JPH0825847B2 - 抗菌作用性物質、抗菌性樹脂組成物、抗菌性樹脂成形物、合成樹脂製抗菌性水槽、抗菌性合成繊維、抗菌性を有する紙、抗菌性塗料、局所用抗菌剤および化粧品 - Google Patents

抗菌作用性物質、抗菌性樹脂組成物、抗菌性樹脂成形物、合成樹脂製抗菌性水槽、抗菌性合成繊維、抗菌性を有する紙、抗菌性塗料、局所用抗菌剤および化粧品

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JPH0825847B2
JPH0825847B2 JP2000160A JP16090A JPH0825847B2 JP H0825847 B2 JPH0825847 B2 JP H0825847B2 JP 2000160 A JP2000160 A JP 2000160A JP 16090 A JP16090 A JP 16090A JP H0825847 B2 JPH0825847 B2 JP H0825847B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は種々の細菌およびカビ菌に対して抗菌効果を
有する新規な抗菌作用性物質に関する。さらに、この抗
菌作用性物質を含有する抗菌性樹脂組成物、抗菌性樹脂
成形物、抗菌性水槽、抗菌性繊維、抗菌性を有する紙、
抗菌性塗料、局所用抗菌剤および化粧品に関する。
[従来技術およびその問題点] 従来より、銀および銅が殺菌作用を有することは公知
であり、例えば銀は硝酸銀等の水溶液の形態(Ag+)で
消毒剤として広く利用されている。しかし、硝酸銀は、
水溶液の形態に限定され、溶液状のため取り扱いも不便
であり、従って用途が限定されるという欠点があった。
また、銀やそれの化合物を活性炭、アルミナ、シリカ
ゲル、ゼオライト等の吸着物質に吸着させて殺菌目的に
利用することも知られている。上記のようなものとし
て、特開昭62-241939号公報、特開昭62-238900号公報に
示されるものがあり、これらは、殺菌作用を有する金属
をイオン状態で保持しているゼオライトを含有するポリ
オレフィン樹脂成形体および紙である。また、特開昭62
-70221号公報に示されるものとして、式M2O・Al2O3・Si
O2(式中Mは銀など)で表わされた抗菌および/または
殺菌作用を有する無定形アルミノ珪酸塩がある。
上記のものは、抗菌作用、殺菌作用としては効果を有
するか、使用する抗菌性を有する金属が、光(特に紫外
線)により、酸化し、変色するため、物質全体も変色す
るという問題点を有していた。さらに、使用されている
殺菌性を有する金属が、イオン化しやすく、このため、
液体物などに接触したとき、流出しやすく、安全性に問
題があった。
また、従来より用いられている、水槽では、その内面
に、緑藻が発生し易く、発生した緑藻により、外部から
の鑑賞が困難となり、定期的な清掃を行うことが必要で
あった。
上記のような、硝酸銀などを、水槽の内面に塗布して
も、容易に液体中に流れてしまい、極めて短期にしか抗
菌力を示さない。また、長期的に抗菌性を維持するため
には、液体中にかなりの高濃度で硝酸銀などを含有させ
ることが必要となり、大量の硝酸銀が必要となるととも
に、流出したときの二次公害の恐れもあり、さらに、水
槽内に収納される魚貝類などにも悪影響を与えるおそれ
が高い。
従来より、船舶および水中構造物(例えば、石油掘削
リグなどの海中構造物、浮き桟橋、ブイ、防油堤、発電
所水路、浮標灯など)における水(海水を含む)接触部
分への、水中生物の付着を防止するために防汚塗料が使
用されている。そして、防汚塗料には、水中生物(例え
ば、苔虫類、まん脚類、二枚貝類、ホヤ類、海藻類、な
ど)の付着を妨げるのに有効な防汚剤成分が配合されて
いる。防汚剤成分としては、種々の化合物が用いられて
おり、例えば、アクリル樹脂もしくはアルキド樹脂など
にトリフェニル錫化合物もしくはトリアルキル錫化合物
を結合させた高分子有機錫化合物、亜酸化銅ならびにロ
ダン銅などの銅化合物およびジンクジメチルチオカルバ
ネートならびにテトラメチルチウラムジサルファミドな
どの有機硫黄化合物などが用いられている。しかし、防
汚効果としては必ずしも満足できるものではなく、さら
に、海水汚染などの問題より使用できる防汚剤として特
定のものに限定されているが、それでも安全性の点にお
いても満足できるものではない。
近年、特に建物の工事完了後、壁紙、ふすま紙に著し
くカビが発生し、その代謝生産物である色素によりシミ
が生じることが多くなった。これは、アルミサッシの普
及により建物の密閉性が向上し、さらに冷暖房の普及、
加湿器の使用などにより住宅における生活条件は改善な
どに起因しており、このような改善された条件は、カビ
類、細菌有類などの微生物にとっても好適な増殖環境を
与えるためである。このため、年間を通して微生物の発
育が可能となって来ている。そして、壁紙またはふすま
紙に生じるカビは、ペニシリウム、アスペルギルス、ク
ラドポリウム等で、壁紙等に発生する着色斑点は、主に
アスペルギルス属の菌による場合が多い。抄紙、特に壁
紙、ふすま紙の抄造中において、サイジング剤として、
澱粉、カルボキシメチルセルロース等をパルプに添加す
るため、これがカビ類、細菌類の微生物の栄養源とな
り、上記の環境と相俟ってより微生物の好適な発育環境
を与えている。そして、カビ類の発生は、例えばふすま
紙の場合、ふすま張り後、4〜5ケ月、遅いときには半
年〜1年後に発生し、着色斑点を生じる。さらに、カビ
の発生の著しい場合は、ふすまの張り替えが必要とな
り、経済的、労力的にも大きな問題である。しかし、種
々の方法により、紙に抗菌作用を付与させることが考え
られてきているが、抗菌作用および安全性の観点より、
十分満足するものがなかった。
このように、紙に抗菌作用性物質を含有させる場合の
添加量としては、紙の重量の0.05%〜3%程度が好適で
あり、より好ましくは、0.1〜1%程度である。
また、現在の医療において、局所用抗菌剤の使用は重
大な役割をはたしている。具体的には、皮膚粘膜、また
は毛髪病変または感染のための治療などに局所用抗菌剤
が一般的に使用されている。局所用抗菌剤または抗真菌
外用剤としては、種々のものが使用されており、例え
ば、硝酸銀のような水溶液、さらには、種々の抗菌性物
質[例えば、カルボン酸(特開昭58-41812号公報)、ク
ロトリマゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸イコナゾー
ル、トリコマイシン]などをクリーム、液剤、ゾルなど
の外用基剤中に含有させた局所用抗菌剤がある。
上記の硝酸銀は、高い抗菌作用を有するが水溶液であ
るため、液剤以外の剤形を用いた使用ができず、用途が
限定されるとともに、水溶性のため、抗菌作用の持続性
が低いものであった。また、局所用抗菌剤中に含有され
る抗菌性物質として、抗菌力が高くかつ安全性の高いも
のが要求されるが、抗菌力と安全性とは相反することが
一般的であり、安全性を重視したものでは、抗菌力が弱
く、逆に抗菌力を重視したものでは、安全性に問題があ
ることが多い。
そこで、本発明の目的は、高い抗菌作用を有するとと
もに、安全性も高い局所用抗菌剤を提供するものであ
る。
また、従来より、皮膚に塗擦、散布などの方法により
使用されている多くの化粧品がある。そして、化粧品に
は多くの添加剤(助剤)が使用されており、例えば、界
面活性剤、顔料、保湿剤、香料、酸化防止剤、防腐・殺
菌剤、紫外線反射・吸収剤などがある。
しかし、従来の化粧品用添加剤として、消臭作用を十
分満足するもの、また、抗菌作用を十分満足し、安定
で、生体安全性が高く、さらに、化粧品中に容易に混入
することができるものがなかった。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明の目的は、上記の先行技術の問題点を
解決し、高い抗菌性とその持続性を有し、かつ安全性の
高い抗菌性作用物質、およびそれを含有する樹脂組成
物、樹脂成形物、抗菌性繊維、抗菌性を有する紙、抗菌
性塗料、長期にわたり緑藻の発生を防止できる抗菌性水
槽、局所用抗菌剤および化粧品を提供するものである。
上記目的を達成するものは、抗菌作用を有する異なる
金属が結合した2種以上のN−長鎖アシルアミノ酸塩を
含有する抗菌作用性物質である。
そして、前記N−長鎖アシルアミノ酸塩の、アシル基
が、ステアロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、
パルミトイル基のいずれかであることが好ましい。さら
に、前記金属は、銀、銅、鉛、亜鉛、錫、ビスマスから
なる群から選ばれたいずれか1つであることが好まし
い。
また、上記目的を達成するものは、上記の抗菌作用性
物質を含有している抗菌性樹脂組成物である。
また、上記目的を達成するものは、少なくとも表面の
一部が、上記の抗菌性樹脂組成物により形成されている
抗菌性樹脂成形物である。
また、上記目的を達成するものは、少なくとも内面
が、上記の抗菌性樹脂組成物により形成されている合成
樹脂製抗菌性水槽である。
また、上記目的を達成するものは、上記の抗菌作用性
物質が含有されている抗菌性繊維である。
また、上記目的を達成するものは、上記の抗菌作用性
物質が含有あるいは表面に付着している抗菌性を有する
紙である。
また、上記目的を達成するものは、上記の抗菌作用性
物質が含有されている抗菌性塗料である。
また、上記目的を達成するものは、安全かつ有効量の
抗菌作用性物質を含有する局所用抗菌剤であって、抗菌
作用性物質として上記の抗菌作用性物質が用いられてい
る局所用抗菌剤である。
そして、前記抗菌作用性物質を0.05重量%〜5重量%
含有していることが好ましい。
また、上記目的を達成するものは、上記の抗菌作用性
物質を含有する化粧品である。
そこで、本発明の抗菌作用性物質について説明する。
本発明の抗菌作用性物質は、抗菌作用を有する異なる
金属が結合した2種以上のN−長鎖アシルアミノ酸塩を
含有する抗菌作用性物質である。つまり、本発明の抗菌
作用性物質は、2種以上のN−長鎖アシルアミノ酸塩を
含有しており、それらN−長鎖アシルアミノ酸塩には抗
菌性を有する異なる金属が結合している。
このようにすることにより、抗菌作用性物質として、
2種以上の抗菌性金属を塩の状態にて含有することにな
り、1種のみの抗菌性金属を用いたより、より広い抗菌
スペクトルを有するものとなり、抗菌作用がより高くな
るとともに、より多くの種類の菌類に対し、抗菌作用を
発揮する。
本発明の抗菌作用性物質に含有されている2種以上の
N−長鎖アシルアミノ酸塩は、それぞれが抗菌作用を有
する金属とN−長鎖アシルアミノ酸との塩であり、少な
くとも金属が相異しており、N−長鎖アシルアミノ酸
は、同じ物でも、また異なるものでもよい。
本発明に使用されるN−長鎖アシルアミノ酸塩の形成
に用いられる抗菌作用を有する金属としては、銀、銅、
鉛、亜鉛、錫、ビスマスなどから選ばれた2種以上の金
属が用いられる。
そして、上記金属のうち、抗菌力、安全性の点より、
銀または銅を必須の金属とし、他の金属(銀、銅、鉛、
亜鉛、錫、ビスマスなど)より少なくとも1種を選択し
て用いることが好ましい。また、より好ましい組み合わ
せとしては、銀または銅を必須の金属とし、他の金属
(銀、銅、鉛、亜鉛、錫、ビスマスなど)より2種以上
を選択して用いることである。好ましい組み合わせの具
体例としては、銀と銅、銀と亜鉛、銀と鉛、銅と亜鉛、
銀と銅と亜鉛、銀と銅と鉛、銀と銅とビスマス、銅と亜
鉛と鉛などである。
本発明に使用されるN−長鎖アシルアミノ酸塩の形成
に用いられるN−長鎖アシルアミノ酸は、N位に長鎖ア
シル基(脂肪酸残基)を有するアミノ酸である。長鎖ア
シル基としては、高級脂肪酸残基が好ましく、例えばデ
カノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミト
イル基、ステアロイル基、オレオイル基などが好まし
い。また、アシル基としては、単一のものに限られず、
上記のアシル基の複数の種類のものを用いてもよい。
アミノ酸成分としては、モノアミノモノカルボン酸、
モノアミノジカルボン酸、ジアミノモノカルボン酸のい
ずれでもよい。本発明の抗菌作用性物質として、高い抗
菌性を有するものとする場合には、モノアミノジカルボ
ン酸を用いることが好ましく、このモノアミノジカルボ
ン酸は、2つのカルボキシル基を有するので、抗菌作用
を有する金属が結合しやすく、全体として抗菌作用の強
いものとすることができる。
抗菌作用性物質の一般的な用途としては、アミノ酸に
1つの抗菌作用を有する金属が結合した塩で十分な抗菌
力を有する。
アミノ酸の具体例としては、モノアミノモノカルボン
酸としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、
フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、トリプトフ
ァン、メチオニンなどであり、モノアミノジカルボン酸
としては、アスパラギン酸、グルタミン酸であり、ジア
ミノモノカルボン酸としては、リジン、アルギニン、ヒ
スチジンである。そして、N−長鎖アシルアミノ酸とし
ては、1種のものに限定されず、多数の種類のものを用
いてもてよい。
よって、本発明の抗菌作用性物質に含有されるN−長
鎖アシルアミノ酸塩の好ましい具体例としては、N−ス
テアロイルグルタミン酸銀、N−ラウロイルグルタミン
酸銀、N−ミリストイルグルタミン酸銀、N−ステアロ
イルアスパラギン酸銀、N−ラウロイルアスパラギン酸
銀、N−ミリストイルアスパラギン酸銀、N−ステアロ
イルグルタミン酸銅、N−ラウロイルグルタミン酸銅、
N−ミリストイルグルタミン酸銅、N−ステアロイルア
スパラギン酸銅、N−ラウロイルアスパラギン酸銅、N
−ミリストイルアスパラギン酸銅、N−ステアロイルバ
リン銀、N−ラウロイルバリン銀、N−ミリストイルバ
リン銀、N−ステアロイルバリン銅、N−ラウロイルバ
リン銅、N−ミリストイルバリン銅、N−ステアロイル
フェニルアラニン銀、N−ラウロイルフェニルアラニン
銀、N−ミルストイルフェニルアラニン銀、N−ステア
ロイルフェニルアラニン銅、N−ラウロイルフェニルア
ラニン銅、N−ミルストイルフェニルアラニン銅、N−
ステアロイルアルギニン銀、N−ラウロイルアルギニン
銀、N−ミリストイルアルギニン銀、N−ステアロイル
アルギニン銅、N−ラウロイルアルギニン銅、N−ミリ
ストイルアルギニン銅、N−ステアロイルグルタミン酸
亜鉛、N−ラウロイルグルタミン酸亜鉛、N−ミリスト
イルグルタミン酸亜鉛、N−ステアロイルアスパラギン
酸亜鉛、N−ラウロイルアスパラギン酸亜鉛、N−ミリ
ストイルアスパラギン酸亜鉛、N−ステアロイルグルタ
ミン酸ビスマス、N−ラウロイルグルタミン酸ビスマ
ス、N−ミリストイルグルタミン酸ビスマス、N−ステ
アロイルアスパラギン酸ビスマス、N−ラウロイルアス
パラギン酸ビスマス、N−ミリストイルアスパラギン酸
ビスマス、N−ステアロイルバリン亜鉛、N−ラウロイ
ルバリン亜鉛、N−ミリストイルバリン亜鉛、N−ステ
アロイルバリン亜鉛、N−ラウロイルバリン亜鉛、N−
ミリストイルバリンビスマス、N−ステアロイルフェニ
ルアラニン亜鉛、N−ラウロイルフェニルアラニン亜
鉛、N−ミリストイルフェニルアラニン亜鉛、N−ステ
アロイルフェニルアラニンビスマス、N−ラウロイルフ
ェニルアラニンビスマス、N−ミリストイルフェニルア
ラニンビスマス、N−ステアロイルアルギニン亜鉛、N
−ラウロイルアルギニン亜鉛、N−ミリストイルアルギ
ニン亜鉛、N−ステアロイルアルギニンビスマス、N−
ラウロイルアルギニンビスマス、N−ミリストイルアル
ギニンビスマス、N−ステアロイルイルグルタミン酸
鉛、N−ラウロイルグルタミン酸鉛、N−ミリストイル
グルタミン酸鉛、N−ステアロイルアスパラギン酸鉛、
N−ラウロイルアスパラギン酸鉛、N−ミリストイルア
スパラギン酸鉛、N−ステアロイルグルタミン酸錫、N
−ラウロイルグルタミン酸錫、N−ミリストイルグルタ
ミン酸錫、N−ステアロイルアスパラギン酸錫、N−ラ
ウロイルアスパラギン酸錫、N−ミリストイルアスパラ
ギン酸錫、N−ステアロイルバリン錫、N−ラウロイル
バリン錫、N−ミリストイルバリン錫、N−ステアロイ
ルフェニルアラニン錫、N−ラウロイルフェニルアラニ
ン錫、N−ミリストイルフェニルアラニン錫、N−ステ
アロイルアルギニン錫、N−ラウロイルアルギニン錫、
N−ミリストイルアルギニン錫などである。
そして、上記のN−長鎖アシルアミノ酸塩は、水、各
種の有機溶媒に対して難溶であり、常温において粉末状
であり、各種の有機溶媒に分散させること、また、合成
樹脂に容易に混練することができる。
そして、本発明の抗菌作用性物質に含有される抗菌性
を有する金属のN−長鎖アシルアミノ酸塩は、以下のよ
うにして、形成することができる。
まず、N−長鎖アシルアミノ酸のナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属塩の水溶液に、抗菌性を有する金
属の塩、例えば硝酸銀、硝酸銅、硫酸銀、塩化銅、硫酸
銅、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸ビスマスなどの水溶性の
塩の水溶液を混合することにより、抗菌性を有する金属
のN−長鎖アシルアミノ酸塩の沈澱物として容易に得る
ことができる。そして、上記のように得たN−長鎖アシ
ルアミノ酸塩の沈澱物を、乾燥(例えば、加熱乾燥、凍
結乾燥)させることにより、粉末状のN−長鎖アシルア
ミノ酸塩を得ることができる。そして、本発明において
使用される異なった金属が結合したN−長鎖アシルアミ
ノ酸塩は、それぞれ別個に上記のように作成してよく、
また、N−長鎖アシルアミノ酸のナトリウム、カリウム
などのアルカリ金属塩の水溶液に、抗菌性を有する金属
の塩、例えば硝酸銀、硝酸銅、硫酸銀、塩化銅、硫酸
銅、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸ビスマスなどより金属が
異なる塩の水溶液を2種以上選択し、同時に、または順
次上記のN−長鎖アシルアミノ酸水溶液に混合すること
により、異なった金属が結合したN−長鎖アシルアミノ
酸塩の混合物として作成してもよい。
そして、本発明の抗菌作用性物質に含有されている抗
菌性を有する金属のN−長鎖アシルアミノ酸塩は、粉末
状となっており、各分子中に少なくとも1つの抗菌性を
有する金属が結合した塩であるので、極めて高い抗菌力
を有している。
さらに、基本骨格を形成するものがアミノ酸であるた
め、毒性が極めて少なく、種々の用途に安全に使用でき
る。
さらに、本発明の抗菌作用性物質を形成するN−長鎖
アシルアミノ酸塩は、N−長鎖アシルアミノ酸塩という
安定した状態となっているので、塩を形成する金属のみ
が流出しにくく、安全であり、食品用など広範囲の樹脂
成形物、フィルム、紙など包装材料中に混入させること
ができる。
さらに、本発明の抗菌、防カビ作用性物質を構成する
抗菌性を有する金属のN−長鎖アシルアミノ酸塩を樹
脂、繊維、塗料などへの分散性を向上させるために、微
粒子を含有させてもよい。含有される微粒子は、増量剤
としても機能する。微粒子としては、その安定性、分散
性、微粒子の形状、粒径の均一性、超微粒子を得られる
ことにより、セラミックス微粒子、チタニウム微粉末が
好ましい。セラミックス微粒子としては、シリカ微粒
子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子、ゼオライト微
粒子などが好適に使用できる。特に、好ましくは、シリ
カ微粒子である。
そして、微粒子の粒径としては、本発明の抗菌作用性
物質を使用する用途により相違するが、例えば、カビ等
の増殖箇所への散布を目的とする場合には、微粒子は多
少大きいものでも使用可能であり、具体的に述べると、
1mm以下程度である。また、本発明の抗菌作用性物質を
樹脂中に混入させる場合にあっては、1μm以下程度、
混入される樹脂の透明性を疎外しないためには、1〜0.
01μmが好ましい。
また、本発明の抗菌作用性物質を発泡体中に混入させ
る場合にあっても、1μm以下程度、より好ましくは1
〜0.01μmである。また、紙中に分散させる場合にあっ
ても、1μm以下程度、より好ましくは1〜0.01μmで
ある。また、紙中に分散させる場合にあっても、1μm
以下程度、より好ましくは1〜0.01μmである。さら
に、塗料中に分散させる場合にあっても、1μm以下程
度、より好ましくは1〜0.01μmである。微粒子とN−
長鎖アシルアミノ酸塩との混合比は、抗菌性の要求され
るレベルが高いほど、N−長鎖アシルアミノ酸塩の含有
量が多くなる。一般的に、微粒子とN−長鎖アシルアミ
ノ酸塩と混合比は、重量比で1000:1〜1:1程度が好まし
い。
次に、本発明の抗菌作用性物質を含有する樹脂組成物
および抗菌性樹脂成形物について説明する。
この樹脂組成物は、上記の抗菌作用性物質を含有して
いる。
抗菌性樹脂組成物中の抗菌作用性物質の添加量として
は、この組成物単独で樹脂成形物を作成する場合にあっ
ては、0.05%〜5%が好ましく、より好ましくは、0.1
%〜3%である。また、本発明の抗菌樹脂組成物を他の
一般樹脂に抗菌性を付与するための添加剤として使用す
る場合には、より高濃度に抗菌作用性物質を含有してい
ることが必要となる。この場合の添加量としては、樹脂
に添加可能な限度まで添加することが好ましく、例え
ば、1〜20%程度含有させることが好ましい。
そして、本発明の抗菌性樹脂組成物に使用される樹脂
材料としては、いかなる樹脂も使用可能であり、例え
ば、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリブチレン、エチレン−プロピレンコポ
リマー)、塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン
系樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、ポリビニリデン
(例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデ
ン)、ポリエステル、さらには、ポリウレタン、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂
などの発泡体などが使用でき、本発明の抗菌性樹脂組成
物は、上記の樹脂材料に上述の抗菌作用性物質を添加す
ることにより作成されている。
より、具体的な樹脂組成物としては、例えば、公知の
塩化ビニル樹脂が使用でき、塩化ビニル樹脂成分とし
て、塩化ビニル樹脂の単独重合体、さらにポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニルを90モル%以上、好ましくは、95モ
ル%以上を含有し、かつ他の共重合し得る単量体(例え
ば、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニ
ルなど)との共重合体を用い、これに、可塑剤として、
ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジ−2−
エチルヘキシルフタレートなどのフタル酸エステル、ジ
オクチルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジオクチ
ルセバケートなどの脂肪族多塩基酸エステル、エポキシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油などのエポキシ化動植物
油が添加され、さらに必要により、安定剤、滑剤、さら
にその他の添加剤が配合されたものなどが使用される。
そして、安定剤としては、従来より、バリウム、亜鉛、
カルシウムなどの金属とステアリン酸、ラウリル酸など
の高級脂肪酸塩からなる金属せっけんが使用されている
が、本発明において使用する抗菌性を有する金属のN−
長鎖アシルアミノ酸塩は、この安定剤としての機能も有
することより、上記の従来の安定剤を省略することもで
きる。そして、本発明の抗菌性樹脂組成物は、上記の塩
化ビニル樹脂基剤に、可塑剤およびその他の添加剤とと
も、上記の抗菌作用性物質を混合することにより作成さ
れる。また、抗菌作用性物質は、例えば、可塑剤にあら
かじめ添加したものを作成し、これを塩化ビニル樹脂基
剤に他の添加剤とともに添加し、混合するものとしても
よく、さらに、塩化ビニル樹脂(可塑剤などを含む)に
高濃度に抗菌作用性物質を添加したものを作成し、この
高濃度に抗菌作用性物質を含有する塩化ビニル樹脂を、
抗菌作用性物質を含むまない塩化ビニル樹脂に添加し、
混練することにより作成してもよい。
また、樹脂材料として公知のポリオレフィンが使用で
き、ポリオレフィンとしては、例えば、エチレンホモポ
リマー、プロピレンホモポリマーなどの単量体、または
それらのランダム、ブロック共重合体が使用され、さら
に、これらポリオレフィンに光安定剤(例えば、ベンゾ
トリアゾール)、またフェノール系抗酸化剤、さらには
中和剤、滑剤、核剤まどが必要により添加されたものが
用いられる。そして、抗菌作用性物質は、必要な添加剤
とともにポリオレフィンに添加され、混合され、例え
ば、ペレット状に形成される。また、ポリオレフィンに
高濃度に抗菌作用性物質を添加したペレットを作成し、
本発明の抗菌性樹脂組成物とし、この高濃度に抗菌作用
性物質を含有したマスターペレットを作成し、抗菌作用
性物質を含まない他のポリオレフィンペレットと適宜樹
脂成形物作成時に、ミキサー内にて混合し、樹脂成形物
を作成してもよい。
そして、抗菌性樹脂成形物としては、上述の抗菌性樹
脂組成物を用いて形成される、種々のものが考えられ、
例えば、文房具、玩具、プラスチック製食器、包装容
器、包装材料(例えば、フィルム)、テープ、シート、
ネット、パイプ、ホース、トレー、容器などがある。
そこで、抗菌性樹脂組成物を用いた抗菌性樹脂成形物
の一例として、包装用フィルムに応用することが考えら
れる。
第1図は、本発明の抗菌作用性物質1を含有する樹脂
製フィルム5の断面図を示す。また、第2図は、別の形
態の樹脂製フィルム5の断面図を示す。
第1図に示す樹脂製フィルム5では、フィルム5を形
成する樹脂の全体の中に抗菌作用性物質1が含有されて
いる。そして、抗菌作用性物質1は、上記のように、抗
菌作用を有する金属のN−長鎖アシルアミノ酸塩により
形成されている。
そして、アシル基が有するアルキル基により含有され
る抗菌作用性物質は、樹脂となじみやすいため、無機物
をいれた場合に比べ、樹脂材料の物性の低下が少ないと
いう利点も有している。そして、含有された抗菌作用性
物質は、光に対して安定であるため、使用時あるいは保
存時に樹脂の表面が、含有された抗菌作用性物質の原因
による変色を起こすことがない。
樹脂製フィルム5に用いられる樹脂4としては、フィ
ルム形成が可能なものであればどのようなものでもよ
く、例えば、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリプロピ
レン、ポチエチレン、ポリブチレン、エチレン−プロピ
レンコポリマー)、塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリ
ビニリデン(例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化
ビニリデン)が使用される。
そして、この抗菌性樹脂フィルム5は、その表面に露
出する抗菌作用性物質1により、表面が抗菌性を有する
ものとなっている。そして、樹脂中お抗菌作用物質1の
含有量としては、樹脂重量に対して、0.05%以上であれ
ば、十分な抗菌作用を有するものと考えられ、好ましく
は、0.1〜1%である。また、抗菌性樹脂フィルム5と
しては、延伸フィルムとすることが好ましい。延伸方法
は、公知の方法を用いることができ、例えば、一定の長
さに固定されかつ加熱された状態で行われる1軸、2軸
延伸などが考えられる。そして、延伸されることによ
り、フィルムを形成する樹脂中の分子が配向し、フィル
ムの強度が増加する。さらに、この分子の配向における
分子配列の変化(樹脂を構成する分子の微少な移動)に
伴い、添加されているN−長鎖アシルアミノ酸塩も多少
樹脂内において移動する。この移動は、予想するに樹脂
と相溶性のある部分であるアシル基を軸として生じ、樹
脂と相溶性の低い部分である抗菌性を有する金属が起き
上がるように生じるものと考えられる。よって、この移
動により添加されている抗菌作用性物質はその抗菌性金
属が樹脂表面に露出する確率が上昇し、このためより高
い抗菌作用を発揮することができるものと考える。
また、第2図に示す樹脂性フィルム5は、3層構造を
有するラミネートフィルムであり、その表面層のみに抗
菌作用性物質1が含有されている。このような構造とす
ることにより、少量の抗菌作用性物質により十分な抗菌
作用を有するものとすることができる。この場合、抗菌
作用性物質を含有する表面層の樹脂中の抗菌作用物質1
の含有量としては、表面層の樹脂重量に対して、0.005
%以上、好ましくは、0.05%以上であれば、十分な抗菌
作用を有するものと考えられ、好ましくは、0.1〜1%
である。また、上記のフィルムと同様に、このラミネー
トフィルムも延伸フィルムとすることが好ましい。
そして、これらの樹脂製フィルム5は、食品などの種
々の包装材料に使用でき、含有されている抗菌作用性物
質により、長期間菌の付着、繁殖を防止できる。
また、本発明の抗菌性樹脂組成物を用いた抗菌性樹脂
成形物としては、上記のフィルムに限らず、種々のもの
に応用できるとともに、抗菌性の付与は、抗菌作用性物
質を樹脂全体に混入させる方法、抗菌作用性物質を含有
した樹脂を樹脂成形物の表面に被覆する方法が考えられ
る。
次に、内表面が上記の抗菌作用性物質を含有した合成
樹脂により形成された抗菌性内表面を有する抗菌性水槽
について説明する。
本発明の抗菌性水槽は、少なくとも内面は、上記の抗
菌作用性物質を含有する合成樹脂により形成されてい
る。
抗菌性水槽に使用される合成樹脂としては、アクリル
系樹脂(例えば、AS、ABS)、ポリカーボネートなどの
無色透明のものが好適に使用される。
そして、抗菌作用性物質は、上記のように、抗菌作用
を有する異なる金属が結合した2種以上のN−長鎖アシ
ルアミノ酸塩を含有している。そして、アシル基が有す
るアルキル基により含有される抗菌作用性物質は、樹脂
となじみやすいため、無機物をいれた場合に比べ、樹脂
材料の物性の低下が少ないという利点も有している。そ
して、抗菌性水槽は、その内表面が抗菌性を有すれば、
十分である。そのような、内表面のみが抗菌性を有する
水槽は、例えば、水槽を形成する合成樹脂の内面に、そ
の合成樹脂との接着性の高い、好ましくは、水槽を形成
する樹脂と同質あるいは類似の樹脂に、上記の抗菌作用
性物質を含有させた樹脂を、被覆させることにより、形
成することができる。この場合、抗菌作用性物質を含有
する表面層の樹脂中の抗菌作用物質の含有量としては、
表面層の樹脂重量に対して、0.005%以上、好ましく
は、0.05%以上であれば、十分な抗菌作用を有するもの
と考えられ、好ましくは、0.1〜1%である。また、樹
脂中全体に上記の抗菌作用性物質を含有するものを用い
て、水槽全体を形成してもよい。樹脂中の抗菌作用物質
の含有量としては、樹脂重量に対して、0.05%以上、好
ましくは、0.05%以上であれば、十分な抗菌作用を有す
るものと考えられ、好ましくは、0.1〜1%である。
そして、本発明の水槽は、内表面を形成する樹脂中に
含有されている抗菌作用性物質が上記のものであるの
で、水槽内部に収納される魚介類などに、悪影響を与え
ることなく、安全に、長期にわたり緑藻等の発生、付着
を防止できる。
そして、この抗菌性水槽は、水族館、学校、料理店、
家庭用など種々の水槽に利用できる。
次に、本発明の抗菌性塗料について説明する。本発明
の抗菌性塗料は、上記の抗菌作用性物質を含有してい
る。
そして、本発明の抗菌性塗料に使用される塗料材料と
しては、脂肪酸系塗料、エポキシ樹脂系塗料、無溶剤エ
ポキシ樹脂系塗料、ビニールエステル系塗料、ポリウレ
タン樹脂系塗料、無溶剤ポリウレタン樹脂系塗料、さら
に、シリコーン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料などがあ
る。また、本発明の抗菌性塗料中の上記の抗菌性物質の
含有量としては、0.01%〜10%程度含有していることが
好ましく、特に、0.1〜5%が好ましい。
本発明の抗菌性塗料は、含有されている抗菌作用性物
質が、上記のように、N−長鎖アシルアミノ酸塩であり
基本骨格がアミノ酸であり、安全性が高く、さらに、塩
を形成している金属として抗菌性の高いものが使用で
き、かつ防汚効果としても十分な機能を発揮する。よっ
て、防汚塗料として用いた場合、船舶および水中構造物
における水(海水を含む)接触部分への、水中生物の付
着を防止する。
本発明の塗料を防汚塗料に応用する場合の塗料材料と
しては、公知のものが使用でき、例えば、一液型の塗料
では、樹脂成分として、ロジン、アクリル樹脂、油性系
樹脂、塩化ビニル系樹脂、合成ゴム系樹脂、塩素化ポリ
エチレン樹脂などを含有し、可塑剤として、トリクレジ
ルホスフェート、トリフェニルホスフェートなどのリン
酸エステル系、ジ−n−ドデシルフタレート、ジノニル
フタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−
n−ブチルフタレート、ジメチルフタレートなどのフタ
ル酸エステル類、塩素化パラフィンおよびポリエステル
類などがあげられ、有機溶剤としては、例えば、キシレ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶剤、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤
が使用され、これらの塗料材料中に、上述の抗菌作用性
物質が添加される。また、二液型塗料としては、前記の
エポキシ樹脂系塗料、無溶剤エポキシ樹脂系塗料、ポリ
ウレタン樹脂系塗料、無溶剤ポリウレタン樹脂系塗料な
どの公知のものが使用でき、例えば、エポキシ樹脂系塗
料材料としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、環状
脂肪族エポキシ樹脂、フェノールまたはクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、フタル酸グリシジルエステル型
エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂などであ
り、さらに、必要により、それらエポキシ樹脂と相溶す
る熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂などが添加される。
また、使用時に上記樹脂液に混合される硬化剤として
は、水に難溶で水分子と置換性のある芳香族アミン、ポ
リアルキレンポリアミン、ポリアミド、アミン変性アミ
ドなどのエポキシ樹脂用硬化剤が用いられる。さらに、
ポリウレタン系塗料材料としては、同様に公知のものが
使用でき、ポリオールとポリイソシアネートからなる二
液型であり、ポリオールとしては、例えば、エチルアミ
ン、ブチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、ヘキサ
エチレンジアミンなどのアミノ化合物とフタル酸ジグリ
シジル、エポキシブタン、ブチルグリシジルエーテル、
ポリエチレングリシジルエーテルなどのエポキシ化合物
との反応生成物などが使用でき、また、ポリイソシアネ
ートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどに
よるイソシアネート基含有プレポリマーが使用できる。
このような塗料材料に、上述の量の抗菌作用性物質が添
加される。また塗料材料として、上述の2液型のものを
用いる場合、その一方あるいは両方に抗菌作用性物質を
添加してもよい。好ましくは添加された抗菌作用性物質
に変性を与える可能性少ない方の塗料成分側に添加する
ことであり、2液型エポキシ塗料にあっては、エポキシ
樹脂液に、また、2液型ポリウレタン塗料にあっては、
ポリオールに抗菌作用性物質を添加しておくことが好ま
しい。
また、本発明の抗菌性塗料は、上記のような防汚塗料
に限られず、学校、病院、事務所、食品工場、一般住宅
(例えば、台所、浴室)などの内外壁面、床など広範囲
に使用でき、塗料材料としては、水性、油性いずれの材
料を用いることもできる。
次に、本発明の抗菌性を有する紙について説明する。
本発明の抗菌性を有する紙は、上述の抗菌作用性物質
が表面に付着あるいは内部に含有している。
使用される紙素材としては、洋紙、和紙のいずれでも
よく、抗菌性紙としては、例えば、雑種紙、薄葉紙(例
えば、ティシュペーパー、チリ紙、トイレットペーパ
ー、ナプキンまたはタオル紙、生理用紙)、包装用紙、
塗工紙(例えば、アート紙、コート紙)、非塗工紙、印
刷用紙、図面用紙などであり、板紙としては、段ボール
紙、白板紙、黄板紙、色板紙、チップボール、コルゲー
ト紙、紙幣原紙、台紙などがある。そして、抗菌性紙
は、例えば、紙の表面に付着あるいは内部に抗菌作用性
物質が含有されており、抗菌作用性物質は、上記のよう
に、抗菌作用を有する金属のN−長鎖アシルアミノ酸塩
とにより形成されている。
紙の表面に抗菌作用性物質を付着させる方法として
は、紙の表面に対して付着性を有する物質中に抗菌作用
性物質を含有させ、この物質(液状)を紙の表面に塗布
することにより行うことができる。そのような方法とし
ては、例えば、水性系の場合として、粘着性を有するセ
ルロース系物質、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、オキシプロピルセルロース、オ
キシエチルセルロース、また、PVA(ポリビニルアルコ
ール)、PVP(ポリビニルピロリドン)、ビニルピロリ
ドン−酢酸ビニル共重合体などの水溶液中に抗菌作用性
物質を含有させたものを紙の表面に塗布し乾燥させるこ
とにより作成される。また、疎水性樹脂系の場合として
は、シリコーン樹脂系コーティング剤(例えば、ジメチ
ルシロキサン系コーティング剤、メチルハイドロジエン
ポリシロキサン系コーティング剤、メチルトリクロロシ
ロキサン系コーティング剤、シランカップリン剤)、ま
たフッ素樹脂系コーティング剤中に抗菌作用性物質を含
有させたものを紙の表面に塗布し乾燥させることにより
作成される。このように、紙の表面に抗菌作用性物質を
付着させる場合の付着量としては、0.005〜5g/m2程度が
好ましく、より好ましくは、0.01〜1g/m2程度である。
また、紙の内部に抗菌作用性物質を含有した抗菌性紙の
作成方法としては、製造用原液中に抗菌作用性物質を含
有させたものを用いて、紙を作成することにより行うこ
とができる。このように、紙に抗菌作用性物質を含有さ
せる場合の添加量としては、紙の重量の0.05%〜3%程
度が好適であり、より好ましくは、0.1〜1%程度であ
る。
そこで、紙の表面に上記の抗菌作用性物質を付着させ
る方法の具体例について説明する。
この方法を行うためには、紙の表面にコーティングす
るための表面処理剤を作成する必要があり、まず、紙の
表面に対して付着性を有する物質(付着性物質)が用い
られ、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセ
ルロース、オキシプロピルセルロース、オキシエチルセ
ルロース、PVA(ポリビニルアルコール)、変性PVA(例
えば、カルボキシル変性PVA、スルホン酸基変性PVA、ア
クリルアミド変性PVA、カリオン基変性PVA、長鎖アルキ
ル基変性PVA)、澱粉、変性澱粉、カゼイン、合成樹脂
エマルジョン(例えば、スチレン−ブタジエンラテック
ス,ポリアクリル酸エステルエマルジョン、酢酸ビニル
−アクリル酸エステル共重合エマルジョン、酢酸ビニル
−エチレン共重合エマルジョン)などが使用され、それ
らの表面処理剤中の濃度は、表面処理対象となる紙の種
類などにより相違するが、0.1〜30重量%程度が好適で
ある。そして、この表面処理剤に、上記の抗菌作用性物
質であるN−長鎖アシルアミノ酸塩が添加される。添加
量としては、0.05〜5%程度が好ましく、より好ましく
は、0.1〜1%程度である。さらに、表面処理剤には、
必要に応じてグリオキザール、尿素樹脂等の耐水化剤、
グリコール類、グリセリンなどの可塑剤、アンモニア、
カセイソーダ、炭酸ソーダあるいはリン酸等のpH調整
剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤などの公知の添加剤を
添加してもよい。上記の添加剤を必要な溶媒、例えば、
水に添加し、十分撹拌することにより抗菌作用を有する
表面処理剤が作成される。
そして、塗布される紙としては、特に制限はないが、
上述の壁紙、さらに、上述の包装用紙、非塗工紙、印刷
用紙、図面用紙、段ボール紙、白板紙、黄板紙、色板
紙、チップボール、コルゲート紙、紙幣原紙、台紙など
がある。また、表面処理剤の塗工方法としては、公知の
方法を用いることができ、例えば、サイズプレスコータ
ー、ロールコーター、エヤナイフコーター、ブレンドコ
ーター等の任意の方法を用いることができる。塗工量
は、目的により相違するが、固形分で0.1〜30g/m2程度
が好適である。
次に、本発明の局所用抗菌剤について説明する。
本発明の局所用抗菌剤は、安全かつ有効な量の抗菌作
用性物質を含有しており、さらに抗菌作用性物質とし
て、上述のものを用いている。
本明細書において「安全かつ有効な量」なる用語は薬
物療法に付随する合理的な利益/危険比においては望ま
しくは抗菌効果を与えるのに十分な量であることを意味
する。
より具体的な局所用抗菌剤内の含有量としては、局所
用抗菌剤の剤形により相違するが、抗菌作用性物質(N
−長鎖アシルアミノ酸金属塩の有効量)を0.05重量%〜
5重量%含有していることが好ましく、特に、0.1〜3
%含有していることが好ましい。
本発明による局所用抗菌剤は、種々の剤形を用いるこ
とができ、外用剤の好ましい剤形は、ゲル、ゲルクリー
ム、クリーム、液剤などである。組成物としては、公知
のものが利用できる。具体例をあげれば、ゲル基剤とし
ては、カルボキシビニルポリマーの希水溶液があげられ
る。ゲルクリーム製剤としては、上記のゲル基剤に、さ
らに乳化剤(非イオン性界面活性剤が好ましい)、油状
物質(例えば流動パラフィン)からなるものが挙げられ
る。クリーム基剤としては、親水軟膏(日本薬局方収
載)がある。溶剤としては、エタノールと水との混合液
が挙げられる。
また、用途によっては、投与した局所用抗菌剤が、投
与した局所用抗菌剤が、投与患部にてフィルムを形成
し、容易に投与患部より離脱しないものとし、持続的に
抗菌作用を発揮するものとすることが好ましい場合があ
る。このような場合の剤形として、例えば、非水溶性の
フィルム形成性重合体と2.0〜50重量%水溶性のフィル
ム形成性重合体との水性乳化物からなるもの(特開昭50
-25725)、プロピレングリコール、水およびカルボキシ
ビニルポリマーからなるもの(特開昭51-73115)、親水
性の水不溶性重合体、該重合体の高沸点可塑剤および
(または)有機溶剤および水性液体とからなるもの(特
開昭55-28918)など種々の公知の外用基剤を用いること
が知られている。
さらに、本発明の局所用抗菌剤は、局所用抗菌剤の処
方に通常使用される相溶性補助成分を添加してもよく、
例えば、抗菌性を補助するための補助抗菌剤、さらに
は、局所用抗菌剤の剤形を安定させるため、または患部
に塗布された局所用抗菌剤を強固にするために、賦形
剤、増粘剤、安定剤、防腐剤、酸化防止剤などを適量含
有させてもよい。
そして、本発明の局所用抗菌剤は、安全かつ有効な量
の抗菌剤を患部、例えば、病原体起源の皮膚状態の部位
または微生物汚染を受けやすい部位に直接塗布すること
により使用される。本発明の局所用抗菌は、広い抗菌ス
ペクトルを有しているもので、種々の用途に使用するこ
とができ、白癬菌症、皮膚カンジタ症、カンジタおよび
細菌感染によって複雑化された場合の皮膚炎(例えば、
アトピー性皮膚炎、類湿疹性皮膚炎、小児湿疹)などに
有効である。
次に、本発明の化粧品について説明する。
本発明の化粧品は、上記の抗菌作用性物質を含有して
いる。
本発明の対象となる化粧品としては、基礎化粧品とし
て、例えば、化粧用クリーム、乳液などがあり、仕上げ
化粧品としては、例えば、粉白粉、固形白粉、ファンデ
ーション、頬紅などがあり、洗顔用化粧品としては、例
えば、化粧石鹸などがあり、さらに歯磨剤などが考えら
れる。
抗菌作用性物質の化粧品中への混入量としては、例え
ば、化粧用クリームまたは乳液に添加する場合は、0.1
〜10%が好ましい。化粧用クリームとしては、弱油性ク
リーム(例えば、バニシングクリーム、アフターシェー
ブクリーム、化粧下クリーム)、中性クリーム(例え
ば、モイスチュアクリーム、栄養クリーム)、油性クリ
ーム(例えば、コールドクリーム)のいずれにも添加す
ることができ、あらかじめクリーム中の油分(例えば、
脂肪酸、高級アルコール)または、グリセリン等に混合
したものを使用してもよい。さらに、クリームを製造し
た後、それに添加し、混練してもよい。また、この添加
剤は、抗菌性を有するため、クリームそのものの防腐剤
としても機能するので、別に防腐剤の添加の必要がな
い。
また、粉白粉、固型白粉中に混入させる場合の添加量
としては、0.05〜10%が好ましく、特に、0.1〜5%が
好ましい。また、ファンデーション(例えば、ファンデ
ーションクリーム、ファンデーションスティック、ファ
ンデーションケーキ、頬紅)に混入させる場合の添加量
としては、0.05〜10%が好ましく、特に、0.1〜5%が
好ましい。また、歯磨剤(例えば、粉歯磨、油性(半
練)歯磨、練歯磨)に添加する場合の添加量としては、
0.05〜10%が好ましく、特に、0.1〜5%が好ましい。
また、化粧石鹸に混入させる場合の、添加量としては、
0.05〜10%が好ましく、特に、0.1〜5%が好ましい。
その他の化粧品としては、パウダー類(例えば、ベビ
ーパウダー)、薬用化粧品(例えば、日焼け止めクリー
ム、防臭化粧品)などにも使用できる。添加量は、0.05
〜10%が好ましく、特に、0.1〜5%が好ましい。そし
て、本発明の含有する化粧品は、化膿性皮膚炎、にき
び、腋臭症、湿疹などの発生および進行の阻止を行い、
皮膚の衛生保持を行うことができる。
[実施例] 次に、本発明の抗菌作用性物質の具体的実施例につい
て説明する。
(製造例1) N−長鎖アシルアミノ酸のアルカリ金属塩として、N
−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム(味の
素株式会社製、商品名アミソフトHS-21)を用い、水300
0ccに、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリ
ウムを81gを溶解した水溶液を作成した。抗菌性を有す
る金属として、銀を用い、硝酸銀48gを水3000ccに溶解
した硝酸銀水溶液を作成した。そして、上記のN−ステ
アロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム水溶液に、上
記の硝酸銀水溶液を混合させることにより、沈澱物が形
成され、この沈澱物を加熱乾燥させてN−ステアロイル
−L−グルタミン酸銀約111g得た。
(製造例2) N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム
(味の素株式会社製、商品名アミソフトHS-11)を水300
0ccに、75gを溶解した水溶液を作成した。硝酸銀48gを
水3000ccに溶解した硝酸銀水溶液を作成した。そして、
上記のN−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリ
ウム水溶液に、上記の硝酸銀水溶液を混合させることに
より、沈澱物が形成され、この沈澱物を加熱乾燥させて
N−ステアロイル−L−グルタミン酸銀約108g得た。
(製造例3) N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム
(味の素株式会社製、商品名アミソフトHS-21)を水300
0ccに、249gを溶解した水溶液を作成した。抗菌性を有
する金属として、銅を用い、硫酸銅117gを水3000ccに溶
解した硫酸銅水溶液を作成した。そして、上記のN−ス
テアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム水溶液に、
上記の硝酸銅水溶液を混合させることにより、沈澱物が
形成され、この沈澱物を加熱乾燥させてN−ステアロイ
ル−L−グルタミン酸銅約279g得た。
(製造例4) N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム
(味の素株式会社製、商品名アミソフトHS-21)を水300
0ccに、255gを溶解した水溶液を作成した。抗菌性を有
する金属として、亜鉛を用い、塩化亜鉛63gを水3000cc
に溶解した塩化亜鉛水溶液を作成した。そして、上記の
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム水溶
液に、上記の塩化亜鉛水溶液を混合させることにより、
沈澱物が形成され、この沈澱物を加熱乾燥させてN−ス
テアロイル−L−グルタミン酸亜鉛約285g得た。
(製造例5) N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム
(味の素株式会社製、商品名アミソフトHS-21)を水100
0ccに、22.5gを溶解した水溶液を作成した。抗菌性を有
する金属として、錫を用い、SnCl22H2O11.3gを水1000cc
に溶解した塩化第1錫水溶液を作成した。そして、上記
のN−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム水
溶液に、上記の塩化第1錫水溶液を混合させることによ
り、沈澱物が形成され、この沈澱物を加熱乾燥させてN
−ステアロイル−L−グルタミン酸錫約33g得た。
(実施例1) 上記製造例1により得たN−ステアロイル−L−グル
タミン酸銀50gと製造例3により得たN−ステアロイル
−L−グルタミン酸銅50gとを混合して本発明の抗菌作
用性物質(実施例1)を作成した。
(実施例2) 上記製造例2により得たN−ステアロイル−L−グル
タミン酸銀50gと製造例4により得たN−ステアロイル
−L−グルタミン酸亜鉛50gとを混合して本発明の抗菌
作用性物質(実施例2)を作成した。
(実施例3) 上記製造例1により得たN−ステアロイル−L−グル
タミン酸銀50g、製造例3により得たN−ステアロイル
−L−グルタミン酸銅25gと製造例4により得たN−ス
テアロイル−L−グルタミン酸亜鉛25gとを混合して本
発明の抗菌作用性物質(実施例3)を作成した。
(実施例4) 製造例3により得たN−ステアロイル−L−グルタミ
ン酸銅25gと製造例4により得たN−ステアロイル−L
−グルタミン酸亜鉛25gとを混合して本発明の抗菌作用
性物質(実施例4)を作成した。
(実施例5) N−長鎖アシルアミノ酸のアルカリ金属塩として、N
−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム(味の
素株式会社製、商品名アミソフトHS-21)を用い、水300
0ccに、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリ
ウムを165gを溶解した水溶液を作成した。抗菌性を有す
る金属として、銀を用い、硝酸銀24gを水1500ccに溶解
した硝酸銀水溶液を作成した。また、抗菌性を有する金
属として、銅を用い、硝酸銅58gを水1500ccに溶解した
硝酸銅水溶液を作成した。そして、上記のN−ステアロ
イル−L−グルタミン酸ジナトリウム水溶液に、上記の
硝酸銀水溶液および上記の硝酸銅水溶液を混合させるこ
とにより沈澱物が形成され、この沈澱物を加熱乾燥させ
て本発明の抗菌作用性物質(実施例5)約195g得た。
(実施例6) N−長鎖アシルアミノ酸のアルカリ金属塩として、N
−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム(味の
素株式会社製、商品名アミソフトHS-21)を用い、水300
0ccに、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリ
ウムを150gを溶解した水溶液を作成した。抗菌性を有す
る金属として、銀を用い、硝酸銀6.8gを水1000ccに溶解
した硝酸銀水溶液を作成した。また、抗菌性を有する金
属として、銅を用い、硝酸銅12gを水1000ccに溶解した
硝酸銅水溶液を作成した。抗菌性を有する金属として、
亜鉛を用い、硝酸亜鉛8.8gを水1000ccに溶解した塩化亜
鉛水溶液を作成した。
そして、上記のN−ステアロイル−L−グルタミン酸
ジナトリウム水溶液に、上記の3種類の水溶液を混合す
ることにより、沈澱物が形成され、この沈澱物を加熱乾
燥させて本発明の抗菌作用性物質(実施例6、銀:銅:
亜鉛=2:5:3)約144g得た。
(実施例7) 実施例6により作成した抗菌作用性物質10重量部に、
シリカ微粒子(日本アエロジル(社)製、商品名アエロ
ジル200、平均粒径約12nm,見掛比重50g/l)90重量部を
混合して、本発明の抗菌作用性物質(実施例7)を作成
した。
(実施例8) 製造例3により得たN−ステアロイル−L−グルタミ
ン酸銅25gと製造例5により得たN−ステアロイル−L
−グルタミン酸錫25gとを混合して本発明の抗菌作用性
物質(実施例8)を作成した。
(実施例9) ポリプロピレン[メルトインデックス(230℃)2g/10
分、密度=0.905g/cm2]100重量部に、グリセリンモノ
ステアレート0.5重量部、実施例1にて作成した抗菌作
用性物質10重量部を添加し、ヘンシルミキサーを用い、
80℃において2分間混合し、40mm径のスクリューを有す
る押出機により、230℃においてストランドを形成さ
せ、急冷して、ストランドカットペレット抗菌性(マス
ターペレット)を得た。また、同様に、ポリプロピレン
[メルトインデックス(230℃)2g/10分、密度=0.905g
/cm2]100重量部に、グリセリンモノステアレート0.5重
量部を添加し、ヘンシルミキサーを用い、80℃において
2分間混合し、40mm径のスクリューを有する押出機によ
り、230℃においてストランドを形成させ、急冷して、
カットペレットを得た。そして、上記のカットペレット
100重量部に対し、上記の抗菌性マスターペレット10重
量部を添加し、ヘンシルミキサーを用い、80℃において
2分間混合し、40mm径のスクリューを有する押出機によ
り、230℃においてストランドを形成させ、急冷して、
ストランドカットペレットを得た。このストランドカッ
トペレットを30mm径のスクリューを有するインフレーシ
ョン成形機に装入し、250℃において溶融成膜し、厚さ1
20μmの未配向インフレーションフィルムを得た。次
に、このフィルムを一辺10cmの正方形に切断し、二軸延
伸測定装置を用いて、150℃の温度で、縦横2方向に同
時にそれぞれ2.5倍延伸し、平均厚み20μmの二軸延伸
ポリプロピレンフィルムを得た。
(実施例10) 添加した抗菌作用性物質として、実施例1の抗菌作用
性物質の代わりに、実施例7のもの10重量部を添加した
以外は、実施例9と同ように行い、平均厚み20μmの二
軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
(実施例11) 平均重合度約2300のポリ塩化ビニル100重量部に、ジ
−2−エチルヘキシルフタレート70重量部、エポキシ化
大豆油10重量部、Ca−Zn系安定剤2重量部、滑剤1重量
部、実施例5の抗菌作用性物質2重量部を添加し、押出
成形機を用いて、厚さ約1mm、幅約20cm、長さ30cmのポ
リ塩化ビニルシートを作成した。
(実施例12) A液として、ポリエステルポリオール(不揮発分70
%、水酸基価140、大日本インキ化学工業株式会社製、
商品名バーノックDE-140-70)を用い、このポリエステ
ルポリオール100重量部に対し、実施例1の抗菌作用性
物質3重量部を添加した。B液としては、粗製ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン株式会社
製、商品名ミリオネートMR)を用いた。そして、A液10
0重量部とB液43重量部を使用時に混合する本発明の抗
菌性塗料を作成した。
(実施例13) 塩化ゴム24重量部、流動パラフィン8重量部、ベント
ナイト2重量部、ベンガラ8重量部、キシロール38重量
部、実施例7の抗菌作用性物質20重量部を混合した本発
明の抗菌性塗料を作成した。
(実施例14) 水中効果型2液タイプのエポキシ樹脂(主剤と効果剤
とからなる2液タイプ 商品名 UBEフレガード FG-14
00 明和化成株式会社製)のエポキシ樹脂主剤100重量
部に実施例6の抗菌作用性物質2重量部を3本ロールを
用いて混合し、使用時に主剤:効果剤=1:1にて混合し
て使用する本発明の抗菌性塗料を作成した。
(実施例15) 水中効果型2液タイプのエポキシ樹脂(主剤と効果剤
とからなる2液タイプ 商品名 UBEフレガード FG-14
00 明和化成株式会社製)のエポキシ樹脂主剤100重量
部に実施例8の抗菌作用性物質3重量部を3本ロールを
用いて混合し、使用時に主剤:効果剤=1:1にて混合し
て使用する本発明の抗菌性塗料を作成した。
(実施例16) 実施例6の抗菌作用性物質1重量部の市販の水性ペイ
ント(アクリル系合成樹脂塗料、カンペ家庭塗料株式会
社製、商品名 水性つやあり塗料(白)、商品コード62
7-001)10重量部によく混合したものを作成し、さらに
この混合物を、市販の水性ペイント(アクリル系合成樹
脂塗料、カンペ家庭塗料株式会社製、商品名 水性つや
あり塗料(白)、商品コード627-001)89重量部に添加
し、よく混合することにより、本発明の抗菌性塗料を作
成した。
次に、本発明の局所用抗菌剤の実施例について説明す
る。
(実施例17,18) 処方は第1表に示す通りとした。
製法としては、実施例1の抗菌作用性物質または実施
例3の抗菌作用性物質をプロピレングリコールに加え、
60℃に加温してプロピレングリコールを溶解するととも
に抗菌作用性物質を均一に分散する。別にセタノール、
白色ワセリンおよび流動パラフィンを水浴上で75℃に加
温して溶かし、よくかき混ぜた混合物に、上記のプロピ
レングリコールと他の薬品を精製水に溶かし75℃に加温
した液との混合物中に加え室温まで冷却して、クリーム
状の局所用抗菌剤を作成した。
(実施例19,20) 処方は第2表に示す通りとした。
実施例19、20は、実施例1の抗菌作用性物質または実
施例3の抗菌作用性物質をプロピレングリコールに加
え、60℃に加温して溶解する。別にポリビニルアルコー
ルを水に分散し、90℃まで加温してとかし、ポリビニル
ピロリドンおよび上記のプロピレングリコールを加え
て、75℃まで冷却し水相とする。別にアジピン酸ジイソ
プロピルとポリオキシエチレンモノステアレートを75℃
まで加温して溶解し水相中に激しくかき混ぜながら加え
て乳化し、室温まで冷却して、フィルム形成性局所用抗
菌剤を作成した。
次に、本発明の化粧品用添加剤の実施例について説明
する。
(実施例21) ステアリン酸20g、ステアリン酸カルシウム13g、グリ
セリン19g、実施例6の抗菌作用性物質1g、香料0.5g、
水約50gを混練し、約100gのバニシングクリームを作成
した。
(実施例22) N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム60g、ラ
ウリル硫酸ナトリウム10g、N−アセチルグリシンモノ
ステアリルエステル10g、実施例6の抗菌作用性物質1
g、セチルアルコール8g、水12gを加熱混練した後、プレ
ス成型して、固形化粧石鹸を得た。
(実施例23) N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム60g、ラ
ウリル硫酸ナトリウム10g、N−アセチルグリシンモノ
ステアリルエステル10g、実施例2の抗菌作用性物質6
g、セチルアルコール8g、水12gを加熱混練した後、プレ
ス成型して、固形化粧石鹸を得た。
(実施例24) リン酸水素カルシウム45g、グリセリン10g、ソルビッ
ト10g、CMC1g、ラウリル酸ナトリウム2g、サッカリンナ
トリウム0.5g、ペパーミントオイル1g、実施例6の抗菌
作用性物質1g、精製水30gを混練して、練歯磨を作成し
た。
(実施例25) 水94.5重量部、PVA(重合度1700、けん化度98.5モル
%)4.5重量部、実施例6の抗菌作用性物質0.5重量部を
加えて、加熱し表面処理液を作成した。
この表面処理液を試験用サイズプレス機(熊谷理機工
業株式会社製)を用いて50℃において、坪量64g/m2の上
質紙に対してサイズプレスを行った。サイズプレスはニ
ップ圧18kg/cmで60m/分で実施した。サイズプレス塗工
による固形分塗工量は、約1g/m2(両面)であった。
(実施例26) 実施例1の抗菌作用性物質3重量部に、界面活性剤
(東邦化学工業株式会社製、ソルボンS−20)0.2重量
部および界面活性剤(東邦化学工業株式会社製、ソルボ
ンT−80)0.2重量部を水16.6重量部に添加し、分散さ
えた液体を作成した。ふすま紙抄造におけるビーター
に、硫酸パレド(固形剤)添加前に、乾燥パルプ100重
量部に対し、1重量部の上記液体を添加し叩解し、その
後常法により抄造し、ふすま紙を作成した。
[実験] 上記実施例について以下の実験を行った。
(実験1) 抗菌作用性試験 蒸留水500ccに、寒天培地(日水製薬(社)製、普通
寒天培地)17.5gを入れ、培地を作成した。そして、上
記培地各25gに実施例1ないし8により作成した抗菌作
用性物質約0.01gを混入させた抗菌性培地1〜8を作成
し、シャーレに上記の抗菌作用性物質を混入した培地を
入れたものを作成した(シャーレNo.1〜No.8)。
また、9つのシャーレに、抗菌作用性物質を混入して
いない培地を入れたものを作成し、そのうち8つのシャ
ーレの培地の上に実施例1ないし8の抗菌作用性物質約
0.01gを散布したシャーレNo.9〜No.17、散布しないシャ
ーレNo.18を作成した。
そして、上記のNo.1〜No.18のシャーレを開放状態に
て約24時間屋外に放置した後、加温庫にいれ、約40℃に
て24時間加温した。そして、各シャーレを顕微鏡を用い
て10000倍の倍率で確認したところ、抗菌作用性物質を
散布あるいは混入させた培地を収納したシャーレNo.1〜
No.17では、菌の成育は確認できなかった。また、シャ
ーレNo.18では顕著な菌の成育が見られた。
(実験2) 本発明の抗菌性樹脂成形物の抗菌作用について以下の
実験を行った。
試験菌株としては、 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538
P)クレブシェラ(Klebsiella pneumoniae IFO 13277)
を用い、普通ブイヨン培地で35℃、18〜20時間培養した
菌液を同培地を用いて、1ml当たりの菌数が5.0×105
3.0×106となるように調製した。そして、実施例9ない
し11の樹脂成形物を20mm×20mmの大きさにそれぞれ切断
した試験片を作成し、オートクレーブで121℃,15分間滅
菌処理を行った。なお、実施例9の樹脂成形物は、収縮
を生じさせないように固定して滅菌処理を行った。そし
て、それぞれの実施例の試験片の表面に上記の菌液を0.
2ml塗布し、35℃で保存した。保存開始時0および18時
間後に滅菌緩衝生理食塩水で試験片上の生残菌を洗いだ
し、この洗いだし液を菌数測定用培地(栄研化学株式会
社製、標準寒天培地)を使用した混釈平板培養法(35
℃、2日間)により生菌数を測定した。結果は、第3表
および第4表に示すとおりであった。
(実験3) 本発明の抗菌性塗料の抗菌力について試験を行った。
試験菌株としては、以下のものを用いた。
Escherichia coli IFO 3301(大腸菌) Pseudomonas aeruginosa IID P−1(緑膿菌) Staphylococcus aureus IFO 12732(黄色ブドウ球菌) Vivrio parahaemolyticus IFO 12711(腸炎ビブリオ) Aspergillus niger IFO 4407(黒麹カビ) そして、上記の細菌を増菌用培地菌(大腸菌、緑膿
菌、黄色ブドウ球球としては、AATCC Broth、腸炎ビブ
リオとしては、3%食塩加AATCC Broth、黒麹カビとし
ては、ポテトデキストロース寒天培地[栄研化学株式会
社製]を用いた)で、細菌については37℃24時間培養し
て接種用菌液を調製した。また、黒麹カビについては、
25℃7日間培養後の試験菌株の生分子を0.005%スルホ
こはく酸ジオクチルナトリウム溶液に、1ml当り生分子
数が約108個となるように浮遊させて調整した。そし
て、試験用培地(大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球球とし
ては、AATCC Agar、腸炎ビブリオとしては、3%食塩加
AATCC Agar、黒麹カビについては1.5%寒天加GP培地
[日水製薬株式会社製]を用いた)150mlに対して1mlの
割合で接種用菌液を加えた実験用培地を作成し、滅菌シ
ャーレに分注し、固化さえて実験用平板培地を作成し
た。
そして、中央に直径2cmの円形孔を有するポリプロピ
レンシートを上記実験用平板培地が充填されている滅菌
シャーレの上に、上記円形孔がシャーレのほぼ中央に位
置するようにのせ、それぞれの細菌が培養されたシャー
レに、実施例16の抗菌性塗料を水で10倍に希釈した液体
約0.5mlをスプレー塗布した後、37℃で24時間培養した
後の細菌の成育状態を確認した。
その結果、実施例16の抗菌性塗料を溶解した液体を塗
布したシャーレにおいて、中央に約2〜2.5mmの細菌の
発育しない部分が観察され、上記の中央以外の部分で
は、細菌の旺盛な発育が見られた。
(実験4) 実施例12ないし15の抗菌性塗料を、ショッププライマ
ーおよびエポキシ系防食プライマーを塗装した90×180
×3mmのサンドプラスト鋼板に、乾燥膜厚が100μmにな
るようにそれぞれ塗装した試験板を作成した。なお、実
施例12の抗菌性塗料は、A液とB液を、また実施例14,1
5の塗料は主剤と効果剤を混合した後、3時間以内に塗
装した。そして、各試験板を愛知県三河湾にて3カ月海
水中に浸漬し、試験板への水中生物の付着程度を観察し
たところ、いずれの試験板にも、フジツボ、青海苔とも
に全く付着していなかった。
(実験5) 本発明の局所用抗菌剤の抗菌力について以下の実験を
行った。実験には、実施例1の抗菌作用性物質1gをプロ
ピレングリコール1gに加え、60℃に加温してプロピレン
グリコールを溶解するとともに抗菌作用性物質を均一に
分散させ、そして、上記のプロピレングリコールを精製
水98gに溶かし75℃に加温し、十分に混合した後室温ま
で冷却して作成した液状の局所用抗菌剤(実施例27)、
および、実施例6の抗菌作用性物質をプロピレングリコ
ール1gに加え、60℃に加温してプロピレングリコールを
溶解するとともに抗菌作用性物質を均一に分散させ、そ
して、上記のプロピレングリコールを精製水98gに溶か
し75℃に加温し、十分に混合した後室温まで冷却して作
成した液状の局所用抗菌剤(実施例28)を用いた。
実験には、以下の菌を用いた。
Escherichia coli IFO 3301(大腸菌) Pseudomonas aeruginosa IID P−1(緑膿菌) Staphylococcus aureus IFO 12732(黄色ブドウ球菌) Vivrio parahaemolyticus IFO 12711(腸炎ビブリオ) そして、菌液の調製は以下のように調製した。
試験菌株を普通寒天斜面培地[SCDLP寒天培地](日
本製薬社製)(腸炎ビブリオは3%食塩加普通寒天斜面
培地)で37℃一夜培養した後、菌体を滅菌精製水(腸炎
ビブリオは3%食塩水)に浮遊させて調製した(約104/
ml)。
そして、試験液は以下のように調製した。三角フラス
コに菌液100mlを入れ、実施例27,28の局所用抗菌剤液体
を50ml加えた。これを25±5℃で静置し、0(保存開始
時),1,6,24および48時間後の生菌数を菌数測定用培地
を使用して測定した。また、培養は細菌が35〜37℃48時
間とし、局所用抗菌剤のものについても同様に試験を行
った。試験効果は、第5表ないし第8表に示す通りであ
った。
(実験6) 次に、本発明の局所用抗菌剤に含有させているN−長
鎖アシルアミノ酸抗菌性金属塩の急性毒性について行っ
た実験およびその結果について説明する。
N−長鎖アシルアミノ酸抗菌性金属塩としては、製造
例1のN−ステアロイル−L−グルタミン酸銀および実
施例6により作成した抗菌作用性物質を用いた。
急性毒性試験液として、N−ステアロイル−L−グル
タミン酸銀および実施例6の抗菌作用性物質のそれぞれ
を注射用蒸留水に懸濁して、5.8W/V%、6.9W/V%、8.3W
/V%、10W/V%の懸濁液を作成した。そして、日本医科
学動物資材研究所(株)生産のWistar系ラット雄および
雌(約4週齢)のものを購入し、1週間予備飼育を行っ
て、健康状態等に異常のないことを確認し、約5週齢と
なったものを用いた。なお、急性毒性試験開始時の体重
は、雄100〜120g、雌85〜100gであった。
投与方法としては、試験対象のラットを前日の午前10
時から、翌日の午前11時までの13時間絶食させた後、胃
ゾンデを用いて上述の懸濁液を1回強制経口投与した。
投与量としては、雄、雌ともに各懸濁液をラットの体重
1kg当たり20ml(2,000mg/kg)の投与量を最高投与量と
し、さらに、1660、1380、1160mg/kgの4水準(公比1.
2)の投与量にておこなった。なお、1試験あたり5頭
のラットを用いた。そして、LD50値の計算方法はプロビ
ット法を用いた。
試験結果は、第9表および第10表に示す通りであっ
た。
そして、N−ステアロイル−L−グルタミン酸銀のい
ずれの投与群および実施例6の抗菌作用性物質のいずれ
の投与群においても雄、雌ともに投与後20分頃より軟便
の排泄が散見され、時間の経過とともに個体数が増加し
て、投与3時間後には全例に認められた。また、投与後
1時間で自発運動の微度〜軽度の低下が認められ、その
発生状況は検体の投与量とほぼ比例して多く、かつ重度
であった。これらの症状はいずれも投与後3時間頃より
徐々に回復する傾向を示し、投与後24時間ではすべて正
常に復し、その後は特筆すべき異常は観察されず、死亡
例は発生しなかった。また、すべての供用ラットについ
て試験終了時に屠殺し肉眼的に剖検したが、いずれの投
与群においても雄、雌ともに主要臓器には異常が認めら
れなかった。
(実験7) 本発明の化粧品の抗菌力について以下の実験を行っ
た。
実験に用いたものとしては、実施例22の化粧石鹸1gを
水50mlに溶解した液体および実施例24の練歯磨1gを水50
mlに溶解した液体を用いた。
試験菌株としては、以下のものを用いた。
Escherichia coli IFO 3301(大腸菌) Pseudomonas aeruginosa IID P−1(緑膿菌) Staphylococcus aureus IFO 12732(黄色ブドウ球菌) Vivrio parahaemolyticus IFO 12711(腸炎ビブリオ) そして、上記の細菌を増菌用培地菌(大腸菌、緑膿
菌、黄色ブドウ球球としては、AATCC Broth、腸炎ビブ
リオとしては、3%食塩加AATCC Brothを用いた)で37
℃24時間培養して接種用菌液を調製し、培地(大腸菌、
緑膿菌、黄色ブドウ球球としては、AATCC Agar、腸炎ビ
ブリオとしては、3%食塩加AATCC Agarを用いた)150m
lに対して1mlの割合で接種用菌液を加えた実験用培地を
作成し、滅菌シャーレに分注し、固化させてそれぞれの
実験用平板培地を各2個作成した。
そして、中央に直径2cmの円形孔を有するポリプロピ
レンシートを上記実験用平板培地が充填されている滅菌
シャーレの上に、上記円形孔がシャーレのほぼ中央に位
置するようにのせ、それぞれの細菌が培養されたシャー
レに実施例22の化粧石鹸を溶解した液体約0.5mlをスプ
レー塗布し、同様にそれぞれの細菌が培養されたシャー
レに実施例24の練歯磨を溶解した液体約0.5mlをスプレ
ー塗布した後、37℃で24時間培養した後の細菌の成育状
態を確認した。
その結果、実施例22の化粧石鹸を溶解した液体を塗布
したシャーレおよび実施例24の練歯磨を溶解した液体を
塗布したシャーレでは、中央に約2〜2.5mmの細菌の発
育しない部分が観察され、上記の中央以外の部分では、
細菌の旺盛な発育が見られた。
(実験8) 本発明の抗菌性を有する紙の抗菌力について試験を行
った。
試験菌株としては、以下のものを用いた。
Aspergillus niger IFO 6342(黒麹カビ) Penicillium funiculosum IFO 6345(青カビ) Chaetomium globosum ATCC 6355(ケトミウム) Gliocladium virens IFO 6355(グリオクラディウム) Aureobasidium pullulans IFO 6353(オーレオバシディ
ウム) そして、ポテトデキストロース寒天斜面培地で十分に
形成させた各試験菌株の胞子を、それぞれ滅菌0.005%
スルホこはく酸ジオクチルナトリウム溶液加えて懸濁さ
せた。この懸濁液から子実体、菌糸体を除去した後、こ
れを1ml当りの胞子数が1,000,000±200,000個となるよ
う第11表に示す組成の無機塩培地に加えて単一胞子懸濁
液とした。そして、各単一胞子懸濁液を等量混合して混
合胞子懸濁液を作成した。
第11表 無機塩培地組成 リン酸水素二カリウム 0.7g リン酸二水素カリウム 0.7g 硫酸マグネシウム7水和物 0.7g 硫酸アンモニウム 1.0g 塩化ナトリウム 0.005g 硫酸第一鉄7水和物 0.002g 硫酸亜鉛7水和物 0.002g 硫酸マンガン7水和物 0.001g 精製水 1.000ml pH 6.0〜6.5 そして、無機塩寒天平板培地(1.5%寒天含有無機塩
培地を固定化させて平板としたもの)上に2.5cm×2.5cm
に切断した実施例25および実施例26の抗菌性を有する紙
(試験片)を置き、上述の混合胞子懸濁液を噴霧し、温
度28〜30℃、相対湿度85%以上で28日間培養し、7日ご
とに試験片の表面に生じた菌糸の発育状態を肉眼および
実体顕微鏡下で観察した。
試験結果は、第12表に示す通りであった。
[発明の効果] 本発明の抗菌作用性物質は、抗菌作用を有する異なる
金属が結合した2種以上のN−長鎖アシルアミノ酸塩を
含有するものであるので、2種以上の抗菌性金属を塩の
状態にて含有しており、1種のみの抗菌性金属を用いた
ものより、より広い抗菌スペクトルを有しており、抗菌
作用がより高くなるとともに、より多くの種類の菌類に
対し、抗菌作用を発揮する。また含有されている物質
は、N−長鎖アシルアミノ酸塩であり基本骨格がアミノ
酸であるので、安全性が高く、また、結合している抗菌
性金属が容易に離脱することがなく、この点においても
安全である。また、焼却後の残存物が少ない。
また、本発明の抗菌性樹脂組成物は、上記の抗菌作用
性物質を含有しているものであり、さらに、本発明の抗
菌性樹脂成形物は、少なくとも表面の一部が、上記の抗
菌性樹脂組成物により形成されているものであるので、
十分な抗菌作用とその持続性を有するとともに、樹脂組
成物さらには樹脂成形物としても安全である。
また、本発明の抗菌性水槽は、少なくとも内面が、上
記の抗菌性樹脂組成物により形成されているものである
ので、長期的に内面に緑藻などの発生およびその付着を
防止する。また、含有されている物質は、N−長鎖アシ
ルアミノ酸塩であり基本骨格がアミノ酸であるので、安
全性が高く、また、結合している抗菌性金属が容易に離
脱することがなく、水槽内の魚などに悪影響を与えるこ
とがない。
また、本発明の抗菌性繊維は、上記の抗菌作用性物質
を含有しているものであるり、また、本発明の抗菌性を
有する紙は、上記の抗菌作用性物質が含有あるいは表面
に付着しているものであるので、十分な抗菌作用とその
持続性を有するとともに、繊維、紙としても安全であ
り、食品用包装材料などに使用できる。
また、本発明の抗菌性塗料は、上記の抗菌作用性物質
が含有されているものであるので、長期的にかびなどの
発生およびその増殖を抑制することができ、さらに、防
汚塗料としても有効であり、船舶および水中構造物にお
ける水(海水を含む)接触部分への、水中生物の付着を
防止する。
また、本発明の局所用抗菌剤は、安全かつ有効量の抗
菌作用性物質を含有する局所用抗菌剤であって、抗菌作
用性物質として上記のものが用いられているので、十分
な抗菌作用とその持続性を有するとともに、生体安全性
も高く安心して使用でき、このアシルアミノ酸塩は、安
定した状態となっているので、塩を形成する金属のみが
流出しにくく、安全であるとともに、長期的な抗菌作用
を発現する。さらに、N−長鎖アシルアミノ酸塩は、長
鎖アシルを有することにより、局所用抗菌剤を形成する
基剤組成物との親和性が高い。さらに、N−長鎖アシル
アミノ酸塩は、基本骨格がアミノ酸であるので、毒性が
極めて少なく、安全である。そして、安全かつ有効な量
の抗菌剤を患部、例えば、病原体起源の皮膚状態の部位
または微生物汚染を受けやすい部位に直接塗布すること
により使用され、本発明の局所用抗菌は、広い抗菌スペ
クトルを有しているもので、種々の用途に使用すること
ができ、白癬菌症、皮膚カンジタ症、カンジタおよび細
菌感染によって複雑化された場合の皮膚炎(例えば、ア
トピー性皮膚炎、類湿疹性皮膚炎、小児湿疹)などに有
効である。
また、本発明の化粧品は、上記の抗菌作用性物質を含
有するものであるので、十分な抗菌作用とその持続性を
有するとともに、生体安全性も高く安心してしようで
き、化膿性皮膚炎、にきび、腋臭症、湿疹などの発生お
よび進行の阻止を行い、皮膚の衛生保持を行うことがで
きる。さらに、含有されているアシルアミノ酸塩は、基
本骨格を形成がアミノ酸と脂肪酸であるので、毒性、皮
膚に対する刺激性が少ない。
また、本発明の抗菌性を有する紙は、抗菌作用を有す
る金属のN−長鎖アシルアミノ酸塩が紙の表面に付着あ
るいは紙の内部に含有されているものであるので、高い
抗菌性とその持続性を有し、さらに、含有あるいは付着
されているN−長鎖アシルアミノ酸塩は基本骨格を形成
がアミノ酸であるので、毒性が極めて少なく、種々の用
途の紙に安全に使用できる。また、含有あるいは付着さ
れている抗菌作用性物質は、N−長鎖アシルアミノ酸塩
という安定した状態となっているので、塩を形成する金
属のみが流出しにくく、安全であり、食品用など広範囲
の包装材料などにも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の抗菌作用性物質を含有
した抗菌性樹脂成形物の一実施例を示す断面図である。 1……抗菌作用性物質 4……合成樹脂、5……樹脂製フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/00 C N Y 7/16 7/50 31/195 ADB 9455−4C C08K 5/20 KBA C09D 5/14 PQM D01F 1/10 D06M 13/342 D21H 17/07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−長鎖アシルアミノ酸銀と、銅、鉛、亜
    鉛、錫、ビスマスからなる群から選ばれたいずれか1つ
    の金属が結合したN−長鎖アシルアミノ酸塩とを含有す
    ることを特徴とする抗菌作用性物質。
  2. 【請求項2】前記N−長鎖アシルアミノ酸塩の、アシル
    基が、ステアロイル基、ラウロイル基、ミリストイル
    基、パルミトイル基のいずれかである請求項1記載の抗
    菌作用性物質。
  3. 【請求項3】前記請求項1または2の抗菌作用性物質と
    微粒子とからなり、微粉末状であることを特徴とする抗
    菌作用性物質。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかの抗菌作用性
    物質を含有することを特徴とする抗菌性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】少なくとも表面の一部が、請求項4に記載
    の抗菌性樹脂組成物により形成されていることを特徴と
    する抗菌性樹脂成形物。
  6. 【請求項6】少なくとも内面が、請求項4に記載の抗菌
    性樹脂組成物により形成されていることを特徴とする合
    成樹脂製抗菌性水槽。
  7. 【請求項7】請求項1ないし3のいずれかの抗菌作用性
    物質を含有することを特徴とする抗菌性繊維。
  8. 【請求項8】請求項1ないし3のいずれかの抗菌作用性
    物質を含有することを特徴とする抗菌性を有する紙。
  9. 【請求項9】請求項1ないし3のいずれかの抗菌作用性
    物質を含有していることを特徴とする抗菌性塗料。
  10. 【請求項10】安全かつ有効量の抗菌作用性物質を含有
    する局所用抗菌剤であって、抗菌作用性物質として、請
    求項1ないし3のいずれかの抗菌作用性物質を含有して
    いることを特徴とする局所用抗菌剤。
  11. 【請求項11】請求項1ないし3のいずれかの抗菌作用
    性物質を含有していることを特徴とする化粧品。
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