JPH08262145A - 荷電粒子の軌跡判別方法 - Google Patents

荷電粒子の軌跡判別方法

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JPH08262145A
JPH08262145A JP6100795A JP6100795A JPH08262145A JP H08262145 A JPH08262145 A JP H08262145A JP 6100795 A JP6100795 A JP 6100795A JP 6100795 A JP6100795 A JP 6100795A JP H08262145 A JPH08262145 A JP H08262145A
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trajectory
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 差分化した運動方程式の係数の計算時間を短
縮して、荷電粒子の軌跡を速やかに判別できる荷電粒子
の軌跡判別方法を得ることを目的とする。 【構成】 荷電粒子の位置を特定する差分化した運動方
程式の係数の初期値として、1ステップ前の荷電粒子の
位置を特定したときに用いた差分化した運動方程式の係
数を採用するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の電磁石によっ
て構成された電磁界中を周回する荷電粒子の軌跡を判別
する荷電粒子の軌跡判別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の荷電粒子の軌跡判別方法を
示すフローチャートであり、また図9は電磁界中を周回
する荷電粒子の軌跡を示す軌跡図であり、図9におい
て、1は荷電粒子の軌跡、2,4は荷電粒子を180度
偏向させる偏向電磁石、3,5は荷電粒子を集束させる
集束電磁石である。また、領域Aは偏向電磁石2によっ
て構成された電磁界中の領域、領域Bは偏向電磁石2と
集束電磁石3の間の領域であって、荷電粒子が直線的に
進行する領域、領域Cは集束電磁石3によって構成され
た電磁界中の領域、領域Dは集束電磁石3と偏向電磁石
4の間の領域であって、荷電粒子が直線的に進行する領
域、領域Eは偏向電磁石4によって構成された電磁界中
の領域、領域Fは偏向電磁石4と集束電磁石5の間の領
域であって、荷電粒子が直線的に進行する領域、領域G
は集束電磁石5によって構成された電磁界中の領域、領
域Hは集束電磁石5と偏向電磁石2の間の領域であっ
て、荷電粒子が直線的に進行する領域である。
【0003】次に動作について説明する。まず、電磁界
中を周回する荷電粒子の軌跡1を判別するに際し、各領
域A〜Hごとに、各領域A〜Hの特性に応じて当該荷電
粒子の位置xn を特定する運動方程式(微分方程式)を
下記に示すように設定する(ステップST1)。 x’=f(x,t) ・・・(1) ただし、tは時間 因に、例えば、荷電粒子蓄積装置中の荷電粒子のシミュ
レーションを長時間行う場合、そのシミュレーションの
アルゴリズムがシンプレクティック写像である必要があ
る。ここで、シンプレクティック写像とは、ハミルトニ
アン系の性質を失わないような変換過程のことをいい、
例えば、あるハミルトニアン系がエネルギーを保存する
系であるとすると、シンプレクティック写像で写した系
もエネルギーを保存する。
【0004】このようにして運動方程式を設定すると、
各領域A〜Hごとに荷電粒子の位置xn を特定するが、
計算の便宜上、式(1)の運動方程式(微分方程式)を
下記に示すような差分方程式に変形し(ステップST
2)、1ステップ前の荷電粒子の位置xn-1 を用いて荷
電粒子の位置xn を特定する。 xn −xn-1 =h(b1・k1+b2・k2+b3・k3) ・・・(2) ただし、b1,b2,b3は領域の特性によって決定さ
れる定数 k1,k2,k3は各ステップごとに異なる係数 なお、式(2)は、3次の差分化を行ったものである。
【0005】そして、式(2)の運動方程式(差分方程
式)を用いて実際に荷電粒子の位置xn を特定するにあ
たり、計算誤算が許容値に入る程度のステップ数に各領
域を分割する(ステップST3)。この例では、図10
に示すように、各領域A〜HをM個に分割したものとす
る。ただし、各領域A〜Hごとに分割する数が異なって
もよいことは言うまでもない。
【0006】このようにして各領域A〜Hを分割する
と、各領域A〜Hの1ステップ目から荷電粒子の位置x
n を特定するが、ステップが異なると磁場分布等が相違
するため、式(2)には各ステップごとに異なる係数k
1,k2,k3を有しており、荷電粒子の位置xn を特
定するためには各ステップごとに係数k1,k2,k3
を決定する必要がある。ただし、係数k1,k2,k3
は、相互に関連し合っているので、係数k1,k2,k
3を決定するには、下記に示すような非線形方程式を解
く必要がある。
【0007】 k1 =f(tn-1 +hc1,xn-1 +h(a11・k1+a12・k2+a13・k3)) ・・・(3) k2 =f(tn-1 +hc2,xn-1 +h(a21・k1+a22・k2+a23・k3)) ・・・(4) k3 =f(tn-1 +hc3,xn-1 +h(a31・k1+a32・k2+a33・k3)) ・・・(5) ただし、a11,a12,a13,c1は式(3)の定数 a21,a22,a23,c2は式(4)の定数 a31,a32,a33,c3は式(5)の定数
【0008】ここで、式(3)〜式(5)の非線形方程
式の解き方について説明すると、その非線形方程式が成
立する係数k1,k2,k3が見つかるまで、ある方針
に従い、その係数k1,k2,k3に適当な値を繰り返
し代入して解を探索する(ステップST5)。具体的に
は、最初に、係数k1,k2,k3に例えば0を代入し
て、非線形方程式が成立するか否かを判定し、成立しな
ければ適宜係数の値を変更し(例えば、係数k1を0か
ら1に変更)、その非線形方程式が成立するまで繰り返
し計算することにより、非線形方程式を解法する。
【0009】そして、係数k1,k2,k3が決定する
と、式(2)の差分方程式にその係数k1,k2,k3
と、1ステップ前の荷電粒子の位置xn-1 を代入して、
荷電粒子の位置xn を特定する(ステップST6)。因
に、1ステップ目の荷電粒子の位置x1 を特定する場合
には、1つ前の領域のMステップ目の荷電粒子の位置x
M が1ステップ前の荷電粒子の位置xn-1 に該当するの
で、1つ前の領域のMステップ目の荷電粒子の位置xM
を代入する。以下、同様にして、すべての領域A〜Hの
各ステップについて荷電粒子の位置を特定すると、一連
の処理を終了する(ステップST4〜ST9)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の荷電粒子の軌跡
判別方法は以上のように構成されているので、差分化し
た運動方程式の係数k1,k2,k3を非線形方程式を
解くことにより決定するが、非線形方程式は係数k1,
k2,k3に適当な値を繰り返し代入することによって
解く必要があるため、初期値が適当な値でない場合、そ
の非線形方程式が成立する係数k1,k2,k3を見い
だすまで行う繰り返し計算の回数が増大し、荷電粒子の
軌跡を速やかに判別できないなどの問題点があった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、差分化した運動方程式の係数の
計算時間を短縮して、荷電粒子の軌跡を速やかに判別で
きる荷電粒子の軌跡判別方法を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る荷
電粒子の軌跡判別方法は、荷電粒子の位置を特定する差
分化した運動方程式の係数の初期値として、1ステップ
前の荷電粒子の位置を特定したときに用いた差分化した
運動方程式の係数を採用するようにしたものである。
【0013】請求項2の発明に係る荷電粒子の軌跡判別
方法は、電磁界中の任意の領域における1ステップ目の
荷電粒子の位置を特定する場合、その荷電粒子の位置を
特定する差分化した運動方程式の係数の初期値として、
その1ステップ目の荷電粒子の位置を1周前に特定した
ときに用いた差分化した運動方程式の係数を採用するよ
うにしたものである。
【0014】請求項3の発明に係る荷電粒子の軌跡判別
方法は、電磁界中の任意の領域における1ステップ目の
荷電粒子の位置を特定する場合、その荷電粒子の位置を
特定する差分化した運動方程式の係数の初期値として、
他の領域における1ステップ目の荷電粒子の位置を特定
したときに用いた差分化した運動方程式の係数を採用す
るようにしたものである。
【0015】請求項4の発明に係る荷電粒子の軌跡判別
方法は、電磁界中の任意の領域における1ステップ目の
荷電粒子の位置を特定する場合、予めその荷電粒子の位
置の近似値を算出し、その近似値に基づいてその荷電粒
子の位置を特定する差分化した運動方程式の係数の初期
値を決定するようにしたものである。
【0016】
【作用】請求項1の発明における荷電粒子の軌跡判別方
法は、荷電粒子の位置を特定する差分化した運動方程式
の係数の初期値として、1ステップ前の荷電粒子の位置
を特定したときに用いた差分化した運動方程式の係数を
採用するようにしたことにより、その係数の初期値が、
非線形方程式が成立する係数の値と極めて近くなり、そ
の結果、その非線形方程式が成立する係数を見いだすま
で行う繰り返し計算の回数が減少する。
【0017】請求項2の発明における荷電粒子の軌跡判
別方法は、電磁界中の任意の領域における1ステップ目
の荷電粒子の位置を特定する場合、その荷電粒子の位置
を特定する差分化した運動方程式の係数の初期値とし
て、その1ステップ目の荷電粒子の位置を1周前に特定
したときに用いた差分化した運動方程式の係数を採用す
るようにしたことにより、その係数の初期値が、非線形
方程式が成立する係数の値と極めて近くなり、その結
果、その非線形方程式が成立する係数を見いだすまで行
う繰り返し計算の回数が減少する。
【0018】請求項3の発明における荷電粒子の軌跡判
別方法は、電磁界中の任意の領域における1ステップ目
の荷電粒子の位置を特定する場合、その荷電粒子の位置
を特定する差分化した運動方程式の係数の初期値とし
て、他の領域における1ステップ目の荷電粒子の位置を
特定したときに用いた差分化した運動方程式の係数を採
用するようにしたことにより、その係数の初期値が、非
線形方程式が成立する係数の値と極めて近くなり、その
結果、その非線形方程式が成立する係数を見いだすまで
行う繰り返し計算の回数が減少する。
【0019】請求項4の発明における荷電粒子の軌跡判
別方法は、電磁界中の任意の領域における1ステップ目
の荷電粒子の位置を特定する場合、予めその荷電粒子の
位置の近似値を算出し、その近似値に基づいてその荷電
粒子の位置を特定する差分化した運動方程式の係数の初
期値を決定するようにしたことにより、非線形方程式が
成立する可能性の高い値を初期値として係数に代入でき
るようになり、その結果、その非線形方程式が成立する
係数を見いだすまで行う繰り返し計算の回数が減少す
る。
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の実施例1による荷電粒子の軌跡
判別方法を示すフローチャートであり、また図2は電磁
界中を周回する荷電粒子の軌跡を示す軌跡図であり、図
において従来のものと同一符号は同一または相当部分を
示すので説明を省略する。6は領域CにおけるN−1ス
テップ目の荷電粒子の位置、7は領域CにおけるNステ
ップ目の荷電粒子の位置である。
【0021】次に動作について説明する。まず、従来の
ものと同様にして、各領域A〜Hごとに、荷電粒子の位
置を特定する運動方程式(微分方程式)を設定するとと
もに(ステップST1)、その運動方程式(微分方程
式)を差分方程式に変形し(ステップST2)、各領域
A〜Hを分割する(ステップST3)。
【0022】このようにして各領域A〜Hを分割する
と、従来のものと同様に、各領域A〜Hの各ステップご
とに係数k1,k2,k3を決定するが、その決定をす
るにあたり、以下の点で従来のものと相違している。即
ち、従来の場合、上述したように、式(3)〜式(5)
の非線形方程式が成立する係数k1,k2,k3が見つ
かるまで、その係数k1,k2,k3に適当な値を繰り
返し代入するが、その係数k1,k2,k3の初期値
は、前のステップの荷電粒子の位置を特定したときに用
いた差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3とは
無関係に、常に、0等を代入するものである(従って、
その係数k1,k2,k3の初期値が、非線形方程式が
成立する係数k1,k2,k3の値と大きく掛け離れて
いる場合が極めて多く、その非線形方程式が成立する係
数k1,k2,k3を見いだすまでには、極めて多くの
繰り返し計算を必要とする)。
【0023】これに対して実施例1では、図2に示すよ
うに、例えば、領域CにおけるNステップ目の荷電粒子
の位置7を特定する場合、Nステップ目の荷電粒子の位
置7を特定する差分化した運動方程式の係数k1,k
2,k3の初期値として、1つ前のステップであるN−
1ステップ目の荷電粒子の位置6を特定するときに用い
た差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3を非線
形方程式に代入するようにしたものである(ステップS
T11)。このように、係数k1,k2,k3の初期値
として、1ステップ前の荷電粒子の位置を特定するとき
に用いた差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3
を代入する理由は、Nステップ目とN−1ステップ目
は、多少は相違するものの磁場分布等の相違が少ないの
で、差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3の値
も相違が少ないと考えられるからである。これにより、
その係数k1,k2,k3の初期値が、非線形方程式が
成立する係数k1,k2,k3の値と極めて近くなる結
果、その非線形方程式が成立する係数k1,k2,k3
を見いだすまで行う繰り返し計算の回数が減少する。因
に、従来のものに比べて、計算時間が概ね20分の1に
なる。
【0024】そして、係数k1,k2,k3が決定する
と、式(2)の差分方程式にその係数k1,k2,k3
と、1ステップ前の荷電粒子の位置xn-1 を代入して、
荷電粒子の位置xn を特定する(ステップST6)。以
下、同様にして、すべての領域A〜Hの各ステップにつ
いて荷電粒子の位置を特定すると、一連の処理を終了す
る(ステップST4〜ST9,ST11)。
【0025】実施例2.上記実施例1では、Nステップ
目の荷電粒子の位置を特定するものについて示したが、
特に、任意の領域における1ステップ目の荷電粒子の位
置x1 を特定する場合、その荷電粒子の位置x1 を特定
する差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3の初
期値として、その1ステップ目の荷電粒子の位置x1
1周前に特定したときに用いた差分化した運動方程式の
係数k1,k2,k3を非線形方程式に代入するように
してもよい。
【0026】即ち、荷電粒子の位置が任意の領域の1ス
テップ目であるか否かを判定し(図3のステップST1
2)、例えば、図4に示すように、領域Cにおける1ス
テップ目の荷電粒子の位置9(=x1 )を特定するもの
である場合、その1ステップ目の荷電粒子の位置9を特
定する差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3の
初期値として、1周前に同じ1ステップ目の荷電粒子の
位置8(=x1 )を特定したときに用いた差分化した運
動方程式の係数k1,k2,k3を式(3)〜式(5)
の非線形方程式に代入する(図3のステップST1
3)。
【0027】このように、係数k1,k2,k3の初期
値として、1ステップ目の荷電粒子の位置を1周前に特
定したときに用いた差分化した運動方程式の係数k1,
k2,k3を代入する理由は、同じ領域の1ステップ目
であれば、磁場分布等の相違が少ないので、差分化した
運動方程式の係数k1,k2,k3の値も相違が少ない
と考えられるからである。これにより、その係数k1,
k2,k3の初期値が、非線形方程式が成立する係数k
1,k2,k3の値と極めて近くなる結果、その非線形
方程式が成立する係数k1,k2,k3を見いだすまで
行う繰り返し計算の回数が減少する。
【0028】実施例3.上記実施例1では、Nステップ
目の荷電粒子の位置を特定するものについて示したが、
特に、任意の領域における1ステップ目の荷電粒子の位
置x1 を特定する場合、その荷電粒子の位置x1 を特定
する差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3の初
期値として、他の領域における1ステップ目の荷電粒子
の位置x1 を特定したときに用いた差分化した運動方程
式の係数k1,k2,k3を非線形方程式に代入するよ
うにしてもよい。
【0029】即ち、荷電粒子の位置が任意の領域の1ス
テップ目であるか否かを判定し(図5のステップST1
2)、例えば、図6に示すように、領域Cにおける1ス
テップ目の荷電粒子の位置9を特定するものである場
合、領域Cにおける1ステップ目の荷電粒子の位置9を
特定する差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3
の初期値として、領域B(他の領域)における1ステッ
プ目の荷電粒子の位置10(=x1 )を特定したときに
用いた差分化した運動方程式の係数k1,k2,k3を
式(3)〜式(5)の非線形方程式に代入する(図5の
ステップST14)。
【0030】このように、係数k1,k2,k3の初期
値として、他の領域の1ステップ目の荷電粒子の位置を
特定したときに用いた差分化した運動方程式の係数k
1,k2,k3を代入する理由は、領域が異なれば磁場
分布等が相違するが、運動方程式はほぼ同じ(定数b
1,b2,b3は相違する)であるので、領域が異なっ
ても同じ1ステップ目であれば、差分化した運動方程式
の係数k1,k2,k3の値としては相違が少ないと考
えられるからである。これにより、その係数k1,k
2,k3の初期値が、非線形方程式が成立する係数k
1,k2,k3の値と極めて近くなる結果、その非線形
方程式が成立する係数k1,k2,k3を見いだすまで
行う繰り返し計算の回数が減少する。
【0031】実施例4.上記実施例2,3では、任意の
領域における1ステップ目の荷電粒子の位置を特定する
場合、係数k1,k2,k3を求めたのち、その係数k
1,k2,k3と1ステップ前の荷電粒子の位置(1つ
前の領域のMステップ目の荷電粒子の位置)を式(2)
の運動方程式(差分方程式)に代入するものについて示
したが、任意の領域における1ステップ目の荷電粒子の
位置を特定する場合、予めその荷電粒子の位置の近似値
を算出し、その近似値に基づいてその荷電粒子の位置を
特定する差分化した運動方程式の係数の初期値を決定す
るようにしてもよい。
【0032】即ち、荷電粒子の位置が任意の領域の1ス
テップ目であるか否かを判定し(図7のステップST1
2)、任意の領域の1ステップ目である場合、係数k
1,k2,k3を求める前に、例えば、ルンゲ・クッタ
法(「数値計算ハンドブック」第213頁 1990年
9月1日 オーム社発行に記載)等を用いて、任意の領
域における1ステップ目の荷電粒子の位置x1 の近似値
1 を演算する(図7のステップST15)。そして、
式(2)の運動方程式(差分方程式)の係数k1,k
2,k3のうち、任意の2つの係数(例えば、k1,k
2)に適当な値を代入するとともに、1ステップ前の荷
電粒子の位置xM と近似値y1 を式(2)の差分方程式
に代入して(近似値y1 は位置x1 に代入)、残りの1
つの係数(この例ではk3)を特定する(図7のステッ
プST16)。
【0033】そして、任意の2つの係数(k1,k2)
に代入した適当な値と、残りの1つの係数(k3)の値
を、1ステップ目の荷電粒子の位置x1 を特定する差分
化した運動方程式の係数k1,k2,k3の初期値とし
て、非線形方程式に代入する(図7のステップST1
7)。このようにして、係数k1,k2,k3の初期値
を決定した場合、かかる係数によって必ずしも式(3)
〜式(5)の非線形方程式が成立するとは限らないが、
少なくとも式(2)の運動方程式は成立するので、従来
のもののように、すべての係数k1,k2,k3に適当
な値を代入する場合より、その初期値によって非線形方
程式が成立する可能性が極めて高くなる一方、その係数
の初期値が非線形方程式が成立する係数の値と極めて近
くなり、その結果、その非線形方程式が成立する係数を
見いだすまで行う繰り返し計算の回数が減少する。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、荷電粒子の位置を特定する差分化した運動方程式の
係数の初期値として、1ステップ前の荷電粒子の位置を
特定したときに用いた差分化した運動方程式の係数を採
用するように構成したので、その係数の初期値が、非線
形方程式が成立する係数の値と極めて近くなり、その結
果、その非線形方程式が成立する係数を見いだすまで行
う繰り返し計算の回数が減少し、荷電粒子の軌跡を速や
かに判別できる効果がある。
【0035】請求項2の発明によれば、電磁界中の任意
の領域における1ステップ目の荷電粒子の位置を特定す
る場合、その荷電粒子の位置を特定する差分化した運動
方程式の係数の初期値として、その1ステップ目の荷電
粒子の位置を1周前に特定したときに用いた差分化した
運動方程式の係数を採用するように構成したので、その
係数の初期値が、非線形方程式が成立する係数の値と極
めて近くなり、その結果、その非線形方程式が成立する
係数を見いだすまで行う繰り返し計算の回数が減少し、
荷電粒子の軌跡を速やかに判別できる効果がある。
【0036】請求項3の発明によれば、電磁界中の任意
の領域における1ステップ目の荷電粒子の位置を特定す
る場合、その荷電粒子の位置を特定する差分化した運動
方程式の係数の初期値として、他の領域における1ステ
ップ目の荷電粒子の位置を特定したときに用いた差分化
した運動方程式の係数を採用するように構成したので、
その係数の初期値が、非線形方程式が成立する係数の値
と極めて近くなり、その結果、その非線形方程式が成立
する係数を見いだすまで行う繰り返し計算の回数が減少
し、荷電粒子の軌跡を速やかに判別できる効果がある。
【0037】請求項4の発明によれば、電磁界中の任意
の領域における1ステップ目の荷電粒子の位置を特定す
る場合、予めその荷電粒子の位置の近似値を算出し、そ
の近似値に基づいてその荷電粒子の位置を特定する差分
化した運動方程式の係数の初期値を決定するように構成
したので、その初期値によって非線形方程式が成立する
可能性が極めて高くなる一方、その係数の初期値が非線
形方程式が成立する係数の値と極めて近くなり、その結
果、その非線形方程式が成立する係数を見いだすまで行
う繰り返し計算の回数が減少し、荷電粒子の軌跡を速や
かに判別できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による荷電粒子の軌跡判
別方法を示すフローチャートである。
【図2】 電磁界中を周回する荷電粒子の軌跡を示す軌
跡図である。
【図3】 この発明の実施例2による荷電粒子の軌跡判
別方法を示すフローチャートである。
【図4】 電磁界中を周回する荷電粒子の軌跡を示す軌
跡図である。
【図5】 この発明の実施例3による荷電粒子の軌跡判
別方法を示すフローチャートである。
【図6】 電磁界中を周回する荷電粒子の軌跡を示す軌
跡図である。
【図7】 この発明の実施例4による荷電粒子の軌跡判
別方法を示すフローチャートである。
【図8】 従来の荷電粒子の軌跡判別方法を示すフロー
チャートである。
【図9】 電磁界中を周回する荷電粒子の軌跡を示す軌
跡図である。
【図10】 各領域を分割した様子を説明する説明図で
ある。
【符号の説明】
1 荷電粒子の軌跡、2,4 偏向電磁石(電磁石)、
3,5 集束電磁石(電磁石)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電磁石によって構成された電磁界
    中を周回する荷電粒子の軌跡を判別するに際し、当該荷
    電粒子の位置を特定する運動方程式を差分化するととも
    に、その差分化した運動方程式の係数を非線形方程式を
    解くことにより決定し、その係数と1ステップ前の荷電
    粒子の位置をその差分化した運動方程式に代入して当該
    荷電粒子の位置を特定する荷電粒子の軌跡判別方法にお
    いて、上記非線形方程式を解く際に、当該荷電粒子の位
    置を特定する差分化した運動方程式の係数の初期値とし
    て、1ステップ前の荷電粒子の位置を特定したときに用
    いた差分化した運動方程式の係数を採用することを特徴
    とする荷電粒子の軌跡判別方法。
  2. 【請求項2】 複数の電磁石によって構成された電磁界
    中を周回する荷電粒子の軌跡を判別するに際し、当該荷
    電粒子の位置を特定する運動方程式を差分化するととも
    に、その差分化した運動方程式の係数を非線形方程式を
    解くことにより決定し、その係数と1ステップ前の荷電
    粒子の位置をその差分化した運動方程式に代入して当該
    荷電粒子の位置を特定する荷電粒子の軌跡判別方法にお
    いて、上記電磁界中の任意の領域における1ステップ目
    の荷電粒子の位置を特定する場合には、上記非線形方程
    式を解く際に、その荷電粒子の位置を特定する差分化し
    た運動方程式の係数の初期値として、その1ステップ目
    の荷電粒子の位置を1周前に特定したときに用いた差分
    化した運動方程式の係数を採用することを特徴とする荷
    電粒子の軌跡判別方法。
  3. 【請求項3】 複数の電磁石によって構成された電磁界
    中を周回する荷電粒子の軌跡を判別するに際し、当該荷
    電粒子の位置を特定する運動方程式を差分化するととも
    に、その差分化した運動方程式の係数を非線形方程式を
    解くことにより決定し、その係数と1ステップ前の荷電
    粒子の位置をその差分化した運動方程式に代入して当該
    荷電粒子の位置を特定する荷電粒子の軌跡判別方法にお
    いて、上記電磁界中の任意の領域における1ステップ目
    の荷電粒子の位置を特定する場合には、上記非線形方程
    式を解く際に、その荷電粒子の位置を特定する差分化し
    た運動方程式の係数の初期値として、他の領域における
    1ステップ目の荷電粒子の位置を特定したときに用いた
    差分化した運動方程式の係数を採用することを特徴とす
    る荷電粒子の軌跡判別方法。
  4. 【請求項4】 複数の電磁石によって構成された電磁界
    中を周回する荷電粒子の軌跡を判別するに際し、当該荷
    電粒子の位置を特定する運動方程式を差分化するととも
    に、その差分化した運動方程式の係数を非線形方程式を
    解くことにより決定し、その係数と1ステップ前の荷電
    粒子の位置をその差分化した運動方程式に代入して当該
    荷電粒子の位置を特定する荷電粒子の軌跡判別方法にお
    いて、上記電磁界中の任意の領域における1ステップ目
    の荷電粒子の位置を特定する場合には、上記非線形方程
    式を解く際に、予めその荷電粒子の位置の近似値を算出
    し、その近似値に基づいてその荷電粒子の位置を特定す
    る差分化した運動方程式の係数の初期値を決定すること
    を特徴とする荷電粒子の軌跡判別方法。
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