JPH08254597A - アンモニア性窒素および有機物を含有する廃液の処理方法 - Google Patents

アンモニア性窒素および有機物を含有する廃液の処理方法

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JPH08254597A
JPH08254597A JP5834795A JP5834795A JPH08254597A JP H08254597 A JPH08254597 A JP H08254597A JP 5834795 A JP5834795 A JP 5834795A JP 5834795 A JP5834795 A JP 5834795A JP H08254597 A JPH08254597 A JP H08254597A
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organic matter
air
ammoniacal nitrogen
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JP5834795A
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Fukuzo Todo
福蔵 藤堂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンモニア性窒素および水溶性有機物を含有
する除染廃液を安価な方法で減容化する。 【構成】 廃液、例えば、原子力発電所における蒸気発
生器等のスケール除去に使用された酸化鉄等の金属酸化
物を含むスケールの他、重金属,キレート剤,NH3
含有し、放射能を有する廃液9を電解槽4に収容して5
0℃〜沸点間の温度を保ち、直流電源10に接続された
陽極5,陰極6で電解する。電解中の廃液9に散気管8
から空気を送り、廃液中のキレート剤とNH3で形成さ
れた錯体を酸化分解することにより、錯体からNH3
分離し、更に散気管8から吹き出した空気とともにNH
3を放散することで、廃棄体の発生本数を効果的に減少
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンモニア性窒素およ
び有機物を含有する廃液の処理方法に関し、より詳細に
は、アンモニア性窒素および水溶性有機物、例えば、原
子力発電所の蒸気発生器やタンク等の機器を除染するた
めに用いられたアンモニア,有機物を含む廃液を電解酸
化することにより減容し除去処理するための廃液処理方
法に関し、触媒の存在下で廃液中に含まれる有機物に過
酸化水素を作用させて酸化分解する湿式分解処理プロセ
スの前処理プロセスとしても用いられる。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所等を操業することにより、
放射性物質が生じる。これらの放射性物質の中で、例え
ば原子炉等から発生した高放射能をもった固体で、形が
大きい場合は切断され、小さいものはそのままドラム管
等の所定容器に収納され、保管又は廃棄される。また、
原子力発電所から発生する放射性物質の中には液体も含
まれ、この液体には、高電導度の塩や放射性物質および
洗剤等が濃縮された高電導度廃液や、蒸気発生器やタン
クのような機器の除染を行ったときに発生する除染廃液
等がある。
【0003】前記の高電導度廃液は、蒸発濃縮すること
により減容してからセメント,アスファルト等により固
化処理される。一方、蒸気発生器やタンク等の機器の除
染廃液には、機器類のスケールに含まれた重金属のイオ
ンと、これら重金属イオンとキレート化合物もつくり、
重金属を取り除くためのEDTA(Etylene DiamineTet
ra Aceticacid:エチレンジアミンテトラ酢酸)やNT
A(Nitrilo Triacetic Acid Disodum:ニトリロ三酢酸
ニナトリウム)のようなキレート剤、あるいはギ酸,シ
ュウ酸,クエン酸のような有機酸、およびそれらの塩を
含有している。また、除染される機器類のスケールを効
果的に取り除くため水酸化アンモニウム(NH4OH:
アンモニア水)により除染剤のPHを9程度にしてい
る。
【0004】高電導度廃液の場合と同様に、除染廃液を
蒸発濃縮により減容してから、セメント等により固化処
理し陸地処分した場合は、処分された固化処理物質内に
カルボン酸基をもつ水溶性のキレート剤等が含まれてい
るので、セメントによる固化処理体では強度が低下し、
また、固化処理体が地下水等の水に接触すると、放射性
核種が溶出する危険がある。
【0005】このような有機物を分解する方法として、
従来、多くの提案がなされている。その一つとして、本
出願人は、特開昭61−104299号において、触媒
の存在下に過酸化水素(H22)を作用させて酸化分解
する湿式分解法を開示した。この方法は、高価な過酸化
水素を消費することが許されるならば、安全かつ有用な
処理方法であるが、除染廃液中に重金属が含まれている
場合には、更に、酸化分解工程の後にこれら重金属を不
溶化するための処理が必要である。
【0006】USP,No.4,537,666には、金属
イオンを含み放射性コーテイングされた除染容器の金属
表面の浄化方法が開示されてあり、金属表面を浄化する
除染液は、キレート剤を含む有機酸で、除染装置内での
除染液の流れは除染容器,イオン交換樹脂塔,電解槽,
および除染液槽からなる循環路内を通り、ポンプにより
圧送循環され、この循環路内で除染液に含まれる有機物
等の放射性物質をイオン交換樹脂で吸着除去し、更に、
電解槽の多孔性ステンレス鋼電極により金属イオンを金
属電着により取り除き、金属イオンを減少させる電解に
よる浄化法が開示されている。
【0007】また、USP,No.5,225,087に
は、化学クリーニングや蒸気発生装置のクリーニング
等、廃液に含まれた金属を取り除くために、EDTAの
ようなキレート剤を使用し、このとき、反応促進させる
ためにPH調整が行われ、PHを2にしており、更に廃
液中に含まれるEDTAを再利用するための技術が開示
されている。このときの廃液は、環境保全のために金属
と放射性核種を硫化物として沈澱させるか、又はイオン
交換樹脂を用いて放射性核種を取り除いている。
【0008】以上、イオン交換樹脂を用いて放射性物質
等を取り除く例を示したが、一般に、イオン交換樹脂を
用いて、廃液中のアンモニアや有機物,放射性物質を吸
着除去する廃液の処理方法が行われている。
【0009】また、従来、廃液中に含まれるアンモニア
を取り除く方法として、液体容器中に多孔性の散気管を
挿入して空気を吹き込むエアーストリッピングにより、
廃液中に所定の分圧で溶解しているアンモニアを空気と
ともに外気放出する空気拡散法による気曝装置が用いら
れている。なお、廃水処理の分野では、窒素成分をNH
3−N,NO3−N,有機性Nに分けて表現するのが一般
的であり、廃水処理を行う場合のアンモニアをアンモニ
ア性窒素と記すが、簡略化するため、以後単にアンモニ
アと記す。
【0010】しかし、上述したイオン交換樹脂を用いて
放射性物質を吸着除去する従来技術では、除染廃液(以
後、単に廃液と呼ぶ)の処理後、二次廃棄物として使用
済イオン交換樹脂が発生し、また、単にエアーストリッ
ピングしただけでは、アンモニア塩として含まれるNH
3を取り除くことができず、その処理をどのようにする
かが新たな問題となっている。この問題点を解決するた
めに、本発明者は、特開平4−66187号公報におい
て、重金属のイオンおよび水溶性有機物を含有している
廃液をPH4〜9において電解することにより、陰極側に
は重金属イオンを金属または水酸化物として折出させ、
陽極では水溶性有機物を酸化分解し、二酸化炭素および
水を折出させる廃液の処理方法を開示した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本発明者が
前記特開平4−66187号公報に開示した重金属およ
び有機物を含有する廃液の処理方法を、更に改善するた
めになされたものである。すなわち、従来の前記廃液の
処理方法によると、廃液中には重金属イオン,水溶性の
キレート剤等の有機物の他に、NH4OH中のNH3を含
み、キレート剤と錯体を形成するが、錯体を形成しない
NH3が単体で遊離可能な場合は、NH3をエアーストリ
ッピングにより放散除去することができる。このよう
に、廃液中のキレート剤を、例えば、EDTAとする
と、PH=6〜7のもとでは、NH3とEDTAとはモ
ル比NがN=3の錯体を形成するので、錯体が形成され
ないNH3の分しか減容化ができず、酸化鉄,酸化銅等
のスケールの他に、放射性物質,キレート剤,アンモニ
ア塩等の塩類を含有する廃液が大量に発生するという課
題がある。
【0012】本発明は、上記課題を解決するために、N
3および水溶性有機物を含有している廃液を電解して
酸化すると共に、有機物と錯体を形成していたNH3
遊離させ、遊離したNH3を散気管より吹き出した空気
により放散除去し、廃液を減容化することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)アンモニア性窒素および水溶性有
機物を含有する廃液を散気管が設けられた電解槽内に収
容し、該廃液に直流電流を流して電気分解することによ
り、陽極において前記水溶性有機物を酸化分解するとと
もに、同時に前記散気管から空気を吹き込み、前記電解
槽内のアンモニア性窒素を放散させ除去すること、更に
は、(2)前記(1)において、前記廃液に含有した有
機物は、有機酸,該有機酸の塩,またはキレート剤であ
ること、更には、(3)前記(1)又は(2)におい
て、前記廃液の電解条件は、PHが4〜9の範囲、温度
が50℃以上、沸点以下の範囲、電流密度が電極間への
印加直流電圧4〜8Vにおいて1〜10A/dm2内とし
たこと、更には、(4)前記(1)乃至(3)の何れか
において、前記廃液中に重金属イオンが含まれているこ
と、更には、(5)前記(1)乃至(4)の何れかにお
いて、前記廃液は放射能汚染されていること、更には、
(6)前記(1)乃至(5)の何れかにおいて、前記ア
ンモニア性窒素および水溶性有機物を含有する廃液に空
気を吹き込みながら電解酸化する処理方法を前段プロセ
スとし、該前段プロセスからの廃液を、触媒の存在下で
過酸化水素を作用させて酸化分解する湿式分解法とを後
段プロセスとし、前記前段プロセスと後段プロセスとを
組合せることを特徴としたものである。
【0014】
【作用】アンモニア性窒素および有機物を含有する廃
液、例えば、原子力発電所の蒸気発生器等の放射能で汚
染されたスケール(酸化鉄,酸化銅)を除去するため、
スケールに含まれる金属ときわめて安定な水溶性キレー
ト化合物を作り、金属をとり除くキレート剤(DET
A,NTA等)を含有した除染液を用い、このとき、N
4OHを投入して廃液のPHを9とする。このため除
染された廃液内にはスケールの他、放射性物質,キレー
トとNH3との錯体およびNH3等が含まれている。この
ような廃液を電解することにより、電解槽の陰極では重
金属イオンを金属又は水酸化物とし、陽極では有機物を
酸化分解して二酸化炭素および水に変え、更に、錯体を
形成するNH4+を還元してNH3を遊離する。すなわ
ち、廃液中のNH3は、有機酸またはキレート剤と化合
し、錯体を形成するため、NH3を除去できないが、錯
体を形成していたNH3を電解により遊離する。遊離し
たNH3を電解槽底部に設けられた散気管から吹き出さ
れた空気により放散除去してとり除き除染物質を減量化
する。即ち、電解処理後の廃液のH2SO4添加による中
和で生じる硫安(固形分として残るため、固化体の増大
につながる)の発生を低く抑えることができる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明に係る廃液の処理を行うプロ
セスの一例を説明するための系統図であり、図中、1は
廃液供給槽、2は酸供給槽、3はアルカリ供給槽、4は
電解槽、5は陽極、6は陰極、7はPH検出電極、8は
散気管、9は廃液、10は直流電源、11,12,13
はポンプ、14は空気圧縮機、15はサービスエアー配
管である。
【0016】図1において、処理対象廃液は、廃液供給
槽1からポンプ11によって電解槽4内に所定レベルの
廃液9が供給される。電解槽4には、外部の直流電源1
0に接続された陽極5と陰極6とが設置され、底部には
散気管8が設置されている。散気管8には空気圧縮機1
4によりサービスエアー配管15から供給される空気が
圧送され、電解槽4内に空気を吹き出させる。また、電
解槽4内には廃液9の水素イオン濃度PHを検知するた
めのPH検出電極7が挿入され、電解槽4の外部には廃
液9のPHを調整するための硫酸(H2SO4)等の酸液
を収容した酸供給槽2,NH3の水溶液でアルカリ性の
水酸化アンモニウム(NH4OH)等のアルカリ液を収
容したアルカリ供給槽3が設けられ、各々ポンプ12,
13の駆動により廃液9に酸又はアルカリ液を注入し、
廃液9のPHをPH検出値に基づいて所定のPH値に設
定できるようになっている。
【0017】電極材としては、廃液に酸化反応を与える
陽極5の材料が重要で、陽極5に酸素ガスが発生すると
酸化反応に役立たず、電極溶出の可能性があるので、白
金(Pt)などの貴金属,酸化鉄(Fe34),二酸化鉛
(PbO2)等が使用される。特に、有機物の酸化のため
には、PbO2が有用で、好ましくは、チタン(Ti)な
ど、それ自体不溶性電極として使用できる材料の外側
に、電着やその他の手段により担持させる。また、陰極
6の材料は任意のものでよく、例えば、ステンレス鋼が
用いられる。電解操作は、1回毎にバッチ式に処理され
る回分式又は連続式の何れでも実施することができる。
一般に、処理量が小さく、高度処理が必要であれば回分
式とするが、処理量が大きい場合は連続式が適用され
る。
【0018】電解の条件としては、PH値,圧力,廃液
温度、電解時の電流密度,電圧等がある。まず、PH値
は、PH検出電極7の検出値に従ってポンプ12又は1
3を駆動して、酸供給槽2又はアルカリ供給槽3からH
2SO4等の酸又はアンモニア水等のアルカリ液を電解槽
4内に供給して廃液9のPHを4〜9の範囲に調節す
る。これは、金属イオンを不溶化するためのPH値は4
以上であること、酸素ガスの発生を抑制するには9以下
であることが必要だからである。通常、廃液9のPH値
は7〜9である。廃液9には、例えば硫酸アンモニウム
(NH42SO4等のアンモニウム塩が含まれ、通常は
電解に適した電導度を示すが、塩類濃度が低く電導度が
小さい場合は、電解質成分として、例えば、硫酸ナトリ
ウム(Na2SO4)等の塩を添加する。当然であるが、添
加される塩は、処理液を中和処理後、その一部をリサイ
クルして供給するので、廃棄物を増量させることはな
い。
【0019】次に、圧力条件としての外気圧力は常圧で
あり、安全の点からは好ましい圧力である。また、廃液
9の温度は、約50℃以上、液の沸点以下の温度とする
が、この温度範囲の中でも高温にした方が有機物を酸化
するうえで有利であり、更に、散気管8から廃液9内に
空気を吹き込むエアーストリッピングによるNH3の除
去にも有利である。次に、電解時の電流密度は、通常1
〜10A/dm2が適当であり、あまり低い電流密度では
電解の進行が遅く、実用的でなく、過大にしても電流効
率が低下する。このときの電圧は液の電導度,電流密度
や電極間距離などの条件により異なるが、通常、4〜8
V程度である。
【0020】上述した条件のもとでの電解によって、陽
極5では、次のようにして有機物の酸化反応が起こる。
【0021】
【化1】
【0022】陰極6では、次の反応式に示すように、金
属電着または水酸化物の生成反応が起こる。
【0023】
【化2】
【0024】更に、電解によりEDTAとNH3とで形
成された錯体は電解酸化される。すなわち、EDTAの
PHがPH=6〜7の中性領域ではEDTAは分解され
るため、EDTAと錯体を形成していたアンモニアイオ
ン(NH4+)が遊離し、NH3を生ずるので、電解槽4
内に散気管8からエアーストリッピングすると、空気と
ともに放出され、NH3を取り除くことができる。ま
た、NH3はスクラバーで回収して放出することもでき
る。
【0025】このときのNH3とEDTAとのモル比N
は、N=1まで除去できるので、廃液中にNH3が単体
で含まれている中に、単に空気を吹き込む、いわゆるエ
アーストリッピングする従来の方法と比べてNH3を1
/3まで減量させることができる。なお、電解後、必要
があれば、酸供給槽2又はアルカリ供給槽3から、酸又
はアルカリ中和剤を加えて電解処理液を中和する。しか
し、除染廃液の場合は、通常中和の必要はない。
【0026】更に、具体的には、従来法では、重量百分
率(Wt%)で、例えば従来のエアーストリッピングを
施こさないとき、廃液中のEDTAが10%、NH3
2.5%で常温常圧での容積が100m3発生した場合、
EDTAのみ80%分解し、NH3はH2SO4と中和し
て得られた硫酸アンモニウム((NH42SO4)が全
量残渣塩として残ったときの廃棄物固形分は23.4Ton
であった。これに対し、本発明によるエアーストリッピ
ングされた廃液処理方法によると、NH3の70%がエ
アーストリッピングされるときには、廃棄物固形分は
8.4Tonとなる。
【0027】このように、本発明による廃液を電解し、
更にエアーストリッピングを施した廃液処理方法を用い
ると、従来の電解をせず、エアーストリッピングのみを
施こす廃液処理方法に比べて減容比が(1/2.8)と
なり大幅に減量される。最近、廃棄物の処分費用が上昇
しているので、約1/3の減量は大幅な廃棄物処理コス
トの削減となる。更に、酸化剤及び触媒を使用しないの
で、全体の廃棄物処理コストが安くなる。
【0028】更に、本発明による電解酸化手段を前段プ
ロセス、前記湿式分解手段を後段プロセスとして併用す
ると、前段プロセスにおいては、電解により重金属は取
り除かれているので、後段プロセスにおいて金属の不溶
化処理を要せず、また、キレート剤の酸化分解に必要な
22が少くてもよいので、後段プロセスにおいて酸化
剤および触媒の使用量を少くすることができる。また、
前段プロセスのNH3は、後段プロセスでH2SO4を添
加してPHを酸性条件とするため、NH3全量が(N
42SO4として残留する。
【0029】上述した前段プロセスとして電解酸化を、
後段プロセスとして湿式分解とを組合せることにより、 前段プロセスでキレート剤が50%以上分解されるの
で、H22の消費量が減る。 NH3が前段で70%以上除去されるので、NH3の残
留量が1/3以下となる。
【0030】具体例1 図2は、本発明による電解とエアーストリッピングを行
った場合と、従来の電解のみを行った廃液処理方法によ
るEDTA濃度(TOC濃度を測定)およびNH4+濃度
の経時変化を説明するための実験値の一例であり、横軸
に時間、縦軸に濃度をあらわし、本発明の方法による結
果を実線、従来方法による結果を点線で示している。
【0031】図2は、EDTAが10g/l、NH3
2.6g/lおよびNa2SO4が30g/lの割分で混合
された廃液350mlを図1に示した電解槽4で電解処
理して得られたもので、このときの電解条件は槽電圧6
〜7V、電流3A、液温は50℃に保ち、この間のPH
は7〜9の範囲としている。本発明のエアーストリッピ
ング条件としては、散気管8から空気を200ml/mi
nの割合で吹き込んでいる。
【0032】尚、EDTA濃度はTOC(Total Organi
c Carbon)濃度を測定して得られた結果である。
【0033】図2に示した結果によると、試験前、エア
ーストリッピングを行った場合では、TOC濃度基準の
分解率は65%で、NH3の除去率は70%に達した。
これに対し、エアーストリッピングを行わない従来の場
合のNH3の除去率は35%に過ぎなかった。
【0034】具体例2 図3は、本発明に係る廃液処理方法における電解に用い
られる陽極を、チタンに二酸化鉛を電着させた材料とし
た場合のNH4+およびTOC濃度の経時変化の一例を示
す実験値であり、電解槽は具体例1と同じもので、該電
解槽内にEDTA10g/l,NH31.7g/lの割合
で含まれた廃液350mlを電圧6〜7V、電流3Aで
電解した。このときの液温は50℃に保持し、空気を5
0ml/minの割合で吹き込んだ。その間のPH=8〜
9の範囲にあった。
【0035】図3の示す結果によると、電解開始後、6
時間経たときのTOC分解率は75%、NH3の除去率
は75%に達した。
【0036】具体例3 図4は、本発明に係る廃液処理方法における電解に用い
られる陽極を二酸化鉛とし、電解中の液温を30℃とし
た場合のNH4+およびTOC濃度の経時変化の一例を示
す実験値であり、電解槽は具体例1と同じもので、該電
解槽内にEDTA25g/l,NH33.6g/lの割合
で含まれた廃液を電圧6〜7V電流1.5A、エアース
トリッピングとしては、空気200ml/minの割合で吹
き出させる。
【0037】図4に示す結果によると、液温30℃で
は、電解開始後8時間経過してもTOC分解率が32
%、NH3の除去率が40%であり、8時間経過しても
6時間経過後の具体例2の場合に比べて約半分の除去率
でしかなく、電解時の条件が除去効率に大きく影響する
ことが示されている。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果がある。 1.請求項1に対応する効果 NH3および水溶性有機物を含有している廃液を電解し
て酸化するとともに、有機物がNH3とで錯体を形成し
ていたNH3を遊離させ、遊離したNH3を散気管により
吹き出した空気により放散除去したので、NH3の減量
化が大きく、この分廃液を減容化し、安価な廃液処理を
可能とする。 2.請求項2に対応する効果 有機物中に、特に、キレート剤が含まれているとき、電
解槽内ではキレート剤とNH3とで錯体を形成してい
て、NH3を取り除くことはできないが、電解によりN
3を放出でき、減容化ができ、請求項1と同じ効果が
得られる。 3.請求項3に対応する効果 電解槽内の廃液の温度を50℃以上、液の沸点以下の範
囲とし、電流を1〜10A/dm2以下としたので、廃液
減容の効率が向上する。 4.請求項4に対応する効果 廃液中の重金属イオンを金属または水酸化物として折出
させるので、廃液中の重金属イオンを効果的に取り除く
ことができる。 5.請求項5に対応する効果 廃液が放射能で汚染された場合、電解化およびエアース
トリッピングによりキレート剤と錯体を形成したNH3
を取り除き、且つ放射性核種等をもった金属を取り除く
ことができるので、汚染物質を減容化できる。 6.請求項6に対応する効果 電解酸化プロセスを前段プロセスとして、湿式分解処理
プロセスを後段としたので、廃液処理のコストを一段と
低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る廃液の処理を行うプロセスの一
例を説明するための構造図である。
【図2】 EDTA濃度およびNH4+濃度の経時変化を
説明するための実験値の一例である。
【図3】 本発明に係る廃液処理方法における電解に用
いられる陽極をチタンに二酸化鉛を電着させた材料とし
た場合のNH4+およびTOC濃度の経時変化の一例を示
す実験値である。
【図4】 本発明に係る廃液処理方法における電解に用
いられる陽極を二酸化鉛とし、電解中の液温を30℃と
した場合のNH4+およびTOC濃度の経時変化の一例を
示す実験値である。
【符号の説明】
1…廃液供給槽、2…酸供給槽、3…アルカリ供給槽、
4…電解槽、5…陽極、6…陰極、7…PH検出電極、
8…散気管、9…廃液、10…直流電源、11,12,
13…ポンプ、14…空気圧縮機、15…サービスエア
ー配管。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニア性窒素および水溶性有機物を
    含有する廃液を散気管が設けられた電解槽内に収容し、
    該廃液に直流電流を流して電気分解することにより、陽
    極において前記水溶性有機物を酸化分解するとともに、
    同時に前記散気管から空気を吹き込み、前記電解槽内の
    アンモニア性窒素を放散させ除去することを特徴とする
    アンモニア性窒素および有機物を含有する廃液の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記廃液に含有した有機物は、有機酸,
    該有機酸の塩,またはキレート剤であることを特徴とす
    る請求項1に記載のアンモニア性窒素および有機物を含
    有する廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記廃液の電解条件は、PHが4〜9の
    範囲、温度が50℃以上、沸点以下の範囲、電流密度が
    電極間への印加直流電圧4〜8Vにおいて1〜10A/
    dm2内としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    アンモニア性窒素および有機物を含有する廃液の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記廃液中に重金属イオンが含まれてい
    ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のア
    ンモニア性窒素および有機物を含有する廃液の処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記廃液は放射能汚染されていることを
    特徴とする請求項1乃至4項の何れかに記載のアンモニ
    ア性窒素および有機物を含有する廃液の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記アンモニア性窒素および水溶性有機
    物を含有する廃液に空気を吹き込みながら電解酸化する
    処理方法を前段プロセスとし、該前段プロセスからの廃
    液を、触媒の存在下で過酸化水素を作用させて酸化分解
    する湿式分解法とを後段プロセスとし、前記前段プロセ
    スと後段プロセスとを組合せることを特徴とする請求項
    1乃至5項の何れかに記載のアンモニア性窒素および有
    機物を含有する廃液の処理方法。
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