JPH08255726A - 磁石列の製造方法と該磁石列を用いた挿入光源 - Google Patents
磁石列の製造方法と該磁石列を用いた挿入光源Info
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- JPH08255726A JPH08255726A JP5737195A JP5737195A JPH08255726A JP H08255726 A JPH08255726 A JP H08255726A JP 5737195 A JP5737195 A JP 5737195A JP 5737195 A JP5737195 A JP 5737195A JP H08255726 A JPH08255726 A JP H08255726A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 小型の挿入光源の作製。
【構成】 個々の磁石の磁化方向が周期的に反転する磁
石を配列してなる磁石列の製造方法において、厚み方向
に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆方向磁場を印
加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一定間隔で周期
的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、同時に逆磁場
を印加し磁化反転させることより成る磁石列の製造方
法、及び該磁石列を用いてなる挿入光源。
石を配列してなる磁石列の製造方法において、厚み方向
に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆方向磁場を印
加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一定間隔で周期
的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、同時に逆磁場
を印加し磁化反転させることより成る磁石列の製造方
法、及び該磁石列を用いてなる挿入光源。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁石列の製造方法及び該
磁石列を用いてなる挿入光源に関するものである。
磁石列を用いてなる挿入光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】永久磁石または永久磁石と磁性材(鉄や
鉄コバルト合金)で構成される挿入光源は、電子加速器
(または電子蓄積リング)の直線部分に真空チャンバー
を挟む形で挿入され、磁石列間の空隙中にサイン状の周
期磁場を発生する(図1参照)。加速器中を回る高速電
子は、該周期磁場により蛇行運動を行い、各蛇行点から
放射光を生じる(Halbach, Nuclear Instruments and M
ethod 187,(1981),109)。
鉄コバルト合金)で構成される挿入光源は、電子加速器
(または電子蓄積リング)の直線部分に真空チャンバー
を挟む形で挿入され、磁石列間の空隙中にサイン状の周
期磁場を発生する(図1参照)。加速器中を回る高速電
子は、該周期磁場により蛇行運動を行い、各蛇行点から
放射光を生じる(Halbach, Nuclear Instruments and M
ethod 187,(1981),109)。
【0003】蛇行の程度によりウィグラーモードとアン
ジュレーターモードがある。ウィグラーモードでは各蛇
行点から発生する放射光が重畳され、偏向電磁石よりの
放射光より10倍〜 1,000倍高いパワーの放射光が得られ
る。これに対してアンジュレーターモードでは、各蛇行
運動より発生する放射光は干渉し、基本波とその高次光
ではウィグラー光の更に10〜 1,000倍程度強力な光が得
られる。ウィグラーモードかアンジュレーターモードか
は、K値と呼ばれるパラメーターにより分類できる。K
値が1前後かそれ以下の場合はアンジュレーターとな
り、それ以上のK値ではウィグラーとなる。
ジュレーターモードがある。ウィグラーモードでは各蛇
行点から発生する放射光が重畳され、偏向電磁石よりの
放射光より10倍〜 1,000倍高いパワーの放射光が得られ
る。これに対してアンジュレーターモードでは、各蛇行
運動より発生する放射光は干渉し、基本波とその高次光
ではウィグラー光の更に10〜 1,000倍程度強力な光が得
られる。ウィグラーモードかアンジュレーターモードか
は、K値と呼ばれるパラメーターにより分類できる。K
値が1前後かそれ以下の場合はアンジュレーターとな
り、それ以上のK値ではウィグラーとなる。
【0004】挿入光源による放射光パワーは、磁石周期
数に比例するためできるだけ周期数の大きな挿入光源が
望ましく、そのためには、挿入光源を設置する電子加速
器の直線部を長くする必要があるため、加速器を大きく
する必要があるので、技術面やコスト面で限界がある。
数に比例するためできるだけ周期数の大きな挿入光源が
望ましく、そのためには、挿入光源を設置する電子加速
器の直線部を長くする必要があるため、加速器を大きく
する必要があるので、技術面やコスト面で限界がある。
【0005】加速器を小さくするためには、挿入光源の
周期長を短くする事が有効である。しかし、周期長を短
くする場合、空隙長を同時に短くしなければならない。
空隙長が大きい場合、図2に示すようにある磁極から出
た磁束は、対向磁極方向(図2の点線)に向かわず、隣
接磁極の方(図2の実線)に流れてしまうためである。
周期長と空隙長の1つの目安は、周期長=空隙長であ
る。したがって、周期長が5mm以下の場合、空隙長も5
mm以下程度にする必要がある。挿入光源の空隙間に入れ
る真空チャンバーをこのように狭くすると、インピーダ
ンスが高くなり、必要真空度が達成できなくなったり、
真空引きに長時間かかったりするようになる。
周期長を短くする事が有効である。しかし、周期長を短
くする場合、空隙長を同時に短くしなければならない。
空隙長が大きい場合、図2に示すようにある磁極から出
た磁束は、対向磁極方向(図2の点線)に向かわず、隣
接磁極の方(図2の実線)に流れてしまうためである。
周期長と空隙長の1つの目安は、周期長=空隙長であ
る。したがって、周期長が5mm以下の場合、空隙長も5
mm以下程度にする必要がある。挿入光源の空隙間に入れ
る真空チャンバーをこのように狭くすると、インピーダ
ンスが高くなり、必要真空度が達成できなくなったり、
真空引きに長時間かかったりするようになる。
【0006】短周期長の挿入光源を実現するため、真空
封止型挿入光源が考案されている(Kitamura ; Review
of Scientific Instrument 63(1),(1992),400 )。真空
封止型では、1対の磁石列は真空チャンバー内に設置さ
れるため、真空度達成の制約はなくなり、磁石空隙長を
短くする事が可能となる。真空封止型の場合でも、幾ら
でも空隙長を短くできる訳ではない。阻害要因として
は、電子のビーム径、真空系のインピーダンス、磁石磁
気特性のばつらき、磁場計測方法や調整方法などが挙げ
られるが、特に永久磁石の磁気特性に関係する要因は重
要である。
封止型挿入光源が考案されている(Kitamura ; Review
of Scientific Instrument 63(1),(1992),400 )。真空
封止型では、1対の磁石列は真空チャンバー内に設置さ
れるため、真空度達成の制約はなくなり、磁石空隙長を
短くする事が可能となる。真空封止型の場合でも、幾ら
でも空隙長を短くできる訳ではない。阻害要因として
は、電子のビーム径、真空系のインピーダンス、磁石磁
気特性のばつらき、磁場計測方法や調整方法などが挙げ
られるが、特に永久磁石の磁気特性に関係する要因は重
要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】挿入光源には、希土類
磁石の焼結 NdFeB磁石が多く用いられ、このタイプの磁
石は磁気特性が高く、着磁が容易である。したがって、
空隙中に高磁場を発生するのに都合がよく、着磁による
磁石間の特性のばらつきが少ないため、精密な磁場分布
を実現するのに適している。このため挿入光源に一般的
に使用されているが、短周期の挿入光源を実現する場
合、問題が生じる。例えば、5mm以下の周期長の挿入光
源を実現するためには、1mm前後の厚みを有する NdFeB
磁石が必要である。
磁石の焼結 NdFeB磁石が多く用いられ、このタイプの磁
石は磁気特性が高く、着磁が容易である。したがって、
空隙中に高磁場を発生するのに都合がよく、着磁による
磁石間の特性のばらつきが少ないため、精密な磁場分布
を実現するのに適している。このため挿入光源に一般的
に使用されているが、短周期の挿入光源を実現する場
合、問題が生じる。例えば、5mm以下の周期長の挿入光
源を実現するためには、1mm前後の厚みを有する NdFeB
磁石が必要である。
【0008】NdFeB磁石では、薄肉の磁石の作製は、研
磨加工や切断加工により実現されるが、加工により特性
劣化を生じる。mmオーダー以上の肉厚の磁石では、面積
/体積比が小さいため、加工劣化は殆ど問題にならない
が、1mm以下の磁石では面積/体積比が大きくなり、相
対的に表面積が大きくなるため、加工劣化が無視できな
くなる。
磨加工や切断加工により実現されるが、加工により特性
劣化を生じる。mmオーダー以上の肉厚の磁石では、面積
/体積比が小さいため、加工劣化は殆ど問題にならない
が、1mm以下の磁石では面積/体積比が大きくなり、相
対的に表面積が大きくなるため、加工劣化が無視できな
くなる。
【0009】特に、挿入光源のように個々の磁石の磁気
特性の均一性が必要な場合では、通常の磁気特性のばら
つきに加えて、加工劣化による特性のばらつきが重畳さ
れるため、深刻な問題である。薄肉 NdFeB磁石の加工劣
化を緩和するため、磁石の熱処理や希土類金属被覆を磁
石に施した後に熱処理を行う事が報告されているが、あ
まり有効ではない。
特性の均一性が必要な場合では、通常の磁気特性のばら
つきに加えて、加工劣化による特性のばらつきが重畳さ
れるため、深刻な問題である。薄肉 NdFeB磁石の加工劣
化を緩和するため、磁石の熱処理や希土類金属被覆を磁
石に施した後に熱処理を行う事が報告されているが、あ
まり有効ではない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は短周期長の挿入
光源を実現するため、 NdFeB磁石の薄肉加工を行う事な
く、着磁方法の改善により短周期長の磁石列を製造する
ものであり、これは、個々の磁石の磁化方向が周期的に
反転する磁石を配列してなる磁石列の製造方法におい
て、厚み方向に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆
方向磁場を印加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一
定間隔で周期的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、
同時に逆磁場を印加し磁化反転させることを特徴とする
磁石列の製造方法及び、個々の磁石の磁化方向が周期的
に反転する磁石を配列してなる磁石列の一対を対向して
配置し、該磁石列間に粒子線の通過のための空隙を設け
てなる挿入光源において、該磁石列を用いてなることを
特徴とする挿入光源を要旨とするものである。
光源を実現するため、 NdFeB磁石の薄肉加工を行う事な
く、着磁方法の改善により短周期長の磁石列を製造する
ものであり、これは、個々の磁石の磁化方向が周期的に
反転する磁石を配列してなる磁石列の製造方法におい
て、厚み方向に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆
方向磁場を印加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一
定間隔で周期的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、
同時に逆磁場を印加し磁化反転させることを特徴とする
磁石列の製造方法及び、個々の磁石の磁化方向が周期的
に反転する磁石を配列してなる磁石列の一対を対向して
配置し、該磁石列間に粒子線の通過のための空隙を設け
てなる挿入光源において、該磁石列を用いてなることを
特徴とする挿入光源を要旨とするものである。
【0011】すなわち、厚み方向に一方向着磁された希
土類永久磁石板を逆磁場を発生する磁気回路中に挿入
し、これに放射線を照射することにより、照射部位の磁
化を反転させる事ができるので、薄板磁石加工をするこ
となく個々の磁石の磁化方向を周期的に反転させた磁石
を配列してなる磁石列の短周期長のものを実現する事が
できることを見いだし、これにより、比較的短い長さで
高周期数の挿入光源を作製でき、小型電子加速器に該挿
入光源を用いる事により、強力な放射光を発生できるこ
とが判明し、種々検討して本発明を完成させた。
土類永久磁石板を逆磁場を発生する磁気回路中に挿入
し、これに放射線を照射することにより、照射部位の磁
化を反転させる事ができるので、薄板磁石加工をするこ
となく個々の磁石の磁化方向を周期的に反転させた磁石
を配列してなる磁石列の短周期長のものを実現する事が
できることを見いだし、これにより、比較的短い長さで
高周期数の挿入光源を作製でき、小型電子加速器に該挿
入光源を用いる事により、強力な放射光を発生できるこ
とが判明し、種々検討して本発明を完成させた。
【0012】本発明は希土類永久磁石をmm単位以下の厚
みに加工し、従来と同じように組み合わせて挿入光源を
構成するのでなく、数周期分以上に相当する大きな磁石
板を作製して、減磁、逆磁場着磁により周期的に磁化反
転を形成する事により磁化方向を周期的に反転した小さ
な磁石を多数配列した磁石列を形成することができ、こ
れを用いて挿入光源を作製するのが本発明の要点であ
る。本発明の短周期長を有する挿入光源の実現のための
技術の要点は2つあり、1つは一方向に一様に着磁した
希土類永久磁石板を、放射線照射により一定間隔で周期
的に減磁する点であり、もう1つは減磁した部所に逆磁
場を印加して、磁化反転させる点である。
みに加工し、従来と同じように組み合わせて挿入光源を
構成するのでなく、数周期分以上に相当する大きな磁石
板を作製して、減磁、逆磁場着磁により周期的に磁化反
転を形成する事により磁化方向を周期的に反転した小さ
な磁石を多数配列した磁石列を形成することができ、こ
れを用いて挿入光源を作製するのが本発明の要点であ
る。本発明の短周期長を有する挿入光源の実現のための
技術の要点は2つあり、1つは一方向に一様に着磁した
希土類永久磁石板を、放射線照射により一定間隔で周期
的に減磁する点であり、もう1つは減磁した部所に逆磁
場を印加して、磁化反転させる点である。
【0013】まず放射線照射による減磁について説明す
ると、希土類磁石は、ある種の放射線照射により減磁す
ることが知られている。特に焼結 NdFeB磁石や焼結1−
5型SmCo磁石のような、核発生成長型の保磁力機構を有
する希土類磁石は、焼結2−17型SmCo磁石に比較して、
放射線照射により減磁しやすい事が知られている。この
希土類磁石の減磁はどんな種類の放射線によっても起き
るわけではなく、陽子、電子、中性子などの粒子線によ
り起き易く、γ線やX線ではほとんど起きない。例えば
本発明者らは、相対論的な高速電子線照射により生じる
NdFeB磁石の減磁について報告した[日本放射光学会
(1993年)で発表]。
ると、希土類磁石は、ある種の放射線照射により減磁す
ることが知られている。特に焼結 NdFeB磁石や焼結1−
5型SmCo磁石のような、核発生成長型の保磁力機構を有
する希土類磁石は、焼結2−17型SmCo磁石に比較して、
放射線照射により減磁しやすい事が知られている。この
希土類磁石の減磁はどんな種類の放射線によっても起き
るわけではなく、陽子、電子、中性子などの粒子線によ
り起き易く、γ線やX線ではほとんど起きない。例えば
本発明者らは、相対論的な高速電子線照射により生じる
NdFeB磁石の減磁について報告した[日本放射光学会
(1993年)で発表]。
【0014】電子線照射による減磁効果については、磁
石の組織変化を伴うものではなく、また温度上昇による
熱減磁でもないことは明らかとなっているが、減磁の機
構は明らかではない。定性的には図3(a)に示す消磁
モデルが考えられる。すなわち、一定方向に磁化された
磁石に電子線を照射するとその照射部位は図3(b)
(拡大図)に示すように互いに異なる方向に磁化されて
おり、これが互いに打消し合って消磁されることが考え
られる。このように磁石は電子線照射により組織変化な
どの永久劣化を起こしていないので、再着磁すれば元の
磁束値まで回復する。
石の組織変化を伴うものではなく、また温度上昇による
熱減磁でもないことは明らかとなっているが、減磁の機
構は明らかではない。定性的には図3(a)に示す消磁
モデルが考えられる。すなわち、一定方向に磁化された
磁石に電子線を照射するとその照射部位は図3(b)
(拡大図)に示すように互いに異なる方向に磁化されて
おり、これが互いに打消し合って消磁されることが考え
られる。このように磁石は電子線照射により組織変化な
どの永久劣化を起こしていないので、再着磁すれば元の
磁束値まで回復する。
【0015】着磁された磁石板を部分的に減磁しようと
する場合、熱印加による熱減磁では熱の拡散や熱膨張率
の異方性による熱歪みのため、減磁領域の境界線がぼや
けてしまったり、熱歪みによる割れのため、ある厚み以
下の磁石板しか部分減磁できなかった。これに対して、
放射線とりわけ電子線照射の場合、減磁は非熱的過程で
起きるため、減磁領域と非減磁領域の境界は明瞭で、所
望の領域のみ減磁することが可能である。もちろん、電
子線照射によりある程度の温度上昇はあるが、照射量や
磁石板の磁気特性、とりわけ保磁力を調整すれば、電子
線照射領域のみ減磁させる事ができることが分かった。
何故なら、高速電子は磁石内部まで浸透し、熱も表面か
ら拡散するのではなく、照射部位では一様に発熱する事
と、電子線照射は短時間パルスの繰り返し照射で与えら
れるので、実質的な照射時間は短く、温度上昇も80℃を
越えることはないためである。電子線の位置制御は、磁
場により精密に行えるので、短周期長の挿入光源で必要
な1mm程度の間隔で電子線照射を行う事は容易である。
する場合、熱印加による熱減磁では熱の拡散や熱膨張率
の異方性による熱歪みのため、減磁領域の境界線がぼや
けてしまったり、熱歪みによる割れのため、ある厚み以
下の磁石板しか部分減磁できなかった。これに対して、
放射線とりわけ電子線照射の場合、減磁は非熱的過程で
起きるため、減磁領域と非減磁領域の境界は明瞭で、所
望の領域のみ減磁することが可能である。もちろん、電
子線照射によりある程度の温度上昇はあるが、照射量や
磁石板の磁気特性、とりわけ保磁力を調整すれば、電子
線照射領域のみ減磁させる事ができることが分かった。
何故なら、高速電子は磁石内部まで浸透し、熱も表面か
ら拡散するのではなく、照射部位では一様に発熱する事
と、電子線照射は短時間パルスの繰り返し照射で与えら
れるので、実質的な照射時間は短く、温度上昇も80℃を
越えることはないためである。電子線の位置制御は、磁
場により精密に行えるので、短周期長の挿入光源で必要
な1mm程度の間隔で電子線照射を行う事は容易である。
【0016】このように磁石の減磁を起こすに必要な電
子線のエネルギー強度は1MeV以上であればよく、好
ましくは5〜20MeVである。これが20MeVを超える
と磁石材料の放射化の問題がある。
子線のエネルギー強度は1MeV以上であればよく、好
ましくは5〜20MeVである。これが20MeVを超える
と磁石材料の放射化の問題がある。
【0017】逆磁場印加は、電磁石、空心コイルによる
パルス磁場や永久磁石を用いた磁気回路で出来るが、全
体をコンパクトにできる NdFeB系永久磁石磁気回路が望
ましい。例えば図4に示すように永久磁石2とヨーク3
より成る逆磁場印加のための永久磁石磁気回路を作製
し、空隙6に着磁希土類永久磁石板1を挿入する。上部
方向より電子線4を照射し、隙間5より電子線4を該磁
石板1に照射する。該磁石板か永久磁石磁気回路のどち
らかを移動することにより、逆磁場印加の下で電子線照
射を一定間隔で行う事が出来る。逆磁場を印加する永久
磁石磁気回路において、空隙6に発生する磁場強度は、
1テスラ以上がよい。該磁石板1は一定間隔で逆方向に
磁化され一定周期長の磁石列が得られる。電子線照射時
には、減磁と温度上昇が同時に起こるので、このとき該
磁石板の保磁力が逆磁場を下回り、逆磁場による着磁が
起るものとみられる。
パルス磁場や永久磁石を用いた磁気回路で出来るが、全
体をコンパクトにできる NdFeB系永久磁石磁気回路が望
ましい。例えば図4に示すように永久磁石2とヨーク3
より成る逆磁場印加のための永久磁石磁気回路を作製
し、空隙6に着磁希土類永久磁石板1を挿入する。上部
方向より電子線4を照射し、隙間5より電子線4を該磁
石板1に照射する。該磁石板か永久磁石磁気回路のどち
らかを移動することにより、逆磁場印加の下で電子線照
射を一定間隔で行う事が出来る。逆磁場を印加する永久
磁石磁気回路において、空隙6に発生する磁場強度は、
1テスラ以上がよい。該磁石板1は一定間隔で逆方向に
磁化され一定周期長の磁石列が得られる。電子線照射時
には、減磁と温度上昇が同時に起こるので、このとき該
磁石板の保磁力が逆磁場を下回り、逆磁場による着磁が
起るものとみられる。
【0018】一方向着磁した該磁石板は逆磁場印加され
ているので、電子線照射による減磁とそれに伴う温度上
昇により、容易に磁化反転を起こし、逆方向に着磁され
る。これを一定間隔で繰り返すことにより、短周期で磁
化方向が交互に反転着磁された磁石列を作製する事が出
来る。電子線照射による希土類永久磁石の組織変化がな
いので、反転領域の磁気特性の変化も無く問題はない。
このようにして作製された磁石列を複数個組み合わせる
事により、短周期長の挿入光源を作製する事が出来る。
ているので、電子線照射による減磁とそれに伴う温度上
昇により、容易に磁化反転を起こし、逆方向に着磁され
る。これを一定間隔で繰り返すことにより、短周期で磁
化方向が交互に反転着磁された磁石列を作製する事が出
来る。電子線照射による希土類永久磁石の組織変化がな
いので、反転領域の磁気特性の変化も無く問題はない。
このようにして作製された磁石列を複数個組み合わせる
事により、短周期長の挿入光源を作製する事が出来る。
【0019】本発明に用いられる希土類永久磁石板は、
式 R(FeCo)BTで表わされ、ここにRはYを含むLa、C
e、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb及びLuから選択される1種また
は2種以上の希土類元素であり、TはAl、Si、T
i、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn、Ga、Zr、
Nb、Mo、Sn、Hf、Ta、Wのうちから選択され
た NdFeBを主体とする焼結磁石である。
式 R(FeCo)BTで表わされ、ここにRはYを含むLa、C
e、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb及びLuから選択される1種また
は2種以上の希土類元素であり、TはAl、Si、T
i、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn、Ga、Zr、
Nb、Mo、Sn、Hf、Ta、Wのうちから選択され
た NdFeBを主体とする焼結磁石である。
【0020】本発明の挿入光源は、上述の方法により作
製された磁石列を複数個用い、図1に示すように磁化面
を相対して配置し、該磁石列間に粒子線が通過するため
の空隙を設けて成るものである。この挿入光源の直線部
分の長さは磁石列の反転周期長によって定まるが、本発
明の磁石列の場合はこの周期長を5mm以下のものとする
ことが出来るので、挿入光源を小型化することが出来る
ため、これを真空下に配置した真空封止型挿入光源とす
ることが出来る。
製された磁石列を複数個用い、図1に示すように磁化面
を相対して配置し、該磁石列間に粒子線が通過するため
の空隙を設けて成るものである。この挿入光源の直線部
分の長さは磁石列の反転周期長によって定まるが、本発
明の磁石列の場合はこの周期長を5mm以下のものとする
ことが出来るので、挿入光源を小型化することが出来る
ため、これを真空下に配置した真空封止型挿入光源とす
ることが出来る。
【0021】
【作用】本発明は個々の磁石の磁化方向が周期的に反転
する磁石を配列してなる磁石列の製造方法において、厚
み方向に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆方向磁
場を印加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一定間隔
で周期的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、同時に
逆磁場を印加し磁化反転させることよりなる磁石列の製
造方法、及び該磁石列を用いてなる挿入光源を要旨とす
るもので、本発明によると挿入光源を小型化出来るとす
るものである。
する磁石を配列してなる磁石列の製造方法において、厚
み方向に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆方向磁
場を印加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一定間隔
で周期的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、同時に
逆磁場を印加し磁化反転させることよりなる磁石列の製
造方法、及び該磁石列を用いてなる挿入光源を要旨とす
るもので、本発明によると挿入光源を小型化出来るとす
るものである。
【0022】
【実施例】以下実施例について本発明を述べる。 実施例1 粉末焼結法により作製した50mm巾の NdFeB系磁石を着磁
した。この NdFeB焼結磁石の磁気特性は、Br=12.5kG 、
iHc=18kOe 、(BH)max=37.2MGOeであった。次いで、この
着磁磁石を図4に示す磁場が11kGの逆磁場印加用永久
磁石磁気回路に磁場の磁界方向と逆にセットし、1mm巾
の照射穴よりエネルギーが10MeVの電子線を60分間2
mm間隔で、着磁部に照射したところ図5に示すような磁
化パターンを有する、周期長が2mmの磁石を得ることが
できた。
した。この NdFeB焼結磁石の磁気特性は、Br=12.5kG 、
iHc=18kOe 、(BH)max=37.2MGOeであった。次いで、この
着磁磁石を図4に示す磁場が11kGの逆磁場印加用永久
磁石磁気回路に磁場の磁界方向と逆にセットし、1mm巾
の照射穴よりエネルギーが10MeVの電子線を60分間2
mm間隔で、着磁部に照射したところ図5に示すような磁
化パターンを有する、周期長が2mmの磁石を得ることが
できた。
【0023】実施例2 実施例1で得られた磁石列を8個用いて、該磁石を4ヶ
づつ対向させ直線部分が20cmで、周期長2mm、周期数 1
00の挿入光源を作製した。なお、従来の大気中配置の挿
入光源では、周期数 100を実現するには 200〜300cm の
長さが必要であったので挿入光源の直射部分を従来の1/
10以下とすることが出来た。
づつ対向させ直線部分が20cmで、周期長2mm、周期数 1
00の挿入光源を作製した。なお、従来の大気中配置の挿
入光源では、周期数 100を実現するには 200〜300cm の
長さが必要であったので挿入光源の直射部分を従来の1/
10以下とすることが出来た。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法により磁化パターンの反転
周期が5mm以下とする磁石列が得られるため、これを用
いて小型の挿入光源が作製出来る。
周期が5mm以下とする磁石列が得られるため、これを用
いて小型の挿入光源が作製出来る。
【図1】挿入光源の一例を示す図。
【図2】挿入光源で空隙長の長い場合の磁束の流れを示
した図。
した図。
【図3】(a)は電子線照射による消磁機構を示すモデ
ル図。(b)は電子線照射部位の拡大図。
ル図。(b)は電子線照射部位の拡大図。
【図4】逆磁場印加永久磁石磁気回路による磁石列の製
造方法を示すモデル図。
造方法を示すモデル図。
【図5】本発明の方法により作製された磁石列の磁化パ
ターンの一例を示す図。
ターンの一例を示す図。
1…希土類永久磁石板 2…永久磁石 3…ヨーク 4…電子線 5…隙間 6…空隙 7…着磁方向 8…逆磁場の方向
Claims (6)
- 【請求項1】 個々の磁石の磁化方向が周期的に反転す
る磁石を配列してなる磁石列の製造方法において、厚み
方向に一方向磁化された希土類永久磁石板に逆方向磁場
を印加しつつ、該磁石板に放射線を空間的に一定間隔で
周期的に照射し該磁石板の照射部位を減磁し、同時に逆
磁場を印加し磁化反転させることを特徴とする磁石列の
製造方法。 - 【請求項2】 放射線が電子線である請求項1に記載の
磁石列の製造方法。 - 【請求項3】 逆方向磁場の印加が NdFeB磁石を用いて
1テスラ以上で行う請求項1又は2のいずれかに記載の
磁石列の製造方法。 - 【請求項4】 個々の磁石の磁化方向が周期的に反転す
る磁石を配列してなる磁石列を対向して配置し、該磁石
列間に粒子線の通過のための空隙を設けてなる挿入光源
において、請求項1〜3のいずれかの方法で製造された
磁石列を用いてなることを特徴とする挿入光源。 - 【請求項5】 磁石列の磁化方向の反転の周期長が5mm
以下である請求項4に記載の挿入光源。 - 【請求項6】 該磁石列が真空下に配置されてなる請求
項4又は5のいずれかに記載の挿入光源。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5737195A JPH08255726A (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 磁石列の製造方法と該磁石列を用いた挿入光源 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5737195A JPH08255726A (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 磁石列の製造方法と該磁石列を用いた挿入光源 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08255726A true JPH08255726A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=13053740
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5737195A Pending JPH08255726A (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 磁石列の製造方法と該磁石列を用いた挿入光源 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08255726A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0877397A3 (en) * | 1997-04-14 | 2000-11-08 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Magnet block assembly for insertion device |
| JPWO2004077457A1 (ja) * | 2003-02-27 | 2006-06-08 | 株式会社Neomax | 粒子線加速器用永久磁石および磁界発生装置 |
-
1995
- 1995-03-16 JP JP5737195A patent/JPH08255726A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0877397A3 (en) * | 1997-04-14 | 2000-11-08 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Magnet block assembly for insertion device |
| JPWO2004077457A1 (ja) * | 2003-02-27 | 2006-06-08 | 株式会社Neomax | 粒子線加速器用永久磁石および磁界発生装置 |
| US7570142B2 (en) | 2003-02-27 | 2009-08-04 | Hitachi Metals, Ltd. | Permanent magnet for particle beam accelerator and magnetic field generator |
| JP4697961B2 (ja) * | 2003-02-27 | 2011-06-08 | 日立金属株式会社 | 粒子線加速器用永久磁石および磁界発生装置 |
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