JPH08262009A - 高温部材の余寿命評価法 - Google Patents

高温部材の余寿命評価法

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JPH08262009A
JPH08262009A JP7063709A JP6370995A JPH08262009A JP H08262009 A JPH08262009 A JP H08262009A JP 7063709 A JP7063709 A JP 7063709A JP 6370995 A JP6370995 A JP 6370995A JP H08262009 A JPH08262009 A JP H08262009A
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Japan
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high temperature
damage
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JP7063709A
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English (en)
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Hideki Tamaoki
英樹 玉置
明 ▲吉▼成
Akira Yoshinari
Mitsuru Kobayashi
満 小林
Noriyuki Watabe
典行 渡部
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、共晶組織の形態を観察し、この結果
を画像解析装置を用いてアスペクト比で定量化し、損傷
量と共晶組織のアスペクト比との関係から損傷量又は余
寿命を評価する。 【効果】本発明によれば、高い精度での損傷量の定量化
及び寿命評価が可能となる。従って、高温機器の信頼性
が向上する。特に、ガスタービンにおいては、安定な電
力の供給が可能となり、また、定期点検時の不必要な材
料の交換の防止,定期点検の周期の長期化等可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共晶組織を有する状態
で使用される高温部材の余寿命評価法に関する。
【0002】
【従来の技術】高温下で長時間使用されるガスタービン
等の高温機器の高温部材は、クリープ等の損傷の蓄積に
よって使用中に亀裂が発生し、これが進展することで最
終的には破損に至る危険性がある。従って、高温部材の
定期点検に際しては、材料の損傷量を高い精度で定量化
する必要がある。そのため、近年では、古典的な外観目
視あるいは硬さ計測等に替わる手法として、材料の組織
変化から該材料の損傷量を定量化する方法が用いられる
ようになってきた。例えば、優れた高温強度を有するた
め、ガスタービンの動翼あるいは静翼等の高温部材に広
く利用されているγ´相析出強化型Ni基超合金の特性
は、析出強化相であるγ´相の形状に依存する。そのた
め、γ´相の組織変化と材料の損傷度の関係を定量的に
見積もる方法として、特開平3−209162号,特開平4−25
745号及び特開平5−223809号の公知例が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービン等の高温
機器の高温部材には、鋳造材が用いられる場合が多い
が、鋳造材には合金元素の偏析が存在し、特に凝固速度
の小さい一方向凝固材は内部に大きな凝固偏析を有し、
これを熱処理で完全に均質化することは困難である。そ
のため、高温部材中には、凝固偏析により生じた共晶組
織が存在する。この共晶組織と熱処理でほぼ均質化され
たマトリックスとの界面は整合性が小さいため、局部的
な応力集中が起りやすい。しかし、上記3公知例は、い
ずれも、γ´相とγ相が整合に析出している熱処理で均
質化された部分の組織変化にのみ注目しているため、実
際に応力集中が起る、材料中の最も損傷が蓄積する部位
の損傷量を正確に定量化することは困難である。
【0004】そこで、本発明の目的は、材料寿命に最も
影響を及ぼす局所的な領域の損傷を定量化し、凝固偏析
に起因した異なる組織が混在する材料に適した精度の高
い高温部材の余寿命評価法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに検討を行った結果、鋳造材において、最も応力集中
が起りやすいのは、共晶組織内及び共晶組織とマトリッ
クスの界面であることが明らかになった。そこで本発明
は、凝固時に共晶組織を形成し、かつ、熱処理後におい
ても共晶組織が残存し、共晶組織を有する状態で使用さ
れる高温部材の余寿命を評価する方法において、該共晶
組織の形態を画像処理法により定量化する工程及び予め
求めてある該形態の定量値と前記高温部材の損傷量との
関係から該材料の損傷度及び余寿命を算出する工程から
なることを特徴とする高温部材の余寿命評価法である。
さらに、該共晶組織の形態以外にも、該共晶組織中とデ
ンドライトコア部の特定元素の濃度比及び該共晶組織中
の特定元素の濃度からも、高温部材の局所的な損傷量の
定量化が可能である。γ´相析出強化型Ni基超合金の
場合、γ´−γ相の共晶を用いて余寿命評価を行うこと
が有効である。特に一方向凝固されたγ´相析出強化型
Ni基超合金の場合に、γ´−γ相の共晶に局所的な損
傷が蓄積される傾向が顕著である。また、炭化物析出強
化型のCo基合金の場合は、共晶炭化物で精度の高い余
寿命評価が可能である。γ´相析出強化型Ni基超合金
の場合、上記特定元素として、γ´相形成元素であるA
l,Ti,Hf,Zr,Ta及びNbを用いることが有
効であるが、γ相形成元素であるW,Mo,Cr及びR
eやベースであるNi,Coを用いることも可能であ
る。また、共晶組織の最終凝固部側に偏析する、C又は
Bを用いることもできる。上記の濃度及び形態を定量化
することで、クリープ損傷,低サイクル疲労損傷あるい
は高サイクル疲労損傷等の損傷の定量化が可能となる。
また、これらの損傷が重畳した場合にも、適当なマスタ
ーカーブを用意することで余寿命評価が可能である。本
発明は主にガスタービンの動翼あるいは静翼の余寿命評
価法として有効であるが、同様の材料を用いている他の
高温部材の余寿命評価法としても用いることができる。
【0006】
【作用】本発明の余寿命評価法により、共晶組織を有す
る状態で使用される高温部材の余寿命を従来にない高い
精度で評価することが可能となる。また、本発明の余寿
命診断法でメンテナンスされる高温機器の信頼性は、従
来と比べ非常に高いものとなる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)本発明法で一定時間使用したガスタービン
の初段タービン動翼の損傷量を評価した例を以下に示
す。この動翼は、一方向凝固されたγ´相析出強化型N
i基超合金でできている。
【0008】図1に本発明のフローチャートを示す。こ
のフローチャートに従って、実機材料の評価に先立っ
て、データベースを作成する。最初に、クリープ損傷用
のデータベースの作成方法を示す。まず、実機使用材料
と同一の材料の未使用材を用いて、クリープ損傷材を作
製する(2)。温度及び応力の違う幾つかの条件でクリ
ープ破断試験を行い、さらに、クリープ破断試験と同一
の条件で破断時間の10,20,30,40,50,6
0,70,80,90%の時間で中断した試料を作製し
た。ここで、各中断材は、例えば破断時間の50%の時
間で中断した場合、50%損傷材と考えることとする。
これらの中断材及び破断材について、観察面が応力負荷
方向に平行な面になるように組織観察用の試料を採取し
(3b),共晶組織の形態を観察した(4b)。ここで
は、観察に走査型電子顕微鏡を用い、共晶組織の形態
は、画像解析装置を用いて、アスペクト比で定量化した
(5b)。図2に40%損傷材の観察例を示す。アスペク
ト比は、図2に示すとおり、共晶組織の主応力方向に垂
直方向をa軸、主応力方向に平行方向をb軸とし、b/
aで定義した。90%損傷材を観察すると共晶組織のア
スペクト比は、さらに増大しており、共晶組織とマトリ
ックスの界面を起点に亀裂が発生している。このことか
ら、共晶組織の形態変化と局所的な領域の損傷との間に
は密接な関係があることが分かる。また、本実施例に用
いた材料は、主応力軸方向と凝固方向が一致するように
凝固された一方向凝固材で、共晶組織は主応力軸方向に
平行に連なっている。そのため、共晶組織のアスペクト
比は、凝固条件及び結晶粒の違いの影響を受けにくく、
高い精度での損傷量評価が可能である。上記の結果を、
横軸に損傷量、縦軸に共晶組織のアスペクト比をとって
整理することができる。
【0009】図3はアスペクト比と損傷量との関係を示
すものであり、図に示すとおり、試験条件が異なって
も、損傷量と共晶組織のアスペクト比の間には高い相関
性があることがわかる。この関係は、データベース
(6)中に、本材料のクリープ損傷に対するマスターカ
ーブ(7)として登録される。
【0010】次に、低サイクル疲労損傷のデータベース
作成例を示す。クリープ損傷の場合と同様に、まず、実
機使用材料と同一の材料の未使用材料を用いて、低サイ
クル疲労損傷材を作成する(2)。温度及びひずみ範囲
の違う幾つかの条件で、試料が破断するまでの低サイク
ル疲労寿命を求める。そして、破断材と同じ条件で破断
回数の10,20,30,40,50,60,70,8
0,90%の回数で中断した試料を作製した。ここで、
各中断材は、例えば破断回数の50%の回数で中断した
場合、50%損傷材と考えることとする。これらの中断
材及び破断材について、クリープ損傷材と同一の方法で
共晶組織の形態を定量化した(3b,4b,5b)。こ
の結果、低サイクル疲労損傷においてもクリープ損傷と
同様に、損傷量と共晶組織のアスペクト比の間に高い相
関性があることがわかった。この関係は、データベース
(6)中に、本材料の低サイクル疲労損傷に対するマス
ターカーブ(7)として登録される。
【0011】次に、実機材料の評価法について述べる。
図1のフローチャートに従って、最初にこの動翼の主要
な損傷形態を調査する(1)。調査の結果、この動翼の
主要な損傷はクリープ損傷であることが明らかになっ
た。次に、実機からレプリカ転写法で実機観察用試料を
採取し(3a)、透過型電子顕微鏡で観察した(4
a)。この観察結果をマスターカーブ作成時と同様の方
法で定量化し(5a)、その定量値(42)を、データ
ベース(6)中のクリープ損傷のマスターカーブ(7)に
当てはめると、実機材料の観察部位の損傷量(43)が
求まる(8)。
【0012】(実施例2)実施例1と同一の動翼を別の
方法で評価した例を示す。
【0013】実施例1中のマスターカーブ作成に用いた
試料の共晶組織とデンドライトコアにおけるAlの濃度
を、走査型電子顕微鏡に付属したエネルギー分散型X線
分光分析装置を用いて測定した。この結果を、横軸に損
傷量、縦軸にデンドライトコアのAlの濃度に対する共
晶組織のAl濃度の比を用いて整理することができる。
【0014】図4はAl濃度と損傷量との関係を示すも
のであり、図に示すマスターカーブ(51)が得られる。
次に、動翼から走査型電子顕微鏡観察用の試験片を採取
し、マスターカーブ作成時と同様の方法でAl濃度の比
を測定した。この結果(52)をマスターカーブ(51)
に当てはめると、実機損傷量(53)が求まる。
【0015】また、同様の方法で、共晶組織中のHf濃
度を測定することができ、図5に示す、マスターカーブ
(61)が得られる。このマスターカーブを用いて、実
機動翼のHf濃度(62)が求まれば、実機損傷量(6
3)を求めることができる。
【0016】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、従来よ
り高い精度での損傷量の定量化及び寿命評価が可能とな
る。従って、高温機器の信頼性が向上する。代表的な高
温機器であるガスタービンにおいては、本発明により、
安定な電力の供給が可能となり、また、定期点検時の不
必要な材料の交換の防止,定期点検の周期の長期化等
で、経済的効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における余寿命評価の工程を示すフロー
チャート。
【図2】実施例1において共晶組織の形態の定量化方法
を示す概念図。
【図3】実施例1において損傷量と、共晶組織のアスペ
クト比の関係を示す線図。
【図4】実施例2において損傷量とデンドライトコアの
Alの濃度に対する共晶組織のAl濃度の比の関係を示
す線図。
【図5】実施例2において損傷量と共晶組織のHf濃度
の関係を示す線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 典行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共晶組織を有する高温部材の余寿命を評価
    する方法において、前記共晶組織の形態を画像処理法に
    より定量化する工程及び予め求めてある該形態の定量値
    と前記高温部材の損傷量との関係から該材料の損傷度又
    は余寿命を算出する工程からなることを特徴とする高温
    部材の余寿命評価法。
  2. 【請求項2】共晶組織を有する高温部材の余寿命を評価
    する方法において、該共晶組織中とデンドライトコア部
    の特定元素の濃度比を定量化する工程及び予め求めてあ
    る該特定元素の濃度比の定量値と前記高温部材の損傷量
    との関係から該材料の損傷度又は余寿命を算出する工程
    からなることを特徴とする高温部材の余寿命評価法。
  3. 【請求項3】共晶組織を有する高温部材の余寿命を評価
    する方法において、該共晶組織中の特定元素の濃度を測
    定する工程及び予め求めてある該特定元素の濃度と前記
    高温部材の損傷量との関係から該材料の損傷度又は余寿
    命を算出する工程からなることを特徴とする高温部材の
    余寿命評価法。
  4. 【請求項4】共晶組織がγ´相析出強化型Ni基超合金
    のγ´−γ相の共晶である請求項1〜3のいずれかに記
    載の高温部材の余寿命評価法。
  5. 【請求項5】共晶組織が一方向凝固組織を有するγ´相
    析出強化型Ni基超合金のγ´−γ相の共晶である請求
    項1〜3のいずれかに記載の高温部材の余寿命評価法。
  6. 【請求項6】共晶組織が炭化物析出強化型Co基合金の
    共晶炭化物である請求項1〜3のいずれかに記載の高温
    部材の余寿命評価法。
  7. 【請求項7】請求項2又は3における特定元素の濃度が
    Al,Ti,Hf,Zr,Ta及びNbの中の1種の濃
    度又はAl,Ti,Hf,Zr,Ta及びNbの中の2
    種以上の元素の濃度の和である高温部材の余寿命評価
    法。
  8. 【請求項8】請求項2又は3における特定元素の濃度が
    Ni,Co,W,Mo,Cr及びReの中の1種の濃度
    又はNi,Co,W,Mo,Cr及びReの中の2種以
    上の元素の濃度の和である高温部材の余寿命評価法。
  9. 【請求項9】請求項2又は3における特定元素の濃度が
    C又はBの中の1種の濃度又はC又はBの中の2種以上
    の元素の濃度の和である高温部材の余寿命評価法。
  10. 【請求項10】高温部材の損傷がクリープ損傷である請
    求項1〜9のいずれかに記載の高温部材の余寿命評価
    法。
  11. 【請求項11】高温部材の損傷が低サイクル疲労損傷で
    ある請求項1〜9のいずれかに記載の高温部材の余寿命
    評価法。
  12. 【請求項12】高温部材の損傷が高サイクル疲労損傷で
    ある請求項1〜9のいずれかに記載の高温部材の余寿命
    評価法。
  13. 【請求項13】高温部材の損傷がクリープ損傷,低サイ
    クル疲労損傷及び高サイクル疲労損傷のうちの2種以上
    が重畳した損傷である請求項1〜9のいずれかに記載の
    高温部材の余寿命評価法。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載の高温
    部材がガスタービンの動翼である高温部材の余寿命評価
    法。
  15. 【請求項15】請求項1〜13のいずれかに記載の高温
    部材がガスタービンの静翼である高温部材の余寿命評価
    法。
  16. 【請求項16】請求項1〜15のいずれかに記載の高温
    部材の余寿命評価法によって前記損傷度又は余寿命表示
    手段を有する高温機器。
  17. 【請求項17】請求項1〜15のいずれかに記載の高温
    部材の余寿命評価法によって前記損傷度又は余寿命表示
    手段を有するガスタービン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168633A1 (ja) * 2017-03-14 2018-09-20 株式会社Ihi 金属材料の腐食評価方法及びプローブ
JP2019215185A (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 日本製鉄株式会社 鋳片気泡欠陥の非破壊検査方法
CN112525907A (zh) * 2020-11-23 2021-03-19 华能国际电力股份有限公司 一种用于服役燃气轮机高温静止部件材料剩余蠕变寿命评估的方法

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