JPH0825419B2 - インサートを有する樹脂成形体 - Google Patents

インサートを有する樹脂成形体

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JPH0825419B2
JPH0825419B2 JP2404436A JP40443690A JPH0825419B2 JP H0825419 B2 JPH0825419 B2 JP H0825419B2 JP 2404436 A JP2404436 A JP 2404436A JP 40443690 A JP40443690 A JP 40443690A JP H0825419 B2 JPH0825419 B2 JP H0825419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のコンソールボ
ックス等に使用されるインサートを有する樹脂成形体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のコンソールボックスの蓋
を本体に係止するための本体側のロック部は、例えば次
の方法により製造されている。すなわち、図9,10に
示すように、ABS樹脂よりなり、孔51aを有する抜
止用突起51が突設されたロック部材52を予め射出成
形法により成形しておく。一方、薄い軟質ポリ塩化ビニ
ル(PVC)製の外層53a及びそれよりも厚い軟質発
泡PVC製の内層53bとからなる表皮53を公知のス
ラッシュ成形法により成形する。
【0003】そして、前記表皮53の一部を切欠き、ロ
ック組付孔54を透設する。次に、前記ロック部材52
の抜止用突起51をロック組付孔54に嵌挿させること
により、ロック部材52を表皮53に装着する。そし
て、図11,12に示すように、表皮53内に硬質発泡
ウレタン樹脂を注入し、固化させコア材55を形成す
る。すると、前記ロック部材52は固化したコア材55
により表皮53に対し保持される。
【0004】一方、他の方法として、図13,14に示
すように、両側面及び背面に透孔56を有するロック部
材57を前述のようなロック組付孔54を有しない表皮
58に配設した後、図15,16に示すように、前記同
様硬質発泡ウレタン樹脂を注入し、その注入圧により表
皮58を透孔56内にて膨張せしめ、前記ウレタン樹脂
を固化させることによりコア材59とし、同コア材59
により前記ロック部材57を表皮58に対して係合保持
させる方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
方法のうち、前者の方法による場合、ウレタン樹脂を注
入した際に図11,12に示すように、表皮53を切欠
いて透設されたロック組付孔54の隙間からウレタン樹
脂がロック部材52の外部に洩れてしまっていた。この
ようにコア材55が膨出したロック部材52は、このコ
ア材55の除去等の仕上げ工程が必要なうえに、修繕仕
上げが不可能なほどの不良品の発生率も高く、製造コス
トが上昇するという問題があった。
【0006】また、後者の方法の場合、前述のように表
皮58は切欠かれていないため、コア材59が洩れると
いう問題は発生しない。しかし、表皮58とロック部材
57との係合手段がウレタン樹脂の注入圧による表皮5
8の膨張のみにたよっているため、両者が強固に係合さ
れないことがあるばかりか、その相対的な位置決め精度
も十分なものではない。しかも、ロック部材57の取付
工程の時期は前述の相対的な位置決め精度の悪さから、
ウレタン樹脂注入直前に限定されており、設計の自由度
の低いものとなってしまっていた。また、得られた製品
をそのまま使用した際に、発泡圧又は注入圧が不十分で
コア材59の膨張が不十分な場合はロック部材57が表
皮58から外れてしまうおそれがあった。
【0007】本発明の目的は、製造時には、コア材を形
成する樹脂を注入した際に表皮から樹脂が洩れることが
なく、確実にしかも正確にインサート部材を表皮に係合
固定することができ、かつ、使用時には、インサート部
材が位置ずれすることのないインサートを有する樹脂成
形体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、アンダーカット部が形成された軟質材
料からなる表皮と、前記アンダーカット部に対し、係合
される係合部を有するインサート部材と、前記表皮内に
樹脂の注入によって形成されたコア材とからなるという
構成を採用している。
【0009】
【作用】上記構成により、表皮にはアンダーカット部が
形成されており、同アンダーカット部に対し、インサー
ト部材の係合部が係合され、さらに表皮内に樹脂が注入
され、その後発泡によりコア材が形成されているので、
インサート部材内で表皮が膨張し、インサート部材は表
皮に形成されたアンダーカット部により、表皮に対して
強固に係合される。
【0010】
【実施例】以下に本発明をコンソールボックスの本体の
ロック部に具体化した一実施例を図1〜8に基づいて説
明する。図2に示すように、四角箱状に形成されたコン
ソールボックス1の本体1bの上部前端には、後述する
ロック部2が一体的に形成されているとともに、同本体
1b上部には、板状の蓋1aがその後端部(同図右端
部)において回動可能に支持されている。同蓋1aの前
端部下面には、フック1cが取付けられ、前記ロック部
材4の係止部8と係合できるようになっている。図1に
示すように、前記本体1bのロック部2はコア材5と、
その表面に形成された表皮3と、インサート部材として
のロック部材4とから構成されている。
【0011】前記表皮3は同図に示すように、外層3a
が軟質PVC、内層3bが前記外層3aの約2〜6倍程
度の厚みを有する軟質発泡PVCとからなる2層構造を
有している。そして、図3に示すように、表皮3には断
面L字状の取付凹部6が形成されているとともに、同取
付凹部6の内底角部には、略立方体状をなす係止突起7
が2箇所凸設されている。同係止突起7にはその付け根
部分にそれぞれ2箇所のアンダーカット部7a,7bが
凹設されており、このアンダーカット部7a,7bがロ
ック部材4を挟持固定するようになっている。
【0012】また、前記ロック部材4はABS樹脂より
なり、図3に示すように、平面コ字状で両側部が開口し
た四角筒状をなしている。そして、その正面側(同図左
側)中央には前記蓋1aに取付けられたフック1cを係
止するための係止部8が一体的に形成されている。ま
た、図3,4に示すように、その背面下部から底面にか
けて切欠かれた係合部としての係合孔9が2箇所透設さ
れており、同係合孔9内に前記表皮3の係止突起7が嵌
合されるようになっている。この係合孔9には、前記ア
ンダーカット部7a,7bに対応する係合部9a,9b
がそれぞれ設けられている。
【0013】一方、前記表皮3内部には、コア材5が一
体となって形成されている。このコア材5は前記表皮3
内に発泡ウレタン樹脂が注入され、発泡、硬化したもの
である。次に、前記ロック部2の製造方法について説明
する。まず、図3に示すように、PVCからなる表皮3
を次のようなスラッシュ成形法により成形する。この成
形法は、前記ロック部2に対応する形状を有する金型を
加熱し、同金型内に軟質PVC粉末を充填し、金型に近
い部分の樹脂を溶融しゲル化して付着させ、溶融しなか
った粉末を除去し、外層3aを形成する。次いで、軟質
発泡性PVC粉末を同様にして前記外層3aの内側に溶
融付着させ、溶融しなかった粉末を除去した後、溶融物
に熱風を吹き付けることにより発泡させ、内層3bを形
成する。そして、これらの樹脂を完全に硬化させて成形
品を得るのである。この成形時において、同表皮3には
前記ロック部材4を取付可能なように取付凹部6を形成
するし、同取付凹部6には係止突起7を2箇所凸設する
とともに、同係止突起7の付け根部分には上方向及び前
方向への抜止作用を発揮するアンダーカット部7a,7
bを凹設しておく。
【0014】そして、図3,5に示すように、前記ロッ
ク部材4を表皮3の取付凹部6に対し装着する。すなわ
ち、係合孔9を表皮3の取付凹部6に凸設された係止突
起7に嵌合させる。このとき、両アンダーカット部7
a,7bを前記係合孔9の係合部9a,9bにそれぞれ
係合させる。すると、アンダーカット部7aと係合部9
aとの係合により上方向へのロック部材4の移動が規制
され、アンダーカット部7bと係合部9bとの係合によ
り前方向(図5においては左側)へのロック部材4の移
動が規制される。従って、一定以上の力を加えない限り
ロック部材4は表皮3に対して容易に移動できないよう
になる。
【0015】次に、ロック部材4が係合された表皮3の
内部に液状の発泡ウレタン樹脂を注入すると4〜5kg/
cm2 の圧力で発泡する。すると、図1に示すように、前
記ロック部材4に透設された係合孔9内部に存在する係
止突起7が膨張する。そして、このままの状態でコア材
5を固化させると、前記ロック部材4は表皮3の係止突
起7に凹設されたアンダーカット部7a,7bにより固
く挟持され、完全に嵌着される。このようにして、ロッ
ク部材4が表皮3に強固に取付固定されたロック部2が
得られる。
【0016】本実施例において、上記の構成を有するロ
ック部2は、ロック部材4が確実に位置決めされている
ので、蓋1aを閉じると、同蓋1aのフック1cがロッ
ク部2の係止部8に係止され、蓋1aの開閉動作を繰返
しても何の問題もなく確実に蓋1aをロックすることが
できる。本実施例のロック部2は、その製造時において
は、表皮3が切欠かれていないので、コア材5を形成す
るウレタン樹脂が表皮3から洩れることはなく、従っ
て、膨出したコア材5の除去等の仕上げ工程がなくなる
とともに、修繕仕上げが不可能な不良品の発生率も激減
させることができ、大きなコスト低減を図ることができ
る。また、ロック部材4は、表皮3に形成されたアンダ
ーカット部7a,7bにより確実に位置決めされるた
め、取付精度が著しく向上する。さらには、コア材5を
形成するウレタン樹脂の注入によって係止突起7が膨張
するので、ロック部材4の表皮3に対する係合状態は、
前記アンダーカット部7a,7bがロック部材4を挟持
することにより、一層強固なものとすることができる。
【0017】また、ロック部材4の装着工程は表皮3を
形成してからウレタン樹脂を注入するまで任意の時期に
設定することができるため、工程設計の自由度が広がっ
たものとなる。一方、ロック部2を使用に供した際に
は、蓋1aの開閉動作によってロック部材4が表皮3か
らずれたり剥がれたりすることがなく、耐久性を有する
という効果を奏する。
【0018】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば以下
のように構成することもできる。 (1)前記実施例においては、前記ロック部材4は図
1,3等に示すように、抜止用突起のないものを採用し
たが、例えば図6に示すように、ロック部材4の下部に
抜止用突起10を設けるとともに、表皮3にも同様に前
記抜止用突起10を係合するような凹部11を設けて構
成してもよい。この場合、より一層取付精度が向上する
ばかりか、係合状態をより強固なものとすることができ
る。
【0019】(2)前記実施例におけるアンダーカット
部7a,7bは、図3等に示すような凹部を形成した
が、例えば図7に示すような上方向への移動を規制する
アンダーカット部12a及び前方向(同図右方向)への
移動を規制するアンダーカット部12bや、あるいは図
8に示すような上方向への移動を規制するアンダーカッ
ト部13a及び前方向(同図右方向)への移動を規制す
るアンダーカット部13b等、様々な形状で表皮3に形
成することもできる。
【0020】(3)前記実施例においては、本発明のイ
ンサートを有する樹脂成形体をコンソールボックス1の
ロック部2に適用したが、その他自動車のインストルメ
ントパネル、天井、ドアトリム、ピラー、グローブボッ
クス等の内外装部材として使用することも可能である。 (4)前記実施例において、表皮3はスラッシュ成形法
により成形したが、例えば真空成形法等により成形する
こともできる。また、前記表皮3は前記実施例において
は2層構造としたが1層であってもよい。
【0021】(5)前記実施例において、ロック部材4
の素材としてABS樹脂を採用したが、ポリプロピレン
等の熱可塑性樹脂、金属、木材等であってもよい。 (6)前記実施例において、コア材5はウレタン樹脂に
より成形したが、例えばスタンピング成形等、樹脂の圧
入によって成形してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明のインサートを有する樹脂成形体
は、製造時においては、コア材を形成する樹脂を注入し
た際に表皮から樹脂が洩れることがなく、確実にしかも
正確にインサート部材を表皮に係合固定することがで
き、かつ、使用時にはインサート部材が位置ずれするこ
とがないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のロック部を示す断面図であ
る。
【図2】コンソールボックスを示す斜視図である。
【図3】ウレタン樹脂を注入する前の表皮とロック部材
を示す分解斜視図である。
【図4】ロック部材の背面側を示す斜視図である。
【図5】ウレタン樹脂を注入する前の表皮とロック部材
の係合状態を示す部分断面図である。
【図6】本発明の別例の表皮とロック部材を示す断面図
である。
【図7】別例のアンダーカット部を示す断面図である。
【図8】別例のアンダーカット部を示す断面図である。
【図9】従来の表皮及びロック部材の係合状態を示す部
分正断面図である。
【図10】図9におけるA−A線断面図である。
【図11】図9の表皮内にウレタン樹脂を注入した状態
を示す部分正断面図である。
【図12】図11におけるB−B線断面図である。
【図13】従来の表皮にロック部材が組付けられた状態
を示す部分正断面図である。
【図14】図11におけるC−C線断面図である。
【図15】図13の表皮内にウレタン樹脂を注入した状
態を示す部分正断面図である。
【図16】図15におけるD−D線断面図である。
【符号の説明】
3…表皮、4…インサート部としてのロック部材、5…
コア材、7a,7b,12a,12b,13a,13b
…アンダーカット部、9a,9b…係合部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンダーカット部(7a,7b,12
    a,12b,13a,13b)が形成された軟質材料か
    らなる表皮(3)と、前記アンダーカット部(7a,7
    b,12a,12b,13a,13b)に対し、係合さ
    れる係合部(9a,9b)を有するインサート部材
    (4)と、前記表皮(3)内に樹脂の注入によって形成
    されたコア材(5)とからなるインサートを有する樹脂
    成形体。
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