される元素のうち、N、O、Hお
よびArなどの不活性ガスは、熱伝導率を適当な値に設
定して記録感度を高める効果を持ち、また、非晶質状態
の安定性を向上させる効果がある。これらは結晶粒系を
小さくしてノイズレベルを低く抑える効果も持つ。ま
た、MAで表わされる元素のうち、希土類元素などは、
1〜5%添加すると再生信号強度を大きくするととも
に、結晶化温度を高めることができる。MAで表わされ
る元素のうち、少なくとも2種類以上が記録層中に含ま
れる場合、これらは化合物の形で含まれていてもよい。
たとえば、SiO2 、Al2 O3 などの酸化物、ZnS
などの硫化物、MgF2 などの弗化物、Si3 N4 、A
lNなどの窒化物、SiCなどの炭化物などが挙げられ
る。これらの化合物は、記録層の光学定数を適当な値に
調整して反射率を高くし且つ信号変調度を大きくする効
果を持つ。また、熱伝導率を適当な値に調整して記録感
度を高める効果もある。MAで表わされる元素を記録層
中に添加した場合、これらがGe、Te、Sb及びSe
のうちの少なくとも1つの元素と化合物を作ってもよ
い。例えば、ZnTe、Ag2 Te、SnTe、Cr4
Te5 などは、融点が高く記録・消去時にも溶融しにく
いので、結晶化の際に結晶核になりやすく、高速結晶化
を可能にする。また、記録層の流動などによる物理的な
変形を防ぐ効果も持ち、多数回の書き換えを可能にす
る。
役割を果たす。Ge、Te、Sb及びSeは、上記の適
当な比率で共存することによって非晶質状態を安定に保
持し、且つ記録・消去時の結晶化を高速で行うことを可
能にする。MAで表される元素のうちAu、Ag、C
u、Pd、Ta、W、Ir、Sc、Y、Ti、Zr、
V、Nb、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh
及びNiなどの融点の高い金属元素は、半導体レーザ光
などの長波長光の吸収を容易にして記録感度を高める効
果を持ち、また、記録・消去時にも溶融しにくいので結
晶化の際に結晶核になりやすく、高速結晶化を促進す
る。MAで表される元素のうち、Tl、ハロゲン元素、
アルカリ金属などの元素は、結晶化速度を向上させ且つ
非晶質状態の安定性を向上させる効果を持つ。Tlなど
の元素とCoなどの高融点金属とが共存すれば、高速結
晶化が可能で、且つ非晶質状態の安定性が高く、記録感
度も高くなる。Tlなどの元素とCoなどの高融点金属
のいずれか一方を添加する場合、Tlなどの元素を添加
した方が、膜形成の容易さの点で好ましいが、耐酸化性
は低下する。MAで表される元素のうち、N、O、Hお
よびArなどの不活性ガスは、熱伝導率を適当な値に設
定して記録感度を高める効果を持ち、また、非晶質状態
の安定性を向上させる効果がある。これらは結晶粒系を
小さくしてノイズレベルを低く抑える効果も持つ。ま
た、MAで表わされる元素のうち、希土類元素などは、
1〜5%添加すると再生信号強度を大きくするととも
に、結晶化温度を高めることができる。MAで表わされ
る元素のうち、少なくとも2種類以上が記録層中に含ま
れる場合、これらは化合物の形で含まれていてもよい。
たとえば、SiO2 、Al2 O3 などの酸化物、ZnS
などの硫化物、MgF2 などの弗化物、Si3 N4 、A
lNなどの窒化物、SiCなどの炭化物などが挙げられ
る。これらの化合物は、記録層の光学定数を適当な値に
調整して反射率を高くし且つ信号変調度を大きくする効
果を持つ。また、熱伝導率を適当な値に調整して記録感
度を高める効果もある。MAで表わされる元素を記録層
中に添加した場合、これらがGe、Te、Sb及びSe
のうちの少なくとも1つの元素と化合物を作ってもよ
い。例えば、ZnTe、Ag2 Te、SnTe、Cr4
Te5 などは、融点が高く記録・消去時にも溶融しにく
いので、結晶化の際に結晶核になりやすく、高速結晶化
を可能にする。また、記録層の流動などによる物理的な
変形を防ぐ効果も持ち、多数回の書き換えを可能にす
る。
【0020】上記記録層は膜厚方向の平均組成が上記の
範囲内に有れば膜厚方向に組成が変化していてもよい。
各元素の含有量の膜厚方向の変化は通常は小さいが、任
意のパターンの変化が存在しても差し支えない。ただ
し、組成の変化は連続的であるのが好ましい。Sb、S
e及びSについては、記録層のいずれか一方の界面付近
あるいは他の層との界面において、記録層の内側よりも
高い含有量であることが耐酸化性の面から好ましい。
範囲内に有れば膜厚方向に組成が変化していてもよい。
各元素の含有量の膜厚方向の変化は通常は小さいが、任
意のパターンの変化が存在しても差し支えない。ただ
し、組成の変化は連続的であるのが好ましい。Sb、S
e及びSについては、記録層のいずれか一方の界面付近
あるいは他の層との界面において、記録層の内側よりも
高い含有量であることが耐酸化性の面から好ましい。
【0021】上記記録層中に極めて小さい針状磁性体を
均一に分散または析出させると、これらを核として結晶
が促進される効果がある。また、外部磁場中で記録を行
うと、記録層が溶融したときに針状磁性体が外部磁場の
方向にそろうので、外部磁場ゼロで記録した、この磁性
体がランダムな方向を向いている場合に比べ、異なる構
造の結晶状態あるいは非晶質状態を造ることができる。
これにより、レーザ光変調と磁界変調を組み合わせて4
つの異なる状態を発生させることができる。
均一に分散または析出させると、これらを核として結晶
が促進される効果がある。また、外部磁場中で記録を行
うと、記録層が溶融したときに針状磁性体が外部磁場の
方向にそろうので、外部磁場ゼロで記録した、この磁性
体がランダムな方向を向いている場合に比べ、異なる構
造の結晶状態あるいは非晶質状態を造ることができる。
これにより、レーザ光変調と磁界変調を組み合わせて4
つの異なる状態を発生させることができる。
【0022】上記記録層を形成する際に、記録層を2層
に分割するように、記録層中に中間層を設けることもで
きる。この中間層により、記録層の冷却時間の制御、結
晶化過程の制御等を行うことができる。また、中間層に
よって分けられた2層の記録層のうち、片方のみに情報
を記録したり、両方に記録したりすることで、1つの記
録ビットに複数の情報を持たせることも可能である。中
間層として、前記の界面層と同様の材料を用いることが
できるが、その膜厚は10nm以下であることが好まし
い。また、中間層は、必ずしも均一に形成される必要は
なく、アイランド状に形成されていてもよい。
に分割するように、記録層中に中間層を設けることもで
きる。この中間層により、記録層の冷却時間の制御、結
晶化過程の制御等を行うことができる。また、中間層に
よって分けられた2層の記録層のうち、片方のみに情報
を記録したり、両方に記録したりすることで、1つの記
録ビットに複数の情報を持たせることも可能である。中
間層として、前記の界面層と同様の材料を用いることが
できるが、その膜厚は10nm以下であることが好まし
い。また、中間層は、必ずしも均一に形成される必要は
なく、アイランド状に形成されていてもよい。
【0023】本発明の光情報記録媒体に用いる保護層
は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ4フッ化エチレン(テフロン)などのフッ素樹
脂などの有機物より形成されていてもよく、酸化物、弗
化物、窒化物、硫化物、セレン化物、炭化物、ホウ化
物、ホウ素、炭素、あるいは金属などを主成分とする無
機物より形成されていてもよい。また、これらの複合材
料でもよい。耐熱性の面で有機物よりも無機物が好まし
い。無機物よりなる保護層の場合は、そのままの形で電
子ビーム蒸着、スパッタリング等で形成してもよいが、
反応性スパッタリングや、金属、半金属、半導体の少な
くとも一元素よりなる膜を形成したのち、酸素、硫黄、
窒素のうちの少なくとも一者と反応させるようにすると
製造が容易である。無機物保護層の例としては、Ce、
La、Si、In、Al、Ge、Pb、Sn、Bi、T
e、Ta、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr及び
Wよりなる群より選ばれた少なくとも一元素の酸化物、
Cd、Zn、Ga、In、Sb、Ge、Sn、Pb、B
iよりなる群より選ばれた少なくとも一元素の硫化物ま
たはセレン化物、Mg、Ce、Caなどの弗化物、S
i、Al、Ta、Bなどの窒化物、B、Siなどの炭化
物、Tiなどのホウ化物、ホウ素、炭素よりなるもので
あって、たとえば主成分がCeO2 、La2O3 、Si
O、SiO2 、In2 O3 、Al2 O3 、GeO、Ge
O2 、PbO、SnO、SnO2 、Bi2 O3 、TeO
2 、Ta2 O5 、Sc2 O3 、Y2 O3 、TiO2 、Z
rO2 、V2 O5 、Nb2 O5 、Cr2 O3 、WO2 、
WO3、CdS、ZnS、CdSe、ZnSe、In2
S3 、In2 Se3 、Sb2 S3 、Sb2 Se3 、Ga
2 S3 、Ga2 Se3 、GeS、GeSe、GeS
e2、SnS、SnS2 、SnSe、SnSe2 、Pb
S、PbSe、Bi2 Se3、Bi2 S3 、MgF2 、
CeF3 、CaF2 、TaN、Si3 N4 、AlN、B
N、Si、TiB2 、B4 C、SiC、B、C及びそれ
らに類似した組成を有するもの並びにこれらの混合物で
ある。これらのうち、硫化物ではZnSまたはそれに類
似した組成の化合物が、屈折率が適当な大きさであり且
つ膜が安定である点で好ましい。窒化物として、表面反
射率があまり高くなく、膜が安定で且つ強固である点
で、TaN、Si3 N4 、AlNまたはAlSiN2 及
びそれらに類似する組成の化合物が好ましい。酸化物と
して好ましいのはY2 O3 、Sc2O3 、CeO2 、T
iO2 、ZrO2 、SiO、Ta2 O5 、In2 O3 、
Al2 O3 、SnO2 またはSiO2 に類似した組成の
酸化珪素である。水素を含むSiの非晶質も好適であ
る。SiAlONまたはそれに類似する組成の化合物も
好ましい。第1保護層と第2保護層は、膜形成操作が容
易になるという理由から同じ材料で形成するのが好まし
いが、異なる材料を用いてもよい。それぞれに用いる材
料の熱伝導率や熱膨張率を適当に選べば、記録感度を向
上させ、また記録層の物理的変形を防ぐことが可能とな
る。
は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ4フッ化エチレン(テフロン)などのフッ素樹
脂などの有機物より形成されていてもよく、酸化物、弗
化物、窒化物、硫化物、セレン化物、炭化物、ホウ化
物、ホウ素、炭素、あるいは金属などを主成分とする無
機物より形成されていてもよい。また、これらの複合材
料でもよい。耐熱性の面で有機物よりも無機物が好まし
い。無機物よりなる保護層の場合は、そのままの形で電
子ビーム蒸着、スパッタリング等で形成してもよいが、
反応性スパッタリングや、金属、半金属、半導体の少な
くとも一元素よりなる膜を形成したのち、酸素、硫黄、
窒素のうちの少なくとも一者と反応させるようにすると
製造が容易である。無機物保護層の例としては、Ce、
La、Si、In、Al、Ge、Pb、Sn、Bi、T
e、Ta、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr及び
Wよりなる群より選ばれた少なくとも一元素の酸化物、
Cd、Zn、Ga、In、Sb、Ge、Sn、Pb、B
iよりなる群より選ばれた少なくとも一元素の硫化物ま
たはセレン化物、Mg、Ce、Caなどの弗化物、S
i、Al、Ta、Bなどの窒化物、B、Siなどの炭化
物、Tiなどのホウ化物、ホウ素、炭素よりなるもので
あって、たとえば主成分がCeO2 、La2O3 、Si
O、SiO2 、In2 O3 、Al2 O3 、GeO、Ge
O2 、PbO、SnO、SnO2 、Bi2 O3 、TeO
2 、Ta2 O5 、Sc2 O3 、Y2 O3 、TiO2 、Z
rO2 、V2 O5 、Nb2 O5 、Cr2 O3 、WO2 、
WO3、CdS、ZnS、CdSe、ZnSe、In2
S3 、In2 Se3 、Sb2 S3 、Sb2 Se3 、Ga
2 S3 、Ga2 Se3 、GeS、GeSe、GeS
e2、SnS、SnS2 、SnSe、SnSe2 、Pb
S、PbSe、Bi2 Se3、Bi2 S3 、MgF2 、
CeF3 、CaF2 、TaN、Si3 N4 、AlN、B
N、Si、TiB2 、B4 C、SiC、B、C及びそれ
らに類似した組成を有するもの並びにこれらの混合物で
ある。これらのうち、硫化物ではZnSまたはそれに類
似した組成の化合物が、屈折率が適当な大きさであり且
つ膜が安定である点で好ましい。窒化物として、表面反
射率があまり高くなく、膜が安定で且つ強固である点
で、TaN、Si3 N4 、AlNまたはAlSiN2 及
びそれらに類似する組成の化合物が好ましい。酸化物と
して好ましいのはY2 O3 、Sc2O3 、CeO2 、T
iO2 、ZrO2 、SiO、Ta2 O5 、In2 O3 、
Al2 O3 、SnO2 またはSiO2 に類似した組成の
酸化珪素である。水素を含むSiの非晶質も好適であ
る。SiAlONまたはそれに類似する組成の化合物も
好ましい。第1保護層と第2保護層は、膜形成操作が容
易になるという理由から同じ材料で形成するのが好まし
いが、異なる材料を用いてもよい。それぞれに用いる材
料の熱伝導率や熱膨張率を適当に選べば、記録感度を向
上させ、また記録層の物理的変形を防ぐことが可能とな
る。
【0024】記録層と保護層との間に、記録層に接して
界面層を設けることもできる。これは記録層の片方のみ
に設けてもよいし、記録層の両面に設けてもよい。この
界面層は、記録層との濡れ性を改善することによって記
録層の流動を防ぎ、書替え回数を向上することが可能に
なる。また、この界面層により、記録層の結晶化過程を
制御することも可能である。界面層を構成する材料とし
ては、Au、Ag、Cu、Pd、Ta、W、Ir、S
c、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Mn、F
e、Ru、Co、Rh、Ni、Pt、Si、Ge等の融
点の高い金属元素や半導体元素及びこれらの合金材料を
用いることができる。また、Ce、La、Si、In、
Al、Ge、Pb、Sn、Bi、Te、Ta、Sc、
Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr及びWなる群より選ば
れた少なくとも一元素の酸化物、Cd、Zn、Ga、I
n、Sb、Ge、Sn、Pb、Bi、よりなる群より選
ばれた少なくとも一元素の硫化物またはセレン化物、M
g、Ce、Ca等のフッ化物、Si、Al、Ta、B等
の窒化物、B、Si等の炭化物、Tiなどのホウ化物、
ホウ素、炭素のうち保護膜として用いる材料と異なるも
のを用いることができる。金属あるいは半導体材料な
ど、記録再生用光に対して吸収を持つ材料を用いる場合
には、その膜厚が10nm以下であるのが好ましい。こ
の界面層は、必ずしも均一に形成される必要はなく、ア
イランド状に形成されていてもよい。
界面層を設けることもできる。これは記録層の片方のみ
に設けてもよいし、記録層の両面に設けてもよい。この
界面層は、記録層との濡れ性を改善することによって記
録層の流動を防ぎ、書替え回数を向上することが可能に
なる。また、この界面層により、記録層の結晶化過程を
制御することも可能である。界面層を構成する材料とし
ては、Au、Ag、Cu、Pd、Ta、W、Ir、S
c、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Mn、F
e、Ru、Co、Rh、Ni、Pt、Si、Ge等の融
点の高い金属元素や半導体元素及びこれらの合金材料を
用いることができる。また、Ce、La、Si、In、
Al、Ge、Pb、Sn、Bi、Te、Ta、Sc、
Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr及びWなる群より選ば
れた少なくとも一元素の酸化物、Cd、Zn、Ga、I
n、Sb、Ge、Sn、Pb、Bi、よりなる群より選
ばれた少なくとも一元素の硫化物またはセレン化物、M
g、Ce、Ca等のフッ化物、Si、Al、Ta、B等
の窒化物、B、Si等の炭化物、Tiなどのホウ化物、
ホウ素、炭素のうち保護膜として用いる材料と異なるも
のを用いることができる。金属あるいは半導体材料な
ど、記録再生用光に対して吸収を持つ材料を用いる場合
には、その膜厚が10nm以下であるのが好ましい。こ
の界面層は、必ずしも均一に形成される必要はなく、ア
イランド状に形成されていてもよい。
【0025】本発明の光情報記録媒体に用いる反射層
は、Au、Ag、Cu、Alあるいはこれらの元素のう
ち少なくとも1つを主成分とするものが、反射率が高い
という点で好ましい。これらの元素を単独で用いる場
合、反射率はきわめて高くなるが、熱伝導率が大きいた
め記録感度が低下する。これらの元素を主成分とし、他
の元素を少量添加したものは、反射率も高く且つ熱伝導
率もこれらの元素を単独で用いた場合に比べて小さくな
るので記録感度がよい。例えば、上記元素としてAuを
選んだ場合、添加元素として、Ti、Cr、Co、Ni
などが好ましい。添加元素の含有量は10原子%以下が
好ましい。上記元素の合金も用いることができる。たと
えば、Au−Ag系合金、Au−Cu系合金は、反射率
と記録感度の点で上記Au合金と同等以上の特性を示
す。この場合、それぞれの含有量は25〜75%が好ま
しい。また、上記した以外にもSb、Bi、In、T
e、Se、Si、Ge、Pb、Ga、As、Zn、C
d、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、ランタノイド
元素、アクチノイド元素のうちの少なくとも1つを主成
分とする反射層を用いてもよく、またこれらは添加元素
として用いてもよい。
は、Au、Ag、Cu、Alあるいはこれらの元素のう
ち少なくとも1つを主成分とするものが、反射率が高い
という点で好ましい。これらの元素を単独で用いる場
合、反射率はきわめて高くなるが、熱伝導率が大きいた
め記録感度が低下する。これらの元素を主成分とし、他
の元素を少量添加したものは、反射率も高く且つ熱伝導
率もこれらの元素を単独で用いた場合に比べて小さくな
るので記録感度がよい。例えば、上記元素としてAuを
選んだ場合、添加元素として、Ti、Cr、Co、Ni
などが好ましい。添加元素の含有量は10原子%以下が
好ましい。上記元素の合金も用いることができる。たと
えば、Au−Ag系合金、Au−Cu系合金は、反射率
と記録感度の点で上記Au合金と同等以上の特性を示
す。この場合、それぞれの含有量は25〜75%が好ま
しい。また、上記した以外にもSb、Bi、In、T
e、Se、Si、Ge、Pb、Ga、As、Zn、C
d、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、ランタノイド
元素、アクチノイド元素のうちの少なくとも1つを主成
分とする反射層を用いてもよく、またこれらは添加元素
として用いてもよい。
【0026】本発明の光情報記録媒体において、基板と
第1保護層の間に金属層を用いる場合、この金属層は上
記の反射層と同様の材料を用いることができる。この場
合、金属層と上記反射層は、全く同じ材料から形成され
ていてもよいし、異なる材料から形成されていてもよ
い。
第1保護層の間に金属層を用いる場合、この金属層は上
記の反射層と同様の材料を用いることができる。この場
合、金属層と上記反射層は、全く同じ材料から形成され
ていてもよいし、異なる材料から形成されていてもよ
い。
【0027】本発明の光記録媒体においては、反射層の
記録層の側と反対側にさらに保護層を形成するのが好ま
しい。これは、例えば、ポリスチレン、ポリ4フッ化エ
チレン(テフロン)、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、エポキシ樹脂、ホットメルト接着剤として知ら
れているエチレン−酢酸ビニル共重合体等、及び粘着剤
や紫外線硬化樹脂などの有機物が用いられる。この有機
物層は基板であってもよい。もちろん、酸化物、弗化
物、窒化物、硫化物、セレン化物、炭化物、ホウ化物、
ホウ素、炭素、あるいは金属などを主成分とする無機物
も用いることができる。また、有機物と無機物からなる
2層以上の構成であってもよい。上記のような保護膜の
形成によって記録書き換え時の記録層の変形によるノイ
ズ増加を防止することができる。
記録層の側と反対側にさらに保護層を形成するのが好ま
しい。これは、例えば、ポリスチレン、ポリ4フッ化エ
チレン(テフロン)、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、エポキシ樹脂、ホットメルト接着剤として知ら
れているエチレン−酢酸ビニル共重合体等、及び粘着剤
や紫外線硬化樹脂などの有機物が用いられる。この有機
物層は基板であってもよい。もちろん、酸化物、弗化
物、窒化物、硫化物、セレン化物、炭化物、ホウ化物、
ホウ素、炭素、あるいは金属などを主成分とする無機物
も用いることができる。また、有機物と無機物からなる
2層以上の構成であってもよい。上記のような保護膜の
形成によって記録書き換え時の記録層の変形によるノイ
ズ増加を防止することができる。
【0028】本発明の記録媒体の上記の各層は、種々の
方法により形成し得、例えば、真空蒸着、ガス中蒸着、
スパッタリング、イオンビーム蒸着、イオンプレーティ
ング、電子ビーム蒸着、射出成形、キャスティング、回
転塗布、プラズマ重合などから適宜選択することができ
る。金属層、第1および第2保護層、記録層、反射層お
よび反射層に隣接した無機保護層は、再現性が良く、量
産性に優れるという理由からスパッタリングにより形成
するのが最も好ましい。
方法により形成し得、例えば、真空蒸着、ガス中蒸着、
スパッタリング、イオンビーム蒸着、イオンプレーティ
ング、電子ビーム蒸着、射出成形、キャスティング、回
転塗布、プラズマ重合などから適宜選択することができ
る。金属層、第1および第2保護層、記録層、反射層お
よび反射層に隣接した無機保護層は、再現性が良く、量
産性に優れるという理由からスパッタリングにより形成
するのが最も好ましい。
【0029】本発明の光情報記録媒体においては、記録
層の全面をあらかじめ結晶化させることによって初期化
する必要がある。基板に有機物を用いている場合には記
録媒体全体を高温にすることができないので、他の方法
で記録層を結晶化させる。その場合、一定時間の通電、
スポット径2μm以下まで集光したレーザ光の照射、キ
セノンランプ、水銀ランプなどの紫外線照射と加熱、フ
ラッシュランプよりの光の照射、高出力ガスレーザや高
出力半導体レーザからの大きな光スポットによる光の照
射、あるいは加熱とレーザ光照射との組み合わせなどを
行うのが好ましい。高出力ガスレーザや高出力半導体レ
ーザからの光の照射の場合、光スポット径(半値幅)5
μm以上5mm以下とすると効率がよい。また、この場
合、光スポットの長手方向をトラックと直角にすると初
期結晶化に要する時間を短縮できる。結晶化は記録トラ
ック上のみで起こらせ、トラック間は非晶質のままとし
てもよい。一方、たとえばGe、Te、Sb及びSeを
主成分とする薄膜を、複数の蒸発源からの回転蒸着によ
って形成した場合、蒸着直後にはGe、Te、Sb及び
Seがほとんど結合していない場合が多い。また、スパ
ッタリングによって形成した場合も原子配列が極めて乱
れた状態になる。このような場合は、まず、高いパワー
密度のレーザ光を記録トラック上に照射して、場合によ
っては膜を融解させるのがよい。さらに記録トラック上
に低いパワー密度のレーザ光を照射し、結晶化させるの
とトラック一周にわたっての反射率が均一になりやす
い。こうして初期化された記録媒体にデータを記録する
には、光照射により記録層を、例えば、結晶状態から非
晶質状態への原子配列変化を起こさせることによって実
行する。この際、記録層に大きな物理的な変形を生じさ
せることのない照射時間及び光パワーで行われる。
層の全面をあらかじめ結晶化させることによって初期化
する必要がある。基板に有機物を用いている場合には記
録媒体全体を高温にすることができないので、他の方法
で記録層を結晶化させる。その場合、一定時間の通電、
スポット径2μm以下まで集光したレーザ光の照射、キ
セノンランプ、水銀ランプなどの紫外線照射と加熱、フ
ラッシュランプよりの光の照射、高出力ガスレーザや高
出力半導体レーザからの大きな光スポットによる光の照
射、あるいは加熱とレーザ光照射との組み合わせなどを
行うのが好ましい。高出力ガスレーザや高出力半導体レ
ーザからの光の照射の場合、光スポット径(半値幅)5
μm以上5mm以下とすると効率がよい。また、この場
合、光スポットの長手方向をトラックと直角にすると初
期結晶化に要する時間を短縮できる。結晶化は記録トラ
ック上のみで起こらせ、トラック間は非晶質のままとし
てもよい。一方、たとえばGe、Te、Sb及びSeを
主成分とする薄膜を、複数の蒸発源からの回転蒸着によ
って形成した場合、蒸着直後にはGe、Te、Sb及び
Seがほとんど結合していない場合が多い。また、スパ
ッタリングによって形成した場合も原子配列が極めて乱
れた状態になる。このような場合は、まず、高いパワー
密度のレーザ光を記録トラック上に照射して、場合によ
っては膜を融解させるのがよい。さらに記録トラック上
に低いパワー密度のレーザ光を照射し、結晶化させるの
とトラック一周にわたっての反射率が均一になりやす
い。こうして初期化された記録媒体にデータを記録する
には、光照射により記録層を、例えば、結晶状態から非
晶質状態への原子配列変化を起こさせることによって実
行する。この際、記録層に大きな物理的な変形を生じさ
せることのない照射時間及び光パワーで行われる。
【0030】本発明の記録媒体の形状は、ディスク状の
みならず、テープ状、カード状などの種々の形状にし得
る。
みならず、テープ状、カード状などの種々の形状にし得
る。
【0031】本発明の光記録媒体は、マークエッジ方式
により記録・再生が行われる記録媒体であることが好ま
しい。マークエッジ方式での記録・再生には記録マーク
端部位置の精度が要求され、本発明の相変化型材料では
記録時に記録マークの変形が極めて少ないからである。
により記録・再生が行われる記録媒体であることが好ま
しい。マークエッジ方式での記録・再生には記録マーク
端部位置の精度が要求され、本発明の相変化型材料では
記録時に記録マークの変形が極めて少ないからである。
【0032】記録膜のデータを書き替える場合、新しい
データは、既記録データが一旦消去した後に記録される
かあるいは直接重ね書きによって記録されるが、一般
に、同じ記録トラックに書かれていた古いデータ信号は
完全に消去することはできず、消え残りが発生すること
がある。消え残りは、非晶質あるいはそれに近い状態の
領域近くには少なく、結晶あるいはそれに近い状態の領
域近くに多く存在する。従って、これらの消え残りを消
去するには結晶あるいはそれに近い状態の領域近くから
の再生信号レベルを一定レベルに揃えてしまうか、ある
いは少なくとも変動を小さくするような処理を行えば消
え残りの影響を低減することができる。また、このよう
な消え残りはトラック中心部ではなく左右の側に偏在し
易いので、トラックに直角方向に配置した複数のディテ
クターのそれぞれへ入射する反射光には差が生じること
になる。一方、新たに記録した信号はトラックの左右の
側での対称性が良い。従って、トラックの片側のディテ
クターとその反対側のディテクターの信号の差を取り、
適当な倍数をかけてこれらの信号の和から差し引けば、
消え残りに基づく信号を小さくすることができる。これ
らの消え残り抑制方法は、結晶と非晶質間の相変化型材
料に限らず、相変化などの原子配列変化によって記録す
る他の材料に適用しても有効である。
データは、既記録データが一旦消去した後に記録される
かあるいは直接重ね書きによって記録されるが、一般
に、同じ記録トラックに書かれていた古いデータ信号は
完全に消去することはできず、消え残りが発生すること
がある。消え残りは、非晶質あるいはそれに近い状態の
領域近くには少なく、結晶あるいはそれに近い状態の領
域近くに多く存在する。従って、これらの消え残りを消
去するには結晶あるいはそれに近い状態の領域近くから
の再生信号レベルを一定レベルに揃えてしまうか、ある
いは少なくとも変動を小さくするような処理を行えば消
え残りの影響を低減することができる。また、このよう
な消え残りはトラック中心部ではなく左右の側に偏在し
易いので、トラックに直角方向に配置した複数のディテ
クターのそれぞれへ入射する反射光には差が生じること
になる。一方、新たに記録した信号はトラックの左右の
側での対称性が良い。従って、トラックの片側のディテ
クターとその反対側のディテクターの信号の差を取り、
適当な倍数をかけてこれらの信号の和から差し引けば、
消え残りに基づく信号を小さくすることができる。これ
らの消え残り抑制方法は、結晶と非晶質間の相変化型材
料に限らず、相変化などの原子配列変化によって記録す
る他の材料に適用しても有効である。
【0033】本発明のように、非晶質状態等の準安定状
態の反射率を低くし且つ結晶状態等の安定状態の反射率
を高く設定すると、ダイレクトオーバーライトによって
新しく記録したマークに歪みが生じにくいという利点が
あるが、記録波形を工夫することによってさらに効果を
挙げることができる。例えば、矩形の記録波形を複数の
パルスに分割するマルチパルス記録方式では、記録マー
クの後端に熱が蓄積するのを防ぎ、記録マークの前端と
後端で対称性のよいマークを形成することができる。N
T(N=3〜11)のEFM信号を記録する際に、1T
ごとに1つのパルスをN個発生する方法や、(N−1)
個発生する方法は、簡単な回路でマルチパルス波形を作
ることができ且つ対称性が良くジッターの小さい記録マ
ークを形成することができる。この方法でパルス幅を全
てのパルスで一定とすると、極めて単純な回路でマルチ
パルスを発生することができるので、安価なドライブを
供給できるという利点を持つ。一方、パルス幅を変えた
い場合には、より対称性の高い記録マークを形成するこ
とが可能となる。パルス幅を変える方法としては、最初
のパルスのみを長くして温度上昇しにくいマーク前端部
の温度をすみやかに上昇させる方法や、後のパルスほど
パルス幅を長くする方法などがある。後のパルスを長く
する方法は、結晶化速度の速い記録膜を用いた媒体を低
線速(CD−ROMの標準線速〜倍速)で回転させて記
録を行う場合に特に効果がある。媒体を低線速で回転さ
せると記録層に熱が蓄積し易くなり、記録層の冷却時間
が長くなる。すると、非晶質記録マークを形成するため
に記録層を溶融しても、冷却中に結晶化がおこり記録マ
ークが形成できなくなる。このとき、マーク後端部に相
当する最後のパルス付近では、蓄熱しにくく冷却時間が
最も短いので、この部分のみが非晶質化され、対称性の
よい正常なマークが形成できなくなる。そこで、はじめ
の方のパルス幅を短くして熱の蓄積を防ぎ、記録層の冷
却時間を短くすれば非晶質化が正常に行われ、対称性の
よい記録マークの形成が可能になる。このようにパルス
幅を変化させる場合、その変化は連続的であってもよい
し不連続的であってもよい。さらに、それぞれのパルス
のパワーを変えてもよい。パワーを変える場合、先頭の
パルスほど高いパワーにして、それぞれのパルスのエネ
ルギーをほぼ一定にするのが好ましい。パルス幅のみあ
るいはパルス幅とパワーの両方を変える場合、記録を行
うマークのマーク長、直前及び直後の記録マークとの間
隔、直前及び直後の記録マーク長等の関数として、記録
マークが最適なるように予め決めておいてもよいし、媒
体の一部に試し書き領域を設けて、適宜その領域に試し
書きを行い、記録マークが最適となるようにその都度調
整してもよい。
態の反射率を低くし且つ結晶状態等の安定状態の反射率
を高く設定すると、ダイレクトオーバーライトによって
新しく記録したマークに歪みが生じにくいという利点が
あるが、記録波形を工夫することによってさらに効果を
挙げることができる。例えば、矩形の記録波形を複数の
パルスに分割するマルチパルス記録方式では、記録マー
クの後端に熱が蓄積するのを防ぎ、記録マークの前端と
後端で対称性のよいマークを形成することができる。N
T(N=3〜11)のEFM信号を記録する際に、1T
ごとに1つのパルスをN個発生する方法や、(N−1)
個発生する方法は、簡単な回路でマルチパルス波形を作
ることができ且つ対称性が良くジッターの小さい記録マ
ークを形成することができる。この方法でパルス幅を全
てのパルスで一定とすると、極めて単純な回路でマルチ
パルスを発生することができるので、安価なドライブを
供給できるという利点を持つ。一方、パルス幅を変えた
い場合には、より対称性の高い記録マークを形成するこ
とが可能となる。パルス幅を変える方法としては、最初
のパルスのみを長くして温度上昇しにくいマーク前端部
の温度をすみやかに上昇させる方法や、後のパルスほど
パルス幅を長くする方法などがある。後のパルスを長く
する方法は、結晶化速度の速い記録膜を用いた媒体を低
線速(CD−ROMの標準線速〜倍速)で回転させて記
録を行う場合に特に効果がある。媒体を低線速で回転さ
せると記録層に熱が蓄積し易くなり、記録層の冷却時間
が長くなる。すると、非晶質記録マークを形成するため
に記録層を溶融しても、冷却中に結晶化がおこり記録マ
ークが形成できなくなる。このとき、マーク後端部に相
当する最後のパルス付近では、蓄熱しにくく冷却時間が
最も短いので、この部分のみが非晶質化され、対称性の
よい正常なマークが形成できなくなる。そこで、はじめ
の方のパルス幅を短くして熱の蓄積を防ぎ、記録層の冷
却時間を短くすれば非晶質化が正常に行われ、対称性の
よい記録マークの形成が可能になる。このようにパルス
幅を変化させる場合、その変化は連続的であってもよい
し不連続的であってもよい。さらに、それぞれのパルス
のパワーを変えてもよい。パワーを変える場合、先頭の
パルスほど高いパワーにして、それぞれのパルスのエネ
ルギーをほぼ一定にするのが好ましい。パルス幅のみあ
るいはパルス幅とパワーの両方を変える場合、記録を行
うマークのマーク長、直前及び直後の記録マークとの間
隔、直前及び直後の記録マーク長等の関数として、記録
マークが最適なるように予め決めておいてもよいし、媒
体の一部に試し書き領域を設けて、適宜その領域に試し
書きを行い、記録マークが最適となるようにその都度調
整してもよい。
【0034】また、新しい記録マークを形成する前に、
連続光による消去を行うと、より対称性の高い記録マー
クを形成することができる。連続光消去は、記録を行う
光ヘッドで行ってもよいし、それとは別の消去用ヘッド
で行ってもよい。また、連続光消去用の光の波長を記録
用のものと変えることもできる。この場合には、記録用
の半導体レーザとそれとは波長の異なる連続消去用の半
導体レーザを一つの対物レンズで集光してもよく、もち
ろん2つのヘッドを用いてもよい。
連続光による消去を行うと、より対称性の高い記録マー
クを形成することができる。連続光消去は、記録を行う
光ヘッドで行ってもよいし、それとは別の消去用ヘッド
で行ってもよい。また、連続光消去用の光の波長を記録
用のものと変えることもできる。この場合には、記録用
の半導体レーザとそれとは波長の異なる連続消去用の半
導体レーザを一つの対物レンズで集光してもよく、もち
ろん2つのヘッドを用いてもよい。
【0035】本発明の光記録媒体は、線速1.2m/s
以上で固相消去を行えることが好ましい。固相消去を行
えば消去時に記録膜が溶融しないので、記録層が流動、
偏析を起こしにくく、書換え回数が向上する。また、線
速1.2m/s以上で記録消去する場合は、その使用線
速以上で固相消去できる記録層を用いるのが好ましい。
以上で固相消去を行えることが好ましい。固相消去を行
えば消去時に記録膜が溶融しないので、記録層が流動、
偏析を起こしにくく、書換え回数が向上する。また、線
速1.2m/s以上で記録消去する場合は、その使用線
速以上で固相消去できる記録層を用いるのが好ましい。
【0036】
【作用】本発明の光記録媒体は、記録層の原子配列が安
定状態にあるとき、すなわち記録媒体が初期化状態にあ
るとき、記録媒体の反射率が低いため、記録層の光吸収
率が大きくなり、記録を行う際、少ないレーザパワーで
高感度記録することが可能となる。また、古い情報の上
に新しい情報を直接記録するダイレクトオーバライトを
行う場合、記録マーク(非晶質状態)の反射率を消去状
態(結晶状態)の反射率より高く設定しているので、古
い記録マークの部分に照射された光は吸収されにくく、
記録マークのなかった部分に照射された光は吸収されや
すい。図8に、従来の相変化型の記録媒体において、古
い記録マークの上に新しいマークを記録する場合の反射
率の分布35を示した。これまで、古いマーク31部分
は反射率が低かったため、記録時に高レーザパワーの光
は、新しいマーク32が重なる部分33に一層吸収され
ていた。さらに、熱伝導率は記録マークが存在する非晶
質部分が低いために、新しい記録マークの先端部分33
には熱が一層蓄積し易くなる。この蓄積された熱は、部
分33から徐々に拡散するため、記録マーク32の先端
部分33が変形し易くなる。これに対して、本発明で
は、記録マークと初期化部分で反射率分布を反転してい
るために、古い記録マークと重なる新しい記録マーク部
分33に熱が蓄積にくくなる。一方、熱伝導率は記録マ
ークの方が初期化されている部分より小さいので、熱の
蓄積が少ない部分33に熱が留まり易く、逆に熱が蓄積
された部分(マーク32の部分33以外の領域)から熱
が逃げ易くなる。この結果、古い記録マークが残ってい
た部分とそうでない部分にレーザ照射して新たな記録マ
ークを形成しても、熱の吸収率と伝導率による記録マー
クに与える影響が相殺されて、マークの歪みが従来の相
変化型記録媒体におけるマークに比べて一層小さくな
る。
定状態にあるとき、すなわち記録媒体が初期化状態にあ
るとき、記録媒体の反射率が低いため、記録層の光吸収
率が大きくなり、記録を行う際、少ないレーザパワーで
高感度記録することが可能となる。また、古い情報の上
に新しい情報を直接記録するダイレクトオーバライトを
行う場合、記録マーク(非晶質状態)の反射率を消去状
態(結晶状態)の反射率より高く設定しているので、古
い記録マークの部分に照射された光は吸収されにくく、
記録マークのなかった部分に照射された光は吸収されや
すい。図8に、従来の相変化型の記録媒体において、古
い記録マークの上に新しいマークを記録する場合の反射
率の分布35を示した。これまで、古いマーク31部分
は反射率が低かったため、記録時に高レーザパワーの光
は、新しいマーク32が重なる部分33に一層吸収され
ていた。さらに、熱伝導率は記録マークが存在する非晶
質部分が低いために、新しい記録マークの先端部分33
には熱が一層蓄積し易くなる。この蓄積された熱は、部
分33から徐々に拡散するため、記録マーク32の先端
部分33が変形し易くなる。これに対して、本発明で
は、記録マークと初期化部分で反射率分布を反転してい
るために、古い記録マークと重なる新しい記録マーク部
分33に熱が蓄積にくくなる。一方、熱伝導率は記録マ
ークの方が初期化されている部分より小さいので、熱の
蓄積が少ない部分33に熱が留まり易く、逆に熱が蓄積
された部分(マーク32の部分33以外の領域)から熱
が逃げ易くなる。この結果、古い記録マークが残ってい
た部分とそうでない部分にレーザ照射して新たな記録マ
ークを形成しても、熱の吸収率と伝導率による記録マー
クに与える影響が相殺されて、マークの歪みが従来の相
変化型記録媒体におけるマークに比べて一層小さくな
る。
【0037】本発明において上記のような反射率の条件
を満たすには、第1及び第2保護膜、並びに記録層の膜
厚及び屈折率を以下のように調整することで達成するこ
とができる。すなわち、第1保護層の屈折率n1 及び膜
厚d1 、第2保護層の屈折率n2 及び膜厚d2 、安定状
態にある記録層の屈折率nc 及び消衰係数kc 、準安定
状態にある記録層の屈折率na 及び消衰係数ka 、記録
層の膜厚dr 並びに記録・再生光の波長λに対して、
を満たすには、第1及び第2保護膜、並びに記録層の膜
厚及び屈折率を以下のように調整することで達成するこ
とができる。すなわち、第1保護層の屈折率n1 及び膜
厚d1 、第2保護層の屈折率n2 及び膜厚d2 、安定状
態にある記録層の屈折率nc 及び消衰係数kc 、準安定
状態にある記録層の屈折率na 及び消衰係数ka 、記録
層の膜厚dr 並びに記録・再生光の波長λに対して、
【0038】
【数3】 なる関係を同時に満たすように記録媒体を構成する。
【0039】式(1) は、波長λの光に対して、記録層が
非晶質状態のような準安定状態にある場合の方が、結晶
状態のような安定状態よりも光を吸収しにくい材料の条
件を示す。式(2) 及び(3) の左辺は、膜厚dr の記録層
を光が透過するとき、記録層に入射した光の振幅に対す
る記録層を透過した光の振幅の比を示す。式(2) におい
ては、記録層が準安定状態に有るときに、光が記録層を
透過する望ましい範囲を示している。図4に、この場合
の光記録媒体からの光の反射の様子を示す。比較的多く
の光量が記録層17を透過するために、記録媒体からの
反射光全体のうち、第2保護層18と反射層19との界
面からの反射光の寄与が大きい。従って、基板14と金
属層15との界面での反射光21(以下、反射光1とい
う)と第2保護層18と反射層19との界面での反射光
22(以下、反射光4という)との間で干渉作用を起こ
させることで、記録媒体全体の反射率を向上することが
できる。この干渉作用の影響を第1保護膜16と第2保
護膜18の膜厚との関係で調査してみたところ、第1保
護層16の膜厚と第2保護層18との膜厚の和が一定で
あれば記録媒体全体からの反射率は略一定になることが
わかった。すなわち、第1及び第2保護層の膜厚に対し
て、図5に示したような等反射率線23が書けることに
なる。ここで、簡単のため、記録層の膜厚、屈折率等を
一定と考え、第1保護層16と第2保護層18とを同じ
材料とした。
非晶質状態のような準安定状態にある場合の方が、結晶
状態のような安定状態よりも光を吸収しにくい材料の条
件を示す。式(2) 及び(3) の左辺は、膜厚dr の記録層
を光が透過するとき、記録層に入射した光の振幅に対す
る記録層を透過した光の振幅の比を示す。式(2) におい
ては、記録層が準安定状態に有るときに、光が記録層を
透過する望ましい範囲を示している。図4に、この場合
の光記録媒体からの光の反射の様子を示す。比較的多く
の光量が記録層17を透過するために、記録媒体からの
反射光全体のうち、第2保護層18と反射層19との界
面からの反射光の寄与が大きい。従って、基板14と金
属層15との界面での反射光21(以下、反射光1とい
う)と第2保護層18と反射層19との界面での反射光
22(以下、反射光4という)との間で干渉作用を起こ
させることで、記録媒体全体の反射率を向上することが
できる。この干渉作用の影響を第1保護膜16と第2保
護膜18の膜厚との関係で調査してみたところ、第1保
護層16の膜厚と第2保護層18との膜厚の和が一定で
あれば記録媒体全体からの反射率は略一定になることが
わかった。すなわち、第1及び第2保護層の膜厚に対し
て、図5に示したような等反射率線23が書けることに
なる。ここで、簡単のため、記録層の膜厚、屈折率等を
一定と考え、第1保護層16と第2保護層18とを同じ
材料とした。
【0040】一方、式(3) は、記録層が安定状態にある
とき、記録層を透過する光量が所定の値以下にすべきで
あることを示す。すなわち、記録媒体全体からの反射光
のうち、記録層を透過する光の量を制限して、第2保護
層18と反射層19との界面からの反射光の影響を少な
くする。この条件を満たす材料では、図6に示したよう
に、基板14と金属層15との界面での反射光21(反
射光1)と第1保護層16と記録層17との界面での反
射光26(反射光2)との干渉が全体の反射率に大きな
影響を及ぼすことになる。全体の反射率に対する第1保
護層16及び第2保護層18の膜厚の関係を調べてみる
と、図7に示したような等反射率線を書くことができ、
記録媒体全体からの反射率は殆ど第1保護層16の膜厚
のみに依存している。
とき、記録層を透過する光量が所定の値以下にすべきで
あることを示す。すなわち、記録媒体全体からの反射光
のうち、記録層を透過する光の量を制限して、第2保護
層18と反射層19との界面からの反射光の影響を少な
くする。この条件を満たす材料では、図6に示したよう
に、基板14と金属層15との界面での反射光21(反
射光1)と第1保護層16と記録層17との界面での反
射光26(反射光2)との干渉が全体の反射率に大きな
影響を及ぼすことになる。全体の反射率に対する第1保
護層16及び第2保護層18の膜厚の関係を調べてみる
と、図7に示したような等反射率線を書くことができ、
記録媒体全体からの反射率は殆ど第1保護層16の膜厚
のみに依存している。
【0041】図5と図7とを重ねてみると、記録層が非
晶質状態であるときの全体の反射率Raが最大になるよ
うな等反射率線24と、記録層が結晶状態であるときの
全体の反射率Rcが最小になるような等反射率線25と
が交差する点があり、この点の周囲の比較的広い領域で
結晶と非晶質との間の反射率差を大きくとれることがわ
かる。従って、(2) 及び(3) 式を満足することで、第1
及び第2の保護層の膜厚に対して広いマージンを保ちな
がら、結晶と非晶質との間において反射率差を大きく取
れるようになる。
晶質状態であるときの全体の反射率Raが最大になるよ
うな等反射率線24と、記録層が結晶状態であるときの
全体の反射率Rcが最小になるような等反射率線25と
が交差する点があり、この点の周囲の比較的広い領域で
結晶と非晶質との間の反射率差を大きくとれることがわ
かる。従って、(2) 及び(3) 式を満足することで、第1
及び第2の保護層の膜厚に対して広いマージンを保ちな
がら、結晶と非晶質との間において反射率差を大きく取
れるようになる。
【0042】式(4) 〜(7) は、Ra が70%以上であり
且つRc が40%以下となるための条件を示している。
式(4) は、記録層が非晶質状態等の準安定状態にある場
合に、基板と金属層との界面での反射光(反射光1)と
第2保護層と反射層との界面での反射光(反射光4)と
が干渉して強め合う条件:
且つRc が40%以下となるための条件を示している。
式(4) は、記録層が非晶質状態等の準安定状態にある場
合に、基板と金属層との界面での反射光(反射光1)と
第2保護層と反射層との界面での反射光(反射光4)と
が干渉して強め合う条件:
【0043】
【数4】 からのずれがλ/4以下であること示しており、この条
件が満たされるときに記録媒体からの反射率が70%以
上となることがわかった。なお、式中のΔ1は、光路差
を考慮しない場合の反射光1に対する反射光4の位相の
ずれを示している。Δ1は各層の材料や膜厚によって種
々の値をとることができ、絶対値として最大λ/2まで
の値を取り得るが、例えば、金属層と反射層にAuを主
成分とする材料、第1及び第2保護層に屈折率が2程度
の材料、記録層に非晶質状態の屈折率が4程度であり消
衰係数が1程度の材料を用いた場合、Δ1を計算すると
λ/20程度となる。それゆえ式(4) は、以下のように
なる。
件が満たされるときに記録媒体からの反射率が70%以
上となることがわかった。なお、式中のΔ1は、光路差
を考慮しない場合の反射光1に対する反射光4の位相の
ずれを示している。Δ1は各層の材料や膜厚によって種
々の値をとることができ、絶対値として最大λ/2まで
の値を取り得るが、例えば、金属層と反射層にAuを主
成分とする材料、第1及び第2保護層に屈折率が2程度
の材料、記録層に非晶質状態の屈折率が4程度であり消
衰係数が1程度の材料を用いた場合、Δ1を計算すると
λ/20程度となる。それゆえ式(4) は、以下のように
なる。
【0044】
【数5】 このとき、N=1が最も好ましい。
【0045】式(5) は、記録層が結晶状態等の安定状態
にある場合に、基板と金属層との界面での反射光(反射
光1)と第1保護層と記録層との界面での反射光(反射
光2)とが干渉して弱め合う条件:
にある場合に、基板と金属層との界面での反射光(反射
光1)と第1保護層と記録層との界面での反射光(反射
光2)とが干渉して弱め合う条件:
【0046】
【数6】 からのずれがλ/4以下である条件を示しており、この
条件を満足することで反射率40%以上となることがわ
かった。なお、式中のΔ2は、光路差を考慮しない場合
の反射光1に対する反射光2の位相のずれを示してい
る。Δ2は各層の材料や膜厚によって種々の値をとるこ
とができ、絶対値として最大λ/2までの値を取り得る
が、例えば、金属層と反射層にAuを主成分とする材
料、第1及び第2保護層に屈折率が2程度の材料、記録
層に結晶状態の屈折率が5.5程度、消衰係数が4程度
の材料を用いた場合、Δ2を計算するとλ/3程度とな
る。それゆえ、式(5) は、以下のようになる。
条件を満足することで反射率40%以上となることがわ
かった。なお、式中のΔ2は、光路差を考慮しない場合
の反射光1に対する反射光2の位相のずれを示してい
る。Δ2は各層の材料や膜厚によって種々の値をとるこ
とができ、絶対値として最大λ/2までの値を取り得る
が、例えば、金属層と反射層にAuを主成分とする材
料、第1及び第2保護層に屈折率が2程度の材料、記録
層に結晶状態の屈折率が5.5程度、消衰係数が4程度
の材料を用いた場合、Δ2を計算するとλ/3程度とな
る。それゆえ、式(5) は、以下のようになる。
【0047】
【数7】 このとき、N=0が最も好ましい。
【0048】本発明の光記録媒体として、以下のような
材料、すなわち、 金属層及び反射層:Auを主成分とする材料 第1及び第2保護層:屈折率2の材料 記録層:非晶質状態の屈折率4、消衰係数1であり、結
晶状態の屈折率5.5、消衰係数4の記録材料 のような材料を用い、記録再生用として波長780nm
のレーザ光を用いたとき、上記条件式を満たすには各層
の膜厚の最も好ましい範囲は以下のようになる。 第1保護層:114〜211nm 記録層:4〜27nm 第1保護層と第2保護層の和:129〜250nm
材料、すなわち、 金属層及び反射層:Auを主成分とする材料 第1及び第2保護層:屈折率2の材料 記録層:非晶質状態の屈折率4、消衰係数1であり、結
晶状態の屈折率5.5、消衰係数4の記録材料 のような材料を用い、記録再生用として波長780nm
のレーザ光を用いたとき、上記条件式を満たすには各層
の膜厚の最も好ましい範囲は以下のようになる。 第1保護層:114〜211nm 記録層:4〜27nm 第1保護層と第2保護層の和:129〜250nm
【0049】
実施例1 本発明に従う光情報記録媒体を以下のようにして作製し
た。直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネー
ト樹脂板の表面に、幅0.6μm、深さ60nmのU字
型の案内溝が1.6μmピッチであらかじめ形成された
基板を用意した。この基板を、複数のスパッタ室を持
ち、膜厚の均一性及び再現性に優れたマグネトロンスパ
ッタリング装置内の第1のスパッタ室内に配置した。タ
ーゲットとしてAuCo合金を用い、スパッタガスとし
てアルゴンガスを用いて基板上に厚さ18nmのAu97
Co3 金属層を形成した。次いでこの基板を、第2のス
パッタ室に移動した後、ターゲットをZnSとSiO2
の混合物として、アルゴンガス中で厚さ135nmの
(ZnS)80(SiO2 )20(モル%)第1保護層を形
成した。同様にして、第3のスパッタ室内で、ターゲッ
トをGeTeSbSe焼結体として、アルゴンガス中で
厚さ10nmのGe43Te41Sb7 Se9 記録層を形成
した。次いで、第4のスパッタ室内でターゲットをZn
SとSiO2 の混合物として、アルゴンガス中で、厚さ
30nmの(ZnS)80(SiO2 )20第2保護層を形
成した。最後に、第5のスパッタ室内で、ターゲットを
AuCo合金として、アルゴンガス中で、厚さ35nm
のAu97Co3 反射層を形成した。積層された基板をス
パッタリング装置から取り出し、最上層の上に紫外線硬
化樹脂保護層をスピンコートした。こうして得られた光
記録媒体の断面図を図1に示す。本実施例の光記録媒体
は、ポリカーボネート基板1上に、Au−Co系金属層
2、ZnS−SiO2 系第1保護層3、Ge−Te−S
b−Se系記録層4、ZnS−SiO2 系第2保護層
5、Au−Co系反射層6、及び紫外線硬化樹脂保護層
7が順次積層されてなる。
た。直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネー
ト樹脂板の表面に、幅0.6μm、深さ60nmのU字
型の案内溝が1.6μmピッチであらかじめ形成された
基板を用意した。この基板を、複数のスパッタ室を持
ち、膜厚の均一性及び再現性に優れたマグネトロンスパ
ッタリング装置内の第1のスパッタ室内に配置した。タ
ーゲットとしてAuCo合金を用い、スパッタガスとし
てアルゴンガスを用いて基板上に厚さ18nmのAu97
Co3 金属層を形成した。次いでこの基板を、第2のス
パッタ室に移動した後、ターゲットをZnSとSiO2
の混合物として、アルゴンガス中で厚さ135nmの
(ZnS)80(SiO2 )20(モル%)第1保護層を形
成した。同様にして、第3のスパッタ室内で、ターゲッ
トをGeTeSbSe焼結体として、アルゴンガス中で
厚さ10nmのGe43Te41Sb7 Se9 記録層を形成
した。次いで、第4のスパッタ室内でターゲットをZn
SとSiO2 の混合物として、アルゴンガス中で、厚さ
30nmの(ZnS)80(SiO2 )20第2保護層を形
成した。最後に、第5のスパッタ室内で、ターゲットを
AuCo合金として、アルゴンガス中で、厚さ35nm
のAu97Co3 反射層を形成した。積層された基板をス
パッタリング装置から取り出し、最上層の上に紫外線硬
化樹脂保護層をスピンコートした。こうして得られた光
記録媒体の断面図を図1に示す。本実施例の光記録媒体
は、ポリカーボネート基板1上に、Au−Co系金属層
2、ZnS−SiO2 系第1保護層3、Ge−Te−S
b−Se系記録層4、ZnS−SiO2 系第2保護層
5、Au−Co系反射層6、及び紫外線硬化樹脂保護層
7が順次積層されてなる。
【0050】各層を形成する材料の、波長780nmの
光に対する屈折率及び消衰係数を測定した。結果を以下
に示す: Au97Co3 金属層及びAu97Co3 反射層:0.345−5.069i (ZnS)80(SiO2 )20第1及び第2保護層:2.0−0.0i Ge43Te41Sb7 Se9 記録層:4.14−0.89i(非晶質) 5.52−3.80i(結晶) ここで、屈折率及び消衰係数を分光エリプソメータによ
り測定した。また、記録層については透過率と反射率の
値からMale法によっても算出した。
光に対する屈折率及び消衰係数を測定した。結果を以下
に示す: Au97Co3 金属層及びAu97Co3 反射層:0.345−5.069i (ZnS)80(SiO2 )20第1及び第2保護層:2.0−0.0i Ge43Te41Sb7 Se9 記録層:4.14−0.89i(非晶質) 5.52−3.80i(結晶) ここで、屈折率及び消衰係数を分光エリプソメータによ
り測定した。また、記録層については透過率と反射率の
値からMale法によっても算出した。
【0051】上記のように作製したディスクを、ドライ
ブ装置にて線速1.2m/sで回転させながら、波長7
80nmの半導体レーザ光を用いて、自動焦点合わせを
行った。この際、レーザ光強度を記録が行われない程度
に保ち、記録ヘッド中のレンズで集光した後、基板を通
して記録層に照射してその反射光を検出することによっ
て記録層上に焦点が来るように調整した。このようにし
て自動焦点合わせを行いながら、さらに案内溝の中心に
光スポットの中心が常に一致するようにヘッドを駆動し
てトラッキングを行った。このとき、特別に作製した案
内溝のない部分での反射率は74%、案内溝の部分での
反射率は70%であった。
ブ装置にて線速1.2m/sで回転させながら、波長7
80nmの半導体レーザ光を用いて、自動焦点合わせを
行った。この際、レーザ光強度を記録が行われない程度
に保ち、記録ヘッド中のレンズで集光した後、基板を通
して記録層に照射してその反射光を検出することによっ
て記録層上に焦点が来るように調整した。このようにし
て自動焦点合わせを行いながら、さらに案内溝の中心に
光スポットの中心が常に一致するようにヘッドを駆動し
てトラッキングを行った。このとき、特別に作製した案
内溝のない部分での反射率は74%、案内溝の部分での
反射率は70%であった。
【0052】次いで、トラッキングを行いながら、9m
Wのレーザ光を連続的に照射することによって記録トラ
ック上の記録層を加熱し、各元素を反応及び結晶化させ
て記録層の初期化を行った。初期化後の反射率は、案内
溝のない部分で25%、案内溝の部分で21%であっ
た。このとき、記録層には大きな物理的な変形は認めら
れなかった。
Wのレーザ光を連続的に照射することによって記録トラ
ック上の記録層を加熱し、各元素を反応及び結晶化させ
て記録層の初期化を行った。初期化後の反射率は、案内
溝のない部分で25%、案内溝の部分で21%であっ
た。このとき、記録層には大きな物理的な変形は認めら
れなかった。
【0053】次いで、ディスクの線速を1.2m/sに
保って、11Tの繰り返し信号を、15mWのレーザ光
パワーで記録したところ、記録部分の反射率は70%に
上昇した。信号変調度を記録部分の反射率(信号強度)
に対する記録部分と未記録部分の反射率の差(信号強度
差)と定義すると、このとき得られた信号変調度は70
%となった。こうして一度記録されたトラック上に、3
Tの繰り返し信号をオーバライト記録した。この際、記
録、消去及び再生を図2に示すようなオーバライト波形
で行った。記録パワーは、最初の記録時と同様に15m
Wとし、消去パワー及び再生パワーはそれぞれ、9mW
及び3mWとした。3T信号記録時の信号変調度45%
が得られた。この際、11T信号の消去比は30dBで
あった。
保って、11Tの繰り返し信号を、15mWのレーザ光
パワーで記録したところ、記録部分の反射率は70%に
上昇した。信号変調度を記録部分の反射率(信号強度)
に対する記録部分と未記録部分の反射率の差(信号強度
差)と定義すると、このとき得られた信号変調度は70
%となった。こうして一度記録されたトラック上に、3
Tの繰り返し信号をオーバライト記録した。この際、記
録、消去及び再生を図2に示すようなオーバライト波形
で行った。記録パワーは、最初の記録時と同様に15m
Wとし、消去パワー及び再生パワーはそれぞれ、9mW
及び3mWとした。3T信号記録時の信号変調度45%
が得られた。この際、11T信号の消去比は30dBで
あった。
【0054】上記のようにして作製したディスクを、9
mWの連続光で初期化後、まず3T信号を記録し、その
後11T信号をオーバライトした場合も、同様の信号変
調度及び3T信号の消去比が得られた。さらにこのオー
バライト操作を、1000回繰り返したが、その後のこ
れらの値はほとんど変化しなかった。消去パワーを12
mWに上げて溶融消去を行った場合、オーバーライト回
数が10回後、消去比が25dB以下に低下し、11T
の信号の変調度も50%となった。
mWの連続光で初期化後、まず3T信号を記録し、その
後11T信号をオーバライトした場合も、同様の信号変
調度及び3T信号の消去比が得られた。さらにこのオー
バライト操作を、1000回繰り返したが、その後のこ
れらの値はほとんど変化しなかった。消去パワーを12
mWに上げて溶融消去を行った場合、オーバーライト回
数が10回後、消去比が25dB以下に低下し、11T
の信号の変調度も50%となった。
【0055】次いで、レーザパワーを15mWと9mW
との間で変調して、EFM信号を記録し、これを波長7
80nmの光ヘッドを有するCD−ROMテスタに装着
し、ブロックエラー率(BLER)を測定した。このと
きのC1エラー率は0.3%と良好な値を示した。
との間で変調して、EFM信号を記録し、これを波長7
80nmの光ヘッドを有するCD−ROMテスタに装着
し、ブロックエラー率(BLER)を測定した。このと
きのC1エラー率は0.3%と良好な値を示した。
【0056】上記と同じ実験を、記録パルスを複数のパ
ルスに分割して行った。まず、11T信号を記録する場
合には、パルス幅77nsのパルスを231ns周期で
11個発生させることによって行い、3T信号を記録す
る場合には、同じパルスを同じ周期で3個発生させるこ
とによって行った。この方法で記録を行うと、記録マー
クの対称性が増し、ジッターが減少した。また、この方
法においてパルスの数を1個減少させたり、1つのパル
スから次のパルスまでの間のレーザパワーを0mWある
いは再生光のパワー近くまで下げることにより、さらに
ジッターが減少し、C1エラー率が減少する効果があっ
た。また、各パルスのパルス幅を変え、先頭パルスに近
い程パルス幅を短くすると、再結晶を防止する効果が確
認された。このとき、先頭パルスに近いほどパワーを大
きくするとさらに効果があった。9mWの連続光で消去
を行った後、ダイレクトオーバーライトによって新しい
情報を書き込んだところ、連続光消去を行わない場合に
比べてジッターが減少した。
ルスに分割して行った。まず、11T信号を記録する場
合には、パルス幅77nsのパルスを231ns周期で
11個発生させることによって行い、3T信号を記録す
る場合には、同じパルスを同じ周期で3個発生させるこ
とによって行った。この方法で記録を行うと、記録マー
クの対称性が増し、ジッターが減少した。また、この方
法においてパルスの数を1個減少させたり、1つのパル
スから次のパルスまでの間のレーザパワーを0mWある
いは再生光のパワー近くまで下げることにより、さらに
ジッターが減少し、C1エラー率が減少する効果があっ
た。また、各パルスのパルス幅を変え、先頭パルスに近
い程パルス幅を短くすると、再結晶を防止する効果が確
認された。このとき、先頭パルスに近いほどパワーを大
きくするとさらに効果があった。9mWの連続光で消去
を行った後、ダイレクトオーバーライトによって新しい
情報を書き込んだところ、連続光消去を行わない場合に
比べてジッターが減少した。
【0057】上記のディスクにおいて記録層の膜厚と第
1保護層の膜厚を保持したまま、第2保護層の膜厚を表
1のように変化させて種々のディスクを作製した。各デ
ィスク反射率及び記録に必要なレーザ光パワーは表1の
ように変化した。
1保護層の膜厚を保持したまま、第2保護層の膜厚を表
1のように変化させて種々のディスクを作製した。各デ
ィスク反射率及び記録に必要なレーザ光パワーは表1の
ように変化した。
【0058】
【表1】
【0059】また、上記のディスクにおいて、記録層の
膜厚と第2保護層の膜厚を、それぞれ、10nm及び3
0nmに維持し、第1保護層の膜厚を表2のように変化
させて種々のディスクを上記実施例の操作に従って作製
した。得られた各ディスクの反射率を表2に示す。
膜厚と第2保護層の膜厚を、それぞれ、10nm及び3
0nmに維持し、第1保護層の膜厚を表2のように変化
させて種々のディスクを上記実施例の操作に従って作製
した。得られた各ディスクの反射率を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】また、上記のディスクにおいて、第1及び
第2保護層の膜厚を、それぞれ、135nm及び30n
mに維持したまま、記録層の膜厚を表3のように変化し
て種々のディスクを上記実施例の操作に従って作製し
た。得られた各ディスクの反射率は表3に示す。
第2保護層の膜厚を、それぞれ、135nm及び30n
mに維持したまま、記録層の膜厚を表3のように変化し
て種々のディスクを上記実施例の操作に従って作製し
た。得られた各ディスクの反射率は表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】以上のことより、前述の式(2) 及び(5) を
満たす範囲の膜厚に設定すると、非晶質状態の反射率7
0%以上、結晶状態の40%以下を実現でき且つ感度良
く記録できることがわかる。なお、記録感度の点から、
第2保護層の膜厚は、好ましくは5nm以上、さらに好
ましくは10nm以上、最も好ましくは20nm以上で
ある。
満たす範囲の膜厚に設定すると、非晶質状態の反射率7
0%以上、結晶状態の40%以下を実現でき且つ感度良
く記録できることがわかる。なお、記録感度の点から、
第2保護層の膜厚は、好ましくは5nm以上、さらに好
ましくは10nm以上、最も好ましくは20nm以上で
ある。
【0064】上記の実験に用いた記録層のGeとTeの
含有量の比を0.30から0.70の間で、SbとSe
の含有量の比を0.35から1の間の種々の範囲で変え
た場合に上記とほぼ同様の結果が得られた。
含有量の比を0.30から0.70の間で、SbとSe
の含有量の比を0.35から1の間の種々の範囲で変え
た場合に上記とほぼ同様の結果が得られた。
【0065】また、GeとTeの含有量の比と、Sbと
Seの含有量の比のそれぞれを一定に保って、(Ge+
Te)と(Sb+Se)の含有率の比を0から0.45
の範囲で変えて、固相消去が可能な最大の線速を調べ
た。
Seの含有量の比のそれぞれを一定に保って、(Ge+
Te)と(Sb+Se)の含有率の比を0から0.45
の範囲で変えて、固相消去が可能な最大の線速を調べ
た。
【0066】
【表4】
【0067】次に、上記の範囲でSbとSeの合計含有
率を変え、線速1.2m/sで3T信号と11T信号を
記録パワー15mW,消去パワー9mWで交互に100
0回書換えて、消去比を調べた。
率を変え、線速1.2m/sで3T信号と11T信号を
記録パワー15mW,消去パワー9mWで交互に100
0回書換えて、消去比を調べた。
【0068】
【表5】
【0069】なお、SbとSeの合計含有率が0.45
のものは溶融消去をしなければならず、書換え回数10
回で消去比が25dB以下になった。また、上記の範囲
において消去パワーを上げて溶融消去を行った場合には
SbとSeの合計含有率にかかわらず、書換え回数10
回で消去比が25dB以下になった。
のものは溶融消去をしなければならず、書換え回数10
回で消去比が25dB以下になった。また、上記の範囲
において消去パワーを上げて溶融消去を行った場合には
SbとSeの合計含有率にかかわらず、書換え回数10
回で消去比が25dB以下になった。
【0070】記録層と保護層の間に、記録層に接した少
なくとも一方に界面層としてAu,Ti,W,Co,C
r,Mo,Si,Ge等の高融点金属元素や半導体元素
及びこれらの合金材料,Si,Al,Y,Zr等の酸化
物,Zn,Pbなどのセレン化合物や硫化物,Si,A
l,Ta等の窒化物,Mg等のフッ化物,B,Si等の
炭化物等からなる層を設けたところ、書換え回数を向上
する効果があった。この界面層を、アイランド状に形成
しても同様の効果が確認された。
なくとも一方に界面層としてAu,Ti,W,Co,C
r,Mo,Si,Ge等の高融点金属元素や半導体元素
及びこれらの合金材料,Si,Al,Y,Zr等の酸化
物,Zn,Pbなどのセレン化合物や硫化物,Si,A
l,Ta等の窒化物,Mg等のフッ化物,B,Si等の
炭化物等からなる層を設けたところ、書換え回数を向上
する効果があった。この界面層を、アイランド状に形成
しても同様の効果が確認された。
【0071】また、上記実施例において、記録層を2層
に分割するように、記録層中に中間層として前記の界面
層と同様の材料からなる層を設けたところ、記録層の冷
却時間の制御、結晶化過程の制御等を行うを効果がみら
れた。また、記録パワーの大小によって、中間層によっ
て分けられた2層の記録層のうち、片方のみに情報を記
録したり、両方に記録したりすることで、1つの記録ビ
ットに複数の情報を持たせることができた。
に分割するように、記録層中に中間層として前記の界面
層と同様の材料からなる層を設けたところ、記録層の冷
却時間の制御、結晶化過程の制御等を行うを効果がみら
れた。また、記録パワーの大小によって、中間層によっ
て分けられた2層の記録層のうち、片方のみに情報を記
録したり、両方に記録したりすることで、1つの記録ビ
ットに複数の情報を持たせることができた。
【0072】上記実施例において、記録層中に極めて小
さい針状磁性体であるα−Fe,フェライト,バリウム
フェライト,マンガンジンクフェライト,α−FeOO
H,α−FeO(OH),α−Fe2 O3 ,γ−Fe2
O3 ,Fe3 O4 ,Co−Ni,Co−Cr,CoOま
たはCo−Pt等を均一に分散または析出させたとこ
ろ、これらを核として結晶化が促進され、また、外部磁
場中で記録を行ったときに、外部磁場ゼロで記録した場
合と異なる構造の結晶状態あるいは非晶質状態を造るこ
とができた。
さい針状磁性体であるα−Fe,フェライト,バリウム
フェライト,マンガンジンクフェライト,α−FeOO
H,α−FeO(OH),α−Fe2 O3 ,γ−Fe2
O3 ,Fe3 O4 ,Co−Ni,Co−Cr,CoOま
たはCo−Pt等を均一に分散または析出させたとこ
ろ、これらを核として結晶化が促進され、また、外部磁
場中で記録を行ったときに、外部磁場ゼロで記録した場
合と異なる構造の結晶状態あるいは非晶質状態を造るこ
とができた。
【0073】本発明の記録媒体の記録層は、単一の円形
光スポットによるオーバーライトが可能であるが、これ
らの記録層に、一旦消去した後記録を行うか、あるいは
重ね書きによって記録書き換えを行う場合、同じ記録ト
ラックに前に書かれていた信号の消え残りが発生するこ
とがある。消え残りは、前記のように結晶領域近くから
の再生信号レベルを一定レベルに揃えることによって低
減することができた。また、トラックの片側からの反射
光を検出するのディテクターとその反対側のディテクタ
ーの信号の差を取り、適当な倍数をかけてこれらの信号
の和から差し引くことによって、消え残り成分を小さく
することができた。
光スポットによるオーバーライトが可能であるが、これ
らの記録層に、一旦消去した後記録を行うか、あるいは
重ね書きによって記録書き換えを行う場合、同じ記録ト
ラックに前に書かれていた信号の消え残りが発生するこ
とがある。消え残りは、前記のように結晶領域近くから
の再生信号レベルを一定レベルに揃えることによって低
減することができた。また、トラックの片側からの反射
光を検出するのディテクターとその反対側のディテクタ
ーの信号の差を取り、適当な倍数をかけてこれらの信号
の和から差し引くことによって、消え残り成分を小さく
することができた。
【0074】本実施例で得られた記録媒体から記録層部
分のみを取り出して60℃相対湿度95%の条件下に1
000時間置いて耐酸化性試験を実施した。1000時
間後の記録層部分はほとんど酸化されていなかった。
分のみを取り出して60℃相対湿度95%の条件下に1
000時間置いて耐酸化性試験を実施した。1000時
間後の記録層部分はほとんど酸化されていなかった。
【0075】実施例2 第1保護層としてZnS−SiO2 系透明層とSiO2
系透明層からなる2層保護層を用い、Au−Co系金属
層を形成しなかった以外は、実施例1と同様のスパッタ
リング装置を用いて同様の操作により、本発明に従う光
ディスクを作製した。図3にこの例により得られた光デ
ィスクの断面図を示す。図3の光ディスクは、ポリカー
ボネート基板8上に、ZnS−SiO2 系透明層とSi
O2 系透明層からなる第1保護層9と、Ge−Te−S
b−Se系記録層10(組成は実施例1と同じ)と、Z
nS−SiO2 系第2保護層11と、Au−Co系反射
層12と、紫外線硬化樹脂保護層13を積層してなる。
なお、ZnS−SiO2 系透明層とSiO2 系透明層の
膜厚をそれぞれ85nm及び120nmとした。
系透明層からなる2層保護層を用い、Au−Co系金属
層を形成しなかった以外は、実施例1と同様のスパッタ
リング装置を用いて同様の操作により、本発明に従う光
ディスクを作製した。図3にこの例により得られた光デ
ィスクの断面図を示す。図3の光ディスクは、ポリカー
ボネート基板8上に、ZnS−SiO2 系透明層とSi
O2 系透明層からなる第1保護層9と、Ge−Te−S
b−Se系記録層10(組成は実施例1と同じ)と、Z
nS−SiO2 系第2保護層11と、Au−Co系反射
層12と、紫外線硬化樹脂保護層13を積層してなる。
なお、ZnS−SiO2 系透明層とSiO2 系透明層の
膜厚をそれぞれ85nm及び120nmとした。
【0076】実施例1と同様にして、このディスクの再
生を行ったところ、案内溝のない部分で72%の反射
率、案内溝の部分で68%の反射率が得られた。このデ
ィスクの初期化を実施例1と同様にして行ったところ、
初期化後の反射率は、案内溝のない部分で23%、案内
溝の部分で19%となった。このとき、記録層には大き
な物理的な変形は認められなかった。
生を行ったところ、案内溝のない部分で72%の反射
率、案内溝の部分で68%の反射率が得られた。このデ
ィスクの初期化を実施例1と同様にして行ったところ、
初期化後の反射率は、案内溝のない部分で23%、案内
溝の部分で19%となった。このとき、記録層には大き
な物理的な変形は認められなかった。
【0077】次に、ディスクの線速を1.2m/sに保
って、11Tの繰り返し信号を、記録パワー15mWで
記録したところ、記録部分の反射率は68%に上昇し
た。前記のように定義された信号変調度は、72%であ
った。次いで、11Tの繰り返し信号が記録されたトラ
ック上に3Tの繰り返し信号をオーバライト記録した。
このときの記録は、図2に示すようなオーバライト波形
で行った。記録パワーを15mW、消去パワーを9mW
とした。3Tの信号の信号変調度は45%であった。こ
のとき、11T信号の消去比は30dBであった。この
例で作製された別の光ディスクを用いて、9mWの連続
光で初期化後、まず3T信号を記録し、その後11T信
号をオーバライトした場合も同様の結果が得られた。さ
らに、このような操作でオーバライトを1000回行っ
た後も信号変調度及び消去比の値はほとんど変化しなか
った。消去パワーを12mWに上げて溶融消去を行った
場合、オーバーライト回数が10回後、消去比が25d
B以下に低下し、11Tの信号の変調度も50%となっ
た。
って、11Tの繰り返し信号を、記録パワー15mWで
記録したところ、記録部分の反射率は68%に上昇し
た。前記のように定義された信号変調度は、72%であ
った。次いで、11Tの繰り返し信号が記録されたトラ
ック上に3Tの繰り返し信号をオーバライト記録した。
このときの記録は、図2に示すようなオーバライト波形
で行った。記録パワーを15mW、消去パワーを9mW
とした。3Tの信号の信号変調度は45%であった。こ
のとき、11T信号の消去比は30dBであった。この
例で作製された別の光ディスクを用いて、9mWの連続
光で初期化後、まず3T信号を記録し、その後11T信
号をオーバライトした場合も同様の結果が得られた。さ
らに、このような操作でオーバライトを1000回行っ
た後も信号変調度及び消去比の値はほとんど変化しなか
った。消去パワーを12mWに上げて溶融消去を行った
場合、オーバーライト回数が10回後、消去比が25d
B以下に低下し、11Tの信号の変調度も50%となっ
た。
【0078】次いで、レーザパワーを15mWと9mW
との間で変調して、EFM信号を記録し、これを波長7
80nmの光ヘッドを有するCD−ROMテスタに装着
し、ブロックエラー率(BLER)を測定した。このと
きのC1エラー率は0.3%と良好な値を示した。
との間で変調して、EFM信号を記録し、これを波長7
80nmの光ヘッドを有するCD−ROMテスタに装着
し、ブロックエラー率(BLER)を測定した。このと
きのC1エラー率は0.3%と良好な値を示した。
【0079】上記と同じ実験を、記録パルスを複数のパ
ルスに分割して行った。まず、11T信号を記録する場
合には、パルス幅115nsのパルスを231ns周期
で11個発生させることによって行い、3T信号を記録
する場合には、同じパルスを同じ周期で3個発生させる
ことによって行った。この方法で記録を行うと、記録マ
ークの対称性が増し、ジッターが減少した。また、この
方法においてパルスの数を1個減少させたり、1つのパ
ルスから次のパルスまでの間のレーザパワーを0mWあ
るいは再生光のパワー近くまで下げることにより、C1
エラー率が減少する効果があった。
ルスに分割して行った。まず、11T信号を記録する場
合には、パルス幅115nsのパルスを231ns周期
で11個発生させることによって行い、3T信号を記録
する場合には、同じパルスを同じ周期で3個発生させる
ことによって行った。この方法で記録を行うと、記録マ
ークの対称性が増し、ジッターが減少した。また、この
方法においてパルスの数を1個減少させたり、1つのパ
ルスから次のパルスまでの間のレーザパワーを0mWあ
るいは再生光のパワー近くまで下げることにより、C1
エラー率が減少する効果があった。
【0080】上記の実験に用いた記録層のGeとTeの
含有量の比を0.30から0.70の間で、SbとSe
の含有量の比を0.35から1の間の種々の範囲で変え
た場合に、上記とほぼ同様の結果が得られた。また、G
eとTeの含有量の比と、SbとSeの含有量の比のそ
れぞれを一定に保って、(Ge+Te)と(Sb+S
e)の含有率の比を0.01〜0.4の範囲で変えた場
合にも上記と同様の結果が得られた。
含有量の比を0.30から0.70の間で、SbとSe
の含有量の比を0.35から1の間の種々の範囲で変え
た場合に、上記とほぼ同様の結果が得られた。また、G
eとTeの含有量の比と、SbとSeの含有量の比のそ
れぞれを一定に保って、(Ge+Te)と(Sb+S
e)の含有率の比を0.01〜0.4の範囲で変えた場
合にも上記と同様の結果が得られた。
【0081】実施例3 実施例1で用いたのと同じポリカーボネート基板を、実
施例1で使用したマグネトロンスパッタリング装置に入
れ、以下のようにして順次積層した。まず、第1スパッ
タ室で、基板上に厚さ16nmのAu97Co3 金属層を
形成し、これを第2スパッタ室に移動した後、厚さ16
0nmの(ZnS)80(SiO2 )20(モル%)第1保
護層を形成した。次いで、第3スパッタ室で厚さ17n
mのGe50Te25Se25記録層を、第4スパッタ室で厚
さ40nmの(ZnS)80(SiO2 )20 第2保護層
を第5スパッタ室で厚さ35nmのAu97Co3 反射層
を順次形成した。最後に紫外線硬化樹脂保護層をスピン
コートによって形成した。この実施例で得られた光記録
媒体の断面図を図9に示す。光記録媒体は、ポリカーボ
ネート基板1と、Au−Co系金属層2と、ZnS−S
iO2 系第1保護層3と、Ge−Te−Se系記録層4
と、ZnS−SiO2 系第2保護層5と、Au−Co系
反射層6と、紫外線硬化樹脂保護層7とからなる。
施例1で使用したマグネトロンスパッタリング装置に入
れ、以下のようにして順次積層した。まず、第1スパッ
タ室で、基板上に厚さ16nmのAu97Co3 金属層を
形成し、これを第2スパッタ室に移動した後、厚さ16
0nmの(ZnS)80(SiO2 )20(モル%)第1保
護層を形成した。次いで、第3スパッタ室で厚さ17n
mのGe50Te25Se25記録層を、第4スパッタ室で厚
さ40nmの(ZnS)80(SiO2 )20 第2保護層
を第5スパッタ室で厚さ35nmのAu97Co3 反射層
を順次形成した。最後に紫外線硬化樹脂保護層をスピン
コートによって形成した。この実施例で得られた光記録
媒体の断面図を図9に示す。光記録媒体は、ポリカーボ
ネート基板1と、Au−Co系金属層2と、ZnS−S
iO2 系第1保護層3と、Ge−Te−Se系記録層4
と、ZnS−SiO2 系第2保護層5と、Au−Co系
反射層6と、紫外線硬化樹脂保護層7とからなる。
【0082】各層を形成する材料の、波長780nmの
光に対する屈折率および消衰係数を測定したところ、以
下の通りであった。 Au97Co3 金属層およびAu97Co3 反射層:0.345−5.069i (ZnS)80(SiO2 )20第1および第2保護層:2.0−0.0i Ge50Te25Se25記録層:3.85−0.54i(非晶質) 6.41−2.91i(結晶)
光に対する屈折率および消衰係数を測定したところ、以
下の通りであった。 Au97Co3 金属層およびAu97Co3 反射層:0.345−5.069i (ZnS)80(SiO2 )20第1および第2保護層:2.0−0.0i Ge50Te25Se25記録層:3.85−0.54i(非晶質) 6.41−2.91i(結晶)
【0083】上記のようにして作製したディスクを、実
施例1と同様にして自動焦点合わせを行った。自動焦点
合わせを行いながら、さらに案内溝の中心に光スポット
の中心が常に一致するようにヘッドを駆動してトラッキ
ングを行った。このとき、特別に作製した案内溝のない
部分での反射率は71%、案内溝の部分での反射率は6
7%が得られた。
施例1と同様にして自動焦点合わせを行った。自動焦点
合わせを行いながら、さらに案内溝の中心に光スポット
の中心が常に一致するようにヘッドを駆動してトラッキ
ングを行った。このとき、特別に作製した案内溝のない
部分での反射率は71%、案内溝の部分での反射率は6
7%が得られた。
【0084】次にトラッキングを行いながら、9mWの
レーザ光を連続的に照射することによって記録トラック
上の記録層を加熱し、各元素を反応、結晶化させて初期
化を行った。初期化後の反射率は、案内溝のない部分で
25%、案内溝の部分で21%となった。このとき、記
録層には大きな物理的な変形は認められなかった。
レーザ光を連続的に照射することによって記録トラック
上の記録層を加熱し、各元素を反応、結晶化させて初期
化を行った。初期化後の反射率は、案内溝のない部分で
25%、案内溝の部分で21%となった。このとき、記
録層には大きな物理的な変形は認められなかった。
【0085】次に、ディスクの線速を1.2m/sに保
って、11Tの繰り返し信号を記録パワー15mWで記
録したところ、記録部分の反射率は67%に上昇した。
実施例1で定義した信号変調度は69%となる。なお、
このときの記録は、図2に示すようなオーバライト波形
で行った。消去パワーは9mWとした。これらのパワー
を一定に保って、3Tの繰り返し信号をオーバライトし
たところ、信号変調度45%が得られた。このとき、1
1T信号の消去比は30dBであった。
って、11Tの繰り返し信号を記録パワー15mWで記
録したところ、記録部分の反射率は67%に上昇した。
実施例1で定義した信号変調度は69%となる。なお、
このときの記録は、図2に示すようなオーバライト波形
で行った。消去パワーは9mWとした。これらのパワー
を一定に保って、3Tの繰り返し信号をオーバライトし
たところ、信号変調度45%が得られた。このとき、1
1T信号の消去比は30dBであった。
【0086】上記のようにして作製したディスクを、9
mWの連続光で初期化後、まず3T信号を記録し、その
後11T信号をオーバライトした場合も同様の結果が得
られた。また、オーバライトを1000回行った後もこ
れらの値はほとんど変化しなかった。消去パワーを12
mWに上げて溶融消去を行った場合は、オーバーライト
が10回で消去比が25dB以下に低下し、11T信号
の変調度も50%となった。
mWの連続光で初期化後、まず3T信号を記録し、その
後11T信号をオーバライトした場合も同様の結果が得
られた。また、オーバライトを1000回行った後もこ
れらの値はほとんど変化しなかった。消去パワーを12
mWに上げて溶融消去を行った場合は、オーバーライト
が10回で消去比が25dB以下に低下し、11T信号
の変調度も50%となった。
【0087】次いで、レーザパワーを15mWと9mW
との間で変調して、EFM信号を記録し、これを波長7
80nmの光ヘッドを有するCD−ROMテスタに装着
し、ブロックエラー率(BLER)を測定した。このと
きのC1エラー率は0.3%と良好な値を示した。
との間で変調して、EFM信号を記録し、これを波長7
80nmの光ヘッドを有するCD−ROMテスタに装着
し、ブロックエラー率(BLER)を測定した。このと
きのC1エラー率は0.3%と良好な値を示した。
【0088】上記と同じ実験を、記録パルスを複数のパ
ルスに分割して行った。まず、11T信号を記録する場
合には、パルス幅115ns、77nsのパルスを23
1ns周期で11個発生させることによって行い、3T
信号を記録する場合には、同じパルスを同じ周期で3個
発生させることによって行った。この方法で記録を行う
と、記録マークの対称性が増し、ジッターが減少した。
また、この方法においてパルスの数を1個減少させた
り、1つのパルスから次のパルスまでの間のレーザパワ
ーを0mWあるいは再生光のパワー近くまで下げること
により、さらにジッターが減少し、C1エラー率が減少
する効果があった。また、各パルスのパルス幅を変え、
先頭パルスに近いほどパルス幅を短くすると、再結晶化
を防ぐ効果が見られた。このとき、先頭パルスに近いほ
どパワーを大きくするとさらに効果があった。9mWの
連続光で消去を行った後、ダイレクトオーバライトによ
って新しい情報を書き込んだところ、連続光消去を行わ
ない場合に比べてジッターが減少した。
ルスに分割して行った。まず、11T信号を記録する場
合には、パルス幅115ns、77nsのパルスを23
1ns周期で11個発生させることによって行い、3T
信号を記録する場合には、同じパルスを同じ周期で3個
発生させることによって行った。この方法で記録を行う
と、記録マークの対称性が増し、ジッターが減少した。
また、この方法においてパルスの数を1個減少させた
り、1つのパルスから次のパルスまでの間のレーザパワ
ーを0mWあるいは再生光のパワー近くまで下げること
により、さらにジッターが減少し、C1エラー率が減少
する効果があった。また、各パルスのパルス幅を変え、
先頭パルスに近いほどパルス幅を短くすると、再結晶化
を防ぐ効果が見られた。このとき、先頭パルスに近いほ
どパワーを大きくするとさらに効果があった。9mWの
連続光で消去を行った後、ダイレクトオーバライトによ
って新しい情報を書き込んだところ、連続光消去を行わ
ない場合に比べてジッターが減少した。
【0089】上記の実験に用いた記録層のGeとTeの
含有量の比を0.30から0.70の間の範囲で変えた
場合、またSeの含有率を0.01から0.3の間の範
囲で変えた場合にも上記と同様の結果が得られた。
含有量の比を0.30から0.70の間の範囲で変えた
場合、またSeの含有率を0.01から0.3の間の範
囲で変えた場合にも上記と同様の結果が得られた。
【0090】なお、上記範囲において消去パワーを上げ
て溶融消去を行った場合にはGeとTeの含有量の比、
またSeの含有率にかかわらず、書換回数10回で消去
比が25dB以下になった。
て溶融消去を行った場合にはGeとTeの含有量の比、
またSeの含有率にかかわらず、書換回数10回で消去
比が25dB以下になった。
【0091】記録層と保護層の間に、記録層に接した少
なくとも一方に界面層を設けるたところ、書き換え回数
を向上させる効果があった。また、この界面層は、記録
層の結晶化過程を制御する効果もあった。界面層とし
て、実施例1で記載したものを用いることができる。こ
のとき、金属あるいは半導体材料など、記録・再生用光
に対して吸収を持つ材料を用いる場合には、その膜厚が
10nm以下であるのが好ましい。上記界面層は必ずし
も均一に形成される必要はなく、アイランド状に形成さ
れていても同様の効果があった。
なくとも一方に界面層を設けるたところ、書き換え回数
を向上させる効果があった。また、この界面層は、記録
層の結晶化過程を制御する効果もあった。界面層とし
て、実施例1で記載したものを用いることができる。こ
のとき、金属あるいは半導体材料など、記録・再生用光
に対して吸収を持つ材料を用いる場合には、その膜厚が
10nm以下であるのが好ましい。上記界面層は必ずし
も均一に形成される必要はなく、アイランド状に形成さ
れていても同様の効果があった。
【0092】また、記録層を2層に分割するように、記
録層中に中間層を設けたところ、記録層の冷却時間の制
御、結晶化過程の制御などを行う効果がみられた。ま
た、記録パワーの大小によって、中間層によって分けら
れた2層の記録層のうち、片方のみに情報を記録した
り、両方に記録したりすることで、1つの記録ビットに
複数の情報を持たせることもできた。中間層として前記
の界面相と同様の材料からなる層を設けたところ、上記
と同様の効果が得られた。このとき、中間層の膜厚は1
0nm以下であることが好ましい。また、中間層も必ず
しも均一に形成される必要はなく、アイランド状に形成
されていてもよい。
録層中に中間層を設けたところ、記録層の冷却時間の制
御、結晶化過程の制御などを行う効果がみられた。ま
た、記録パワーの大小によって、中間層によって分けら
れた2層の記録層のうち、片方のみに情報を記録した
り、両方に記録したりすることで、1つの記録ビットに
複数の情報を持たせることもできた。中間層として前記
の界面相と同様の材料からなる層を設けたところ、上記
と同様の効果が得られた。このとき、中間層の膜厚は1
0nm以下であることが好ましい。また、中間層も必ず
しも均一に形成される必要はなく、アイランド状に形成
されていてもよい。
【0093】記録層中に実施例1で用いたようなきわめ
て小さい針状磁性体を均一に分散あるいは析出させたと
ころ、これらを核として結晶化が促進され、また、外部
磁場中で記録を行ったときに、外部磁場ゼロで記録した
場合と異なる構造の結晶状態あるいは非晶質状態を造る
ことができた。
て小さい針状磁性体を均一に分散あるいは析出させたと
ころ、これらを核として結晶化が促進され、また、外部
磁場中で記録を行ったときに、外部磁場ゼロで記録した
場合と異なる構造の結晶状態あるいは非晶質状態を造る
ことができた。
【0094】本発明の記録層は単一の円形光スポットに
よるオーバーライトが可能であるが、これらの記録層
に、一旦消去した後記録を行うか、あるいは重ね書きに
よって記録書き換えを行う場合、同じ記録トラックに前
に書かれていた信号を完全に消去することはできず、消
え残りが発生する。消え残りは、実施例1で述べた方法
により解消することができる。これらの方法は、本発明
の材料に限らず、相変化などの原子配列変化によって記
録する他の材料に適用しても消え残り抑制に有効であ
る。
よるオーバーライトが可能であるが、これらの記録層
に、一旦消去した後記録を行うか、あるいは重ね書きに
よって記録書き換えを行う場合、同じ記録トラックに前
に書かれていた信号を完全に消去することはできず、消
え残りが発生する。消え残りは、実施例1で述べた方法
により解消することができる。これらの方法は、本発明
の材料に限らず、相変化などの原子配列変化によって記
録する他の材料に適用しても消え残り抑制に有効であ
る。
【0095】本実施例で得られた記録媒体から記録層部
分のみを取り出して60℃相対湿度95%の条件下に1
000時間置いて耐酸化性試験を実施した。1000時
間後の記録層部分は、ほとんど酸化されていなかった。
分のみを取り出して60℃相対湿度95%の条件下に1
000時間置いて耐酸化性試験を実施した。1000時
間後の記録層部分は、ほとんど酸化されていなかった。
【0096】上記実施例1〜3では保護膜として(Zn
S)80(SiO2 )20を用いたが、これに代えて、Si
O2 、SiO、Y2 O2 やAlN、Si3 N4 などの酸
化物や窒化物、Sb2 S3 などの硫化物、SnSe2 、
SbSe2 などのセレン化物、CeF3 などの弗化物、
または非晶質Si、TiB2 、B4 C、BCやこれに類
似する組成の化合物、あるいはこれらの混合物を用いて
もよい。また、反射層として、Au97Co3 の一部また
は全部を置換してAu、Ag、Cu、Fe、Al、C
o、Ti、Pd、Pt、W、Ta、Mo、Cr、Niな
ど、あるいはこれら同志の合金を用いてもよい。基板と
して、ポリカーボネートの代わりに、紫外線硬化樹脂層
を表面に形成した化学強化ガラス、ポリオレフィン、エ
ポキシ、アクリル樹脂などを用いてもよい。
S)80(SiO2 )20を用いたが、これに代えて、Si
O2 、SiO、Y2 O2 やAlN、Si3 N4 などの酸
化物や窒化物、Sb2 S3 などの硫化物、SnSe2 、
SbSe2 などのセレン化物、CeF3 などの弗化物、
または非晶質Si、TiB2 、B4 C、BCやこれに類
似する組成の化合物、あるいはこれらの混合物を用いて
もよい。また、反射層として、Au97Co3 の一部また
は全部を置換してAu、Ag、Cu、Fe、Al、C
o、Ti、Pd、Pt、W、Ta、Mo、Cr、Niな
ど、あるいはこれら同志の合金を用いてもよい。基板と
して、ポリカーボネートの代わりに、紫外線硬化樹脂層
を表面に形成した化学強化ガラス、ポリオレフィン、エ
ポキシ、アクリル樹脂などを用いてもよい。
【0097】比較例1 第1保護層の膜厚を25nmとした以外は、実施例1と
同様にしてディスクを作製した。このディスクを、実施
例1と同様の方法で記録・再生を行った。このディスク
の反射率は、案内溝のない部分で20%の反射率、案内
溝の部分で16%であった。これをパワー9mWの連続
光によって初期化したところ、初期化後の反射率は、案
内溝のない部分で71%、案内溝の部分で66%となっ
た。このとき、記録層には大きな物理的な変形は認めら
れなかった。
同様にしてディスクを作製した。このディスクを、実施
例1と同様の方法で記録・再生を行った。このディスク
の反射率は、案内溝のない部分で20%の反射率、案内
溝の部分で16%であった。これをパワー9mWの連続
光によって初期化したところ、初期化後の反射率は、案
内溝のない部分で71%、案内溝の部分で66%となっ
た。このとき、記録層には大きな物理的な変形は認めら
れなかった。
【0098】次に、ディスクの線速を1.2m/sに保
って、11Tの繰り返し信号の記録を試みたが、記録パ
ワー25mWでも記録部分の反射率は50%程度にしか
低下せず、完全な記録が行われなかった。このように、
このディスクは初期状態の反射率が高いため、感度よく
記録を行うことができなかった。
って、11Tの繰り返し信号の記録を試みたが、記録パ
ワー25mWでも記録部分の反射率は50%程度にしか
低下せず、完全な記録が行われなかった。このように、
このディスクは初期状態の反射率が高いため、感度よく
記録を行うことができなかった。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低レーザパワーで感度よく記録可能であり且つ記録の書
き換えも多数回可能な光記録媒体を得ることができた。
本発明の記録媒体は、反射率及び信号変調度の点でCD
規格を満足するため、CDプレーヤやCD−ROMドラ
イブでの再生が可能となる。本発明の相変化型記録媒体
は記録時に記録マークの変形が極めて少ないため、マー
クエッジ方式の記録・再生に好適である。
低レーザパワーで感度よく記録可能であり且つ記録の書
き換えも多数回可能な光記録媒体を得ることができた。
本発明の記録媒体は、反射率及び信号変調度の点でCD
規格を満足するため、CDプレーヤやCD−ROMドラ
イブでの再生が可能となる。本発明の相変化型記録媒体
は記録時に記録マークの変形が極めて少ないため、マー
クエッジ方式の記録・再生に好適である。
【図1】本発明の実施例1で得られた光記録媒体の構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例におけるオーバライト用記録レ
ーザ波形を示す図である。
ーザ波形を示す図である。
【図3】本発明の実施例2で得られた光記録媒体の構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図4】記録層が非晶質状態にある場合の反射の様子を
示す概念図である。
示す概念図である。
【図5】図4の反射が支配的である場合に、第1保護膜
及び第2保護膜の膜厚に対する反射率を示すグラフであ
る。
及び第2保護膜の膜厚に対する反射率を示すグラフであ
る。
【図6】記録層が結晶状態にある場合の反射の様子を示
す概念図である。
す概念図である。
【図7】図6の反射が支配的である場合に、第1保護膜
及び第2保護膜の膜厚に対する反射率を示すグラフであ
る。
及び第2保護膜の膜厚に対する反射率を示すグラフであ
る。
【図8】古い記録マーク上に新しい記録マークが重ね書
きされる場合の記録レーザ光の反射率とレーザパワーを
示す。
きされる場合の記録レーザ光の反射率とレーザパワーを
示す。
【図9】本発明の実施例3で得られた光記録媒体の構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1 ポリカーボネート基板 2 Au−Co系金属層 3 ZnS−SiO2 系第1保護層 4 Ge−Te−Sb−Se系記録層 5 ZnS−SiO2 系第2保護層 6 Au−Co系反射層 7 紫外線硬化樹脂保護層 8 ポリカーボネート基板 9 ZnS−SiO2 系透明層とSiO2 系透明層から
なる第1保護層 10 Ge−Te−Sb−Se系記録層 11 ZnS−SiO2 系第2保護層 12 Au−Co系反射層 13 紫外線硬化樹脂保護層 21 反射光1 22 反射光4 23 等反射率線 24 最大反射率を示す等反射率線 25 最小反射率を示す等反射率線 26 反射光2 31 古い記録マーク 32 新しい記録マーク
なる第1保護層 10 Ge−Te−Sb−Se系記録層 11 ZnS−SiO2 系第2保護層 12 Au−Co系反射層 13 紫外線硬化樹脂保護層 21 反射光1 22 反射光4 23 等反射率線 24 最大反射率を示す等反射率線 25 最小反射率を示す等反射率線 26 反射光2 31 古い記録マーク 32 新しい記録マーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 憲雄 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上に、金属層、第1保護層、記録
層、第2保護層及び反射層を備え且つ記録層の原子配列
が安定状態から準安定状態に変化することによって記録
が行われ、準安定状態から安定状態に変化することによ
って初期化及び消去が行われる光記録媒体において、 記録層の原子配列が安定状態にあるときに、記録媒体の
反射率が再生光に対して40%以下であり、記録層の原
子配列が準安定状態にあるときに、記録媒体の反射率が
再生光に対して70%以上であることを特徴とする光記
録媒体。 - 【請求項2】 第1保護層の屈折率n1 及び膜厚d1 、
第2保護層の屈折率n2 及び膜厚d2 、安定状態にある
記録層の屈折率nc 及び消衰係数kc 、準安定状態にあ
る記録層の屈折率na 及び消衰係数ka 、記録層の膜厚
dr 並びに記録・再生光の波長λに対して、 【数1】 なる関係を同時に満たす請求項1の光記録媒体。 - 【請求項3】 基板上に第1保護層、記録層、第2保護
層及び反射層を備え、第1保護層が屈折率の異なる少な
くとも2以上の層からなり、記録層の原子配列が安定状
態から準安定状態に変化することによって記録が行わ
れ、準安定状態から安定状態に変化することによって初
期化及び消去が行われる光記録媒体において、 記録層の原子配列が安定状態にあるときに、記録媒体の
反射率が再生光に対して40%以下であり、記録層の原
子配列が準安定状態にあるときに、記録媒体の反射率が
再生光に対して70%以上であることを特徴とする光記
録媒体。 - 【請求項4】 上記記録層の膜厚方向の平均組成が一般
式: [(Ge1-x Tex )1-z (Sb1-y Sey )z ]1-m
MAm (ただし、x、y、z及びmは原子含有率を表わし、そ
れぞれ0.30≦x≦0.70、0.35≦y≦1、
0.01≦z≦0.4、0≦m≦0.2の範囲の値であ
り、MAはGe、Te、Sb、Se以外の元素)で表さ
れことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項の光
記録媒体。 - 【請求項5】 マークエッジ方式により記録・再生が行
われる請求項1から4のいずれか一項の光記録媒体。 - 【請求項6】 上記安定状態が結晶状態であり、準安定
状態が非結晶状態である請求項1から5のいずれか一項
の光記録媒体。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7081714A JPH08249721A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 光記録媒体 |
| US08/616,011 US5688574A (en) | 1995-03-14 | 1996-03-14 | Optical recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7081714A JPH08249721A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 光記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08249721A true JPH08249721A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=13754075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7081714A Withdrawn JPH08249721A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08249721A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6117511A (en) * | 1997-06-03 | 2000-09-12 | Nec Corporation | Optical recording media |
| JP2002069624A (ja) * | 2000-08-30 | 2002-03-08 | Toshiba Corp | スパッタリングターゲット |
| US6811949B2 (en) | 1996-10-04 | 2004-11-02 | Mitsubishi Chemical Corporation | Optical information recording medium and optical recording method |
-
1995
- 1995-03-14 JP JP7081714A patent/JPH08249721A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6811949B2 (en) | 1996-10-04 | 2004-11-02 | Mitsubishi Chemical Corporation | Optical information recording medium and optical recording method |
| US6117511A (en) * | 1997-06-03 | 2000-09-12 | Nec Corporation | Optical recording media |
| JP2002069624A (ja) * | 2000-08-30 | 2002-03-08 | Toshiba Corp | スパッタリングターゲット |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020604 |