JPH08253A - 新規ビールの製造法 - Google Patents
新規ビールの製造法Info
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- JPH08253A JPH08253A JP6158283A JP15828394A JPH08253A JP H08253 A JPH08253 A JP H08253A JP 6158283 A JP6158283 A JP 6158283A JP 15828394 A JP15828394 A JP 15828394A JP H08253 A JPH08253 A JP H08253A
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- Japan
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- beer
- storage tank
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- liquor
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- Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ビールの製造法において、貯酒工程の貯酒タ
ンク中で、熟成中期以降のビールを、当該ビールの凍結
温度近傍へ実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結温度
近傍に冷却されたビールをポンプにて貯酒タンクより側
管を通じて流動性を保持したまま凍結ビールを生成せし
める装置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を有する
ことを特徴とする新規ビールの製造法。 【効果】 本発明により、雑味のない端麗な味で、かつ
豊醇さを併せもった洗練されたビールの味を有し、混濁
耐久性にすぐれ、磨きのかかったビールが得られる。
ンク中で、熟成中期以降のビールを、当該ビールの凍結
温度近傍へ実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結温度
近傍に冷却されたビールをポンプにて貯酒タンクより側
管を通じて流動性を保持したまま凍結ビールを生成せし
める装置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を有する
ことを特徴とする新規ビールの製造法。 【効果】 本発明により、雑味のない端麗な味で、かつ
豊醇さを併せもった洗練されたビールの味を有し、混濁
耐久性にすぐれ、磨きのかかったビールが得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規ビールの製造法に
関し、詳しくは端麗な味で濃醇さがあり、かつ耐久性の
向上したビールの製造法に関する。
関し、詳しくは端麗な味で濃醇さがあり、かつ耐久性の
向上したビールの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の日本において主に行われている下
面発酵酵母を用いるビールの製造法は、まず主原料であ
る大麦から麦芽をつくる工程(製麦工程)、麦芽を粉砕
し、その後温水と混合し、ホップ等の原料を添加し麦汁
をつくる工程(仕込み工程)、麦汁を冷却後、酵母を添
加してアルコール発酵せしめ、いわゆる若ビールをつく
る工程(発酵工程)、若ビールを数週間の低温で貯蔵し
ビールをつくる工程(貯酒工程:後発酵工程ともいう)
を経て、ろ過したのち、容器に詰めビールとして出荷す
る方法である。
面発酵酵母を用いるビールの製造法は、まず主原料であ
る大麦から麦芽をつくる工程(製麦工程)、麦芽を粉砕
し、その後温水と混合し、ホップ等の原料を添加し麦汁
をつくる工程(仕込み工程)、麦汁を冷却後、酵母を添
加してアルコール発酵せしめ、いわゆる若ビールをつく
る工程(発酵工程)、若ビールを数週間の低温で貯蔵し
ビールをつくる工程(貯酒工程:後発酵工程ともいう)
を経て、ろ過したのち、容器に詰めビールとして出荷す
る方法である。
【0003】製麦工程は、吸水した大麦を制御された条
件下で発芽させることによって穀粒内の各種の酵素を生
産、蓄積させ、これらの酵素により大麦のもつ高分子性
の貯蔵物質の一部を低分子化せしめ、これにより大麦の
胚乳組織は軟質化し、脆くなる。これを「溶け」とい
い、溶けの進行は焙燥によって止められ、同時に保存性
および特有の香りと色が付与された麦芽がつくられる。
件下で発芽させることによって穀粒内の各種の酵素を生
産、蓄積させ、これらの酵素により大麦のもつ高分子性
の貯蔵物質の一部を低分子化せしめ、これにより大麦の
胚乳組織は軟質化し、脆くなる。これを「溶け」とい
い、溶けの進行は焙燥によって止められ、同時に保存性
および特有の香りと色が付与された麦芽がつくられる。
【0004】仕込み工程は、麦芽を粉砕した後、温水と
混合し、主として麦芽中に存在するアミラーゼを適温に
保って麦芽中のデンプンやその他の物質を分解してマッ
シュとする。この間、米や澱粉,トウモロコシ等のいわ
ゆる副原料を一部麦芽と混ぜて加熱、糊化、液化した
後、麦芽マッシュと合わせる。マッシュはろ過によって
不溶物(ビール粕)を分離し、麦汁となり、ホップを加
え加熱、煮沸される。煮沸によって麦芽の酵素活性はす
べて破壊され、熱凝固性のタンパクも除かれる一方、ホ
ップ樹脂中のα−酸が熱変性してビール特有の苦味が発
現される。
混合し、主として麦芽中に存在するアミラーゼを適温に
保って麦芽中のデンプンやその他の物質を分解してマッ
シュとする。この間、米や澱粉,トウモロコシ等のいわ
ゆる副原料を一部麦芽と混ぜて加熱、糊化、液化した
後、麦芽マッシュと合わせる。マッシュはろ過によって
不溶物(ビール粕)を分離し、麦汁となり、ホップを加
え加熱、煮沸される。煮沸によって麦芽の酵素活性はす
べて破壊され、熱凝固性のタンパクも除かれる一方、ホ
ップ樹脂中のα−酸が熱変性してビール特有の苦味が発
現される。
【0005】発酵工程では、煮沸された麦汁を熱交換機
等を通じて冷却した後、直ちに酵母を加えアルコール発
酵に供し、酵母が麦汁中のエキスをほとんど資化、発酵
したところで発酵液から沈降酵母を分離し、いわゆる若
ビールがつくられる。貯酒工程では、若ビールの未熟な
香味が消えるまでの数週間貯蔵され、豊潤な香りと味を
有するビールとなる。
等を通じて冷却した後、直ちに酵母を加えアルコール発
酵に供し、酵母が麦汁中のエキスをほとんど資化、発酵
したところで発酵液から沈降酵母を分離し、いわゆる若
ビールがつくられる。貯酒工程では、若ビールの未熟な
香味が消えるまでの数週間貯蔵され、豊潤な香りと味を
有するビールとなる。
【0006】以上の如く、製造技術はほぼ確立されてい
るとはいえ、生物の複雑な反応を経て造られるビールに
は、複雑な味の文化が形成されており、時代によって、
好みの指向の変化とともに、個々の工程で種々の技術開
発が行われている。
るとはいえ、生物の複雑な反応を経て造られるビールに
は、複雑な味の文化が形成されており、時代によって、
好みの指向の変化とともに、個々の工程で種々の技術開
発が行われている。
【0007】近年、ビールの味の指向のひとつとして、
端麗な味への指向がある。北米においては、1993年
アイスビールなるジャンルのビールが発売され、北米の
ビール市場の10%余りを占めるものとなっている。
端麗な味への指向がある。北米においては、1993年
アイスビールなるジャンルのビールが発売され、北米の
ビール市場の10%余りを占めるものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在、10種類程のア
イスビールが上市されており、これらは端麗な味ではあ
るが、豊醇さに欠ける等いわゆる水っぽいビールである
との評価もあり、端麗でありながら豊醇さを具備し、か
つ耐久性の向上したビールが望まれている。
イスビールが上市されており、これらは端麗な味ではあ
るが、豊醇さに欠ける等いわゆる水っぽいビールである
との評価もあり、端麗でありながら豊醇さを具備し、か
つ耐久性の向上したビールが望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の状
況を鑑み、種々検討の結果、貯酒工程の貯酒タンク中
で、熟成中期以降のビールを、当該ビールの凍結温度近
傍へ実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結温度近傍に
冷却されたビールをポンプにて貯酒タンクより側管を通
じて流動性を保持したまま凍結ビールを生成せしめる装
置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を設けることに
より、従来のアイスビールのジャンルのビールにない端
麗な味で、かつ豊醇さをもち、併せて耐久性の向上した
ビールをつくることができることを見出し、本発明を完
成した。
況を鑑み、種々検討の結果、貯酒工程の貯酒タンク中
で、熟成中期以降のビールを、当該ビールの凍結温度近
傍へ実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結温度近傍に
冷却されたビールをポンプにて貯酒タンクより側管を通
じて流動性を保持したまま凍結ビールを生成せしめる装
置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を設けることに
より、従来のアイスビールのジャンルのビールにない端
麗な味で、かつ豊醇さをもち、併せて耐久性の向上した
ビールをつくることができることを見出し、本発明を完
成した。
【0010】すなわち、本願の請求項1に係る発明は、
ビールの製造法において、貯酒工程の貯酒タンク中で、
熟成中期以降のビールを、当該ビールの凍結温度近傍へ
実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結温度近傍に冷却
されたビールをポンプにて貯酒タンクより側管を通じて
流動性を保持したまま凍結ビールを生成せしめる装置を
経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を有することを特徴
とする新規ビールの製造法である。
ビールの製造法において、貯酒工程の貯酒タンク中で、
熟成中期以降のビールを、当該ビールの凍結温度近傍へ
実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結温度近傍に冷却
されたビールをポンプにて貯酒タンクより側管を通じて
流動性を保持したまま凍結ビールを生成せしめる装置を
経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を有することを特徴
とする新規ビールの製造法である。
【0011】ビールの製造法において、概ね熟成の終了
に要する期間は、ビールの種類,発酵工程の微妙な差な
どにより各々異なるが、通常の貯酒を20日間〜40日
間とした場合、本発明における熟成中期以降のビールと
は、その貯酒工程の約半期を終了したビールを指称す
る。この指標となるビールの熟成は、その化学的現象が
今日なお充分に解明されていない。ところで、主発酵の
終了した若ビールには特有の味もしくは匂いがあり、こ
の従来若臭と総称された臭いの成分は揮発性の硫化水
素,ジメチルスルフィド,メルカプタン,ジアセチル等
である。
に要する期間は、ビールの種類,発酵工程の微妙な差な
どにより各々異なるが、通常の貯酒を20日間〜40日
間とした場合、本発明における熟成中期以降のビールと
は、その貯酒工程の約半期を終了したビールを指称す
る。この指標となるビールの熟成は、その化学的現象が
今日なお充分に解明されていない。ところで、主発酵の
終了した若ビールには特有の味もしくは匂いがあり、こ
の従来若臭と総称された臭いの成分は揮発性の硫化水
素,ジメチルスルフィド,メルカプタン,ジアセチル等
である。
【0012】この若臭の一部は貯酒中自ら揮発し、一部
は液内部から常に上昇する炭酸ガスに随伴して除去され
る。また、微量に生じる高級アルコール類は乳酸,コハ
ク酸,アミノ酸等の酸類と芳香性エステルを形成してビ
ールの味の改良に寄与するものと考えられる。なお、水
素イオン濃度の増加は、粗雑な味を持つホップ樹脂の一
部を凝出せしめる。これら種々の複雑な現象の総合結果
が、いわゆるビールの熟成である。
は液内部から常に上昇する炭酸ガスに随伴して除去され
る。また、微量に生じる高級アルコール類は乳酸,コハ
ク酸,アミノ酸等の酸類と芳香性エステルを形成してビ
ールの味の改良に寄与するものと考えられる。なお、水
素イオン濃度の増加は、粗雑な味を持つホップ樹脂の一
部を凝出せしめる。これら種々の複雑な現象の総合結果
が、いわゆるビールの熟成である。
【0013】本発明において、熟成中期以降のビール
を、貯酒工程の貯酒タンク中で、当該ビールの凍結温度
近傍へ実質的にゆっくり冷却するわけであるが、当該ビ
ールの凍結温度は、ビールにより異なるが、通常−2.
0〜−3.0℃付近である。また、実質的にゆっくり冷
却するとは、貯酒タンクの容量にもよるが、1日から1
0日間かけてビールの凍結温度近傍に貯酒タンク中にて
冷却することである。さらに、ここでいうビールの凍結
温度近傍に冷却するとは、ビールの凍結温度の+1.0
〜0℃を制御のポイントとして冷却することを示す。
を、貯酒工程の貯酒タンク中で、当該ビールの凍結温度
近傍へ実質的にゆっくり冷却するわけであるが、当該ビ
ールの凍結温度は、ビールにより異なるが、通常−2.
0〜−3.0℃付近である。また、実質的にゆっくり冷
却するとは、貯酒タンクの容量にもよるが、1日から1
0日間かけてビールの凍結温度近傍に貯酒タンク中にて
冷却することである。さらに、ここでいうビールの凍結
温度近傍に冷却するとは、ビールの凍結温度の+1.0
〜0℃を制御のポイントとして冷却することを示す。
【0014】また、本発明では上記貯酒タンクにてゆっ
くり冷却されたビールを、ビールの流動性を保持したま
ま、最小量の凍結ビールを生成せしめる装置を経由させ
るわけであるが、当該装置は、ビールを収容する容器で
あって、当該容器の一端に冷却されたビール取入口を有
し、他端にビール取出口を有する装置であって、ビール
の取入口とビール取出口の間の装置内面にビールの凍結
温度以下の温度にビールを冷却し、一部凍結せしめる冷
却装置を形成せしめてなるものを有するものである。
くり冷却されたビールを、ビールの流動性を保持したま
ま、最小量の凍結ビールを生成せしめる装置を経由させ
るわけであるが、当該装置は、ビールを収容する容器で
あって、当該容器の一端に冷却されたビール取入口を有
し、他端にビール取出口を有する装置であって、ビール
の取入口とビール取出口の間の装置内面にビールの凍結
温度以下の温度にビールを冷却し、一部凍結せしめる冷
却装置を形成せしめてなるものを有するものである。
【0015】当該装置内をビールが経由するときの流速
は、流動性を保持し最小量の凍結ビールを形成する流速
であればよく、装置内径,内部形状等と密接に関係する
が、円筒状のものである場合、全長1〜10m、内径
0.2〜1.5mの装置のとき5〜50kl/時であ
り、まゆ状のものである場合、全長1〜10m、内径
0.5〜4mの装置のとき2〜50kl/時程度が適当
である。
は、流動性を保持し最小量の凍結ビールを形成する流速
であればよく、装置内径,内部形状等と密接に関係する
が、円筒状のものである場合、全長1〜10m、内径
0.2〜1.5mの装置のとき5〜50kl/時であ
り、まゆ状のものである場合、全長1〜10m、内径
0.5〜4mの装置のとき2〜50kl/時程度が適当
である。
【0016】冷却装置は、冷媒を循環せしめることによ
り、ビールの取入口とビール取出口の間の装置通過内面
の温度を凍結温度以下とせしめるもので、この場合冷媒
の温度は−4〜−10℃であればよい。冷媒の循環は当
該ビール通過内面にコイル状に冷媒循環層またはジャケ
ットに冷媒循環層を形成せしめればよい。さらに、別の
態様の冷却装置としては、ヒートポンプによるものや電
子冷却素子(ペルチエ素子)による冷却装置等が挙げら
れる。
り、ビールの取入口とビール取出口の間の装置通過内面
の温度を凍結温度以下とせしめるもので、この場合冷媒
の温度は−4〜−10℃であればよい。冷媒の循環は当
該ビール通過内面にコイル状に冷媒循環層またはジャケ
ットに冷媒循環層を形成せしめればよい。さらに、別の
態様の冷却装置としては、ヒートポンプによるものや電
子冷却素子(ペルチエ素子)による冷却装置等が挙げら
れる。
【0017】当該ビールの流動性を保持したまま最小量
の凍結ビールを生成せしめる装置の具体的冷却能力、ビ
ール流量制御は、例えば当該装置の一部に覗き窓(サイ
トグラス)を設け、目視によりビール氷晶状態を観測す
ることにより手動にてバルブ調整することにより冷却能
力、ビール流量の調整を行うか、或は当該装置の一部に
氷センサーをを設け、当該氷センサーからのシグナルに
応答して氷の量の減少または増加を検出し、冷却能力、
ビール流量の調整を行う等によって、制御してもよい。
当該装置中でのビールの滞留時間は、短時間であり、一
般的には15分以下、通常は20秒〜5分間である。
の凍結ビールを生成せしめる装置の具体的冷却能力、ビ
ール流量制御は、例えば当該装置の一部に覗き窓(サイ
トグラス)を設け、目視によりビール氷晶状態を観測す
ることにより手動にてバルブ調整することにより冷却能
力、ビール流量の調整を行うか、或は当該装置の一部に
氷センサーをを設け、当該氷センサーからのシグナルに
応答して氷の量の減少または増加を検出し、冷却能力、
ビール流量の調整を行う等によって、制御してもよい。
当該装置中でのビールの滞留時間は、短時間であり、一
般的には15分以下、通常は20秒〜5分間である。
【0018】当該装置を経由するビールの総量は、貯酒
タンク中のビールの総量の1〜5倍であればよい。
タンク中のビールの総量の1〜5倍であればよい。
【0019】本発明でいうビールとは、日本の酒税法に
定められたもの、すなわち「麦芽、ホップおよび水を原
料として発酵させたもの。および麦芽、ホップ、水およ
び米その他政令で定める物品を原料として発酵させたも
の(但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合
計が麦芽の重量の十分の五をこえないものに限る)。」
のほか、米そのほかの原料を麦芽の半分以上使用したい
わゆる「雑酒」も含めるものとする。
定められたもの、すなわち「麦芽、ホップおよび水を原
料として発酵させたもの。および麦芽、ホップ、水およ
び米その他政令で定める物品を原料として発酵させたも
の(但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合
計が麦芽の重量の十分の五をこえないものに限る)。」
のほか、米そのほかの原料を麦芽の半分以上使用したい
わゆる「雑酒」も含めるものとする。
【0020】
【作用】上記のとおりに構成された本発明では、貯酒工
程の貯酒タンク中で、熟成中期以降のビールを、当該ビ
ールの凍結温度近傍へ実質的にゆっくり冷却し、その
後、凍結温度近傍に冷却されたビールをポンプにて貯酒
タンクより側管を通じて流動性を保持したまま凍結ビー
ルを生成せしめる装置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す
工程を有することにより、ビール中の雑味成分および混
濁成分が析出し、その結果、最終的にそれらの析出成分
をろ過することにより、ビールの雑味成分が取り除か
れ、また混濁に対する耐久性にすぐれ、より洗練され
た、磨きのかかったビールを製造することができ、熟成
期間も短縮することができる。
程の貯酒タンク中で、熟成中期以降のビールを、当該ビ
ールの凍結温度近傍へ実質的にゆっくり冷却し、その
後、凍結温度近傍に冷却されたビールをポンプにて貯酒
タンクより側管を通じて流動性を保持したまま凍結ビー
ルを生成せしめる装置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す
工程を有することにより、ビール中の雑味成分および混
濁成分が析出し、その結果、最終的にそれらの析出成分
をろ過することにより、ビールの雑味成分が取り除か
れ、また混濁に対する耐久性にすぐれ、より洗練され
た、磨きのかかったビールを製造することができ、熟成
期間も短縮することができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 実施例 図1は、本発明によるビールの製造に関わる工程を示す
流れ図である。図2は、流動性を保持したまま最小量の
凍結ビールを生成せしめる装置の1態様を示す図であ
り、図3および図4は、流動性を保持したまま最小量の
凍結ビールを生成せしめる装置の他の1態様を示す図で
ある。図5は、図3の装置と貯酒タンクを一体化した状
態を示す図である。
て説明する。 実施例 図1は、本発明によるビールの製造に関わる工程を示す
流れ図である。図2は、流動性を保持したまま最小量の
凍結ビールを生成せしめる装置の1態様を示す図であ
り、図3および図4は、流動性を保持したまま最小量の
凍結ビールを生成せしめる装置の他の1態様を示す図で
ある。図5は、図3の装置と貯酒タンクを一体化した状
態を示す図である。
【0022】図1のように、発酵タンク1で通常の方法
で発酵を行った後、大部分の酵母は分離し、除去する。
次に、得られたビールを貯酒タンク2に移す。そこで、
ビールはいわゆる後発酵を行い熟成する。当該貯酒タン
ク2には、冷却装置が設置されており、通常の熟成工程
では発酵タンクから移された時点のビールの温度を10
℃前後の状態から、貯酒タンクにて5℃〜−1℃の状態
で貯酒し、10日間から20日間かけて熟成し、半ば熟
成が終了した時点で1日間から10日間かけてゆっくり
ビール凍結温度近傍(−2〜−3℃)へ冷却する。
で発酵を行った後、大部分の酵母は分離し、除去する。
次に、得られたビールを貯酒タンク2に移す。そこで、
ビールはいわゆる後発酵を行い熟成する。当該貯酒タン
ク2には、冷却装置が設置されており、通常の熟成工程
では発酵タンクから移された時点のビールの温度を10
℃前後の状態から、貯酒タンクにて5℃〜−1℃の状態
で貯酒し、10日間から20日間かけて熟成し、半ば熟
成が終了した時点で1日間から10日間かけてゆっくり
ビール凍結温度近傍(−2〜−3℃)へ冷却する。
【0023】このように冷却されたビールは、側管か
ら、ビールの流動性を保持したまま最小量の凍結ビール
を生成せしめる装置(ビール凍結装置)3に導かれ、通
過途中で冷却され、一部ビールが凍結する。当該装置内
部を生成凍結ビールで系を塞ぐことのないよう、冷却能
力、ビール流量を調整することが、本発明を完成する上
で重要である。得られた一部凍結したビールは、再び貯
酒タンク2に導かれる。このように、貯酒工程中、ビー
ルは、図1に示したように、ビール凍結装置3と貯酒タ
ンク2を循環する。次いで、通常のビールの製造におけ
るろ過工程、樽詰・瓶詰・缶詰工程(未図示)を経てビ
ールが製造される。
ら、ビールの流動性を保持したまま最小量の凍結ビール
を生成せしめる装置(ビール凍結装置)3に導かれ、通
過途中で冷却され、一部ビールが凍結する。当該装置内
部を生成凍結ビールで系を塞ぐことのないよう、冷却能
力、ビール流量を調整することが、本発明を完成する上
で重要である。得られた一部凍結したビールは、再び貯
酒タンク2に導かれる。このように、貯酒工程中、ビー
ルは、図1に示したように、ビール凍結装置3と貯酒タ
ンク2を循環する。次いで、通常のビールの製造におけ
るろ過工程、樽詰・瓶詰・缶詰工程(未図示)を経てビ
ールが製造される。
【0024】図2の例は、流動性を保持したまま最小量
の凍結ビールを生成せしめる装置の1態様を示すもので
あり、当該装置の容器8は、ビールを凍結冷却せしめる
冷却部9を備え、かつビール取入口5、ビール取出口6
を有し、さらに内部の状況を目視観察するためのサイト
グラス部7を有している。また、冷却部に冷媒を送り込
むための冷媒取入口11、冷却部から冷媒を送り出すた
めの冷媒取出口10を有し、洗浄液、炭酸ガスの挿入並
びに排気、炭酸ガス捕集、洗浄のための出入口12、ス
プレーボール13を具備している。当該装置の材質は、
耐蝕性のものが用いられ、ステンレス等が好適である。
の凍結ビールを生成せしめる装置の1態様を示すもので
あり、当該装置の容器8は、ビールを凍結冷却せしめる
冷却部9を備え、かつビール取入口5、ビール取出口6
を有し、さらに内部の状況を目視観察するためのサイト
グラス部7を有している。また、冷却部に冷媒を送り込
むための冷媒取入口11、冷却部から冷媒を送り出すた
めの冷媒取出口10を有し、洗浄液、炭酸ガスの挿入並
びに排気、炭酸ガス捕集、洗浄のための出入口12、ス
プレーボール13を具備している。当該装置の材質は、
耐蝕性のものが用いられ、ステンレス等が好適である。
【0025】図3の例は、流動性を保持したまま最小量
の凍結ビールを生成せしめる装置の他の1態様を示すも
のであり、内管21は、両端をフランジ24で塞がれ、
内管21の両端に近い部分にそれぞれビール取入口2
2、ビール取出口23を配置し、内管21のビール取入
口22とビール取出口23の間にジャケット26を被
せ、ジャケット26の両端に内管21と接続し冷却部を
形成せしめるリング29を配置してある。ジャケット2
6には、冷却部に冷媒を送り込むための冷媒取入口と冷
却部より冷媒を送り出すための冷媒取出口27、28を
配してある。さらに、内部の状況を目視観察するための
サイトグラス部25を有する。当該装置の材質も耐蝕性
のものが用いられ、ステンレス等が好適である。
の凍結ビールを生成せしめる装置の他の1態様を示すも
のであり、内管21は、両端をフランジ24で塞がれ、
内管21の両端に近い部分にそれぞれビール取入口2
2、ビール取出口23を配置し、内管21のビール取入
口22とビール取出口23の間にジャケット26を被
せ、ジャケット26の両端に内管21と接続し冷却部を
形成せしめるリング29を配置してある。ジャケット2
6には、冷却部に冷媒を送り込むための冷媒取入口と冷
却部より冷媒を送り出すための冷媒取出口27、28を
配してある。さらに、内部の状況を目視観察するための
サイトグラス部25を有する。当該装置の材質も耐蝕性
のものが用いられ、ステンレス等が好適である。
【0026】図5は、上記図3の装置を貯酒タンクと一
体化した態様を示すものであり、断熱層を有し、サイト
グラス部を設けた貯酒タンク30には冷却ジャケット3
1、液出入口32、酵母引抜口33、炭酸ガス噴入口3
4、スプレーボール35、洗浄液や炭酸ガスの送入と排
気、炭酸ガス捕集のための管36が配置してある。この
貯酒タンクには、図示したように、図3に例示したビー
ル凍結装置37が接続されている。
体化した態様を示すものであり、断熱層を有し、サイト
グラス部を設けた貯酒タンク30には冷却ジャケット3
1、液出入口32、酵母引抜口33、炭酸ガス噴入口3
4、スプレーボール35、洗浄液や炭酸ガスの送入と排
気、炭酸ガス捕集のための管36が配置してある。この
貯酒タンクには、図示したように、図3に例示したビー
ル凍結装置37が接続されている。
【0027】〈混濁耐久性試験〉発酵工程までは通常の
下面発酵酵母を用いてビールを製造し、以後本発明の方
法(ビール凍結装置は図3に示したものを使用)を適用
して得た瓶入りビール(本発明ビール)および発酵工程
まで通常の下面発酵酵母を用いてビールを製造した後、
従来法により得た瓶入りビール(通常ビール)のそれぞ
れを60±1℃の恒温水中に立位で72時間浸漬してか
ら水冷し、次いで0℃の氷浴中に24時間浸漬した後、
濁度を測定した。その結果を以下に示す(単位:EBC
単位)。 通常ビール 1.5〜1.6 本発明ビール0.8〜1.0 上記結果から明らかなように、本発明の方法によりビー
ルの混濁耐久性が向上した。
下面発酵酵母を用いてビールを製造し、以後本発明の方
法(ビール凍結装置は図3に示したものを使用)を適用
して得た瓶入りビール(本発明ビール)および発酵工程
まで通常の下面発酵酵母を用いてビールを製造した後、
従来法により得た瓶入りビール(通常ビール)のそれぞ
れを60±1℃の恒温水中に立位で72時間浸漬してか
ら水冷し、次いで0℃の氷浴中に24時間浸漬した後、
濁度を測定した。その結果を以下に示す(単位:EBC
単位)。 通常ビール 1.5〜1.6 本発明ビール0.8〜1.0 上記結果から明らかなように、本発明の方法によりビー
ルの混濁耐久性が向上した。
【0028】〈官能試験〉本発明の方法により得た瓶入
りビールと、市販の瓶入りアイスビール1種(対照;製
造後2ヶ月)とをパネル数10名で、以下のコメントに
つき複数チェック可能の条件で、全体の評価を10点満
点として官能試験を実施した。評価を集計した結果を以
下に示す。
りビールと、市販の瓶入りアイスビール1種(対照;製
造後2ヶ月)とをパネル数10名で、以下のコメントに
つき複数チェック可能の条件で、全体の評価を10点満
点として官能試験を実施した。評価を集計した結果を以
下に示す。
【0029】
【0030】
【0031】以上の結果が示すように、本発明の方法で
得たビールは香り項目ではほぼ同等ではあるが、味項目
では明らかにコメントが少なく、端麗な味で、かつ豊醇
さを併せもち、全体としても評価の高いビールであっ
た。
得たビールは香り項目ではほぼ同等ではあるが、味項目
では明らかにコメントが少なく、端麗な味で、かつ豊醇
さを併せもち、全体としても評価の高いビールであっ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明により、雑味のない端麗な味で、
かつ豊醇さを併せもった洗練されたビールの味を有し、
混濁耐久性にすぐれ、磨きのかかったビールが得られ
る。
かつ豊醇さを併せもった洗練されたビールの味を有し、
混濁耐久性にすぐれ、磨きのかかったビールが得られ
る。
【図1】 本発明によるビールの製造工程を示す流れ図
である。
である。
【図2】 本発明に用いられる、流動性を保持したまま
最小量の凍結ビールを生成せしめる装置の実施例を示す
一部切欠説明図である。
最小量の凍結ビールを生成せしめる装置の実施例を示す
一部切欠説明図である。
【図3】 本発明に用いられる、流動性を保持したまま
最小量の凍結ビールを生成せしめる装置の他の実施例を
示す一部切欠説明図である。
最小量の凍結ビールを生成せしめる装置の他の実施例を
示す一部切欠説明図である。
【図4】 図3の装置の正面図である。
【図5】 図3の装置を貯酒タンクと一体化した状態を
示す説明図である。
示す説明図である。
1 発酵タンク 2 貯酒タンク 3 ビール凍結装置 4 ろ過機 5 ビール取入口 6 ビール取出口 7 サイトグラス部 8 胴部 9 冷却部 21 内管 22 ビール取入口 23 ビール取出口 25 サイトグラス部 30 貯酒タンク 31 冷却ジャケット 32 液出入口 37 ビール凍結装置
Claims (1)
- 【請求項1】 ビールの製造法において、貯酒工程の貯
酒タンク中で、熟成中期以降のビールを、当該ビールの
凍結温度近傍へ実質的にゆっくり冷却し、その後、凍結
温度近傍に冷却されたビールをポンプにて貯酒タンクよ
り側管を通じて流動性を保持したまま凍結ビールを生成
せしめる装置を経由せしめ、貯酒タンクに戻す工程を有
することを特徴とする新規ビールの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15828394A JP3391897B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 新規ビールの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15828394A JP3391897B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 新規ビールの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08253A true JPH08253A (ja) | 1996-01-09 |
| JP3391897B2 JP3391897B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=15668219
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15828394A Expired - Fee Related JP3391897B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 新規ビールの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3391897B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002243627A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Asahi Breweries Ltd | 強制劣化装置及び混濁能予測方法 |
| JP2006246855A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Pokka Corp | 高品質な飲料・食品の製造方法 |
| WO2010007687A1 (ja) * | 2008-07-18 | 2010-01-21 | 株式会社前川製作所 | 発酵及び熟成装置 |
| US8673384B2 (en) | 2004-11-29 | 2014-03-18 | Suntory Holdings Limited | Oral cavity stimulating substance |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5304384A (en) | 1993-03-23 | 1994-04-19 | Labatt Brewing Company Limited | Improvements in production of fermented malt beverages |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP15828394A patent/JP3391897B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002243627A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Asahi Breweries Ltd | 強制劣化装置及び混濁能予測方法 |
| US8673384B2 (en) | 2004-11-29 | 2014-03-18 | Suntory Holdings Limited | Oral cavity stimulating substance |
| JP2006246855A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Pokka Corp | 高品質な飲料・食品の製造方法 |
| WO2010007687A1 (ja) * | 2008-07-18 | 2010-01-21 | 株式会社前川製作所 | 発酵及び熟成装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3391897B2 (ja) | 2003-03-31 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20021217 |
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|
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|
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