JPH08261925A - 光学的手法による物質情報検出システム - Google Patents

光学的手法による物質情報検出システム

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JPH08261925A
JPH08261925A JP9306495A JP9306495A JPH08261925A JP H08261925 A JPH08261925 A JP H08261925A JP 9306495 A JP9306495 A JP 9306495A JP 9306495 A JP9306495 A JP 9306495A JP H08261925 A JPH08261925 A JP H08261925A
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electromagnetic radiation
medium layer
test substance
substance
refractive index
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JP9306495A
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Takayuki Okamoto
隆之 岡本
Ichiro Yamaguchi
一郎 山口
Kazuyoshi Goto
一義 後藤
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Kirin Brewery Co Ltd
RIKEN
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Kirin Brewery Co Ltd
RIKEN
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 1つのシステムで、簡易に、高い精度で、物
質の屈折率、膜厚、表層部の電磁線吸収量を検出でき
る、物質情報検出システムを提供する。 【構成】 本物質情報検出システムは、媒質層10がは
少なくとも2層以上の誘電体膜4,5,6からなり、誘
電体膜層の少なくとも1層以上が光導波路層を形成する
ものであり、誘電体膜層は透明、または少なくとも1層
以上が電磁線吸収物質を含有して所定の消衰係数(複素
屈折率の虚部)をもつものである、よう設定するととも
に、光結合部材1と被検物質7によって定まる臨界角度
以上の領域における所定の入射角度において、媒質層1
0と被検物質7との間で最適な光導波路モードがたつよ
う、媒質層10の屈折率、厚さおよび消衰係数を最適化
しておき、最適化された媒質層を用いて、所定の入射角
度近傍にて入射させた電磁線の反射率から、被検物質7
の屈折率、膜厚、表層部の電磁線吸収量を高感度で検出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的手法による物質
情報検出システムに係り、さらに詳しくは、被検物質の
屈折率、膜厚、表層部の電磁線吸収量を、1つのシステ
ムで、高感度でしかも簡易に検出することのできる物質
情報検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】物質の表面近傍の屈折率変化や膜厚分
布、吸収量等を測定する方法として、従来より種々の方
法が用いられているが、近年、表面プラズモン共鳴を利
用した方法、光導波路を利用した方法等が注目されてい
る。
【0003】表面プラズモン共鳴による方法は、金属表
面におけるプラズマの振動が、該金属表面に隣接する物
質の屈折率によって影響されることとを利用したもの
で、この共鳴は、電磁線を光学プリズムに入射させた場
合に発生するエバネッセント波(減衰波)を用いて達成
することができる。すなわち、プリズムに金属薄膜を設
けたセンサを作製し、このセンサの金属薄膜に被検物質
を接触させ、プリズムと被検物質とによって定まる臨界
角度以上の領域における特定の入射角度にて電磁線を入
射させると、光の一部が金属界面に滲出してエバネッセ
ント波を生じる。そして、この波数と、金属の薄膜表面
に生じる表面波(表面プラズモン)の波数が一致すると
共鳴が起こって反射光強度が減り、入射角度に対する反
射率曲線において反射率の低下の谷(ディップ)が観察
される。この表面プラズモンの波数は、金属に接する媒
質表面の屈折率変化による影響を受けることから、反射
光の強度の変化をモニターすることにより、金属薄膜に
隣接する被検物質表面の屈折率の変化を検出することが
できるというものである。
【0004】他方、光導波路による方法は、屈折率の高
いコア部(光導波路部)と屈折率の低いクラッド部とか
らなる光導波路において、コア部を電磁線が伝播する
際、この電磁線が、クラッド部に接触した物質による吸
収の影響を受け減衰することを利用したものである。具
体的には、例えば、光導波路の一端に入射光用プリズム
を、他端に射出光用プリズムをそれぞれ設け、入射光用
プリズムに入射された電磁線を光導波路部に導き、この
光導波路内で減衰伝播された電磁線を射出光用プリズム
を介して他端側から射出させるような構成とし、かつこ
のクラッド部に被検物質を接触させる。そして、この被
検物質の電磁線の吸収量の変化に応じてクラッド部を介
して光導波路部で電磁線が減衰することを利用して、そ
の減衰の程度から被検物質の状態を検出するというもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記表
面プラズモン共鳴を用いた方法においては、金属薄膜を
用いるため、反射率曲線におけるディップの幅は、用い
る金属の屈折率による制限を受ける。したがってディッ
プ形状の最適化の達成は金属膜厚の調整によるしかな
く、そのため高感度の検出を得るに十分な程度にまで最
適化することが難しい。さらに、この表面プラズモン共
鳴を用いた方法では、光導波路を有しないことから、光
の伝播長が短く、そのため反射率曲線においてシャープ
なディップが得られず、高感度の検出が困難であるとい
う問題もある。光の伝播長を長くするためには、例えば
プリズムと金属薄膜との間に誘電体膜を1層設け、その
屈折率を被検物質の屈折率と等しく設定し、光伝播長を
長くするという方法などもあるが、作業が複雑化する、
被検物質の選定が制限される等の不具合が生じる。
【0006】他方、上記の従来の光導波路を利用した方
法においては、検出精度を高めるためには光伝播長を長
くしなければならず、したがって光導波路の長さそのも
のを長くしなければならない。また入射光用、射出光用
として別々にプリズムを設ける必要もあり、装置のコン
パクト化、簡素化ができない。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、従来の方法に比べ、被検物質の情報を
きわめて高感度で、しかも簡易に検出することのできる
システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解決
するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、被検
物質の屈折率、膜厚、表層部の電磁線吸収量の検出を、
1つのシステムで、簡易に、しかも従来のいずれの方法
よりもそれぞれ高い精度で検出することができる、従来
のいずれの方法とも異なる新規な技術を開発し、本発明
を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明によれば、 光結合部材および媒質層を介して被検物質に電磁線を入
射し、該被検物質からの反射光特性を該媒質層および該
光結合部材を介して監視することにより該被検物質の情
報を検出する光学的手法による物質情報検出システムに
おいて、 前記媒質層は少なくとも2層以上の誘電体膜層からな
り、かつ該誘電体膜層の少なくとも1層以上が光導波路
層を形成するものであり、 該誘電体膜層は透明、または少なくとも1層以上が電磁
線吸収物質を含有して所定の消衰係数(複素屈折率の虚
部)をもつものである、よう設定するとともに、 前記光結合部材と前記被検物質によって定まる臨界角度
以上の領域における所定の入射角度において、前記媒質
層と前記被検物質との間で最適な光導波路モードがたつ
よう、該媒質層の屈折率、厚さおよび消衰係数を最適化
しておき、この最適化された媒質層を用いて、前記所定
の入射角度近傍にて入射させた電磁線の反射率から、被
検物質の屈折率、膜厚、表層部の電磁線吸収量を高感度
で検出することを特徴とする、光学的手法による物質情
報検出システムが提供される。
【0010】ここで、被検物質の屈折率または膜厚の検
出は、前記最適化された媒質層として、少なくとも1層
以上が電磁線吸収物質を含有してなる多層の誘電体膜を
用い、この媒質層にて前記所定の入射角度近傍にて入射
させた電磁線の反射率を検知することにより行う。
【0011】また、被検物質の表層部の電磁線吸収量の
検出は、前記媒質層として透明な誘電体膜を用い、この
誘電体膜と、電磁線吸収物質を含有する被検物質との間
で最適な光導波路モードがたつよう前記最適化を行い、
この最適化された媒質層にて前記所定の入射角度近傍に
て入射させた電磁線の反射率を検知することにより行
う。
【0012】本発明で用いられる媒質層は、まず、少な
くとも2層以上の誘電体膜からなり、しかもこの誘電体
膜の少なくとも1層以上が光導波路層を形成する。ここ
でいう「光導波路」とは、光学的範囲内またはその付近
の電磁線のためのいかなる伝送路も含むものとし、ここ
で光波は導波路壁における反復内部反射により導波路内
を伝送される。また、誘電体膜は、誘電体材質からなる
ものであれば、特に制限されることなくいかなるものも
用いることができる。具体的にはポリテトラフルオロエ
チレン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、SiO
2 、ポリスチレン、MgF2 等が例示されるが、これら
に限定されるものではない。
【0013】次に、この誘電体膜層は透明、または少な
くとも1層以上が電磁線吸収物質を含有して所定の消衰
係数(複素屈折率の虚部)をもつ。電磁線吸収物質は、
検出に用いる電磁線の種類を吸収する物質であれば特に
限定されることなく用いることができるが、誘電体膜形
成に用いる溶媒との相溶性が良好なもの等が好適に用い
られ得るであろう。具体的には、メチレンブルー、メチ
ルレッド、メチルオレンジ、ローダミン等の色素などが
例示されるが、これらに限定されるものではない。ま
た、誘電体の材質自体が電磁線吸収をもつものであって
もよい。
【0014】さらにこの媒質層は、前記光結合部材と前
記被検物質とによって定まる臨界角度以上の領域におけ
る所定の入射角度において電磁線を所定の入射角度にて
照射した場合、被検物質との間で最適な光導波路モード
がたつよう、該媒質層の屈折率、厚さおよび消衰係数を
最適化しておく必要がある。媒質層の屈折率は用いられ
る各誘電体膜の材質を選択することによって、消衰係数
は電磁線吸収物質の含有量を調整することによって、そ
れぞれ定め得る。また、各誘電体膜の膜厚によりディッ
プの深さが影響を受けるので、最適化が必要である。本
発明の場合、最適化のためのパラメータとして、入射角
度、媒質層の屈折率、厚さおよび消衰係数という多くの
選択肢を用いることができるので、それだけ被検物質に
より合った最適化を行うことができ、高い感度での検出
が可能となる。
【0015】以下に本発明の検出システムを、添付図面
を参照しながら実施例により具体的に説明する。ただ
し、本発明はこれによりなんら制限されるものではな
い。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の検出システムの概略の一例
を説明するための図である。
【0017】同図は媒質層が3層の例を示し、透明基板
3の一方の面上に媒質層第1の誘電体薄膜4、第2の誘
電体薄膜5、第3の誘電体膜6が、それぞれ形成されて
媒質層10をなす。そして、透明基板3の他方の面に
は、マッチングオイル2を介して、光学プリズム(光結
合部材)1が設けられている。図中、符号7は被検物質
を、8は電磁線源を、9はフォトダイオードを、11は
X−Yステージを、12は光学プリズム固定部材をそれ
ぞれ示す。
【0018】上記媒質層10は、その中に少なくとも1
層以上が光導波路層を形成するような多層構造をなす。
例えば、第1の誘電体膜4の屈折率をn4 、第2の誘電
体膜5の屈折率をn5 、第3の誘電体膜の屈折率をn
6 、被検物質の屈折率をn7 、光学プリズム1の屈折率
をn1 とすると、n5 、n6 >n4 、n7 となるよう誘
電体膜の材質を選定することにより、第2の誘電体膜5
および第3の誘電体膜6が光導波路を形成することとな
るが、もちろん、これらの例に限定されるものではな
い。さらに多層の場合、複数個の光導波路層間にクラッ
ド層が形成されていてもよい。
【0019】また、入射電磁線が光導波路モードを結合
するためには、光学プリズム1の屈折率はクラッド層の
屈折率より高い必要がある。例えば、上記の例では、n
1 >n4 、n7 となる。
【0020】媒質層10は、透明か、あるいは、第1の
誘電体薄膜4、第2の誘電体薄膜5、第3の誘電体膜6
の少なくともいずれか1層に電磁線吸収物質が含まれて
いる。この電磁線吸収物質の含有量を変えることによっ
て、後述の媒質層の最適化において消衰係数を調整する
ことができる。被検物質7の屈折率、膜厚を検出する場
合には電磁線吸収物質を含有した媒質層を、被検物質7
の表層の電磁線吸収量を検出する場合には透明な媒質層
を、それぞれ用いる。
【0021】また本発明では、媒質層10は、最適の光
導波路モードがたつように最適化される必要がある。
「最適の光導波路モード」とは、伝搬長が長く、伝搬定
数の実部が該被検物質の屈折率変化に対して敏感に変化
するモードを意味する。媒質層10の最適化について、
被検物質の屈折率の検出手順とともに、以下に説明す
る。
【0022】被検物質7の屈折率の検出は、例えば、以
下のような手順で行う。
【0023】まず、媒質層10の最適化を行う。検出対
象である被検物質7がもつと推定される屈折率を包含し
た範囲内にある既知の屈折率ns を有する試料を第3の
誘電体膜6に接触させる。この状態で電磁線源8から電
磁線を、光学プリズム1と被検物質7によって定まる臨
界角度以上の領域における入射角度にて、光学プリズム
1に入射させる。ここで、電磁線の入射角度、誘電体膜
の屈折率、膜厚および消衰係数をパラメータとして、光
学プリズム1の界面における反射率が急激に降下するデ
ィップが得られる入射角度を求める。上記臨界角度以上
の領域でこのようなディップが生じるのは、各誘電体膜
の材質、膜厚等に依存して存在する導波路モードの波数
ベクトルが、入射光線の波数ベクトルの界面方向成分量
と等しくなった時に、光学プリズム1の界面から媒質層
10内に滲出した入射光が該媒質層10内に光導波路モ
ードを励起し、この導波路内を減衰しながら伝播する。
導波路モードが最適化されている場合には、入射光のエ
ネルギーはすべて導波路モードに与えられ、反射率は極
端に小さくなる。一方、最適化が行われていない場合に
は、導波路モードのエネルギーの一部が再び反射光とし
て射出される。媒質層10の第3の誘電体膜6に接触配
置されている被検物質7の屈折率が変化すれば、この屈
折率変化が光導波路モードに影響を与え、これが射出光
にも影響を与えることとなる。したがって、反射率変化
をフォトトダイオード10によって観察することによ
り、被検物質7の屈折率変化を検出することができる。
【0024】上記媒質層の最適化の具体例として、本発
明者らがシミュレーションを行った結果を図2に示す。
【0025】図2は、被検物質としてnS =1.330
のもの(液状物質)とした場合の媒質層の最適化を行っ
た反射率曲線である。上記第1の誘電体膜4としてポリ
テトラフルオロエチレン膜(膜厚700nm、n3
1.303)を;第2の誘電体膜5としてポリメタクリ
ル酸メチル(PMMA)に色素(メチレンブルー)を含
有させたPMMA膜(膜厚600nm、n4 =1.49
0+0.001i)を;第3の誘電体膜としてSiO2
膜(膜厚10nm、n6 =1.459)をそれぞれ用い
てシミュレーションを行ったところ、線Aに示すよう
に、入射角度62.0°にて深くて幅の狭いディップを
得た。
【0026】一方、表面プラズモン共鳴を利用して金属
薄膜(銀)を用いて最適化を行ったところ、線Bに示す
ように、入射角度67.5°にてディップが得られた
が、これは上記誘電体膜の場合(線A)に比べてディッ
プの幅の狭さが劣り、これを用いた場合、検出感度が本
発明のものよりも低いことがわかる。
【0027】したがって、被検物質が液状物質の場合、
上記各誘電体層のように最適化された媒質層を用いて、
入射角62.0°近傍にて入射させれば、ディップの生
じる入射角度の変化を知るだけで被検物質の屈折率変化
を極めて感度よく検出することができる。
【0028】さらに、デイップの生じる入射角度−屈折
率の関係を示す検量線を作成しておけば、被検物質の屈
折率の値を知ることもできる。図3は、上記最適化され
た媒質層を用いて、屈折率を0.01きざみで変化させ
た場合の、ディップが生じる入射角度を示す検量線であ
る。これを用いることにより、例えば、被検物質に対す
るディップの生じる角度が62.5°であれば、その被
検物質の屈折率が1.342であることが読み取れる。
【0029】被検物質の膜厚を検出する場合も、前記屈
折率の場合に準じて行うことができる。すなわち、上記
最適化された媒質層を用いて、既知の厚さの試料を複数
用いてディップの生じる入射角度−膜厚の検量線を作成
しておく。
【0030】かかる後、未知の厚さの被検物質を誘電体
膜6に接触させ、ディップの生じる入射角度を求めれ
ば、検量線から膜厚を求めることができる。なお、単に
被検物質の膜厚の変化の有無を検知するだけであるなら
ば、検量線を作成しなくとも、ディップが生じる入射角
度が変化したことを知るだけで足りる。
【0031】被検物質の表層部の電磁線吸収量を検出す
る場合は、媒質層に電磁線吸収物質を含有させず、透明
な材質のものを用いる以外は、上記の場合とほぼ同様に
して行うことができる。
【0032】すなわち、まず透明媒質層膜の最適化を行
う。検出対象である被検物質がもつと推定される電磁線
吸収量を含む範囲での既知の消衰係数(例えば0.00
1)を有する試料を第3の誘電体膜6に接触させる。こ
の状態で電磁線を入射させる。ここで、入射角度、透明
誘電体膜の膜厚、試料の消衰係数をパラメータとしてと
り、反射率が急激に降下するディップが得られる入射角
度を求める。そして、ある所定入射角度θにおいて最も
シャープなディップが生じることを確認したら、その透
明媒質層を用いて、吸収量が既知の試料を複数用いて反
射率−消衰係数の検量線を作成しておく。
【0033】かかる後、実際に未知の消衰係数をもつ被
検物質を誘電体膜6に接触させ、前記入射角度θを含む
範囲でその近傍の入射角にて電磁線を照射することによ
りディップを求めれば、前述の検量線から該被検物質の
表層部での消衰係数を求めることができる。
【0034】図4は、本発明者らが行ったシミュレーシ
ョンにおいて、反射率−消衰係数の関係を示す検量線で
ある。これを用いれば、例えば、反射率が0.4である
ことが観察されれば、この検量線から、被検物質の消衰
係数が0.00019であることがわかる。
【0035】なお、単に被検物質の吸収量の変化の有無
を検知するだけであるならば、前記の検量線を作成しな
くとも、ディップの生じる深さを感知するだけで足り
る。
【0036】なお、上記実施例は、媒質層が3層の場合
について説明したが、4層以上の多層の場合でも、基本
的には上記と同じ原理に基づいて考えることができる。
また、2層の場合は、例えば、図1から第3の誘電体膜
6がないと状態と仮定した場合では、n5 >n4 、n7
となるよう誘電体膜の材質を選定することにより第2の
誘電体膜5が光導波路を形成することとなる点におい
て、上記と異なる以外は、上記3層の場合と同様であ
る。またこの場合、媒質層は透明、あるいは第1の誘電
体薄膜4、第2の誘電体薄膜5のいずれか、あるいは両
方に電磁線吸収物質が含まれる。
【0037】また、上記実施例においては、検出対象が
液状物質について述べたが、検出対象はこれに限られる
ものではなく、本発明のシステムは、気体(ガス)状物
質、固体状物質等も検出し得ることはもちろんである。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、従
来のように、金属薄膜を用いた表面プラズモン共鳴を利
用した方法に比べ、検出物質に合わせた最適化の選択肢
が増え、より最適化が行いやすくなる。また、光導波路
モードを利用することから、反射率曲線においてシャー
プなディップを得ることができる。また本発明では、1
つのシステムで被検物質の屈折率、膜厚、表層部の電磁
線吸収量を極めて高感度で、しかも簡易に検出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検出システムの一実施例を示す概略図
である。
【図2】反射率−ディップの生じる入射角度の関係を示
すグラフである。
【図3】ディップの生じる入射角度−屈折率の関係を示
すグラフである。
【図4】反射率−消衰係数の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光学プリズム(光結合部材) 2 マッチングオイル 3 透明基板 4 第1の誘電体膜 5 第2の誘電体膜 6 第3の誘電体膜 7 被検物質 8 電磁線源 9 フォトダイオード 10 媒質層 11 X−Yステージ 12 光学プリズム固定部材
フロントページの続き (72)発明者 後藤 一義 東京都渋谷区神宮前6丁目26番1号 麒麟 麦酒株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光結合部材および媒質層を介して被検物
    質に電磁線を入射し、該被検物質からの反射光特性を該
    媒質層および該光結合部材を介して監視することにより
    該被検物質の情報を検出する光学的手法による物質情報
    検出システムにおいて、 前記媒質層は少なくとも2層以上の誘電体膜層からな
    り、かつ該誘電体膜層の少なくとも1層以上が光導波路
    層を形成するものであり、 該誘電体膜層は透明、または少なくとも1層以上が電磁
    線吸収物質を含有して所定の消衰係数(複素屈折率の虚
    部)をもつものである、よう設定するとともに、 前記光結合部材と前記被検物質とによって定まる臨界角
    度以上の領域における所定の入射角度において、前記媒
    質層と前記被検物質との間で最適な光導波路モードがた
    つよう、該媒質層の屈折率、厚さおよび消衰係数を最適
    化しておき、この最適化された媒質層を用いて、前記所
    定の入射角度近傍にて入射させた電磁線の反射率から、
    被検物質の屈折率、膜厚、表層部の電磁線吸収量を高感
    度で検出することを特徴とする、光学的手法による物質
    情報検出システム。
  2. 【請求項2】 前記最適化された媒質層として、少なく
    とも1層以上が電磁線吸収物質を含有してなる誘電体膜
    層を用い、この媒質層にて前記所定の入射角度近傍にて
    入射させた電磁線の反射率から、被検物質の屈折率また
    は膜厚を高感度で検出することを特徴とする、請求項1
    記載の物質情報検出システム。
  3. 【請求項3】 前記媒質層として透明な誘電体膜を用
    い、この誘電体膜と、電磁線吸収物質を含有する被検物
    質との間で最適な光導波路モードがたつよう前記最適化
    を行い、この最適化された媒質層にて前記所定の入射角
    度近傍にて入射させた電磁線の反射率から、被検物質の
    表層部の電磁線吸収量を高感度で検出することを特徴と
    する、請求項1記載の物質情報検出システム。
JP9306495A 1995-03-27 1995-03-27 光学的手法による物質情報検出システム Pending JPH08261925A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003090793A (ja) * 2001-09-20 2003-03-28 Fuji Photo Film Co Ltd 全反射減衰を利用したセンサー
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