JPH0826178B2 - ゴムの酸化防止剤相剰剤としてのメチレンビス(アルキルスルフィド) - Google Patents

ゴムの酸化防止剤相剰剤としてのメチレンビス(アルキルスルフィド)

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JPH0826178B2
JPH0826178B2 JP63050558A JP5055888A JPH0826178B2 JP H0826178 B2 JPH0826178 B2 JP H0826178B2 JP 63050558 A JP63050558 A JP 63050558A JP 5055888 A JP5055888 A JP 5055888A JP H0826178 B2 JPH0826178 B2 JP H0826178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はゴム用の酸化防止剤相剰剤に関する。より詳
細には本発明は、メチレンビス(アルキルスルフィド)
ならびにフェノール系および/またはアミン系酸化防止
剤からなる二成分系を含有させることにより酸化劣化、
ゲル形成およびムーニー分解に対し安定化されたゴム組
成物に関する。
背景技術 有機材料、たとえばプラスチック、ゴム、潤滑油など
が酸素の存在下で酸化および劣化を生じやすいことは周
知である。有機材料の酸化によって、有機材料に特徴的
な固有の特性が失われる。たとえばポリ−α−オレフィ
ンに有用な安定剤がジエン含有弾性重合体の安定化には
さほど有効でないか、時には無効であることも知られて
いる。さらに、ジエン含有ポリマーまたはゴムの安定化
は、ゴムが劣化過程でムーニー粘度の変化およびゲル形
成(他の様式の劣化の中でも特に)を生じるという事実
によって複雑になる。ゴムの劣化を防止する目的で各種
の酸化防止材が開発された。しかしこれらの酸化防止剤
は、それらが添加されるゴムの目的とする物理的特性の
劣化を完全に防止することはできない。従って当業者は
ジエン含有ポリマーまたはゴムの保護に有用である新規
な、より有効な酸化防止剤系を常に探索している。
酸化防止剤相剰剤は当技術分野で知られている。たと
えば米国特許第、3,492,336号明細書にはポリオレフィ
ンの安定化に際しフェノール型酸化防止剤と併用するた
めのテトラアルキルチオエチルチオジサクシネート化合
物が示されている。さらに米国特許第3,758,549号明細
書にはフェノール系酸化防止剤との相剰剤としてのアル
キルチオアルカン酸ポリアルカノールエステルが示され
ている。米国特許第3,666,716号および同第3,505,225号
明細書には3,3´−チオジプロピオン酸ジアルキルと組
合わせたジフェニルアミン類およびフェニルナフチルア
ミン類の誘導体が示されている。
米国特許第3,010,937号明細書はポリオレフィン、た
とえばポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブチレ
ンの安定化に関する。この米国特許明細書には、天然お
よび合成ゴムに一般に用いられている酸化防止剤は、ポ
リオレフィンの製造およびその加工に際しては時に不十
分であるか、または不利である(たとえばポリマーの変
色、またはかなりの臭気の発生)と述べられている。よ
り詳細にはこの特許明細書には、モノオレフィンポリマ
ーを酸素およびオゾンノ影響に対して安定化する方法が
示されており、その際改良点は安定剤としてチオアセタ
ールをポリマーに対し0.01〜10重量%の量で用いること
よりなる。詳細にはこの明細書には次式のホルムアルデ
ヒド−ビス−ドデシルチオアセタール C12H25−S−CH2−S−C12H25 をモノオレフィンポリマー、たとえばポリエチレンの安
定剤として用いることが示されている。この特許明細書
には、特定のメチレンビス(アルキルスルフィド)(ア
ルキル基は炭素原子6〜14個である)がジエン含有ポリ
マーの安定化に際しフェノール系およびアミド系の酸化
防止剤の有効性を著しく高めるという発見に関する本発
明は示唆または記載されていない。さらに上記特許明細
書には、ゲル形成を低下させ、かつムーニー粘度安定性
を高めるほかに優れた酸化防止性を与える、メチレンビ
ス(アルキルスルフィド)と酸化防止剤の臨界比は示唆
または記載されていない。
米国特許第3,258,449号明細書は2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾールおよび有機スルフィドの使用によるポ
リオレフィンの安定化に関する。
この明細書には次式の化合物 R−S−(CH2−S−R´ (式中、RおよびR´は4〜25個の炭素原子を含む炭化
水素残基であり、nは1〜4の整数である)がオレフィ
ンポリマー、たとえばポリプロピレンの安定化に有用で
あると述べられている。この明細書には特定のメチレン
ビス(アルキルスルフィド)をジもしくはトリ置換フェ
ノール系酸化防止剤またはアミン系酸化防止剤と、酸化
防止剤対メチレンビス(アルキルスルフィド)の特定の
比率において組合わせた場合に、これを含有する弾性重
合体に優れた酸化防止性およびゲル化防止性を与えると
いうことは示唆されていない。
米国特許第3,293,209号明細書はジメルカプタンジエ
ーテルの使用により低圧法固体α−オレフィンポリマー
を安定化することに関する、この明細書には低圧法固体
α−オレフィン系炭化水素ポリマーを加工−および酸化
劣化に対して安定化するための改良法が示されている。
より詳細には、これはフェノール系酸化防止剤と組合わ
せた際にα−オレフィンポリマーを加工−および酸化劣
化に対して安定化するジメルカプタンジエーテルなどの
化合物に関する。この明細書中で用いられているジメル
カプタンジエーテルは一般式RSR´SRに相当し、この式
中Rは12〜20個の炭素原子を含むアルキル基であり、R
´はアルアルキレン基、脂環式基およびアルキレン−脂
環式基から選ばれる。
この明細書に記載された化合物自体がポリオレフインの
安定剤であり、フェノール系酸化防止剤と併用すると特
に有効であると述べられている。この明細書には、メチ
レンビス(アルキルスルフィド)のアルキル基の臨界
性、および酸化防止剤とメチレンビス(アルキルスルフ
ィド)の臨界的関係については示唆または記載されてい
ない。
米国特許第3,478,107号明細書にはホルムアルデヒド
メルカプタールおよびそれらを潤滑油組成物中に摩耗防
止用添加物として使用することが記載している。この明
細書におけるホルムアルデヒドメルカプタールは構造式
R−S−CH2−S−R1によって表わされ、式中RおよびR
1はそれぞれ無関係に3〜4個の炭素原子を有する分枝
鎖アルキル基である。この明細書には特定のメチレンビ
スチオエーテルを用いてフェノール系またはアミン系の
酸化防止剤の劣化防止効果を相剰的に高める本発明の知
見については示唆または記載されていない。さらにこの
明細書にはゴムのゲル形成およびムーニー粘度変化を予
想外に低下させる本発明の知見について示唆または記載
されていない。
米国特許第4,111,873号明細書はハロゲン含有ポリマ
ーの熱安定性に関する。詳細には、この明細書はハロゲ
ン含有ポリマー、たとえばポリ塩化ビニルをカルボン酸
の二価金属塩とと組合わせた1,1−ビス(オクタデシル
チオ)シクロヘキサンなどの化合物の使用により安定化
することに関する。より詳細にはこの明細書は塩化ビニ
ル、塩化ビニリデンまたは塩素化ポリオレフィンのホモ
ポリマーおよびコポリマーを、ステアリン酸マグネシウ
ム、−カルシウム、−バリウムもしくは−亜鉛またはそ
れらの混合物から選ばれる二価金属塩と組合わせた1,1
−ビス〔(p−t−ブチルフェニル)チオ〕シクロヘキ
サンなどの化合物の使用により安定化することに関す
る。
酸化防止剤を相剰剤と組合わせる技術はすでに工業的
に実用化されており、この種の組合わせはしばしばきわ
めて有効である。本発明者は種々の化合物を製造し、こ
れらにつきより安定なゴム組成物を得るという観点で試
験した。その結果、特定のメチレンビス(アルキルスル
フィド)をフェノール系またはアミン系の酸化防止剤と
併用することによって、ゲル形成およびムーニー粘度変
化の低下のほか、予想外に強い酸化防止効果が得られる
ことを見出した。上記に引用した特許明細書または他の
文献はいずれも、特定のメチレンビス(アルキルスルフ
ィド)をゴムに用いることを示唆していない。さらに先
行技術は特定のメチレンビス(アルキルスルフィド)を
フェノール系またはアミノ系の酸化防止剤と特定の比率
においてゴムの安定化に使用する際に得られる付加的利
点についても示唆していない。
発明の開示 本発明は、ゴム材料を 1) 構造式 (式中、R1およびR2は水素原子およびメチル基よりなる
群から選ばれる同一かまたは異なる基であり;R1水素原
子である場合、Rは炭素原子5〜13個のアルキル基であ
り;R1がメチル基である場合、Rは炭素原子4〜12個の
アルキル基であり;R2が水素原子である場合、R3は炭素
原子5〜13個のアルキル基であり;R2がメチル基である
場合、R3は炭素原子4〜12個のアルキル基である)によ
り表わされるメチレンビス(アルキルスルフィド);お
よび 2) フェノール系酸化防止剤およびアミン系酸化防止
剤から選ばれる劣化防止剤 と混合し、その際酸化防止剤対メチレンビス(アルキル
スルフィド)の比率が4:1(重量)であることよりな
る、安定なゴム組成物の製法である。
さらに本発明は、ゴム材料を A) 1)構造式R−SH(式中、Rは炭素原子6〜14個
の第一または第二アルキル基である)の化合物、および 2)ホルムアルデヒド の、酸触媒の存在下における反応生成物;ならびに B) 少なくとも1種のフェノール系および/またはア
ミン系酸化防止剤 と混合することにより調製された安定なゴム組成物に関
する。
発明の詳しい記述 メチレンピス(アルキルスルフィド)はそれら自体で
はゴム用酸化防止剤ではない。しかしこれらは酸化され
たフェノール系おびアミン系の酸化防止剤を実際に再生
してそれらのもとの形となし、これらの酸化防止剤が水
素供与体として繰り返し機能するのを可能にする。より
立体障害の大きなフェノール類ほど本発明の相剰剤と併
用した際にきわめて有効な酸化防止剤となることが認め
られた。フェノール型またはアミン型酸化防止剤を本発
明の相剰剤と併用すると、酸化、ゲル形成およびムーニ
ー粘度低下に対する未加硫ゴム素材の著しい保護が認め
られる。
本発明の化合物の添加により改良されるフェノール系
酸化防止剤の代表例は一般式 (式中、Rは水素原子、4〜8個の炭素原子を有するア
ルキル基、5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキル
基、または7〜12個の炭素原子有するアルキル基であ
り、R1およびR2は1〜12個の炭素原子を有するアルキル
基、5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキル基、ま
たは7〜12個の炭素原子を有するアルアルキル基であ
る)を有するフェノール系化合物、または次式 (式中、Rは1〜4個の炭素原子を有するアルキリデン
基、基−O−、または基−S−であり、R1およびR2は1
〜12個の炭素原子を有するアルキル基、5〜12個の炭素
原子を有するシクロアルキル基、または7〜12個の炭素
原子を有するアルアルキル基であり;好ましくはR1およ
びR2の少なくとも一方は4〜8個の炭素原子を有するt
−アルキル基であり、それは水酸基に対しオルト位にあ
る)のフエノール系酸化防止剤である。
本発明に用いられる他のフェノール系酸化防止剤は次
式により表わされる。
式中、nは1〜4の整数であり、Rは1〜20個の炭素
原子を有するアルキル基、2〜6個の炭素原子を有する
アルキレン基、各アルキレン基が2〜6個の炭素原子を
有するチオジアルキレン基、3〜8個の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖炭化水素から誘導される3価の
基、または1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分
枝鎖炭化水素から誘導される4価の基である。
本発明に使用される一般的フェノール系酸化防止剤に
は下記のものが含まれる。
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6
−トリ−t−ブチルフェノール、2,2′−メチレン−ビ
ス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,
2′−チオ−ビス−(4−メチル−6−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(6−
t−ブチル−3−メチルフェノール)、スチレン化フェ
ノール類、ブチル化−オクチル化フェノール類、ブチル
化−α−メチルスチレン化フェノール、スチレン化−ブ
チル化−m,p−クレゾール、4,4′−メチレンビス(2,6
−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス
〔4−メチル−6−(1−メチルシクロヘキシル)フェ
ノール〕、p−クレゾールとジシクロペンタジエンとの
ブチル化反応生成物、テトラキス〔メチレン−3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン、チオジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ジ
ノニルフェノール、ブチル化ジ(ジメチルベンジル)フ
ェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート。
上記の各式および名称は現在知られているフェノール
系酸化防止剤の主要な一群を示す。各種の置換基Rはフ
ェノール系化合物上にあってもよい置換基を一般的に記
述するために示される。本発明による化合物は既知のフ
ェノール系およびアミン系酸化防止剤との相乗活性を示
し、各構造式は例示のためのものであって、限定ではな
い。上記相乗剤はモノ置換フェノールとは中程度の活性
を示すにすぎないので、ジ−およびトリ置換フェノール
の使用が好ましい。
同様にアミン系酸化防止剤一般が本発明による化合物
によって相乗作用される。
本発明に用いられるアミン系酸化防止剤の代表例には
イソプロポキシジフェニルアミン、ノニル化ジフェニル
アミン、ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミ
ン、フェニルナフチルアミン、N,N′−ジフェニルエチ
レンジアミン、N,N′−ジ−o−トリルエチレンジアミ
ン、N−フェニル−N−(1,3−ジメチルブチル)−p
−フェニレンジアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェ
ニレンジアミン、フェニル−ナフチルアミン、アルドー
ル−ナフチルアミンなどが含まれる。
本発明による化合物は重合性酸化防止剤として知られ
ている一群の酸化防止剤とも相乗活性を示す。これらの
酸化防止剤はそれらが非抽出性および不揮発性であるた
め、被酸化性有機材料の安定化において著しい効力を示
す。モノマーとしてのこれらの酸化防止剤は1種または
2種以上のコモノマーと重合しこれにより酸化防止剤部
分がこのポリマー構造に化学的に結合する。これらの重
合性フェノール系酸化防止剤は当技術分野で知られてお
り、多数の米国特許により保護されている。
ここに記載される酸化防止剤系により保護しうる材料
は、酸化劣化を受けやすい被酸化性の加硫および未加硫
ポリマー、たとえば天然ゴム、バラタ、グッタペルカお
よび被酸化性合成ポリマーであり、これには炭素−炭素
二重結合を含むもの、たとえばゴム状ジエンポリマー
(共役および非共役ともに)が含まれる。本発明を実施
する際に用いられる合成ポリマーの代表例には以下のも
のが含まれる。ポリクロロプレン;共役1,3−ジエン、
たとえばイソプレンおよびブタジエンのホモポリマー、
特にそれらの反復単位が本質的にすべてシス−1,4構造
に結合したポリイソプレンおよびポリブタジエン;共役
1,3−ジエン(たとえばイソプレンおよびブタジエン)
と50重量%までの少なくとも1種の共重合性モノマー
(エチレン性不飽和モノマー、たとえばスチレンおよび
アクリロニトリルが含まれる)とのコポリマー;ブチル
ゴム、すなわち主量のモノオレフィンと副量のマルチオ
レフィン(たとえばブダジエンまたはイソブレン)との
重合生成物。保護しうる他の材料には油およびポリエス
テルが含まれる。
本発明によるメチレンビス(アルキルスルフィド)は
それらの特徴的性質の1つとして、有機材料の劣化防止
剤として用いられる多数の化合物の効力を改良する能力
を備えている。本発明による化合物はそれら自身では安
定剤であるとは考えられないかも知れないがそれらは既
知の安定剤と併用した際に個々の成分の相加特性から予
測されるものよりもはるかに高度にまで安定性を高める
能力を示すという点で、それらの特性は“相乗剤”と分
類するのがより好都合なものである。
メチレンビス(アルキルスルフィド)は酸化防止剤系
の20〜80重量%を構成しうる。しかし酸化防止剤系の最
大効果は、一般に本発明による化合物が酸化防止剤系の
30〜70重量%である場合に得られる。特定の組合わせの
最適比は、安定化される有機材料に応じて異なる。
本発明による酸化防止剤系は種々の方法で上記ゴム材
料に添加しうる。たとえばこれは溶剤による希釈のの
ち、またはそのまま直接に施すことができる。本発明に
よる酸化防止剤系の有機材料への添加は、あらかじめ調
製した混合物を添加することにより、またはこれらの成
分を個々に添加することにより行うことができる。本発
明による酸化防止剤系と、室温で固定である物質、たと
えば樹脂およびゴムとの混合は、通常の装置、たとえば
ミキサー、ニーダーおよびロールミルによって容易に行
うことができる。
本発明による酸化防止剤系(相乗剤+フェノール系お
よび/またはアミン系酸化防止剤)を有機材料に、有機
材料100部当たり0.02〜10.0部(重量)の範囲で添加す
ることによって有機材料を劣化から効果的に保護するこ
とが認められた。
上記のように本発明による酸化防止剤系は前記のメチ
レンビス(アルキルスルフィド)を少なくとも1種の酸
化防止剤と組合わせたものからなる。本発明による酸化
防止剤系は2種以上の商業的酸化防止剤を組合わせるこ
とにより調製される通常の大部分の系よりも優れた酸化
防止活性を示す。
最適の態様 メチレンビス(アルキルスルフィド)はメルカプタン
およびホルムアルデヒドを混和し、この混合物を酸触媒
および共沸溶剤、たとえばトルエンの存在下で反応させ
ることによって製造できる。ホルムアルデヒドはその水
溶液、たとえばホルマリン(37%ホルムアルデヒド水溶
液)として、またはパラホルムアルデヒドとして添加し
うる。上記相乗剤の製造に際し有用な酸触媒の代表例は
トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メタンスル
ホン酸、硫酸、氷酢酸、アンバーリスト15(Amberlyst
15、登録商標)などである。
反応水の除去を助成するために共沸溶剤が用いられ
る。適切な共沸溶剤はトルエン、キシレンまたはベンゼ
ンである。
相乗剤の製造に用いられるメルカプタンの代表例には
ヘキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシ
ルメルカプタン、など、炭素原子6〜14個の第一もしく
は第二メルカプタンがいずれも含まれる。第三メルカプ
タンは反応して優れた特性をもつ相乗剤を与えることが
ないので、明確には除外される。
本発明の相乗剤を製造するための温度は室温から反応
混合物の沸点までの範囲にある。大気圧が普通は適切で
あるが、1気圧よりも高いかまたは低い相力も反応を妨
げない。
相乗剤の製法 温度計、撹拌機および水凝縮器を備えた三口フラスコ
に選ばれたメルカプタン2モル、トルエン50ml、ホルマ
リン(ホルムアルデヒドの37%水溶液)100gおよびトル
エンスルホン酸10gを装入した。反応混合物を80〜90℃
に加熱し、1〜2時間撹拌し、次いで溶液の水および反
応水がすべて共沸蒸留され、上方で凝縮されるまで、共
沸蒸留した。反応混合物を冷却し、水性NaCO3で中和
し、水層を除去し、揮発性成分をストリッピングし、材
料を過し、そのまま使用した。
化合物の試験 本発明による化合物、およびこれら相乗剤と市販の酸
化防止剤との混合物の活性を、酸素吸収試験により証明
した。試験法はインダストリアル・アンド・エンジニア
ニリング・ケミストリー(Industrial&Engineering Ch
emistry)、43巻、456頁(1951)およびインダストリア
ル・アンド・エンジニアリング−ケミストリー、45巻、
392頁(1953)に詳述されている。
組合わせた物質が、これと等量の各成分を個々に用い
たものよりも有効である場合、相乗効果が示されたので
ある。すなわちフェノール系またはアミン系酸化防止剤
と相乗剤の組合わせが、これと等量のフェノール系もし
くはアミン系酸化防止剤または相乗剤を個々に用いたも
のよりも有効である場合は、相乗効果が明らかである。
本発明の範囲内および範囲外の相乗剤を、商業的に受入
れられているフェノール系およびアミン系防止剤との相
乗剤として評価した。ウイングスティ(Wingstay、登録
商標)C(ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー
・カンパニーの製品)はフェノール、α−メチルスチレ
ンおよびイソブチレンの反応生成物である。ウイングス
テイS(ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・
カンパニーの製品)はスチレン化フェノールである。ウ
イングステイT(ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・
ラバー・カンパニーの製品)は立体障害を有するアルキ
ル化フェノールである。ウイングステイL(ザ・グッド
イヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーの製品)
はパラ・クレゾールおよびジシクロペンタジエンのブチ
ル化反応生成物である。ウイングステイ29(ザ・グッド
イヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーの製品)
はパラ配向スチレン化ジフェニルアミンである。
100部当たり合計1部の酸化防止剤系をSBR100部に添
加し、1重量%のO2が吸収されるまで100℃でエージン
グさせた。
実施例1−49 上記の装置および方法を採用して多数の相乗剤を製造
し、単独で、および市販の酸化防止剤と組合わせて、酸
素吸収試験において評価した。表Iには、相乗剤の製造
に用いたメルカプタン、市販の酸化防止剤(存在する場
合)、および100℃で1重量%のO2を吸収する時間を示
す。
試験データから、本発明によるメチレンビス(アルキ
ルスルフィド)が既知の酸化防止剤と組合わせた場合、
それらを含有させた材料の安定性を著しく高めることが
明らかである。
既知のフェノール系およびアミン系酸化防止剤と併用
した際のこれらの化合物の相乗活性からみて、工業的用
途は自明である。本発明による化合物を使用することに
よって、ゴム材料に目的とする安定性を与えるために必
要な、高価なフェノール系またはアミン系酸化防止剤の
量が著しく減少するであろう。さらにこれらの新規な酸
化防止剤系を使用することによって、着色、変色、ゲル
形成、およびムーニー粘度低下などの望ましくない作用
が低下するであろう。
本発明を説明するために特定の代表例および詳細を示
したが、当業者には本発明の範囲から逸脱することなく
ここで種々の変更および修正をなしうることが明らかで
あろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ・アンドリュー・ククツコウスキ ー アメリカ合衆国オハイオ州44262,モンロ ー・フォールズ,マール・ブールヴァード 85 (72)発明者 ジョエル・ミューズ・ジュニアー アメリカ合衆国オハイオ州44240,ケント, ケヴィン・ドライブ 1089

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム材料を 1)構造式 (式中、R1及びR2は水素原子およびメチル基よりなる群
    から選ばれる同一かまたは異なる基であり;R1が水素で
    ある場合、Rは炭素原子5〜13個のアルキル基であり;R
    1がメチル基である場合、Rは炭素原子4〜12個のアル
    キル基であり;R2が水素原子である場合、R3は炭素原子
    5〜13個のアルキル基であり;R2がメチル基である場
    合、R3は炭素原子4〜12個のアルキル基である)により
    表わされるメチレンビス(アルキルスルフィド);およ
    び 2)フェノール系酸化防止剤およびアミン系酸化防止剤
    から選ばれる劣化防止剤 と混合し、その際酸化防止剤対メチレンビス(アルキル
    スルフィド)の比率が4:1〜1:4(重量)であることより
    なる、安定なゴム組成物の製法。
  2. 【請求項2】ゴム材料を A) 1)構造式R−SH(式中、Rは炭素原子6〜14個
    の第1または第2アルキル基である)の化合物、および 2)ホルムアルデヒド の、酸触媒の存在下における反応生成物;ならびに B)少なくとも1種のフェノール系および/またはアミ
    ン系酸化防止剤と混合することにより調製された安定な
    ゴム組成物。
  3. 【請求項3】ゴム組成物が天然ゴム、ポリイソプレン、
    ポリブタジエン、SBRおよびブチルゴムから選ばれる、
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】RおよびR3が炭素原子5、7、9または11
    個のn−アルキル基であり、R1およびR2が水素原子であ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】酸化防止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4−
    メチルフェノール:2,2´−メチレン−ビス−(4−メチ
    ル−6−t−ブチルフェノール);スチレン化フェノー
    ル類;ブチル化−オクチル化フェノール類;ブチル化β
    −メチルスチレン化フェノール;p−クレゾールとジシク
    ロペンタジエンとのブチル化反応生成物;イソプロポキ
    シジフェニルアミン;ジフェニルアミン;ノニル化ジフ
    ェニルアミン;オクチル化ジフェニルアミン;N,N´−ジ
    フェニル−エチレンジアミン;N−フェニル−N′−(1,
    3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンおよび
    フェニル−ナフチルアミンよりなる群から選ばれる少な
    くとも1種である、特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】酸化防止剤対メチレンビス(アルキルスル
    フィド)の比率が3:1〜1:3である、特許請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  7. 【請求項7】酸化防止剤対メチレンビス(アルキルスル
    フィド)の比率が2:1〜1:2である、特許請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】酸化防止剤対メチレンビス(アルキルスル
    フィド)の比率が1:1である、特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】ゴム材料が天然ゴム、ポリイソプレン、ポ
    リブタジエン、SBRおよびブチルゴムよるなる群から選
    ばれる、特許請求の範囲第2項に記載の安定なゴム組成
    物。
  10. 【請求項10】反応生成が構造式 (式中、RおよびR3が炭素原子5、7、9または11個の
    n−アルキル基であり、R1およびR2が水素原子である)
    を有する、特許請求の範囲第2項に記載の安定なゴム組
    成物。
  11. 【請求項11】酸化防止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4
    −メチルフェノール:2,2′−メチレン−ビス−(4−メ
    チル−6−t−ブチルフェノール);スチレン化フェノ
    ール類;ブチル化−オクチル化フェノール類;ブチル化
    β−メチルスチレン化フェノール;p−クレゾールとジシ
    クロペンタジエンとのブチル化反応生成物;イソプロポ
    キシジフェニルアミン;ジフェニルアミン;ノニル化ジ
    フェニルアミン;オクチル化ジフェニルアミン;N,N'−
    ジフェニル−エチレンジアミン;N−フェニル−N′−
    (1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンお
    よびフェニル−ナフチルアミンよりなる群から選ばれる
    少なくとも1種である、特許請求の範囲第2項に記載の
    安定なゴム組成物。
  12. 【請求項12】酸化防止剤対反応生成物の比率が3:1〜
    1:3である、特許請求の範囲第2項に記載の安定なゴム
    組成物。
  13. 【請求項13】酸化防止剤対反応生成物の比率が2:1〜
    1:2である、特許請求の範囲第2項に記載の安定なゴム
    組成物。
  14. 【請求項14】酸化防止剤対反応生成物の比率が1:1で
    ある、特許請求の範囲第1項に記載の安定なゴム組成
    物。
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