JPH082606B2 - 繊維強化フェノール樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化フェノール樹脂発泡体及びその製造方法

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JPH082606B2
JPH082606B2 JP2168099A JP16809990A JPH082606B2 JP H082606 B2 JPH082606 B2 JP H082606B2 JP 2168099 A JP2168099 A JP 2168099A JP 16809990 A JP16809990 A JP 16809990A JP H082606 B2 JPH082606 B2 JP H082606B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、内部に発泡した樹脂層をもったサンドイ
ッチ構造の繊維維強化フェノール樹脂発泡体とその製造
方法に関し、より詳しくは、例えば、自動車、鉄道車
輌、船舶、航空機等の内装材として、または住宅の内装
材等に有用な繊維強化フェノール樹脂発泡体とその製造
方法に関する。
(ロ)従来の技術及び発明が解決しようとする課題 フェノール樹脂は、耐熱性、耐火性に優れるため、こ
の特性に着目し様々な建築材料に使用されている。最近
では、軽量、高強度を目的にフェノール発泡体とガラス
繊維との複合が種々行われている事は公知の事実であ
る。例えば、特開昭63−172616号公報、特開昭63−3051
46号公報、特開昭64−22508号、特開昭64−22513号公
報、その他に記載されている。これらの公報に記載され
た発明は耐酸性樹脂により被覆されたE種ガラス繊維に
レゾール型発泡性フェノール樹脂を含浸させ溝付きロー
ル等で脱気を行ったシート状物を積層し、これを加熱炉
中でロール等で圧縮しつつ発泡硬化させる事により厚み
方向に均一にガラス繊維が存在する成形体を得る事を特
徴としている。
しかし、かような方法で厚みの厚い成形体を作る場合
は、何層にも積層しなくては成らず従ってその場合成形
体の厚みが増せば増すほど装置も多くなり複雑になって
くる。また積層を段階的に行う場合は製造ラインの長さ
は厚みが増せば増すほど長くなる不都合があった。ま
た、製造装置の簡便化を謀る為厚みの薄い成形体を厚み
の厚い成形体よりスライスして得ようとすると上記の方
法で作られた積層板の場合、スライス工程により界面剥
離を起こしてしまい且つ切り屑等のロスを生じてしまう
不都合があった。
一方、合成樹脂発泡体に熱硬化型樹脂原液を含浸した
後、少なくとも一面にガラス繊維を積層した後、圧縮す
る事による樹脂原液の合成樹脂発泡体からの絞りだしに
よる含浸法が行われている事は公知の事実である。例え
ば、リザーバー・モールディング(P.R.Chant:FRP総合
講演会講演要旨集,17(昭47),P.149,強化プラスチック
技術協会)、特開昭58−20419号公報、その他に記載さ
れている。これらの公報等に記載された発明は、最終成
形厚みよりも厚い連続気泡の軟質スポンジ等に充分に熱
硬化型樹脂原液を含浸させた後、この表面をガラスマッ
ト等で覆い低圧にて圧縮することにより樹脂の絞り出し
によってガラス繊維層への含浸を行うもので、特に特開
昭58−21419号公報の場合はロールによる樹脂原液槽内
部での完全脱泡を特徴としている。
しかしながら、この公報は、熱硬化型樹脂として具体
的には非発泡性のエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹
脂を開始しているに止まり、また、発泡性の熱硬化性樹
脂についてのものではない。
かかる状況下、本発明者らは、上記方法を発泡層をコ
アに持つ表面繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造へ適
用する検討を行った。しかし、コア層を発泡層にすとい
う事は軟質スポンジへの含浸樹脂の絶対量が少なくなる
ことを意味する。従って、当然のごとく圧縮による絞り
出し量も非発泡の場合のようにガラス繊維層に充分では
なく、従って含浸も不十分な為強度が低くなる。また、
酸硬化型フェノール樹脂の場合、出発原料のレゾール樹
脂自体が粘度が高い為、軟質スポンジの復元力だけで
は、設定厚みには戻らない。
(ハ)課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、軟質スポンジにレゾール
型発泡性フェノール樹脂原液を含浸させた後、この両面
に補強繊維を配置し、次いで所定の型内で上記発泡性フ
ェノール樹脂原液の発泡硬化条件に付して繊維強化フェ
ノール樹脂発泡体を得ることからなる繊維強化フェノー
ル樹脂発泡体の製造方法が提供される。
この発明は、軟質スポンジに含浸された発泡性フェノ
ール樹脂原液の補強繊維への絞り出し工程を行うことな
く、両面に補強繊維を配した状態で発泡成形を行うこと
により、強度に優れた繊維強化フェノール樹脂発泡体が
一体成形できる事実を見出すことによりなされたもので
ある。
この発明によれば、従来の方法に比して、積層工程が
厚みが変化しても常に一定で、軟質スポンジの厚みを変
える事で自由に厚み調節可能で、フェノール樹脂原液を
含浸する対象物が常に1つなのでレゾール型発泡性フェ
ノール樹脂原液のロス分が少なくできる。従って、製造
装置も簡略化し、強度の弱点となりうる結合界面の存在
は最小限に押さえる事ができる。
上記方法により製造される繊維強化フェノール樹脂発
泡体は、軟質スポンジ層にフェノール樹脂発泡体が充填
形成されてなるコア層と、このコア層の両面に形成され
てなり、それぞれ補強繊維とフェノール樹脂発泡体及び
/又は非発泡体とからなる表面層を備えてなるものであ
り、それ自体新規なものである。従って、この発明は、
かかるサンドウィッチ構造の繊維強化フェノール樹脂発
泡体をも提供するものである。
この発明において用いる軟質スポンジとしては、連続
気泡の柔軟性を有するものであればその組成は問わず、
例えば、軟質ウレタンスポンジ、セルローススポンジ、
海綿など種々のもの、ことにシート状のものを用いる事
ができる。
この発明において強化を目的として用いる繊維の一例
としてはガラス繊維が挙げられるが、その形状として
は、チョップドストランド、シート、ペーパー、マッ
ト、ロービング、クロス、トリコット、ウエブ等種々の
ものを用いる事ができるが、通常、マットやクロスを用
いる事が好ましく、ことにチョップドストランドマッ
ト、ガラスクロス、ロービングクロスを用いるのが好ま
しい、このガラス繊維の改質の例としては、シラン処理
が挙げられ、特にアミノシラン系で処理するのが好まし
い。また、場合によってはステンレス鋼繊維等の金属繊
維や炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維の使
用も可能である。
この発明において、使用されるレゾール型発泡性フェ
ノール樹脂原液としては例えばレゾール型フェノール樹
脂と硬化剤と発泡剤と中和剤とを混合して得られる。硬
化剤及び発泡剤の配合比は混合方法や製造しようとする
成形品の密度に応じて設定すれば良い。また、必要があ
れば増量剤等を混合することも可能である。
上記硬化剤としては、有機スルフォン酸、例えばフェ
ノールスルフォン酸、パラトルエンスルフォン酸あるい
はキシレンスルフォン酸等があげられる。なお、使用す
るガラス繊維によってはアルカリ性が強く酸硬化剤によ
る硬化を阻害するものがあるが、その場合は予めガラス
繊維を酸処理することにより解決できる。通常使用され
るガラス繊維の秤量は、100g〜450g/m2が好ましい。
上記発泡剤としては、例えばへキサン、ペンタン、ブ
タンのような飽和脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンの
ような脂環族炭化水素類、ベンゼン、キシレンのような
芳香族炭化水素類、塩化メチレン、フレオン(登録商
標)のようなハロゲン化炭化水素類等の一種または二種
以上の混合物が挙げられ、目的の最終製品の嵩密度によ
り通常レゾール樹脂に対し0〜20部程度の量で使用され
る。ただしこれ以外に、酸分解型発泡剤を用いることも
できる。
この発明において、軟質スポンジへのフェノール樹脂
原液の具体的な含浸方法としては、2軸の圧縮ロール等
で上記軟質スポンジを圧縮する際、その手前でフラット
ダイ度で一定量連続的に吐出されたレゾール型発泡性フ
ェノール原液を直接軟質スポンジに塗布しローラーで強
制的に含浸させる方法や、片方もしくは両方のローラー
に発泡性フェノール原液を塗布し送り込み圧縮と同時に
含浸させる方法により行うのが適している。いずれの方
法にせよ上記軟質スポンジ内に均一に必要量の発泡性フ
ェノール樹脂原液を含浸できる方法であれば上記に示し
た方法もしくはこれに準じたいずれの方法を採用するこ
とができる。
かような発泡性フェノール樹脂原液の含浸された軟質
スポンジの両面をガラス繊維で覆い次いで発泡成形が行
われる。発泡成形は、適当な型内で加熱することにより
行われ、この型としては通常、両面方向への任意の発泡
を規制する両面ガイド状のものを用いるのが適してい
る。従って、通常、このような両面ガイドを有する加熱
ゾーンへ導くことにより成形を行うのが適している。
加熱は通常、最終成形品厚みにもよるが70℃〜90℃が
適している。また、必要に応じて予備加熱ゾーンを設け
ることも可能である。
かような加熱により軟質スポンジ内部の発泡性フェノ
ール樹脂原液は、発泡、硬化を起こし、それによりフェ
ノール樹脂がガラス繊維内に侵入しその結果、目的のサ
ンドウィッチ構造の繊維強化フェノール樹脂発泡体が得
られる。ここで表面層は、形成時に型、すなわち両面押
さえと発泡圧によって圧力を受けるため、密度が向上し
て内部フェノール発泡体に比して高密度の発泡体層又は
実質的に非発泡層と補強繊維とが一体化された複合層で
構成される。
このようにして得られた繊維強化フェノール樹脂発泡
体は、ガラス繊維で補強された比較的高密度のフェノー
ル樹脂発泡体もしくは非発泡体からなる表面層と、低密
度のフェノール発泡体層からなり通常、嵩密度が0.2〜
1.0g/cm3であるコア層で構成されたものであって、従来
のフェノールFRPより軽量で比較的高強度でかつ断熱性
能や吸音性を有するものである。
この発明の繊維強化フェノール樹脂発泡体の例を第1
図に示した。図に示すごとく、この発明の繊維強化フェ
ノール樹脂発泡体1はフェノール樹脂発泡体と軟質スポ
ンジからなるコア層3とガラス繊維で強化されたフェノ
ール樹脂発泡体からなる表面層2からなる。
かようなこの発明の繊維強化フェノール樹脂発泡体は
自動車内装材や住宅内装材等に有用である。ことに嵩密
度が0.5g/cm3以下の軽量のものは自動車用吸音断熱材と
して有用である。
以下、この発明を実施例により説明するが、これによ
りこの発明は限定されるものではない。
(ニ)実施例 実施例1 秤量300g/m2の不飽和ポリエステルFRP用ガラスチョッ
プドストランドマット(富士ファイバーグラス社製)を
ヒートクリーニングした後、シランカップリング材(信
越シリコーン社製商品名KBM602)1%水溶液に含浸風乾
後、100℃10分乾燥の処理を行った。
発泡性レゾール樹脂原液の調整にあたっては、レゾー
ル樹脂100重量部に対して硬化剤16重量部、発泡剤7重
量部、中和剤30重量部の割合で調整した。
第2図に示す様に、厚み5mm、幅1mで嵩密度14Kg/m3
軟質ウレタンフォーム4を一対のローラー5a,5bで圧縮
しつつ、圧縮手前でフェノール混合吐出機6により押し
出された発泡性レゾール樹脂原液7をフラッドダイ8に
て幅方向に均一に2.2Kg/m2になるように吐出し軟質ウレ
タンフォーム(軟質スポンジ)に含浸した後、上記ガラ
スチョップドストランドマット9をフォーム表面に積層
しダブルスチールベルト10にて加圧しつつ加熱発泡炉11
にて約90℃にて加熱を行い発泡硬化を行った。
得られた繊維強化フェノール樹脂発泡体の特性を調べ
たところ、発泡体は、厚み5mmのうち繊維強化層が表裏
で0.7mmづつで発泡層が3.6mm、嵩密度500Kg/m3、曲げ強
度400Kg・f/cm2、引張強度90Kg・f/cm2、表面硬度55度
(TypeD)、垂直入射吸音率(表1)を示すことが判明
した。また、得られた繊維強化フェノール樹脂発泡体を
200℃雰囲気下で500時間暴露した結果、初期曲げ強度を
100%として下記の式を用いて保持率を計算した結果、
曲げ強度保持率約62%であった。同様な計算式により曲
げ弾性率保持率と重量保持率を求めた結果、曲げ弾性率
保持率約90%、重量保持率約90%であった。
なお、得られた繊維補強フェノール発泡体は、表裏で
の樹脂密度バラツキが少なくソリは発生しなかった。
実施例2 秤量450g/m2ガラスチョップドストランドマットに実
施例1と同様の処理を行い、実施例1と同様の方法で厚
み2mm、幅1mで高密度20Kg/m3の軟質ウレタンフォームを
用い、発泡性レゾール樹脂原液を1200g/m2になるように
吐出し上記マットを表裏に一層づつ積層し連続成形し
た。
得られた繊維強化フェノール樹脂発泡体の特性を調べ
たところ、厚みが3mmのうち繊維強化層が表裏で0.9mmづ
つ発泡層が1.2mm、高密度650Kg/m3、曲げ強度620Kg・f/
cm2を示すことが判明した。
比較例1 実施例1と同配合、同条件で軟質ウレタンフォームだ
けを抜き、直接下面ガラスチョップドストランドマット
へ発泡性レゾール樹脂原液を含浸させ成形体を得た。
得られた繊維強化フェノール樹脂発泡体の特性を調べ
たところ、発泡体は、高密度が500Kg/cm3であったが、
厚み5mmのうち下面繊維強化層は波打ち現象を起こし厚
みが1.2mmとなり上面繊維強化層は厚みが0.7mmの厚み方
向に不均一な成形体となりソリが発生してしまった。
比較例2 実施例1と同配合、同条件で発泡剤だけを抜き厚み10
mmの軟質ウレタンフォームに含浸し、ガラスチョップド
ストランドマットで覆った後、厚みが5mmになるまで圧
縮したガラス繊維層への含浸は、ほとんど見られう繊維
強化フェノール樹脂発泡体は得られなかった。
(ホ)発明の効果 以上に述べたように、この発明によれば簡便に所定厚
みの繊維強化フェノール樹脂発泡体を得ることが可能で
あり、また厚み方向中心部から表層に向かって上下均質
な繊維強化フェノール樹脂発泡体を得ることができる。
さらに要求される強度、品質にあわせて表面層とコア層
を自由な組合せで構成できるため、ことに断熱材、吸音
材の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の繊維強化フェノール樹脂発泡体の一
例を示すものである。 第2図はこの発明の繊維強化フェノール樹脂発泡体の製
造方法における製造工程を例示する説明図である。 1……繊維強化フェノール樹脂発泡体、 2……表面層、3……コア層、 4……軟質ウレタンフォーム、 5……ローラ、6……混合吐出機、 7……発泡性レゾール樹脂原液、 8……フラットダイ、 9……ガラスチョップドストランドマット、 10……ダブルスチールベルト、 11……加熱発泡炉。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟質スポンジ層にフェノール樹脂発泡体が
    充填形成されてなるコア層と、このコア層の両面に形成
    されてなりそれぞれ補強繊維とフェノール樹脂発泡体及
    び/又は非発泡体とからなる表面層、を備えてなる繊維
    強化フェノール樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】軟質スポンジにレゾール型発泡性フェノー
    ル樹脂原液を含浸させた後、この両面に補強繊維を配置
    し、次いで所定の型内で上記発泡性フェノール樹脂原液
    の発泡硬化条件に付して請求項1の繊維強化フェノール
    樹脂発泡体を得ることからなる繊維強化フェノール樹脂
    発泡体の製造方法。
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